JP4978832B2 - 非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置、並びに、インターポーザの製造方法およびインターポーザの製造装置 - Google Patents

非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置、並びに、インターポーザの製造方法およびインターポーザの製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、接続電極を有するICチップをアンテナとして機能するアンテナ用導電体に接続してなる非接触通信部材の製造方法および製造装置に係り、とりわけ、非接触通信部材を効率的かつ安価に製造することができる製造方法および製造装置に関する。
また、本発明は、接続電極を有するICチップとICチップの接続電極に接続された接続用導電体とを有し、接続用導電体を外部のアンテナに接続されて用いられる非接触通信部材用インターポーザの製造方法および製造装置に係り、とりわけ、インターポーザを効率的かつ安価に製造することができる製造方法および製造装置に関する。
ICチップと、導電体からなりICチップに電気的に接続されたアンテナと、を有し、リーダ・ライタ等の外部装置と非接触で通信する非接触通信部材(ICタグやICカード等)が普及しつつある。非接触通信部材の需要は、今後、急速な勢いで拡大していくものと予想されており、これにともなって、非接触通信部材を低製造コストで製造することが強く望まれている。このような目的を達成するため、種々の研究開発がなされている(例えば、特許文献1)。
また、ICチップと、導電体からなりICチップに電気的に接続された拡大電極(接続用導電体)と、を有するインターポーザを用い、非接触通信部材が作製されることもある。この場合、インターポーザの拡大電極はICチップとアンテナとを接続するために用いられ、インターポーザをアンテナに電気的に接続させることによって非接触通信部材が得られる。
特開2005−339502号公報
ところで、非接触通信部材に用いられるICチップは、回路を書き込まれたウエハをダインシングすることによって、得られる。このとき、書き込まれた回路を確認しながら安定してダイシングすることができるよう、ウエハは回路面の反対側面(非回路面)を支持シート(ダイシングシートとも呼ばれる)上に粘着保持される。
このようにしてダイシングした後、得られたICチップはいったん支持シートからばらばらに剥離させられ、パーツフィーダを用いてICチップの配置手段に供給されることがある(例えば、特許文献1の段落0175乃至段落0196並びに図9)。ここでパーツフィーダは、振動によって多数のICチップを供給経路に沿って整列させ、供給経路の先端からICチップを一つずつ供給する装置である。しかしながら、このような方法においては、ICチップの種類毎にパーツフィーダを準備する必要がある。このため、生産効率上およびコスト上問題がある。
また、配置手段へのICチップの供給方法として、シート上に粘着保持されたICチップを配置手段の吸着ノズルによって一つずつ吸着していく方法もある(例えば、特許文献1の段落0113乃至0138)。しかしながら、この方法を用いた場合、吸着ノズルがICチップの非回路面を吸着することができるよう、ダイシングシート上のダイシング済ウエハを非回路面が露出するように別のシート上へ持ち替えておく必要がある(特許文献1の段落0121)。このような煩雑な作業が必要となるのは、導通確保を目的として、吸着ノズルに保持されたICチップを、その接続電極を含む回路面がアンテナ用導電体(アンテナ)または接続用導電体(拡大電極)と対面するようにして、アンテナ用導電体上または接続用導電体上に配置し得るようにするためである。
加えて、ダイシング済ウエハを別のシート上へ持ち替えた場合、別のシートとICチップの回路面とが対面するため、別のシート上の粘着剤がICチップの接続電極に付着してしまうことがある。この結果、ICチップとアンテナ用導電体または接続用導電体との電気的接続が損なわれ、あるいは、電気的接続が安定しないという不都合も生じ得る。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、従来方法の煩雑さが取り除かれ、非接触通信部材を効率的かつ安価に製造することができる非接触通信部材の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、従来方法の煩雑さが取り除かれ、インターポーザを効率的かつ安価に製造することができるインターポーザの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
ところで、ICチップは非常に微細であるため、その取り扱いは困難である。このため、ICチップを一つずつ正確に供給することだけでなく、アンテナ基材またはインターポーザ基材に対するICチップの位置決めも非常に困難となる。本発明による非接触通信部材の製造方法および製造装置、並びに、インターポーザの製造方法および製造装置において、ICチップを破損してしまうことなく、アンテナ基材またはインターポーザ基材に対してICチップの位置決めを容易かつ精度良く行うことができれば、生産効率上およびコスト上からも非常に好ましい。
本発明による非接触通信部材の製造方法は、アンテナを形成するアンテナ用導電体に、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップを、電気的に接続させてなる非接触通信部材の製造方法であって、支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートに含まれた一つのICチップの前記第1面を第1吸着ノズルで吸着し、当該一つのICチップを前記支持シートから剥離させる工程と、前記第1吸着ノズルによって吸着保持された前記ICチップの前記第2面を、第2吸着ノズルで吸着し、当該ICチップを前記第1吸着ノズルから前記第2吸着ノズルに移載する工程と、前記第2吸着ノズルに吸着保持された前記ICチップを、基材と前記基材上に設けられた前記アンテナ用導電体とを有するアンテナ基材上へ配置する工程と、を備えた
ことを特徴とする。
本発明によれば、移載する工程を設けることによって、ICチップをアンテナ基材上に配置する前に、接続電極が形成されていない第2面側からICチップを吸着保持することができるようになる。したがって、支持シート上でダイシングされたダイシング済ウエハを、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。このため、効率的かつ安価に非接触通信部材を製造することができる。
本発明による非接触通信部材の製造方法が、前記ICチップを剥離させる工程と前記ICチップを移載する工程との間に設けられた工程であって、前記剥離させる工程において前記ウエハ付シートに対面していた前記第1吸着ノズルの吸着口が、前記第2吸着ノズルと対面するように、前記第1吸着ノズルを移動させる工程をさらに備えるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造方法によれば、第1吸着ノズルのみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズルは特別な動作を必要としないので、製造装置全体としての動作を単純化することができる。これにより、非接触通信部材を安定して精度良く製造することができる。
また、本発明による非接触通信部材の製造方法の前記第1吸着ノズルを移動させる工程において、前記第1吸着ノズルの吸着口が逆方向を向くよう、前記第1吸着ノズルを移動させるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造方法によれば、第1吸着ノズルの移動が単純化されて制御も容易となる。したがって、非接触通信部材を安定して精度良く製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造方法が、前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをアンテナ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する工程であって、接触することによって検出された前記第2吸着ノズルの位置、あるいは、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、当該第2吸着ノズルに対してICチップを摺動させて、前記ICチップの位置を調整する工程をさらに備えるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造方法によれば、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。したがって、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造方法の前記ICチップを配置する工程において、前記ICチップを配置するために前記アンテナ基材が供給され、前記アンテナ基材は、供給方向に沿って等間隔を空けて前記アンテナ基材に形成された多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで供給ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で、供給ローラーを回転させることにより、供給されるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造方法によれば、単純化された方法により、極めて容易にアンテナ基材の位置決めを行うことができる。したがって、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造方法が、供給されるアンテナ基材を準備する工程をさらに備え、アンテナ基材を準備する工程が、等間隔を空けて前記多数の穴が形成された基材を準備する工程と、前記基材上にアンテナ用導電体を形成する工程と、を有し、前記基材の多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで搬送ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で搬送ローラーを回転させ、前記アンテナ用導電体形成工程へ前記基材を搬送するようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造方法によれば、穴を基準として、アンテナ基材上のICチップを配置すべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴を用いてアンテナ基材の供給を制御することにより、アンテナ基材を第2吸着ノズルに対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
本発明による非接触通信部材の製造装置は、アンテナを形成するアンテナ用導電体に、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップを、電気的に接続させてなる非接触通信部材の製造装置であって、支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートを保持する保持手段と、保持手段に保持されたウエハ付シートに含まれる前記ICチップの第1面を吸着して当該ICチップを前記支持シートから剥離させる第1吸着ノズルを有する移載手段と、前記第1吸着ノズルに前記第1面を吸着された前記ICチップの前記第2面を吸着して当該ICチップを前記第1吸着ノズルから受け取る第2吸着ノズルを有する配置手段であって、第2吸着ノズルによって吸着したICチップを基材と前記基材上に設けられた前記アンテナ用導電体とを有するアンテナ基材上に配置するようになされた配置手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、移載手段を設けることによって、ICチップをアンテナ基材上に配置する前に、接続電極が形成されていない第2面側からICチップを吸着保持することができるようになる。したがって、支持シート上でダイシングされたダイシング済ウエハを、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。このため、効率的かつ安価に非接触通信部材を製造することができる。
本発明による非接触通信部材の製造装置において、前記移載手段が、前記第1吸着ノズルを支持する支持部材を有し、前記支持部材が、前記第1吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで、前記第1吸着ノズルを移動させるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造装置によれば、第1吸着ノズルのみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズルは特別な動作を必要としないので、製造装置全体としての動作を単純化することができる。これにより、非接触通信部材を安定して精度良く製造することができる。これにともなって、製造装置の製造コストおよび維持コストを低減することもできる。
また、本発明による非接触通信部材の製造装置において、前記支持部材は回転可能であり、前記支持部材が回転することによって、前記第1吸着ノズルの前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで向きを変えるようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造装置によれば、支持部材の回転を制御することによって、第1吸着ノズルの向きを容易かつ精度良く調整することができる。したがって、非接触通信部材を安定して精度良く製造することができる。
この場合、隣り合う前記第1吸着ノズルが所定の角度をなすようにして、前記支持部材に複数の前記第1吸着ノズルが支持されていることが好ましい。このように構成することにより、ウエハ付シートからのICチップの引き剥がし、および、第2吸着ノズルへのICチップの引き渡しを、並行して行うことができる。したがって、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造装置において、前記配置手段は、前記第2吸着ノズルを支持し回転可能な支持体を有し、前記支持体が回転することによって、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記アンテナ基材と対面する位置まで、前記第2吸着ノズルが移動するようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造装置によれば、支持体の回転を制御することによって、第2吸着ノズルの位置を容易かつ精度良く調整することができる。したがって、非接触通信部材を安定して精度良く製造することができる。
この場合、前記第2吸着ノズルは、前記支持体の回転軸を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられていることが好ましい。このように構成することにより、第1吸着ノズルからのICチップの引き取り、および、アンテナ基材上へのICチップの配置を、並行して行うことができる。したがって、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造装置が、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、前記押圧部は、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、前記第2吸着ノズルの予想位置に対する所定の位置まで、当該ICチップを前記第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動するようにしてもよい。あるいは、本発明による非接触通信部材の製造装置が、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部と、前記押圧部と固定され前記第2吸着ノズルに接触する接触部と、を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、前記接触部が前記第2吸着ノズルに接触するまで、前記押圧部は前記ICチップを当該第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動するようにしてもよい。これらのような非接触通信部材の製造装置によれば、押圧部を所定の位置まで移動させることにより、当該移動方向に沿った第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。すなわち、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。したがって、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造装置が、前記ICチップを吸着した前記第2吸着ノズルに対面する位置へ前記アンテナ基材を供給するための供給ローラーをさらに備え、前記供給ローラーは、供給方向に沿って等間隔を空けて前記アンテナ基材に形成された多数の穴と係合する突起であって、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有するようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造装置によれば、供給ローラーの回転を制御することによって、アンテナ基材の供給を正確に制御することができる。したがって、単純化された方法により、極めて容易にアンテナ基材の位置決めを行うことができる。これにより、非接触通信部材をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明による非接触通信部材の製造装置が、前記アンテナ基材を製造する手段をさらに備え、前記アンテナ基材製造手段が、帯状に延びる前記基材に等間隔を空けて前記多数の穴を形成してなる穴形成済基材を搬送するための搬送ローラーと、搬送ローラーによって搬送される前記穴形成済基材上に前記アンテナ用導電体を形成していく導電体形成手段と、を有し、前記搬送ローラーは、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有し、この突起を前記穴形成済基材の前記多数の穴と係合させながら前記穴形成済基材を搬送するようにしてもよい。このような非接触通信部材の製造装置によれば、穴を基準として、アンテナ基材上のICチップを配置すべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴を用いてアンテナ基材の供給を制御することにより、アンテナ基材を第2吸着ノズルに対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
本発明によるインターポーザの製造方法は、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップと、前記接続電極に接続された接続用導電体と、を有し、前記接続用導電体がアンテナに接続されて用いられる非接触通信部材用インターポーザを製造する方法であって、支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートに含まれた一つのICチップの前記第1面を第1吸着ノズルで吸着し、当該一つのICチップを前記支持シートから剥離させる工程と、前記第1吸着ノズルによって吸着保持された前記ICチップの前記第2面を、第2吸着ノズルで吸着し、当該ICチップを前記第1吸着ノズルから前記第2吸着ノズルに移載する工程と、前記第2吸着ノズルに吸着保持された前記ICチップを、基材と前記基材上に設けられた前記接続用導電体とを有するインターポーザ基材上へ配置する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、移載する工程を設けることによって、ICチップをインターポーザ基材上に配置する前に、接続電極が形成されていない第2面側からICチップを吸着保持することができるようになる。したがって、支持シート上でダイシングされたダイシング済ウエハを、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。このため、効率的かつ安価にインターポーザを製造することができる。
本発明によるインターポーザの製造方法が、前記ICチップを剥離させる工程と前記ICチップを移載する工程との間に設けられた工程であって、前記剥離させる工程において前記ウエハ付シートに対面していた前記第1吸着ノズルの吸着口が、前記第2吸着ノズルと対面するように、前記第1吸着ノズルを移動させる工程をさらに備えるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造方法によれば、第1吸着ノズルのみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズルは特別な動作を必要としないので、製造装置全体としての動作を単純化することができる。これにより、インターポーザを安定して精度良く製造することができる。
また、本発明によるインターポーザの製造方法の前記第1吸着ノズルを移動させる工程において、前記第1吸着ノズルの吸着口が逆方向を向くよう、前記第1吸着ノズルを移動させるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造方法によれば、第1吸着ノズルの移動が単純化されて制御も容易となる。したがって、インターポーザを安定して精度良く製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造方法が、前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをインターポーザ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する工程であって、接触することによって検出された前記第2吸着ノズルの位置、あるいは、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、当該第2吸着ノズルに対してICチップを摺動させて、前記ICチップの位置を調整する工程をさらに備えるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造方法によれば、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。したがって、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造方法の前記ICチップを配置する工程において、前記ICチップを配置するために前記インターポーザ基材が供給され、前記インターポーザ基材は、供給方向に沿って等間隔を空けて前記インターポーザ基材に形成された多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで供給ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で、供給ローラーを回転させることにより、供給されるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造方法によれば、単純化された方法により、極めて容易にインターポーザ基材の位置決めを行うことができる。したがって、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造方法が、供給されるインターポーザ基材を準備する工程をさらに備え、インターポーザ基材を準備する工程が、等間隔を空けて前記多数の穴が形成された基材を準備する工程と、前記基材上に接続用導電体を形成する工程と、を有し、前記基材の多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで搬送ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で搬送ローラーを回転させ、前記接続用導電体形成工程へ前記基材を搬送するようにしてもよい。このようなインターポーザの製造方法によれば、穴を基準として、インターポーザ基材上のICチップを配置すべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴を用いてインターポーザ基材の供給を制御することにより、インターポーザ基材を第2吸着ノズルに対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
本発明によるインターポーザの製造装置は、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップと、前記接続電極に接続された接続用導電体と、を有し、前記接続用導電体がアンテナに接続されて用いられる非接触通信部材用インターポーザを製造する装置であって、支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートを保持する保持手段と、保持手段に保持されたウエハ付シートに含まれる前記ICチップの第1面を吸着して当該ICチップを前記支持シートから剥離させる第1吸着ノズルを有する移載手段と、前記第1吸着ノズルに前記第1面を吸着された前記ICチップの前記第2面を吸着して当該ICチップを前記第1吸着ノズルから受け取る第2吸着ノズルを有する配置手段であって、第2吸着ノズルによって吸着したICチップを基材と前記基材上に設けられた前記接続用導電体とを有するインターポーザ基材上に配置するようになされた配置手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、移載手段を設けることによって、ICチップをインターポーザ基材上に配置する前に、接続電極が形成されていない第2面側からICチップを吸着保持することができるようになる。したがって、支持シート上でダイシングされたダイシング済ウエハを、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。このため、効率的かつ安価にインターポーザを製造することができる。
本発明によるインターポーザの製造装置において、前記移載手段は、前記第1吸着ノズルを支持する支持部材を有し、前記支持部材は、前記第1吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで、前記第1吸着ノズルを移動させるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造装置によれば、第1吸着ノズルのみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズルは特別な動作を必要としないので、製造装置全体としての動作を単純化することができる。これにより、インターポーザを安定して精度良く製造することができる。これにともなって、製造装置の製造コストおよび維持コストを低減することもできる。
また、本発明によるインターポーザの製造装置において、前記支持部材は回転可能であり、前記支持部材が回転することによって、前記第1吸着ノズルの前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで向きを変えるようにしてもよい。このようなインターポーザの製造装置によれば、支持部材の回転を制御することによって、第1吸着ノズルの向きを容易かつ精度良く調整することができる。したがって、インターポーザを安定して精度良く製造することができる。
この場合、隣り合う前記第1吸着ノズルが所定の角度をなすようにして、前記支持部材に複数の前記第1吸着ノズルが支持されていることが好ましい。このように構成することにより、ウエハ付シートからのICチップの引き剥がし、および、第2吸着ノズルへのICチップの引き渡しを、並行して行うことができる。したがって、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造装置において、前記配置手段は、前記第2吸着ノズルを支持し回転可能な支持体を有し、前記支持体が回転することによって、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記インターポーザ基材と対面する位置まで、前記第2吸着ノズルが移動するようにしてもよい。このようなインターポーザの製造装置によれば、支持体の回転を制御することによって、第2吸着ノズルの位置を容易かつ精度良く調整することができる。したがって、インターポーザを安定して精度良く製造することができる。
この場合、前記第2吸着ノズルは、前記支持体の回転軸を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられていることが好ましい。このように構成することにより、第1吸着ノズルからのICチップの引き取り、および、インターポーザ基材上へのICチップの配置を、並行して行うことができる。したがって、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造装置が、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、前記押圧部は、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、前記第2吸着ノズルの予想位置に対する所定の位置まで、当該ICチップを前記第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動するようにしてもよい。あるいは、本発明によるインターポーザの製造装置が、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部と、前記押圧部と固定され前記第2吸着ノズルに接触する接触部と、を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、前記接触部が前記第2吸着ノズルに接触するまで、前記押圧部は前記ICチップを当該第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動するようにしてもよい。これらのようなインターポーザの製造装置によれば、押圧部を所定の位置まで移動させることにより、当該移動方向に沿った第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。すなわち、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズルに対するICチップの位置決めを行うことができる。したがって、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造装置が、前記ICチップを吸着した前記第2吸着ノズルに対面する位置へ前記インターポーザ基材を供給するための供給ローラーをさらに備え、前記供給ローラーは、供給方向に沿って等間隔を空けて前記インターポーザ基材に形成された多数の穴と係合する突起であって、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有するようにしてもよい。このようなインターポーザの製造装置によれば、供給ローラーの回転を制御することによって、インターポーザ基材の供給を正確に制御することができる。したがって、単純化された方法により、極めて容易にインターポーザ基材の位置決めを行うことができる。これにより、インターポーザをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明によるインターポーザの製造装置が、前記インターポーザ基材を製造する手段をさらに備え、前記インターポーザ基材製造手段が、帯状に延びる前記基材に等間隔を空けて前記多数の穴を形成してなる穴形成済基材を搬送するための搬送ローラーと、搬送ローラーによって搬送される前記穴形成済基材上に前記接続用導電体を形成していく導電体形成手段と、を有し、前記搬送ローラーは、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有し、この突起を前記穴形成済基材の前記多数の穴と係合させながら前記穴形成済基材を搬送するようにしてもよい。このようなインターポーザの製造装置によれば、穴を基準として、インターポーザ基材上のICチップを配置すべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴を用いてインターポーザ基材の供給を制御することにより、インターポーザ基材を第2吸着ノズルに対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<非接触通信部材、非接触通信部材の製造方法、および非接触通信部材の製造装置>
まず、図1乃至図12を用い、本発明による非接触通信部材の製造方法、および非接触通信部材の製造装置の一実施の形態について説明する。
〔非接触通信部材〕
このうち、まず、図1乃至図4を主に用い、非接触通信部材について説明する。ここで、図1は非接触通信部材を示す斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図であり、図3は図1のIII−III線に沿った断面図であり、図4は非接触通信部材の他の例を示す斜視図である。
図1乃至図3に示すように、非接触通信部材10は、ICチップ16と、ICチップ16に接続されたアンテナ30を含むアンテナ基材20と、を備えている。このような非接触通信部材10は、外部装置(リーダ・ライタ等)と非接触状態で通信することができ、例えば、ICタグ、ICカード、共振タグ等として、あるいはこれらの一部をなす部品として用いられ得る。ICタグやICカード等の情報保持媒体(データキャリア媒体)として使用される場合、ICチップ16は情報を記録するためのメモリを含み、外部装置(リーダ・ライタ等)により、アンテナ30を介してICチップ16に記録された情報を読み出したり、アンテナ30を介してICチップ16に新たな情報を書き込んだりすることができるようになっている。そして、非接触通信部材10のこのような機能を発現するための回路配線がICチップ16に書き込まれている。
ICチップ16は、平坦な直方体状に形成されている。図1および図2に示すように、ICチップ16は、略矩形状、さらに詳しくは略正方形状からなり、対向して配置され一対の主面をなす第1面17aおよび第2面17bを有している。このうち第1面17aには、前記回路配線が書き込まれている。このようなICチップ16の厚さは、例えば100μmから400μmとなっている。
また、図2に示すように、アンテナ30との接続に用いられる接続電極(バンプ)18が、回路配線の一つとして、第1面17aに突設されている。本実施の形態において、ICチップ16は、第1面17aの四隅近傍に配置された4つの接続電極18を有している。このような接続電極16は、ICチップ16の第1面17aから例えば20μm程度突出している。
次にアンテナ基材20およびアンテナ30について説明する。
図1乃至図3に示すように、アンテナ基材20は、PETフィルムや紙等からなる基材22と、基材22上に設けられ略コイル状に形成されたアンテナ用導電体24と、を有している。また、図1に示すように、アンテナ基材20上には、アンテナ用導電体24の所定部分間を短絡させる(導通させる)ブリッジ用導電体28aを有したブリッジ部材28が配置されている。図1に示すように、本実施の形態において、アンテナ30はコイル状アンテナとして形成されている。つまり、本実施の形態において、アンテナ30は、アンテナ基材20のアンテナ用導電体24と、ブリッジ部材28のブリッジ用導電体28aと、から構成されている。
図2に示すように、アンテナ用導電体24は、ICチップ16の接続電極18との電気的な接続の実現に用いられる一対の接続端子25,25を有している。本実施の形態においては、四つの接続電極18の内の二つが一方の接続端子25と接触し、他の二つの接続電極18が他方の接続端子25と接触するようにして、ICチップ16がアンテナ用導電体24上に配置されている。また、図2に示されているように、アンテナ用導電体24とICチップ16との間に非導電性の接着剤32が設けられており、この接着剤32によって、ICチップ16がアンテナ用導電体24を介して基材22上に固定されている。このような構成によって、ICチップ16がアンテナ20に電気的に接続されるとともに基材22に固定されている。
なお、ICチップ16とアンテナ20との間の電気的接続は、このような方法に限定されず種々の方法によって実現することができる。例えば、超音波接合による電気的接続であってもよく、あるいは導電性または異方性導電性接着剤を介した電気的接続であってもよい。また、接着剤32の硬化方法も特に限定されず、UV硬化型接着剤や熱硬化型接着剤等の公知の接着剤を採用することができる。
また、図1および図3に示すように、アンテナ用導電体24は、ブリッジ部材28によって短絡される内周側および外周側の端部26,26を有している。図3に示すように、本実施の形態におけるブリッジ部材28は、非導電性のシート(ブリッジ基材)28bと、アンテナ用導電体24上に配置され、アンテナ用導電体24と電気的に接続されるブリッジ用導電体28aと、を有している。ブリッジ部材28のブリッジ基材28bは、基材22と同様に、例えばPETや紙等からなる。また、ブリッジ用導電体28aは、銅やアルミニウム等から構成される。
図3に示すように、ブリッジ用導電体28aの両端部部分がそれぞれアンテナ用導電体24の最内周端部26または最外周端部26に接触するようにして、ブリッジ部材28がアンテナ基材20上に配置されている。また、ブリッジ部材28とアンテナ用導電体24および基材22との間には非導電性の接着剤33が塗布されている。アンテナ用導電体24の最内周端部26および最外周端部26以外の部分は、この非導電性の接着剤33によって短絡されることが防止されている。このように、本実施の形態においては、ブリッジ用導電体28aを介してアンテナ用導電体24の最内周端部26と最外周端部26とが電気的に接続されている(短絡されている)。
なお、このようなブリッジ部材28の構成は、アンテナ用導電体24への接続方法も含め、単なる例示に過ぎず、既知である種々のブリッジ部材の構成およびアンテナ用導電体24への接続方法を採用することができる。また、接着剤33の硬化方法も特に限定されず、UV硬化型接着剤や熱硬化型接着剤等の公知の接着剤を採用することができる。
ところで、アンテナ用導電体24は、例えば、スクリーン印刷機を用いて導電性インキを基材22上に塗布することにより、あるいは基材22上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を転写することにより(特願2005−106822)、あるいは基材22上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングすること等により、基材22上に形成され得る。なお、ブリッジ部材28のブリッジ用導電体28aは、アンテナ用導電体24を基材22上に形成する方法と同様にして、ブリッジ基材28b上に形成することができる。
なお、本実施の形態において、アンテナ30がコイル状からなる例を示したが、これに限られない。外部のリーダ・ライタ等との通信に用いられる電磁波の周波数によっては、図4に示されているように、ダイポールアンテナとして機能する一対のアンテナ用導電体24によってアンテナ30が形成されることもある。なお、図4に示す非接触通信部材10は、アンテナを形成する導電体の形状が異なること、および、ブリッジ部材28が不要であることにおいて異なるだけで、他は図1乃至図3を用いて説明した非接触通信部材と略同一な構成からなっている。
〔非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置〕
次に、図5乃至図11を主に用い、非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置40について説明する。ここで、図5は非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置40の全体構成を示す概略図であり、図6は非接触通信部材の製造方法および非接触通信部材の製造装置40の主要部を示す斜視図である。
(非接触通信部材の製造方法の概略構成)
図5に示すように、非接触通信部材の製造方法は、支持シート37上にダイシング済ウエハ36を支持させてなるウエハ付シート35に含まれた一つのICチップ16の第1面17aを第1吸着ノズル82で吸着し、当該一つのICチップ16を支持シート37から剥離させる工程と、剥離させる工程においてウエハ付シート35に対面していた第1吸着ノズル82の吸着口83が第2吸着ノズル92の吸着口93と対面するように、第1吸着ノズル82を移動させる工程と、第1吸着ノズル82によって吸着保持されたICチップ16の第2面17bを、第2吸着ノズル92で吸着し、当該ICチップ16を第1吸着ノズル82から第2吸着ノズル92に移載する工程と、第2吸着ノズル92に吸着保持されたICチップ16をアンテナ基材20上へ配置する工程と、を備えている。
また、後に図11を用いて詳述するように、非接触通信部材の製造方法は、ICチップ16を第2吸着ノズル92へ移載する工程とICチップ16をアンテナ基材20上に配置する工程との間に、第2吸着ノズル92に吸着されたICチップ16の当該第2吸着ノズル92に対する位置を調整する工程をさらに備えている。
また、図5および図6に示されているように、ICチップ16を配置する工程において、ICチップ16を配置するためにアンテナ基材20が供給されてくる。そして、本実施の形態において、非接触通信部材の製造方法は、アンテナ基材20を準備する工程と、アンテナ基材20上に接着剤32を供給する工程と、をさらに備えている。また、ICチップ16を配置する工程において、ICチップ16はアンテナ基材20上の接着剤32を供給された部分に配置される。そして、本実施の形態において、非接触通信部材の製造方法は、接着剤32を硬化させる工程をさらに備えている。
(非接触通信部材の製造装置の構成)
図5および図6に示すように、非接触通信部材の製造装置40は、ウエハ付シート35を保持する保持手段70と、保持手段70に保持されたウエハ付シート35に含まれるICチップ16の第1面17aを吸着して当該ICチップ16を支持シート37から剥離させる第1吸着ノズル82を有する移載手段80と、第1吸着ノズル82に第1面17aを吸着されたICチップ16の第2面17bを吸着して当該ICチップ16を第1吸着ノズル82から受け取る第2吸着ノズル92を有する配置手段90と、を備えている。
配置手段90は、第2吸着ノズル92によって吸着したICチップ16を移送して、アンテナ基材20上に配置するようになされている。これに対応して、図5に示すように、非接触通信部材の製造装置40は、アンテナ基材20を製造する手段50と、アンテナ基材20上に接着剤32を供給する接着剤供給手段60と、ICチップ16を吸着した第2吸着ノズル92に対面する位置へ、製造されたアンテナ基材20を供給するための供給ローラー44と、接着剤32を硬化させる硬化手段62と、をさらに備えている。また、後に図11を用いて詳述するように、非接触通信部材の製造装置40は、第2吸着ノズル92に吸着されたICチップ16の当該第2吸着ノズル92に対する位置を調整する調整手段86をさらに備えている。
このうち保持手段70は、支持したウエハ付シート35のシート面に沿った平面内において当該ウエハ付シート35を移動可能に保持している。
また、移送手段80は、第1吸着ノズル82を支持する支持部材84と、支持部材84の長手方向に沿った軸L1を中心として支持部材84を回転可能に支持した第1駆動手段85と、を有している。図5および図6に示すように、第1吸着ノズル82は、支持部材84の長手方向(支持部材84の回転軸L1)に対し、直交する方向に延びている。
支持部材84が回転することにより、第1吸着ノズル82は、ICチップ16を吸着する吸着口83がウエハ付シート35と対面する引き剥がし位置(図5および図6における下方に配置された第1吸着ノズルの位置)から、第2吸着ノズル92と対面する引き渡し位置(図5および図6における上方に配置された第1吸着ノズルの位置)まで、揺動することができる。とりわけ、本実施の形態においては、図5および図6に示すように支持部材84が180°回転することにより、言い換えると、第1吸着ノズル82が180°揺動することにより、第1吸着ノズル82は引き剥がし位置から引き渡し位置まで移動する。つまり、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82の長手方向と、引き渡し位置にある第1吸着ノズル82に長手方向と、は支持部材84の回転軸L1に直交する一直線L2上に揃えられる。なお、図5および図6に示すように、引き剥がし位置において、第1吸着ノズル82の長手方向は、保持手段70に保持されたウエハ付シート35のシート面に直交している。
配置手段90は、第2吸着ノズル92を支持する円形のインデックステーブル(支持体)94と、インデックステーブル94の中心に連結されたシャフト96と、シャフト96を回転可能に支持した第2駆動手段97と、を有している。第2吸着ノズル92は、その長手方向がインデックステーブル94の板面に直交する方向に沿うようにして、配置されている。また、第2吸着ノズル92は、その長手方向に沿って移動可能にインデックステーブル94へ支持されている。これによって後述するように、アンテナ基材20上にICチップ16を配置する際、第2吸着ノズル92が吸着したICチップ16とともにアンテナ基材20に向けて接近することができる。
第2駆動手段97は、シャフト96に連結されたインデックステーブル94がその板面に直交する軸L3であって、その板面の中心を通る軸L3を中心として回転するよう、シャフト96を回転駆動する。したがって、インデックステーブル94の回転軸L3は、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82の長手方向線L2および引き渡し位置にある第1吸着ノズル82の長手方向線L2と平行で、保持手段70に保持されたウエハ付シート35のシート面に直交する。
そして、インデックステーブル94が回転することにより、第2吸着ノズル92は、第2吸着ノズル92のICチップ16を吸着する吸着口93が第1吸着ノズル82と対面する受け取り位置(図5における左方に配置された第2吸着ノズルの位置)から、アンテナ基材20と対面する配置位置(図5における右方に配置された第2吸着ノズルの位置)まで、移動することができる。
以下、非接触通信部材の製造方法の各工程について詳述するとともに、非接触通信部材の製造装置40の構成についてもさらに説明する。
(アンテナ基材を準備する工程)
図6に示されているように、本実施の形態においては、所謂枚葉状のアンテナ基材20ではなく、1枚の帯状に延びるシート状の基材22上に複数のアンテナ用導電体24が形成されたアンテナ基材シート21(図7参照)が、アンテナ基材20として供給される。このようなアンテナ基材シート21においては、例えば、図7中の二点鎖線に沿って打ち抜くことにより個々のアンテナ基材20を得ることができる。また、図7によく示されているように、本実施の形態におけるアンテナ基材シート21においては、長手方向に沿ったアンテナ基材シート21の両縁部に、長手方向に沿って等間隔に間を空けて多数の穴19が列状に形成されている。
次に、このようなアンテナ基材シート21を製造する製造手段および製造方法について説明する。
図5に示すように、本実施の形態において、アンテナ基材製造手段50は、帯状に延びる基材22に等間隔を空けて多数の穴を形成する穴形成手段52と、穴形成手段52によって穴を形成された穴形成済基材22を搬送するための搬送ローラー58と、搬送ローラー58によって搬送される穴形成済基材22上にアンテナ用導電体24を形成していく導電体形成手段54と、を有している。
本実施の形態において、穴形成手段52は打ち抜き装置からなっている。穴形成手段52は、基材22の両縁部に複数の穴19を一度に形成することができるようになっている。
搬送ローラー58は、円筒状のローラー本体58aと、穴形成手段52によって基材22へ形成される穴19の長手方向の沿ったピッチと同一ピッチで、ローラー本体58aの外表面の突設された複数の突起58bと、を有している。突起58bは、基材22に設けられた穴19と係合可能になっている。
導電体形成手段54は例えばスクリーン印刷機から構成され得る。導電体形成手段54は、例えば、搬送される基材22上に銀ペーストを所望のパターンで印刷することにより、アンテナ用導電体24を基材22上に形成するようになっている。
このようなアンテナ基材製造手段50を用いてアンテナ基材20を製造する場合、図5に示すように、まず、巻取コア42に巻き取られた基材22が、基材22の長手方向に沿う方向に繰り出される。繰り出された基材22は案内ローラー56に案内されながら、穴形成手段52へと送り込まれる。次に、穴形成手段52によって、帯状に延びる基材22の長手方向に沿って、長手方向に直交する基材22の幅方向両縁部に、穴19が等間隔を空けるようにして形成されていく。
その後、穴形成済基材22は、穴形成手段52以降の下流側に配置された搬送ローラー58によって搬送される。具体的には、搬送ローラー58の突起58bを基材22の穴19と係合させながら搬送ローラー58を回転することによって、基材22を搬送する。したがって、基材22の搬送量を正確に制御することができる。また、上述した巻取コア42からの繰り出しは、搬送ローラー58によって制御されている。したがって、穴形成手段52によって形成された穴19は、基材22の搬送方向(長手方向と一致)に沿って、正確に等間隔を空けて基材22上に配置されるようになる。
次に、導電体形成手段54によって、穴形成済基材22上にアンテナ用導電体22が形成される。上述したように、穴形成済基材22の穴19と搬送ローラー58の突起58bとの係合により、穴形成済基材22の搬送量が正確に制御されているため、アンテナ用導電体24を穴形成済基材22上の所望の位置へ正確に形成することができる。このようにして、基材22上にアンテナ用導電体24が形成されていく。
また、上述したように、導電体形成手段54の下流側に接着剤供給手段60が設けられている(図5参照)。このような接着剤供給手段60は、ディスペンサやスクリーン印刷機から構成することができる。この接着剤供給手段60により、アンテナ用導電体24上または基材22上のICチップ16が配置されるべき位置周辺、並びに、アンテナ用導電体24上または基材22上のブリッジ部材28が配置されるべき位置周辺に、接着剤32,33を塗布することができる。
さらに、本実施の形態においては、図示を省略しているが、アンテナ基材シート21上に接着剤剤33が供給された後、ブリッジ部材28がアンテナ基材シート21上に配置されるとともに、接着剤32を介して配置された位置に固定されるようになっている。
以上のようにして、アンテナ基材シート21としてアンテナ基材20が準備され、供給ローラー44によって、第2吸着ノズル92に対面する位置まで搬送される。
なお、図5および図6に示すように、供給ローラー44は、円筒状のローラー本体44aと、アンテナ基材シート21に形成された穴19のアンテナ基材シート21の長手方向の沿ったピッチと同一ピッチで、ローラー本体44aの外表面の突設された突起44bと、を有している。この突起44bは基材22に設けられた穴19と係合可能になっている。そして、供給ローラー44によってアンテナ基材シート21を搬送する際、供給ローラー44の突起44bをアンテナ基材20の穴19と係合させている。したがって、供給ローラー44の回転量を制御することにのみによって、アンテナ基材シート21の搬送量を正確に制御することができる。すなわち、サーボモータ等を用いて供給ローラー44の回転量を正確に制御することによって、アンテナ基材20のICチップを配置すべき部分を、第2吸着ノズル92に対面する位置へ正確に送り込むことができる。
ところで、上述したアンテナ基材の製造方法および製造手段50は、単なる例示であってこれに限定されるものではない。例えば、アンテナ基材製造手段50の導電体形成手段54として、基材22上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を転写する転写装置(例えば、特願2005−106822に記載された装置)、あるいは基材22上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングするエッチング装置等を、用いることができる。これらの導電体形成手段および上述した導電体形成手段54のいずれにおいても、コイル状のアンテナを有するアンテナ基材20だけでなく、略バー状のアンテナ(図4参照)等、種々の形状を有するアンテナ用導電体24を基材22上に形成することができる。
また、非接触通信部材の製造装置40からアンテナ基材製造手段50を省くとともに、別の場所で製造されたアンテナ基材シート22を配置手段90に向けて繰り出していくようにしてもよい。
(ウエハ付シートの支持シートからICチップを剥離させる工程)
次に、剥離工程について詳述する。この工程では、非接触通信部材の製造装置40の保持手段70および移載手段80が用いられる。保持手段70および移載手段80の構成を、各手段の剥離工程における動作とともに説明する。
ところで、上述したように、ウエハ付シート35は、支持シート37と、回路を書き込まれるとともにダイシングされて多数のICチップ16に分割されたダイシング済ウエハ36と、を有している。また、ダイシング済ウエハ36は、回路を書き込まれていない面(非回路面)が支持シート37に対面するようにして、支持シート37上に粘着保持されている。すなわち、ダイシング済ウエハ36に含まれた多数のICチップ16の第2面17bが支持シート37に対面するようになっている。
また、本実施の形態においては、ダイシングウエハ36は支持シート37にUV発泡剥離型接着剤を介して接着されている。ここで、UV発泡剥離型接着剤とは、UV光を照射されると気泡が発生し、これにより、被接着物が浮き上がるとともに剥離しやすくなるようになっている接着剤のことをさす。すなわち、UV発泡剥離型接着剤にUV光を照射すると、接着力が低下するようになる。
通常、回路が書き込まれたウエハが多数のICチップに分割される際、精度良くダイシングすることを可能にするため、ウエハはシート上に接着固定される。この際、ウエハの非回路面がシートに接着され、回路面を確認しながらウエハをダイシングする。したがって、本実施の形態におけるウエハ付シートは、通常のウエハの処理において、回路形成済ウエハを支持シートに接着する際に、接着剤としてUV発泡剥離型接着剤を用いることにより、得られ得る。
図5および図6に示すように、保持手段70は、このようなウエハ付シート35の支持シート37を把持する把持枠71と、ウエハ付シート35のシート面に平行な面内においてウエハ付シートおよび把持枠71を移動可能に保持するXY移動ロボット72と、を有している。
また、図5、図6および図8に示されているように、本実施の形態において、非接触通信部材の製造装置40は、把持枠71に支持されたウエハ付シート35にUV光を照射するUV光照射装置75をさらに備えている。UV光照射装置75は、UV光源76と、UV光源からのUV光をウエハ付シート35に向けて照射するUV光照射部77と、UV光源76とUV光照射部77との間を接続し、UV光源76からUV光照射部77へとUV光を案内する案内部材78と、を有している。なお、案内部材78は、例えば光ファイバから構成され得る。
図5および図8(a)に示されているように、UV光照射部77は、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82、引き渡し位置にある第1吸着ノズル82、および、受け取り位置にある第2吸着ノズル92と一直線上に揃うようにして配置されている。また、UV光照射部77は、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82との間で、保持手段70に保持されたウエハ付シート35を間に挟むようにして配置されている。したがって、UV光照射部77は、支持シート37側からウエハ付シートに向け、軸線L3に沿ってUV光を照射することができるようになっている。また、例えばUV光照射部77の先端に適切なマスクが配置され、あるいは、UV光照射部77の先端に適切な集光機構が設けられる等して、UV光照射部77からのUV光は、対面するウエハ付シート35のICチップ16一つ分の領域内のみに照射されるようになっている。
一方、本実施の形態において、移送手段80は複数の第1吸着ノズル82を有するようにしてもよい。具体的には、支持部材84の長手方向(回転軸L1)に沿った同一位置に、隣り合う第1吸着ノズル82が所定の角度をなすようにして、複数の第1吸着ノズル82を配置することができる。例えば、隣り合う第1吸着ノズル82が90°をなすようにして支持部材84に4つの第1吸着ノズル82を設けるようにしてもよいし、隣り合う第1吸着ノズル82が60°をなすようにして支持部材84に6つの第1吸着ノズル82を設けるようにしてもよい。図示する例においては、隣り合う第1吸着ノズル82が180°をなすようにして支持部材84に2つの第1吸着ノズル82が設けられている。このように所定角度だけずらして複数の第1吸着ノズル82を支持部材84に設けた場合、支持部材84が所定角度回転する毎に、異なる第1吸着ノズル82が引き剥がし位置および引き渡し位置に順次配置されていくようになる。したがって、多数のICチップ16を順次効率的にウエハ付シートから取り出していくことができるようになる。
このような構成からなる配置手段70、UV光照射装置75および移送手段80を用い、ウエハ付シート35からICチップ16を一つずつ剥離させていく工程について、主に図8を参照しながら説明する。
まず、UV発泡剥離型接着剤を介して支持シート37上に多数のICチップ16からなるダイシング済ウエハ36を接着して固定することにより、ウエハ付シート35を作製して準備する。次に、このウエハ付シート35の支持シート37を保持手段70の把持枠71によって把持し、これにより、ウエハ付シート35を保持手段70によって保持する。このとき、ウエハ付シート35のダイシング済ウエハ36が移送手段70の第1吸着ノズル側に配置され、ウエハ付シート35の支持シート37がUV光照射装置75のUV光照射部77側に配置されるようにする。
次に、図8(a)に示すように、剥離されるべきICチップ16がUV光照射装置75のUV光照射部77に対面するよう、保持手段70のXY移動ロボット72によって、ウエハ付シート35を把持枠71とともに移動させる。このとき、移送手段80の一つの第1吸着ノズル82が引き剥がし位置に配置されている。つまり、一つの第1吸着ノズル82がUV光照射部77とともに線L3上に配置され(図5参照)、ウエハ付シート35が第1吸着ノズル82とUV光照射部77とに挟まれ線L3に直交する面内を移動する。
剥離されるべきICチップ16が引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82とUV光照射部77との間に到達すると、図8(b)に示すように、UV光照射装置75のUV光源76からUV光が照射される。UV光は、案内部材78およびUV光照射部77を介し、ウエハ付シート35の剥離されるべきICチップ16に対応する部分へ支持シート37側から達する。ウエハ付シート35にUV光16が達すると、UV光を照射されたUV発泡剥離型接着剤の接着力が低下する。そして、支持シート37上に接着されていたダイシング済ウエハ36のうち、UV発泡剥離型接着剤の接着力が低下した部分に対応する1個のICチップ16が支持シート37から浮き上がる。このようにして、多数のICチップ16からなるダイシング済ウエハ36から一つのICチップ16だけが供給可能となる。
また、UV光の照射に合わせ、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82が吸引を開始する。これにより、図8(b)に示すように、一つのICチップ16だけが支持シート37から引き剥がされ、第1吸着ノズル82の吸着口83に吸着保持される。
以上のようにして、一つICチップ16を支持シート37から剥離させる工程が終了する。
なお、ICチップを剥離させる工程並びに以下に説明する配置工程までの各工程は、上述したアンテナ基材20(アンテナ基材シート21)の準備工程と並行して行われる。
ところで、上述した剥離工程において、UV光を照射することにより、一つのICチップ16に対する支持シート37からの接着力を弱める例を示したが、これに限られない。例えば、図9に示すように、UV光照射装置75に代えて、突き上げピン79を設けるようにしてもよい。図9に示す例において、突き上げピン79は、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82および引き渡し位置にある第1吸着ノズル82と同一直線L2上に配置されている。そして、突き上げピン79は、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82に向け前記直線L2に沿って移動可能となっている。このような非接触通信部材の製造装置40においては、突き上げピン79が剥離対象であるICチップ16を支持シート37越しに突き上げることにより、当該ICチップ16と支持シート37と接触面積が減少し、当該ICチップ16を接着保持する接着力が弱まる。この結果、引き剥がし位置にある第1吸着ノズル82の吸引力によって、一つのICチップ16のみを支持シート37から取り上げることができる。このような構成によれば、ダイシング済ウエハ36を支持シート37上に接着するための接着剤32として、UV発泡剥離型接着剤以外の種々の接着剤を用いることができる。
また、第1吸着ノズル82を支持部材84に直交する直線L2に沿って移動可能に構成するようにしてもよい。この場合、第1吸着ノズル82を直線L2に沿ってウエハ付シート35に接近させることにより、より確実にICチップ16を支持シート37から引き剥がしていくことができる。
(ICチップを吸着した第1吸着ノズルを移動させる工程、および、ICチップを移載する工程)
次に、剥離工程後から移載する工程までについて詳述する。この間、非接触通信部材の製造装置40の移載手段80および配置手段90が用いられる。各手段のさらなる構成を、各手段の動作とともに説明する。
まず、上述したとおり、本実施の形態において、移載手段80は二つの第1吸着ノズル82を有している。同様に、本実施の形態において、配置手段90も複数の第2吸着ノズル92を有するようにしてもよい。具体的には、インデックステーブル(回転体)94の回転軸L3を中心とした同一円周上に等間隔を空けて、複数の第2吸着ノズル92を配置することができる。例えば、インデックステーブル94の回転軸L3を中心として、隣り合う第2吸着ノズル92が90°離間するようにして四つの第2吸着ノズル92を設けるようにしてもよいし、隣り合う第2吸着ノズル92が60°離間するようにして六つの第2吸着ノズル92を設けるようにしてもよい。図示する例においては、隣り合う第2吸着ノズル92が45°離間するようにして八つの第2吸着ノズル92が設けられている。このように所定角度を空けて複数の第2吸着ノズル92をインデックステーブル94を設けた場合、インデックステーブル94が所定角度回転する毎に、異なる第2吸着ノズル92が受け取り位置および配置位置に順次配置されていくようになる。したがって、多数のICチップ16を順次効率的に引き取るとともにアンテナ基材20上に配置していくことができるようになる。なお、すべての第2吸着ノズル92は、受け取り位置において、引き渡し位置にある第1吸着ノズル82と一直線L2上に揃えられるようになっている。
次に、図8(c)および図8(d)を用いて、ICチップを吸着した第1吸着ノズルを移動させる工程、および、ICチップを移載する工程について説明する。
第1吸着ノズル82が一つのICチップ16を支持シート37から取り上げると、移載手段80の第1駆動手段85は支持部材84を回転させる。上述したように、本実施の形態において、一つの支持部材84に対して二つの第1吸着ノズル82が180°向きを異ならせて設けられている。そして、第1駆動手段85は支持部材84を180°回転させる。これにより、図8(c)に示すように、ICチップ16を吸着した第1吸着ノズル82は、逆方向を向くよう、引き剥がし位置から引き渡し位置まで移動する。この結果、それまでウエハ付シート35と対面していた第1吸着ノズル82の吸着口83は、吸着したICチップ16を間に挟みながら、第2吸着ノズル92の吸着口93と対面するようになる。
その後、受け取り位置にある第2吸着ノズル92が吸引を開始する。その一方で、引き渡し位置にある第1吸着ノズル82が、第2吸着ノズル92の吸引開始時間から僅かに遅れて、吸引を停止する。この結果、図8(d)に示すように、第1吸着ノズル82によるICチップ16を吸引する力が無くなり、ICチップ16は、第1吸着ノズル82から第2吸着ノズル92に移載される。
以上のようにして、一つのICチップ16が第1吸着ノズル82から第2吸着ノズル92へと移載され、結果として、当該ICチップ16が第2吸着ノズル92の吸着口93の吸着保持されるようになる。
なお、本実施の形態においては、二つの第1吸着ノズルの内の一方の第1吸着ノズル82が、ICチップ16を吸着保持した状態で引き渡し位置に到達すると、図8(c)に示すように、他方の第1吸着ノズル82が引き剥がし位置に配置され、ウエハ付シート35と対面するようになる。そして、本実施の形態においては、移載手段80の第1駆動手段85が支持部材84を回転して一方の第一吸着ノズル82を引き剥がし位置から引き渡し位置まで移動させている間、保持手段70のXY移動ロボット72は、次に剥離されるべきICチップ16がUV光照射装置75のUV光照射部77に対面するよう、ウエハ付シート35を移動させる。
また、図8(d)に示すように、一方の第1吸着ノズル82が受け取り位置にある第2吸着ノズル92との間でICチップ16の受け渡しを行っている際に、他方の第1吸着ノズル82は上述したようにして次に剥離されるべきICチップ16を支持シート37から剥離させるよう動作する。このように、本実施の形態においては、移載手段80の複数の第1吸着ノズル82を効果的に利用して、ICチップ16の支持シート37からの引き剥がし、および、配置手段90へのICチップ16の引き渡しを並行して効率的に行うようになっている。
ところで、このような実施の形態において、ICチップ16を移載する際に、第1吸着ノズル82の吸引力が無くなる例を示したが、これに限られない。第1吸着ノズル82による吸引力が、第2吸着ノズル92による吸引力よりも小さくなるようにすれば十分である。
また、上述したように、第2吸着ノズル92はインデックステーブル94に対して移動可能に支持されている。したがって、第1吸着ノズル82からICチップ16を受け取る際に、第2吸着ノズル92が第1吸着ノズル82に接近するように移動するようにしてもよい。これにより、第1吸着ノズル82に吸着保持されたICチップ16を第2吸着ノズル92によってより確実に受け取ることができるようにすることができる。特に、上述したように、他方の第1吸着ノズル82がウエハ付シート35からICチップ16を取り上げる際に、支持部材84がウエハ付シートに接近するようにした場合、一方の第1吸着ノズル82は第2吸着ノズル92から離間する向きに移動することになる。このような場合には、第1吸着ノズル82からICチップ16を受け取る際に、第2吸着ノズル92が第1吸着ノズル82に接近するように移動するようすることが、ICチップ16の移載を確実にする上でとりわけ効果的である。
(ICチップの位置を調整する工程、および、ICチップを配置する工程)
次に、移載工程後からICチップ16をアンテナ基材20上に配置する工程までについて詳述する。
この間、ICチップ16は、配置手段90の第2吸着ノズル92によって吸着保持された状態で、インデックステーブル94の回転にともなって移動する。上述したように、本実施の形態において、一つのインデックステーブル94に対し、八つの第2吸着ノズル92が、インデックステーブル94の回転軸L3を中心とした同一円周上に等間隔を空けて配置されている。すなわち、隣り合う第2吸着ノズル92は、インデックステーブル94の回転軸L3を中心として45°離間している。そして、本実施の形態において、配置手段90の第2回転駆動手段97は、インデックステーブル94とともにシャフト96を正確に45°ずつ回転させるようになっている。この結果、図10に示すように、各第2吸着ノズル92は、インデックステーブル94が一回転する間に、上述した受け取り位置および配置位置を含む、第1ステーションAから第8ステーションHまでの八つの位置で停止する。
以下、各ステーションにおいて実施される工程について説明していく。なお、図10に示すように、本実施の形態において、第4ステーションDおよび第8ステーションHは空きステーションとなっている。そして、これらの空きステーションD,Hにおいては、第2吸着ノズル92およびこれに吸着保持されたICチップ16に対して何らの処理も施されない。
第1ステーションAは、上述した受け取り位置である。したがって、第2吸着ノズル92は、第1ステーションAにおいて、対面する第1吸着ノズル82からICチップ16を受け取る。
次に、第2ステーションBにおいては、調整手段86によって、第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置が調整される。この工程について、主に図11を用い、調整手段86の構成とともに説明する。
図11に示すように、本実施の形態において、調整手段86は、第2吸着ノズル92に吸着されたICチップ16を押圧する押圧部87と、押圧部87と固定され第2吸着ノズル92に接触する接触部88と、押圧部87および接触部88を移動させる押圧手段89と、を有している。側面図である図11から理解できるように、押圧部87はICチップ16に接触する平坦な端面87aを有している。この端面87aは、端面87aに直交する方向に沿って接触部88の端面88aから予め設定された長さだけ離間するようになっている。
また、図11に示されているように、本実施の形態において、シリンダ等からなる押圧手段89は、押圧部87に連結されている。この押圧手段89によって、押圧部87および押圧部87に固定された接続部88は、押圧部87の端面87aに直交する方向に移動可能となっている。
さらに、図6に示すように、本実施の形態において、非接触通信部材の製造装置40は、第2ステーションBにおいて、二つの調整手段86を有している。二つの調整手段86は、それぞれの押圧部87の端面87aが互いに直交するようにして、配置されている。すなわち、図6に示すように、二つの押圧部87の移動方向は互いに対して直交している。
次に、第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置の調整方法について説明する。
まず、ICチップ16を吸着した第2吸着ノズル92が第2ステーションBに停止する。このとき、第2駆動手段97としてサーボモータ等を用い、インデックステーブル94の回転量を正確に制御することができるようにしておくことにより、第2吸着ノズル92の停止位置は常に略同一の位置となる。
次に、調整手段86の押圧手段89が動作を開始する。これにより、図11(a)に示すように、押圧部87と押圧部87に固定された接触部88とが、ICチップ16およびICチップ16を吸着保持する第2吸着ノズル92に向けて接近する方向に移動する。上述したように、このときの移動方向は、押圧部87の平坦な端面87aに直交する方向である。
その後、図11(b)に示すように、押圧部87の端面87aはICチップ16の一つの側面(略直方体形状を有するICチップ16の第1面17aおよび第2面17b以外の面のうちの一つ)に当接する。押圧部87がその端面87aに直交する方向にさらに進むことにより、ICチップ16は、当該一つの面が押圧部87の端面87aと平行となるよう、向きを調整される。また、押圧部87がその端面87aに直交する方向にさらに進むことにより、ICチップ16は、第2吸着ノズル92に吸着保持されつつ、第2吸着ノズル92の吸着口93上を第2吸着ノズル92に対して摺動する。
このような押圧部87の移動は、図11(c)に示すように、接触部88が第2吸着ノズル88に接触すると停止する。したがって、押圧部87に接触しているICチップ16の一つの側面の位置は、接触部88が接触することによって検出された第2吸着ノズル92の位置に対し、当該一つの側面に直交する方向に沿って所定の距離dだけ離間するようになる。このようにして、第2吸着ノズル92に対してICチップ16が一方向に沿って位置決めされる。
上述したように、第2ステーションBには二つの調整手段86が設けられている。そして、各調整手段86の押圧部87は互いに対して直交する方向に移動可能となっている。したがって、二つの調整手段86を用いることにより、第2吸着ノズル92の長手方向に直交する面において、第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置決めを行うことができる。なお、二つの調整手段86は、並行して動作するようにしてもよいし、あるいは、別個に動作するようにしてもよい。具体的には、二つの押圧部87および接触部88が同時に動き出すようにしてもよいし、あるいは、一方の接触部88が第2吸着ノズル92に達してその位置に停止している状態で、他方の押圧部87および接触部88が動き始めるようにしてもよい。さらには、一方の調整手段86による位置調整が完全に終了して押圧部87および接触部88がICチップ16から離間して元の位置に戻った後に、他方の調整手段86による位置調整が開始されるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態においては、接触部88が接触することによって検出された第2吸着ノズル92の位置に基づき、当該第2吸着ノズル92に対してICチップ16を摺動させて、当該第2吸着ノズル92に対してICチップ16を位置決めするようになっている。すなわち、本実施の形態によれば、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置決めを行うことができる。とりわけ、カメラ等を用いてICチップ16の位置を確認しながらICチップ16の位置決めを行う従来の方法に比べ、本実施の形態における方法は、極めて容易かつ単純であり、また効率やコストの面でも非常に有利である。
また、接触部88を押圧部87に対して取り外し可能としておき、異なる種類の接触部88を用意しておくことが好ましい。この場合、接触部88の端面88aから押圧部87の端面87aまでの距離dを種々変更することにより、異なる形状を有したICチップ16や、異なる種類のアンテナ基材20に対して対応することができるようになる。
ところで、上述した例において、押圧部87と接触部88とが別体からなる例を示したが、これに限られず、押圧部87と接触部88とを一体に形成するようにしてもよい。
また、上述した例において、押圧手段89が押圧部87に接続されている例を示したが、これに限られず、押圧部89が接触部88に接続されるようにしてもよい。さらに、上述した実施の形態において、押圧手段89が押圧部87および接触部88と別体からなる例を示したが、これに限られない。押圧手段89が、押圧部87および接触部88のどちらか一方または両方と一体に形成されるようにしてもよい。
さらに、上述した例において、二つの調整手段86が同一のステーションに配置される例を示したが、これに限られず、空きステーションを利用して別個のステーションに配置されるようにしてもよい。
さらに、上述した調整手段86から接触部88を省略することも可能である。上述したように、インデックステーブル94の回転角度を正確に制御することにより、各ステーションにおいて、第2吸着ノズル92はおおよそ同一の位置に配置されるようになる。このため、押圧手段89が、予め設定された第2吸着ノズル92の予想位置に基づき、押圧部87を所定位置まで移動させるようにしてもよい。このような場合も、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置決めを行うことができる。
ICチップ16を調整する工程が終了すると、ICチップ16は第3ステーションCへと移動する。図10に示すように、第3ステーションCには検査用カメラ98が設けられている。そして、第3ステーションCにおいては、検査用カメラ98からの映像に基づき、第2吸着ノズル92に吸着保持されたICチップ16について、検査が行われる。本実施の形態において、ここでの検査項目は、ICチップ16の欠けや割れ等の外観上の不良について、および、第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置合わせ不良についてである。
次に、ICチップ16は、空きステーションである第4ステーションDでいったん停止し、その後、上述した配置位置である第5ステーションEへと移動する。第4ステーションDでの検査において、正常と判断されたICチップ16は第5ステーションEにおいてアンテナ基材20上に配置される。
上述したように、アンテナ基材シート21のアンテナ用導電体24は、アンテナ基材シート21に一定ピッチで設けられた穴19の位置を基準として形成されている。また、得られたアンテナ基材シート21は、アンテナ基材シート21の穴19と供給ローラー44の突起44bとを係合させた状態で、供給ローラー44を回転させることによって、第4ステーションDへと送り込まれてくる。すなわち、サーボモータ等を用いて供給ローラー44の回転量を正確に制御することによって、アンテナ基材20の接続端子25が形成された部分を、第2吸着ノズル92に対面する位置へ正確に送り込むことができる。
同様に上述したように、第2駆動手段97としてサーボモータ等を用い、インデックステーブル94の回転量を正確に制御することができるようにしておくことにより、第5ステーションEにおける、第2吸着ノズル92の停止位置を常に略同一の位置とすることができる。また、調整手段86により第2吸着ノズル92に吸着保持されたICチップ16の第2吸着ノズル92に対する位置を正確に調整することができる。
以上のことから第5ステーションEにおいて、第2吸着ノズル92に吸着されたICチップ16は、アンテナ基材20上の接着剤32を塗布された部分と対面するようになる。このとき、ICチップ16の第1面17aに設けられた接続電極18は、アンテナ基材20に形成されたアンテナ用導電体24の接続端子25と向かい合うようになっている。そして、第2吸着ノズル92がその長手方向に沿ってICチップ16とともにアンテナ基材20に向けて接近する。この結果、ICチップ16の接続電極18がアンテナ用導電体24の接続端子25と対面するようにして、ICチップ16がアンテナ基材20上に配置される。その後、第2吸着ノズル92の吸引が停止し、第2吸着ノズル92は、ICチップ16をアンテナ基材20上に残したまま、再びアンテナ基材20から離間する方向に移動する。そして、ICチップ16を配置されたアンテナ基材シート21が搬送ローラー46によって搬送される。これと並行して、インデックステーブル24が回転して、第2吸着ノズル92は下流ステーションへと移動する。
なお、ここでいう搬送ローラー46は、上述した供給ローラー44と同様に、円筒状のローラー本体46aと、アンテナ基材シート21に形成された穴19のアンテナ基材シート21の長手方向の沿ったピッチと同一ピッチで、ローラー本体46aの外表面の突設された突起46bと、を有している。この突起46bは基材22に設けられた穴19と係合可能になっている。そして、搬送ローラー46によってアンテナ基材シート21を搬送する際、搬送ローラー46の突起46bをアンテナ基材20の穴19と係合させるようになっている。
以上のようにして、本実施の形態においては、各手段の動作を極めて簡単な方法で制御しながら、ICチップ16をアンテナ基材20上の所望の位置へ正確に配置することができる。
ところで、第4ステーションDでの検査において、異常と判定されたICチップ16を吸着保持する第2吸着ノズル92は、第5ステーションEにおいて、アンテナ基材20に向けて移動することはない。つまり、異常と判断されたICチップ16は第5ステーションEにおいてアンテナ基材20上に配置されず、第6ステーションF以降に持ち込まれる。
図10に示すように、第6ステーションFには再生品回収手段99aが設けられ、第7ステーションGには廃棄品回収手段99bが設けられている。第4ステーションDでの検査において、位置合わせ不良と判断されたICチップ16は、第6ステーションFで停止した際に、再生品回収手段(本実施の形態においては、再生品回収箱)99aに回収される。再生品回収手段99aに回収されたICチップ16は、それ自体に欠陥があるわけではないので、適宜再利用され得る。また、第4ステーションDでの検査において、外観不良と判断されたICチップ16は、第7ステーションGで停止した際に、廃棄品回収手段(本実施の形態においては、廃棄品回収箱)99bに回収される。このようにして、ICチップ16を解放した第2吸着ノズル92は再び第1ステーションAへと戻っていく。
なお、上述したように、インデックステーブル94には複数の第2吸着ノズル92が設けられており、各ステーションに一つの第2吸着ノズル92が配置される。そして、各ステーションでの処理は並行して行われる。したがって、第5ステーションEに、ICチップ16が順次送り込まれ、アンテナ基材20上に順次配置されていく。したがって、極めて効率的に、アンテナ基材20上にICチップ16を配置していくことができる。
(その後の工程)
次に、ICチップ16を配置されたアンテナ基材シート21に対するその後の処理工程について説明する。
ICチップ16を配置されたアンテナ基材シート21は、搬送ローラー46によって、硬化手段62へと送り込まれる。本実施の形態においては、図5に示すように、硬化手段62は、シェード62と、シェード62内に配置されたUVランプ64と、を有している。つまり、本実施の形態における硬化手段62は、接着剤32がUV硬化型接着剤であることを想定して構成されている。図5に示すように、シェード62およびUVランプ64はアンテナ基材シート21の両側に設けられており、アンテナ基材シート21の両側から接着剤32にUV光を照射することができるようになっている。
この硬化手段86によって、接着剤32が硬化することにより、ICチップ16がアンテナ基材20上に固定されるようになる。このようにして、帯状に延びる基材22と、基材22上に設けられた多数のアンテナ30およびアンテナ30に電気的に接続されたICチップ16と、を有する非接触通信部材付シート11が得られる。そして、切断機や打ち抜き機等から構成される分断手段68を用い、ICチップ16毎に非接触通信部材付シート11を切断または打ち抜きすること等によって、非接触通信部材付シート11から個々の非接触通信部材10を取り出すことができる(図5参照)。
なお、硬化手段62の構成は、上述した例に限定されるものではなく、用いられる接着剤32の種類に応じて適宜変更され得る。一例として熱硬化型接着剤が用いられた場合には、加熱機等を硬化手段として用いることができる。
また、上述した例においては、配置工程において、ICチップ16の接続電極18とアンテナ用導電体24の接続端子25とが接触すること、つまり、ICチップ16とアンテナ30との導通が確保されることを前提としている。しかしながら、これに限られず、ICチップ16とアンテナ30との導通をとる工程を別途に設けるようにしてもよい。例えば、硬化手段62の上流側に、超音波接合機(例えば、特開2005−339502号公報参照)等を配置して、ICチップ16とアンテナ30とを電気的に接合するようにしてもよい。あるいは、接着剤32を硬化させている際に、ICチップ16をアンテナ基材20に向けて押圧する押圧装置を設け、ICチップ16がアンテナ用導電体24に接触した状態で接着剤32を硬化させるようにしてもよい。
(作用効果)
以上のような本実施の形態によれば、ウエハ付シート35のICチップ16を支持シート37から剥離させる工程と、アンテナ基材20上にICチップ16を配置する工程と、の間にICチップ16を移載する工程が設けられている。すなわち、第1吸着ノズル82によって一つのICチップ16を支持シート37から取り上げた後、そのままアンテナ基材20上に配置するのではなく、ICチップ16を第2吸着ノズル92に移載するようになっている。そして、移載工程を設けることによって、ダイシング済ウエハ36がその回路面を露出させるようにして支持シート37上に接着保持されたウエハ付シート35を用いながら、ICチップ16をアンテナ基材20上に配置する前に、接続電極18が形成されていない第2面17b側からICチップ16を吸着保持することができるようになる。したがって、支持シート37上でダイシングされたダイシング済ウエハ36を、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。この結果、非接触通信部材10を効率的かつ安価に製造することができる。また、ウエハを持ち替える必要がないため、ICチップ16の接続電極18に接着剤が付着することに起因して、ICチップ16とアンテナ30の接続端子25との間の電気的接続が損なわれることを防止することができる。加えて、本実施の形態における製造装置40は、作製されるべき非接触通信部材10の形式が変更されてもそのまま適用することができる。すなわち、ICチップ16等の種別毎に製造装置40の各手段を準備する必要がないので、装置費用を軽減することができる。
また、本実施の形態によれば、剥離させる工程においてウエハ付シート35に対面していた第1吸着ノズル82の吸着口83が、第2吸着ノズル92の吸着口93と対面するように、第1吸着ノズル82が移動するようになっている。したがって、第1吸着ノズル82のみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズル92は特別な動作を必要としないので、製造装置40全体としての動作を単純化することができる。これにより、非接触通信部材10を安定して精度良く製造することができる。
さらに、本実施の形態によれば、第1吸着ノズル82を支持する支持部材84が回転可能であり、支持部材84が回転することによって、第1吸着ノズル82の吸着口83がウエハ付シート35と対面する位置から第2吸着ノズル92の吸着口93と対面する位置まで向きを変えるようになっている。したがって、支持部材84の回転角度、つまり回転駆動手段85の出力量を制御することのみによって、第1吸着ノズル82の向きを容易かつ精度良く調整することができる。したがって、非接触通信部材10を安定して精度良く製造することができる。
さらに、本実施の形態によれば、隣り合う第1吸着ノズル82が所定の角度をなすようにして、支持部材84に複数の第1吸着ノズル82が支持されている。このように構成することにより、ウエハ付シート35からのICチップ16の引き剥がし、および、第2吸着ノズル92へのICチップ16の引き渡しを、並行して行うことができる。したがって、非接触通信部材10をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、本実施の形態によれば、第2吸着ノズル92は回転可能な支持体(インデックステーブル)94によって支持され、インデックステーブル94が回転することによって、第2吸着ノズル92のICチップ16を吸着する吸着口93が第1吸着ノズル82の吸着口83と対面する位置からアンテナ基材20と対面する位置まで、第2吸着ノズル92が移動する。したがって、インデックステーブル94の回転角度、つまり回転駆動手段97の出力量を制御することのみによって、第2吸着ノズル92の位置を容易かつ精度良く調整することができる。したがって、非接触通信部材10を安定して精度良く製造することができる。
さらに本実施の形態によれば、第2吸着ノズル92は、インデックステーブル94の回転軸L3を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられている。このように構成することにより、第1吸着ノズル82からのICチップ16の引き取り、および、アンテナ基材20上へのICチップ16の配置を、並行して行うことができる。したがって、非接触通信部材10をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに本実施の形態によれば、接触することによって検出された第2吸着ノズル92の位置に基づき、当該第2吸着ノズル92に対してICチップ16を摺動させて、ICチップ16の位置を調整するようになっている。したがって、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置決めを行うことができる。このため、非接触通信部材10をより効率的かつ安価に製造することができる。また、非接触通信部材10に用いられるICチップ16は、回路が比較的単純であり、主面(第1面17aおよび第2面17b)が比較的に小面積となるように形成されている。したがって、ICチップ16を割る等して破損してしまうことなく、第2吸着ノズル92に対してICチップ16を摺動させることができる。
さらに本実施の形態によれば、供給方向に沿って等間隔を空けてアンテナ基材20に形成された多数の穴19と、前記多数の穴19と同一ピッチで供給ローラー44に設けられた突起44bと、を係合させた状態で供給ローラー44を回転させることにより、第2吸着ノズル92と対面する位置にアンテナ基材20を供給するようになっている。したがって、単純化された方法により、極めて容易にアンテナ基材20の位置決めを行うことができる。これにより、非接触通信部材10をより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに本実施の形態によれば、アンテナ基材20のアンテナ用導電体24は、基材22に等間隔を空けて設けられた多数の穴19を基準として、基材22上に配置(形成)されるようになっている。したがって、この穴19を用いて、アンテナ基材20上のICチップ16が配置されるべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴19を用いてアンテナ基材20の供給を制御することにより、アンテナ基材20を第2吸着ノズル92に対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
〔変形例〕
上述した実施の形態に関し、本発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。以下、変形例の一例について説明する。
(変形例1)
上述した実施の形態において、移送手段80が、回転可能な支持部材84と、支持部材84の回転軸L1に対して直交する方向に沿って配置された複数の第1吸着ノズル82と、を有する例を示したが、これに限られない。例えば、図12に示すように、移送手段180を上述した配置手段90と同様に構成することができる。すなわち、移送手段180が、インデックステーブル(支持部材)184と、インデックステーブル184の中心に連結されたシャフト185と、を有するようにしてもよい。そしてこの場合、第1吸着ノズル82は、インデックステーブル184の回転軸を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられていることが好ましい。また、第1吸着ノズル82をインデックステーブル184の回転軸に沿った方向に移動可能となるようにしてもよい。
また、図示はしないが、配置手段を上述した移送手段80と同様に構成することも可能である。
(変形例2)
また、上述した実施の形態においては、アンテナ基材シート21(図7参照)がアンテナ基材20として配置手段90に供給され、シート状につながった非接触通信部材付シート11が順次製造されていく例を示したが、これに限られない。枚葉状のアンテナ基材20を配置手段90に供給し、枚葉状の非接触通信部材10を製造していくようにしてもよい。
(変形例3)
さらに、上述した実施の形態においては、非接触通信部材の製造装置40が接着剤供給手段60を備え、この接着剤供給手段60によって、ICチップ16をアンテナ基材20上に固定するための接着剤32がアンテナ基材20上に供給される例を示したが、これに限られない。接着剤供給手段60がICチップ16上、例えばICチップ16の第1面17a上に性接着剤32を供給するようにしてもよいし、あるいは、接着剤供給手段60がICチップ16上およびアンテナ基材20上の両方に接着剤32を供給するようにしてもよい。
<インターポーザ、インターポーザの製造方法およびインターポーザの製造装置>
次に、主に図13乃至図17を用い、本発明によるインターポーザの製造方法、およびインターポーザの製造装置の一実施の形態について説明する。
図13乃至図17に示すように、インターポーザ10aは、基材22aと基材22a上に設けられた一対の接続用導電体(拡大電極)24a,24aとを有するインターポーザ基材20aと、インターポーザ基材20a上に設けられ接続用導電体24a,24aと電気的に接続されたICチップ16と、を備えている。このうち、インターポーザ基材20aの接続用導電体24aは、外部のアンテナ30との接続用に用いられる。そして、インターポーザ10aは、インターポーザ基材20aの接続用導電体24aと、アンテナ30を形成する外部のアンテナ用導電体24と、が電気的に接続されることによって、非接触通信部材の一部を構成するようになる。
このようなインターポーザ10aは、そのインターポーザ基材20aの接続用導電体24a,24aの形状および大きさが上述した非接触通信部材10のアンテナ基材20のアンテナ用導電体24の形状と異なるものの、他は上述した非接触通信部材10、とりわけ図4に示す非接触通信部材10の構成と略同一である。図13乃至図17において、上述した非接触通信部材10と同一な部分については同一符号を付すとともに、重複する詳細な説明を省略する。
図14および図15は、インターポーザ10aを用いた非接触通信部材110の一例を示している。図14および図15に示す非接触通信部材110は、インターポーザ10aと、基材22と基材22上に形成されたアンテナ用導電体24とを有するアンテナ基材20と、を備えている。
図15に示すように、インターポーザ10aは、アンテナ用導電体24の最内周端部26および最外周端部26に異なる接続用導電体24aの外方端部部分が接触した状態で、アンテナ基材20上に非導電性の接着剤33を介して接着固定されている。この結果、ICチップ16の接続電極18は、当該接続用導電体24aを介し、アンテナ用導電体24の最内周端部26または最外周端部26と電気的に接続(導通)している。このため、ICチップ16をコイル状回路(さらに詳しくは、アンテナ用導電体24)内に直接電気的に接続させるための上述した接続端子25(例えば図7参照)は、本例のアンテナ用導電体24に設けられていない。また、アンテナ用導電体24の端部以外26の部分は、非導電性の接着剤33により、短絡してしまうことを防止されている。なお、アンテナ基材20上へのインターポーザ10aの接着固定は、上述したアンテナ基材20上へのブリッジ部材28の接着および固定方法と同様にして、行われ得る。
インターポーザ10aのICチップ16は、上述した非接触通信部材10に用いられたICチップと同一構成となっている。すなわち、ICチップ16は、対向して配置された一対の主面をなす第1面17aおよび第2面17bを有している。このうち第2面17bには、図示しない回路配線および四つの接続電極18が設けられている。図13および図15から理解できるように、本実施の形態において、ICチップ16の四つの接続電極18の内の二つが一方の接続用導電体24aの内方端部部分と電気的に接続され、他の二つの接続電極18が他方の接続用導電体24aの内方端部部分と電気的に接続されている。また、図15に示すように、ICチップ16は、接続用導電体24aと電気的に接続された状態で、インターポーザ基材20aに対し接着剤32を介して固定されている。
一方、インターポーザ基材24aの基材22aは、PETや紙等からなっている。また、接続用導電体24aは銅やアルミニウムの箔等から構成される。このようなインターポーザ基材20aは、アンテナ基材20と同様にして製造することができる。すなわち、接続用導電体24aは、例えば、スクリーン印刷機を用いて導電性インキ(例えば、銀ペースト)を基材22a上に塗布することにより、あるいは基材22a上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を転写することにより、あるいは基材22a上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングすること等により、基材22a上に形成され得る。
また、これらの方法を用い、上述したアンテナ基材シート21と同様に、複数対の接続用導電体24aを構成し得る導電体が1枚の帯状に延びるシート状の基材22a上に設けられたインターポーザ基材シート21aを作製することもできる。例えば、図16に示すように、帯状に延びる基材22aと、基材22a上に設けられ、基材22aの長手方向に沿って配置された多数対の接続用導電体24aと、を有するインターポーザ基材シート21aを作製することができる。他の例として、図17に示すように、帯状に延びる基材22aと、基材22a上に設けられ、基材22aの長手方向に延びて互いに離間する一対の接続用導電体24aと、を有するインターポーザ基材シート21aを作製してもよい。いずれのインターポーザ基材シート21aにおいても、インターポーザ基材シート21aを長手方向に直交する方向に沿って切断または打ち抜きすること等により、個々のインターポーザ基材20a(例えば、図16および図17において二点鎖線で囲む部分)が得られ得る。
そして、上述した非接触通信部材の製造装置40と同一構成からなるインターポーザの製造装置40aを用い、非接触通信部材10を製造する方法と同様にして、ウエハ付シート35からICチップ16を取り上げ、ICチップ16を持ち替えた後にインターポーザ基材20a上に配置および固定することにより、インターポーザ10aを作製することができる。図16および図17に示す例においては、インターポーザ基材シート21a上に複数のICチップ16を接続および固定していくことにより、一枚の帯状に延びるインターポーザ付シート11aを作製した例を示している。そして、このようなインターポーザ付シート11aをICチップ16毎に切断または打ち抜きすること等によって、枚葉状のインターポーザ10aが得られ得る。
すなわち、インターポーザの製造方法が、例えば、支持シート37と、ダイシングされて多数のICチップ16に分割されたダイシング済ウエハ36であって、ICチップ16の第2面17bが支持シート37と対面するようにして支持シート37上に粘着保持されたダイシング済ウエハ36と、を有するウエハ付シート35に含まれた一つのICチップ16の第1面17aを第1吸着ノズル82で吸着し、当該一つのICチップ16を支持シート37から剥離させる工程と、第1吸着ノズル82によって吸着保持されたICチップ16の第2面17bを、第2吸着ノズル92で吸着し、当該ICチップ16を第1吸着ノズル82から第2吸着ノズル92に移載する工程と、第2吸着ノズル92に吸着保持されたICチップ16を、基材22aと基材22a上に設けられた接続用導電体24aとを有するインターポーザ基材20a上へ配置する工程と、を備えるようにすることができる。
また、インターポーザの製造装置40a(図5参照)が、インターポーザの製造方法に対応して、例えば、支持シート35と、ダイシングされて多数のICチップ16に分割されたダイシング済ウエハ37であって、ICチップ16の第2面17bが支持シート37と対面するようにして支持シート37上に保持されたダイシング済ウエハ36と、を有するウエハ付シート35を保持する保持手段70と、保持手段70に保持されたウエハ付シート35に含まれるICチップ16の第1面17aを吸着して当該ICチップ16を支持シート37から剥離させる第1吸着ノズル82を有する移載手段80と、第1吸着ノズル82に第1面17aを吸着されたICチップ16の第2面17bを吸着して当該ICチップ16を第1吸着ノズル82から受け取る第2吸着ノズル92を有する配置手段90であって、第2吸着ノズル92によって吸着したICチップ16を移送して、基材22aと基材22a上に設けられた接続用導電体24aとを有するインターポーザ基材20a上に配置するようになされた配置手段90と、を備えているようにすることができる。
さらに、上述した非接触通信部材の製造方法および製造装置40のその他構成を、インターポーザの製造方法および製造装置40aに適用することができる。また、上述した非接触通信部材の製造方法および製造装置40の変形例を、インターポーザの製造方法および製造装置40aに適用することもできる。
このようにしてインターポーザ10aを製造する場合、非接触通信部材の製造装置40によって非接触通信部材10を製造する場合と略同様の作用効果がもたらされる。
例えば、ウエハ付シート35のICチップ16を支持シート37から剥離させる工程と、インターポーザ基材20a上にICチップ16を配置する工程と、の間にICチップ16を移載する工程が設けられる。すなわち、第1吸着ノズル82によって一つのICチップ16を支持シート37から取り上げた後、そのままインターポーザ基材20a上に配置するのではなく、ICチップ16を第2吸着ノズル92に移載する。そして、移載工程を設けることによって、ダイシング済ウエハ36がその回路面を露出させるようにして支持シート37上に接着保持されたウエハ付シート35を用いながら、ICチップ16をインターポーザ基材20a上に配置する前に、接続電極18が形成されていない第2面17b側からICチップ16を吸着保持することができるようになる。この場合、支持シート37上でダイシングされたダイシング済ウエハ36を、ダイシング時とは別のウエハ面(非回路面)が露出するように、別のシート上へ保持し直す必要がない。この結果、インターポーザ10aを効率的かつ安価に製造することができる。また、ウエハを持ち替える必要がないため、ICチップ16の接続電極18に接着剤が付着することに起因して、ICチップ16と接続用導電体24aとの間の電気的接続が損なわれることを防止することができる。加えて、製造装置40aは、作製されるべきインターポーザ10aの形式が変更されてもそのまま適用することができる。すなわち、ICチップ16等の種別毎に製造装置40aの各手段を準備する必要がないので、装置費用を軽減することができる。
また、剥離させる工程においてウエハ付シート35に対面していた第1吸着ノズル82の吸着口83が、第2吸着ノズル92の吸着口93と対面するよう、第1吸着ノズル82を移動させ得る。そして、第1吸着ノズル82のみが移載のために動作するようにすることが可能となる。この場合、第2吸着ノズル92は特別な動作を必要としないので、製造装置40a全体としての動作を単純化することができる。これにより、インターポーザ10aを安定して精度良く製造することができる。
さらに、第1吸着ノズル82を支持する支持部材84を回転可能とし、支持部材84を回転することによって、第1吸着ノズル82の吸着口83がウエハ付シート35と対面する位置から第2吸着ノズル92の吸着口93と対面する位置まで向きを変えるようにし得る。そして、支持部材84の回転角度、つまり回転駆動手段85の出力量を制御することのみによって、第1吸着ノズル82の向きを容易かつ精度良く調整することができる。したがって、インターポーザ10aを安定して精度良く製造することができる。
さらに、隣り合う第1吸着ノズル82が所定の角度をなすようにして、支持部材84に複数の第1吸着ノズル82を支持するようにしてもよい。このように構成すると、ウエハ付シート35からのICチップ16の引き剥がし、および、第2吸着ノズル92へのICチップ16の引き渡しを、並行して行うことができる。したがって、インターポーザ10aをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、第2吸着ノズル92が回転可能な支持体(インデックステーブル)94によって支持され、インデックステーブル94を回転させることによって、第2吸着ノズル92のICチップ16を吸着する吸着口93が第1吸着ノズル82の吸着口83と対面する位置からインターポーザ基材20aと対面する位置まで、第2吸着ノズル92を移動させるようにし得る。そして、インデックステーブル94の回転角度、つまり回転駆動手段97の出力量を制御することのみによって、第2吸着ノズル92の位置を容易かつ精度良く調整することができる。したがって、インターポーザ10aを安定して精度良く製造することができる。
さらに、第2吸着ノズル92は、インデックステーブル94の回転軸L3を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられ得る。このように構成することにより、第1吸着ノズル82からのICチップ16の引き取り、および、アンテナ基材20上へのICチップ16の配置を、並行して行うことができる。したがって、インターポーザ10aをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、接触することによって検出された第2吸着ノズル92の位置に基づき、当該第2吸着ノズル92に対してICチップ16を摺動させて、ICチップ16の位置を調整するようにし得る。そして、単純化された方法により極めて容易に第2吸着ノズル92に対するICチップ16の位置決めを行うことができる。したがって、インターポーザ10aをより効率的かつ安価に製造することができる。また、非接触通信部材110に用いられるICチップ16は、回路が比較的単純であり、主面(第1面17aおよび第2面17b)が比較的に小面積となるように形成されている。したがって、ICチップ16を割る等して破損してしまうことなく、第2吸着ノズル92に対してICチップ16を摺動させることができる。
さらに、供給方向に沿って等間隔を空けてインターポーザ基材20aに形成された多数の穴19と、前記多数の穴19と同一ピッチで供給ローラー44に設けられた突起44bと、を係合させた状態で供給ローラー44を回転させることにより、第2吸着ノズル92と対面する位置にインターポーザ基材20aを供給するようにし得る。そして、単純化された方法により、極めて容易にアンテナ基材20の位置決めを行うことができる。したがって、インターポーザ10aをより効率的かつ安価に製造することができる。
さらに、インターポーザ基材20aの接続用導電体24aは、基材22に等間隔を空けて設けられた多数の穴19を基準として、基材22上に配置(形成)され得る。そして、この穴19を用いて、インターポーザ基材20a上のICチップ16が配置されるべき位置を正確に把握することができるようになる。このため、穴19を用いてインターポーザ基材20aの供給を制御することにより、インターポーザ基材20aを第2吸着ノズル92に対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。
図1は、本実施の形態による製造方法および製造装置によって製造され得る非接触通信部材の一例を示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、本実施の形態による製造方法および製造装置によって製造され得る非接触通信部材の他の例を示す斜視図である。 図5は、本発明による非接触通信部材(インターポーザ)の製造方法および製造装置の一実施の形態を示す概略全体構成図である。 図6は、図5に示された非接触通信部材(インターポーザ)の製造方法および製造装置の主要部を示す斜視図である。 図7は、アンテナ基材シート(アンテナ基材)を示す斜視図である。 図8(a)、(b)、(c)および(d)は、ICチップを剥離させる工程およびICチップを移載する工程を説明するための図であって、保持手段、移送手段および配置手段を示す側面図である。 図9は、図8(a)および(b)に対応する図であって、ICチップを剥離させる工程の変形例を説明するための図である。 図10は、配置手段の第2吸着ノズルによって吸着保持されたICチップに対する処理を説明するための図である。 図11は、ICチップの第2吸着ノズルに対する位置決め方法を説明するための側面図である。 図12は、図5に対応する図であって、本発明による非接触通信部材(インターポーザ)の製造方法および製造装置の一実施の形態の変形例を示す概略全体構成図である。 図13は、本実施の形態による製造方法および製造装置によって製造され得るインターポーザの一例を示す上面図である。 図14は、図13に示すインターポーザを用いて作製され得る非接触通信部材の一例を示す斜視図である。 図15は、図14のXV−XV線に沿った断面図である。 図16は、インターポーザ基材シート(インターポーザ基材)およびインターポーザ付シート(インターポーザ)の一例を示す斜視図である。 図17は、インターポーザ基材シート(インターポーザ基材)およびインターポーザ付シート(インターポーザ)の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
10 非接触通信部材
10a インターポーザ
16 ICチップ
17a 第1面
17b 第2面
18 接続電極
19 穴
20 アンテナ基材
20a インターポーザ基材
21 アンテナ基材シート
21a インターポーザ基材シート
22 基材
22a 基材
24 アンテナ用導電体
24a 接続用導電体
30 アンテナ
35 ウエハ付シート
36 ダイシング済ウエハ
37 支持シート
40 非接触通信部材の製造装置
40a インターポーザの製造装置
44 供給ローラー
44b 突起
50 アンテナ基材製造手段(インターポーザ基材製造手段)
54 導電体形成手段
58 搬送ローラー
58b 突起
70 保持手段
80 移載手段
82 第1吸着ノズル
83 吸着口
84 支持部材
86 調整手段
87 押圧部
88 接触部
90 配置手段
92 第2吸着ノズル
93 吸着口
94 支持体(インデックステーブル)
180 移載手段
184 支持部材(インデックステーブル)

Claims (28)

  1. アンテナを形成するアンテナ用導電体に、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップを、電気的に接続させてなる非接触通信部材の製造方法において、
    支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートに含まれた一つのICチップの前記第1面を第1吸着ノズルで吸着し、当該一つのICチップを前記支持シートから剥離させる工程と、
    前記第1吸着ノズルによって吸着保持された前記ICチップの前記第2面を、第2吸着ノズルで吸着し、当該ICチップを前記第1吸着ノズルから前記第2吸着ノズルに移載する工程と、
    前記第2吸着ノズルに吸着保持された前記ICチップを、基材と前記基材上に設けられた前記アンテナ用導電体とを有するアンテナ基材上へ配置する工程と、を備え
    前記ICチップを剥離させる工程と前記ICチップを移載する工程との間に設けられた工程であって、前記剥離させる工程において前記ウエハ付シートに対面していた前記第1吸着ノズルの吸着口が、逆方向を向いて前記第2吸着ノズルと対面するように、前記第1吸着ノズルを揺動させる工程と、
    前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをアンテナ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第1吸着ノズルの前記揺動軸線と前記ウエハ付シートのシート面とに直交する方向を中心とした円周に沿って前記第2吸着ノズルを移動させて、前記アンテナ基材に対面する位置へ前記ICチップを移動させる工程と、をさらに備えた
    ことを特徴とする非接触通信部材の製造方法。
  2. 前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをアンテナ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する工程であって、接触することによって検出された前記第2吸着ノズルの位置、あるいは、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、当該第2吸着ノズルに対してICチップを摺動させて、前記ICチップの位置を調整する工程をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造方法。
  3. 前記ICチップを配置する工程において、前記ICチップを配置するために前記アンテナ基材が供給され、
    前記アンテナ基材は、供給方向に沿って等間隔を空けて前記アンテナ基材に形成された多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで供給ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で、供給ローラーを回転させることにより、供給される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の非接触通信部材の製造方法。
  4. 供給されるアンテナ基材を準備する工程をさらに備え、
    アンテナ基材を準備する工程は、
    等間隔を空けて前記多数の穴が形成された基材を準備する工程と、
    前記基材上にアンテナ用導電体を形成する工程と、を有し、
    前記基材の多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで搬送ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で搬送ローラーを回転させ、前記アンテナ用導電体形成工程へ前記基材を搬送することを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造方法。
  5. アンテナを形成するアンテナ用導電体に、接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップを、電気的に接続させてなる非接触通信部材の製造装置において、
    支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートを保持する保持手段と、
    保持手段に保持されたウエハ付シートに含まれる前記ICチップの第1面を吸着して当該ICチップを前記支持シートから剥離させる第1吸着ノズルを有する移載手段と、
    前記第1吸着ノズルに前記第1面を吸着された前記ICチップの前記第2面を吸着して当該ICチップを前記第1吸着ノズルから受け取る第2吸着ノズルを有する配置手段であって、第2吸着ノズルによって吸着したICチップを基材と前記基材上に設けられた前記アンテナ用導電体とを有するアンテナ基材上に配置するようになされた配置手段と、を備え
    前記第1吸着ノズルは、前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から逆方向を向いて前記第2吸着ノズルと対面するよう揺動可能であり、
    前記第2吸着ノズルは、前記第1吸着ノズルの前記揺動軸線と前記保持手段に保持された前記ウエハ付シートのシート面とに直交する方向を中心とした円周に沿って移動可能であり、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記アンテナ基材と対面する位置まで移動し得る
    ことを特徴とする非接触通信部材の製造装置。
  6. 前記移載手段は、前記第1吸着ノズルを支持する支持部材を有し、前記支持部材は、前記第1吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで、前記第1吸着ノズルを移動させる
    ことを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  7. 前記支持部材は回転可能であり、
    前記支持部材が回転することによって、前記第1吸着ノズルの前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで向きを変えるようになる
    ことを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  8. 隣り合う前記第1吸着ノズルが所定の角度をなすようにして、前記支持部材に複数の前記第1吸着ノズルが支持されている
    ことを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  9. 前記配置手段は、前記第2吸着ノズルを支持し回転可能な支持体を有し、前記支持体が回転することによって、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記アンテナ基材と対面する位置まで、前記第2吸着ノズルが移動する
    ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  10. 前記第2吸着ノズルは、前記支持体の回転軸を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  11. 前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、
    前記押圧部は、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、前記第2吸着ノズルの予想位置に対する所定の位置まで、当該ICチップを前記第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動する
    ことを特徴とする請求項5乃至10のいずれか一項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  12. 前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部と、前記押圧部と固定され前記第2吸着ノズルに接触する接触部と、を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、
    前記接触部が前記第2吸着ノズルに接触するまで、前記押圧部は前記ICチップを当該第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動する
    ことを特徴とする請求項5乃至10のいずれか一項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  13. 前記ICチップを吸着した前記第2吸着ノズルに対面する位置へ前記アンテナ基材を供給するための供給ローラーをさらに備え、
    前記供給ローラーは、供給方向に沿って等間隔を空けて前記アンテナ基材に形成された多数の穴と係合する突起であって、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有する
    ことを特徴とする請求項5乃至12のいずれか一項に記載の非接触通信部材の製造装置。
  14. 前記アンテナ基材を製造する手段をさらに備え、
    前記アンテナ基材製造手段は、
    帯状に延びる前記基材に等間隔を空けて前記多数の穴を形成してなる穴形成済基材を搬送するための搬送ローラーと、
    搬送ローラーによって搬送される前記穴形成済基材上に前記アンテナ用導電体を形成していく導電体形成手段と、を有し、
    前記搬送ローラーは、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有し、この突起を前記穴形成済基材の前記多数の穴と係合させながら前記穴形成済基材を搬送する
    ことを特徴とする請求項13に記載の非接触通信部材の製造装置。
  15. 接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップと、前記接続電極に接続された接続用導電体と、を有し、前記接続用導電体がアンテナに接続されて用いられる非接触通信部材用インターポーザの製造方法において、
    支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートに含まれた一つのICチップの前記第1面を第1吸着ノズルで吸着し、当該一つのICチップを前記支持シートから剥離させる工程と、
    前記第1吸着ノズルによって吸着保持された前記ICチップの前記第2面を、第2吸着ノズルで吸着し、当該ICチップを前記第1吸着ノズルから前記第2吸着ノズルに移載する工程と、
    前記第2吸着ノズルに吸着保持された前記ICチップを、基材と前記基材上に設けられた前記接続用導電体とを有するインターポーザ基材上へ配置する工程と、を備え
    前記ICチップを剥離させる工程と前記ICチップを移載する工程との間に設けられた工程であって、前記剥離させる工程において前記ウエハ付シートに対面していた前記第1吸着ノズルの吸着口が、逆方向を向いて前記第2吸着ノズルと対面するように、前記第1吸着ノズルを揺動させる工程と、
    前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをインターポーザ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第1吸着ノズルの前記揺動軸線と前記ウエハ付シートのシート面とに直交する方向を中心とした円周に沿って前記第2吸着ノズルを移動させて、前記インターポーザ基材に対面する位置へ前記ICチップを移動させる工程と、をさらに備えた
    ことを特徴とするインターポーザの製造方法。
  16. 前記ICチップを第2吸着ノズルへ移載する工程と前記ICチップをインターポーザ基材上に配置する工程との間に設けられ、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する工程であって、接触することによって検出された前記第2吸着ノズルの位置、あるいは、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、当該第2吸着ノズルに対してICチップを摺動させて、前記ICチップの位置を調整する工程をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項15に記載のインターポーザの製造方法。
  17. 前記ICチップを配置する工程において、前記ICチップを配置するために前記インターポーザ基材が供給され、
    前記インターポーザ基材は、供給方向に沿って等間隔を空けて前記インターポーザ基材に形成された多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで供給ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で、供給ローラーを回転させることにより、供給される
    ことを特徴とする請求項15または16に記載のインターポーザの製造方法。
  18. 供給されるインターポーザ基材を準備する工程をさらに備え、
    インターポーザ基材を準備する工程は、
    等間隔を空けて前記多数の穴が形成された基材を準備する工程と、
    前記基材上に接続用導電体を形成する工程と、を有し、
    前記基材の多数の穴と、前記多数の穴と同一ピッチで搬送ローラーに設けられた突起と、を係合させた状態で搬送ローラーを回転させ、前記接続用導電体形成工程へ前記基材を搬送する
    ことを特徴とする請求項17に記載のインターポーザの製造方法。
  19. 接続電極が設けられた第1面と第1面の反対側面をなす第2面とを有するICチップと、前記接続電極に接続された接続用導電体と、を有し、前記接続用導電体がアンテナに接続されて用いられる非接触通信部材用インターポーザの製造装置において、
    支持シートと、ダイシングされて多数の前記ICチップに分割されたダイシング済ウエハであって、前記ICチップの前記第2面が前記支持シートと対面するようにして前記支持シート上に保持されたダイシング済ウエハと、を有するウエハ付シートを保持する保持手段と、
    保持手段に保持されたウエハ付シートに含まれる前記ICチップの第1面を吸着して当該ICチップを前記支持シートから剥離させる第1吸着ノズルを有する移載手段と、
    前記第1吸着ノズルに前記第1面を吸着された前記ICチップの前記第2面を吸着して当該ICチップを前記第1吸着ノズルから受け取る第2吸着ノズルを有する配置手段であって、第2吸着ノズルによって吸着したICチップを基材と前記基材上に設けられた前記接続用導電体とを有するインターポーザ基材上に配置するようになされた配置手段と、を備え
    前記第1吸着ノズルは、前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から逆方向を向いて前記第2吸着ノズルと対面するよう揺動可能であり、
    前記第2吸着ノズルは、前記第1吸着ノズルの前記揺動軸線と前記保持手段に保持された前記ウエハ付シートのシート面とに直交する方向を中心とした円周に沿って移動可能であり、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記インターポーザ基材と対面する位置まで移動し得る
    ことを特徴とするインターポーザの製造装置。
  20. 前記移載手段は、前記第1吸着ノズルを支持する支持部材を有し、前記支持部材は、前記第1吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで、前記第1吸着ノズルを移動させる
    ことを特徴とする請求項19に記載のインターポーザの製造装置。
  21. 前記支持部材は回転可能であり、
    前記支持部材が回転することによって、前記第1吸着ノズルの前記吸着口が前記ウエハ付シートと対面する位置から前記第2吸着ノズルと対面する位置まで向きを変えるようになる
    ことを特徴とする請求項20に記載のインターポーザの製造装置。
  22. 隣り合う前記第1吸着ノズルが所定の角度をなすようにして、前記支持部材に複数の前記第1吸着ノズルが支持されている
    ことを特徴とする請求項21に記載のインターポーザの製造装置。
  23. 前記配置手段は、前記第2吸着ノズルを支持し回転可能な支持体を有し、前記支持体が回転することによって、前記第2吸着ノズルの前記ICチップを吸着する吸着口が前記第1吸着ノズルと対面する位置から前記インターポーザ基材と対面する位置まで、前記第2吸着ノズルが移動する
    ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか一項に記載のインターポーザの製造装置。
  24. 前記第2吸着ノズルは、前記支持体の回転軸を中心とした同一円周上に等間隔を空けて複数設けられている
    ことを特徴とする請求項23に記載のインターポーザの製造装置。
  25. 前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、
    前記押圧部は、予め設定された前記第2吸着ノズルの予想位置に基づき、前記第2吸着ノズルの予想位置に対する所定の位置まで、当該ICチップを前記第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動する
    ことを特徴とする請求項19乃至24のいずれか一項に記載のインターポーザの製造装置。
  26. 前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップを押圧する押圧部と、前記押圧部と固定され前記第2吸着ノズルに接触する接触部と、を有し、前記第2吸着ノズルに吸着された前記ICチップの当該第2吸着ノズルに対する位置を調整する調整手段をさらに備え、
    前記接触部が前記第2吸着ノズルに接触するまで、前記押圧部は前記ICチップを当該第2吸着ノズルに対して摺動させながら移動する
    ことを特徴とする請求項19乃至24のいずれか一項に記載のインターポーザの製造装置。
  27. 前記ICチップを吸着した前記第2吸着ノズルに対面する位置へ前記インターポーザ基材を供給するための供給ローラーをさらに備え、
    前記供給ローラーは、供給方向に沿って等間隔を空けて前記インターポーザ基材に形成された多数の穴と係合する突起であって、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有する
    ことを特徴とする請求項19乃至26のいずれか一項に記載のインターポーザの製造装置。
  28. 前記インターポーザ基材を製造する手段をさらに備え、
    前記インターポーザ基材製造手段は、
    帯状に延びる前記基材に等間隔を空けて前記多数の穴を形成してなる穴形成済基材を搬送するための搬送ローラーと、
    搬送ローラーによって搬送される前記穴形成済基材上に前記接続用導電体を形成していく導電体形成手段と、を有し、
    前記搬送ローラーは、前記多数の穴と同一ピッチで設けられた複数の突起を有し、この突起を前記穴形成済基材の前記多数の穴と係合させながら前記穴形成済基材を搬送する
    ことを特徴とする請求項27に記載のインターポーザの製造装置。
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