JP4982050B2 - 塗料組成物及び塗装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な弱溶剤形塗料組成物及びその塗装方法に関するものである。
従来、建築物、土木構造物等においては、その躯体の保護や美観性の向上等を目的として、各種の塗料によって塗装仕上げが行われており、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤を媒体とする強溶剤形塗料が多く用いられてきた。これに対し、近年、環境や健康に対する意識が高まっており、塗装時の安全性や、作業衛生の点、あるいは大気汚染への影響等を考慮し、このような芳香族炭化水素系溶剤の使用を抑える動きが強まっている。
このような動きに対応するため、塗料としては、脂肪族炭化水素系溶剤を用いる弱溶剤形塗料への転換が要望されるようになってきた。このような弱溶剤形塗料は、強溶剤形塗料に比べ、低毒性であり、作業上の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいという長所をもつため、環境対応型の塗料として好ましいものである。
このような弱溶剤形塗料として、酸化硬化形樹脂を使用したものが知られている。例えば、特開2001−262055号公報(特許文献1)には、エポキシ基等を有するビニル樹脂に不飽和脂肪酸を反応させた後、さらにイソシアネート化合物を反応させてなる樹脂成分を含む塗料組成物が記載されている。該公報に記載の塗料組成物は、不飽和脂肪酸に含まれる反応性二重結合同士の酸化によって架橋反応を生じさせるものであり、その硬化触媒として、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等の金属ドライヤーが使用されている。
このような酸化硬化形の塗料における硬化性を高める手法として、金属ドライヤーとともに1,10−フェナントロリンや、ビピリジル等の含窒素化合物を使用することが知られている(特開平4−334393号公報、特開平6−172689号公報等)。上記特許文献1においても、金属ドライヤーの触媒作用を高める目的で、1,10−フェナントロリン等を併用することが記載されている。
しかし、このような含窒素化合物は、塗料を着色してしまう場合があり、また形成塗膜における経時的な黄変を引き起こす場合もある。そのため、特に白色系の塗料においては使用しづらく、改善が求められている状況である。
特開2001−262055号公報 特開平4−334393号公報 特開平6−172689号公報
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、酸化硬化形樹脂をバインダーとする塗料において、その硬化性を高めるとともに、塗料の着色及び塗膜の経時的な色変化を抑制することを目的とするものである。
本発明者は、このような目的を達成するため鋭意検討を行った結果、含窒素化合物として、特定のポリイソシアネートとアミン化合物との反応物を使用することに想到し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.酸化硬化形樹脂、金属ドライヤー、及び含窒素化合物を含み、全溶剤のうち50重量%以上が脂肪族炭化水素である塗料組成物であって、該含窒素化合物として、
(p)炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネートと、
(q)ベンジルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、α‐メチルブチルアミン、α‐エチルプロピルアミン、β‐エチルブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンから選ばれる一種以上のアミン化合物
との反応生成物を、酸化硬化形樹脂の固形分100重量部に対し0.1〜20重量部含むことを特徴とする塗料組成物。
2.基材に対し下塗材を塗装した後、上塗材として1.記載の塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
3.前記下塗材がエポキシ樹脂下塗材である2.記載の塗装方法。
本発明によれば、酸化硬化形樹脂をバインダーとする弱溶剤形の塗料組成物において、その硬化性を高めることができ、さらには塗料の着色及び塗膜の経時的な色変化を抑制することができる。すなわち、本発明の塗料組成物では硬化性と耐変色性を両立することができる。本発明組成物は、特に白色系の色相において顕著な効果を発揮することができるものである。本発明の塗料組成物の塗装においては、塗り重ね時のリフティング発生を効果的に抑制することもできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の塗料組成物は、全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭化水素である溶剤(以下「脂肪族炭化水素系溶剤」ともいう)を使用する所謂弱溶剤形の塗料組成物である。このような脂肪族炭化水素系溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤に比べ、低毒性であり、作業上の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいという特徴をもつものである。脂肪族炭化水素系溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカンのほか、テルピン油やミネラルスピリット等が例示できる。このような脂肪族炭化水素系溶剤の他には、通常塗料に用いられる非水系溶剤を使用することも可能であるが、その比率は50重量%未満とする。このような非水系溶剤としては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が例示できる。
本発明では、このような非水系溶剤のうち、50重量%以上(好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上)が脂肪族炭化水素となるように1種又は2種以上を組み合わせて使用する。特に、トルエン、キシレンを含まず、引火点21℃以上の消防法第四類第2石油類に該当するものが、安全衛生上好ましい。脂肪族炭化水素が50重量%より少ない場合は、臭気が強くなり作業安全性が低下したり、旧塗膜上に塗装を行った際にリフティングを誘発したりするおそれがある。
本発明の塗料組成物では、樹脂成分として酸化硬化形樹脂(以下「(A)成分」という)を使用する。本発明における(A)成分は、酸化重合可能な二重結合(酸化重合性基)によって、空気酸化し硬化乾燥するものである。このような(A)成分としては、酸化重合性基を有するものであれば特に限定されないが、具体的には以下に示すような樹脂が使用できる。
1)酸化重合性基を有するビニル単量体と、この単量体と共重合可能な他のビニル単量体とを共重合させて得られた樹脂。
2)エポキシ基含有ビニル単量体と、この単量体と共重合可能な他のビニル単量体とを共重合させた後、前記エポキシ基含有ビニル単量体に不飽和脂肪酸を付加させて得られた樹脂。
3)酸化重合性基を有するビニル単量体と、この単量体と共重合可能な他のビニル単量体とをアルキド樹脂にグラフト重合させて得られた樹脂。
上記1)、3)における酸化重合性基を有するビニル単量体としては、例えばエポキシ基含有ビニル単量体に不飽和脂肪酸が付加されたビニル単量体が挙げられる。このビニル単量体は、エポキシ基と不飽和脂肪酸中のカルボキシル基との反応によって得られるものである。また、上記2)の樹脂は、樹脂中のエポキシ基に対する不飽和脂肪酸の付加反応によって得られるものである。エポキシ基と不飽和脂肪酸を反応させる際には、第3級アミンや第4級アンモニウム塩等の触媒を使用することができる。
具体的にエポキシ基含有ビニル単量体としては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−オキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
不飽和脂肪酸としては、例えば、亜麻仁油脂肪酸、桐油脂肪酸、魚油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ケシ油脂肪酸、エノ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、麻実油脂肪酸、ブドウ核油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、クルミ油脂肪酸等が挙げられる。
上記1)、3)における酸化重合性基を有するビニル単量体としては、ジシクロペンタジエンオキシアルキル(メタ)アクリレート等のジシクロペンタジエンオキシアルキル基含有ビニル単量体、アリル(メタ)アクリレート等のアリル基含有ビニル単量体を使用することもできる。
上記3)におけるアルキド樹脂としては、多価アルコールと多価カルボン酸を重縮合させ、これを乾性油、不飽和脂肪酸等で変性したものが使用可能である。このうち多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、多価カルボン酸としては、例えば無水フタル酸、無水マレイン酸等が挙げられる。また、乾性油としては、例えば亜麻仁油、桐油、オイチシカ油、サフラワー油等が挙げられる。
本発明における(A)成分としては、上述のような樹脂をイソシアネート化合物、シリコーン化合物、アルコキシシラン化合物等で変性したものも使用できる。
(A)成分の形態は、溶剤可溶形、非水分散形のいずれであってもよい。本発明では、両方の形態の樹脂を併用することもできる。
(A)成分の重量平均分子量は、通常10000〜500000、好ましくは20000〜300000である。重量平均分子量が小さすぎる場合は、耐候性、耐薬品性等の塗膜物性が不十分となりやすく、重量平均分子量が大きすぎる場合は、樹脂が高粘度化し、実用上塗料化が困難となる。
(A)成分のガラス転移点は、通常−5℃〜70℃、好ましくは0℃〜50℃である。ガラス転移点が−5℃より低い場合は耐汚染性が不十分となり、70℃より高い時は可撓性、耐久性等において満足な物性が得られ難くなる。
本発明組成物における金属ドライヤー(以下「(B)成分」という)は、上記酸化硬化形樹脂の硬化触媒としてはたらく成分である。(B)成分としては、コバルト系、マンガン系、ジルコニウム系、スズ系、鉛系、亜鉛系、銅系、鉄系、カルシウム系等の公知の有機金属化合物が使用できる。具体的には例えば、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクチル酸マンガン、ナフテン酸マンガン、オクチル酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸スズ、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸鉄、ナフテン酸カルシウム等が挙げられる。
(B)成分の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、通常、金属分で0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。
本発明組成物では、酸化硬化形の塗料における硬化性を高める成分として、上述の(B)成分と併せて特定の含窒素化合物(以下「(C)成分」という)を使用する。この(C)成分は、炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネート(p)(以下「(p)成分」という)と、1個以上のアミノ基を有するアミン化合物(q)(以下「(q)成分」という)との反応生成物である。本発明では、このような(C)成分を配合することにより、硬化性と耐変色性の両性能において優れた効果を発揮することができる。
本発明における(C)成分では、(p)成分によって、炭素数1〜12のアルキル基と、アロファネート構造が組み込まれる。このような化学構造によって、本発明では(C)成分の脂肪族炭化水素系溶剤への親和性が高まり、(C)成分による物性向上効果が十分に発揮される。特に、(C)成分がアロファネート構造に加えイソシアヌレート構造を有するものである場合は、より好適である。
(p)成分におけるモノアルコールとしては、炭素数が1〜12のものであれば特に限定されず使用可能である。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、2−エチル−1−ヘキサノール、n−ヘプタノール、イソヘプチルアルコール、n−オクタノール、2−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデシルアルコール、n−ドデシルアルコール等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、通常、ジイソシアネートが使用される。この中でも、耐黄変性等に優れる点で、脂肪族ジイソシアネートや脂環族ジイソシアネートが好適である。具体的に(p)成分におけるイソシアネート化合物としては、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。これらイソシアネート化合物のなかでも、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネートから選ばれる1種以上が好適である。
(p)成分は公知の方法によって得ることができる。具体的には、例えば、モノアルコールの水酸基の一部または全部を、イソシアネート化合物中のイソシアネート基の一部と反応させて、アロファネート化触媒の存在化でアロファネート化させる方法等が挙げられる。また、モノアルコールの水酸基の一部または全部を、イソシアネート化合物中のイソシアネート基の一部と反応させてウレタン化した後、触媒の存在下でイソシアヌレート化させる方法等によれば、イソシアヌレート化とアロファネート化を同時に行うこともできる。
(C)成分を構成するもう一方の(q)成分としては、1個以上のアミノ基を有し、上記(p)成分と反応可能な化合物が使用できる。(q)成分としては、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物等が挙げられるが、このうち第1級アミン化合物が好適である。第1級アミン化合物の具体例としては、例えば、ベンジルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、α‐メチルブチルアミン、α‐エチルプロピルアミン、β‐エチルブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。また第1級アミン化合物として、エタノールアミン、6−アミノヘキサノール、p−メトキシベンジルアミン、メトキシプロピルアミン、3,4−ジメトキシフエニルエチルアミン、2,5−ジメトキシアニリン、フルフリルアミン、テトラヒドロフルフリルアミン、ビス(3−アミノプロピル)ポリテトラヒドロフラン等を使用することも可能である。
(C)成分は、上記(p)成分と(q)成分を混合し反応させることにより製造することができる。(p)成分と(q)成分の混合比率は、(p)成分のイソシアネート基と(q)成分のアミノ基のモル比が0.5〜2.0(好ましくは0.7〜1.5、より好ましくは0.8〜1.2)となるようにすることが望ましい。反応温度は特に限定されないが、通常は0〜60℃程度である。
この反応は溶剤の存在下で行うことができる。このような溶剤としては、前述の脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が使用でき、この中でも脂肪族炭化水素系溶剤が好適である。
また、上記反応は、樹脂成分中で行うこともできる。樹脂成分としては上述の(A)成分が好適である。(C)成分を樹脂成分中で製造する場合は、(p)成分または(q)成分のいずれか一方を予め樹脂成分と混合した後に他方を徐々に加える方法、あるい(p)成分、(q)成分をそれぞれ別々に樹脂成分に混合しておき、次いでこれらを混合する方法等の方法を採用することができる。
(C)成分の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。このような範囲内であれば、硬化性及び耐変色性において十分な改善効果を得ることができる。
上述の成分の他、本発明の塗料組成物には、通常塗料に配合することが可能な各種成分を本発明の効果に影響しない程度に配合することも可能である。このような成分としては、着色顔料、体質顔料、硬化剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、皮張り防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、低汚染化剤、触媒等が挙げられる。
このうち、着色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、鉄黒、銅・クロムブラック、コバルトブラック、銅・マンガン・鉄ブラック、モリブデートオレンジ、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、チタンイエロー、群青、紺青、コバルト・アルミブルー、クロムグリーン、コバルトグリーン等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料が例示される。このような着色顔料を適宜混合することにより、形成塗膜を所望の色相に調整することができる。本発明では、このような着色顔料のうち、特に酸化チタン等の白色顔料を混合した白色塗料において顕著な効果を得ることができる。
また、体質顔料としては、例えば重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等が挙げられる。このような体質顔料を適宜混合することにより、形成塗膜の光沢度、肉厚感等を調整することができる。
本発明の塗料組成物は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。(A)成分の種類によっては、流通時に2液型の形態としておき、塗装時に混合して使用することも可能である。
本発明の塗料組成物は、コンクリート、モルタル、磁器タイル、サイディングボード、押出成形板、金属、ガラス、プラスチック、木材、合板等の各種基材の表面仕上げに使用することができる。これら基材は、その表面に旧塗膜を有するものであってもよい。本発明組成物は、主に建築物、土木構築物等の躯体の保護に使用でき、通常は上塗材として使用する。
本発明の塗料組成物を塗装する際には、基材に直接塗装することもできるし、何らかの表面処理(シーラー、プライマー、サーフェーサ、フィラー、パテ等の下塗材による下地処理等)を施した上に塗装することも可能である。
基材に対し下塗材を塗装した後、上塗材として本発明組成物を塗装する場合、下塗材としては公知または市販の各種下塗材が使用できる。具体的に下塗材としては、例えば、アクリル樹脂下塗材、エポキシ樹脂下塗材、ウレタン樹脂下塗材、塩化ゴム系下塗材等が挙げられる。このような下塗材は、クリヤータイプ、着色タイプのいずれであってもよい。また、リン酸塩系、モリブデン酸塩系、亜鉛系等の防錆顔料を含むものであってもよい。
このうち、本発明ではエポキシ樹脂下塗材を使用した場合において、顕著な効果を得ることができる。通常、酸化硬化形樹脂及び金属ドライヤーを含む上塗材をエポキシ樹脂下塗材の上に塗装すると、かかる下塗材と金属ドライヤーとの相互作用により、上塗材の反応性が低下する場合がある。そのため、上塗材を2回以上塗り重ねた際に、下層の上塗材塗膜が溶解する現象や浮き上がる現象(リフティング)が生じやすくなる。これに対し、本発明組成物では上述の(C)成分の硬化促進効果により、このような不具合の発生を抑制することができ、塗装作業性、仕上り性等を高めることができる。
エポキシ樹脂下塗材としては、バインダー成分として1種または2種以上のエポキシ樹脂を含むものが使用できる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等、あるいはこれらの変性物等が挙げられる。
エポキシ樹脂下塗材の形態は、1液型、2液型のいずれであってもよい。2液型の場合、硬化剤としてはアミン化合物等を含むものが使用できる。
このような下塗材は、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコーター、フローコーター等、種々の方法を用いて塗装することができる。塗付量については、下塗材の形態にもよるが、通常0.08〜0.8kg/m2程度である。
本発明の塗料組成物は、上記基材に直接または上記下塗材塗膜を介して塗装することができる。この際、本発明組成物は、脂肪族炭化水素系溶剤で適宜希釈することもできる。塗装方法としては、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコーター、フローコーター等、種々の方法を用いることができる。塗付量は、通常0.1〜0.5kg/m2程度である。
本発明組成物は、溶剤全体の50重量%以上が脂肪族炭化水素であるので、旧塗膜を有する基材への塗装にも好適に用いることができる。これは、溶解力の強い溶剤を使用した塗料を再塗装すると、旧塗膜の溶解やリフティング等が発生しやすいのに対し、脂肪族炭化水素が50%重量以上含有されている場合は、このような現象が発生し難いためである。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(実施例1)
酸化硬化形樹脂40重量部を容器に仕込み、これを攪拌羽根で攪拌しながらn−ブチルアミン0.3重量部を混合し、次いでポリイソシアネート0.4重量部を混合後5分間攪拌した。さらに、酸化チタン80重量部、酸化硬化形樹脂160重量部、増粘剤4重量部、消泡剤2重量部、金属ドライヤー8重量部を順次常法により混合して塗料1を製造した。この塗料1の全溶剤中における脂肪族炭化水素の比率は70重量%である。
なお、この塗料製造において酸化硬化形樹脂としては、スチレン・イソブチルメタクリレート・2−エチルヘキシルアクリレート・グリシジルメタクリレート共重合体の大豆油脂肪酸変性物(変性率28重量%、重量平均分子量40000、固形分50重量%、ミネラルスピリット溶液)を使用した。ポリイソシアネートとしては、イソシアヌレート構造・アロファネート構造併有ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネートとn−ブチルアルコールとの反応生成物、不揮発分100重量%、NCO含有量21重量%)を使用した。また、金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルトとナフテン酸ジルコニウムの混合液(ミネラルスピリット溶液、Co分0.3重量%、Zr分3重量%)を使用した。
・耐変色性試験
上記方法にて得られた塗料1を、すきま125μmのフィルムアプリケータを用いて200×120mmの白色紙に塗付し、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)で48時間乾燥養生した。このときの塗膜の色相を分光光度計(東京電色社製「TOPSCAN TC−1800」)にて測定し、CIE1976L色空間におけるb値を算出した。次いで、塗膜を標準状態にて7日間養生後、同様にb値を算出し、さらに初期値との差(Δb)を求めた。このb値は塗膜の黄味の度合を表すものである(b値が大である場合は黄味が強いことを表す)。結果を表1に示す。
・硬化性試験
上記方法にて得られた塗料1を、すきま125μmのフィルムアプリケータを用いて150×120mmのガラス板に塗付し、標準状態で所定時間(8時間、16時間)乾燥養生後、塗膜表面にキシレンをスポットし、塗膜溶出の状態を観察した。このとき溶出が認められなかったものを「○」、溶出が認められたものを「×」として評価を行った。結果を表1に示す。
・耐リフティング性試験
200×150mmのブリキ板に対し、2液反応硬化型エポキシ樹脂下塗材(主剤成分:エポキシ当量1350g/eqのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、硬化剤成分:活性水素当量360g/eqのポリアミドアミン)を塗付量0.1kg/mで刷毛塗りし、標準状態で24時間乾燥養生した。次いで、上記方法にて得られた塗料1を塗付量0.12kg/mで刷毛塗りし、所定時間(8時間、16時間、24時間、48時間)乾燥養生後、再度塗料1を塗付量0.12kg/mで刷毛塗りした。このときの塗膜の表面状態を観察し、異常が認められなかったものを「○」、リフティング現象は認められなかったが溶解現象が認められたものを「△」、リフティング現象が認められたものを「×」として評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
n−ブチルアミンに代えてオクチルアミンを使用した以外は、実施例1と同様にして塗料2を製造した。以上の方法で得られた塗料2について、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
酸化硬化形樹脂200重量部、1,10−フェナントロリン0.7重量部、酸化チタン80重量部、増粘剤4重量部、消泡剤2重量部、金属ドライヤー8重量部を常法により混合して塗料3を製造した。以上の方法で得られた塗料3について、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
酸化硬化形樹脂200重量部、2,2’−ビピリジル0.7重量部、酸化チタン80重量部、増粘剤4重量部、消泡剤2重量部、金属ドライヤー8重量部を常法により混合して塗料4を製造した。以上の方法で得られた塗料4について、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
酸化硬化形樹脂200重量部、酸化チタン80重量部、増粘剤4重量部、消泡剤2重量部、金属ドライヤー8重量部を常法により混合して塗料5を製造した。以上の方法で得られた塗料5について、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004982050

Claims (3)

  1. 酸化硬化形樹脂、金属ドライヤー、及び含窒素化合物を含み、全溶剤のうち50重量%以上が脂肪族炭化水素である塗料組成物であって、該含窒素化合物として、
    (p)炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネートと、
    (q)ベンジルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、α‐メチルブチルアミン、α‐エチルプロピルアミン、β‐エチルブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンから選ばれる一種以上のアミン化合物
    との反応生成物を、酸化硬化形樹脂の固形分100重量部に対し0.1〜20重量部含むことを特徴とする塗料組成物。
  2. 基材に対し下塗材を塗装した後、上塗材として請求項1記載の塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
  3. 前記下塗材がエポキシ樹脂下塗材である請求項2記載の塗装方法。
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