JP4978946B2 - Gpcスタンダード用イオン性ポリマー - Google Patents
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また、本発明は、前記繰り返し単位(2)のカチオン性モノマーのカチオン性基が、4級アンモニウム又はその塩、3級アンモニウム、アミノ基、アミジノ基、グアニジノ基のいずれかであることを特徴とする上記の水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法を提供するものである。
さらに、本発明は、前記繰り返し単位(3)の両性モノマーの両性基が、カルボキシベタイン、スルホベタイン、リン酸ベタインのいずれかであることを特徴とする上記の水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法を提供するものである。
一般式(1)に示されるモノマーとしては、R1は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R2は水素もしくはその金属塩またはアニオン性基を有する炭素原子数1〜22の直鎖もしくは分岐のアルキレン基、Xは−NH−基又は酸素原子を表すものである。さらに、一般式(1)のアニオン性モノマーのアニオン性基は、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、又はこれらの塩であることが好ましい。
<RAFT重合によるGPCスタンダード用イオン性ポリマーの製造>
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへ水36.0gを加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、8.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、9.0mg)を最少量の水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、18時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへメタノール(和光純薬特級、36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、8.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV65(和光純薬工業、9.0mg)を最少量のメタノールに溶解させて添加した。さらに50℃の恒温槽に入れ、18時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへメタノール(和光純薬特級、36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、24.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV65(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のメタノールに溶解させて添加した。さらに50℃の恒温槽に入れ、18時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、120mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、27.0mg)を最少量の水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、18時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへメタノール(和光純薬特級、36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、24.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV65(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のメタノールに溶解させて添加した。さらに50℃の恒温槽に入れ、4時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへメタノール(和光純薬特級、36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸(東京化成工業製、8.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、24.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV65(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のメタノールに溶解させて添加した。さらに50℃の恒温槽に入れ、1時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(25.0g)を加え、モノマーとしてポリ2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(アルドリッチ、4.69g)、中和剤として水酸化ナトリウム(和光純薬工業特級、942mg)連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、78.85mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、17.5mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、18時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸3−スルホプロピルカリウム(東京化成工業製、8.34g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、27.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、1時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸3−スルホプロピルカリウム(東京化成工業製、8.34g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、27.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、2時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてメタクリル酸3−スルホプロピルカリウム(東京化成工業製、8.34g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、27.0mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、27.0mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、3時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド4級化物(アルドリッチ、50.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、421mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、84.6mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、7時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド4級化物(アルドリッチ、50.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、421mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、84.6mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、5時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド4級化物(アルドリッチ、50.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、421mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、84.6mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、4時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(36.0g)を加え、モノマーとしてN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド4級化物(アルドリッチ、50.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、421mg)を溶解させた。窒素置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、84.6mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに60℃の恒温槽に入れ、1.5時間重合を行った。重合溶液を分子量分画8,000の透析膜を用いて精製し、凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(5.0g)を加え、モノマーとしてN,N'-ジメチル (アクリルアミドプロピル) アンモニウムプロパンスルホン酸(アルドリッチ、5.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、8.6mg)を溶解させた。アルゴン置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、1.6mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに70℃の恒温槽に入れ、2時間重合を行った。重合溶液を大過剰のエタノールに滴下し、再沈操作を2回行った。水に溶解させ凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(5.0g)を加え、モノマーとしてN,N'-ジメチル (アクリルアミドプロピル) アンモニウムプロパンスルホン酸(アルドリッチ、5.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、13.4mg)を溶解させた。アルゴン置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、1.5mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに70℃の恒温槽に入れ、2時間重合を行った。重合溶液を大過剰のエタノールに滴下し、再沈操作を2回行った。水に溶解させ凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(5.0g)を加え、モノマーとしてN,N'-ジメチル (アクリルアミドプロピル) アンモニウムプロパンスルホン酸(アルドリッチ、5.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、51.9mg)を溶解させた。アルゴン置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、9.5mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに70℃の恒温槽に入れ、2時間重合を行った。重合溶液を大過剰のエタノールに滴下し、再沈操作を2回行った。水に溶解させ凍結乾燥によって回収した。
三口フラスコに、冷却管をセットし、マグネチックスターラーを入れ、そこへイオン交換水(5.0g)を加え、モノマーとしてN,N'-ジメチル (アクリルアミドプロピル) アンモニウムプロパンスルホン酸(アルドリッチ、5.0g)、連鎖移動剤として4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(合成、104mg)を溶解させた。アルゴン置換による脱酸素を行った後、重合開始剤としてV501(和光純薬工業、19.0mg)を最少量のイオン交換水に溶解させて添加した。さらに70℃の恒温槽に入れ、2時間重合を行った。重合溶液を大過剰のエタノールに滴下し、再沈操作を2回行った。水に溶解させ凍結乾燥によって回収した。
分子量および分子量分布はGPC(TOSOH製 HLC-8220、カラム TSK-gel α-M、TSK-gel α-400)を用いて、0.1M リン酸バッファー水溶液(pH7.4)を用いて0.6mL/min、40℃で測定した。スタンダードにはPEGを使用した。得られたポリマーの分子量と分子量分布を表1に示す。比較例としては、市販のGPCスタンダード、Poly(methacrylic acid Sodium salt) Standard 54'400(Fluka社製、比較例1)、Poly(methacrylic acid Sodium salt) Standard 236'000(Fluka社製、比較例2)、Poly(methacrylic acid Sodium salt) Standard 483'000(Fluka社製、比較例3)を使用した。
実施例1:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例2:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例3:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例4:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例5:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例6:請求項3で使用する、そのアニオン性基がカルボン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例7:請求項3で使用する、そのアニオン性基がスルホン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例8:請求項3で使用する、そのアニオン性基がスルホン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例9:請求項3で使用する、そのアニオン性基がスルホン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例10:請求項3で使用する、そのアニオン性基がスルホン酸であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例11:請求項3で使用する、そのカチオン性基が4級アンモニウム塩であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例12:請求項3で使用する、そのカチオン性基が4級アンモニウム塩であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例13:請求項3で使用する、そのカチオン性基が4級アンモニウム塩であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例14:請求項3で使用する、そのカチオン性基が4級アンモニウム塩であるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例15:請求項3で使用する、その両性基がスルホベタインであるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例16:請求項3で使用する、その両性基がスルホベタインであるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例17:請求項3で使用する、その両性基がスルホベタインであるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
実施例18:請求項3で使用する、その両性基がスルホベタインであるGPCスタンダード用イオン性ポリマー
図1に実施例1と比較例1のGPCチャートを示す。比較例1のポリマーは、分子量分布が広く、また対称性が良くない。さらに低分子量側へのテーリングが見られる。一方、実施例1のポリマーは、比較例1のポリマーに比較して、分子量分布が狭く、また対称性もよいので、GPCスタンダードとして優れている。
Claims (6)
- 下記繰り返し単位(2)のカチオン性モノマーをRAFT重合することによって得られることを特徴とする水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーであって、当該GPCスタンダード用イオン性ポリマーのMw/Mnが1.038〜1.345であり、前記繰り返し単位(2)のカチオン性モノマーのカチオン性基が、4級アンモニウム又はその塩、3級アンモニウム、アミノ基、アミジノ基、グアニジノ基のいずれかであることを特徴とする水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマー。
(2)
- 下記繰り返し単位(1)のアニオン性モノマー、又は、下記繰り返し単位(2)のカチオン性モノマー、又は、下記繰り返し単位(3)の両性モノマーをRAFT重合することによって得られることを特徴とする水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーであって、当該GPCスタンダード用イオン性ポリマーのMw/Mnが1.038〜1.345であることを特徴とする水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーを、GPCスタンダードとして使用することを特徴とする水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法。
(1)
(2)
(3)
- 前記繰り返し単位(1)のアニオン性モノマーのアニオン性基が、カルボン酸又はその塩、スルホン酸又はその塩、リン酸又はその塩のいずれかであることを特徴とする請求項3記載の水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法。
- 前記繰り返し単位(2)のカチオン性モノマーのカチオン性基が、4級アンモニウム又はその塩、3級アンモニウム、アミノ基、アミジノ基、グアニジノ基のいずれかであることを特徴とする請求項3記載の水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法。
- 前記繰り返し単位(3)の両性モノマーの両性基が、カルボキシベタイン、スルホベタイン、リン酸ベタインのいずれかであることを特徴とする請求項3記載の水溶性GPCスタンダード用イオン性ポリマーの使用方法。
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