JP4981558B2 - ガラス板輸送用パレット - Google Patents
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Description
このようなパレットを用いると、複数枚のガラス板を積み重ねるためにガラス板に傷がつきやすく、また、異なるサイズのガラス板を同時に積み重ねて運搬することが難しいという問題があり、特許文献1及び特許文献2には、これらの問題に対処したパレットが開示されている。
このパレットを用いると、L字積載面の起立面上端と底面先端間に掛け渡したロープによってガラス板の上部コーナーを押付け引掛状としてガラス板の固定を行うことができる。
従って、複数枚のガラス板を搬送する場合でもガラス板に傷がつくことを防止することができる。
しかし、このパレットではガラス板をその底辺と後辺、及び、コーナーでのみ保持しているため、トラック等による輸送時に側面方向に荷重や振動が加わると、ガラス板がぐらつくことがあり、積載が不安定となることがあった。
また、背枠側にガラス板の後辺の位置を合わせて積載するため、厚み、サイズの異なるガラス板を混載したパレットより所望のガラス板のみをガラス板の前辺側から取り出す際の作業性が悪く、特に奥行きの大きなガラス板の間から奥行きが小さいガラス板のみを取り出すことが困難であった。
このようなパレットを用いると、ガラス板同士が接触しないために運搬時にガラス板に傷がつくことを防止することができ、また、ガラス板の前辺側を基準としてガラス板を整列させて積載するため、サイズの異なるガラス板を混載したパレットから所望のガラス板のみを簡便に取り出すことができる。
特に、幅の大きいガラス板と幅の小さいガラス板を混載する際に、幅の小さいガラス板に対して押圧手段の操作を行おうとすると、隣接する幅の長いガラス板が邪魔になって押圧手段の操作がしずらいことがあり、ガラス板を固定する際の作業性に問題があった。また、押圧手段の構成が複雑であって、より簡便な構成で作業性の良いパレットとが望まれていた。
(1)ガラス板を積載し、輸送するためのガラス板輸送用パレットであって、
矩形形状に枠組みした床桟フレームと、
上記床桟フレームの背側上端部に固着立設された縦背枠フレームと上記縦背枠フレーム同士を連結する横背枠フレームとが矩形形状に枠組みされてなる背枠フレームと、
上記縦背枠フレームに固着され、上記背枠フレームの主面と直交する方向に伸びたガラス前辺保持具収納フレームと、
ガラス板の厚さに対応した仕切り溝を有し、両端に位置する上記ガラス前辺保持具収納フレームの先端部同士を連結するように上記ガラス前辺保持具収納フレームに取り付け可能な、着脱自在のガラス前辺保持具と、
引張部及びループ部からなる紐状部材であり、上記引張部の長さを調整することによって上記ループ部の周囲長を調整することができ、上記ループ部によってガラス板の後辺を固定し、調整した上記ループ部の周囲長を一定にして上記引張部を上記背枠フレームに固定することのできるガラス固縛用紐と、
上記横背枠フレームから上記背枠フレームの主面と直交する方向に伸ばした垂直保持バーとからなることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(2)上記(1)に記載の輸送用パレットであって、
上記横背枠フレームには貫通孔が設けられており、
上記ガラス固縛用紐の引張部の一端が上記貫通孔に挿通されており、
上記引張部のうち上記貫通孔に対して上記ループ部と逆側の位置に緩み止めストッパーが設けられていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(3)上記(1)又は(2)に記載の輸送用パレットであって、
上記床桟フレームの上面には、
上記背枠フレームの主面と直交する向きに複数本設けられたガイドレールと、
二枚の上記ガイドレール間にその底面を上記ガイドレールの主面に合わせて配置された円筒形状のローラーとを備え、上記ローラーが上記円筒形状の軸を中心にして二枚の上記ガイドレール間で回転することができるように構成されたガラス下辺受けロールが設けられていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の輸送用パレットであって、
上記垂直保持バーにはガラス固縛用紐取付部が設けられており、上記ガラス固縛用紐が上記ガラス固縛用紐取付部に挿通されていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の輸送用パレットであって、
上記垂直保持バーが上下方向に複数段設けられていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の輸送用パレットであって、
上記ガラス前辺保持具収納フレームが複数段設けられており、ガラス前辺保持具も複数設けられていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の輸送用パレットであって、
上記ガラス前辺保持具の上記仕切り溝は、緩衝材によって構成されていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の輸送用パレットであって、
上記ガラス前辺保持具には、クランプフック引掛部が設けられており、
上記ガラス前辺保持具収納フレームには、上記クランプフック引掛部に引っ掛ける鍵状部材と、上記鍵状部材の上記クランプフック引掛部に対する角度を調整するクランプハンドルと、クランプハンドルの反転を防止する反転外れ止め金具とが設けられていることを特徴とするガラス板輸送用パレットである。
また、ガラス前辺保持具をガラス前辺保持具収納フレームに取り付け、自立させたガラス板の前辺をガラス前辺保持具の仕切り溝に押し付けることによってガラス板の前辺を揃えることができ、ガラス板の前辺位置に揃えて固定することができる。
さらに、ガラス固縛用紐のループ部の周囲長を調整してガラス板の後辺を固定し、その状態でガラス固縛用紐の引張部を背枠フレームに固定することによってガラス板を一枚ずつ確実に固定して自立させることができる。
このようなパレットを用いてガラス積載作業を行うと、作業者はパレット内に体や腕を入れる必要がなく、ガラス固縛用紐の引張部をパレットの背面側から引っ張り、引張部を背枠フレームに固定することのみでガラス板の位置を固定することができる。従ってガラス積載作業の作業性が良好となる。
また、簡便な構成によってガラス板の固定を行うことができる。
さらに、ガラス板の取り出し作業時には、ガラス前辺保持具を取り外すだけで所望のガラス板のみを前面側から容易に取り出すことができる。
なお、図1〜3においては、ガラス固縛用紐及びガイドベルトを省略している。
図4は、ガラス板の後辺をガラス固縛用紐で固定した様子の一例を模式的に示す斜視図であり、ガラス板輸送用パレットの一部を拡大して示している。
以下、本発明のガラス板輸送用パレットの具体例について、その全体の態様を説明する。
このガラス板輸送用パレット1には、図3に示すように、ガラス下辺受けロール11の上に大きさが異なる複数種類のガラス板100を積載することができる。
横背枠フレーム20bには垂直保持バー60及び垂直保持バー70がボルト62及びナット63によって取り付けられている。また、横背枠フレーム20bにはガラス固縛用紐を挿通させるための貫通孔21b及びガイドベルトを挿通させるための貫通孔21cが設けられている。これらの部位の詳細については後で説明する。
また、上段及び中段に位置する横背枠フレーム20bから、U字形状の垂直保持バー60が背枠フレーム20の主面と直交する方向に多数伸びている。また、下段に位置する横背枠フレーム20bからL字形状の垂直保持バー70が伸び、床桟フレーム10の上面に接続されている。
そして、図3に示すようにガラス板輸送用パレット1にガラス板が積載された場合、ガラス板100は2本の垂直保持バー60及び2本の垂直保持バー70の間に挟まれるため、ガラス板100同士が接触することがない。
また、ガラス板100の前辺101とガラス前辺保持具40の仕切り溝が嵌合しており、複数のガラス板100がその前辺101の位置を合わせるようにして積載される。
図1に示すように、床桟フレーム10は、SS鋼材を矩形形状に枠組みしてなる部材であり、ガラス板輸送用パレット1の底面部を構成する。
この床桟フレーム10は、その各側面に2ヶ所の開口部10aが設けられており、各開口部10aにはフォークリフトのフォークを挿入することができるようになっている。
従って、このガラス板輸送用パレット1を容易に持ち上げて搬送することができる。
図5(a)は、ガラス下辺受けロールの一例の一部を模式的に示す斜視図である。(b)は、(a)においてAで示した部分のガラス下辺受けロールの部分分解斜視図である。(c)はローラーの別の形態の一例を模式的に示す斜視図である。
このガラス下辺受けロール11は、主にガイドレール12、ローラー13、及び、ロッド14から構成されている。
また、最も外側に位置するガイドレール12の端部付近に固定部18が設けられており、固定部18内に固定用のボルトが埋設されることによって、ガイドレール12が床桟フレーム10と固定されている。図示していないが最も外側に位置するガイドレール12の反対側の端部付近も同様である。
ローラー13の貫通孔16の直径とガイドレール12の貫通孔15の直径とは略同一であり、ロッド14の直径よりも少し大きくなっている。
また、ガイドレール12とローラー13との位置関係は、ガイドレール12の最上部がローラー13の最上部よりも高くなるように設計されている。
また、ローラーの形状を図5(c)に示すような鼓状としても良い。ローラー113の中央部をV字状にくびれた形状とすると、ガラス板の下端が上記くびれた形状に当接して支持されるため、ガラス板をローラーの中央部で支持することができる。
図6においては、横背枠フレームを2本示している。上の横背枠フレームには、横背枠フレームの貫通孔に垂直保持バー、ガイドベルト、ガラス固縛用紐の各部材が設置されている場合を左側に、上記各部材を設置していない場合を右側に模式的に示している。下の横背枠フレーム近傍には、横背枠フレームの手前にガラス前辺保持具が載置された状態を模式的に示している。
図6の下に示した横背枠フレーム20bは板状のSS鋼材からなり、その長手方向に沿って垂直保持バー用貫通孔(図示せず)が等間隔で複数設けられている。
緩み止めストッパー53の使用法については後述する。
ガイドベルト用貫通孔21cは、細長い貫通孔が2つ並んでなり、ガイドベルト55が挿通されている。具体的には、ガイドベルト55は、一方の貫通孔から背枠フレームの背面側に出て、他方の貫通孔に背面側から入って背枠フレームの前面側に挿通されている。
図1〜3においては、ガラス前辺保持具収納フレーム30が両端の縦背枠フレーム20aにそれぞれ固着されており、ガラス前辺保持具収納フレーム30の前面側先端にガラス前辺保持具40が取り付けられている。
図1〜3においては、ガラス前辺保持具収納フレームは複数段(3段)設けられている。
図7は、ガラス前辺保持具収納フレームのクランプ部付近を拡大して模式的に示す側面図である。
このクランプ部31は、ガラス前辺保持具収納フレーム30とガラス前辺保持具とを固定するための部位であり、鍵状部材32と、クランプハンドル33と、反転外れ止め金具34とから構成されている。
クランプ部31を使用してガラス前辺保持具収納フレーム30とガラス前辺保持具とを固定する方法については後述する。
このガラス前辺保持具40は、3本の筒状角形のSS鋼材を組み合わせた形状、すなわちコの字形状であり、上記コの字形状の内側にはガラス保持部41が形成されている。
この仕切り溝42は、緩衝材によって構成されていることが望ましい。仕切り溝42が緩衝材からなると、ガラス板を突き当てた際にガラス板に傷がつくことを防止することができ、また、ガラス板の後辺をガラス固縛用紐によって固定する際にガラス板の前辺に加わる圧力を吸収してガラス板に傷や割れが発生することを防止することができる。
緩衝材としては、特に限定されるものでないが、例えば、天然ゴム、合成ゴム、発泡スチロール、発泡ウレタン等が挙げられる。
また、高さの異なるガラス板を混載した際には、下側のガラス前辺保持具のみを取り外すことによって、高さの高いガラス板の固定を解除することなく、高さの低いガラス板のみを取り出すことができる。
この垂直保持バーは、表面を滑らかに加工した円筒状の鋼材を折り曲げることによって作製されている。
図9(a)に示す垂直保持バー60は、図1に示すガラス板輸送用パレット1において上段及び中段に設けられている部材である。垂直保持バー60の両端にはボルト部62が設けられており、2ヶ所のボルト部62を上述した横背枠フレーム20bの垂直保持バー用貫通孔21bにそれぞれ挿通し、ナット63を用いて固定することによって垂直保持バー60は横背枠フレーム20bから背枠フレーム20の主面と直交する方向に伸ばした状態で固定される。
図9(b)に示す垂直保持バー70にもその両端にボルト部72が設けられており、ボルト部72のうち、長辺側のボルト部72aは、垂直保持バー60のボルト部62と同様にして横背枠フレーム20bに固定され、短辺側のボルト部72bは、床桟フレーム10の前面側に挿通されてナット73によって床桟フレーム10と固定される。
ガラス固縛用紐がガラス固縛用紐取付部に挿通されていると、ガラス固縛用紐の位置の一端が好適な位置に定まり、ガラス板の固定を強固に行うことができる。
なお、図10(a)においては、一本のガラス固縛用紐を他のガラス固縛用紐と区別するために黒色で示している。また、図中最も下側にガラス板を固縛した様子を示している。
また、図10(a)においてはガイドベルト及び垂直保持バーの背面側を省略して描いている。
ガラス固縛用紐50は、その一方の端部が垂直保持バー60のガラス固縛用紐取付部61に挿通されて、その近傍で紐末端固定部材58によって末端を結ばれてガラス固縛用紐取付部61から抜けないようになっている(図10(a)中、点A)。
このガラス固縛用紐50は点Aから背面方向に、ガイドベルト55(図10(b)参照)に沿って伸び、ガラス板100の後辺102側へ回り込む(点B)。
そして、向きを前面方向に変えてさらに伸び、別のガイドベルト55の背面側の紐通し部56(点C)及び前面側の紐通し部56(点D)に挿通される。
続いて、垂直保持バー60に設けられたガラス固縛用紐取付部61に挿通され(点E)、再度向きを変えて背面方向に伸び、以前に挿通された紐通し部56に挿通され(点F、点G)、そのまま背面方向に伸びて横背枠フレーム20bの紐用貫通孔21bを貫通する(点H)。
そして、点Hを経たガラス固縛用紐50の端部近傍には、緩み止めストッパー53が備えられており、ガラス固縛用紐50は緩み止めストッパー53によって横背枠フレーム20bに固定される。
外ストッパーには貫通孔54a、内ストッパーには貫通孔54bがそれぞれ設けられている。図10(c)に示すような荷重が加えられていない状態ではこの2つの貫通孔は重なっていないため、外ストッパーの貫通孔54aは内ストッパー53bによって塞がれている。
これに対し、内ストッパー53bを押し込んだ、図10(d)に示すような状態ではこの2つの貫通孔が重なってひとつの貫通孔54を形成する。
そして、ガイドベルト55は、ガイドベルト長さ調整部57によってたるむことが無いように締めつけられ、固縛用紐取付部61とガイドベルト用貫通孔21cとの間でたるまずに張った状態が保持されるようになっている。
また、垂直保持バーが複数段に渡って設けられ、各垂直保持バーのガラス固縛用紐取付部にガラス固縛用紐が挿通されていると、一枚のガラス板の後辺を複数のガラス固縛用紐によって固定することができるため、ガラス板をより安定して積載することができる。
また、高さの異なるガラス板を混載し、高さが低いガラス板を取り出す際には、低い位置(下段)のガラス前辺保持具を取り外すだけで高さの低いガラス板のみを取り出すことができる。
この際、ガラス板の後辺を固定するガラス固縛用紐を緩める必要はなく、高さの高いガラス板の固定を解除する必要もない。
図11は、ガラス板を積載する手順の一例を模式的に示す平面図である。
(a)には、ガラス前辺保持具が取り外されており、ガラス板を積載する前の状態を、(b)には、ガラス板を積載する工程を、(c)には、ガラス前辺保持具を取り付ける工程をそれぞれ示す。
ガラス前辺保持具収納フレーム30にクランプ31が設けられており、ガラス前辺保持具40にクランプフック引掛部43が設けられているため、以下のようにしてガラス前辺保持具40を固定することができる。
まず、ガラス前辺保持具40の先端部をガラス前辺保持具収納フレーム30の先端部に挿入する(図12(a)参照)。このとき、鍵状部材32を少し持ち上げると同時にクランプハンドル33を立ち上げ、鍵状部材32の先端がクランプフック引掛部43に引っ掛かるようにして、鍵状部材32を下ろす(図12(b)参照)。
続いて、クランプハンドル33を倒す(図12(c)参照)。すると、鍵状部材32のU字形状の部分がクランプフック引掛部43に係合し、ガラス前辺保持具40がガラス前辺保持具収納フレーム30に固定される。
さらに、反転外れ止め金具34を倒してクランプハンドル33の上に被せて固定することによって、クランプハンドル33が反転して鍵状部材32とクランプフック引掛部43との係合が解けることが防止される(図12(d)参照)。
図13(a)、(b)は、ガラス固縛用紐によってガラス板の後辺を固定する手順の一例を模式的に示す平面図である。
ガラス板輸送用パレット1の前面から積載されたガラス板100は、図13(a)に示すようにガラス固縛用紐50のループ部51に挿入されており、ガラス板100の後辺102とループ部51の間には隙間がある状態となっている。
そして、引張部52を引っ張りながら、緩み止めストッパー53の内ストッパーを上下に指で挟んで荷重を加え、緩み止めストッパー53をガラス固縛用紐50に沿って移動させて横背枠フレーム20bに向けて押し付け、押し付けた位置で手を離すことによって緩み止めストッパー53の位置を固定する。このようにすることによってガラス固縛用紐50の位置がループ部51の周囲長を一定にした状態で固定され、ガラス固縛用紐50によるガラス板100の後辺102の固定を行うことができる。
このように緩み止めストッパーが設けられていることによって、ガラス固縛用紐のループ部の周囲長を調整した状態でガラス固縛用紐の引張部の位置を簡便に固定することができる。
以上の手順によって、ガラス板100をガラス板輸送用パレット1に積載することができる。
そして、ガラス前辺保持具40を前面側に引き、ガラス前辺保持具40をガラス板輸送用パレット1から取り外す。
この取り外したガラス前辺保持具40は、背枠フレーム両端のガラス前辺保持具載置部22の上に載置することができる。
最後に、所望のガラス板100を一枚ずつ、ローラー上を滑らせることにより引き抜く。
このようにすることによって、所望のガラス板のみを簡単に取り出すことができる。
なお、複層ガラスとしては、4辺にグレイジングチャンネルを取り付けた複層ガラスであってもよい。
また、ガラス板の他にも、アクリル板、ポリーカーボネート板等の各種樹脂板、ボード、合板等の各種木製の板等が積載の対象となり、その形状は矩形のものが主に対象となる。本発明のガラス板輸送用パレットは、このような各種板の積載及び輸送に対して好適に使用することができる。
この形態では、ガラス下辺受けロールは、上述したガラス下辺受けロールと同様のローラーを備えており、ガイドレールには貫通孔に替えて円柱形状の突出部が設けられている。そして、ローラーの貫通孔の両側に上記突出部が挿入されている。
このような構成とした場合であっても、ローラーは2枚のガイドレールの間で回転することができ、ガラス板の積載及び取り出しの際にガラス板を滑らせて前後にスムーズに移動させることができる。
この場合にも、溝部に積載したガラス板の底面の位置がずれることを防止することができ、ガラス板同士が底面付近で衝突することを防ぐことができる。
例えば、ガラス前辺保持具とガラス前辺保持具収納フレームの双方に貫通孔を設けておき、ガラス前辺保持具をガラス前辺保持具収納フレームの先端に挿入し、相互の貫通孔の位置を合わせて、貫通孔に固定用のピンを挿入することによって固定することができるように構成されていてもよい。
このような垂直保持バーを備えた場合であっても、ガラス板同士が接触することを防止して、ガラス板を一枚ずつ自立させることができる。
10 床桟フレーム
11 ガラス下辺受けロール
12 ガイドレール
13、113 ローラー
20 背枠フレーム
20a 縦背枠フレーム
20b 横背枠フレーム
21 横背枠フレームの貫通孔
30 ガラス前辺保持具収納フレーム
31 クランプ
32 鍵状部材
33 クランプハンドル
34 反転外れ止め金具
40 ガラス前辺保持具
42 仕切り溝
43 クランプフック引掛部
50 ガラス固縛用紐
51 ループ部
52 引張部
53 緩み止めストッパー
60、70 垂直保持バー
61、71 ガラス固縛用紐取付部
100 ガラス板
101 前辺
102 後辺
Claims (8)
- ガラス板を積載し、輸送するためのガラス板輸送用パレットであって、
矩形形状に枠組みした床桟フレームと、
前記床桟フレームの背側上端部に固着立設された縦背枠フレームと前記縦背枠フレーム同士を連結する横背枠フレームとが矩形形状に枠組みされてなる背枠フレームと、
前記縦背枠フレームに固着され、前記背枠フレームの主面と直交する方向に伸びたガラス前辺保持具収納フレームと、
ガラス板の厚さに対応した仕切り溝を有し、両端に位置する前記ガラス前辺保持具収納フレームの先端部同士を連結するように前記ガラス前辺保持具収納フレームに取り付け可能な、着脱自在のガラス前辺保持具と、
引張部及びループ部からなる紐状部材であり、前記引張部の長さを調整することによって前記ループ部の周囲長を調整することができ、前記ループ部によってガラス板の後辺を固定し、調整した前記ループ部の周囲長を一定にして前記引張部を前記背枠フレームに固定することのできるガラス固縛用紐と、
前記横背枠フレームから前記背枠フレームの主面と直交する方向に伸ばした垂直保持バーとからなるガラス板輸送用パレット。 - 前記横背枠フレームには貫通孔が設けられており、
前記ガラス固縛用紐の引張部の一端が前記貫通孔に挿通されており、
前記引張部のうち前記貫通孔に対して前記ループ部と逆側の位置に緩み止めストッパーが設けられている請求項1に記載のガラス板輸送用パレット。 - 前記床桟フレームの上面には、
前記背枠フレームの主面と直交する向きに複数本設けられたガイドレールと、
二枚の前記ガイドレール間にその底面を前記ガイドレールの主面に合わせて配置された円筒形状のローラーとを備え、前記ローラーが前記円筒形状の軸を中心にして二枚の前記ガイドレール間で回転することができるように構成されたガラス下辺受けロールが設けられている請求項1又は2に記載のガラス板輸送用パレット。 - 前記垂直保持バーにはガラス固縛用紐取付部が設けられており、前記ガラス固縛用紐が前記ガラス固縛用紐取付部に挿通されている請求項1〜3のいずれかに記載のガラス板輸送用パレット。
- 前記垂直保持バーが上下方向に複数段設けられている請求項1〜4のいずれかに記載のガラス板輸送用パレット。
- 前記ガラス前辺保持具収納フレームが複数段設けられており、ガラス前辺保持具も複数設けられている請求項1〜5のいずれかに記載のガラス板輸送用パレット。
- 前記ガラス前辺保持具の前記仕切り溝は、緩衝材によって構成されている請求項1〜6のいずれかに記載のガラス板輸送用パレット。
- 前記ガラス前辺保持具には、クランプフック引掛部が設けられており、
前記ガラス前辺保持具収納フレームには、前記クランプフック引掛部に引っ掛ける鍵状部材と、前記鍵状部材の前記クランプフック引掛部に対する角度を調整するクランプハンドルと、クランプハンドルの反転を防止する反転外れ止め金具とが設けられている請求項1〜7のいずれかに記載のガラス板輸送用パレット。
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