JP4982085B2 - 樹脂封止装置 - Google Patents
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Description
また、ワークは、半導体装置と共に小型化、薄型化しており、樹脂供給路を確保するためのレイアウトに制約があるうえに、樹脂フラッシュを防ぐためには十分なクランプスペースを必要とする。よって、ワークにはキャビティ間にスペースを広く確保する必要があるため半導体装置を多数個取りするには限界がある。
また、薄い製品を多数個同時に樹脂封止する場合、末端の樹脂路に至るまでの樹脂圧の圧力損失が大きく、ワーク全面に渡って均一な成形品質を確保することが難しい。
そこで、本件出願人らは、特許文献1のキャビティプレートを応用して多種多様なワーク形態で多数個取りが可能な樹脂封止装置を提供することを想定して本件発明をするに至った。
即ち、第1の手段は、基板の金型クランプ面に電極パッドが形成されたワークと、該ワークの樹脂封止部の外形及び厚さを規定するキャビティ孔が形成されたキャビティプレートがプレス部に搬入され、これらとモールド金型を位置合わせしてクランプすることにより樹脂封止される樹脂封止装置において、前記キャビティプレートは、個片化された複数のワークに対応してプレート面に複数のキャビティ孔、キャビティ孔どうしを直列的に連絡するプレート凹溝及びポットに連絡するポット孔が各々形成され、隣り合うプレート凹溝が対向する上型面にスルーゲートが設けられていることを特徴とする。
また、前記上型に形成される金型カル及びスルーゲートと、キャビティプレートに形成されるキャビティ孔、プレート凹溝及びポット孔の対向面を含む上型クランプ面にリリースフィルムが張設されていることを特徴とする。
また、前記上型に形成される金型カル及び金型ランナ、キャビティプレートに形成されるキャビティ孔、プレート凹溝及びポット孔の対向面を含む上型クランプ面にリリースフィルムが張設されていることを特徴とする。
また、キャビティプレートに対向する上型クランプ面にリリースフィルムが張設されると、金型メンテナンスが軽減され、成形品の離型性もよく、樹脂フラッシュを防ぐことができる。
図1において、下型4にはポット内に装填された樹脂材を押動するプランジャを備えた公知のトランスファ機構が設けられている。具体的には、下型チェイス5にポットインサート6、下型インサート7が設けられている。ポットインサート6にはプランジャ8が設けられたポット9が組み付けられている。プランジャ8は図示しないトランスファ機構によりポット9に装填された樹脂材17を押動する。下型インサート7にはワーク2が複数直列的に載置される。下型インサート7には位置決めピン10が突設されており、キャビティプレート11の位置決め孔に挿通して上型12の凹部13と嵌合するようになっている。
尚、本実施例では、上型12に金型カル14を凹部として形成したが、樹脂溶融状態によっては、ポット孔11cとキャビティ孔11aの間にプレート凹溝を設けるだけで足りるため、必ずしも上型12にカル凹部を設ける必要はない。
次に樹脂封止装置の他例について、図3及び図4を参照して説明する。第1実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
以下では、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例のワーク2は、基板上に半導体チップが複数直列的に搭載されているものが用いられる。半導体チップは複数列設けられていてもよい。図4において、キャビティプレート11は、上記ワーク2に対応してプレート面に複数設けられたキャビティ孔11aどうしを直列的に連絡するプレート凹溝11bが形成されている。
また、上型12には、金型カル14、プレート凹溝11b及びキャビティ孔11aの対向面を含むクランプ面にリリースフィルム16が張設されている。
上記構成によっても、ワーク2に搭載される半導体チップの間隔が狭くなっても、樹脂路のレイアウトの自由度が高く、1枚のワーク2であっても可能な限り半導体チップを近接して搭載して樹脂封止することができ、多数個取りに対応できる。
次に樹脂封止装置の他例について、図5及び図6を参照して説明する。第1実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
本実施例のワーク2は、半導体チップが搭載された個片化された基板が用いられ、下型インサート7にマトリクス状に近接して載置される。図6(a)(b)において、キャビティプレート11は、個片化されたワーク2が下型インサート7上で近接してマトリクス状に載置されるのに対応してプレート面に複数のキャビティ孔11aがマトリクス状に形成され、各キャビティ孔11aへ連通するゲート凹溝11bが形成されている。図6(a)はキャビティ孔11aの対向する辺に垂直にゲート凹溝11bが形成される場合を例示し、図6(b)はキャビティ孔11aのコーナー部へゲート凹溝11bが形成される場合を例示している。
上記構成によっても、個片化されたワーク2どうしを可能な限り近接してマトリクス状に金型へ載置して樹脂封止することができ、キャビティプレート11に形成される樹脂路のレイアウトの自由度が高いためゲート位置を任意に形成して多数個取りに対応できる。また、キャビティプレート11や上型12の加工が少ないため、簡易な金型構造で生産コストも低減できる。
次に樹脂封止装置の他例について、図7及び図8を参照して説明する。第1実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
本実施例のワーク2は、半導体チップがマトリクス状に搭載された基板が用いられ、下型インサート7に該ワーク2が単数又は複数箇所に近接して載置される。図8(a)(b)において、キャビティプレート11は、半導体チップがマトリクス状に搭載されたワーク2に対応してプレート面に複数のキャビティ孔11aがマトリクス状に形成され、各キャビティ孔11aへ連通するゲート凹溝11bが形成されている。図8(a)はキャビティ孔11aの対向する辺に垂直にゲート凹溝11bが形成される場合を例示し、図8(b)はキャビティ孔11aのコーナー部へゲート凹溝11bが形成される場合を例示している。
上記構成によっても、半導体チップがマトリクス配置され、キャビティ位置が近接するワーク2に対して、キャビティプレート11に形成される樹脂路のレイアウトの自由度が高いため、ゲート位置を任意に形成して多数個取りに対応できる。また、キャビティプレート11や上型12の加工が少ないため、簡易な金型構造で生産コストも低減できる。
2 ワーク
3 はんだボール
4 下型
5 下型チェイス
6 ポットインサート
7 下型インサート
8 プランジャ
9 ポット
10 位置決めピン
11 キャビティプレート
11a キャビティ孔
11b プレート凹溝
11c ポット孔
12 上型
13 凹部
14 金型カル
15 スルーゲート
16 リリースフィルム
17 樹脂材
18 金型ランナ
Claims (4)
- 基板の金型クランプ面に電極パッドが形成されたワークと、該ワークの樹脂封止部の外形及び厚さを規定するキャビティ孔が形成されたキャビティプレートがプレス部に搬入され、これらとモールド金型を位置合わせしてクランプすることにより樹脂封止される樹脂封止装置において、
前記キャビティプレートは、個片化された複数のワークに対応してプレート面に複数のキャビティ孔、キャビティ孔どうしを直列的に連絡するプレート凹溝及びポットに連絡するポット孔が各々形成され、隣り合うプレート凹溝が対向する上型面にスルーゲートが設けられていることを特徴とする樹脂封止装置。 - 上型に形成される金型カル及びスルーゲートと、キャビティプレートに形成されるキャビティ孔、プレート凹溝及びポット孔の対向面を含む上型クランプ面にリリースフィルムが張設されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂封止装置。
- 基板の金型クランプ面に電極パッドが形成されたワークと、該ワークの樹脂封止部の外形及び厚さを規定するキャビティ孔が形成されたキャビティプレートがプレス部に搬入され、これらとモールド金型を位置合わせしてクランプすることにより樹脂封止される樹脂封止装置において、
前記キャビティプレートは、金型に載置されるワークに対応してプレート面に複数のキャビティ孔がマトリクス状に形成され上型に形成された金型ランナに対して両側一対のキャビティ孔の対向する位置に形成され各キャビティ孔へ連通するゲート凹溝及びポットに連絡するポット孔が各々形成されており、キャビティ孔間に対応する上型面に前記ゲート凹溝に対向する前記金型ランナが前記ゲート凹溝へ平面視で枝分かれして連絡するように設けられていることを特徴とする樹脂封止装置。 - 上型に形成される金型カル及び金型ランナ、キャビティプレートに形成されるキャビティ孔、プレート凹溝及びポット孔の対向面を含む上型クランプ面にリリースフィルムが張設されていることを特徴とする請求項3記載の樹脂封止装置。
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