JP4989511B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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    • F25B2313/0231Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for using multiple indoor units with simultaneous cooling and heating

Description

本発明は、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して冷暖房を行い、空気調和を行う電気式ヒートポンプの空気調和装置に関するものである。特に複数の室内機(負荷側ユニット)がそれぞれ暖房又は冷房を行うことができ、さらに圧縮行程中に冷媒をインジェクションして能力を向上させるようにした空気調和装置の利用改善に関する。
例えば、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用した空気調和装置では、基本的に、圧縮機、熱源機側熱交換器等を有する熱源機側ユニット(熱源機、室外機)と流量制御装置(膨張弁等)、室内機側熱交換器等を有する負荷側ユニット(室内機)とを冷媒配管により接続し、冷媒を循環させる冷媒回路を構成している。そして、室内機側熱交換器において、冷媒が蒸発、凝縮する際に、熱交換対象となる空調対象空間の空気から吸熱、放熱することを利用し、冷媒回路における冷媒に係る圧力、温度等を変化させながら空気調和を行っている。ここで、例えば、室内機に供え付けられたリモコンの設定温度と室内機周辺の気温とに応じて、複数の室内機において、それぞれ冷房、暖房を自動的に判断し、室内機ごとに冷房、暖房を行うことができる冷暖房同時運転(冷暖房混在運転)が可能な空気調和装置もある。
一方、例えば寒冷地等に設置する空気調和装置において、室外の空気(以下、外気という)の気温が低い場合に、暖房能力(暖房時において、圧縮機による冷媒循環により室内機側に供給する(時間当たりの)熱量。以下、冷房能力も含めてこれらを能力という)を高めるため、熱源機に設けられた圧縮機の圧縮行程途中の部分に、インジェクション管を介して冷媒を流入させる(インジェクションする)ことができるものがある(例えば、特許文献1参照)。これは、圧縮機から吐出する冷媒密度を高くすることで、能力を高めようとするものである。
特開平5−149634号公報(図1)
特許文献1のように圧縮行程の途中で冷媒を流入させて、暖房能力を向上させるようにすることは、冷暖房同時運転可能な空気調和装置においても適用することができる。そのため、暖房を行っている室内機は、能力を十分に発揮させることができる。
しかしながら、暖房を行っている室内機の暖房能力に合わせたインジェクションを行うためには、インジェクション管の上流側における圧力(室内機側熱交換器の冷媒出口側における圧力と対応する)を、インジェクションに係る冷媒の流量に合わせて高くする必要がある。ここで、冷暖房同時運転可能な空気調和装置では、同時に冷房を行っている室内機が存在することもある。暖房を行っている室内機に合わせて暖房能力を高くすると、冷房を行っている室内機においても、蒸発器となる室内機側熱交換器の冷媒出口側における冷媒の圧力が高くなってしまい、圧力差が小さくなるため、冷房を行っている室内機に供給する冷房能力が低下してしまう。
そこで、本発明は、インジェクションによる圧縮機への冷媒供給を行うことができる冷暖房同時運転が可能な空気調和装置において、インジェクションを利用した効率のよい運転を行いつつ、さらにその配管接続を活かした運転ができる装置を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和装置は、インジェクション管を介して流れる冷媒を圧縮行程の中間部分に流入させて吐出することができる圧縮機、外気と冷媒の熱交換を行う熱源機側熱交換器、熱源機側流量制御装置及び四方切換弁を有する熱源機と、空調対象の空気と冷媒との熱交換を行う室内機側熱交換器及び室内機側流量制御装置を有する複数の室内機と、熱源機と複数の室内機との間にあって、暖房運転を行う室内機に気体の冷媒を供給し、冷房運転を行う室内機に液体の冷媒を供給するための流路を形成する中継機とを配管接続して冷媒回路を構成する冷暖房混在運転可能な空気調和装置であって、インジェクション管から圧縮機に冷媒が流入し、かつ、熱源機側熱交換器が蒸発器となり、また、少なくとも1の室内機の室内機側熱交換器が蒸発器となって冷房運転を行っているものと判断すると、冷房運転を行っている室内機に供給する能力を確保するために、蒸発器となっている室内機側熱交換器から中継機を通過して熱源機に流れる冷媒の圧力の目標を決定し、蒸発器となる室内機側熱交換器から流出する冷媒の圧力が目標となるように熱源機側流量制御装置の開度を制御する処理を行う制御手段とを備える。
本発明によれば、インジェクション管から圧縮機に冷媒を流入させ、かつ、熱源機側熱交換器が蒸発器となり、また、少なくとも1の室内機の室内機側熱交換器が蒸発器となって冷房を行っている暖房主体運転を行っているときに、制御手段が、蒸発器となる室内機側熱交換器から流出する冷媒の圧力が決定した目標の圧力となるように熱源機側流量制御装置の開度を制御するようにしたので、インジェクション管から圧縮機に冷媒を流入させることで暖房を行っている室内機に供給する暖房能力を確保(維持)し、その上で、蒸発器となる室内機側熱交換器から流出する冷媒の圧力を制御することにより、冷房を行っている室内機に供給する冷房能力を確保(維持)することができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成を表す図である。まず、図1に基づいて、空気調和装置を構成する手段(装置)等に関して説明する。この空気調和装置は、冷媒循環による冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して冷暖房運転を行うものである。特に本実施の形態の空気調和装置は、複数の室内機において、それぞれ冷房と暖房とを同時に混在して行う冷暖房同時運転を行うことができる装置であるものとする。
図1のように本実施の形態の空気調和装置は、主として、熱源機(熱源機側ユニット、室外機)100、複数の室内機(負荷側ユニット)200a、200b及び200c並びに中継機300で構成する。本実施の形態では、冷媒の流れを制御するために熱源機100と室内機200a、200b、200cとの間に中継機300を設け、これらの機器の間を各種冷媒配管により配管接続する。また、複数台の室内機(負荷側ユニット)200a、200b及び200cについては、互いに並列となるように接続する。なお、例えば室内機200a、200b、200c等において、特に区別したり、特定したりする必要がない場合には、以下、a、b、cの添字を省略して記載するものとする。
配管接続については、第2主管20と、管径が第2主管20よりも太い第1主管10とで、熱源機100と中継機300との間を接続する。第2主管20には、熱源機100側から中継機300側に高圧の冷媒が流れる。また、第1主管10には、第2主管20を流れる冷媒に比べて低圧の冷媒が中継機300側から熱源機100側に流れる。ここで、圧力の高低については、基準となる圧力(数値)との関係により定められているものではなく、圧縮機110の加圧、各流量制御装置の開閉状態(開度)の制御等により、冷媒回路内において、相対的な高低(中間を含む)に基づいて表すものであるとする(以下、同じ。基本的には、圧縮機110から吐出した冷媒の圧力が最も高く、流量制御装置等により圧力が低下していくため、圧縮機110に吸入される冷媒の圧力が最も低くなる)。
一方、中継機300と室内機200aとは、第2枝管40aと第1枝管30aとにより接続する。同様に、中継機300と室内機200bとは第2枝管40b及び第1枝管30bにより接続し、中継機300と室内機cとは第2枝管40c及び第1枝管30cにより接続する。第1主管10、第2主管20、第2枝管40(40a、40b、40c)及び第1枝管30(30a、30b、30c)による配管接続により、熱源機100、中継機300並びに室内機200(200a、200b、200c)の間を冷媒が循環し、冷媒回路を構成する。
本実施の形態の熱源機100は、圧縮機110、四方切換弁120、熱源機側熱交換部130、アキュムレータ140、熱源機側逆止弁部150及びインジェクション部160を有している。
熱源機100の圧縮機110は、吸入した冷媒に圧力を加えて吐出する(送り出す)。ここで、本実施の形態の圧縮機110は、低段側圧縮機110a及び高段側圧縮機110bの2段構成となっているものとする。そして、低段側圧縮機110a及び高段側圧縮機110bは、インバータ回路(図示せず)により、制御手段400の指示に基づいて駆動周波数を任意に変化することができる。このため、圧縮機110は、全体として吐出容量(単位時間あたりの冷媒の吐出量)と、その吐出容量に伴って能力を変化させることができるインバータ圧縮機となる。また、低段側圧縮機110aと高段側圧縮機110bとの間の圧縮行程の途中部分に、インジェクション管161から流入する冷媒を高段側圧縮機110bに吸入させるためのインジェクションポート(図示せず)を設けている。このため、例えば、低外気の環境下で低段側圧縮機110aが吸入する冷媒が減少する場合に、インジェクションポートを介して冷媒を流入させて補い、吐出容量を増大させることができ、暖房を行っている室内機に供給するための能力低下を防ぐことができる。
四方切換弁120は、制御手段400の指示に基づいて、冷暖房の形態(モード)に対応した弁の切り換えを行い、冷媒の経路が切り換わるようにする。本実施の形態では、全冷房運転(ここでは、運転しているすべての室内機が冷房をしていることをいう)、冷房主体運転(冷暖房同時運転のうち、冷房が主となる)時と、全暖房運転(ここでは、運転しているすべての室内機が暖房をしていることをいう)、暖房主体運転(冷暖房同時運転のうち、暖房が主となる)時とによって経路が切り換わるようにする。
熱源機側熱交換部130は、熱源機側熱交換器131(131a、131b)、熱源機側第1電磁開閉弁132(132a、132b)、熱源機側第2電磁開閉弁133(133a、133b)、熱源機側送風機134、熱源機側流量制御装置135、熱交換器バイパス管136及び熱源機側第3電磁開閉弁137を有している。
熱源機側熱交換器131(131a、131b)は、冷媒を通過させる伝熱管及びその伝熱管を流れる冷媒と外気との間の伝熱面積を大きくするためのフィン(図示せず)を有し、冷媒と空気(外気)との熱交換を行う。例えば、全暖房運転時、暖房主体運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させて気化させる。一方、全冷房運転時、冷房主体運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。場合によっては、例えば冷房主体運転時のように、完全にガス化、液化するのではなく、液体とガス(気体)との二相混合(気液二相冷媒)の状態まで凝縮する等の調整が行われることもある。ここで、本実施の形態では、熱源機側熱交換部130は2つの熱源機側熱交換器131a、131bを有している。熱源機側熱交換器131aと熱源機側熱交換器131bとのフィンにおける伝熱面積等をそれぞれ異ならせ、熱交換に係る性能を異ならせるようにしてもよいが、ここでは熱源機側熱交換器131aと熱源機側熱交換器131bの熱交換に係る性能は同じであるものとする。
また、熱源機側第1電磁開閉弁132(132a、132b)と熱源機側第2電磁開閉弁133(133a、133b)は、制御手段400の指示に基づいて開閉し、熱源機側熱交換器131(131a、131b)への冷媒流入出を制御する。例えば、熱源機側第1電磁開閉弁132a(熱源機側第2電磁開閉弁133a)又は熱源機側第1電磁開閉弁132b(熱源機側第2電磁開閉弁133b)のいずれか一方を閉止する。これにより、熱源機側熱交換器131a、131bのいずれか一方に冷媒が流入しないようにして熱交換できないようにし、熱源機側熱交換部130(熱源機側熱交換器131)全体として熱交換容量(熱交換に係る熱量)を減らすことができる。
そして、熱源機側熱交換器131の近辺に、冷媒と空気との熱交換を効率よく行うための熱源機側送風機134を設けている。熱源機側送風機134は、制御手段400からの指示に基づいて風量を変化させることができ、この風量変化によっても熱源機側熱交換器131における熱交換容量を変化させることができる。また、熱源機側流量制御装置135は、制御手段400の指示に基づいて、通過しようとする冷媒流量(単位時間あたりに流れる冷媒の量)を制御することで、熱源機側熱交換器131内を通過する冷媒の圧力調整を行う。
さらに、熱交換器バイパス管136と、熱交換器バイパス管136の冷媒通過を制御するための熱源機側第3電磁開閉弁137を有している。例えば、熱源機側第3電磁開閉弁103を開放することで、熱源機側熱交換器131を通過させずに、熱交換器バイパス管136を介して冷媒を通過させることができる。
アキュムレータ140は冷媒回路中の過剰な冷媒を貯留する。また、熱源機側逆止弁部150は、熱源機側第1逆止弁151〜熱源機側第4逆止弁154を有している。各熱源機側逆止弁は冷媒が逆流することを防止して冷媒の流れを整え、冷媒の循環経路をモードに合わせて一定にするものである。熱源機側第1逆止弁151は、熱源機側熱交換部130と熱源機側第2主管20との間の配管上に位置し、熱源機側熱交換部130から第2主管20の方向への冷媒流通を許容する。熱源機側第2逆止弁152は、四方切換弁120と第1主管10との間の配管上に位置し、第1主管10から四方切換弁120の方向への冷媒流通を許容する。熱源機側第3逆止弁153は、四方切換弁120と第2主管20との間の配管上に位置し、四方切換弁120から第2主管20の方向への冷媒流通を許容する。熱源機側第4逆止弁154は、熱源機側熱交換部130と第1主管10との間の配管上に位置し、第1主管10から熱源機側熱交換器131の方向への冷媒流通を許容する。
インジェクション部160は、インジェクション管161、熱源機側気液分離装置162、インジェクション流量制御装置163、インジェクション熱交換器164を有している。インジェクション管161は、インジェクションポートと接続し、インジェクションポートを介して圧縮機110(高段側圧縮機110b)に流入させる(供給する)冷媒を通過させる。熱源機側気液分離装置162は、通過する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離し、基本的には液冷媒の一部がインジェクション流量制御装置163側に流れるようにする。インジェクション流量制御装置163は、制御手段400の指示に基づいて、インジェクション管161を通過する冷媒流量及びその冷媒の圧力を調整する。インジェクション熱交換器164は、インジェクション管161側に流れる冷媒と熱源機側熱交換部130側に流れる冷媒との間で熱交換を行うために設ける。
ここで、熱源機側気液分離装置162の位置について説明する。インジェクション部160は、基本的に暖房運転時(全暖房運転又は暖房主体運転時)にインジェクション管161を介して圧縮機110に冷媒を流入させるために設けるものであるため、冷房運転時(全冷房運転又は冷房主体運転時)において冷媒の流れに影響しないような位置に設けることが望ましい。そこで、本実施の形態では、熱源機側熱交換器131と熱源機側第1逆止弁151(第2主管20)との間に熱源機側気液分離装置162を設けるようにする。この位置は、冷房時において、高圧の液冷媒又は気液二相冷媒が通過するが、最も圧力損失の影響を受けやすい低圧のガス冷媒は通過しないことになる。そのため、圧力損失の影響を受けることなく冷房能力を発揮することができる。
また、本実施の形態では、圧縮機110の吐出側と接続した配管上に、吐出に係る冷媒の圧力を検出するための圧力センサとなる熱源機側第1圧力検出器170を取り付ける。熱源機側第1圧力検出器170からの信号に基づいて、制御手段400は、例えば圧縮機110が吐出した冷媒の圧力Pd、温度Td等の検知及び圧力Pdに基づく凝縮温度Tc等の演算を行う。さらに、熱源機100と第1主管10とを接続する配管上に、中継機300(室内機200)側から流入する冷媒の圧力を検出するための熱源機側第2圧力検出器171を取り付ける。そして、外気の温度(外気温)を検出するための外気温度検出器172を取り付ける。
次に、本実施の形態の中継機300は、中継機側気液分離装置310、第1分岐部320、第2分岐部330及び中継機側熱交換部340で構成する。中継機側気液分離装置310は、第2主管20から流れる冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する。ガス冷媒が流れ出る気相部(図示せず)は、第1分岐部320と接続する。一方、液冷媒が流れ出る液相部(図示せず)は、中継機側熱交換部340を介して第2分岐部330と接続する。
第1分岐部320は、3つのポートを有する三方切換弁321(321a、321b、321c)を有している。各三方切換弁321について、第1のポートを各第1枝管30と接続する。また、第2のポートを第1主管10と接続し、第3のポートを中継機側気液分離装置310の気相部側と接続する。三方切換弁321は制御手段400の指示に基づいて室内機200側から第1主管10側に冷媒が流れるようにするか、又は中継機側気液分離装置310側から室内機200側に冷媒が流れるように弁を切り換える。
第2分岐部330は、中継機側第1逆止弁331(331a、331b、331c)及び中継機側第2逆止弁332(332a、332b、332c)を有している。中継機側第1逆止弁331と中継機側第2逆止弁332とは、それぞれ逆並列関係になっており、それぞれの一端は、第2枝管40(40a、40b、40c)と接続する。室内機200側から中継機側熱交換部340側に冷媒が流れる際には、中継機側第1逆止弁331を通過して中継機側熱交換部340の中継機側第2バイパス配管346に流れる。また、中継機側熱交換部340側から室内機200側に冷媒が流れる際には中継機側第2逆止弁332を通過する。
中継機側熱交換部340は、中継機側第1流量制御装置341、中継機側第1バイパス配管342、中継機側第2流量制御装置343、中継機側第2熱交換器344、中継機側第1熱交換器345及び中継機側第2バイパス配管346を有している。
中継機側熱交換部340は、例えば全冷房運転時に液冷媒を過冷却して室内機200側に供給する。また、第1主管10との間で配管接続し、室内機200側から流れてきた冷媒、過冷却を行うために用いた冷媒を第1主管10に流す。中継機側第1流量制御装置341は、中継機側第1熱交換器345と中継機側第2熱交換器344との間に設けられ、制御手段400の指示に基づいて開度を制御し、中継機側気液分離装置310から流れる冷媒流量及び冷媒の圧力を調整する。一方、中継機側第2流量制御装置343は、制御手段400の指示に基づいて開度を制御し、中継機側第1バイパス配管342を通過する冷媒の冷媒流量及び冷媒の圧力を調整する。ここで、本実施の形態の中継機側第2流量制御装置343の開度は、中継機側第1圧力検出器350と中継機側第2圧力検出器351とが検出する圧力の差に基づいて制御手段400が決定するものとする。中継機側第2流量制御装置343、中継機側第1バイパス配管342を通過した冷媒は、例えば中継機側第2熱交換器344、中継機側第1熱交換器345において冷媒を過冷却し、第1主管10に流れることになる。
中継機側第2熱交換器344は、中継機側第1バイパス配管342を流れる中継機側第2流量制御装置343の下流部分の冷媒(中継機側第2流量制御装置343を通過した冷媒)と、中継機側第1流量制御装置341から流れてくる冷媒との間で熱交換を行う。また、中継機側第1熱交換器345は、中継機側第1バイパス配管342、中継機側第2熱交換器344を通過した冷媒と、中継機側気液分離装置310から中継機側第1流量制御装置341に流れる冷媒との間で熱交換を行う。
さらに、中継機側第2バイパス配管346は、中継機側第1逆止弁331を通過した室内機200からの冷媒を流す。中継機側第2バイパス配管346を通過した冷媒は、例えば冷房主体運転、暖房主体運転時には、例えば中継機側第2熱交換器344を通過した後、一部又は全部が冷房を行っている室内機200に流れる。また、例えば全暖房運転を行っている場合には、全部が中継機側第2流量制御装置343、中継機側第1バイパス配管342を通過して第1主管10に流れる。
また、中継機300においては、中継機側第1流量制御装置341通過前後の冷媒の圧力を検出するために、中継機側第1流量制御装置341と中継機側気液分離装置310とを接続する配管側に中継機側第1圧力検出器350を取り付ける。また、第2分岐部330とを接続する配管側には中継機側第2圧力検出器351を取り付ける。前述したように、中継機側第1圧力検出器350及び中継機側第2圧力検出器351の検出した圧力の差に基づいて、制御手段400は、中継機側第2流量制御装置343の開度を決定し、指示を行う。さらに、第1主管10と中継機側第1熱交換器345とを接続する配管に中継機側温度検出器352を取り付けている。中継機側温度検出器352からの信号に基づいて、例えば、制御手段400は、室内機200側から第1主管10側に流れる冷媒の圧力を演算等により判断する。
次に、室内機200(200a、200b、200c)の構成について説明する。室内機200は、室内機側熱交換器210(210a、210b、210c)、室内機側熱交換器210に近接して直列接続した室内機側流量制御装置220(220a、220b、220c)及び室内機側制御手段230(230a、230b、230c)を有している。室内機側熱交換器210は、前述した熱源機側熱交換器131と同様に、冷房の際は蒸発器となり、暖房の際は凝縮器となって、空調対象空間の空気と冷媒の間で熱交換を行う。また、各室内機側熱交換器210の近辺に、冷媒と空気との熱交換を効率よく行うための室内機側送風機211(211a、211b、211c)を設けている。
室内機側流量制御装置220は、減圧弁や膨張弁として機能し、室内機側熱交換器210を通過する冷媒の圧力を調整する。ここで、本実施の形態の室内機側流量制御装置220は、例えば開度を変化させることができる電子式膨張弁等で構成しているものとする。そして、室内機側流量制御装置220の開度については、冷房時には室内機側熱交換器210の冷媒出口側(ここでは第1枝管30側となる)の過熱度に基づいて、例えば各室内機200が有する室内機側制御手段230が決定する。また、暖房時には冷媒出口側(ここでは第2枝管40側となる)の過冷却度に基づいて決定する。室内機側制御手段230は、室内機200の各手段の動作を制御する。また、有線又は無線によって、制御手段400との間で各種データを含む信号の通信を行い、処理を行う。ここで、室内機側制御手段230は、例えば記憶手段(図示せず)を有しており、室内機側熱交換器210の大きさ(伝熱面積等)と室内機側送風機211による風量とにより定まる、冷房運転時又は暖房運転時における熱交換容量のデータを記憶している(室内機側熱交換器210の大きさは各室内機200で決まっているため、実質的には風量変化により熱交換容量が異なることになる)。ここで、暖房運転に係る室内機側熱交換器210の熱交換容量をQjhとし、冷房運転に係る室内機側熱交換器210の熱交換容量をQjcとする。室内機側制御手段230は、リモートコントローラ(図示せず)を介して入力される例えば室内にいる操作者の指示に基づいて、冷房運転又は暖房運転、指示された風量等を判断し、熱交換容量のデータを含む信号を制御手段400に送信する。
各室内機200の室内機側熱交換器210における冷媒の流入口、流出口となる配管には、室内機側第1温度検出器240(240a、240b、240c)及び室内機側第2温度検出器241(241a、241b、241c)を取り付ける。室内機側第1温度検出器240が検出した温度と室内機側第2温度検出器241が検出した温度との差に基づいて、室内機側制御手段230が、それぞれ過熱度又は過冷却度を算出し、各室内機側流量制御装置220の開度を決定する。
制御手段400は、例えば空気調和装置内外に設けられた各種検出器(センサ)、空気調和装置の各機器(手段)から送信される信号に基づく判断処理等を行う。そして、その判断に基づいて各機器を動作させ、空気調和装置の全体の動作を統括制御する機能を有する。具体的には、圧縮機110の駆動周波数制御、熱源機側流量制御装置135等の流量制御装置の開度制御、熱源機側第1電磁開閉弁132等の開閉弁の開閉制御、四方切換弁120、三方切換弁321の切換制御等がある。記憶手段410は、制御手段400が処理を行うために必要となる各種データ、プログラム等を一時的又は長期的に記憶しておく。ここで、本実施の形態では、制御手段400及び記憶手段410を熱源機100と独立して設けるものとするが、例えば熱源機100内に設けられていることも多い。また、制御手段400及び記憶手段410を装置近辺に設けるものとするが、例えば、公衆電気通信網等を介した信号通信を行うことにより、遠隔制御できるようにしてもよい。
以上のように構成した本実施の形態の空気調和装置は、前述したように、全冷房運転、全暖房運転、冷房主体運転及び暖房主体運転の4つの形態(モード)のいずれかによる運転を行うことができる。ここで、熱源機100の熱源機側熱交換器131は、全冷房運転時及び冷房主体運転時には凝縮器として機能し、全暖房運転時及び暖房主体運転時には蒸発器として機能する。次に、各形態の運転における基本的な各機器の動作及び冷媒の流れについて説明する。
図2は実施の形態1に係る全冷房運転時の冷媒の流れを表す図である。まず、図2に基づいて全冷房運転における各機器の動作及び冷媒の流れについて説明する。全冷房運転における冷媒の流れは図2に実線矢印で示している。ここでは、すべての室内機200が停止することなく冷房を行っている場合について説明する。また、制御手段400は、熱源機側第1電磁開閉弁132a、132bと熱源機側第2電磁開閉弁133a、133bとを開いた状態、熱源機側第3電磁開閉弁137が閉じた状態となるようにさせて、熱源機側熱交換器131a及び131bの両方に熱交換を行わせるものとする(各モードの流れの説明において同じものとする)。
熱源機100においては、圧縮機110が、吸入した冷媒を圧縮し、高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機110から吐出した冷媒は、四方切換弁120を経て、熱源機側熱交換器131に流れる。高圧のガス冷媒は熱源機側熱交換器131内を通過する間に外気との熱交換により凝縮し、高圧の液冷媒となり、熱源機側第1逆止弁151を流れる(冷媒の圧力の関係で熱源機側第3逆止弁153、熱源機側第4逆止弁154側には流れない)。そして、高圧の液冷媒は第2主管20を通って中継機300に流入する。
中継機300に流入した冷媒を中継機側気液分離装置310がガス冷媒と液冷媒とに分離する。ここで、全冷房運転時に中継機300へ流入する冷媒は液冷媒であり、また、制御手段400が第1分岐部320の三方切換弁321を切換制御するため、中継機側気液分離装置310から室内機200(200a、200b、200c)側にはガス冷媒は流れない。一方、液冷媒は中継機側第1熱交換器345、中継機側第1流量制御装置341、中継機側第2熱交換器344を通過して、その一部が第2分岐部330に流入する。第2分岐部330へ流入した冷媒は中継機側第2逆止弁332a、332b、332c及び第2枝管40a、40b、40cを介して室内機200a、200b、200cに分流する。
室内機200a、200b、200cにおいては、第2枝管40a、40b、40cからそれぞれ流れてきた液冷媒を、室内機側流量制御装置220a、220b、220cが開度調整し、圧力調整する。ここで、前述したように、各室内機側流量制御装置22の開度調整は、各室内機側熱交換器210の冷媒出口側の過熱度に基づいて行う。各室内機側流量制御装置220a、220b、220cの開度調整により、低圧の液冷媒又は気液二相冷媒となった冷媒は、それぞれ室内機側熱交換器210a、210b、210cに流れる。低圧の液冷媒又は気液二相冷媒は、室内機側熱交換器210a、210b、210cをそれぞれ通過する間に空調対象空間となる室内空気との熱交換により蒸発する。そして、低圧のガス冷媒となり、それぞれ第1枝管30a、30b、30cに流れる。このとき、熱交換により室内空気を冷却して室内の冷房を行う。ここではガス冷媒としているが、例えば、各室内機200における空調負荷(室内機が必要とする熱量。以下、負荷という)が小さい場合、開始直後等過渡的な状態の場合等には、室内機側熱交換器210a、210b、210cにおいて完全に気化せず、気液二相冷媒が流れることもあり得る。第1枝管30a、30b、30cから流れてきた低圧のガス冷媒又は気液二相冷媒(低圧の冷媒)は、三方切換弁321a、321b、321cを通過して第1主管10に流れる。
第1主管10を通過して熱源機100に流れた冷媒は、熱源機側第2逆止弁152、四方切換弁120、アキュムレータ140を経て、再び圧縮機110に戻ることで循環する。これが全冷房運転時の冷媒の循環経路となる。
ここで、中継機側熱交換部340における冷媒の流れについて説明する。前述したように、中継機側気液分離装置310で分離した液冷媒は中継機側第1熱交換器345、中継機側第1流量制御装置341、中継機側第2熱交換器344を通過して一部が第2分岐部330に流入する。一方、第2分岐部330側に流れなかった冷媒は、中継機側第2流量制御装置343を通過する。そして、中継機側第1バイパス配管342を通過し、中継機側第2熱交換器344、中継機側第1熱交換器345において、中継機側気液分離装置310から流れる冷媒を過冷却し、第1主管10に流れる。冷媒を過冷却して第2分岐部330側に流すことにより、冷媒入口側(ここでは、第2枝管40側)のエンタルピを小さくし、室内機側熱交換器210a、210b、210cにおいて、空気との熱交換量を大きくすることができる。ここで、中継機側第2流量制御装置343の開度が大きく、中継機側第1バイパス配管342を流れる冷媒(過冷却に用いる冷媒)の量が多くなると、蒸発されない冷媒が多くなる。そのため、第1主管10を介して気液二相冷媒が熱源機100側に流れ込むことになる。
図3は冷房主体運転の冷媒の流れを表す図である。ここでは、室内機200a、200bが冷房を行い、室内機200cが暖房を行っている場合について説明する。冷房主体運転における冷媒の流れは図3に実線矢印で示している。熱源機100の各機器が行う動作及び冷媒の流れは、図2を用いて説明した全冷房運転時と同じであるため説明を省略する。ただ、ここでは、熱源機側熱交換器131における冷媒の凝縮を制御することで、第2主管20を通って中継機300に流入する冷媒が気液二相冷媒となるものとする。
また、冷房が行われる室内機200a、200bに至り、第1主管10を通過し、熱源機100に流入するまでの冷媒の流れについては、図2を用いて説明した全冷房運転時における流れと同様であるため、説明を省略する。一方、暖房を行う室内機200cに係る冷媒の流れについては、冷房を行っている室内機200a、200bとは異なる。まず、中継機300へ流入した気液二相冷媒を中継機側気液分離装置310がガス冷媒と液冷媒とに分離する。制御手段400は、第1分岐部320の三方切換弁321a、321bには、室内機200a、200b側にガス冷媒が流れないようにさせている。一方、三方切換弁321cには、第1枝管30cを介して室内機200c側にガス冷媒が流れるようにさせる。
室内機200cにおいては、室内機側流量制御装置220cの開度調整により、第1枝管30cから流れてきた冷媒について、室内機側熱交換器210c内を流れる冷媒の圧力調整をする。そして、高圧のガス冷媒は、室内機側熱交換器210c内を通過する間に熱交換により凝縮して液冷媒となり、室内機側流量制御装置220cを通過する。このとき、熱交換により室内空気を加熱して室内の暖房を行う。室内機側流量制御装置220cを通過した冷媒は若干圧力が減少した液冷媒となり、第2枝管40cと中継機側第1逆止弁331cとを介して中継機側第2バイパス配管346を流れる。そして、中継機側気液分離装置310から流れてきた液冷媒と合流し、室内機200a、200bに流れ、冷房のための冷媒として利用される。
このように冷房主体運転においては、熱源機100の熱源機側熱交換器131は、凝縮器として機能する。また、暖房を行う室内機200(ここでは室内機200c)を通過した冷媒は、冷房を行う室内機200(ここでは室内機200a、200b)の冷媒として用いる。ここで、室内機200a、200bにおける負荷が小さく、室内機200a、200bに流れる冷媒を抑制する等の場合には、制御手段400は、中継機側第2流量制御装置343の開度を大きくさせる。これにより、冷房を行っている室内機200a、200bに必要以上の冷媒を供給しなくても、中継機側第1バイパス配管342を介して第1主管10に流すことができる。
図4は実施の形態1に係る全暖房運転時の冷媒の流れを表す図である。次に全暖房運転における各機器の動作及び冷媒の流れについて説明する。ここでは、すべての室内機200が停止することなく暖房を行っている場合について説明する。全暖房運転の冷媒の流れは図4に実線矢印で示している。熱源機100においては、圧縮機110が、吸入した冷媒を圧縮し、高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機110が吐出した冷媒は、四方切換弁120、熱源機側第3逆止弁153を流れる(冷媒の圧力の関係で熱源機側第2逆止弁152、熱源機側第1逆止弁151側には流れない)、第2主管20を通って中継機300に流入する。
中継機300へ流入した冷媒を中継機側気液分離装置310がガス冷媒と液冷媒とに分離し、第1分岐部320に流れる。ここで、第1分岐部320では三方切換弁321(321a、321b、321c)から第1枝管30a、30b、30cを介してすべての室内機200a、200b、200cに分流する。
室内機200a、200b、200cにおいては、室内機側流量制御装置220a、220b、220cがそれぞれ開度調整する。これにより、第1枝管30a、30b、30cからそれぞれ流れてきた冷媒について、室内機側熱交換器210a、210b、210c内を流れる冷媒の圧力調整をする。そして、高圧のガス冷媒は、室内機側熱交換器210a、210b、210c内を通過する間に熱交換により凝縮して液冷媒となり、室内機側流量制御装置220a、220b、220cを通過する。このとき、熱交換により室内空気を加熱して空調対象空間(室内)の暖房を行う。室内機側流量制御装置220a、220b、220cを通過した冷媒は低圧の液冷媒又は気液二相冷媒となり、第2枝管40a、40b、40cと中継機側第1逆止弁331a、331b、331cとを介して中継機側第2バイパス配管346を流れる。そして、中継機側第2流量制御装置343、中継機側第1バイパス配管342を通過して第1主管10に流れる。このとき、中継機側第2流量制御装置343の開度調整をすることにより、低圧の気液二相冷媒が第1主管10に流れる。
第1主管10から熱源機100に流入した冷媒は、熱源機100の熱源機側第4逆止弁154を通過し、熱源機側熱交換器131に流入する。熱源機側熱交換器131を通過する間に空気との熱交換により蒸発してガス冷媒となる。そして、四方切換弁120、アキュムレータ140を経て、再び圧縮機110に戻る。前述したように吐出することで循環する。これが全暖房運転時の冷媒の循環経路となる。
ここで、前述した全冷房運転及び全暖房運転において、すべての室内機200a、200b、200cが運転しているものとして説明したが、例えば一部の室内機が停止していてもよい。また、例えば一部の室内機200が停止しており、空気調和装置全体として負荷が小さい場合は、低段側圧縮機110a、高段側圧縮機110bの駆動周波数変更に係る吐出容量変化又はいずれか一方を停止する等して供給する能力を変化させるようにしてもよい。また、場合によっては、熱源機側第1電磁開閉弁132(132、132b)、熱源機側第2電磁開閉弁133(133、133b)等により、例えば、熱源機側熱交換器131(131a、131b)における冷媒流入を制御し、熱交換容量も変化させるようにしてもよい。
図5は暖房主体運転時の冷媒の流れを表す図である。ここでは、室内機200a、200bが暖房を行い、室内機200cが冷房を行っている場合について説明する。冷房主体運転における冷媒の流れは図5に実線矢印で示している。熱源機100の各機器の動作及び冷媒の流れは、図4を用いて説明した全暖房運転と同じであるため説明を省略する。
また、室内機200a、200bの暖房における冷媒の流れについては、図4を用いて説明した全暖房運転時の流れと同様であるため、説明を省略する。一方、室内機20cが冷房を行っており、暖房を行っている室内機200a、200bとは冷媒の流れが異なる。室内機200a、200bにおいて、室内機側熱交換器210a、210b内を通過する間に熱交換により凝縮された冷媒は、室内機側流量制御装置220a、220b、中継機側第1逆止弁331a、331bを通過して中継機側第2バイパス配管346に流れる。ここで、制御手段400は、中継機側第1流量制御装置341を閉止させるようにして中継機側気液分離装置310との間の冷媒の流れを遮断する。そのため、凝縮された冷媒が、中継機側第2逆止弁332c及び第2枝管40cを通過して室内機200cに流入し、冷房に用いる冷媒となる。このとき、中継機側第2流量制御装置343を調整し、制御手段400は、中継機側第1熱交換器345を制御して開度を調整させ、室内機200cに必要な冷媒供給を行いつつ、残りの冷媒を中継機側第1バイパス配管342を介して第1主管10に流す。
暖房主体運転において、冷房を行う室内機(ここでは室内機20c)には、暖房を行っている室内機(ここでは室内機20a、20b)から流出した冷媒が流れることになる。そのため、冷房を行う室内機200が停止すると、中継機側第1バイパス配管342を流れる気液二相冷媒の量が増加する。反対に冷房を行う室内機200における負荷が増えると、中継機側第1バイパス配管342を流れる気液二相冷媒の量が減少する。そのため、暖房を行う室内機200に必要な冷媒の量は変わらないまま、冷房を行う室内機200における室内機側熱交換器210(蒸発器)の負荷が変化する。
図6は、本発明の全暖房運転時又は暖房主体運転時における制御を行うためのフローチャートを表す図である。まず、制御手段400は、外気温度検出器172から送信される信号に基づいて、外気温が、あらかじめ定めた所定外気温度よりも低いかどうかを判断(低外気判定)する(STEP1)。
図7は外気温、暖房能力、吐出過熱度TdSHの関係を表す図である。外気温が低くなると、蒸発器となる熱源機側熱交換器131における圧力(圧縮機110の吸入側に係る圧力)が低下する。そのため、圧縮機110に吸入される冷媒(循環する冷媒)が減少(冷媒密度が低下)し、圧縮機110が吐出する冷媒の温度が高くなる。例えば、図7では、圧縮機110へのインジェクションによる冷媒供給を行わなず、吐出過熱度TdSHが50℃であった場合、太線で示すように、外気温が0℃より低くなると冷媒回路の配管全体における冷媒の圧力が低下してくるため、暖房能力が低下して100%の暖房能力を維持することが困難となる。これは電気式ヒートポンプの空気調和装置における特有の傾向である。そこで、インジェクションにより冷媒を補って吐出過熱度TdSHを下げ、圧力を維持し、暖房を行うすべての室内機200に対し、必要な暖房能力が確保できるようにする。
例えば制御手段400は、冷媒の流量不足を補うためのインジェクションを用いた全暖房運転の場合に、例えば目標とする吐出過熱度TdSHが20℃となるように、インジェクション流量制御装置163を制御し、開度を調整させる。このとき、図7に示すように外気が約−15℃より低くなるまで暖房能力を100%維持することができる。
図8は圧縮機110の駆動周波数と圧力損失との関係例を表す図である。また、図8に示すように、圧縮機110の駆動周波数が高くなるほど、圧力損失が増す傾向にある。このため、インジェクションによる冷媒供給を利用して、圧縮機110の駆動周波数を低くして圧縮比を高めつつ必要な能力供給を行うことは、エネルギ効率の点からも効果的である。
制御手段400は、外気温が所定外気温度(例えば図7では0℃)よりも低くない(外気温が所定外気温度以上である)と判断すると、インジェクション流量制御装置163を閉止させる(閉止しているときはそのままにする)。これにより、インジェクション管161に冷媒が流れないようにし、通常動作による制御を行う(STEP10)。
一方、外気温が所定外気温度よりも低いと判断すると、インジェクション流量制御装置163を制御し(STEP2)、開度を調整させてインジェクション管161に冷媒が流れるようにする。そして、インジェクションポートを介して圧縮機110に冷媒を流入させる。
図9は暖房容量、流量比と吐出過熱度TdSHとの関係を表す図である。図9(a)は暖房容量と吐出過熱度TdSHの目標(以下、目標吐出過熱度という)との関係を表し、図9(b)は、流量比と吐出過熱度TdSHとの関係を表す。ここで暖房容量とは、暖房を行っているすべての室内機200における室内機側熱交換器210に係る熱交換容量の和(ΣQjh)を表すものとする。また、流量比とは熱源機側熱交換部130を流れる冷媒流量に対するインジェクション管161を通過する冷媒流量の割合を表す。したがって、インジェクション管161を通過する冷媒流量が多いほど流量比が大きくなる。そして、このような図9で示すような関係がデータとして記憶手段410に記憶されている。
図9(b)に示すように、インジェクション管161を流れる冷媒流量が多くなると運転に係る効率が低下するが、暖房能力を必要とする場合(暖房容量ΣQjhが大きい場合)には、効率を犠牲にして能力を供給することを優先するため、目標吐出過熱度が小さく、インジェクション管161を流れる冷媒流量が多くなる。一方、暖房容量ΣQjhが小さい場合には、効率を優先するため、目標吐出過熱度が大きく、インジェクション管161を流れる冷媒流量が少なくなる。
制御手段400は、各室内機200の室内機側制御手段230から送信される熱交換容量のデータ(暖房運転時はQjh、冷房運転時はQjc)を含む信号に基づいて、各室内機200の状態を判断し、暖房を行っている室内機200を判断する。そして、暖房容量を算出し、記憶手段410に記憶されたデータに基づいて目標吐出過熱度を決定する。そして、制御手段400は、決定した目標吐出過熱度となるように、インジェクション流量制御装置163の開度を制御する。他にも圧縮機110の駆動周波数も制御する。
図10はインジェクション流量制御装置163の開度の制御処理に係るフローチャートを表す図である。制御手段400は、熱源機側第1圧力検出器170の検出に基づいて、圧縮機110が吐出した冷媒の圧力Pd、温度Tdを検知(判断)する(STEP21)。また、圧力Pdに基づいて凝縮温度Tcを演算し、温度Tdと凝縮温度Tcとの差となる吐出過熱度TdSHを算出する(STEP22)。さらに、インジェクション流量制御装置163の開度目標の差ΔLEV1を次式(1)に基づいて算出する(STEP23)。ここで、TdSHm は目標吐出過熱度を表す。またkは定数である。
ΔLEV1=k(TdSH−TdSHm ) …(1)
そして、算出したΔLEV1に基づいて、インジェクション流量制御装置163の次の開度目標LEV1m を次式(2)に基づいて算出する(STEP24)。ここでLEV1は現在の開度目標である。
LEV1m =LEV1+ΔLEV1 …(2)
以上の処理を所定時間毎に繰り返し(STEP25)、制御手段400は、インジェクション流量制御装置163の開度を制御することにより、インジェクション管161を流れる冷媒流量を制御する。
さらに、各室内機200から送信される信号に基づいて、冷房を行っている室内機200の有無を判断する(STEP3)。冷房を行っている室内機200が1台もないと判断すると全暖房運転であると判断し、上述したように冷媒を循環させるようにして全暖房運転を行う(STEP4)。このとき、室内機側流量制御装置220から中継機側第2バイパス配管346、中継機側第1バイパス配管342、第1主管10を通過して熱源機側流量制御装置135に至る経路における冷媒の圧力(以下、中間圧という)が、あらかじめ定めた所定圧力となるように(STEP5)、熱源機側流量制御装置135の開度を調整させる(STEP6)。この所定圧力はインジェクションを行う冷媒の流量等に基づいて決定する。
一方、冷房を行っている室内機200が1台でもあると判断すると暖房主体運転であると判断する(STEP7)。中継機側温度検出器352と、暖房容量と冷房容量との比率に基づいて、冷房能力の低下を防ぎ、維持するために必要な目標中間圧を決定する(STEP8)。ここで冷房容量とは、冷房を行っているすべての室内機200における室内機側熱交換器210の熱交換容量の和(ΣQjc)を表すものとする。中継機側温度検出器352からの信号に係る圧力が、決定した目標中間圧となるように(STEP9)、熱源機側流量制御装置135の開度を調整させる(STEP6)。
図11は暖房主体運転時における中間圧に関する制御処理に係るフローチャートを表す図である。本処理は制御手段400が行うものとする。制御手段400は、例えば一定時間毎に暖房容量ΣQjhを算出する(STEP31)。そして、暖房容量ΣQjhが変化したかどうかを判断する(STEP32)。暖房容量ΣQjhが変化したものと判断すると、次式(3)に基づいて目標中間圧Pmoを算出する(STEP33)。ここで、Pm は中継機側温度検出器352の検出にかかる中間圧、k2 は試験等を行ってあらかじめ設定した定数を表す。ここで、暖房主体運転においては、暖房容量により圧縮機110の駆動周波数が変化するため、(3)式は熱交換容量Qjhに基づいている。また、管摩擦損失等が冷媒流量の二乗に比例するため、(3)式においても熱交換容量Qjhを二乗している。
mo=Pm−k2Σ(Qjh2 …(3)
さらに、熱源機側流量制御装置135の開度目標差ΔLEV2を次式(4)に基づいて算出する(STEP34)。ここで、P1mは現在の中間圧を表し、k1 は試験等を行ってあらかじめ設定した定数を表す。
ΔLEV2=k1(Pmo−P1m) …(4)
そして、算出したΔLEV2に基づいて、熱源機側流量制御装置135の開度LEV2を次式(5)に基づいて算出する(STEP35)。ここでLEV2は現在の開度である。
LEV2=LEV2+ΔLEV2 …(5)
以上の処理を繰り返し、制御手段400は、熱源機側流量制御装置135の開度を制御することにより、中間圧を制御する。
図12はインジェクション管161を流れる冷媒流量Gr、インジェクション流量制御装置163の開度LEV1、中間圧Pm の関係を表す図である。図12によれば、インジェクション流量制御装置163の開度が大きくなる及び/又は熱源機側流量制御装置135の開度制御により制御された中間圧が高くなるほどインジェクション管161を流れる冷媒流量が多くなることを表している。
図13は外気温と冷房を行っている室内機200(中継機300の低圧となる側)における冷媒温度との関係を表す図である。例えば、外気温が低下すると液冷媒の温度も低下する傾向にある。そのため、冷房に流れる室内機200における冷媒の温度が0℃を下回ることがあると配管が凍結してしまう。インジェクションによって暖房能力を供給することができれば、液冷媒の温度が0℃以下になることなく、冷媒が凍結してしまうことを防止することができる。
しかしながら、暖房能力を供給すると中間圧が高くなるため、暖房能力の過剰供給により、冷房運転を行っている室内機200における液管温度(蒸発温度)が変化して冷房能力が低下してしまう。そこで、上述したような目標中間圧の決定に、冷房能力の低下を防ぎ、維持するための考慮を行った上で、目標中間圧を決定するようにすればよい。図13では10℃を冷房能力不足の境界例として定めているが、この値に限定するものではない。
以上のように、実施の形態1によれば、インジェクション管161を介して、インジェクションポートから冷媒を供給することができる圧縮機110を備えた冷暖房同時運転が可能な空気調和装置において、特に暖房主体運転を行っている場合に、外気温度が低い場合に、インジェクションを行って圧縮機110に冷媒を供給し、暖房能力を充分に供給を行いつつ、制御手段400が、暖房容量と冷房容量との比率及び外気温度に基づいて、冷房を行っている室内機200における冷房能力を損なわない範囲となるような目標中間圧を決定し、その目標中間圧となるように、熱源機側流量制御装置135の開度を調整して中間圧制御を行うようにしたので、暖房主体運転において冷房を行っている室内機200に必要な能力を供給し、それを維持することができる。このとき、暖房を行っている室内機200における暖房容量に基づいて圧縮機110における目標吐出過熱度を決定し、インジェクション流量制御装置163の開度を制御するようにしたので、暖房を行っている室内機200にも十分な能力供給を行うことができる。
実施の形態2.
前述したように、制御手段400は熱源機100内に設けられていることが多い。このような場合には、熱源機100に設けられた機器(手段)との間で信号通信を行うことで、中継機300及び室内機200側との通信量を少なくすることができる。例えば、熱源機100内に設けられた検出器から送信された信号に基づいて、中継機300、室内機200における状態を判断することができれば、中継機300、室内機200との間で信号通信を行う必要がなくなる。
図14は熱源機側中間圧部と圧縮機110の駆動周波数との関係例を表す図である。ここで、熱源機側中間圧部における圧力とは、熱源機側第2圧力検出器171の検出に係る冷媒の圧力である。また、図14に示した中継機側低圧部における圧力とは、第1主管10を通過して熱源機100側に流れようとする冷媒の圧力であり、中継機側温度検出器352が検出した温度に基づく圧力となる。例えば、暖房主体運転を行っている場合には、冷房を行っている室内機200の室内機側熱交換器210の冷媒出口側における圧力ともなる。
理想的には中継機側低圧部における圧力と熱源機側中間圧部における圧力とは同じであるが、実際には配管等において圧力損失が生じるため、中継機側低圧部における圧力と熱源機側中間圧部における圧力とが異なる。また、前述した図8のように圧縮機110の駆動周波数が高くなるほど圧力損失が大きくなる。そのため、図10に示すように熱源機側中間圧部における圧力が低下し、中継機側低圧部における圧力と乖離していく。図10のような熱源機側中間圧部と圧縮機110の駆動周波数との関係は、例えば配管長さ等により各装置において異なる。ここで、例えば第2主管20においても圧力損失は生じるが、特に冷媒の圧力が低い場合に圧力損失の影響が大きくなるため、第1主管10通過前後の冷媒の圧力の方が第2主管20通過前後の冷媒の圧力よりも影響を受ける。
そこで、本実施の形態では、制御手段400は、全暖房運転時及び暖房主体運転時における図14のような、中継機側低圧部、熱源機側中間圧部及び圧縮機110の駆動周波数との関係を導き出し、データとして記憶手段410に記憶させる。そして、制御手段400は、実施の形態1における目標中間圧の決定を、中継機側温度検出器352が検出した温度に基づく圧力に基づいて行う代わりに、熱源機側第2圧力検出器171からの信号に係る圧力及び圧縮機110の駆動周波数(圧縮機110の吐出量)を利用して決定する。
次に中継機側低圧部と熱源機側中間圧部との関係を決定する処理の一例について説明する。例えば、複数の駆動周波数Fにおける中継機側温度検出器352の検出に係る中間圧Pm (中継機側低圧部の圧力)と熱源機側第2圧力検出器171の検出に係る熱源機側中間圧部の圧力P1 とを判断し、記憶手段410に記憶させておく。ここでは、n=1〜4としたときに、30×n(30、60、90、120)Hzの各駆動周波数FにおけるPm 、P1 のデータを記憶手段410に記憶させる。
そして、例えば30〜60Hz、60〜90Hz等、各区間において、中間圧Pm と熱源機側中間圧部の圧力P1 との間で損失した圧力(Pm −P1 )となるΔPm と駆動周波数Fとの関係について、内挿(補間)式を内挿法により導き出し、その式を記憶手段410に記憶させておく。ここで、例えば、線形内挿を行う場合には、各区間におけるΔPm の内挿式は、駆動周波数Fの一次関数で表されることになる。Pm =P1 +ΔPm であるため、圧力P1 と駆動周波数Fとがわかれば、中間圧Pm を判断することができる。そして、その中間圧Pm から、(3)式に基づいて目標中間圧Pmoを算出することができる。ここでは、中間圧Pm を算出してから(3)式に基づいて目標中間圧Pmoを算出するようにしたが、例えば、前述したように、圧縮機110の駆動周波数Fは暖房容量により変化するため、(3)式に示す目標中間圧Pmoに関して内挿式に織り込んでおくことにより、駆動周波数Fから内挿式に基づいて直接的に目標中間圧Pmoを算出するようにしてもよい。
例えばこの処理については、空気調和装置設置時に決定してもよいし、例えば、暖房主体運転時において、所定のタイミングで一定数のデータを記憶手段410に記憶させた後、内挿式を導き出すようにしてもよい。また、中継機300、室内機200との間で通信負荷にならない程度で、通信を行い、そのデータに基づいて内挿式を行進するようにしてもよい。
ここで、圧縮機110の駆動周波数は、圧縮機110が吐出した冷媒の圧力Pdが目標圧力Pdm となるように決定される。一方、前述したように、目標吐出過熱度TdSHに基づいて算出した開度目標LEV1によりインジェクション管161を流れる冷媒流量を制御し、圧縮機110の冷媒の吐出状態を一定に制御する。そのため、圧縮機110の駆動周波数と吐出量は圧力Pdを介して関連付けられることとなり、圧縮機110の駆動周波数が定まれば圧縮機110の吐出量も一意に定まる。
さらに、制御手段400は、その後も熱源機側第2圧力検出器171からの信号により検出した圧力に基づいて、例えば暖房主体運転における、冷房を行っている室内機200の室内機側熱交換器210の冷媒出口側の圧力を判断する。そして、その判断に基づいて、決定した目標中間圧にするため、熱源機側流量制御装置135の制御を行うようにする。
これにより、中継機300側との通信により、中継機側温度検出器352からの信号を受信しなくてもよく、通信量を減らしつつ、暖房主体運転時において、冷房を行っている室内機200の室内機側熱交換器210の冷媒出口側の圧力を調整し、冷房能力を確保することができる。
ここでは、暖房主体運転時の適用について説明しているが、暖房主体運転だけに限定するものではない。例えば、冷房主体運転の際にも、熱源機側第2圧力検出器171からの信号により検出した圧力に基づく判断を行うようにしてもよい。
実施の形態3.
図15は冷房容量と暖房容量との関係を表す図である。暖房主体運転を行っている際、暖房容量に対して、蒸発器として機能する冷房容量の割合が大きくなると、第1主管10を介して流入する気液二相冷媒において、ガス冷媒の割合が多くなる。
一方、暖房主体運転においても熱源機側熱交換器131は蒸発器として機能させることができるが、冷房容量の割合が大きくなりガス冷媒の割合が多くなると、冷媒を循環させることができれば、熱源機側熱交換器131で熱交換による冷媒の蒸発を行わなくても運転を継続することができる。また、熱源機側熱交換器131においては、低圧の冷媒の蒸発温度が外気温より低くなるため、例えば外気温が低い状態で熱源機側熱交換器131に冷媒を通過させると、空気中の水蒸気が熱源機側熱交換器131で凍結し、着霜しやすくなる。
そこで、制御手段400は、暖房主体運転において、外気温度検出器172の検出に基づいて、外気温が所定の温度以下であると判断し、また、暖房容量と冷房容量との比率があらかじめ定めた範囲以上(図15における斜線部の範囲)であると判断すると、インジェクション流量制御装置163を制御して開放させる。そして、熱源機側気液分離装置162により分離した液冷媒は、インジェクション管161を通過させ、インジェクションポートを介して高段側圧縮機110bに吸入させる。これにより、インジェクション管161を介して液冷媒が循環する経路が形成される。一方、熱源機側第3電磁開閉弁137を制御して開放させ、熱交換器バイパス管136を通過したガス冷媒が低段側圧縮機110aに吸入させる。そして、室内機側熱交換器131a、131bの前後に設けられた電磁開閉弁(熱源機側第2電磁開閉弁133a、133b、熱源機側第1電磁開閉弁132a、132b)は閉止させる。このため、熱源機側熱交換器131に冷媒を通過せず、熱源機側熱交換器131では熱交換が行われない。そのため、着霜することもない。
このようにして、インジェクション管161と熱交換器バイパス管136とに冷媒を通過させて循環経路を確保した上で、熱源機側熱交換器131に冷媒を通過させないようにすることで、空気中の水蒸気に係る霜が熱源機側熱交換器131に着くことを抑えることができる。そのため、デフロスト(除霜)を行う頻度を少なくして、運転効率を上げることができ、快適性を向上させることができる。
実施の形態4.
図16は本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の構成を表す図である。図16中、実施の形態1と同一の符号を付している手段等については、同様の動作を行うので説明を省略する。図13において、デフロスト用バイパス管180は、圧縮機110(高段側圧縮機110b)の吐出側の冷媒配管と、熱源機側流量制御装置135と熱源機側熱交換器131とを接続する冷媒配管とを接続する配管である。デフロスト用バイパス管180は、熱源機側熱交換器131のデフロストを行う際、冷暖房同時運転を行う冷媒回路とは異なるデフロスト用のバイパス回路の一部となる。また、熱源機側デフロスト用電磁開閉弁181は、開閉によりデフロスト用バイパス管180における冷媒の通過を調整する。本実施の形態の空気調和装置は、実施の形態1と同様にインジェクションポートを設けた圧縮機110を有する冷暖房同時運転可能な空気調和装置である。そこで、前述したインジェクション管161を冷媒回路の一部として用い、冷暖房同時運転を行いながら熱源機側熱交換器131のデフロストを同時に行えるようにする。
また、熱源機側熱交換器131の通過前後の冷媒の温度を検出するために、熱源機側熱交換部130と四方切換弁120とを接続する配管側(全暖房運転又は暖房主体運転時の冷媒の出口側)に熱源機側第2温度検出器174を取り付ける。また、デフロスト用バイパス管180と熱源側熱交換器131とを接続する配管側(全冷房運転又は冷房主体運転時の冷媒の出口側)に熱源機側第2温度検出器174を取り付ける。
ここで、暖房主体運転を行いながら熱源機側熱交換器131のデフロストを行う冷媒の流れ等について説明する。まず、熱源機100側におけるデフロスト運転について説明する。制御手段400は、デフロスト運転を開始するに際して、熱源機側流量制御装置135の開度を制御して閉止させる(開度を0にさせる)と共に、熱源機側デフロスト用電磁開閉弁181を開放させ、デフロスト用バイパス管180に冷媒が通過できるようにする。
この状態において、高段側圧縮機110bが吐出した高温・高圧のガス冷媒の一部が、デフロスト用バイパス管180を通過し、十分な冷媒量をすぐにバイパスできるようにするために設けた熱源機側デフロスト用電磁開閉弁181により高温・低圧の冷媒となって、熱源機側流量制御装置135と熱源機側熱交換器131との間を接続する配管に流れる。熱源機側流量制御装置135が閉止しているため、冷媒は熱源機側熱交換器131側に流れる。流れた冷媒は、熱源機側熱交換器131内を通過する。このとき、熱源機側熱交換器131に付着した霜と冷媒との間で熱交換が行われ、霜が融解し、除霜が行われる。一方、霜との熱交換により低温・低圧となった冷媒は、四方切換弁120、アキュムレータ140を介して、低段側圧縮機110aに吸入される。
また、高段側圧縮機110bが吐出した冷媒のうち、デフロスト用バイパス管180に流れなかった冷媒は、実施の形態1において説明した暖房主体運転時と同様の冷媒経路で中継機300及び室内機200を通過する。ここで、中継機側第2流量制御装置343を通過した中間圧の気液二相冷媒の乾き度が0.1〜0.2程度となるように、制御手段400の指示に基づいて中継機側第2流量制御装置343は開度を制御する。ここで、例えば暖房容量に対する冷房容量の比率が例えば0.9以上の場合、中継機側第2流量制御装置343に流れる冷媒は全体の1割程度となる。一方、他の冷媒(約9割の冷媒)は、室内機側熱交換器210が蒸発器として機能する冷房を行っている室内機200を通過する。そのため、室内機側熱交換器210において蒸発によるガス冷媒の割合が多く、合流した冷媒は乾き度が0.9程度の気液二相冷媒となる。
この気液二相冷媒が第1主管10を流れて熱源機100に流入し、熱源機側第2逆止弁152を介して熱源機側気液分離装置162に流れる。ここで、インジェクション流量制御装置163を開放すると、熱源機側流量制御装置135は閉止されているため、乾き度0.9程度の冷媒は、インジェクション流量制御装置163、インジェクション管161を通過し、インジェクションポートに流れる。そして、低段側圧縮機110aから吐出した冷媒と合流し、高段側圧縮機110bに流入する。
図17は、暖房主体運転におけるデフロストに係る処理のフローチャートを表す図である。本実施の形態では、暖房容量と冷房容量との比率に基づいて、前述した暖房主体運転を行いながらのデフロストと、冷房主体運転に切り換えてのデフロストとを使い分けて行うようにする。
例えば、空気調和装置において暖房主体運転が行われているときにおいて(STEP41)、制御手段400は、熱源機側第1温度検出器173から送信される信号に基づいて、熱源機側第1温度検出器173の検出に係る温度(熱源機側熱交換器131を通過した冷媒の温度)があらかじめ定めた第1除霜温度よりも小さいかどうかを判断する(STEP42)。第1除霜温度より小さければ、霜のために熱交換がうまく行われていないものとして、熱源機側熱交換器131のデフロストを行うものと判断する。
次に、暖房容量と冷房容量との比率が所定値より大きいかどうかを判断する(STEP43)。ここで、基本的には暖房容量/冷房容量<1であれば、冷房容量の割合の方が多く、この場合は冷房主体運転を行うことになる。したがって、所定値は1以上の値となるものとする。
暖房容量と冷房容量との比率が所定値よりも大きいと判断すると、前述したように、熱源機側流量制御装置135を閉止すると共に、熱源機側デフロスト用電磁開閉弁181を開放する(STEP44)。そして、前述したように、暖房主体運転を継続したまま、デフロストを開始する。
霜が融解して、霜との熱交換がなくなると、熱源機側熱交換器131の暖房時における出口側となる側の温度が高くなる。そこで、熱源機側第1温度検出器173から送信される信号に基づいて、熱源機側第1温度検出器173の検出に係る温度(熱源機側熱交換器131を通過した冷媒の温度)が第2除霜温度よりも大きいかどうかを判断する(STEP46)。第2除霜温度よりも大きいと判断すると、熱源機側流量制御装置135に指示に係る信号を送信して開放させると共に、熱源機側デフロスト用電磁開閉弁181を閉止する(STEP48)。これにより、冷媒がデフロスト用バイパス管180を通過できないようにし、熱源機側熱交換器131を通過するようにして、デフロスト運転を終了する(STEP50)。
一方、暖房容量と冷房容量との比率が所定値以下であると判断すると、四方切換弁120等を冷房側に切り換えて(STEP45)、冷房主体運転を開始する。前述したように、暖房容量と冷房容量との比率が低くなると、第1主管10を通過して熱源機100側には液冷媒の割合が多い冷媒が流入するため、インジェクション管161を冷媒回路として用いることができなくなる。そこで、デフロストを行いつつ、冷暖房同時運転を継続するため、四方切換弁120等を冷房側に切り換え、冷房主体運転を行い、圧縮機110からの直接高温のガス冷媒を熱源機側熱交換器131内に通過させる。これにより、デフロストを行いつつ、冷暖房同時運転を継続する。
基本的には暖房容量の方が冷房容量よりも大きい環境では、本来、冷房主体運転を行わないが、冷房容量よりも暖房容量が若干多い程度であれば、デフロストによる熱源機側熱交換器131の除霜を行うことを優先した上で、冷房主体運転を行うようにすることができる。
ここで、例えば暖房容量に対して、冷房容量が小さいということは、冷房を行う室内機200において、室内機側熱交換器210を通過する冷媒(蒸発してガスとなる冷媒)が少なく、中継機側第2流量制御装置343を通過する冷媒の量が多くなる。したがって、乾き度の低い(液冷媒の割合が多い)気液二相冷媒が、第1主管10から熱源機100に流入することになる。ここで、前述したように、デフロストを行うために熱源機側流量制御装置135を閉止しており、第1主管10からのすべての冷媒がインジェクション管161を通過してインジェクションポートから流入することとなる。そのため、高段側圧縮機110bにおける液バック(液冷媒が圧縮機に吸入されること)の量も多くなる。液バックの量が多くなると、例えば、圧縮機110等の潤滑油となる冷凍機油に冷媒液とが混じり合って、圧縮機110中の冷凍機油を希釈させることで、潤滑不良等を起こし、軸受けの焼付きを引き起こす原因となる。そのため、暖房主体運転において、液バックの量が多くなるようであれば、インジェクション管161を冷媒回路として用いることができなくなる。そこで、インジェクション管161を通過する液冷媒の量を考慮し、場合によっては、暖房主体運転を継続したままのデフロストを行わないか、冷房主体運転に切り換えて冷暖房同時運転を継続する。
霜が融解して、霜との熱交換がなくなると、熱源機側熱交換器131の冷房時における出口側の温度が高くなる。そこで、制御手段400は、熱源機側第2温度検出器174から送信される信号に基づいて、熱源機側第2温度検出器174の検出に係る温度(熱源機側熱交換器131を通過した冷媒の温度)が第3除霜温度よりも大きいかどうかを判断する(STEP47)。凝縮に係る冷媒の温度が第3除霜温度よりも大きいと判断すると、四方切換弁120等を暖房側に切り換え(STEP49)、暖房主体運転に戻り、デフロスト運転を終了する(STEP50)。
制御手段400は、さらに各室内機200から送信される信号に基づいて各室内機200の状態を判断し、暖房主体運転を継続するかどうかを判断する(STEP51)。暖房主体運転を継続すると判断するとSTEP42に戻って前述した判断等の処理を続ける。暖房主体運転を継続しないと判断すると暖房主体運転を終了し(STEP52)、他のモードに移行する等の処理を行う。
以上のように、実施の形態4の空気調和装置によれば、インジェクション管161を冷媒回路として用い、室内機200側から第1主管10を通過して流入した冷媒を、インジェクション管161を通過させて圧縮機110(高段側圧縮機110b)に戻るようにする。その一方、圧縮機110が吐出した冷媒の一部を、デフロスト用バイパス管180を通過させて熱源機側熱交換器131に送り、デフロストを行うようにしたので、暖房主体運転を継続しつつ、熱源機側熱交換器131のデフロストを行うことができる。そのため、デフロストによって室内機200側における運転の中断又は、霜との熱交換によって温度の低い冷媒が暖房をしている室内機200の室内機側熱交換器210を通過し、温度の低い空気が空調対象空間に送られることを防止し、快適な空調運転を継続することができる。また、制御手段400は、暖房容量と冷房容量との比率に基づいて、暖房主体運転による冷暖房同時運転を継続しつつデフロストを行うか、冷房主体運転に切り換えて冷暖房同時運転を継続しつつデフロストを行うかを判断するようにする。これにより、圧縮機110への液バックの量が許容量として適正である場合のみ、インジェクション管161を冷媒回路として用いるようにしたので、例えば高段側圧縮機110b内部での冷凍機油の希釈等による軸受けの焼付き防止等を行うことができ、信頼性が高い空気調和装置を得ることができる。
実施の形態1における空気調和装置の構成及び冷媒回路を表す図である。 実施の形態1における全冷房運転の冷媒の流れを表す図である。 実施の形態1における冷房主体運転の冷媒の流れを表す図である。 実施の形態1における全暖房運転の冷媒の流れを表す図である。 実施の形態1における暖房主体運転の冷媒の流れを表す図である。 全暖房運転又は暖房主体運転時における制御のフローチャートを表す図である。 外気温と暖房能力との関係を表す図である。 圧縮機110の駆動周波数と圧力損失との関係例を表す図である。 暖房容量と目標吐出過熱度との関係を表す図である。 インジェクション流量制御装置163の制御フローチャートを表す図である。 暖房主体運転時における中間圧制御のフローチャートを表す図である。 インジェクション管161を流れる冷媒流量、中間圧の関係を表す図である。 外気温と冷房に係る室内機200の冷媒温度との関係を表す図である。 熱源機側中間圧部と圧縮機110の駆動周波数との関係例を表す図である。 冷房容量と暖房容量との関係を表す図である。 実施の形態4における空気調和装置の構成及び冷媒回路を表す図である。 暖房主体運転におけるデフロスト処理のフローチャートを表す図である。
符号の説明
10 第1主管、20 第2主管、30a,30b,30c 第1枝管、40a,40b,40c 第2枝管、100 熱源機、110 圧縮機、110a 低段側圧縮機、110b 高段側圧縮機、120 四方切換弁、130 熱源機側熱交換部、131a,131b 熱源機側熱交換器、132a,132b 熱源機側第1電磁開閉弁、133a,133b 熱源機側第2電磁開閉弁、134 熱源機側送風機、135 熱源機側流量制御装置、136 熱交換器バイパス管、137 熱源機側第3電磁開閉弁、140 アキュムレータ、150 熱源機側逆止弁部、151 熱源機側第1逆止弁、152 熱源機側第2逆止弁、153 熱源機側第3逆止弁、154 熱源機側第4逆止弁、160 インジェクション部、161 インジェクション管、162 熱源機側気液分離装置、163 インジェクション流量制御装置、164 インジェクション熱交換器、170 熱源機側第1圧力検出器、171 熱源機側第2圧力検出器、172 外気温度検出器、173 熱源機側第1温度検出器、174 熱源機側第2温度検出器、200a,200b,200c 室内機、210a,210b,210c 室内機側熱交換器、211a,211b,211c 室内機側送風機、220a,220b,220c 室内機側流量制御装置、230a,230b,230c 室内機側制御手段、240a,240b,240c 室内機側第1温度検出器、241a,241b,241c 室内機側第2温度検出器、300 中継機、310 中継機側気液分離装置、320 第1分岐部、321a,321b,321c 三方切換弁、330 第2分岐部、331a,331b,331c 中継機側第1逆止弁、332a,332b,332c 中継機側第2逆止弁、340 中継機側熱交換部、341 中継機側第1流量制御装置、342 中継機側第1バイパス配管、343 中継機側第2流量制御装置、344 中継機側第2熱交換器、345 中継機側第1熱交換器、346 中継機側第2バイパス配管、350 中継機側第1圧力検出器、351 中継機側第2圧力検出器、352 中継機側温度検出器、400 制御手段、410 記憶手段。

Claims (7)

  1. インジェクション管を介して流れる冷媒を圧縮行程の中間部分に流入させて吐出することができる圧縮機、外気と冷媒の熱交換を行う熱源機側熱交換器、熱源機側流量制御装置及び四方切換弁を有する熱源機と、
    空調対象の空気と冷媒との熱交換を行う室内機側熱交換器及び室内機側流量制御装置を有する複数の室内機と、
    前記熱源機と前記複数の室内機との間にあって、暖房を行う前記室内機に気体の冷媒を供給し、冷房を行う前記室内機に液体の冷媒を供給するための流路を形成する中継機と
    を配管接続して冷媒回路を構成する冷暖房混在運転可能な空気調和装置であって、
    前記インジェクション管から前記圧縮機に冷媒が流入し、かつ、前記熱源機側熱交換器が蒸発器となり、また、少なくとも1の前記室内機の前記室内機側熱交換器が蒸発器となって冷房を行っているものと判断すると、
    前記暖房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱交換に係る熱量と前記冷房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱量との比率と、前記外気の温度とに基づいて、前記蒸発器となっている前記室内機側熱交換器から前記中継機を通過して前記熱源機に流れる前記冷媒の圧力の目標を決定し、前記蒸発器となる前記室内機側熱交換器から流出する冷媒の圧力が前記目標となるように前記熱源機側流量制御装置の開度を制御する処理を行う制御手段と
    を備えることを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記中継機を通過して前記熱源機に流れる冷媒について、前記蒸発器となる前記室内機側熱交換器から前記中継機における冷媒の圧力と、前記中継機を通過して前記熱源機に流れる冷媒の圧力との間の圧力損失に係る関係をあらかじめデータとして記憶する記憶手段をさらに有し、
    前記制御手段は、検知手段の検知に係る前記熱源機における冷媒の圧力と前記記憶手段に記憶されたデータとに基づいて、前記蒸発器となる前記室内機側熱交換器から流出する冷媒の圧力を判断し、前記熱源機側流量制御装置の開度を制御する処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記インジェクション管に流す冷媒の流量を制御するためのインジェクション流量制御装置をさらに前記熱源機に備え、
    前記制御手段は、前記暖房を行う室内機が有する前記室内機側熱交換器において熱交換される熱量と、前記外気の温度とに基づいて、前記圧縮機が吐出する冷媒の温度の目標を決定し、決定した前記圧縮機が吐出する冷媒の温度の目標に基づいて、インジェクション流量制御装置を制御する処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。
  4. 前記熱源機側熱交換器と並列に配管接続し、気体の冷媒のみを通過させる熱交換器バイパス管を前記熱源機にさらに備え、
    前記熱源機側熱交換器が蒸発器となり、少なくとも1の前記室内機の前記室内機側熱交換器が蒸発器として機能して冷房を行っている場合に、
    前記制御手段は、前記暖房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱交換に係る熱量と前記冷房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱量との比率が所定の範囲内にあるものと判断すると、前記熱交換器バイパス管に気体の冷媒を通過させ、前記熱源側熱交換器には液体の冷媒を通過させるように制御処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 前記圧縮機から吐出される冷媒の一部を分岐させて前記熱源機側熱交換器を通過させるためのデフロスト用バイパス管を備え、
    前記熱源機側熱交換器が蒸発器となり、少なくとも1の前記室内機の前記室内機側熱交換器が蒸発器となって冷房を行っている場合に、
    前記制御手段は、前記暖房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱交換に係る熱量と前記冷房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱量との比率が所定値以上であり、前記前記熱源機側熱交換器の着霜によるデフロストが必要と判断すると、前記熱源機側流量制御装置を閉止させ、前記デフロスト用バイパス管に前記冷媒を通過させて前記圧縮機と前記熱源機側熱交換器とを循環させる回路を形成させると共に、前記中継機側から前記熱源機側に流れる冷媒を前記インジェクション管を通過させて前記圧縮機に流入させた冷媒回路を形成させる処理を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 前記暖房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱交換に係る熱量と前記冷房を行う前記室内機の前記室内機側熱交換器の熱量との比率が前記所定値よりも小さいと判断すると、
    前記熱源機側熱交換器が凝縮器となるように前記四方切換弁を切り換える処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。
  7. 前記熱源機側熱交換器が蒸発器となる場合に、前記中継機を通過して前記熱源機側熱交換器に流れる冷媒と前記インジェクション管に流れる冷媒との熱交換を行うインジェクション熱交換器をさらに前記熱源機に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気調和装置。
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