JP2592641B2 - 織機の最適制御方法 - Google Patents

織機の最適制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、製織中に織機を最大利益の状態で制御する
最適制御方法に関する。
従来技術 特許出願人は、特開昭61−239057号の発明で織機の最
適制御の一例を開示している。その制御は、織機の稼動
率を最優先とした最適制御であり、最終的な総合利益に
ついていっさい考慮されていない。このため、稼動率の
最適制御過程で、稼動率が高まる方向に一義的に制御さ
れる結果、他方で織物の品質が低下したり、あるいは製
織過程での消費エネルギーが極端に高くなることなどに
よって、全体としての利益が低下することも考えられ
る。
この理由から、織機の最適制御は、稼動率だけにとど
まらず、他の項目として、織物の品質情報や製織過程で
の消費エネルギーなども考慮されなければならない。
発明の目的 したがって、本発明の目的は、織布工場の利益に関与
する織機の稼動率のほか、織物の品質情報および製織過
程での消費エネルギーなどの制御結果の項目を含んで織
機を最適の状態に制御することである。
発明の解決手段 上記目的の下に、本発明は、制御結果としての織物の
品質情報、織物の生産量を示す生産ピック数または織機
の稼動率、および製織過程での消費エネルギーなどの織
布工場の利益に関与する項目を含んで利益評価関数を定
め、この関数値を左右する変数のうち制御可能な変数の
制御要素を操作対象として、製織中に、利益評価関数の
値を最大とすべく、織機の回転数のみ、あるいはよこ入
れ用流体の噴射圧力のみ、または織機の回転数とよこ入
れ用流体の噴射圧力との組み合わせの双方を製織中に制
御するようにしている。
そして、このような最適制御は、集中制御方式の下
に、ホストコンピュータのプログラムにより、または各
織機制御装置の制御プログラムに基づいて実行される。
利益評価関数 本発明の最適制御方法は、利益評価関数によって評価
される。この利益評価関数は、以下のようにして導き出
される。
一般に、生産工場の利益は、次の式で表される。
利益=販売量×(売価−単位当りコスト)−固定費 ところで、織布工場で管理可能な項目は、織物の品質
情報(A反率)、織機の稼動率(単位時間当りの製織ピ
ック数)および消費エネルギー(電力消費量およびよこ
入れ用エアー流体例えばエアー消費量)である。
低品質の織物、いわゆる各落ち反は、販売できないた
め、A反率をqとし、単位ピック当りの値を使用して表
現すれば、上記の式は、下記のように書き改められる。
B=qP(S−u)−(1−q)Pu =qPS−Pu B:ピック当り利益 P:生産ピック数 u:ピック当りコスト S=ピック当り売価 ただし、ここでは、管理可能な項目のみが用いられて
おり、生産設計で直接変更できない固定費(糸代、電気
料金、ピック当りの売値、人件費など)は、除いてあ
る。
さて、単位時間、例えば1分当りの利益bは、織機の
回転数をn〔ピック/分〕、織機の稼動率をηとしてP
=η・nより、下記の式によって表される。
b=qηnS−ηnu ここで、簡単のために、ピック当りのコストuの内容
を材料費と消費エネルギーのコストのみとして他を無視
する。材料費として、たて糸、よこ糸のみを考えれば、
目的の織物が決まると、ピック当りの糸代Yは分かる。
また、消費エネルギーとして、実際に織機を動かすた
めの電力消費とよこ入れのエアー消費とを考える。経験
的には、回転数n、稼動率ηが同じなら、よこ入れ用流
体の噴射圧力pの関数であるエアー消費量aは、消費電
力に換算でき、換算係数Kを用いれば、次のように表さ
れる。
e=W+K・a e:1分当りの合計消費電力 W:1分当りの純消費動力 1分当りの電気料金をE〔円/KW〕とすれば、1ピッ
ク当りのエネルギーコストCは、織機停止中のロスを無
視すれば、下記のように書き表される。
C=(W+Ka)E/ηn ∴ u=Y+(W+Ka)E/ηn したがって、単位時間当りの利益bは、下記のように
書き改められる。
b=qηnS−ηnY−(W+Ka)E =ηn(qS−Y)−(W+Ka)E =P(qS−Y)−(W+Ka)E 本発明は、上記単位時間当りの利益bを利益評価関数
として、これが最大となるように、織機の回転nまたは
よこ入れ用流体の噴射圧力pを製織中に変化させる。
ここで、ピック当たり売価S、ピック当りの糸代Y、
換算係数Kおよび1分当たりの電気料金Eは、織物の種
類や織布工場によって決定される値であり、工場管理者
が経験をもとに入力すべき変数である。
一方、1分当たりの純消費動力Wやエアー消費量a
は、制御対象の織機に電力計、流量計などのセンサーを
取り付ければ容易に取りこめる量である。また、織物の
生産量を示す生産ピック数Pは、織機主軸の回転信号を
ピックカウンタ等の計測器で計数して得られる。なお、
この生産ピック数Pは、織機の運転状態をモニタリング
して得られる織機の稼動率ηで代用することもできる。
さらに、A反率qは、例えば特開昭60−185846号の発
明のように、織機に機上の検反装置を接続し、そのデー
タを取り込むか、あるいは検反場での検反結果をフィー
ドバックするか、さらに織機上で織工などが欠点をみつ
けて、キーボードにより入力してもよい。ここで、検反
場での検反結果をフィードバックする場合は、A反率q
の値そのものを取り込むことも可能であるが、他の場合
は、予め一定長さ当たりの罰点の限界値Qを入力してお
き、これに基づいてA反、B反等の各付けを行わせれば
よい。また、織工などが欠点をみつけて入力する場合
は、欠点に対応する点数そのものを入力してもよいし、
欠点の種類のみを入力し、予め記憶されているテーブル
を参照して、点数を自動的につけるようにしてもよい。
利益評価関数bは、基本的には上記の通りであるが、
上記の式の一部を変形するか、あるいは、さらに一般化
して、y=Σwi・xi(Σwi=1)という線形関数をつく
り、xiとしては生産ピック数Pまたは織機の稼動率η、
織物の品質情報(A反率q)、消費エネルギーコストC
など、上記で考えられるような項目を採用し、それらに
対する重み係数wiを各工場毎に固有の値として設定する
ようにしてもよい。このように、重み付けの概念を利用
することによって、織物の品質情報、織機の稼動率、さ
らに製織過程での消費エネルギーの項目の重要度を変更
しながら当該工場に適合した状態で利用することができ
る。しかし、この場合、重み係数wiが具体的な意味をも
たず、抽象的で経験的な数値となるため、個々の織機に
対し必ずしも最適な制御とならない危険性がある。逆に
上記、利益評価関数の導出に際して、無視した項目等を
追加して、より現実の織布工場に適用させることも可能
である。上記以外の項目として、例えばB反率などが考
えられる。
本発明の最適制御方法 実際の制御に当たっては、経験値などからとりあえず
仮の回転数nやよこ入れ用流体の噴射圧力pを決定し、
それらの値で各織機稼動を開始させる。この場合、例え
ば特開昭61−239057号の発明に示されているような方法
および装置を利用することによって、過去の蓄積データ
から仕掛りの織物仕様の運転に必要な標準設定値を求め
ることができる。
そして、一定の時間が経過した後、品質情報としてA
反率q、稼動率η、消費エネルギーとしてエネルギーコ
ストCなどのデータが集められた後、利益評価関数bを
計算し、次に回転数nあるいは噴射圧力pまたは両者を
同時に一定幅ΔN、Δpだけあげて、または下げて織機
を稼動させる。ここで、織機1台毎のデータでは、デー
タの信頼度が低いため、集中制御用ホストコンピュータ
などを用いて、同一織物全体に対して処理したほうが、
データの収集能率や信頼性の向上観点から有利であ。
また、回転数nや噴射圧力pを変化させるためには、
ホストコンピュータより通信ラインを介して各織機毎に
それらの目標値を送信し、織機制御装置側で受信した目
標値に従い、インバータの出力周波数を制御して、電動
モータの回転数を変更し、また圧力調整弁を駆動して、
適当な圧力値を与える。
ここで、よこ入れ条件などは、回転数nにスライドし
て、自動修正されるようになっていることが好ましい
が、そうでない場合は、同じように、特開昭61−239057
号に示されている方法で、必要な条件を演算によって求
め、それにより変更すればよい。
最適制御の実行過程で、何回か利益評価関数bが演算
により求められ、その変化によって、制御の傾向や動的
特性が分かるため、この傾向や特性にもとづいて必要な
最適制御の方向付けが可能となる。
以上の最適制御の過程で、最適制御の設定に長い時間
が必要となるとき、例えば検反結果をフィードバックす
るようなときに、品質上の問題などで、製織を続けられ
ない状況が発生することも考えられる。この場合は、必
要に応じ管理者がコンピュータに評価中止の指令を出せ
るようにしておけばよい。あるいは、それまでの利益評
価関数の最大値を与えた回転数の近傍で、より小さい回
転数変更幅で再評価を開始するような指示でもよい。
また、同じような理由から、利益評価関数bの下限値
あるいは各項目の限界値を設定できるようにして、それ
らを越えた場合は、同じ方向への回転数の変更を行わな
いようにしておくほうが、制御のむだを回避する点から
有利である。これは、織機毎のばらつきを考慮して、個
々の織機毎に対応してもよく、これによって各織機固有
の生産管理が可能となる。
また、ホストコンピュータを用いて集中制御を行う場
合に、次の2通りが考えられる。
(1) 利益評価関数bの計算から回転数nやよこ入れ
流体の噴射圧力pの指示までの全てをホストコンピュー
タで行う。
(2) 制御開始に当たっての標準設定値や、利益評価
関数bのうち糸代、電気料金等の工場管理者が入力すべ
き変数のみを制御対象の織機に送信し、実際の評価制御
サイクルは、各織機の制御装置のマイクロコンピュータ
の機能などを利用して行う。
実施例 第1図は、利益評価関数を用いて織機を制御する場合
の一連の順序を機能ブロックにより示している。同図に
おいて、制御対象の織機から織物の品質情報、織機の稼
動率および製織過程での消費エネルギーの各制御結果が
入力される。この制御結果から利益評価関数bが必要に
応じ重み付けされた条件で計算される。そして、求めら
れた利益評価関数bは、記憶されている過去のデータと
比較され、その判断結果に基づいて、利益評価関数bの
値を最大とすべく、操作対象として織機の回転数nの
み、あるいはよこ入れ用流体の噴射圧力pのみ、または
織機の回転数nおよびよこ入れ用流体の噴射圧力pを変
更し、それを指示する。これに基づいて、それ以外の流
体噴射タイミング、たて糸張力などの制御条件が補正さ
れ、織機制御装置に制御データとして入力される。この
あと、織機制御装置は、新たな制御データに基づいて織
機の制御を行い、最適制御の状態に近づけていく。
次に、第2図は本発明の最適制御方法を個々の織機制
御装置1により実行する例である。
織機制御装置1は、マイクロコンピュータによって組
み立てられており、CPU2、RAM3、ROM4、キーボード5、
入力ポート6および出力ポート7によって構成されてお
り、これらは相互にバス8により接続されている。CPU2
は、本発明の最適制御に基づいたプログラムを実行する
ために、入力ポート6から生産ピック数P、消費電力
W、およびエアー消費量aのデータを取り込み、これに
基づいて利益評価関数bを算出し、上記第1図の制御順
序に基づいて、制御対象の織機13に、最適制御のための
回転数nおよびよこ入れ用流体の噴射圧力pを設定して
いく。なお、データの取り込みのための測定手段9は、
第4図および第5図で記述する。
次に、第3図は最適制御を集中制御により行う例を示
している。
集中制御用のホストコンピュータ10は、通信制御部1
1、通信回線12を介し、それぞれの織機13に接続されて
おり、また通信制御部14を介し他のコンピュータ15およ
び検反場コンピュータ16に接続されているほか、外部記
憶部17、表示部18、キーボード19にも接続されている。
ここで、ホストコンピュータ10は、最適制御を実行する
過程で、同一織物仕様の織機13群から制御結果を入力
し、必要に応じ重み係数wiを取り込んで、利益評価関数
bを計算し、外部記憶部17からの過去の記憶データと比
較しながら、最適制御の方向を判断し、通信制御部11、
通信回線12を介し、それぞれの織機13に送り込む。な
お、利益評価関数bや重み係数wi、さらに過去の記憶デ
ータなどは表示部18によって必要に応じ表示される。
それぞれの織機制御装置1は、例えば制御用コンピュ
ータ20によって組み立てられており、通信手段21から、
回転数nやよこ入れ用流体の噴射圧力pのデータを取り
込み、その他の制御条件を補正しながら、設定条件変更
手段22を駆動し、噴射圧力pなどを調整するとともに、
インバータ23によって出力周波数を変化させることによ
り、織機13の原動モータ24の回転数nを設定する。そし
て製織中に、織機の実際の稼動状態のデータは、入力手
段25および制御用コンピュータ20によって読み込まれ、
通信手段21を介しホストコンピュータ10に送りかえされ
る。ここで、ホストコンピュータ10は、再び利益評価関
数bを演算によって求め、最適制御の方向づけを行い、
再び織機13の回転数nやよこ入れ用流体の噴射圧力pを
最適値に近付ける方向に必要な量だけ変化させ、その変
化量を再び織機制御装置に送り込む。このようにして、
ホストコンピュータ10および織機制御装置1は、製織過
程で、利益評価関数bを数回求めることによって、最適
制御の方向づけを行い、最終的に利益評価関数bを最大
値となるように制御条件を決定していく。
次に、第4図は、製織長データ(生産ピック数P)お
よび消費電力eのデータを求める例を示している。回転
数nの指示は、インバータ23の回転数制御部26に与えら
れる。一方、電源31は、電力計30を経て、インバータ23
に供給されるほか、制御用電源29にも供給される。そし
て、消費電力eのデータは、この電力計30から入力手段
25を介して読み込まれる。また、原動モータ24の回転
は、主軸27に連結されたシャフトエンコーダ28によって
検出され、回転数制御部26にフィードバック信号として
与えられるほか、ピックカウンタ32によって計数され、
製織長のデータとして入力手段25に取り込まれる。
また、第5図は、エアー消費量aのデータを計測する
例を示している。圧力源33からの圧力流体は、流量計34
を経て、配管路によって分岐され、圧力調整弁35、36、
電磁弁37、38を経て、よこ入れ用のメインノズル39およ
びサブノズル40にそれぞれ供給される。この過程で、エ
アー消費量aのデータは、流量計34から読み込まれる。
また、よこ入れ用の流体の噴射圧力pは、圧力制御部41
に与えられ、圧力調整弁35、36を調整することによって
設定される。なお、回転数nが変化すると、よこ入れ開
始のタイミングも変化するため、タイミング制御部44
は、必要な補正を加えて、シャフトエンコーダ28から主
軸27の回転角(クランク角度)の信号を取り込み、電磁
弁37、38の他、測長貯留装置45の係止ピン46のプランジ
ャ47を制御していく。
さて、第6図は、回転数nについて、一連の制御の具
体的な順序を示している。
ステップからステップまでの間に、ホストコンピ
ュータ10により、または織機制御装置により、重み係数
w1の読み込み、また回転数増減幅ΔNの初期設定、さら
に目標回転数n1=Nの設定、制御結果の収集、さらに利
益評価関数b1の計算が行われる。
次のステップからステップまでの間に、新たな目
標回転数n2=N+Δnの設定、新たな制御結果の収集が
行われ、第2番目の利益評価関数b2の計算が行われる。
次のステップでこの利益評価関数b2と第1回目の利
益評価関数b1との比較が行われ、その大小関係に応じて
それぞれのプログラムが実行される。利益評価関数b2
前回の利益評価関数b1と等しいか、またはそれよりも大
きいとき、すなわち第7図のグラフ(A)のような制御
状態にあるとき、次のステップで目標回転数n3
N+2ΔNの設定、制御結果の収集が行われ、新たに第
3回目の利益評価関数b3の計算が行われる。また、利益
評価関数b2が利益評価関数b1に等しくなく、またそれよ
りも大きくないとき、すなわち第7図のグラフ(B)の
制御状態のときに、ステップからステップで、b3
b2、b2=b1、n3=n2、n2=n1の再設定の後に目標回転数
n1=N−ΔNの設定および制御結果の収集が行われた
後、利益評価関数b3の計算が行われる。
このようにして、3つの目標回転数n1、n2、n3につ
き、利益評価関数b1、b2、b3が求められた後、ステップ
で、この変化特性について単調増加または極小値を持
つかどうかの判断が行われ、単調増加または極小値を持
つ場合には、ステップで、b1=b2、b2=b3、n1=n2
n2=n3の設定の後に、ステップで目標回転数n3=n3
ΔNの設定が行われる。
また単調増加でなく、または極小値を持たないとき、
ステップでこれらの3つの利益評価関数b1、b2、b3
ついて単調減少であるかどうかの判断がなされ、単調減
少であるとき、b3=b2、b2=b1、n3=n2、n2=n1の設定
の後に、目標回転数n1=n1−ΔNの設定が行われる。
さらにまた、単調減少でないとき、利益評価関数b1
b2、b3の変化に極大値があることになるため、b1=b2
n1=n2の設定の後に、回転数増減幅の変更のために、Δ
N=ΔN/2の演算の後に、再びステップに戻り同様の
演算を行う。
ホストコンピュータ10または織機制御装置1は、以上
のプログラムを繰り返すことによって、制御対象の織機
13ごとに、実際の動作特性に則して目標の回転数nを求
め、制御可能な要素を操作し、最大利益を目標として、
当該織機13を最適制御状態に設定して行く。
上記実施例は、回転数nのみを制御する例であるが、
既に明らかなように、本発明は、回転数nのほか、よこ
入れ流体の噴射圧力pも操作対象となり得る。
第8図は、回転数nとよこ入れ用流体の噴射圧pとを
同時に操作対象とした例を示しており、平面上の座標軸
に回転数nおよび噴射圧力Pをとり、また垂直軸に利益
評価関数bを設定している。最初に、仮設定と対応する
位置で、回転数nおよび噴射圧力pが設定され、これの
近傍で回転数増分ΔN、圧力増分Δpだけ大きいかまた
は小さい条件で、山登り法や最大傾斜法などを応用し
て、順次極値を探索していく。回転数nおよび噴射圧力
pについて、下表の通り、3つの値が設定されるなら
ば、合計9通りの利益評価関数bが求められ、それらの
最大値が決定される。
第8図では、利益評価関数b00が最適となっている。
なお、3つの利益評価関数b1、b2、b3の増加または減少
の傾きの大きさに比例して、回転数増分ΔNの大きさを
変化させれば、最適値は、より一層速やかに決定でき
る。
このように、操作対象が回転数nと流体の噴射圧力p
との双方であるとき、最適制御は、具体的には例えば次
の2つの方法によって実行される。
制御方法1 ステップ 回転数nを制御して最大利益に収束させ
る。
ステップ ステップで収束させた回転数nの下で噴
射圧力pを制御して、さらに最大利益に収束させる。
制御方法2 ステップ 仮の回転数nを回転数増分ΔNだけ上げ
る。
ステップ ステップの回転数n1の下で、噴射圧力p
を制御して、最大利益に収束させる。→利益評価関数b1 ステップ 回転数n1をさらに回転数増分ΔNだけ上げ
る。
ステップ ステップの回転数n1の下で、噴射圧力p
を制御して、最大利益に収束させる。→利益評価関数b2 ステップ b1<b2のとき、回転数n1をさらに回転数増
分ΔNだけ上げる。
b1>b2のとき、回転数nを仮の回転数nより回転数増
分ΔNだけ下げる。
ステップ ステップの回転数n2の下で、噴射圧力p
を制御して、最大利益に収束させる。→利益評価関数b3 ステップ ステップ、、で求めた利益評価関数
b1、b2、b3の傾向に基づいて、さらに利益が大となるよ
う回転数n2を変更する。→以下第6図の制御と同様な要
領で最適制御状態が探索され、設定される。
発明の効果 本発明では、織機の最適制御に際し、織機の稼動率の
ほか、織物の品質情報や、製織過程での消費エネルギー
の項目を取り込まれ、それによって利益評価関数が最大
の値になるように、制御が自動的に行われていくため、
製織全体としての利益について最良の状態での制御が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は最適制御の制御過程の順序説明図、第2図は織
機制御装置のブロック線図、第3図は最適制御用の集中
制御方式のブロック線図、第4図は回転制御のブロック
線図、第5図は圧力制御のブロック線図、第6図は最適
制御過程のフローチャート図、第7図は回転数および圧
力値に対する利益評価関数の変化の説明図、第8図は最
適制御状態のモデルグラフである。 1……織機制御装置、9……測定手段、10……ホストコ
ンピュータ、13……織機、20……制御用コンピュータ、
23……インバータ、24……原動モータ、30……電力計、
31……電源、33……圧力源、34……流量計、35、36……
圧力制御弁、39……メインノズル、40……サブノズル、
41……圧力制御部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも制御結果としての織物の品質情
    報、生産量および製織過程での消費エネルギーの織布工
    場の利益に関与する項目を含んで利益評価関数を予め定
    め、この利益評価関数の値を左右する変数のうち制御可
    能な変数に対応する制御要素を操作対象とし、制御対象
    の織機毎に製織中に利益評価関数の値が最大となるよう
    に操作対象を制御することを特徴とする織機の最適制御
    方法。
  2. 【請求項2】上記操作対象として、織機の回転数、よこ
    入れ用流体の噴射圧力、および織機の回転数とよこ入れ
    用流体の噴射圧力との組み合わせのうちいずれか1つと
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の織機
    の最適制御方法。
  3. 【請求項3】上記織物の品質情報、生産量および製織過
    程での消費エネルギーの項目に予め所定の重みをつけて
    利益評価関数を定めることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の織機の最適制御方法。
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