JP3595322B2 - 織機の開口装置の初期位相合わせ方法、及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、織機の開口装置をモータにより駆動する型式において、開口装置の開口枠の運動位相とモータの位相とを位相合わせする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
織機の開口装置を織機主軸の回転に同期して専用のモータにより独立して駆動制御する場合で、モータの原点位相と開口装置の開口枠の運動の原点とが一致していないとき、織機の運転に先だって、開口装置の開口枠の動作位置に対するモータの絶対位値としてモータの原点位置からの回転角、いわゆる原点位相をコントローラ側に記憶する必要がある。なお、この一連の作業を以下、初期位相合わせと称する。
【0003】
特開平4−308243号公報は、開口枠の制御ストロークを設定するとき、その開口枠が制御ストロークの上限位置および下限位置に到達したとき操作されるスイッチを備え、開口枠が下限位置に到達したとき、初期位相合わせすることを開示している。
【0004】
【従来技術の課題】
上記技術によると、下限位置を特定してそこに検知片を取付ける必要があり、なおかつ、下限位置では、モータの回転量に対する開口枠の変位量が最も小さいため、正確な下限位置でモータを停止できず、位相合わせの精度が得られなかった。
【0005】
【発明の目的】
したがって、本発明の目的は、モータにより駆動される織機の開口装置における開口枠の運動位相とモータの位相との初期位相合わせに際し、位相合わせの精度を向上させると共に、一連の動作を自動化できるようにすることである。
【0006】
【発明の解決手段】
上記目的のもとに、本発明における開口装置の初期位相合わせ方法は、開口装置を織機の主軸の回転に同期してモータにより駆動する型式において、開口枠の開口運動位相とモータの位相とを位相合わせする際に、まずモータを回転させて開口装置を動作させ、開口枠の変位と対応する位置に取付けられた位置センサにより開口枠の変位を監視して開口枠の開口運動位相中でモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置を検出し、このモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置におけるモータの位相を原点位相として記憶することを特徴とする。
【0007】
また、本発明における開口装置の初期位相合わせ装置は、開口装置を織機の主軸の回転に同期してモータにより駆動する型式において、開口枠の変位と対応する位置に取付けられて開口枠の変位を監視する位置センサと、該位置センサからの開口枠の変位に対応する信号に基づいて開口運動位相中でモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置を検出する検出器と、該検出器の出力に基づいてモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置に対応するモータの位相を記憶する制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
駆動機構としては、スライダクランク機構に限らず、モータの回転運動を運動機構の必要な運動に変換する機構、例えばカム機構、偏心歯車機構、4節リンクとカムとの組み合わせ機構、差動歯車機構、円筒カムとヘリカルギヤとの組み合わせ機構などにより構成することもできる。
【0009】
【実施例】
図1において、織機の開口装置である電子開口装置1は、複数の開口枠2を上下運動可能な状態で具備しており、これらの開口枠2は、それぞれ専用のモータ3により駆動されるようになっている。すなわち、モータ3の出力軸3aの回転は、クランク5、連結ロッド6、ベルクランク8、連結ロッド7を介して開口枠2に上下方向の往復運動として伝達される。
【0010】
ここで、前記ベルクランク機構で開口枠2を駆動する時の主軸の回転角Θに対するモータ3の回転角θおよび開口枠2の変位量Lの関係を図2に示す。織機の主軸2の回転に対してモータ3が1回転し、開口運動(上→下)が1サイクル実行される。したがって、モータ3の回転角θに対する開口枠2の変位Lは、モータ3の回転角0(360)度で最小値の正弦波となっている。ここで、モータ3の微小な回転量Δθに対する開口枠2の変位量ΔLが最大になる位置、つまりΔL/Δθが最大の位置は、いわゆるクロスポイントであり、開口量の中間(1/2)ポイントである。
【0011】
そして、上記モータ3は、開口コントローラ4によって制御されるようになっている。開口コントローラ4は、開口制御のほか初期位相合わせ制御を実行するCPU9、開口制御のプログラムや位相合わせのプログラムを記憶するROM10、制御データその他の必要な各種データを記憶するRAM11、開口制御のデータに基づいてモータ3を駆動するための位置コントローラ12および駆動増幅器13、位置センサ25から開口枠2の変位Lのデータを取り込むインターフェース14、モータ3の回転角θの信号を回転検出器18から取り込むインターフェース15、スイッチ21の操作による初期位相合わせ指令を取り込むインターフェース16、主軸20のクランク角の信号を回転検出器19から取り込むためのインターフェース17などによって組み立てられている。
【0012】
位置センサ25は、例えば光学式、超音波式、近接センサ等の変位センサや、マグネスケール、差動トランスなどの検出手段によって構成されており、開口枠2の開口変位と対応する位置に取り付けられ、開口枠2の変位Lに対応した大きさの信号として、増幅器22に送り込む。最大・最小値の計算器23は、増幅器22の出力レベルの変化から最大値・最小値を計算し、また検出器24は、計算器23の出力または増幅器22の出力から開口量の1/2ポイントを検出し、その信号をインターフェース14を経てCPU9に送り込むようになっている。
【0013】
次に、図3は、本発明の方法にもとづいて、自動で初期位相合わせを行うときの順序を示している。オペレータがスイッチ21を操作して、初期位相合わせ指令をCPU9に与えると、CPU9は、初期位相合わせのプログラムを実行し、モータ3を低速で正回転させ、開口枠2を上または下方向に移動させると、位置センサ25は、開口枠2の変位Lに対応した信号を出力して計算器23および検出器24に出力する。計算器23は、この出力信号から変位Lの最大値、最小値とを求め、この最大値、最小値からこの中間点である1/2ポイントの変位に対応する出力を計算して検出器24に出力する。検出器24は、この出力と位置センサ25からの信号とに基づき開口枠2の変位が1/2ポイントの変位になったとき、1/2ポイントに達した旨の信号をインターフェース14に出力する。
【0014】
そして、インターフェース14は、1/2ポイントに対応する信号を入力した時点で、1/2ポイントに対応する出力をCPU9に与える。従い、CPU9は1/2ポイントの信号を入力した時点で、それに対応するモータ3の回転角θをRAM11の所定の記憶エリアに記憶させてから、モータ3の低速回転を停止させる。これによって、開口枠2の変位L(位相)に対するモータ3の初期位相合わせを完了する。
【0015】
なお、上記実施例に代え、開口枠2の変位量が最大になる位置について変位量を逐次微分し、この微分値が最大になる位置としてもよい。この場合には、計算器23は、初期位相合わせが始まると、開口枠2を1サイクル駆動する間に開口枠2の位置信号を所定時間、あるいはモータ回転量に対して微分して、微分値が最大になる位置を検出器24に出力し、検出器24は、その微分値が最大になる位置を検出したら、これに対応する出力をCPU9に与えることで、初期位相合わせが実行される。そうすれば、開口枠2の変位量が最大になるモータ位相が不明の場合でも、これを直接検出できるから、より正確に初期位相合わせを実行できる。
【0016】
このようにして、初期の位相合わせが完了する。一方で開口コントローラ4には、主軸の回転角Θに対応した開口枠2の運動量、すなわち開口曲線が図示しない設定器によって予め設定されている。そしてCPU9は、設定開口曲線から主軸の回転角Θに対応するモータの回転量を演算し、制御データの一部としてRAM11に記憶して、織機は運転可能になる。その後、織機は運転され、主軸20に連結した回転量検出器19からの回転量信号が開口コントローラ4に入力されると、この位相合わせした開口コントローラ4は、予め設定された開口制御のデータに基づいて、さらには回転量検出器18からの実測したモータ3の回転量信号をフィードバック入力して、主軸20の回転と同期した状態でモータ3を駆動する。このようにして、開口枠2を所定の開口パターン(回転角度に対する開口量)により駆動していく。
【0017】
【発明の効果】
本発明では、織機の開口装置における開口枠の運動位相中で、モータの回転量に対する開口枠の変位量が最大になる位置で位相合わせが行われるから、初期位相合わせの精度が向上する。さらに、一連の動作を自動化することで、省力化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】織機の運動機構として、モータ駆動式の開口装置のブロック線図である。
【図2】モータの回転角に対するモータの回転変位および開口枠の変位のグラフである。
【図3】初期位相合わせのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 電子開口装置
2 開口枠
3 モータ
4 開口コントローラ
5 クランク
6 連結ロッド
7 連結ロッド
8 ベルクランク
18 回転検出器
19 回転検出器
20 主軸
21 スイッチ
22 増幅器
23 計算器
24 検出器
25 位置センサ
Claims (2)
- 開口装置を織機の主軸の回転に同期してモータにより駆動する型式において、
開口枠の開口運動位相とモータの位相とを位相合わせする際に、まずモータを回転させて開口装置を動作させ、開口枠の変位と対応する位置に取付けられた位置センサにより開口枠の変位を監視して開口枠の開口運動位相中でモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置を検出し、このモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置におけるモータの位相を原点位相として記憶する、ことを特徴とする運動機構の初期位相合わせ方法。 - 開口装置を織機の主軸の回転に同期してモータにより駆動する型式において、
開口枠の変位と対応する位置に取付けられて開口枠の変位を監視する位置センサと、該位置センサからの開口枠の変位に対応する信号に基づいて開口運動位相中でモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置を検出する検出器と、該検出器の出力に基づいてモータの回転量に対する開口枠の変位量が最大となる位置に対応するモータの位相を記憶する制御手段と、を含むことを特徴とする運動機構の初期位相合わせ装置。
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JP2002269378A JP3595322B2 (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 織機の開口装置の初期位相合わせ方法、及びその装置 |
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