JP4981291B2 - 溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イットリア造粒−焼結粒子を含有してなる溶射用粉末及びそうした溶射用粉末を用いた溶射皮膜の形成方法に関する。
半導体や液晶の製造分野においては、プラズマを用いたドライエッチングによって、デバイスの微細加工が行われている。このプラズマプロセスの際にプラズマによるエッチング損傷を受ける虞のある半導体製造装置や液晶製造装置の部分に溶射皮膜を設け、それにより当該部分の耐プラズマエッチング性を改善する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。こうして耐プラズマエッチング性を改善することにより、パーティクルの飛散が抑制され、その結果、デバイスの歩留まりが向上する。
このような用途で使用される溶射皮膜は、例えばイットリア造粒−焼結粒子を含有してなる溶射用粉末をプラズマ溶射して形成することができる。高出力プラズマや低出力プラズマなどの各種プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上を目指した溶射用粉末の開発が行なわれているが、まだ要求性能を満たすことができるイットリア造粒−焼結粒子を得られていないのが現状である。
特開2002−80954号公報
本発明の目的は、単位面積の溶射皮膜に与えられるプラズマ出力が0.8W/cm以上のプラズマ(以下、本明細書においてはこれを高出力プラズマという。)に対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜の形成に適した溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、前記イットリア造粒−焼結粒子中の直径3μm以下の細孔の累積容積が0.2cm /g以下である溶射用粉末を提供する。
請求項に記載の発明は、原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、前記イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ前記原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布が0.06〜2μmの範囲にピークを有する溶射用粉末を提供する。
請求項に記載の発明は、原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、前記イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ前記原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重が1.2以上である溶射用粉末を提供する。
請求項4に記載の発明は、イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径が20〜60μmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項に記載の発明は、大気圧プラズマ溶射により溶射皮膜を形成する用途で使用される請求項1〜のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の溶射用粉末を大気圧プラズマ溶射して溶射皮膜を形成する溶射皮膜の形成方法を提供する。
本発明によれば、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜の形成に適した溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法が提供される。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の溶射用粉末は、イットリア造粒−焼結粒子から実質的になる。イットリア造粒−焼結粒子、すなわち本実施形態の溶射用粉末は、造粒−焼結法により作製される。より具体的には、原料粉末から造粒粉末を作製し、その造粒粉末を焼結してさらに解砕及び分級することにより作製される。
原料粉末は、イットリア粉末であってもよいし、イットリアとイットリウムの混合粉末やイットリウム粉末のような造粒及び焼結の過程で最終的にイットリアに変換されうる物質の粉末であってもよい。
原料粉末からの造粒粉末の作製は、適当な分散媒に原料粉末を混合してなるスラリーを噴霧造粒することにより行なってもよいし、原料粉末から直接に造粒粉末を作製する転動造粒又は圧縮造粒により行なってもよい。
高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を得るためには、造粒粉末を焼結する際の雰囲気ガスの種類は大気であることが必須である。アルゴンや窒素などの大気以外の雰囲気ガスのもとで造粒粉末を焼結して作製される溶射用粉末からは高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を形成することは難しい。なぜならば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気で焼結を行なった場合には、焼結中に造粒粉末中のイットリアの還元が起こり、その結果、得られる溶射用粉末中の酸素量が低減するからである。酸素量の少ない溶射用粉末から形成される溶射皮膜は、酸素欠損に起因する格子欠陥を含みやすい。プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、酸素量の少ない溶射用粉末から形成される溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
造粒粉末を焼結する際の雰囲気の最高温度(焼結温度)が1500℃未満の場合、さらに言えば1550℃未満の場合、もっと言えば1600℃未満の場合には、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が低下する虞がある。なぜならば、焼結温度が低くなるにつれて焼結が不十分となりやすいからである。焼結が不十分であると、焼結による欠陥密度の減少が少ないために、欠陥密度の高い溶射用粉末が得られる。欠陥密度の高い溶射用粉末から形成される溶射皮膜は、溶射用粉末中の欠陥に起因する欠陥を含みやすい。上述したように、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、欠陥密度の高い溶射用粉末から形成される溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。また、焼結が不十分であると、粉末供給機から溶射機への搬送中にあるいは溶射フレーム中でイットリア造粒−焼結粒子の崩壊が起こりやすくもなる。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上及びイットリア造粒−焼結粒子の崩壊の抑制という観点からすると、焼結温度は1500℃以上であることが好ましく、より好ましくは1550℃以上、最も好ましくは1600℃以上である。
一方、焼結温度が1800℃を超える場合、さらに言えば1750℃を超える場合にも、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が低下する虞がある。なぜならば、焼結温度が高くなるにつれて焼結が過剰となりやすいからである。焼結が過剰であると、溶射フレームによるイットリア造粒−焼結粒子の軟化又は溶融が起きにくくなる。その結果、未溶融又は未軟化のイットリア造粒−焼結粒子が溶射皮膜に混入して溶射皮膜の緻密度が低下し、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が低下する。また、溶射フレームによるイットリア造粒−焼結粒子の軟化又は溶融が起きにくい場合には、溶射用粉末の付着効率(溶射歩留まり)も低下する。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上及び溶射用粉末の付着効率の向上という観点からすると、焼結温度は1800℃以下であることが好ましく、より好ましくは1750℃以下である。
造粒粉末を焼結する際の最高温度の保持時間(焼結時間)が12分未満の場合、さらに言えば30分未満の場合、もっと言えば1時間未満の場合には、一次粒子の粒成長が不十分となりやすく、イットリア造粒−焼結粒子の崩壊が起こりやすくなる。従って、イットリア造粒−焼結粒子の崩壊を抑制するためには、焼結時間は12分以上であることが好ましく、より好ましくは30分以上、最も好ましくは1時間以上である。
一方、焼結時間が30時間を超える場合、さらに言えば20時間を超える場合、もっと言えば10時間を超える場合には、一次粒子の粒成長がほぼ飽和に達するので実効的でない。従って、焼結の実効性の観点からすると、焼結時間は30時間以下であることが好ましく、より好ましくは20時間以下、最も好ましくは10時間以下である。
高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を得るためには、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は0.5μm以上であることが必須である。0.5μm未満の場合には、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を溶射用粉末から形成することは難しい。なぜならば、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が小さくなるにつれて、ラメラ組織を呈する溶射皮膜中のラメラ間領域の割合が高くなるからである。ラメラ間領域には結晶欠陥が多く含まれており、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、ラメラ間領域の割合が高い溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
ただし、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.6μm未満の場合には、たとえ0.5μm以上であっても、溶射皮膜中のラメラ間領域の割合がやや高い虞があり、その結果、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上という観点からすると、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は0.6μm以上であることが好ましい。
高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を得るためには、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が1.5μm以下であることも必須である。1.5μmを超える場合にも、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を溶射用粉末から形成することは難しい。なぜならば、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が大きくなるにつれて、溶射皮膜中のラメラ間領域の幅寸法が大きくなるからである。上述したとおり、ラメラ間領域には結晶欠陥が多く含まれており、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、幅寸法の大きいラメラ間領域を含む溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
ただし、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が1.4μmを超える場合には、たとえ1.5μm以下であっても、溶射皮膜中のラメラ間領域の幅寸法がやや大きい虞があり、その結果、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上という観点からすると、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は1.4μm以下であることが好ましい。
高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を得るためには、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であることもまた必須である。1.11倍未満の場合には、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜を溶射用粉末から形成することは難しい。なぜならば、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が原料粉末の平均粒子径の1.11倍未満の場合には焼結が不十分と考えられるからである。焼結が不十分な場合に高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が低下する理由は、上述したとおりである。
ただし、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が原料粉末の平均粒子径の1.15倍未満の場合には、たとえ1.11倍以上であっても、焼結がやや不十分である虞があり、その結果、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上という観点からすると、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は原料粉末の平均粒子径の1.15倍以上であることが好ましい。
イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径が20μm未満の場合、さらに言えば22μm未満の場合、もっと言えば25μm未満の場合、さらにもっと言えば28μm未満の場合には、イットリア造粒−焼結粒子中に比較的細かな粒子が多く含まれる虞があるため、流動性の良好な溶射用粉末を得られない虞がある。従って、溶射用粉末の流動性を向上させるためには、イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径は20μm以上であることが好ましく、より好ましくは22μm以上、さらに好ましくは25μm以上、最も好ましくは28μm以上である。なお、溶射用粉末の流動性が低下するにつれて、溶射フレームへの溶射用粉末の供給が不安定になりやすくなり、溶射皮膜の厚さが不均一になったり溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になったりしやすくなる。
一方、イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径が60μmを超える場合、さらに言えば57μmを超える場合、もっと言えば55μmを超える場合、さらにもっと言えば52μmを超える場合には、溶射フレームによりイットリア造粒−焼結粒子が十分に軟化又は溶融されにくくなる虞があり、その結果、溶射用粉末の付着効率が低下する虞がある。従って、付着効率の向上のためには、イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径は60μm以下であることが好ましく、より好ましくは57μm以下、さらに好ましくは55μm以下、最も好ましくは52μm以下である。
イットリア造粒−焼結粒子中の直径3μm以下の細孔の累積容積が0.2cm/gを超える場合、さらに言えば0.17cm/gを超える場合、もっと言えば0.15cm/gを超える場合には、イットリア造粒−焼結粒子の緻密度が低くなる虞があり、その結果、溶射用粉末から形成される溶射皮膜の緻密度も低くなる虞がある。従って、溶射皮膜の緻密度を向上させるためには、イットリア造粒−焼結粒子中の直径3μm以下の細孔の累積容積は0.2cm/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.17cm/g以下、最も好ましくは0.15cm/g以下である。なお、緻密度の低い溶射皮膜は気孔率が高く、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の気孔周辺からも優先的に進行するため、気孔率の高い溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置が0.06μm未満の場合、さらに言えば0.07μm未満の場合、もっと言えば0.08μm未満の場合には、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上という観点からすると、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置は0.06μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.07μm以上、最も好ましくは0.08μm以上である。なお、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置が低くなるにつれて、溶射皮膜中のラメラ間領域の割合は高くなる傾向がある。上述したとおり、ラメラ間領域には結晶欠陥が多く含まれており、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、ラメラ間領域の割合が高い溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
一方、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置が2μmを超える場合、さらに言えば1.9μmを超える場合、もっと言えば1.8μmを超える場合にも、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上という観点からすると、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置は2μm以下であることが好ましく、より好ましくは1.9μm以下、最も好ましくは1.8μm以下である。なお、イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置が高くなるにつれて、溶射皮膜中のラメラ間領域の幅寸法は大きくなる傾向がある。上述したとおり、ラメラ間領域には結晶欠陥が多く含まれており、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、幅寸法の大きいラメラ間領域を含む溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重が1.2未満の場合には、イットリア造粒−焼結粒子の緻密度が低くなる虞があり、その結果、溶射用粉末から形成される溶射皮膜の緻密度も低くなる虞がある。従って、溶射皮膜の緻密度を向上させるためには、イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重は1.2以上であることが好ましい。なお、上述したとおり、緻密度の低い溶射皮膜は気孔率が高く、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の気孔周辺からも優先的に進行するため、気孔率の高い溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
一方、イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重の上限は特に限定されないが、イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重は3.0以下であることが好ましい。
イットリア造粒−焼結粒子の安息角が48度を超える場合、さらに言えば44度を超える場合、もっと言えば40度を超える場合には、流動性の良好な溶射用粉末を得られない虞がある。従って、溶射用粉末の流動性を向上させるためには、イットリア造粒−焼結粒子の安息角は48度以下であることが好ましく、より好ましくは44度以下、最も好ましくは40度以下である。なお、上述したとおり、溶射用粉末の流動性が低下するにつれて、溶射フレームへの溶射用粉末の供給が不安定になりやすくなり、その結果、溶射皮膜の厚さが不均一になったり溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になったりしやすくなる。
本実施形態の溶射用粉末はプラズマ溶射又はそれ以外の溶射法により溶射皮膜を形成する用途で使用される。溶射用粉末をプラズマ溶射する際の雰囲気圧力は大気圧であることが好ましい。換言すれば、溶射用粉末は大気圧プラズマ溶射用途で用いられることが好ましい。プラズマ溶射の際の雰囲気圧力が大気圧でない場合、特に減圧雰囲気の場合には、得られる溶射皮膜の高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。溶射用粉末を減圧プラズマ溶射した場合には、溶射中に溶射用粉末中のイットリアの還元が起こる虞があり、その結果、溶射皮膜中に酸素欠損に起因する格子欠陥が含まれやすくなる虞がある。上述したとおり、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分から優先的に進行するため、減圧プラズマ溶射により形成される溶射皮膜は、大気圧プラズマ溶射により形成される溶射皮膜に比べて、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
本実施形態の溶射用粉末から形成される溶射皮膜に関し、溶射皮膜の気孔率が1%未満の場合、さらに言えば2%未満の場合、もっと言えば3%未満の場合には、溶射皮膜が緻密すぎるために、溶射皮膜中の残留応力により溶射皮膜が剥離しやすくなる虞がある。従って、溶射皮膜の気孔率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは2%以上、最も好ましくは3%以上である。
一方、溶射皮膜の気孔率が15%を超える場合、さらに言えば12%を超える場合、もっと言えば10%を超える場合には、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。なぜならば、上述したとおり、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の気孔周辺からも優先的に進行するからである。また、溶射皮膜の気孔率が上記の範囲の場合には、溶射皮膜中に貫通気孔が含まれる虞があり、そのせいでプラズマによる基材のエッチング損傷を十分に防止することができない虞がある。従って、高出力プラズマに対する溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上及び貫通気孔の防止という観点からすると、溶射皮膜の気孔率は15%以下であることが好ましく、より好ましくは12%以下、最も好ましくは10%以下である。
本実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 本実施形態の溶射用粉末では、原料粉末から作製した造粒粉末の焼結が大気中で行われるとともに、イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上に設定されている。そのため、本実施形態の溶射用粉末から形成される溶射皮膜は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れている。換言すれば、本実施形態の溶射用粉末は、高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に優れた溶射皮膜の形成に適している。
前記実施形態を次のように変更してもよい。
・ 溶射用粉末は、イットリア造粒−焼結粒子以外の成分を含有してもよい。ただし、溶射用粉末に含まれるイットリア造粒−焼結粒子以外の成分はできるだけ少ないことが好ましい。
・ イットリア造粒−焼結粒子はイットリア以外の成分を含有してもよい。ただし、イットリア造粒−焼結粒子中のイットリアの含有量は好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上である。イットリア造粒−焼結粒子中のイットリア以外の成分は特に制限されないが、希土類酸化物であることが好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
イットリア粉末(原料粉末)を造粒及び焼結することによりイットリア造粒−焼結粒子からなる実施例1〜11及び比較例1〜4の溶射用粉末を作製した。なお、焼結時における最高温度の保持時間は2時間である。そして、各溶射用粉末をプラズマ溶射することにより溶射皮膜を形成した。溶射用粉末及び溶射皮膜の詳細は表1に示すとおりであり、溶射皮膜を形成する際の溶射条件(大気圧プラズマ溶射条件及び減圧プラズマ溶射条件)は表2に示すとおりである。
表1の“原料粉末の平均粒子径A”欄には、(株)堀場製作所のレーザー回折/散乱式粒度測定機“LA−300”を用いて測定した各溶射用粉末の原料粉末の平均粒子径を示す。
表1の“造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径B”欄には、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径を示す。より具体的には、各溶射用粉末から10個のイットリア造粒−焼結粒子を任意に選択し、選択した10個のイットリア造粒−焼結粒子からそれぞれ50個の一次粒子を任意に選択し、各溶射用粉末につき合計500個の一次粒子について測定した定方向径(Feret径)の平均を示す。定方向径は、粒子をはさんで平行に延びる二本の仮想線の間の距離である。
表1の“B/A”欄には、各溶射用粉末の原料粉末の平均粒子径に対する当該溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径の比率を示す。
表1の“焼結雰囲気”欄には、各溶射用粉末を作製するべく造粒後の原料粉末を焼結する際の雰囲気ガスの種類を示す。
表1の“焼結温度”欄には、各溶射用粉末を作製するべく造粒後の原料粉末を焼結する焼結工程中の最高雰囲気温度を示す。
表1の“造粒−焼結粒子の平均粒子径”欄には、(株)堀場製作所のレーザー回折/散乱式粒度測定機“LA−300”を用いて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径を示す。
表1の“直径3μm以下の細孔の累積容積”欄には、(株)島津製作所の水銀圧入式ポロシメーター“ポアサイザー9320”を用いて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子中の直径3μm以下の細孔の累積容積(イットリア造粒−焼結粒子1グラム当たり)を示す。
表1の“細孔の直径分布におけるピーク位置”欄には、“ポアサイザー9320”を用いて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布におけるピーク位置を示す。イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布を測定すると通常2つのピークが得られる。このうち大径側(例えば10μm前後)に現れるピークは、イットリア造粒−焼結粒子同士の隙間に由来するものであってイットリア造粒−焼結粒子中の細孔に由来するものではなく、小径側に現れるピークがイットリア造粒−焼結粒子中の細孔に由来するものである。
表1の“嵩比重”欄には、JIS Z2504に準じて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子の嵩比重を示す。
表1の“安息角”欄には、筒井理化学器械(株)のA.B.D粉体特性測定機“A.B.D−72形”を用いて測定した各溶射用粉末のイットリア造粒−焼結粒子の安息角を示す。
表1の“溶射雰囲気”欄には、溶射皮膜を形成するべく各溶射用粉末をプラズマ溶射する際の雰囲気圧力を示す。
表1の“付着効率”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の重量の、溶射に使用した溶射用粉末の重量に対する比率である付着効率について評価した結果を示す。同欄中、◎(優)は付着効率が50%以上であったことを示し、○(良)は40%以上50%未満、×(不良)は40%未満であったことを示す。
表1の“緻密度”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の緻密度について評価した結果を示す。具体的には、まず、各溶射皮膜をその上面に直交する面で切断し、平均粒子径6nmのコロイダルシリカを用いてその切断面を鏡面研磨した。その後、エヌサポート社の画像解析処理装置“NSFJ1−A”を用いて溶射皮膜の切断面で気孔率を測定した。“緻密度”欄中、◎(優)は気孔率が6%未満であったことを示し、○(良)は6%以上12%未満、×(不良)は12%以上であったことを示す。
表1の“耐プラズマエッチング性”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の耐プラズマエッチング性について評価した結果を示す。具体的には、まず、平均粒子径0.06μmのコロイダルシリカを用いて各溶射皮膜の表面を鏡面研磨し、研磨後の溶射皮膜の表面の一部をポリイミドテープでマスキングしてから、その溶射皮膜の表面全体を表3に示す条件でプラズマエッチングした。その後、ケーエルエー・テンコール社の段差測定装置“アルファステップ”を用いて、マスキングした部分とマスキングしなかった部分の間の段差の大きさを測定した。“耐プラズマエッチング性”欄中、◎(優)は段差の大きさが12nm/min未満であったことを示し、○(良)は12nm/min以上14nm/min未満、×(不良)は14nm/min以上であったことを示す。
Figure 0004981291
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表1に示すように、実施例1〜11の溶射皮膜では、単位面積の溶射皮膜に与えられるプラズマ出力が1.3W/cmという高出力プラズマに対する耐プラズマエッチング性に関して実用上満足できる結果が得られた。それに対し、比較例1〜4の溶射皮膜では同じ耐プラズマエッチング性に関して実用上満足できる結果が得られなかった。

Claims (6)

  1. 原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ前記原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子中の直径3μm以下の細孔の累積容積が0.2cm /g以下であることを特徴とする溶射用粉末。
  2. 原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ前記原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子中の細孔の直径分布が0.06〜2μmの範囲にピークを有することを特徴とする溶射用粉末。
  3. 原料粉末を造粒して大気中で焼結して得られるイットリア造粒−焼結粒子を含有してなり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が0.5〜1.5μmで且つ前記原料粉末の平均粒子径の1.11倍以上であり、
    前記イットリア造粒−焼結粒子の嵩比重が1.2以上であることを特徴とする溶射用粉末。
  4. 前記イットリア造粒−焼結粒子の平均粒子径が20〜60μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  5. 大気圧プラズマ溶射により溶射皮膜を形成する用途で使用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の溶射用粉末を大気圧プラズマ溶射して溶射皮膜を形成する溶射皮膜の形成方法。
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