JP4989757B2 - 織機の電動開口装置 - Google Patents

織機の電動開口装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4989757B2
JP4989757B2 JP2010199486A JP2010199486A JP4989757B2 JP 4989757 B2 JP4989757 B2 JP 4989757B2 JP 2010199486 A JP2010199486 A JP 2010199486A JP 2010199486 A JP2010199486 A JP 2010199486A JP 4989757 B2 JP4989757 B2 JP 4989757B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
motion condition
opening motion
load
loom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010199486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011006836A (ja
Inventor
淳 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsudakoma Industrial Co Ltd filed Critical Tsudakoma Industrial Co Ltd
Priority to JP2010199486A priority Critical patent/JP4989757B2/ja
Publication of JP2011006836A publication Critical patent/JP2011006836A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4989757B2 publication Critical patent/JP4989757B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Active legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03CSHEDDING MECHANISMS; PATTERN CARDS OR CHAINS; PUNCHING OF CARDS; DESIGNING PATTERNS
    • D03C13/00Shedding mechanisms not otherwise provided for
    • D03C13/02Shedding mechanisms not otherwise provided for with independent drive motors
    • D03C13/025Shedding mechanisms not otherwise provided for with independent drive motors with independent frame drives

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

本発明は、多数の綜絖枠を各々専用のモータにより駆動する電動開口装置において、開口運動条件を適切に設定する装置に関する。
織機の電動開口装置は、多数の綜絖枠を各々専用のモータにより駆動し、各綜絖枠を所定の開口曲線に基づいて駆動するが、その開口曲線は、中間位置即ち綜絖枠の上下移動方向における中間位置に対応する織機主軸の回転角度(以下同じ)と上側最大開口位置または下側最大開口でのドウェル(静止角)によって設定される。このドウェルや織機回転数の設定によっては、綜絖枠駆動用のモータの負荷が過大となり、モータが所望の開口曲線に追従できなくなったり、またモータの過大な負荷によって、モータや伝導系が破損することもある。
しかし、作業者は、設定しようとしている開口運動条件での実際のモータの負荷を製織前に認識できないため、開口運動条件の設定後に、必ず試織を行い、負荷発生の状況や開口運動の状態を確認することになる。この結果、開口運動条件の適切な設定や、これにともなう織機の調整、特に織機回転数の調整が煩雑になる。
特開平9−78389号公報 特開平9−95840号公報
本発明の課題は、入力した開口運動に関する設定値が適切かどうかを判別し、適切な開口運動条件の設定を可能とすることである。
上記の課題のもとに、本発明は、複数の綜絖枠を各々専用のモータにより駆動する織機の電動開口装置において、綜絖枠を駆動するための複数の要素からなる開口運動条件を設定する設定器と、設定された開口運動条件に基づいてモータの回転を制御する制御器と、複数の開口運動条件と各開口運動条件下で綜絖枠を駆動した時におけるモータの実際の各負荷とからなるデータベースを保存する記憶器と、設定された開口運動条件とデータベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を求める演算器とを含むことを特徴とする。
そして、本発明による織機の電動開口装置は、さらに、前記演算器で求められた推奨開口運動条件を表示する表示器とを含む。
また、前記表示器は、推奨開口運動条件を数値又はグラフ(開口曲線)により表示するものとしてもよい。
さらには、前記表示器は、設定された開口運動条件に近い開口運動条件であって、対応する負荷が負荷の許容値以下となるような開口運動条件を、対応する負荷と共に複数表示するものとしてもよい。
なお、本発明による織機の電動開口装置においては、前記演算器で求められた推奨開口運動条件が、前記制御器に出力されるようにしてもよい。
本発明によれば、設定された開口運動条件とデータベースとモータの負荷の許容値とに基づき、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が演算器によって求められる。その上で、その求められた推奨開口運動条件を表示器に表示されるものとすれば、作業者は、負荷が許容値以下となる適切な推奨開口運動条件の設定値を容易に設定できる。
また、上記表示器における表示において、推奨開口運動条件を数値で表示することにより、作業者が推奨開口運動条件をその数値から直接確認することができ、一方、推奨開口運動条件をグラフ(開口曲線)で表示することにより、作業者が推奨開口運動条件に基づいた開口曲線を視覚的に把握できる。
さらに、対応するモータの負荷が許容値以下である開口運動条件であって、設定された開口運動条件に近い開口運動条件を、その対応する負荷と共に複数表示することにより、作業者は、負荷が許容値以下となる複数の開口運動条件の中から推奨開口運動条件を選び、それを開口運動条件として設定することができる。
また、演算器で求められた推奨開口運動条件が制御器へ出力されるものとすれば、推奨開口運動条件が設定が自動的に行われるものとなる。
図1は、本発明に係る織機の電動開口装置1を示している。織機の電動開口装置1は、複数の綜絖枠2、各々の綜絖枠2を駆動する専用のモータ3、および運動変換機構4を有している。各モータ3は、サーボモータにより構成されており、その回転は、運動変換機構4より綜絖枠2の開口方向の往復上下運動に変換され、対応の綜絖枠2に開口運動として伝達される。
また、織機の電動開口装置1は、各モータ3を制御するために、設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9を備えている。これらの設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9は、それぞれ単一の機能の機器として構成されるほか、産業用コンピュータの入出力、記憶、演算機能を利用してプログラムとともに1つのユニットとしても構成できる。
設定器5は、綜絖枠2を駆動するための複数の要素からなる開口運動条件を設定するために、キーボードやタッチパネルなどの入力手段により構成されている。また制御器6は、織機主軸10に連結されているエンコーダ12からの回転角度の信号から織機主軸10の回転角度を検出し、その回転角度に同期する状態のもとに、複数の綜絖枠2に対して設定された開口運動条件に基づいてモータ3の回転を制御する。なお、各モータ3の実際の回転は、エンコーダ11によって検出され、制御器6にフイードバックされる。記憶器7は複数の開口運動条件と各開口運動条件下で綜絖枠2を駆動した時におけるモータ3への実際の負荷とからなるデータベースを保存する。ちなみに、開口運動条件の要素とは、上死点と下死点との中間位置、開口量、織物幅、組織(開口パターン)、織機回転数およびドウェルをいう。
演算器8は、設定された開口運動条件とデータベースとに基づいて、設定された開口運動条件に対応するモータ3の負荷を求めると共に、その求められた負荷とモータ3の負荷の許容値とに基づき、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を求める。そして、その求められた負荷および推奨開口運動条件は、表示器9や制御器6に出力される。
表示器9は、必要に応じて求められたモータ3の負荷を表示するとともに、求められた推奨開口運動条件を表示する。また、求められた推奨開口運動条件は、数値またはグラフ(開口曲線)により表示される。なお、開口曲線とは、織機主軸10の回転角度に対応した綜絖枠の上下位置の変化を示したものである。
以下では、各綜絖枠2毎の開口運動条件を設定器5に入力することによって、設定された開口運動条件で綜絖枠2を駆動するときに、各綜絖枠2に対応するモータ3の負荷を求め、表示器8に表示する例について説明する。
モータ3の負荷の表示のために、記憶器7には、複数の開口運動条件に対応して、例えば織り組織(組織)毎に複数のデータベースが保存されている。これらのデータベースは、個々の開口運動条件で実織することによって、各開口運動条件下で綜絖枠2を駆動した時におけるモータ3の実際の負荷を蓄積したデータであり、図2のようなマップ形式ないし表形式として表される。
図2のデータベースは、上段の枠欄内のように、上死点と下死点との中間位置(織機主軸10の回転角度);300°、開口量;100mm、織物幅;1900mm、組織(開口パターン)1/1(平織り)という基本的な要素の開口運動条件のもとで、下段の表のように、他の要素の開口運動条件として織機回転数(rpm)500〜900rpmを横軸にとり、ドウェル(回転角度)0°/0°〜0°/120°を縦軸にとって、各織機回転数に対応する各ドウェルで綜絖枠2を駆動した時におけるモータ3の最大負荷(%)を表中で表している。
図2の表において、モータ3の負荷は、その定格出力(使用限度出力)を100%とし、それに対するパーセントにより表示される。表中で、例えば80%は定格出力の80%の出力状態を表す。また、ドウェルは、回転角度の分数表示となっているが、その分母の回転角度は開口曲線の下側(下死点)における対応する織機主軸10の回転角度範囲を示し、その分子の回転角度は開口曲線の上側(上死点)における対応する織機主軸10の回転角度範囲を示している。なお、図2の表のドウェルにおいて、図示されていないが、上死点のドウェルが0°以外、例えば60°/30°、80°/40°等のドウェルで綜絖枠2を駆動した時における負荷も同様に図2のデータベースに記録されている。また、図2での組織が平織りのデータベースの他に、綾織り等の組織がそれぞれ異なるデータベースも、記憶器7にそれぞれ保存されている。
図2の表から、織機回転数が高くなると、綜絖枠2の開口時の速度も高くなるため、モータ3の負荷のパーセントが大きくなり、またドウェルが大きくなると、綜絖枠2の開口運動時の移動時間が短くなり、その分、綜絖枠2の開口時の速度も高くなるため、モータ3の負荷のパーセントが大きくなることが分かる。
開口運動の設定に際して、作業者は、設定器5のキーやタッチ入力画面を操作して、複数の綜絖枠2ごとに枠番を特定しながら、演算器8に入力する開口運動条件の要素の設定値(数値)を以下のように入力する。
すなわち、作業者は、開口運動条件の設定に際して、複数の綜絖枠2ごとに枠番を特定しながらすべての枠番について、データベースの要素と同様の要素、つまり上死点と下死点との中間位置(回転角度)の設定値として300°、開口量の設定値として100mm、織物幅の設定値として1900mm、組織(開口パターン)の設定値として1/1(平織り)、織機回転数の設定値として600rpm、また、ドウェルの設定値として0°/60°を入力する。
複数の綜絖枠2の開口運動は、織物の組織(開口パターン)に関係している。図3は、枠番1〜8の8個の綜絖枠2について、上方向に1リピート(6サイクル)をとり、綜絖枠2の下位置をハッチングにより、綜絖枠2の上位置をハッチングなし(空白)により表している。モータ3の負荷は、開口方向の切り替わりタイミングや開口状態を保持するときに高くなる。
開口曲線の構成として、中間位置における織機主軸10の回転角度から180°前が上死点に対応する基準の回転角度と定義され、中間位置の回転角度から180°後が下死点に対応する基準の回転角度と定義される。例えば、図5に示すように中間位置の回転角度が300°の場合は、上死点に対応する基準の回転角度は中間位置と同じサイクルの120°となり、下死点に対応する基準の回転角度は中間位置の次のサイクルの120°となる。
また、ドウェルの設定は、20°/60°のように設定されるが、図4の具体的な例によると、図4の表示画面の下部に示すように、上死点のドウェルおよび下死点のドウェルについてドウェルの期間(綜絖枠が上死点および下死点にそれぞれ位置する間の織機主軸10の回転角度範囲)において、それぞれ上死点に対応する基準の回転角度、下死点に対応する基準の回転角度から、前後に分けて角度入力できるようになっている。このためにドウェル20°/60°の実際の設定は、例えば(10°,10°)/(30°,30°)として入力することになる。この入力は、上死点および下死点の回転角度範囲において、それぞれ前半10°、30°、後半10°、30°の設定を意味する。もちろんドウェルの期間内で、前半と後半とを異なる回転角度として入力することもできる。
なお、開口量は、機械的あるいは糸種により決まるので、入力項目に含めずに予め設定されていてもよい。また、織物幅も、開口量と同様に、機械的に決まるので、入力項目に含めずに予め設定されてもよい。
作業者が、図4のように、すべての枠番について開口運動条件の設定値を設定器5に入力すると、演算器8は、記憶器7に保存されているデータベースから、入力された開口運動条件に合致する負荷の値を抽出し、その負荷の値の表示データを表示器9に出力する。なお、図4は、設定する開口運動条件の内の中間位置、ドウェルおよび開口量の数値による表示画面を示したものである。その他の開口運動条件も専用の表示画面に数値表示される。また、開口量に関しては、図4の表示画面により入力されていない場合は、予め設定されている初期値が設定されることとし、作業者が開口量を変更する場合に図4の表示画面により入力する。ただし、この表示画面により開口量を変更しても反映されるのは負荷の算出値のみで、実際の綜絖枠の開口量は開口装置での開口量調整を行う必要がある。
作業者は、表示器9の表示内容から、入力した開口運動条件に合致するモータ3の負荷の値を確認する。前記のようにモータ3の負荷の値は、モータ3の定格出力を100%としたときのモータ3の出力状態である。したがって、入力した開口運動条件に合致する負荷の値が定格出力を下回っている場合には、その負荷の値は許容範囲内であり、入力した開口運動条件は織機の電動開口装置1のモータ3の負荷という観点から適切と判断される。
もっとも、入力した開口運動条件のもとで、仮にモータ3の負荷の値が100%を越えて過負荷となり、許容範囲外にあるとき、作業者は、織機回転数、ドウェルなどをモータ3の負荷の減少方向に変更し、それでも負荷を許容範囲内に納められないとき、開口量を小さくするなどの対策を講じる。いずれにしても、開口運動条件の一部の要素を変更するとき、変更する要素の優先順序は、織機回転数、ドウェル、開口量の順とする。なお、このような要素の変更にともなって、上死点と下死点との中間位置(回転角度)の設定値が変更されてしまうこともある。
もし、入力した開口運動条件がデータベースに保存されている開口運動条件に正確に合致しない場合、詳細には中間位置、開口量、織物幅、組織が合致するが織機回転数および/またはドウェルが合致しない場合は、演算器8が入力した開口運動条件に一番近いデータベース、この実施例では中間位置、開口量、織物幅、組織が合致する図2のデータベースが抽出され、さらにこのデータベースから合致しない要素に関連するデータを読み込む。
詳細には、織機回転数および/またはドウェルについて、それぞれ設定値に一番近い2つの織機回転数および/またはドウェルとそれに対応する負荷をデータとして読み込む。さらに、2つのデータ間で補完演算を行って、負荷の値を求める。図2の表によると、例えば設定した織機回転数が750rpmの場合は、2つの織機回転数700rpmと800rpmとの間、および設定したドウェルが0°/90°の場合は2つのドウェル0°/120°と0°/60°との間において、設定値に対応する負荷の補完演算ができる。
なお、作業者が前記の補完演算を行ってもよい。作業者が前記の補完演算をする場合は、中間位置、開口量、織物幅、組織が合致する図2のデータベースの織機回転数および/またはドウェルのデータの内、それぞれ設定値に一番近い2つのデータ詳細には織機回転数および/またはドウェルと負荷が演算器8によってそれぞれ表示器9に表示され、作業者は表示器9に表示されたデータを確認し、その2つのデータ間で補完演算を行う。
また、開口運動条件のデータベースが少なく、入力された開口運動条件のデータがデータベースの開口運動条件のデータに適合しないときには、データベースの中から入力された開口運動条件に最も近い開口運動条件のデータを抽出し、それを基本の開口運動条件のデータとして、それから経験的な係数を用いて、入力された開口運動条件でのモータ3の負荷を計算により推測することもできる。
詳細には、図2のデータベースにおいて、設定された開口運動条件の内、開口量、織物幅、組織の少なくともいずれかが合致しない場合、基本の開口運動条件のデータから入力された開口運動条件でのモータ3の負荷を推測するときには、開口量Lについて経験値から補正係数a=L/100、織物幅Sについて経験値から補正係数b=S/1900、組織Mについて経験値から補正係数c=1+M×0.1を用い、求めようとするモータ3の負荷=(表の負荷の値)×(a×b×c)の計算式から入力された開口運動条件でのモータ3の負荷を求めることもできる。
なお、開口量Lおよび織物幅Sは共に長さmmで与えられる。また組織Mは織り組織に固有な値であり、その織り組織1リピート(1繰り返し)において、該当の綜絖枠2の開口曲線で下側のドウェルからの立ち上がり回数と下側のドウェルへの立ち下がり回数との和の数値(単位なし)、または上側のドウェルからの立ち下がり回数と上側のドウェルへの立ち上がり回数との和の数値(単位なし)により与えられる。なお、この推測計算も前記の補完演算と同様に作業者が行ってもよい。
記憶器7には、予測されるなるべく多種の、好ましくはすべての開口運動条件のデータがデータベースとして記憶されておれば、前記の補完演算や推測計算をしなくてもよく、負荷が直接求められ、負荷の演算精度が向上することから有利である。開口運動条件のデータとして例えば織り組織(開口パターン)ごとに多数のメモリチップを準備しておき、これを記憶器7などに差し換えて利用することもできるほか、ホストコンピュータから取り込むこともできる。
このようにして、データベースに基づいて抽出または補完演算や推測計算により求められた負荷が表示器9に表示されることにより、作業者は表示されたモータ3の負荷を読み取って、入力した開口運動条件が適切かどうかを認知でき、適切でなければ、開口運動条件を入力し直して再度負荷を確認することによって、適切な開口運動条件に導き、適切な開口運動条件を入力したら、製織を開始する。製織時に、制御器6は、入力された適切な開口運動条件に基づいて各モータ3の回転を制御し、各綜絖枠2に所定の開口運動を与える。
なお、設定された開口運動条件の数値表示と共に、あるいは単独で、開口運動条件の数値に基づいた開口曲線を表示器9に表示してもよい。また、予めモータ3の負荷の許容値を設定しておき、求められたモータ3の負荷が許容値を超えた場合は、そのモータ3の負荷を色別表示例えば赤色に表示してもよい。
以上で説明した織機の電動開口装置1において、本発明では、モータ3の負荷の許容値を設定しておくことにより、開口運動条件の入力に伴い、設定された開口運動条件とデータベースと負荷の許容値とに基づいて、モータ3の負荷が許容値以下に収まるような開口運動条件(推奨開口運動条件)が求められるものである。また、以下の説明は、その求められた推奨開口運動条件が表示器9に表示される例である。
設定器5には、図4のような表示画面により、モータ3の負荷の許容値として例えば「80%」を入力し、開口運動条件として例えば枠番1の中間位置を290°、開口量を120mmを入力する。これらの設定値を設定器5に入力すると、演算器8は、記憶器7に保存されているデータベースから、入力された負荷の許容値以下となる推奨開口運動条件を求める。
詳細には、記憶器7に保存されているデータベースに含まれる開口運動条件と設定された開口運動条件とが合致する場合において、データベースから抽出された負荷の値が設定された負荷の許容値以下である場合は、設定された開口運動条件がそのまま推奨開口運動条件となる。また、データベースから抽出された負荷の値が設定された負荷の許容値を超える場合は、例えば、織機回転数、ドウェルの優先順序で、設定された1ランク下の織機回転数またはドウェルに対する負荷の値と負荷の許容値とを比較し、負荷の許容値以下になるまで織機回転数またはドウェルのランクを織機回転数→ドウェルの順に1ランクずつ徐々に下げていき、入力された負荷の許容値以下となった開口運動条件を推奨開口運動条件として抽出する。また、前記において織機回転数またはドウェルのいずれかのみ1ランクずつ下げてもよい。
また、入力された開口運動条件のうちのいずれかが記憶器7に保存されているデータベースに含まれる開口運動条件と合致しない場合には、前述のように、互いの近似する開口運動条件から補完演算を行うか、または補正係数a、b、cのような計算式を導入することにより、設定された開口運動条件における負荷の値を算出し、そのようにして算出された負荷の値が設定された負荷の許容値以下の場合には、設定された開口運動条件がそのまま推奨開口運動条件となる。また、算出された負荷の値が設定された負荷の許容値を超える場合には、前記と同様に、負荷が許容値以下となるランク下の開口運動条件を演算することにより推奨開口運動条件を算出する。
なお、負荷の許容値は、織機の出荷時にそれに固有の固定値として設定されていてもよい。以上のように、演算器8は設定された開口運動条件に対応する負荷が許容値を超える場合、織機回転数やドウェルといった所定の開口運動条件について、負荷が許容値以下となるように変更された値を求め、その値を含む開口運動条件を推奨開口運動条件とする。
データベースに基づいて抽出または演算もしくは推測計算により求められた推奨開口運動条件は、表示器9によって、例えば、織機回転数600rpm、中間位置300°、ドウェル(0°,0°)/(40°,40°)と表示される。また、表示器9は、推奨開口運動条件を数値により表示する代わりに、または推奨開口運動条件の数値とともに、図6のように、これらの値に基づいた開口曲線を表示するものとしてもよい。このように、推奨開口運動条件は、必要に応じて数値、グラフ(開口曲線)または数値とグラフ(開口曲線)との組み合わせにより表示される。
詳細には、図6では、1つの綜絖枠2について、負荷の許容値以下の推奨開口運動条件での開口曲線(点線)のみ、または両方の開口曲線(実線および点線)が表示される。設定器5の操作により開口曲線の表示を切り換える。また、2つの綜絖枠2について、負荷の許容値以下の推奨開口運動条件での開口曲線(点線)のみ、または両方の開口曲線(実線および点線)を表示するようにしてもよい。この場合は、設定器5により表示する綜絖枠2の枠番を指定する。
ここで作業者は、推奨開口運動条件の数値に基づいて開口運動条件を修正し、それを設定値として設定器5により設定する。
なお、表示器9は、設定された開口運動条件に近い開口運動条件であって、負荷の許容値以下となるような開口運動条件を、対応する負荷と共に複数表示してもよい。例えば、設定された負荷の許容値が80%で、設定された開口運動条件が織機回転数700rpmでドウェルが0°/120°の場合、表示器9は、設定された開口運動条件に近い開口運動条件であって対応する負荷が80%以下となる複数の開口運転条件を、その開口運動条件に対応する負荷と共に表として表示する。詳細には、図2の例において、織機回転数が600〜700rpm、ドウェルが0°/60°〜0°/120°の範囲の開口運動条件とその対応する負荷を表として表示する。これにより、作業者は、その複数の開口運動条件の中から推奨開口運動条件を選び、それを開口運動条件として設定することもできる。
以上で説明した例では、求められた推奨開口運動条件を表示器9へ出力して表示するものとしたが、これに限らず、表示器9へ出力することに代えて、又は表示器9へ出力することに加え、求められた推奨開口運動条件を制御器6へ出力して、制御器6に推奨開口運動条件を自動的に設定するものとしてもよい。
このため演算器8は、前述のようにして求めた推奨開口運動条件の設定値を、制御器6へ出力して、そこに自動的に設定する。これにより作業者の織機調整の負担が緩和される。表示器9は、求められた推奨開口運動条件を数値、グラフ(開口曲線)または数値とグラフ(開口曲線)との組み合わせにより表示するが、推奨開口運動条件の設定値が制御器6に自動的に設定される場合は、表示器9は必ずしも必要とされない。
本発明は、すべての織機の電動開口装置1に利用できる。実際の利用に当たり、必要に応じてモータ3の駆動回路中または回転部分に負荷センサが取り付けられ、図示しない織機の制御装置は、織機の稼動時(製織中)に、モータ3の負荷を計測し、計測した負荷が演算により求められた負荷よりも機械的な要因などにより上回ったときに、異常信号を発する。このようにすると、織機の電動開口装置1での機械的な故障を早期に検出でき、管理上有利である。また、既に記載した通り、設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9は、それぞれ単一の機能の機器として構成されるほか、産業用コンピュータの入出力、記憶、演算機能を利用してプログラムとともに1つのユニットとしても構成できる。
本発明に係る織機の電動開口装置1の要部の説明図である。 本発明に係る織機の電動開口装置1での開口運動条件の設定値および負荷の表(データベース)を示したものである。 8つの綜絖枠の1リビートでの上死点位置(空白)、下死点位置(ハッチング)の説明図である。 入力表示画面の説明図である。 開口曲線の表示例の説明図である。 開口曲線の表示例の説明図である。
1 織機の電動開口装置
2 綜絖枠
3 モータ
4 運動変換機構
5 設定器
6 制御器
7 記憶器
8 演算器
9 表示器
10 織機主軸
11 エンコーダ
12 エンコーダ

Claims (4)

  1. 複数の綜絖枠(2)を各々専用のモータ(3)により駆動する織機の電動開口装置(1)において、
    綜絖枠(2)を駆動するための複数の要素からなる開口運動条件を設定する設定器(5)と、設定された開口運動条件に基づいてモータ(3)の回転を制御する制御器(6)と、複数の開口運動条件と各開口運動条件下で綜絖枠(2)を駆動した時におけるモータ(3)の実際の各負荷とからなるデータベースを保存する記憶器(7)と、設定された開口運動条件とデータベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を求める演算器(8)と、演算器(8)で求められた推奨開口運動条件を表示する表示器(9)とを含む
    ことを特徴とする織機の電動開口装置(1)。
  2. 表示器(9)は、推奨開口運動条件を数値又はグラフ(開口曲線)により表示する
    ことを特徴とする請求項記載の織機の電動開口装置(1)。
  3. 表示器(9)は、設定された開口運動条件に近い開口運動条件であって、対応する負荷が負荷の許容値以下となるような開口運動条件を、対応する負荷と共に複数表示する
    ことを特徴とする請求項2記載の織機の電動開口装置(1)。
  4. 複数の綜絖枠(2)を各々専用のモータ(3)により駆動する織機の電動開口装置(1)において、
    綜絖枠(2)を駆動するための複数の要素からなる開口運動条件を設定する設定器(5)と、設定された開口運動条件に基づいてモータ(3)の回転を制御する制御器(6)と、複数の開口運動条件と各開口運動条件下で綜絖枠(2)を駆動した時におけるモータ(3)の実際の各負荷とからなるデータベースを保存する記憶器(7)と、設定された開口運動条件とデータベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を求める演算器(8)とを含み、
    演算器(8)は、求めた推奨開口運動条件を制御器(6)へ出力する
    ことを特徴とする織機の電動開口装置(1)。
JP2010199486A 2010-09-07 2010-09-07 織機の電動開口装置 Active JP4989757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010199486A JP4989757B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 織機の電動開口装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010199486A JP4989757B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 織機の電動開口装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004309868A Division JP4721400B2 (ja) 2004-10-25 2004-10-25 織機の電動開口装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011006836A JP2011006836A (ja) 2011-01-13
JP4989757B2 true JP4989757B2 (ja) 2012-08-01

Family

ID=43563785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010199486A Active JP4989757B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 織機の電動開口装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4989757B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0978389A (ja) * 1995-09-12 1997-03-25 Toyota Autom Loom Works Ltd 織機における開口制御方法及び開口制御装置並びに静止角決定装置
JPH0995840A (ja) * 1995-09-28 1997-04-08 Toyota Autom Loom Works Ltd 織機における運転速度制御方法及び運転速度制御装置並びに運転速度決定装置
JP3985894B2 (ja) * 2002-03-14 2007-10-03 津田駒工業株式会社 織機の運転制御方法及び装置
WO2004018752A1 (ja) * 2002-08-26 2004-03-04 Tsudakoma Kogyo Kabushiki Kaisha 電動開口装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011006836A (ja) 2011-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2248935B1 (en) Washing household appliance and control method thereof
JP5289608B2 (ja) ロボット減速機寿命推定シミュレーション装置
JP5107616B2 (ja) ジャカード方式の杼口を形成するための装置、その装置を備えた織機及びその織機において杼口を形成する方法
EP1650334A2 (en) Electric shedding apparatus for loom
CN108572609A (zh) 控制装置、记录媒体以及控制系统
JP6773738B2 (ja) 状態判定装置及び状態判定方法
JP4989757B2 (ja) 織機の電動開口装置
CN108103630B (zh) 织机的开口方法以及开口装置
JP2007009355A (ja) 織機の電動開口装置
JPH09170134A (ja) 開口制御方法および開口制御装置
JPWO2004018752A1 (ja) 電動開口装置の制御方法
JP2018030220A (ja) ロボット制御装置、及びロボット制御プログラム
JP7158952B2 (ja) 織機における同期制御方法、及びその織機
JP2010076177A (ja) 射出成形機の良否判別装置
JP2592641B2 (ja) 織機の最適制御方法
CN112425066A (zh) 设定支持装置
WO2024033976A1 (ja) 数値制御装置
EP2551390A2 (en) Weaving method and weaving device in a loom
JP2000064145A (ja) 織機の開口装置
JP2000080533A (ja) 織機の開口装置
JP2021123813A (ja) 織機における製織方法及びその製織方法を実現するための開口装置
JP2001115364A (ja) 織機の送出し制御装置
JP3595322B2 (ja) 織機の開口装置の初期位相合わせ方法、及びその装置
JP2001288645A (ja) 経糸の張力検出装置および織機
CN112904802A (zh) 程序解析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4989757

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3