JP4980995B2 - レールの締結構造及び締結方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レールの締結構造及び締結方法に関するものである。
まくらぎ上にレールを固定するための締結構造としては、いわゆるボルト式の締結構造や、パンドロール式の締結構造等が知られている。
ボルト式締結構造は、例えば特許文献1に示されるように、締結ボルトを介して板バネ形状のレール押えバネを締結し、このレール押えバネの弾性力によりレールの底部を押圧して固定するものである。しかしながら、ボルト式締結構造にあっては、締結ボルトを締結することによりレール押えバネに弾性力を付与する構成であるため、メンテナンス時に締結ボルトのトルク管理が必要となる。そのため、メンテナンスに手間がかかるという問題がある。
これに対して、パンドロール式締結構造は、例えば特許文献2に示されるように、まくらぎにショルダーが固定され、このショルダーにレールをまくらぎに向けて弾性的に押圧するバネクリップが装着されたものである。この構成によれば、ボルト式締結構造に比べて締結ボルトのトルク管理等の必要がなくなるため、メンテナンスや検査等が容易になるとされている。
実開平5−89502号公報 特開2008−13977号公報
ところで、レール上を走行する列車本数が増加する場合等においては、列車本数の増加に伴いレールにかかる負荷が増加するため、既存の第1レール(例えば、50Nレール)から、第1レールの長手方向に直交する方向の断面積より断面積が大きい第2レール(例えば、60kgレール)に交換(重軌条化)する方が得策である。
この場合、ボルト式の締結構造あれば、各レールサイズに対応したレール押えバネを用いることで、締結ボルトやまくらぎ等を交換することなくレール交換が可能である。
しかしながら、上述したパンドロール式の締結構造にあっては、レール交換と同時にまくらぎやショルダーが固定されたタイプレート自体を交換しなければならない。つまり、パンドロール式の締結構造は、上述したようにショルダーに装着されたバネクリップに生じる弾性力(復元力)によってレールを押圧固定する構成であるため、レールサイズが異なると、バネクリップが充分に撓み変形せず、レールを固定するために必要な弾性力を確保することができない。そのため、サイズの異なるレールを同一のバネクリップやショルダーによって締結することができず、レールサイズを変更する場合には、各レールサイズに対応したパンドロール式の締結装置に交換する必要がある。
これにより、レール交換時には大量の作業員を配置してタイプレートやまくらぎを同時に交換しなければならず、非効率的であるばかりか、コストも多大なものとなる。パンドロール式の締結構造におけるレールの交換にあっては、パンドロール式の締結構造に用いるまくらぎからボルト式の締結構造に用いるまくらぎに交換し、第1レールを取り外した後に、このまくらぎに第2レールを固定するのが現状である。したがって、レール交換前にはパンドロール式の締結構造であったものが、レール交換後にはボルト式の締結構造へと代わってしまう。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、第1レールから第2レールへの交換を、効率的かつ低コストで行うことができるレール締結構造及び締結方法を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明に係るレールの締結構造は、第1レールが締結装置によりまくらぎ上に固定されたレールの締結構造であって、前記締結装置は、前記まくらぎ上における前記第1レールの側方に固定されたショルダーと、前記ショルダーに装着され、前記第1レールの底部を前記まくらぎに向けて押圧するクリップとを備え、前記第1レールと前記ショルダーとの間には、前記第1レールの底部の幅寸法と、前記第1レールの横断面の輪郭より大きい第2レールの底部の幅寸法との寸法差に相当する幅方向寸法を有する幅方向スペーサが設けられていることを特徴とする。
この構成よれば、第1レールとショルダーとの間に、第1レールの底部の幅寸法と第2レールの底部の幅寸法との寸法差に相当する幅方向寸法を有する幅方向スペーサを設けることで、第1レールと第2レールとを同様のまくらぎ、またはショルダーが固定されたタイプレート自体によりガタツキなく固定することができる。つまり、第1レールから第2レールへの交換作業時に、まくらぎまたはショルダーが固定されたタイプレート自体を交換することなく容易に交換することができるため、第1レールから第2レールへの交換作業を、効率的かつ低コストで行うことができる。
また、従来のように、第1レールから第2レールへ交換する際に、パンドロール式の締結構造に用いるまくらぎからボルト式の締結構造に用いるまくらぎに変更することなく交換することができる。したがって、第1レールから第2レールへの交換後であっても、トルク管理等を行う必要がないため、メンテナンス効率も維持することができる。
また、前記第1レールと前記まくらぎとの間には、前記第1レールの底部の高さ寸法と前記第2レールの底部の高さ寸法との寸法差に相当する高さ方向寸法を有する高さ方向寸法を有する高さ方向スペーサが設けられていることを特徴とする。
この構成よれば、第1レールとまくらぎとの間に高さ方向スペーサを設けることで、第1レールの底部の高さ寸法と第2レールの底部の高さ寸法との寸法差から生じるクリップの押圧力を調整することができる。これにより、第2レールのまくらぎまたはタイプレートを用いて第1レールを固定する場合でもクリップを充分に撓み変形させることができる。すなわち、第1レールを固定するために必要なクリップの弾性力を確保することができ、第1レールに対するクリップの押圧力を向上させることができる。したがって、第2レールを固定するためのまくらぎまたはタイプレート上に第1レールを確実に固定することができる。
また、前記幅方向スペーサと前記高さ方向スペーサとが一体形成されており、前記高さ方向スペーサには、前記ショルダーの側面を収容する凹部が形成されていることを特徴とする。
この構成よれば、高さ方向スペーサに、ショルダーの側面を収容する凹部を形成することで、幅方向スペーサ及び高さ方向スペーサに第1レールの長手方向に沿う力が生じた場合には、凹部がショルダーに接触する。これにより、幅方向スペーサ及び高さ方向スペーサの第1レールの長手方向に沿う移動を規制することができるため、幅方向スペーサ及び高さ方向スペーサの抜けを防止して第1レールをガタツキなく固定することができる。
一方、本発明のレールの締結方法は、まくらぎ上に固定された第1レールと、前記まくらぎ上における前記第1レールの側方に固定されたショルダーと、前記ショルダーに装着され、前記第1レールの底部を前記まくらぎに向けて押圧するクリップと、前記第1レールの底部と前記まくらぎとの間に設けられ、前記第1レールの横断面寸法と、前記第1レールの横断面の輪郭より大きい第2レールの横断面寸法との寸法差に相当するスペーサとを備え、前記第1レールから前記第2レールとへと交換するためのレールの締結方法であって、前記ショルダーから前記クリップを取り外す工程と、前記まくらぎ上から前記第1レールと前記スペーサとを順次取り除く工程と、前記スペーサが取り外された前記まくらぎ上に前記第2レールをセットする工程と、前記ショルダーに前記クリップを装着して前記クリップにより前記第2レールを前記まくらぎに向けて押圧する工程とを有することを特徴とする。
この構成よれば、第1レールとショルダーとの間に、第1レールの底部の横断面寸法と第2レールの底部の横断面寸法との寸法差に相当するスペーサを設けることで、第1レールを固定するために必要なクリップの弾性力を確保した状態で、第1レールと第2レールとを同様のまくらぎまたはタイプレートによりガタツキなく固定することができる。そして、第1レールから第2レールへと交換する場合には、スペーサを取り除いた状態から第2レールをセットした後、ショルダーにクリップを装着するのみで第2レールを容易に固定することができる。つまり、第1レールから第2レールへの交換作業時に、まくらぎまたはタイプレートを交換することなく容易に交換することができるため、第1レールから第2レールへの交換作業を、効率的かつ低コストで行うことができる。
また、従来のように、第1レールから第2レールへ交換する際に、パンドロール式の締結構造に用いるまくらぎからボルト式の締結構造に用いるまくらぎに変更することなく交換することができる。したがって、第1レールから第2レールへの交換後であっても、トルク管理等を行う必要がないため、メンテナンス効率も維持することができる。
本発明によれば、第1レールとショルダーとの間に、第1レールの底部の幅寸法と第2レールの底部の幅寸法との寸法差に相当する幅方向寸法を有する幅方向スペーサを設けることで、第1レールと第2レールとを同様のまくらぎまたはタイプレートによりガタツキなく固定することができる。つまり、第1レールから第2レールへの交換作業時に、まくらぎまたはタイプレートを交換することなく容易に交換することができるため、第1レールから第2レールへの交換作業を、効率的かつ低コストで行うことができる。
また、従来のように、第1レールから第2レールへ交換する際に、パンドロール式の締結構造に用いるまくらぎからボルト式の締結構造に用いるまくらぎに変更することなく交換することができる。したがって、第1レールから第2レールへの交換後であっても、トルク管理等を行う必要がないため、メンテナンス効率も維持することができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、レールサイズの異なるレール、例えば第1レールと、第1レールの横断面の輪郭より大きい第2レールとを同一(第2レール用)のまくらぎまたはタイプレート上に固定するレールの締結構造である。そのため、以下の説明では、まず締結装置に本来取り付けられるべき、第2レールの締結構造について説明する。
(第2レールの締結構造)
図1は、第2レールの締結構造を示す鉄道軌道の平面図であり、図2は、図1のA矢視図である。
図1,2に示すように、本実施形態の第2レールの締結構造は、パンドロール式の締結構造であって、コンクリート製のまくらぎ1上に第2レール21が締結装置2により固定されている。
締結装置2は、まくらぎ1上に固定されたタイプレート20と、タイプレート20上に形成されたショルダー30と、ショルダー30に装着され第2レール21を押圧固定する第2クリップ50とを備えている。
タイプレート20は、例えば60kgレール用のタイプレート20であり、平面視矩形状の平板に形成され、その角部にはタイプレート20の厚さ方向に貫通する複数(例えば、4箇所)のボルト孔22が形成されている。このボルト孔22には、カバープレート23及び座金24を間に挟んで締結ボルト25が挿入されており、この締結ボルト25がまくらぎ1のねじ溝3に螺着されることで、まくらぎ1上にタイプレート20が固定されている。なお、タイプレート20の上面20aは、第2レール21の幅方向に沿って(第2レール21の幅方向内側に向けて)若干傾斜している。この傾斜は、第2レール21を鉄道の車輪の傾斜に合わせて傾斜させるものであり、これにより、鉄道は曲線等においてスムーズに曲がることができる。
タイプレート20には、第2レール21の締結装置2である一対のショルダー30がタイプレート20に一体的に形成されている。各ショルダー30は、タイプレート20の上面20aから厚さ方向上方に突出形成されており、第2レール21の幅方向両側から第2レール21を間に挟むように配置されている。タイプレート20は、その幅方向内側(一対のショルダー30の対向面側)に形成されたベース部31と、ベース部31の幅方向外側にベース部31と一体的に形成された支持部32とで構成されている。
ベース部31は、略円柱形状のものであり、その軸方向が第2レール21の長手方向(延長方向)と一致している。そして、ベース部31には、その軸方向に沿って貫通する貫通孔33が形成されている。
支持部32は、ベース部31の幅方向外側でベース部32の高さより低く形成され、その上面が平坦面34(図1参照)を有している。そして、ベース部31及び支持部32における長手方向の両周縁部には、両周縁が厚さ方向に張り出した突状35が形成されている。
ここで、本実施形態の第2レール21は、例えば60kgレールであり、高さ方向に沿って延出する延出部38と、延出部38の上端から幅方向両側方に向かって膨出し、鉄道の車輪(不図示)を支持する頭部39と、延出部38の下端側に形成され幅方向両側に向かって延出する底部40とで構成された断面視略H形状のものである。第2レール21は、タイプレート20の一対のショルダー30間に、その長手方向とまくらぎ1の長手方向とが直交するように配置されている。
第2レール21の底部40とタイプレート20との間には、車輪から第2レール21に伝わる振動等を吸収するための軌道パッド41が配置されている。この軌道パッド41は、その長手方向がタイプレート20の短手方向と同等に形成された平板状のものであり、タイプレート20上における一対のショルダー30間に配置されている。
そして、第2レール21は、絶縁性を有する第2インシュレータ42を介して第2クリップ50により押圧固定されている。
第2インシュレータ42は、第2レール21と第2クリップ50及びショルダー30との間の絶縁を図るためのものであり、第2レール21の底部40の上面40aから側面40bにかけて覆うように形成された側面視L字形状のものである。また、第2インシュレータ42の長手方向両側には、第2レール21の幅方向外側に延出する凸部43が形成されている。この凸部43は、ショルダー30の幅方向に沿う両側面31aを囲むように形成されている。つまり、第2インシュレータ42に第2レール21の長手方向に沿う力が作用した場合には、凸部43とショルダー30の側面31aとが当接して、第2インシュレータ42の第2レール21の長手方向における移動が規制される。そのため、第2インシュレータ42の抜けを防止して、第2レール21のガタツキを防ぐことができる。
ここで、ショルダー30の貫通孔33には、第2レール21を押圧固定するための第2クリップ50が装着されている。この第2クリップ50は、線状のバネ鋼(SUP)が渦巻状に巻回されたものである。具体的には、第2クリップ50は、その基端側(内周側)において直線状に形成されショルダー30の貫通孔33に挿入される挿入部51と、挿入部51の先端が折り返されて形成され、第2インシュレータ42を介して第2レール21を下方に向けて押圧する押圧部52と、押圧部52の先端から上方に向けて湾曲する湾曲部53と、湾曲部53の先端に形成されショルダー30の支持部32における平坦面34に当接する当接部54とで構成されている。そして、上述した第2インシュレータ42は、第2クリップ50の押圧部52と第2レール21の底部40の上面40aとの間、及びショルダー30の側面31b(一対のショルダー30の対向面)と第2レール21の底部40の側面40bとの間に介在している。
第2クリップ50をショルダー30に装着する場合、まず第2クリップ50の挿入部51をショルダー30の貫通孔33に挿入した後、第2クリップ50の当接部54をショルダー30の支持部32における平坦面34に当接させる。すると、第2クリップ50に復元力が発生し、この復元力が第2レール21への押圧力となって第2クリップ50の押圧部52から第2インシュレータ42の上面に作用する。これにより、第2レール21の底部40が下方に向かって押圧されることで、第2レール21がタイプレート20上に締結される。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態を説明する。上述した第2レール21の締結構造では、図1,2に示すように、60kgレール用のタイプレート20上に、60kgレールである第2レール21が締結されている場合について説明した。これに対して、以下の説明では、60kgレール用のタイプレート20上に50Nレールである第1レールを締結する場合について説明する。
(第1レールの締結構造)
図3は、第1レールの締結構造を示す鉄道軌道の平面図であり、図4は、図3のB−B’線に沿う断面図である。なお、以下の説明では、上述した第2レールの締結構造と同様の構成には、同様の符号を付し、説明は省略する。
図3,4に示すように、第1レール10は、上述した第2レール21に比べて横断面の輪郭が小さく形成されている。具体的には、第1レール10の底部11の幅寸法が第2レール21の底部40(図2参照)の幅寸法に比べて狭く形成されているとともに、第1レールの底部11の高さ寸法が第2レール21の底部40の高さ寸法に比べて低く形成されている。そして、第1レール10は、タイプレート20上における一対のショルダー30間に軌道パッド41及び後述するスペーサ70を介して配置されている。なお、第1レール10及び第2レール21の横断面とは、各レール10,21の長手方向に直交する方向の断面積である。
第1レール10は、第1インシュレータ61を介して第1レール10を固定するための第1クリップ63により押圧固定されている。
第1インシュレータ61は、上述した第2インシュレータ42より外形が大きく形成されたものであり、その長手方向に沿う両側には第1レール10の幅方向外側に延出する凸部64が形成されている。この凸部64は、後述する幅方向スペーサ71を囲むように形成されている。そして、第1インシュレータ61に第1レール10の長手方向に沿う力が作用した場合には、凸部64と幅方向スペーサ73とが当接して、第1インシュレータ61の第1レール10の長手方向における移動が規制される。そのため、第1インシュレータ61の抜けを防止して、第1レール10のガタツキを防ぐことができる。
また、第1クリップ63は、上述した第2クリップ50と同様に第1レール10を押圧固定するためのものであり、線状のバネ鋼が渦巻状に巻回されたものである。具体的には、第1クリップ63は、その基端側(内周側)に直線状で形成されショルダー30の貫通孔33に挿入される挿入部65と、挿入部65の先端が折り返されて形成されショルダー30の支持部32における平坦面34(図3参照)に当接する当接部66と、当接部66の先端から約90度屈曲されるとともに上方に向けて湾曲する湾曲部67と、湾曲部67の先端が約90度屈曲された押圧部68とで構成されている。
ところで、第1レールを60kgレール用のタイプレートに締結した場合には、第1レール10の底部11の幅方向両側方において、第1レール10の底部11とショルダー30との間に間隙が生じるとともに、第1レール10は第2レール21に比べて高さ寸法が低いため、第1レール10を締結するための第1クリップ63による押圧力(復元力)が弱くなる。
(スペーサ)
図5は、スペーサの平面図である。
ここで図3〜5に示すように、軌道パッド41と第1レール10との間には、スペーサ70が設けられている。このスペーサ70は、高さ方向スペーサ72と幅方向スペーサ71とが一体形成されている。
高さ方向スペーサ72は、上述した軌道パッド41と同等の外形に形成された鉄等からなる平板であり、その厚さ(高さ)が第1レール10の底部11と第2レール21の底部40との高さ寸法の寸法差に相当する高さ方向寸法を有している。つまり、高さ寸法スペーサ72は、第1レール10の底部11と軌道パッド41との間に介在して、第1レール10と第2レール21との高さ方向の寸法差から生じる第1クリップ63の押圧力を調整するためのものである。高さ方向スペーサ72の幅方向両側には、幅寸法が縮小するように切り欠かれた凹部73が形成されている。この凹部73は、ショルダー30の側面31b(各ショルダー30の対向面)から、この側面31bに直交する側面31aの中途部までを囲むように形成されている。
幅方向スペーサ71は、高さ方向スペーサ72の両側に形成された凹部73の周縁から高さ方向スペーサ72の厚さ方向(高さ方向)に沿ってそれぞれ立設されたものであり、各幅方向スペーサ71の厚さ(幅)が第1レール10の底部11と第2レール21の底部40との幅寸法の寸法差の半分に相当する厚さ寸法を有している。つまり、各幅寸法スペーサ71は、第1レール10の両側とショルダー30との間に介在して、第1レール10と第2レール21との幅方向の寸法差を許容するためのものである。幅方向スペーサ71は、ショルダー30の側面31aに沿って延出している。
そして、第1レール10は、高さ方向スペーサ72上であって、両幅方向スペーサ71の間に挟まれた状態で配置されており、第1クリップ63により下方に押圧された状態でタイプレート20上に締結されている。
(レールの締結方法)
次に、第1レール10から第2レール21へ交換する際のレールの締結方法(交換方法)について説明する。図6は、レールの締結方法を示す説明図であり、図3のB−B’線に相当する断面図である。
まず、図4に示す状態、すなわちタイプレート20上に第1レール10が締結された状態から、図6(a)に示すように、第1クリップ63(図4参照)を取り外す。続いて、スペーサ70と第1レール10との間に介在する第1インシュレータ61(図4参照)も取り除く。
次に、図6(b)に示すように、第1レール10とスペーサ70(図5参照)とを順次取り外す。これにより、タイプレート20上には、軌道パッド41のみが残存した状態となる。
そして、図6(c)に示すように、軌道パッド41上に第2レール20を載置し、第2レール21の底部40とショルダー30との間に第2インシュレータ50を配置する。
最後に、図2に示すように、ショルダー30に第2クリップ50を装着する。具体的には、第2クリップ50の挿入部51をショルダー30の貫通孔33に挿入した後、第2クリップ50の当接部54をショルダー30の支持部32における平坦面34(図1参照)に当接させる。すると、第2クリップ50に復元力が発生し、この復元力が第2レール21への押圧力となって第2クリップ50の押圧部52から第2インシュレータ42の上面に作用する。そして、第2レール21の底部40が下方に向かって押圧されることで、第2レール21がタイプレート20上に締結される。
以上により、第1レール10から第2レール21への交換が完了する。
このように、本実施形態によれば、軌道パッド41と第1レール10との間に、幅方向スペーサ71と高さ方向スペーサ72とからなるスペーサ70が設けられている構成とした。
この構成によれば、第1レール10とショルダー30との間に、第1レール10の底部11の幅寸法と第2レール21の底部40の幅寸法との寸法差に相当する幅寸法を有する幅方向スペーサ71を設けることで、第2レール21を固定するためのタイプレート20により第1レール10をガタツキなく固定することができる。そして、第1レール10から第2レール21へと交換する場合には、スペーサ70を取り除いた状態から第2レール21をセットした後、ショルダー30に第2クリップ50を装着するのみで第2レール21を容易に固定することができる。つまり、第1レール10から第2レール21への交換作業時に、まくらぎ1とタイプレート20とを交換することなく容易に交換することができるため、第1レール10から第2レール21への交換作業を、効率的かつ低コストで行うことができる。
また、従来のように、第1レール10から第2レール21へ交換する際に、パンドロール式の締結構造からボルト式の締結構造に変更することなく交換することができる。したがって、第1レール10から第2レール21への交換後であっても、トルク管理等を行う必要がないため、メンテナンス効率も維持することができる。
また、第1レール10とまくらぎ1との間に高さ方向スペーサ72を設けることで、第1レール10の底部11の高さ寸法と第2レール21の底部40の高さ寸法との寸法差から生じる第1クリップ63の押圧力を調整することができる。これにより、第2レール21のまくらぎ1とタイプレート20とにより第1レール10を固定する場合でも第1クリップ63を充分に撓み変形させることができる。すなわち、第1レール10を固定するために必要な第1クリップ63の弾性力を確保することができ、第1レール10に対する第1クリップ63の押圧力を向上させることができる。したがって、第2レール21を固定するためのタイプレート20により第1レール10を固定する場合であっても、タイプレート20上に第1レール10を確実に固定することができる。
さらに、高さ方向スペーサ72に、ショルダー30の側面31a,31bを収容する凹部73を形成することで、スペーサ70に第1レール10の長手方向に沿う力が生じた場合には、凹部73がショルダー30に接触する。これにより、スペーサ70の第1レール10の長手方向に沿う移動を規制することができるため、スペーサ70の抜けを防止して第1レール10をガタツキなく固定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態における第1レールの締結構造を示す鉄道軌道の側面図である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、説明は省略する。本実施形態のレールの締結構造は、コンクリート製のまくらぎにショルダーが直接埋設されている点で上述した第1実施形態と相違している。
図7に示すように、本実施形態のショルダー100は、60kgレール用のショルダー100であって、その下半部に形成されまくらぎ101内に埋設されたアンカ部102と、上半部に形成され第1クリップ63を装着するためのショルダー本体103とで構成されている。ショルダー100は、第1レール10の幅方向両側方において第1レール10を間に挟むように設けられている。
アンカ部102は、まくらぎ101の上面から下面に向けて先細るように延出する先細り部104と、この先細り部104の先端が拡大して形成された拡大部105とで構成されている。
一方、ショルダー本体103は、まくらぎ101の上面101aから厚さ方向に突出して形成されており、上述した第1実施形態のショルダー30(図2参照)と略同一の構成からなる。具体的には、ショルダー本体103は、その幅方向内側(一対のショルダー本体103の対向面側)に形成されたベース部106と、ベース部106の幅方向外側にベース部106と一体的に形成された支持部107とで構成されている。そして、ベース部106には、その軸方向に沿って貫通する半長円形状の貫通孔108が形成されている。ベース部106及び支持部107における長手方向の両周縁部には、両周縁から厚さ方向に張り出した突状109が形成されている。つまり、本実施形態では、上述したタイプレート20(図2参照)が設けられていない。
この場合も上述した第1実施形態と同様に、第1レール10と軌道パッド41との間にスペーサ70を配置することで、60kgレール用のショルダー100により50Nレールである第1レール10を締結することができる。そして、第1レール10から第2レール21へ交換する際は、上述した手順を経ることで、容易に交換を行うことができる。したがって、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせて採用することも可能である。
例えば、上述した実施形態では第1レールを50Nレール、第2レールを60kgレールとした場合について説明したが、これに限られることはなく種々のレールサイズに対応することが可能である。
本発明の第1実施形態における第2レールの締結構造を示す鉄道軌道の平面図である。 図1のA矢視図である。 本発明の第1実施形態における第1レールの締結構造を示す鉄道軌道の平面図である。 図3のB−B’線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるスペーサの平面図である。 本発明の実施形態におけるレールの締結方法を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における第1レールの締結構造を示す鉄道軌道の側面図である。
符号の説明
1…まくらぎ 10…第1レール 11…第1レールの底部 21…第2レール 30…ショルダー 40…第2レールの底部 50…第2クリップ(クリップ) 63…第1クリップ(クリップ) 70…スペーサ 71…幅方向スペーサ 72…高さ方向スペーサ 73…凹部

Claims (4)

  1. 第1レールが締結装置によりまくらぎ上に固定されたレールの締結構造であって、
    前記締結装置は、
    前記まくらぎ上における前記第1レールの側方に固定されたショルダーと、
    前記ショルダーに装着され、前記第1レールの底部を前記まくらぎに向けて押圧するクリップとを備え、
    前記第1レールと前記ショルダーとの間には、前記第1レールの底部の幅寸法と、前記第1レールの横断面の輪郭より大きい第2レールの底部の幅寸法との寸法差に相当する幅方向寸法を有する幅方向スペーサが設けられていることを特徴とするレールの締結構造。
  2. 前記第1レールと前記まくらぎとの間には、前記第1レールの底部の高さ寸法と前記第2レールの底部の高さ寸法との寸法差に相当する高さ方向寸法を有する高さ方向スペーサが設けられていることを特徴とする請求項1記載のレールの締結構造。
  3. 前記幅方向スペーサと前記高さ方向スペーサとが一体形成されており、前記高さ方向スペーサには、前記ショルダーの側面を収容する凹部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のレールの締結構造。
  4. まくらぎ上に固定された第1レールと、
    前記まくらぎ上における前記第1レールの側方に固定されたショルダーと、
    前記ショルダーに装着され、前記第1レールの底部を前記まくらぎに向けて押圧するクリップと、
    前記第1レールの底部と前記まくらぎとの間に設けられ、前記第1レールの横断面寸法と、前記第1レールの横断面の輪郭より大きい第2レールの横断面寸法との寸法差に相当するスペーサとを備え、
    前記第1レールから前記第2レールとへと交換するためのレールの締結方法であって、
    前記ショルダーから前記クリップを取り外す工程と、
    前記まくらぎ上から前記第1レールと前記スペーサとを順次取り除く工程と、
    前記スペーサが取り外された前記まくらぎ上に前記第2レールをセットする工程と、
    前記ショルダーに前記クリップを装着して前記クリップにより前記第2レールを前記まくらぎに向けて押圧する工程とを有することを特徴とするレールの締結方法。
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