JP4983105B2 - 撚り線材の連続製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高強度、高剛性の撚り線材を生産性良く製造することができる撚り線材の製造方法に関するものである。
本発明において、撚り線材とは、マトリックスが含浸された繊維束であって、撚りが加わっている線状の繊維強化複合材料を示すものとする。なお、繊維束とはフィラメント(単繊維)が数十から数十万本束になったものを示す。
撚り線材はその繊維強化複合材料としての特性を生かして、中間基材として、また最終製品として、様々な分野で用いられている。中間基材としては、例えば長繊維ペレットなどが挙げられる。熱可塑性樹脂を繊維束に連続的に含浸させる工程において、撚りを付与しておくことで繊維束の収束性が向上し束強度も向上するため、繊維束切れによる生産停止などのリスクを低減できる。また、熱硬化性樹脂を含浸させた繊維束(しばしば複数本の繊維束を束ねて)に撚りを付与しながら引き抜くなどして、コンクリートの補強筋として用いる例などがある。コンクリートと補強筋とが荷重伝達を好適に行えるよう、補強筋には目に見える程度の比較的大きな凹凸が必要であり、これを撚りの付与によって達成している。また、繊維束を撚り合わせるなどしたロープ、ワイヤ、ケーブルに熱硬化性樹脂などを含浸させ、複合効果により引張強度を向上させ、橋梁、トンネル等の土木資材、道路橋や歩道橋などの道路資材、架線等の鉄道資材、治水・水処理設備資材、港湾・海洋資材、架設機材などの土木、建築資材をはじめ、帆船、船舶、自動車、航空・宇宙、防衛などの構造資材、さらには、電力、電気通信機器、スポーツ用品など産業資材全般の分野に亘って好適に利用されている。
上記のように有用に用いられる撚り線材ではあるが、繊維束を引き取りながら含浸を行って撚り線材を得る、いわゆるプルトルージョン法による製造方法には多くの難点があった。
撚りを付与する工程、繊維束にマトリックスを含浸させる工程を連続的に実施するためには、繊維束を送り出す側もしくは、マトリックスが含浸された繊維束を引き取る側に加撚の機構を取り入れなければならない。
繊維束を送り出す側に加撚の機構を設けた場合、撚りを有する繊維束に流動化したマトリックスを含浸させる必要がある。例えば、特許文献1には、アルミナ繊維に撚りを付与した後樹脂を含浸させるヤーンプリプレグの製造方法について開示されている。本特許文献では、予め撚りを有する繊維束を引き取りながら含浸を行うことで、フィラメントの損傷やそれに伴う毛羽発生を防ぐことが出来ることが開示されている。しかしながら、撚りを有する繊維束にテンションがかかった状態では、フィラメント同士が押さえつけられる力が加わるためマトリックスの含浸経路となる隙間が少なくなり、粘度の低いマトリックスであっても内部にまで含浸させることは困難である。ましてや、粘度の高いマトリックス(例えば溶融粘度の高い非結晶性の熱可塑性樹脂)やスラリー状マトリックス(例えば石膏など)においては、繊維束の内部までの含浸はほぼ不可能に近く、適用することはできなかった。
また、マトリックスが含浸された繊維束を引き取る側に加撚の機構を揃えた場合、引き取りと加撚を両立させなければならない。例えば、引き取りローラー自体を回転させる事により、撚りの加わっていない状態の繊維束に含浸させた後、撚りを付与することができ、撚りによる含浸阻害が解決される。しかしながら、引き取りローラーの繊維束を引き取る動力に加え、引き取りローラー自体を回転させる動力も必要であり、これらを具備する装置は巨大化してしまうとともに、重量物を回転させるため動力費が大きくなる、などの問題が生じる。
一方、例えば、特許文献2には、熱可塑性樹脂のフィラメントを撚り合わせて加熱した刃で裁断する事によって溶融一体化したある長さを持った撚り線材の製造方法が開示されている。強化繊維束を熱可塑性樹脂とし、加熱によりフィラメント同士を融着することにより、新たにマトリックスを含浸することなく撚り線材の製造を可能としている。しかしながら、この製造方法は強化繊維束が容易に溶融可能であるときにのみ適用可能であり、更なる強度、剛性を撚り線材に求めるためには、強化繊維束はより強度、剛性のある材料から選択されなくてはならず、普遍的な強化繊維束へのマトリックスの含浸手法が必要である。
特開昭63−264306号公報 特開2002−265245号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、高強度、高剛性の撚り線材を高生産性の下で製造することができる撚り線材の連続製造方法を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、
(1) 撚りを有する強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法であって、撚りを有する強化繊維束の撚りを緩和する第1の工程と、該強化繊維束に再び撚りを付与する第2の工程を有し、前記第1の工程の開始位置と前記第2の工程の終了位置を結ぶ仮想の線を軸として前記強化繊維束を回転させることにより第1および第2の工程を実現するとともに、第1と第2の工程にまたがって該強化繊維束に流動化したマトリックスを付与することを特徴とする撚り線材の製造方法。
(2) 前記第1の工程と前記第2の工程にまたがって強化繊維束に撚りの加っていない区間を設ける(1)に記載の撚線材の製造方法。
(3) 前記強化繊維束に流動化したマトリックスを付与する手段が該強化繊維束を該流動化したマトリックス中に浸漬することである(1)または(2)に記載の撚り線材の製造方法。
) 前記強化繊維束を前記軸から距離を持って回転させることにより第1および第2の工程を実現する(1)に記載の撚り線材の製造方法。
) 前記強化繊維束を前記軸を含む面をまたいで回転させることにより第1および第2の工程を実現する(4)に記載の撚線材の製造方法。
) 複数のガイドにより前記強化繊維束の回転を支持する(1)から(5)のいずれかに記載の撚り線材の製造方法。
) 前記第1の工程のはじめもしくは前にオーバーフィード手段を設け、前記第1の工程開始直後の前記強化繊維束の張力を、前記第2の工程終了直後における前記強化繊維束の張力より緩和する(1)から(6)のいずれかに記載の撚線材の製造方法。
) 前記撚りを有する強化繊維束が、複数本の強化繊維束群が撚り合わされている(1)から(7)のいずれかに記載の撚線材の製造方法。
) 前記第1の工程において、前記強化繊維束が複数本の強化繊維束群に分離され、前記第2の工程において、前記強化繊維束群が撚り合わされる(8)に記載の撚線材の製造方法。
本発明によれば、高強度、高剛性の撚り線材を生産性良く製造することができる。
本発明は、前記課題、つまり高強度、高剛性の撚り線材を生産性良く製造することができる撚り線材の連続製造方法であって、高粘度なマトリックスやスラリー状マトリックスであっても、流動化したマトリックスを強化繊維束に付与する際、まず強化繊維束の撚りを緩和することでマトリックスと強化繊維束の接触面積を大きくすることができ、次いで再び撚りを付与することで繊維束に付着したマトリックスに対して強制移動力が働き含浸性が向上すると共に、繊維束内の気泡や余分なマトリックスを追い出すことができるため、好適に強化繊維束にマトリックスを含浸せしめ、ボイドや樹脂リッチなどの欠点の少ない撚り線材を連続的に製造することができ、かかる課題を一挙に解決することができることを究明したものである。
すなわち、撚りを有する強化繊維束にマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法において、予め強化繊維束が有する撚りと反対方向に撚りを付与することによって撚りを緩和する第1の工程、しかる後に再び撚りを付与する第2の工程を設ける。これら第1と第2の工程にまたがって強化繊維束に流動化したマトリックスを付与することにより、撚りを緩和した段階で強化繊維束とマトリックスを接触させるので含浸を阻害する要因を低減する効果、また再び撚りを加える段階では、フィラメント間の過剰のマトリックス樹脂が撚りを加えることで絞り出されるが、この時同時に気泡が追い出されることから気泡の除去効果が生じ、これらの効果により含浸性が向上する効果がある。また再び撚りを加える段階では、毛羽を撚りの中に取り込みスリットなどの目詰まりが防げることにより工程が安定する効果も有する。マトリックスを付与する区間は、第1の工程が始まると同時又は直後から開始し、第2の工程にまたがって、第2の工程の途中又は第2の工程が終わった後に終了する。第1の工程と第2の工程の間に強化繊維束に撚りの加わらない(緩和もされない)第3の工程を設けても良く、第1の工程から第2の工程まで連続的にマトリックスが付与されることにより、含浸が促進される。また、前記第3の工程の有無に関わらず、前記第1の工程と前記第2の工程にまたがって強化繊維束に撚りの加わっていない区間を設けることが好ましい。強化繊維束に撚りの加わっていない状態は、第1の工程において、第1の工程前に予め有していた撚りと実質的に同量の逆撚りを強化繊維束に付与することで、得ることができ、この状態となった区間においては、撚りの拘束を解かれたフィラメントが強化繊維束直交方向に自由に移動できることから、流動化したマトリックスの含浸が促進される。さらにこの状態において、実質的に撚りの加わらない(緩和もされない)第3の工程を設定することにより撚りの拘束を解かれたフィラメントが強化繊維束直交方向に自由に移動できる区間を十分に確保できることから、さらに好ましい。なお、撚り量は、360°の回転を1ターンとして定量化され、強化繊維束が何回ねじられているかを示し、撚り数は、1m当たりとしてターン/mで示す。に撚りが加わっていない状態とは、撚り数の絶対値が、通常1ターン/m以下であることをさし、実質的に撚りの加わらない(緩和もされない)工程とは、該工程の入り部分での撚り数と該工程の出部分での撚り数の差が、通常±0.2ターン/m以下であることをさす。また、実質的に同量の逆撚りを付与するとは、強化繊維束の撚り数をXとすると、その撚りと逆方向にX±1の撚りを与えることをいう。
また、第1、第2の工程中にローラーやガイドを設けることにより、強化繊維束の開繊を促進し含浸性を高めることができる。また、強化繊維束又は含浸に関わる機構自体に積極的に振動を加えることにより、含浸性を向上することもできる。
流動化したマトリックスを付与する手段としては、流動化したマトリックスをミスト状にして強化繊維束に吹き付けたり、強化繊維束上に滴下したりするなどが考えられるが、さらに好ましくは強化繊維束を流動化したマトリックス中に浸漬するのが良い。流動化したマトリックスと強化繊維束の高い接触面積を実現し、含浸しやすくすると共に、連続的に流動化したマトリックスを供給することが容易であり、製造工程上も有利である。
本発明において、第1の工程の開始位置とは、第1工程への強化繊維束の送り出し口であり、強化繊維束の撚りを緩和するために付与される逆撚りの影響が実質的に川上に伝わらない強化繊維束の送り出し位置を指し、第2の工程の終了位置とは、第2工程からの強化繊維束の引き取り口であり、再び付与される撚りの影響が実質的に川下に伝わらない強化繊維束の引き取り位置を指す。具体的には、ニップローラーや摩擦係数の高いスリット、などをもちいて、解撚、加撚の影響を伝播しない機構が実現され、第1の工程の開始位置と第2の工程の終了位置とする。ここでいう実質的に伝わらない、とはそれぞれ、第1の工程で付与した逆撚りの量の1/10以下の量しか川上に伝播しないこと、および、第2工程で付与した撚り量の1/10以下の量しか川下に伝播しないことを示すものとする。これら第1の工程の開始位置と第2の工程の終了位置を結ぶ仮想の線を軸として強化繊維束を回転させることにより、第1の工程と第2の工程を実現することが重要である。すなわち実質的に加撚、解撚の影響を伝播しない機構が備わった第1の工程の開始位置と第2の工程の終了位置に挟まれた強化繊維束について、その途中の所定の位置を把持し、該軸を中心に回転を加える事で、該位置の川上と川下で逆方向の撚りが加わる。予め撚りを有する強化繊維束を用いているため、該位置で加える回転によって、撚りを緩和する第1の工程、再び撚りを付与する第2の工程を実現できる。強化繊維束を回転する機構はひとつで良く、これにより第1の工程と第2の工程を同時に実現することができる。
さらに好ましくは、強化繊維束を該軸(第1の工程の開始位置と第2の工程の終了位置を結ぶ仮想の線)から距離を持って回転させるのが良い。該軸に沿って、強化繊維束を配することも可能であるが、強化繊維束を回転させる機構は、該軸から距離を持って回転させるほうが、実現が容易である。また、流動化したマトリックス中を強化繊維束が繊維方向だけでなく幅方向にも移動するため、含浸が促進されるという効果も得ることができる。
該軸からの回転半径に加え、流動化したマトリックスの粘度や強化繊維束の引き取り張力などが含浸性と工程安定性に密接に影響する。流動化したマトリックスの粘度が高い場合、移動に対する抵抗が大きすぎて強化繊維束がたわんでしまう、絡まってしまう、などの可能性がある。そこで、該軸を含む面の片側のみで強化繊維束を走行させるのではなく、該軸を含む面をまたいで走行させるのも好ましい。該軸に沿ってまっすぐ強化繊維束が配されるのではなく、ジグザグに配し、一部該軸を通過するようにするのが良い。
さらに好ましくは、強化繊維束の回転を複数のガイドにより支持することによって、強化繊維束のたわみを小さくするのが良い。また、複数のガイドで支持されることにより、第1の工程、第2の工程いずれにおいても、一部のガイド間で強化繊維束に撚りが加わっていない状態の区間を設けることができ、ガイドと強化繊維束間の摩擦抵抗の付け具合によって積極的にこのような区間を長く設けることが可能となり、含浸性が向上する。なお、本発明でいうガイドは強化繊維束の糸道を誘導するものであれば何でも良く、スリットやローラーなども含むものとする。
さらに好ましくは、強化繊維束に撚りの加わっていない区間において、強化繊維束を開繊するのが良い。流動化したマトリックスとの接触面積を増やすために、強化繊維束を開繊するのが効果的だが、撚りが加わっている状態では開繊の効果は低く、強化繊維束に撚りの加わっていない区間においてこそ開繊の意味がある。さらに好ましくは、マトリックスを付与する前に強化繊維束の開繊を実施するのが良い。開繊の手段としては、3本ローラーや振動、加熱、などが考えられる。振動や加熱などの手段は、強化繊維束に撚りの加わっていない区間以外で与えても強化繊維束に作用するので、撚りによる拘束の無い強化繊維束に撚りの加わっていない区間で強化繊維束が開繊する。
さらに好ましくは、強化繊維束に撚りの加わっていない区間の途中、もしくはそれ以前にオーバーフィード手段を設け、オーバーフィード手段より川下の強化繊維束に撚りの加わっていない区間の強化繊維束の張力を、第2の工程より後における強化繊維束の張力より緩和するのが良い。本発明の撚り線材の製造方法は、川下から強化繊維束に張力を与えるなどして強化繊維束を引き取ってしているが、十分な引き取り力を与えるため高張力を加えると、マトリックスを付与する際に強化繊維束が収束しようとする効果が生じ、強化繊維束全面にマトリックスを付与することが出来ない場合がある。そこで、マトリックスを付与する前にオーバーフィード手段を設け、強化繊維束の張力を弱めた段階でマトリックスを付与することが好ましい。さらに好ましくは強化繊維束に撚りの加わっていないない区間の途中、もしくはそれ以前にオーバーフィード手段を設け、第2の工程の後における強化繊維束の張力より、オーバーフィード手段より川下の強化繊維束に撚りの加わっていない区間での強化繊維束の張力を緩和して、しかる後にマトリックスを付与するのが良い。オーバーフィードの手段としては、送り出しローラーを用い、強化繊維束の引き取り速度より若干早くローラーを回転させ、送り出しローラー直後の張力を緩和するなどの方法がある。ただし、オーバーフィードの手段を撚りを緩和する第1の工程中に備えた場合、機構として複雑となりすぎるため、好ましくは第1の工程のはじまりもしくは前にオーバーフィード手段を設け、第1の工程開始直後の強化繊維束の張力を、第2の工程終了直後における強化繊維束の張力より緩和することが好ましい。
また、本発明のプロセスに投入される撚りを有する強化繊維束が、複数本の強化繊維束群が撚り合わされていても良い。より太繊度の撚り線材を製造することが可能となる。
好ましくは、第1の工程において、強化繊維束が複数本の強化繊維束群に分離され、第2の工程において、強化繊維束群が撚り合わされるのが良い。複数本の強化繊維束群を1本の糸道に配してもよいが、第1の工程で分離可能な強化繊維束群に分離することで、マトリックスを付与した際に強化繊維とマトリックスとの接触面積を増やすことが出来る。さらに第2の工程で再び撚り合わせることにより、未含浸の少ない太繊度の撚り線材を製造することが出来る。
次に、本発明の撚り線材の製造方法の一例を、図面を参照しながら説明する。図1は、撚りを有する強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法を示す図であり、強化繊維束1はA区間、B区間、C区間、D区間と送られていく。
A区間において、強化繊維束1は予め撚りを有した状態で供給装置から送られて来る。
B区間は、送り出しローラー4から始まる撚りを緩和する工程である。ここでは、流動化したマトリックス2の入った含浸槽3に対し、仮解撚回転部6が、軸受7を介して予め強化繊維束に付与されている撚りに対して反対の方向に回転している。それによって本B区間では強化繊維束1の撚りが緩和される(前記第1の工程にあたる)。強化繊維束1自体が仮解撚回転部6の軸を中心に流動化したマトリックス2中を回転移動することにより強化繊維束1にマトリックスが回転に応じた速度で当たるため含浸が促進される。この仮解撚回転部6の軸は前記第1の工程の開始位置である送り出しローラー4と第2の工程の終了位置である引き取りローラー5を結ぶ軸と一致する。仮解撚回転部6が予め繊維束に加わっている撚り量に同期することにより、ガイド8の連続する部分の少なくとも一部の領域では強化繊維束1を撚りが加わっていない状態で存在させることが出来る。ガイド8は仮撚回転部6上に設けられたスリット中に強化繊維束1を通して強制的に回転を付与する機構とすることもできるが、図1のように該軸を中心としたの同心円状に張力付与のための出っ張りを設け、摩擦により強化繊維束に該軸回りの回転を与える機構としても良い。また、図2に一例を示すように、強化繊維束1の糸道をジグザクに走行させるものとしても良い。図2では、強化繊維束1を該軸を含む面(該軸及びガイド11の中心軸を含む面)をまたいで走行させることにより、強化繊維束1の糸道をジグザクに走行するものとさせることができる。
C区間においては、仮解撚回転部6の回転方向と同じ方向、すなわち予め強化繊維束1に加わっていた撚りと同方向の撚りがかかる。この時、毛羽を撚りの中に取り込みながら、強化繊維束1が走行するので、含浸槽3から強化繊維束1が引き取られる際、口金9の部分に毛羽が蓄積するのを防止する。また雑巾絞りのように、強化繊維束1内に取り込まれていた空気を絞り出し、また余分に付与された流動化したマトリックス2をも絞り出すことで、狙った繊維含有率の繊維強化複合材料である撚り線材を製造することができる。
D区間では、C区間から送り出されてきた流動化したマトリックス2が含浸されかつ撚りが付与された強化繊維束1が、引き取られる。図1には記載しないが、D区間において、マトリックスに応じて乾燥工程や硬化工程を設けることができ、またこうして得られた撚り線材を巻き取ったり、所望の長さにローラーカッターなどで切り出す工程を設けることができ、様々なマトリックスや形態を有する撚り線材を連続的に製造することができる。
このようにして、強化繊維束の内部までマトリックスの含浸を容易に行い、かつ撚りを付与した線材を、連続的に製造可能な方法を提供する。すなわち撚りを有する強化繊維束を、一旦撚りを解き、次いで、撚りを加える工程を設けることによって、かかる課題を一挙に解決したものである。
図2にはA区間とB区間にまたがって強化繊維束に撚りの加わっていない区間Xを設けた一例を示した。この例では、区間Xは先に述べた、強化繊維束に撚りの加わらない(緩和もされない)第3の工程にも該当し、仮解撚回転部10を強化繊維束1が通過する際には、ガイド11との摩擦により、強化繊維に撚りの加わっていない状態を保持する。
図3には強化繊維束1が複数本の強化繊維束群12が撚り合わされている際の本発明の製造方法の一例を示している。2本の強化繊維束群12が撚り合わさっている強化繊維束1がB区間で2本の強化繊維束群12に分離され、C区間で再び撚り合わされる。
本発明において、強化繊維束としては、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、PBO繊維などの有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維、玄武岩繊維、セラミックス繊維などの無機繊維、ステンレス繊維やスチール繊維などの金属繊維、その他、ボロン繊維、天然繊維、変性した天然繊維などを繊維として用いた強化繊維などを用いることが出来る。
その中でも特に、無機繊維は強度、剛性に優れているが、フィラメントの強度は欠陥支配となっており一本一本の強度ばらつきが多く、撚って束にすること、さらにマトリックスを含浸して複合材料とすることによって格段に強度が向上するため、撚り線材とすることによる利点が多い。さらに、繊維幅方向の力に脆いため、予め撚った繊維束のまま、無理矢理ローラーでしごきながらマトリックスを含浸させた場合、繊維が痛んでしまうため、本発明の仮解撚によるマトリックス含浸の促進は非常に適している。
その中でも特に炭素繊維は、これら無機繊維の中でも軽量且つ強度、剛性に優れているため、撚り線材としての利点がさらに際だつ。すなわち、強度、剛性に優れた撚り線材を製造するのに好適である。
一方、強化繊維束に含浸せしめるマトリックスについては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリスルフォン、ABS、ポリエステル、アクリル、PBT、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、PPS、PEEK、液晶ポリマー、塩ビ、“テフロン(登録商標)”、シリコーンなどの熱可塑性樹脂、低融点ガラス、アルミナ、セラミックススラリー、水ガラス、石膏、ポルトランドセメントなどの無機マトリックスなどが考えられる。これらマトリックスは未反応の状態で、または、加熱したり、溶媒に溶かしたり、若しくは、水に分散しスラリーとしたりして流動化状態とすることができ、おのおの強化繊維束に含浸した後、硬化や冷却、乾燥などの工程を経ることで固化して、強化繊維複合材料となる。
これらマトリックスの中でも熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂は比較的低温で取り扱いが可能であり、粘度や接着力の設計も自由に行えることから、撚り線材として優れた強度、剛性を発現するためにも、プロセス性向上においても適している。
その中でも熱可塑性樹脂は一般的に熱硬化性樹脂より粘度が高く、強化繊維束内への含浸が困難である。ここで、本発明の仮解撚によるマトリックスの含浸を適用することで、これまで高生産のもと製造が困難であった連続繊維強化熱可塑性樹脂の撚り線材を作成することが可能となる。
一方、スラリー状マトリックスについては、マトリックス中に粒子が存在するため、容易には繊維束内に粒子が侵入していかず、繊維束内部まで含浸した撚り線材の製造は不可能であった。ここで、本発明の仮解撚によるマトリックスの含浸を適用することで、強化繊維に撚りが加わっていない状態で繊維束の広い表面積に粒子を含むスラリー状マトリックスが接触、付着し、しかる後に逆撚りが加わることにより内部に粒子共々スラリー状マトリックスが取り込まれると共に、余分なマトリックスは絞り出され、繊維束内に均一に分散していく。このようにして、従来不可能であった連続繊維強化スラリー状マトリックスの撚り線材の製造方法を提供した。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は特にこれに限定されるものではない。
実施例1、2、3、4として図1に示す含浸装置を用いて作成した撚り線材、実施例5として図2に示す含浸装置を用いて作成した撚り線材、実施例6として図3に示す含浸装置を用いて作成した撚り線材、比較例1、2、3として従来のローラー含浸により作成した撚り線材について、下記する。強化繊維束としては予め50ターン/mの撚りを付与した炭素繊維“トレカ(登録商標)” T700S−50C−12K(引張強度4900MPa、引張弾性率230GPa、フィラメント数12000本、繊維目付800g/1000m:東レ社製)を用いた。ただし、実施例6ではT700S−50C−12Kを2本撚り合わせ50ターン/mの撚りを加えた強化繊維束を用いた。マトリックスとしては、主剤と硬化剤混合時の70℃における粘度が100cpのエポキシ樹脂、珪酸ソーダ3号、および、セラミックス系接着剤“スミセラム(登録商標)”S−18Dの3種類を用いた。作成した撚り線材はJIS R−7601に従い引張試験を実施した。ばらつきは標準偏差を平均で割ったCV値で記した。
実施例1
マトリックスとして、70℃における粘度が100cpのエポキシ樹脂を用いる。主剤と硬化剤を混合し、70℃で含浸槽に投入した。図1において、送り出しローラー4としてニップローラーを配し、撚りを有した強化繊維束1を第1の工程であるB区間に導いた。強化繊維束1を仮解撚回転部6に設けられた張力付与の出っ張り3箇所(ガイド8)に接触させ、B区間において強化繊維束1の撚りを解く方向に仮解撚回転部6を回転させた。1本目と2本目のガイド8間では強化繊維束に撚りが加わっていない状態となり、この区間から流動化したマトリックス2に接触させた。マトリックスの抵抗により、強化繊維束1に若干のたわみが出たが、プロセス性には支障が無かった。2本目のガイド8から第2の工程であるC区間となり、撚りが再び付与される。ただし、2本目と3本目のガイド8間はほとんど撚りが存在せず、3本目のガイド8を通過して後、本格的に撚りが付与された。含浸槽3の口金9から引き出されてからニップローラーである引き取りローラー5までは撚りが付与され続け、口金9で第2の工程が終了した。口金9で余計なマトリックスを掻き落としながら強化繊維束1を引き取り、引き続き開放系のオーブン内にて100℃の熱風で乾燥を行った後、裁断した。裁断したエポキシ樹脂が含浸した強化繊維束を70℃2時間オーブンで硬化させた。撚り線材の品位は良く、切断面を見ても、内部まで含浸がされている様子がわかった。引張荷重をn5で測定したところ、158kg、CV値で7%となった。
実施例2
マトリックスとして、珪酸ソーダ3号を用いる。室温で含浸槽に投入した。珪酸ソーダ3号の25℃における粘度は500cpである。実施例1と同様の装置を用いて、強化繊維束に含浸、乾燥、裁断までを行った。裁断した珪酸ソーダ3号を含浸した強化繊維束を室温で24時間放置し、乾燥固化させた。撚り線材の品位は良く、切断面を見ても、内部まで含浸がされている様子がわかった。引張強度をn5で測定したところ、110kg、CV値で11%となった。
実施例3
マトリックスとして、セラミックス系接着剤であるスミセラムS−18Dを用いる。室温で含浸槽に投入した。S−18Dはシリカ粒子が散在するスラリー状で25℃における粘度は90000cpである。実施例1と同様の装置を用いて、強化繊維束に含浸を行った後、引き続き開放系のオーブン内にて100℃の熱風で乾燥を行った後、裁断した。裁断したS−18Dが含浸した強化繊維束を100℃1時間オーブンで硬化させた。撚り線材の品位はそれほど悪くないが、一部表面に毛羽が見られた。切断面をみると、おおむね内部まで含浸されている様子がわかった。引張荷重をn5で測定したところ、90kg、CV値で15%となった。
実施例4
マトリックスとして、セラミックス系接着剤であるスミセラムS−18Dを用いた。室温で含浸槽に投入した。実施例1と同様の装置を用いる一方、送り出しローラー4をオーバーフィード手段として用い、引き取りローラー5よりも回転周速を早くすることにより、送り出しローラー4の川下のB区間における強化繊維束1の張力を、引き取りローラー5の川上におけるD区間における強化繊維束1の張力より緩和した。その他、実施例3と同様に含浸、裁断、後硬化し、撚り線材を得た。撚り線材の品位は良く、切断面をみると、おおむね内部まで含浸されている様子がわかった。引張荷重をn5で測定したところ、95kg、CV値で12%となった。
実施例5
マトリックスとして、セラミックス系接着剤であるスミセラムS−18Dを用いた。室温で含浸槽に投入した。強化繊維束1は実施例1と同様のA区間を通過した後、図2に示す、仮解撚回転部10を通過する。仮解撚回転部10を強化繊維束1の撚りを解く方向に強化繊維束1が撚りが加わっていない状態となる回転数で回転させた。強化繊維束1はまっすぐ並んだ同一径のガイド11にジグザグに這わせて、仮解撚回転部10の回転軸を含む面をまたいで配した。強化繊維束1は張力でガイド11に押し付けられ撚りが加わらない機構となっており、強化繊維束1が仮解撚回転部10を通過する間は、強化繊維束に撚りの加わっていない区間Xとすることができた。仮解撚回転部10は大部分を含浸槽に浸し、マトリックスを接触させた。非常に粘度の高いマトリックスであったが、強化繊維束1は仮解撚回転部10の回転軸付近で回転しており、大きな抵抗なくマトリックスを付与することが出来、強化繊維束1にたわみなど発生して連続製造が止まることはなかった。また、強化繊維束に撚りの加わっていない区間Xを設けたことで、強化繊維束1へのマトリックスの接触面積が増加し、含浸性が向上した。強化繊維束1は仮解撚回転部10を通過した後、当初の撚り量と同様の撚りが付与された。区間Dは実施例1と同様であり、その後実施例3と同様、裁断、後硬化し、撚り線材を得た。撚り線材の品位は良く、切断面を見ても、内部まで含浸されている様子がわかった。引張荷重をn5で測定したところ、105kg、CV値で18%となった。
実施例6
マトリックスとして、セラミックス系接着剤であるスミセラムS−18Dを用いた。室温で含浸槽に投入した。強化繊維束1はT700S−50C−12Kを2本撚り合わせ50ターン/mの撚りを加えた強化繊維束を用いた。実施例1と同様の装置を用いて、強化繊維束1を同様にB区間に導いた。仮解撚回転部6を強化繊維束1の撚りを解く方向に、50ターン/mで回転させ、2本の強化繊維束群12に分離した。強化繊維束に撚りが加わっていない状態で分離された2本の強化繊維束群12にはマトリックスが付与された後、C区間の最後で撚り合わされた。その他、実施例3と同様に、含浸、裁断、後硬化し、撚り線材を得た。撚り線材の品位は良く、切断面を見ても、内部まで含浸されている様子がわかった。引張荷重をn5で測定したところ、190kg、CV値で10%となった。
比較例1
マトリックスとして、実施例1と同じエポキシ樹脂を用いた。主剤と硬化剤を混合し、70℃で含浸槽に投入した。撚りを有する強化繊維束は一旦含浸槽に浸漬された後、11本のローラーでしごかれ、木枠に巻き取られる。巻き取ったものを90℃2時間オーブンに入れ、硬化させた。一部表面に毛羽が付着し、品位の悪い部位があったが、切断面を見ると内部にまで含浸がされている様子がわかる。引張強度をn5で測定したところ、162kg、CV値で5%となった。
比較例2
マトリックスとして、珪酸ソーダ3号を用いる。室温で含浸槽に投入した。撚りを有する強化繊維束は一旦含浸槽に浸漬された後、ローラーでしごかれ、木枠に巻き取られる。巻き取ったものを24時間室温で放置して乾燥固化させた。一部表面に毛羽が付着し、品位の悪い部位があった。裁断してみると切断部がほつれ、内部には未含浸部があった。引張強度をn5で測定したところ、98kg、CV値で35%となった。
比較例3
マトリックスとして、セラミックス系接着剤であるスミセラムS−18Dを用いた。室温で含浸槽に投入した。撚りを有する強化繊維束は一旦含浸槽に浸漬された後、ローラーでしごかれ、木枠に巻き取られる。巻き取ったものを100℃1時間オーブンで硬化させた。表面にはマトリックスが付着している部分としていない部分があり、品位が悪かった。また、裁断してみると、内部にはまったく含浸していなかった。引張荷重をn5で測定したところ、61kg、CV値で34%となった。
マトリックスとして同一のエポキシ樹脂を適用した実施例1と比較例1を比較すると、低粘度なマトリックスを使用しているため本発明の製造方法を用いなくても線材内部にまでマトリックスが含浸でき、物性面では実施例1と比較例1では同等の撚線材が得られてはいるものの、比較例1ではローラーでしごきながら含浸を行っているため、毛羽立ちが発生し、一部品位の悪い部位もあった。一方、実施例1では本発明の製造方法を用いることで無理なく含浸せしめることが出来、品位も良かった。
マトリックスとして同一の珪酸ソーダ3号を適用した実施例2と比較例2を比較すると、前記エポキシ樹脂に比べ若干粘度が高いため比較例2のようにローラーでしごいても線材内部にまでマトリックスが含浸しなかった。そのため、物性、品位の面で実施例2の方が比較例2より優れているという結果が得られた。
マトリックスとして同一のセラミックス系接着剤を適用した実施例3と比較例3を比較すると、前記エポキシ樹脂や珪酸ソーダ3号に比べて圧倒的に粘度が高く、さらにスラリー状であるため、比較例3のようにローラーでしごいても表面にマトリックスが付着しているだけで線材内部にまで含浸せず、スラリーに含まれる硬質の粒子が繊維を傷つけ毛羽が多く発生した。そのため、物性、品位の面で実施例3の方が圧倒的に比較例3より優れているという結果が得られた。
さらに、実施例4、5、6も前記セラミックス系接着剤を適用した。実施例4ではオーバーフィード手段を第1の工程開始点として適用した例を示した。実施例5では第1の工程と第2の工程にまたがって強化繊維束に撚りの加わっていない区間を設けた例を示した。実施例6では2本の強化繊維束群が撚り合わされている強化繊維束を第1の工程において2本の繊維束群に分離し、第2の工程において再び撚り合わせる例を示した。実施例4、5、6はいずれも実施例3と比較しても同等以上の物性、品位を得ることが出来た。
本発明における撚りを有する強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法の手順の一例を示す図である。 本発明における撚りを有する強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法の手段の一例を示す図である。 本発明における複数本の強化繊維束群が撚り合わさった強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法の手段の一例を示す図である。
符号の説明
1 強化繊維束
2 流動化したマトリックス
3 含浸槽
4 送り出しローラー
5 引き取りローラー
6 仮解撚回転部
7 軸受
8 ガイド
9 口金
10 仮解撚回転部
11 ガイド
12 強化繊維束群

Claims (9)

  1. 撚りを有する強化繊維束へマトリックスを付与した撚り線材の連続製造方法であって、撚りを有する強化繊維束の撚りを緩和する第1の工程と、該強化繊維束に再び撚りを付与する第2の工程を有し、前記第1の工程の開始位置と前記第2の工程の終了位置を結ぶ仮想の線を軸として前記強化繊維束を回転させることにより第1および第2の工程を実現するとともに、第1と第2の工程にまたがって該強化繊維束に流動化したマトリックスを付与することを特徴とする撚り線材の製造方法。
  2. 前記第1の工程と前記第2の工程にまたがって強化繊維束に撚りの加わっていない区間を設ける請求項1記載の撚線材の製造方法。
  3. 前記強化繊維束に流動化したマトリックスを付与する手段が該強化繊維束を該流動化したマトリックス中に浸漬することである請求項1または2に記載の撚り線材の製造方法。
  4. 前記強化繊維束を前記軸から距離を持って回転させることにより第1および第2の工程を実現する請求項に記載の撚り線材の製造方法。
  5. 前記強化繊維束を前記軸を含む面をまたいで走行させることにより第1および第2の工程を実現する請求項に記載の撚線材の製造方法。
  6. 複数のガイドにより前記強化繊維束の回転を支持する請求項からのいずれかに記載の撚り線材の製造方法。
  7. 前記第1の工程のはじめもしくは前にオーバーフィード手段を設け、前記第1の工程開始直後の前記強化繊維束の張力を、前記第2の工程終了直後における前記強化繊維束の張力より緩和する請求項1から6のいずれかに記載の撚線材の製造方法。
  8. 前記撚りを有する強化繊維束が、複数本の強化繊維束群が撚り合わされている請求項1から7のいずれかに記載の撚線材の製造方法。
  9. 前記第1の工程において、前記強化繊維束が複数本の強化繊維束群に分離され、前記第2の工程において、前記強化繊維束群が撚り合わされる請求項に記載の撚線材の製造方法。
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