JP4985268B2 - バルブ特性可変装置の駆動装置、バルブ特性制御システム及びバルブ特性可変システム - Google Patents

バルブ特性可変装置の駆動装置、バルブ特性制御システム及びバルブ特性可変システム Download PDF

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Description

本発明は、電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動して且つ、制御手段との間で論理「H」及び論理「L」の2値信号の授受を行うバルブ特性可変装置の駆動装置に関する。また、本発明は、上記駆動装置を備えるバルブ特性制御システム及びバルブ特性可変システムに関する。
この種の駆動装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、可変バルブタイミング装置に搭載される電動機の回転軸近傍に設けられるホール素子の出力信号に基づき、電動機の回転速度に応じた周波数にて論理「H」及び論理「L」を繰り返す2値信号を制御装置に出力するものも提案されている。これにより、制御装置では、電動機の回転速度に関する情報を取得することができる。
また、上記特許文献1には、上記回転速度を示す信号に加えて、電動機の回転方向を示す信号を別途生成しこれを制御装置に出力することも提案されている(段落「0049」)。
特開2005−330956号公報
ところで、上記のように回転方向を示す信号を専用の信号線にて制御装置に出力する場合、この信号線の断線や短絡時には、信号線の電位が回転方向に応じたものとならないため、制御装置が回転方向を誤って認識するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動する駆動装置が制御手段に対して電動機の回転方向を表現する信号を出力するに際し、同信号の伝播経路の断線及び短絡と回転方向信号との好適な識別を可能とするバルブ特性可変装置の駆動装置を提供することにある。また、本発明の目的は、この駆動装置を搭載したバルブ特性制御システム及びバルブ特性可変システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動して且つ、制御手段との間で論理「H」及び論理「L」の2値信号の授受を行うバルブ特性可変装置の駆動装置において、前記電動機の回転状態量の検出値に基づき、前記電動機の回転方向を表現する回転方向信号を信号線を介して前記制御手段側に出力する方向信号出力手段前記検出値に基づき、前記電動機の回転速度に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す回転速度信号を前記制御手段側に出力する速度出力手段とを備え、前記回転方向信号は、前記電動機の回転方向に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す信号であり、前記回転速度信号と同一の周波数を有して且つ前記電動機の2つの回転方向のいずれか一方を表現する場合と他方を表現する場合とで互いに論理値が逆となる信号であることを特徴とする。
上記回転方向信号の伝播経路が断線する場合、信号線の電位は論理「H」側又は論理「L」側に固定される。また、上記伝播経路が接地と短絡する場合、信号線の電位は論理「L」側に固定される。更に、上記伝播経路が電源と短絡する場合、信号線の電位は論理「H」側に固定される。一方、上記回転方向信号は、論理「H」側及び論理「L」側のいずれにも固定されない。このため、上記発明によれば、信号線の電位に応じて回転方向信号であるのか、断線又は短絡であるのかを制御手段によって好適に識別することができる。
また、上記発明では、回転方向信号を2値信号とすることで、駆動装置によって容易に回転方向信号を生成したり、制御手段によって回転方向信号から容易に回転方向に関する情報を抽出したり、回転方向に関する情報を高精度に抽出したりすることができる。これに対し、例えば論理「H」及び論理「L」の間の電圧値を用いる場合には、この信号を生成したりこれから回転方向に関する情報を抽出したりすることが上記発明と比較して困難となり、更にノイズ等の耐性が低下して回転方向に関する情報の取得精度が低下するおそれもある。
さらに、上記発明では、制御手段側において、回転速度信号のエッジに基づき回転方向信号の論理値を検出することで簡易且つ高精度に回転方向に関する情報を取得することができる。
請求項記載の発明は、請求項1記載のバルブ特性可変装置の駆動装置と、前記制御手段とを備え、前記制御手段は、前記方向信号出力手段と接続された前記信号線の電圧に基づき、前記回転方向信号の伝播経路の断線及び短絡の有無を判断する判断手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、請求項1記載の発明の回転方向信号の設定のために、判断手段によって、回転方向信号の伝播経路の断線及び短絡を高精度に判断することができる。
請求項記載の発明は、電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動して且つ、制御手段との間で論理「H」及び論理「L」の2値信号の授受を行うバルブ特性可変装置の駆動装置と、前記制御手段とを備え、前記駆動装置は、前記電動機の回転状態量の検出値に基づき、前記電動機の回転方向を表現する回転方向信号を信号線を介して前記制御手段側に出力する方向信号出力手段を備え、前記回転方向信号は、2つの回転方向のいずれもが前記論理「H」側及び前記論理「L」側に固定されない信号であり、前記制御手段は、前記方向信号出力手段と接続された前記信号線の電圧に基づき、前記回転方向信号の伝播経路の断線及び短絡の有無を判断する判断手段を備え、前記信号線は、前記制御手段側がプルアップされており、前記判断手段は、前記電圧が論理「H」となる状態が所定時間継続する場合に断線と判断し、前記電圧が論理「L」となる状態が所定時間継続する場合に短絡と判断することを特徴とする。
上記発明では、制御手段側で信号線がプルアップされるため、信号線の断線や駆動装置の電源の異常を制御手段側で適切に把握することができる。これに対し、駆動装置側をプルアップした場合、例えば信号線が断線すると信号線のうちの制御手段側はハイインピーダンス状態となり電位が確定しないため、断線の検出精度が低下する懸念がある。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段は、前記信号線を介して前記回転方向信号を取り込み、これに基づき前記駆動装置を操作する操作手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、駆動装置の操作に際して回転方向信号を用いることで、電動機の制御性を向上させることができる。
請求項7記載の発明は、請求項〜6のいずれか1項に記載のバルブ特性制御システムと、前記バルブ特性可変装置とを備えることを特徴とするバルブ特性可変システムである。
上記発明では、請求項1〜6記載の駆動装置を備えるために、信頼性の高いシステムとなっている。
以下、本発明にかかるバルブ特性可変装置の駆動装置を車載内燃機関の吸気バルブや排気バルブのバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング装置に適用した一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる可変バルブタイミングシステムの全体構成を示す。図示されるように、可変バルブタイミング装置は、可変バルブタイミング機構10と、3相のブラシレスモータ12とを備えて構成されている。ここで、可変バルブタイミング機構10は、クランク軸14からの駆動力によって、カム16に連結されるカム軸18を回転させるに際し、クランク軸14に対するカム軸18の相対的な回転位相差(VCT)を、ブラシレスモータ12のトルクによって変更可能とするものである。詳しくは、ブラシレスモータ12の回転速度が規定速度(ここでは、クランク軸14の回転速度の「1/2」)よりも大きいか小さいかに応じて、VCTを進角側又は遅角側に変更する。図1では、可変バルブタイミング機構10として、遊星歯車機構を備えるものを模式的に示している。すなわち、リングギアrgには、クランク軸14によって機械的に回転力が付与され、サンギアsgには、ブラシレスモータ12の出力軸12aによって機械的に回転力が付与され、プラネタリギアpgによってカム軸18に機械的に回転力が付与される。なお、可変バルブタイミング装置の詳細な構成については、例えば上記特許文献1記載のものや、特開2007−224780号公報、特開2004−150397号公報、特開2005−48707号公報、特開2004−3419号公報に記載のもの等としてもよい。
電子制御装置(ECU20)は、マイクロコンピュータ(マイコン21)を主体として構成され、車載内燃機関を制御対象とする。特に、ECU20は、内燃機関の燃焼状態を良好に制御すべく、ドライバユニット(EDU40)を介して可変バルブタイミング装置を操作する。すなわち、ECU20は、クランク角センサ30やカム角センサ32によるクランク軸14の回転角度やカム軸18の回転角度の検出値を取り込む。そして、これらから把握される実VCTを、内燃機関の運転状態等から要求される目標VCTに制御すべく、ブラシレスモータ12に対する速度の目標値を周波数で表現する目標速度信号VTPをEDU40に出力する。
目標速度信号VTPが取り込まれると、EDU40では、基本時比率算出部42において、目標速度信号VTPによって指示される目標速度を実現するためのフィードフォワード操作量としての基本時比率Dbを算出する。一方、ブラシレスモータ12の出力軸12aの近傍には、等間隔にホール素子12u,12v,12wが配置されている。これらホール素子12u,12v,12wは、出力軸12aのN極が近づくことで論理「H」レベルを出力し、N極との距離が所定以上となる場合、論理「L」となる。これらホール素子12u,12v,12wの出力信号su,sv,swによって、出力軸12aの回転角度を知ることができる。そして、回転速度信号生成部44では、ホール素子12u,12v,12wの出力信号su,sv,swに基づき、ブラシレスモータ12の回転速度に応じた周波数信号である回転速度信号VTSを出力する。一方、回転方向信号生成部58では、ホール素子12u,12v,12wの出力信号su,sv,swに基づき、ブラシレスモータ12の回転方向に応じた周波数信号である回転方向信号VTDを出力する。電圧変換部46では、回転速度信号VTS及び回転方向信号VTDをブラシレスモータ10の実際の回転速度に応じた電圧信号に変換する。電圧変換部48では、目標速度信号VTPを目標速度に応じた電圧信号に変換する。偏差算出部50では、電圧変換部48の出力に対する電圧変換部46の出力の差を算出する。この処理は、目標回転速度に対するブラシレスモータ12の実際の回転速度の差を算出する処理である。そして、フィードバック補正量算出部52では、上記偏差算出部50の出力に基づき、上記基本時比率Dbのフィードバック補正量Dfbを算出する。
最終時比率算出部54では、基本時比率Dbをフィードバック補正量Dfbにて補正することで、最終的な時比率Dutyを算出する。そして、操作部56では、自身の備えるインバータのスイッチング素子のオン・オフ周期に対するオン時間の時比率を、最終的な時比率Dutyとしつつインバータを操作することで、ブラシレスモータ12に対する通電制御を行う。
図2(a)に、上記回転速度信号生成部44の回路構成を示す。排他的論理和回路58aは、出力信号svと出力信号swとの排他的論理和信号を生成して出力する。排他的論理和回路58bは、出力信号suと、排他的論理和回路58aの出力信号との排他的論理和信号を生成して出力する。論理反転回路58cは、排他的論理和回路58bの出力の論理反転信号を出力する。
図2(b)に、回転速度信号生成部44による回転速度信号VTSの生成態様を示す。詳しくは、図2(b1)に、出力信号suの推移を示し、図2(b2)に、出力信号svの推移を示し、図2(b3)に、出力信号swの推移を示す。また、図2(b4)に、排他的論理和回路58aの出力信号の推移を示し、図2(b5)に、排他的論理和回路58bの出力信号の推移を示し、図2(b6)に、論理反転回路58cの出力信号の推移を示す。図示されるように、ホール素子12u,12v,12wの出力信号su,sv,swのエッジに同期して、回転速度信号生成部44の出力する信号(論理反転回路58cの出力信号)は論理反転する。
ところで、上記クランク軸14やカム軸18の回転速度が所定以下の低回転時にあっては、クランク角センサ30やカム角センサ32の検出精度が低下する。特に、カム角センサ32の検出精度の低下は顕著で、この場合には、これらの検出値による実VCTの検出精度の低下も無視できない。このため、ECU20では、低回転速度領域において、上記回転速度信号VTSに加えて、回転方向信号生成部58にて生成される回転方向信号VTDを取り込み、これに基づき可変バルブタイミング装置を操作する。すなわち、低回転速度領域となる以前の実VCTと、クランク軸14の回転速度とブラシレスモータ12の回転速度との差から把握される実VCTの変化とに基づき、実VCTを把握し、これに基づき可変バルブタイミング装置を操作する。
ここで、回転速度信号VTSは、次の構成によってECU20に取り込まれる。先の図1に示すように、回転速度信号生成部44の出力信号は、その出力端子が接地されるスイッチング素子44aの導通制御端子(ベース)に出力される。スイッチング素子44aの入力端子には、抵抗体44bを介してEDU40の出力端子Tsが接続されている。更に、抵抗体44b及び出力端子Ts間は、コンデンサ44cを介して接地されている。一方、出力端子Tsは、信号線L1を介してECU20の入力端子Ttに接続されている。ECU20には、入力端子Ttをプルアップ抵抗22を介して電源23に接続している。また、入力端子Ttは、抵抗体24を介してマイコン21に接続されている。そして、抵抗体24及びマイコン21間は、コンデンサ25を介して接地されている。これにより、回転速度信号生成部44の出力信号が論理「H」となることで、出力端子Tsから信号線L1に出力される回転速度信号VTSは論理「L」となり、回転速度信号生成部44の出力信号が論理「L」となることで、出力端子Tsから信号線L1に出力される回転方向信号VTDは論理「H」となる。
一方、回転方向信号VTDは、次の構成によってECU20に取り込まれる。すなわち、回転方向信号生成部58の出力信号は、その出力端子が接地されるスイッチング素子60の導通制御端子(ベース)に出力される。スイッチング素子60の入力端子には、抵抗体62を介してEDU40の出力端子Tdが接続されている。更に、抵抗体62及び出力端子Td間は、コンデンサ64を介して接地されている。一方、出力端子Tdは、信号線L2を介してECU20の入力端子Tcに接続されている。ECU20には、入力端子Tcをプルアップ抵抗26を介して電源27に接続している。また、入力端子Tcは、抵抗体28を介してマイコン21に接続されている。そして、抵抗体28及びマイコン21間は、コンデンサ29を介して接地されている。
こうした構成において、回転方向信号生成部58の出力信号が論理「H」となることで、出力端子Tdから信号線L2に出力される回転方向信号VTDは論理「L」となり、回転方向信号生成部58の出力信号が論理「L」となることで、出力端子Tdから信号線L2に出力される回転方向信号VTDは論理「H」となる。
上記回転方向信号生成部58は、上記回転速度信号生成部44と同様、専用の論理回路にて構成されている。これは高速応答性を重視したための設定である。以下、図3に基づき、回転方向信号生成部58の行う処理について説明する。図3は、回転方向信号生成部58の行う処理の手順を示す。
この一連の処理では、ステップS10において、ホール素子12u,12v,12wの出力信号su,sv,swのエッジを検出したか否かを判断する。そして、エッジを検出した場合には、ステップS12に移行する。ステップS12においては、ブラシレスモータ12が逆回転している場合の出力信号su,sv,swのパターンから想定される値と、今回の出力信号su,sv,swとが一致するか否かを判断する。この処理は、ブラシレスモータ12が逆回転しているか否かを判断するものである。なお、逆回転時のパターンから想定される値は、後述する処理によって取得される。
上記ステップS12において肯定判断される場合には、ブラシレスモータ12が逆回転していると判断し、ステップS14に移行する。ステップS14においては、回転速度信号生成部44の出力と、論理「H」信号との排他的論理和信号を生成し出力する。これにより、回転方向信号VTDは、回転速度信号VTSと論理値が反転した信号となる。一方、ステップS12において否定判断される場合には、ステップS16に移行する。ステップS16においては、回転速度信号生成部44の出力と、論理「L」信号との排他的論理和信号を生成し出力する。これにより、回転方向信号VTDは、回転速度信号VTSと論理値が一致した信号となる。
上記ステップS14、S16の処理が完了する場合には、ステップS18に移行する。ステップS18においては、今回の出力信号su,sv,swに基づき、ブラシレスモータ12が逆回転する場合の次回の出力信号su,sv,swの値を記憶する。これは、ブラシレスモータ12の逆回転時の出力信号su,sv,swの時系列パターンを予め記憶しておくことで行うことができる。すなわち、先の図2(b1)〜図2(b3)に示すように、ブラシレスモータ12の回転に伴う出力信号su,sv,swの時系列パターンは、一義的に定まり、且つこれは図2(b1)〜図2(b3)に示した時系列パターンを反転させたものと相違する。このため、逆転時の時系列パターンを予め記憶することで、今回の出力信号su,sv,swから、ブラシレスモータ12が逆転している場合の次回の出力信号su,sv,swを予測することができる。
先の図3のステップS18の処理が完了する場合や、ステップS10において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、上記回転方向信号VTDの推移例を示す。詳しくは、図4(a)に、目標速度信号VTPの推移を示し、図4(b)に、信号線L1の入力端子Tt側の電圧(回転速度信号VTS)の推移を示し、図4(c)に、信号線L2の入力端子Tc側の電圧(回転方向信号VTD)の推移を示す。
図示されるように、ブラシレスモータ12が正回転している場合には、回転速度信号VTSと回転方向信号VTDとの論理値が一致し、これらはともにブラシレスモータ12の回転速度に応じた周波数にて論理「H」及び論理「L」を繰り返す周期的な信号となっている。これに対し、ブラシレスモータ12が逆回転する場合には、回転速度信号VTSと回転方向信号VTDとの論理値が逆となる。
また、信号線L2や抵抗体62等が断線した場合、入力端子Tcの電圧としてマイコン21に取り込まれる値は、論理「H」に固定される。これは、入力端子Tc側の電圧は、電源23によってプルアップされているからである。一方、信号線L2や抵抗体62等がグランドラインと短絡(地絡)した場合には、入力端子Tcの電圧としてマイコン21に取り込まれる値は、論理「L」に固定される。このため、マイコン21では、入力端子Tcの電圧として取り込まれる値が論理「H」又は論理「L」となる状態が所定時間T継続することによって、信号線L2等の断線や地絡を識別判断することができる。なお、この所定時間Tは、図示されるように、回転方向信号VTDの周期よりも長い時間に設定する。
更に、回転方向信号VTDが周期的な信号であるため、回転方向信号VTDの出力による信号線L2の電圧は、断線時や地絡時の信号線L2の電圧とは相違する。このため、マイコン21では、断線や地絡が生じている場合に、誤った回転方向を認識することを回避することができる。これに対し、図4(d)に示すように、論理「H」及び論理「L」のそれぞれに2つの回転方向のそれぞれを割り当てる場合には、断線時や短絡時との識別ができない。ちなみに、回転方向信号VTDと断線及び地絡との識別は、回転速度信号VTSの立ち上がり及び立ち下がりの双方のエッジにて回転方向信号VTDの論理値を検出することで、簡易に行うことができる。すなわち、双方のエッジにおいて回転方向信号VTDの論理値が変化しないなら、その変化しない論理値に応じて断線であるのか地絡であるのかを判断することができる。
なお、上記回転方向信号VTDは、低回転時の実VCTの把握のみならず、先の図1に示した操作部56による実際の時比率の推定にも用いられる。これにより、EDU40の異常の有無をマイコン21側で診断することが可能となる。ちなみに、時比率の推定は、先の図1に示したEDU40内の時比率Dutyの算出処理と同一の処理(ECU20内の処理)における入力信号として、回転速度信号VTS及び回転方向信号VTDに基づく信号を用いることで行うことができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)回転方向信号VTDを、ブラシレスモータ12の2つの回転方向のいずれもが論理「H」側及び論理「L」側に固定されない信号とした。これにより、ECU20では、信号線L2の電位として取り込まれる値に応じて、回転方向信号VTDであるのか、断線又は地絡であるのかを識別することができる。
(2)ブラシレスモータ12の回転方向に応じて、回転方向信号VTDと回転速度信号VTSとの論理値を一致又は反転させた。これにより、ECU20では、回転速度信号VTSを基準として参照しつつ回転方向信号VTDから回転方向に関する情報を抽出することができる。また、ECU20では、回転速度信号VTSのエッジに基づき回転方向信号VTDの論理値を検出することで、簡易且つ高精度に回転方向に関する情報を取得することができる。
(3)マイコン21に取り込まれる信号線L2の電圧に基づき、回転方向信号VTDの伝播経路の断線及び地絡の有無を判断した。これにより、断線及び地絡を高精度に判断することができる。
(4)信号線L2のECU20側をプルアップした。これにより、信号線L2の断線やEDU40の電源の異常をECU20側で適切に把握することができる。これに対し、EDU40側をプルアップした場合、例えば信号線L2が断線したりEDU40側の電源が途絶えたりすると、信号線L2のうちのECU20側はハイインピーダンス状態となりその電位が確定しないため、断線等の検出精度が低下する懸念がある。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・回転方向信号VTDとしては、上記のものに限らない。例えば、回転速度信号VTSとの論理値が、正回転時に逆となり、逆回転時に一致するようにしてもよい。また例えば、図5に示すように、回転方向信号VTDを、回転速度信号VTSの周波数と一致させて且つ位相をずらし、更に、ブラシレスモータ12が正回転している場合と逆回転している場合とで論理値が互いに逆となるようにしてもよい。このように、回転方向信号VTDを、回転速度信号VTSの周波数と同一の周波数として且つ、ブラシレスモータ12が正回転している場合と逆回転している場合とで論理値が逆となる信号とするなら、回転速度信号VTSのエッジを利用して回転方向信号VTDの論理値を検出することで、回転方向に関する情報を簡易に取得することができる。特に、図5に例示するように、回転速度信号VTSの立ち上がり及び立ち下がりの両エッジにて回転方向信号VTDの論理値を検出するなら、回転方向信号VTDと断線及び地絡とを簡易に識別することができる。
更に、回転速度信号VTSと周波数を同一とするものに限らず、回転方向信号VTDの周波数を、ブラシレスモータ12の正回転時には回転速度信号VTSの周波数と一致させ、逆回転時には回転速度信号VTSの周波数の「1/N:N≧2」としてもよい。いずれにせよ、このように回転速度信号VTSを基準として、ブラシレスモータ12が正回転しているか逆回転しているかに応じて回転方向信号VTDの論理値や周波数を回転速度信号VTSに対して変更するなら、ECU20において、回転速度信号VTSを基準として用いつつ回転方向に関する情報を簡易に抽出することができる。
もっとも、回転方向信号VTDとしては、回転速度信号VTSを基準とするものに限らない。例えば、論理「H」及び論理「L」間の電圧を3等分し、ブラシレスモータ12の正回転時及び逆回転時に応じて、論理「L」及び論理「H」間の中間の2つの電圧のいずれか一方の値を有する信号としてもよい。
・上記実施形態では、回転方向信号VTDを伝播させる信号線L2を、ECU20側でプルアップしたが、EDU40側でプルアップしてもよい。
・上記実施形態では、回転方向信号生成部58を専用のハードウェア手段(論理回路)で構成したが、ソフトウェア処理としてもよい。
・ブラシレスモータ12の回転状態量を検出する手段としては、ホール素子12u,12v,12wに限らない。例えばレゾルバであってもよい。また、回転状態量を検出するための専用のハードウェアを備えないセンサレスシステムとして且つ、ブラシレスモータ12の誘起電圧等に基づき回転角度を把握するようにしてもよい。
・電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置としては、上記可変バルブタイミング装置に限らない。例えば、クランク軸14のトルクを利用することなく、電動機単独でカム軸18を回転させるものであってもよい。
・ブラシレスモータ12としては、3相電動機に限らず、例えば5相電動機であってもよい。
一実施形態にかかるバルブ特性可変システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかる回転速度信号生成部の構成及び処理を示す図。 同実施形態にかかる回転方向信号生成部の処理を示す流れ図。 同実施形態にかかる回転方向信号の推移例を示すタイムチャート。 同実施形態の変形例における回転方向信号を示すタイムチャート。
符号の説明
10…可変バルブタイミング機構、12…ブラシレスモータ、12a…出力軸、14…クランク軸、16…カム軸、20…ECU(制御手段の一実施形態),40…EDU(駆動装置の一実施形態)。

Claims (7)

  1. 電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動して且つ、制御手段との間で論理「H」及び論理「L」の2値信号の授受を行うバルブ特性可変装置の駆動装置において、
    前記電動機の回転状態量の検出値に基づき、前記電動機の回転方向を表現する回転方向信号を信号線を介して前記制御手段側に出力する方向信号出力手段
    前記検出値に基づき、前記電動機の回転速度に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す回転速度信号を前記制御手段側に出力する速度出力手段とを備え、
    前記回転方向信号は、前記電動機の回転方向に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す信号であり、前記回転速度信号と同一の周波数を有して且つ前記電動機の2つの回転方向のいずれか一方を表現する場合と他方を表現する場合とで互いに論理値が逆となる信号であることを特徴とするバルブ特性可変装置の駆動装置。
  2. 電動機を利用して機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置を駆動して且つ、制御手段との間で論理「H」及び論理「L」の2値信号の授受を行うバルブ特性可変装置の駆動装置と、
    前記制御手段とを備え、
    前記駆動装置は、前記電動機の回転状態量の検出値に基づき、前記電動機の回転方向を表現する回転方向信号を信号線を介して前記制御手段側に出力する方向信号出力手段を備え、
    前記回転方向信号は、2つの回転方向のいずれもが前記論理「H」側及び前記論理「L」側に固定されない信号であり、
    前記制御手段は、前記方向信号出力手段と接続された前記信号線の電圧に基づき、前記回転方向信号の伝播経路の断線及び短絡の有無を判断する判断手段を備え、
    前記信号線は、前記制御手段側がプルアップされており、
    前記判断手段は、前記電圧が論理「H」となる状態が所定時間継続する場合に断線と判断し、前記電圧が論理「L」となる状態が所定時間継続する場合に短絡と判断することを特徴とするバルブ特性制御システム。
  3. 前記回転方向信号は、前記電動機の回転方向に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す信号であることを特徴とする請求項記載のバルブ特性可変装置の駆動装置。
  4. 前記駆動装置は、前記検出値に基づき、前記電動機の回転速度に応じて周期的に論理「H」及び論理「L」を繰り返す回転速度信号を前記制御手段側に出力する速度出力手段を更に備え、
    前記回転方向信号は、前記回転速度信号と同一の周波数を有して且つ前記電動機の2つの回転方向のいずれか一方を表現する場合と他方を表現する場合とで互いに論理値が逆となる信号であることを特徴とする請求項記載のバルブ特性可変装置の駆動装置。
  5. 請求項記載のバルブ特性可変装置の駆動装置と、
    前記制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記方向信号出力手段と接続された前記信号線の電圧に基づき、前記回転方向信号の伝播経路の断線及び短絡の有無を判断する判断手段を備えることを特徴とするバルブ特性制御システム。
  6. 前記制御手段は、前記信号線を介して前記回転方向信号を取り込み、これに基づき前記駆動装置を操作する操作手段を更に備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のバルブ特性制御システム。
  7. 請求項〜6のいずれか1項に記載のバルブ特性制御システムと、
    前記バルブ特性可変装置とを備えることを特徴とするバルブ特性可変システム。
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