JP4976310B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯機器、車載、医療、監視、ロボットなどの用途に用いられる、複数の光学系により画像を撮像する複眼方式の撮像装置に関する。
近年、撮像装置には、高画素化に加えて小型化に対する要求が強くなってきている。小型化するためには、光学レンズの大きさや焦点距離、撮像素子の大きさが障害となることが多い。
一般的に、光の波長が異なれば材料の屈折率が異なるため、焦点距離も異なる。従って、全波長の光の情報が含まれる被写体像を単レンズで撮像面に結像することはできない。その為、通常の撮像装置の光学系では、赤、緑、青の各波長の光を同一の撮像面に結像するため、光軸方向に複数の光学レンズが配置されている。従って、光学長が長くなり、撮像装置が厚くなる。
そこで、撮像装置の小型化、特に薄型化に有効な技術として、焦点距離が短い複数の単レンズを略同一平面上に配置した複眼方式の撮像装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。複眼方式のカラー画像撮像装置では、青色の波長の光を結像させるレンズと、緑色の波長の光を結像させるレンズと、赤色の波長の光を結像させるレンズとが同一平面上に並べられ、それぞれのレンズの光軸上に撮像素子の撮像面が配置されている。各レンズが受け持つ光の波長域が狭く限定されるため、各レンズの焦点距離を同一にすることにより、複数の単レンズを用いて複数の被写体像を同一平面上に配置された複数の撮像面に結像することが可能となる。従って、撮像装置の厚みを大幅に小さく出来る。
図16に複眼方式の撮像装置の一例の斜視図を示す。500はレンズアレイであり、一体成型された4つのレンズ501a、501b、501c、501dを備える。レンズ501aは、赤色の波長の光を結像させるレンズであり、赤色の波長分離フィルタ(カラーフィルタ)が撮像面に貼り付けられた撮像素子の撮像領域502aに被写体像を結像させる。レンズ501b,501dは、緑色の波長の光を結像させるレンズであり、緑色の波長分離フィルタ(カラーフィルタ)が撮像面に貼り付けられた撮像素子の撮像領域502b、502dに被写体像を結像させる。レンズ501cは、青色の波長の光を結像させるレンズであり、青色の波長分離フィルタ(カラーフィルタ)が撮像面に貼り付けられた撮像素子の撮像領域502に被写体像を結像させる。撮像素子は、各撮像領域502a〜502dに結像された被写体像の光強度を画像データに変換して出力する。これらの画像データを重ね合わせて合成することによりカラー画像を取得することができる。なお、レンズの個数は4個に限定する必要はない。
このように複眼方式の撮像装置によれば撮像装置を薄くすることができるが、ベイヤー配列されたカラーフィルタを備えた一般的な単眼方式の撮像装置に比べて解像度が劣るという問題がある。その理由を以下に説明する。
この単眼方式の撮像装置では、撮像素子の各画素が所定の色情報を取り出すことができるように、多数の画素の入射面にカラーフィルタがベイヤー配列で設けられている。即ち、縦横方向に配置された多数の画素の配置に対応して、緑色光を透過させるカラーフィルタが市松模様に配置され、残りの画素に、赤色光を透過させるカラーフィルタおよび青色光を透過させるカラーフィルタが交互に配置されている。このようなカラーフィルタの配列は一般にベイヤー配列と呼ばれる。撮像素子の各画素からは、カラーフィルタを透過した光の波長域の色情報のみが得られ、カラーフィルタを透過しない光の波長域の色情報を得ることはできない。しかしながら、画像の局所領域では3色の画像情報間に相関性があることが知られており(たとえば、非特許文献1)、例えば赤や青の画像情報から緑の画像情報を推測することができる。この特性を利用して不足している色の画像情報の補完処理が行われる。したがって、撮像素子の有効画素数と同じ画素数の解像度のカラー画像を得ることができる。たとえば、有効画素数が100万画素である撮像素子を用いた場合、50万個の画素が緑色の画像情報を検出し、25万個の画素が青色の画像情報を検出し、25万個の画素が赤色の画像情報を検出するが、上記補間処理により、赤、緑、青のいずれの色についても100万画素の解像度の画像情報を得ることができる。
一方、複眼方式の撮像装置では、撮像素子の各色に対応する各撮像領域が赤、緑、青のいずれかの色の画像情報を取得するため、各撮像領域の画素数と同じ画素数の解像度を有するカラー画像が得られる。たとえば、赤、緑、青の各色に対応する撮像領域がいずれも25万画素を有するためには、撮像素子は合計100万画素を有している必要があるが、重ね合わせて得られるカラー画像の解像度は25万画素となる。
画像の解像度を向上させる方法として、アクチュエータによりレンズと被写体との相対的位置を時系列的にずらすことによって、被写体像と撮像素子の画素との相対的位置関係が相互にずれた複数の画像を取得し、それらを合成することにより、高解像度画像を得る「画素ずらし」と呼ばれる技術がある(たとえば、特許文献2)。この画素ずらし技術におけるずらし量は、ずらす方向と取得する画像の数により最適な値が決まる。たとえば、2つの画像を合成する場合は、被写体像と画素との相対的位置関係が画素の配置ピッチ(以下、「画素ピッチ」という)の半分だけ2つの画像間でずれていると、もっとも高解像度の画像を得ることができる。画素ずらし技術は、レンズにより結像された被写体像と撮像素子の画素との相対的位置関係が互いにずれた複数の画像が得られれば利用可能であり、複眼方式の撮影装置にも適用可能である。但し、レンズと被写体との相対的位置を時系列的にずらすことにより行う画素ずらし技術は、被写体像が静止している場合には有効であるが、静止していない場合はレンズと被写体との相対的位置を時系列的にずらすことに起因して撮影タイミングがずれるため、高解像度画像を得ることは難しい。
また、例えば特許文献3には、複数のレンズで複数の被写体像を複数の撮像領域上にそれぞれ結像させる複眼方式の撮像装置において、所定距離にある被写体の被写体像がレンズの光軸を結ぶ方向に所定量ずれて結像された画素ずらしが実現されるように、撮像素子の画素に対して複数のレンズの各光軸を位置決めをすることにより、高解像度の合成画像を取得する方法が提案されている。この方式は、被写体と撮像装置との距離が一定であれば、被写体像が静止していなくても高解像度画像を得ることが可能である。
特開2002−204462号公報 特開平10−304235号公報 特開2002−209226号公報 小寺宏曄、他2名、「色信号の相関を利用した単色画像からのフルカラー画像の表示方式」、昭和63年度画像電子学会全国大会予稿20、p.83−86(1988)
しかしながら、特許文献3に記載の方法には2つの課題がある。
第1に、被写体と撮像装置との距離が所定値でない場合、もしくは温度変化等により複数のレンズの光軸間隔が変わった場合に、画素ずらしのずれ量が変化するため、高解像度画像を得ることはできないという課題がある。以下、この第1の課題について詳細に説明する。
画素ずらし技術により確実に高解像度画像を得るためには、合成される複数の画像間において、被写体像と画素との相対的位置関係が常にずれている必要がある。図17A及び図17Bは、複眼方式の撮像装置において、被写体と、光軸が異なる2つのレンズと、この2つのレンズで結像された2つの被写体像との位置関係を示した図であり、図17Aは2つのレンズの光軸を含む平面における断面図、図17Bは、撮像素子の撮像面を光軸と平行な方向から見た平面図である。600a、600bはレンズ601a、601bの光軸であり、602a、602bは光軸600a、600bが撮像素子の撮像領域603と交わる位置である。605a、605bは、光軸600a上にある被写体604の、レンズ601a、601bによって結像された被写体像である。複眼方式の撮像装置においては複数のレンズの光軸が互いに異なるため、撮像装置から被写体までの距離に応じて、撮像領域603上での被写体像605bの位置は、レンズの光軸600a、600bを結ぶ方向(図中の一点鎖線610の方向)に移動する。この現象は「視差」と呼ばれ、レンズ光軸600bと撮像領域603とが交わる位置602bから被写体像605bまでのずれ量Sは、レンズ601aから被写体604までの距離(以下、「被写体距離」という)をA、レンズ601a,601bの光軸600a,600b間の距離をd、レンズ601a,601bから撮像領域603までの距離をfとすると、(数1)で表される。
Figure 0004976310
このように、レンズの光軸600a、600bを結ぶ一点鎖線610の方向における被写体像605bと撮像領域603の画素との相対的位置関係は、被写体距離Aによって変化する。したがって、特許文献3のように、2つのレンズの光軸を結ぶ方向における被写体像のずれ量が所定値となるように予め設定した場合には、レンズから被写体までの距離Aによってずれ量Sが変わるため、被写体距離によっては常に高解像度の合成画像を得られるとは限らない。また、温度変化によりレンズの光軸間の距離dが変化した場合も、同様にずれ量Sが変化するため、常に高解像度の合成画像を得られるとは限らない。
第2に、画素ずらしのずれ量が所定量になるように光学系を設定したとしても、レンズ成型誤差、実装誤差、被写体距離、温度などに起因して、図18に示すように、異なる撮像領域間で被写体像のずれ量が画素ピッチの0.5倍(以下「0.5画素」という)とならない場合が多いという課題がある。図18において、502aは赤色光を受光する撮像領域、502bは緑色光を受光する撮像領域、502cは青色光を受光する撮像領域、502dは緑色光を受光する撮像領域、702a、702b、702c、702dは各撮像領域502a,502b,502c,502dを構成する画素、701a、701b、701c、701dは各撮像領域502a,502b,502c,502dにおける被写体像の位置である。水平方向に並んだ撮像領域502cと撮像領域502bとの間のずれ量は、高解像度の合成画像を得るためには水平方向に0.5画素、垂直方向に0画素であることが理想的であるが、図18では水平方向に0.6画素、垂直方向に0.1画素となっている。また、垂直方向に並んだ撮像領域502aと撮像領域502bとのずれ量は、高解像度の合成画像を得るためには水平方向に0画素、垂直方向に0.5画素であることが理想的であるが、図18では水平方向に0.1画素、垂直方向に0.4画素となっている。また、撮像領域502dと撮像領域502bとのずれ量は、高解像度の合成画像を得るためには水平方向に0.5画素、垂直方向に0.5画素であることが理想的であるが、図18では水平方向に0.5画素、垂直方向に0.5画素となっている。複数の撮像領域の画素と複数の被写体像との位置関係が図18の場合において、複数の撮像領域から得た複数の画像を画素ずらし技術を用いて合成した場合にどのような画像が得られるかを図19A〜図19Dを用いて説明する。
図19Aは、白地に垂直方向に延びた3本の黒線(被写体)を撮像した場合において、撮像領域502bに結像された被写体像を示した図である。図19Bは、複数の撮像領域の画素と複数の被写体像とが図18の位置関係を有している場合において、複数の撮像領域502a,502b,502c,502dから得た複数の画像を画素ずらし技術を用いて合成して得た合成画像を示した図である。図19Cは、複数の撮像領域と複数の被写体像とが理想的な位置ずれ関係を有している場合において、複数の撮像領域502a,502b,502c,502dから得た複数の画像を画素ずらし技術を用いて合成して得た合成画像を示した図である。図19Dは、図18の撮像領域502bから得た画像を示した図である。図19A〜図19Dでは、濃淡を線の密度で表現しており、濃い色ほど線の密度を高くし、薄い色ほど線の密度を低くして表現している。複数の撮像領域に対する複数の被写体像のずれ量が理想値から外れた場合に得られる図19Bに示す合成画像は、複数の画像を合成する前の図19Dに示す画像に比べて3本の黒線の識別は容易であり解像度は向上しているが、複数の撮像領域に対する複数の被写体像のずれ量が理想値である場合に得られる図19Cに示す合成画像に比べて色むらが目立っている。
本発明は、上記の従来の課題を解決し、被写体距離によらず常に高解像度且つ高画質の画像を得ることができる薄型の複眼方式の撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、同一平面上に配置された複数のレンズと、前記複数のレンズによる複数の被写体像をそれぞれ受光する複数の撮像領域とを有する。前記複数の撮像領域のそれぞれにおける画素配置の垂直ラインの方向及び水平ラインの方向が前記複数の撮像領域間で互いに同一である。
記複数の撮像領域のうちの所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記垂直ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像が、前記水平ラインの方向に互いに所定量ずれている
更に、前記所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記水平ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像が、前記垂直ラインの方向に互いに所定量ずれている
本発明によれば、薄型で、高解像度且つ高画質の画像を得ることができる複眼方式の撮像装置を実現することができる。
本発明の撮像装置では、前記複数の撮像領域のうちの所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記垂直ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像が、前記水平ラインの方向に互いに所定量ずれている。これにより、垂直ライン方向に延びる細線画像がより精細に見えるなど、水平ライン方向の解像度を被写体距離によらず常に高解像度化することが可能となる。
また、本発明の撮像装置では、前記所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記水平ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像が、前記垂直ラインの方向に互いに所定量ずれている。これにより、水平ライン方向に延びる細線画像がより精細に見えるなど、垂直ライン方向の解像度を被写体距離によらず常に高解像度化することが可能となる。
本発明の上記撮像装置において、前記所定量が、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲であることが好ましい。これにより、水平ライン方向もしくは垂直ライン方向の解像度を被写体距離によらず常に高解像度化することが可能となる。なお、本発明において、「前記所定量のずれ方向」を「画素ずらし方向」と呼ぶ。
本発明の上記撮像装置において、前記複数のレンズと前記複数の撮像領域との間に複数のカラーフィルタが設けられていることが好ましい。これにより、薄型でカラー画像の撮影が可能な撮像装置を実現できる。
この場合において、前記複数のカラーフィルタのうち、少なくとも2つが同一の分光透過率特性を有することが好ましい。これにより、薄型でカラー画像の撮影が可能で、更に高精度な被写体像の合成が可能となる。
本発明の上記撮像装置は、前記複数の撮像領域からそれぞれ出力される複数の画像データを処理する画像処理手段をさらに有することが好ましい。この場合、前記画像処理手段は、前記複数の画像データを合成して前記複数の画像データよりも高解像度の合成画像データを作成し出力する画像合成手段を有し、前記画像合成手段は、前記複数の画像データのうちの少なくとも一つの画像データに含まれる局所領域でのエッジ方向を検出するエッジ方向検出手段を有することが好ましい。そして、前記画像合成手段は、前記エッジ方向検出手段が判断したエッジの方向に基づき前記複数の画像データの合成方法を変更することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化の滑らかな画像を出力することが可能となる。
この場合、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では垂直方向に同一の画素信号値を連続して配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、垂直ライン方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらを少なく出力することが可能となる。
あるいは、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記水平ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値を前記水平ラインの方向に並べて配置し、且つ、前記垂直ラインの方向に隣り合う2つの画素間には、前記2つの画素の画素信号値の補間値を配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、垂直ライン方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化を滑らかに出力することが可能となる。
また、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記水平ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では水平方向に同一の画素信号値を連続して配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、水平ライン方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらを少なく出力することが可能となる。
あるいは、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記水平ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記垂直ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値を前記垂直ラインの方向に並べて配置し、且つ、前記水平ラインの方向に隣り合う2つの画素間には、前記2つの画素の画素信号値の補間値を配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、水平ライン方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化を滑らかに出力することが可能となる。
また、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向に対して傾斜していると判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では前記エッジ方向に同一の画素信号値を連続して配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、斜め方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらを少なく出力することが可能となる。
あるいは、前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向に対して傾斜していると判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記水平ラインの方向又は前記垂直ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値と、前記エッジ方向に隣り合う2つの画素の画素信号値の補間値とを配置することが好ましい。これにより、前記所定量が、厳密に、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.5倍でない場合であっても、画素ピッチの0.25倍以上0.75倍以下であれば、斜め方向に延びたエッジを有する画像領域を常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化を滑らかに出力することが可能となる。
また、本発明の撮像装置が、前記複数の撮像領域からそれぞれ出力される複数の画像データを処理する画像処理手段をさらに有することが好ましい。この場合、前記画像処理手段は、前記複数の画像データを合成して前記複数の画像データよりも高解像度の合成画像データを作成し出力する画像合成手段を有することが好ましい。そして、前記画像合成手段は、前記複数の撮像領域のずれ量に応じて前記複数の画像データの中から合成に使用する複数の画像データを選択することが好ましい。これにより、前記少なくとも一対の被写体像のずれ量である前記所定量が被写体距離や温度の変化などにより変化した場合でも、常に適切な画像データを選択して合成画像データを出力するので、常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化の滑らかな画像を出力することが可能となる。
この場合において、 前記画像合成手段は、前記ずれ量が所定の値に最も近い画像データを前記複数の画像データの中から選択することが好ましい。これにより、前記少なくとも一対の被写体像のずれ量である前記所定量が被写体距離や温度の変化などにより変化した場合でも、常に最適な画像データを選択して合成画像データを出力するので、常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化の滑らかな画像を出力することが可能となる。
あるいは、前記画像合成手段は、前記ずれ量が所定の範囲に含まれる画像データを前記複数の画像データの中から選択することが好ましい。これにより、前記少なくとも一対の被写体像のずれ量である前記所定量が被写体距離や温度の変化などにより変化した場合でも、常に適切な画像データを選択して合成画像データを出力するので、常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化の滑らかな画像を出力することが可能となる。
前記所定の範囲が、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲であることが好ましい。これにより、前記少なくとも一対の被写体像のずれ量である前記所定量が被写体距離や温度の変化などにより変化した場合でも、常に適切な画像データを選択して合成画像データを出力するので、常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡の変化の滑らかな画像を出力することが可能となる。
本発明の上記撮像装置が、前記複数の撮像領域からそれぞれ出力される複数の画像データを処理する画像処理手段をさらに有することが好ましい。この場合において、前記画像処理手段は、前記複数の画像データを合成して前記複数の画像データよりも高解像度の合成画像データを作成し出力する画像合成手段と、前記合成画像データもしくは前記合成画像データに処理を施した画像データの各画素の画素信号値をこの画素の近傍の画素の画素信号値に基づき平滑化した平滑化画像データを出力する平滑フィルタ手段と、前記平滑化画像データもしくは前記平滑化画像データに処理を施した画像データの各画素の画素信号値をこの画素の近傍の画素信号値に基づきエッジを強調したエッジ強調化画像データを出力するエッジ強調フィルタ手段とを有することが好ましい。これにより、前記画像合成手段から出力された合成画像データの色むらを低減することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態に係る撮像装置は、ほぼ同一平面上に配置された4つのレンズと、4つのレンズに対応して配置された4つのカラーフィルタと、4つのレンズによる4つの被写体像をそれぞれ受光する4つの撮像領域とを備え、カラー画像及び/又は白黒画像を出力する薄型の複眼方式の撮像装置である。4つのレンズのうち、3つは互いに異なる光学特性を有し、残りの1つはこれら3つのうちのいずれか1つと同一の光学特性を有している。4つの撮像領域のそれぞれは、垂直方向及び水平方向に碁盤目状に配置された多数の画素を有している。4つの撮像領域のそれぞれの画素が配置された垂直ライン方向及び水平ライン方向が4つの撮像領域間で互いに一致している。撮像領域とその撮像領域上に結像される被写体像との相対的位置関係は、撮像領域間において所定方向に約0.5画素ずれている。本実施の形態の撮像装置によれば、被写体距離や温度変化によらず常に高解像度で、色むらが少なく、濃淡が滑らかに変化した画像を得ることができる。また、被写体に含まれる曲線を滑らかな曲線として表現でき、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成の影響により生じる色むらを低減することができる。
図1に本発明の一実施の形態に係る撮像装置の概略構成を示す。また、図2は図1のII−II線に沿った撮像部101の断面図である。
まず、本実施の形態の撮像装置が、レンズ間の視差が補正されたカラー画像を出力する原理を説明する。
図1において、101は被写体側から見た撮像部である。被写体からの光は、ほぼ同一平面上に配置された4枚の単レンズ102a、102b、102c、102dに入射し、4枚の単レンズ102a、102b、102c、102dは、カラーフィルタ113a,113b,113c,113d(図2参照。但し、カラーフィルタ113b,113dは図示せず。)を介して撮像素子103の撮像領域104a、104b、104c、104d上に被写体像をそれぞれ結像させる。撮像素子103としては、例えば200万画素などの高画素数の撮像素子が使用されるが、図面を簡単化するため図1では825画素の画素数の少ない撮像素子を示している。図1において、撮像素子103内に水平方向(X軸方向)及び垂直方向(Y軸方向)に格子状に並んでいる各正方形は画素を表す。画素の配列方向のうち、水平方向(X軸方向)を水平ライン方向、垂直方向(Y軸方向)を垂直ライン方向と呼ぶ。各正方形(各画素)内の小さな正方形は受光部を表す。
図2に示すように、撮像素子103の被写体側にはカラーフィルタ113a,113b,113c,113d(カラーフィルタ113b,113dは図示せず)が配置される。単レンズ102a、102dは、緑色の光線が撮像素子103の撮像面に結像されるのに適切な焦点距離を有するように設計されており、単レンズ102bは赤色の光線が撮像素子103の撮像面に結像されるのに適切な焦点距離を有するように設計されており、単レンズ102cは青色の光線が撮像素子103の撮像面に結像されるのに適切な焦点距離を有するように設計されている。撮像素子103の撮像面の上部には、単レンズ102a,102dに対応する撮像領域104a,104dに緑色光を透過させるカラーフィルタ113a,113dが配置されており、単レンズ102bに対応する撮像領域104bに赤色光を透過させるカラーフィルタ113bが配置されており、単レンズ102cに対応する撮像領域104cに青色光を透過させるカラーフィルタ113cが配置されている。これにより、撮像領域104a,104dには緑の光成分による被写体像が結像され、撮像領域104bには赤の光成分による被写体像が結像され、撮像領域104cには青の光成分による被写体像が結像される。撮像領域104a,104b,104c,104dにそれぞれ結像される被写体像は、被写体距離をA、レンズの光軸間の距離をd、焦点距離をfとすると、(数1)で算出される視差量Sだけ、それぞれ光軸105a,105b,105c,105dに対してずれて結像される。
CCDやCMOSなどの固体撮像素子で構成される撮像素子103は、撮像素子駆動回路112により露光時間や信号の取込み及び転送のタイミングなどが制御されている。撮像部101から出力される各画素での受光量のアナログ信号値は、A/D変換器111によりディジタル信号に変換され、このディジタル信号は画像処理部106に入力される。画像処理部106に入力された撮像領域104a、104b、104c、104dのディジタル化された画像データは、ホワイトバランスやシェーディング補正などの処理をされる。
図3に、単レンズ102aの光軸105a上で被写体距離A0にある被写体の撮像領域104a,104dに結像される被写体像114を示す。被写体像114は、撮像領域104a上では光軸105a上に結像され、撮像領域104d上では光軸105aと光軸105dとを結ぶ直線115上であって、光軸105dから距離Sxyだけ離れた位置に結像される。
光軸105aと光軸105dとのX軸方向における距離をdxとすると、撮像領域104aと撮像領域104dとの間での被写体像114のX軸方向の視差Sxは(数2)で表される。
Figure 0004976310
光軸105aと光軸105dとのY軸方向における距離をdyとすると、撮像領域104aと撮像領域104dとの間での被写体像114のY軸方向の視差Syは(数3)で表される。
Figure 0004976310
したがって、距離Sxyは(数4)で表される。
Figure 0004976310
画像合成部107は、同色(緑)の被写体像が形成される撮像領域104a及び撮像領域104dから出力される2つの画像データを用いて被写体像の相関性を求める演算を行い視差Sx及びSyを算出する。画素は、撮像素子103上の整数座標にしか存在しないが、線形補間などの補間演算を行うことにより、視差Sx、Syの小数点以下の値をも求めることができる。
光軸105a及び光軸105d間のX軸方向距離と、光軸105a及び光軸105c間の距離とはほぼ等しいため、算出した視差Sxを、撮像領域104aと撮像領域104cとの間での被写体像の視差量として用いる。光軸105a及び光軸105d間のX軸方向距離と、光軸105a及び光軸105c間の距離との誤差は、無限遠においた被写体(例えば黒地に白の点光源)の撮像領域104a,104c,104dにそれぞれ結像される被写体像の位置を比較するなどして補償する。
同様に、光軸105a及び光軸105d間のY軸方向の距離と、光軸105a及び光軸105b間の距離とはほぼ等しいため、算出したSyを、撮像領域104aと撮像領域104bとの間での被写体像の視差量として用いる。光軸105a及び光軸105d間のY軸方向距離と、光軸105a及び光軸105b間の距離との誤差は、上述したX軸方向距離の誤差の補償方法と同様の方法により補償する。
画像合成部107は、緑の光成分よる被写体像が結像される撮像領域104aからの画像に対する、赤の光成分による被写体像が結像される撮像領域104bからの画像、及び青の光成分による被写体像が結像される撮像領域104cからの画像のずれを、算出した視差Sx及びSyを用いて補正し、次いで、これら3つの画像を合成する。かくして、被写体像のカラー画像を得ることができる。
次に図1の撮像装置が被写体距離によらず常に高解像度な画像を出力する原理について説明する。
図4に単レンズ102aの光軸105a上で被写体距離A0にある被写体の撮像領域104a〜104dに結像される被写体像114a〜114dの位置を示す。
撮像領域104aでは被写体像114aは光軸105a上に存在する。
撮像領域104cでの光軸105cの位置は、撮像領域104aでの光軸105aの位置に対してY軸の負方向に約0.5画素ずれている。被写体像114cは、光軸105cからX軸の負方向に(数2)で求めた視差Sx離れた位置に結像される。
撮像領域104bでの光軸105bの位置は、撮像領域104aでの光軸105aの位置に対してX軸の負方向に約0.5画素ずれている。被写体像114bは、光軸105bからY軸の負方向に(数3)で求めた視差Sy離れた位置に結像される。
撮像素子103としては、図4では説明を容易にするため実際より少ない画素数の撮像素子を示しているが、実際には200万画素などの高画素数の撮像素子が用いられる。従って、光軸105aと光軸105cとのY軸方向のずれ量は非常に小さいため、撮像領域104cでの被写体像114cのY軸方向における視差は無視できる。同様に、光軸105aと光軸105bとのX軸方向のずれ量も非常に小さいため、撮像領域104bでの被写体像114bのX軸方向における視差は無視できる。
したがって、被写体距離A0が変化すると、被写体像114cは、撮像領域104cにおいてX軸方向に移動する。この時、被写体像114cは、光軸105aに対してY軸方向に常に約0.5画素ずれた状態を保ってX軸方向に移動する。
また、被写体距離A0が変化すると、被写体像114bは、撮像領域104bにおいてY軸方向に移動する。この時、被写体像114bは、光軸105aに対してX軸方向に常に約0.5画素ずれた状態を保ってY軸方向に移動する。
つまり、撮像領域104c上の被写体像114cは、被写体距離によらず撮像領域104a上の被写体像114aに対して常にY軸の負方向に約0.5画素ずれており、撮像領域104b上の被写体像114bは、被写体距離によらず撮像領域104a上の被写体像114aに対して常にX軸の負方向に約0.5画素ずれている。
視差による画像のずれの補正は算出した視差Sx,Syを用いて以下のようにして行う。図5に示すように、撮像領域104cをX軸方向にSxだけ補正する。また、撮像領域104bをY軸方向にSyだけ補正する。更に、撮像領域104dをX軸方向にSx、Y軸方向にSyだけそれぞれ補正する。なお、各撮像領域の座標値は整数値のみであるので、補正量Sx、Syが小数点以下の値を含む時は四捨五入などの処理を行う。
各撮像領域104a〜104dはm×n(縦×横)画素を有し、撮像領域104aの各画素の座標をa(x、y)、撮像領域104bの各画素の座標をb(x、y)、撮像領域104cの各画素の座標をc(x、y)、撮像領域104dの各画素の座標をd(x、y)、但し、x=1、2、・・・、m、y=1、2、・・・、nとする。撮像領域104cの画素c(x、y)は、撮像領域104aの画素a(x、y)に対して、Y軸の正方向に約0.5画素だけずれた位置にある被写体像を受光する。また、撮像領域104bの画素b(x、y)は、撮像領域104aの画素a(x、y)に対して、X軸の正方向に約0.5画素だけずれた位置にある被写体像を受光する。また、撮像領域104dの画素d(x、y)が受光する被写体像の、撮像領域104aの画素a(x、y)が受光する被写体像に対するX軸方向及びY軸方向におけるずれ量は、被写体距離の変化に応じて変化する。
したがって、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ約0.5画素ずつずれたm×nの画素数を有する画像から、2・m×2・n(縦×横)の画素数を有する高解像度の合成画像hを作成するためには、図6Aに示すように、合成画像の座標h(2・x−1,2・y−1)には画素a(x,y)の輝度値を代入し、座標h(2・x−1,2・y)には画素c(x,y)の輝度値を代入し、座標h(2・x,2・y−1)には画素b(x,y)の輝度値を代入し、座標h(2・x,2・y)にはその4近傍の画素の輝度値の平均値を代入する(x=1,2,・・・,m、y=1,2,・・・,n)。ここで、座標h(2・x,2・y)にはその4近傍の画素の輝度値の平均値ではなく、その近傍の画素の輝度値を用いて他の補間方法により算出した値を代入してもよい。
なお、被写体距離によっては、撮像領域104dの画素d(x,y)が、撮像領域104aの画素a(x,y)に対して、X軸の正方向に約0.5画素、Y軸の正方向に約0.5画素ずれた被写体像114を受光している場合がある。この場合は、図6Bに示すように、合成画像の座標h(2・x−1,2・y−1)には画素a(x,y)の輝度値を代入し、、座標h(2・x−1,2・y)には画素c(x,y)の輝度値を代入し、座標h(2・x,2・y−1)には画素b(x,y)の輝度値を代入し、座標h(2・x,2・y)には画素d(x,y)の輝度値を代入する。
以上のようにして、m×nの画素数を有し、且つ互いにずれた撮像領域104a、104b、104c、104dから得た4つの画像から、2・m×2・nの画素数を有する合成画像hを作成することができる。つまり、撮像領域104a、104b、104c、104dからそれぞれ得られる図7Aに示すm×nの画素数を有するの4つの画像を合成することにより、図7Bに示す2・m×2・nの画素数を有する高解像度の画像を得ることができる。
被写体が白黒の場合は、上記の方法で高解像度の合成画像を作成することができる。しかし、被写体がカラーの場合は、赤、緑、青の3つの合成画像を作成する。赤の色情報を持つ合成画像をhr、緑の色情報を持つ合成画像をhg、青の合成画像をhbとする。画像の局所領域では赤、緑、青の各画像情報間に相関性があるという特性を利用して、合成画像hr,hg,hbを作成する。赤及び緑間の画像情報の相関を表す行列c_rg、青及び緑間の画像情報の相関を表す行列c_bg、青及び赤間の画像情報の相関を表す行列c_brを(数5)で算出する。
Figure 0004976310
次に(数5)で求めた各行列にメディアンフィルタを作用させてノイズを除去し、(数6)の行列median_c_rg、median_c_bg、median_c_brを算出する。
Figure 0004976310
次に(数6)で求めた各行列に重み係数を用いたローパスフィルタを作用させ、(数7)のLPF_c_rg、LPF_c_bg、LPF_c_brを算出する。
Figure 0004976310
この局所領域での各色の相関を表すLPF_c_rg、LPF_c_bg、LPF_c_brを用いて、赤の色情報を持つ合成画像hr、緑の色情報を持つ合成画像hg、青の合成画像hbを作成する。
赤の色情報を持つ合成画像hrは(数8)を用いて作成する。
Figure 0004976310
緑の色情報を持つ合成画像hgは(数9)を用いて作成する。
Figure 0004976310
青の色情報を持つ合成画像hbは(数10)を用いて作成する。
Figure 0004976310
算出した赤、緑、青の合成画像hr、hg、hbをカラー合成することにより、2・m×2・nの画素数を有する高解像度なカラー合成画像h_rgbを得る。なお、撮像素子103に結像される被写体像がレンズ102a〜102dにより反転する特性を考慮し、図8に示すようにカラー合成画像h_rgbの画素配列をY軸方向に反転する。
次に、図1の撮像装置において、4つのレンズから投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、常に高解像度で色むらが少ない画像を出力できる原理について説明する。
図1の撮像領域104a〜104dにおける光軸105a〜105dのずれ量は、レンズ102a〜102dの成型誤差や実装の際の実装誤差などに起因して、各画素ずらし方向において理想的なずれ量である0.5画素でない場合が多い。図9に撮像領域104a〜104cにおける被写体像114a〜114c及び光軸105a〜105cとこれらの近傍の画素を拡大して示す。図9は視差補正処理後の被写体像114a〜114cと光軸105a〜105cとの関係を示している。
撮像領域104cの被写体像114cは、撮像領域104aの被写体像114aに対してY軸の負方向に0.6画素ずれており、X軸の負方向に0.1画素ずれている。被写体距離が変化すると、被写体像114cは、被写体像114aに対するY軸方向のずれ量をほぼ0.6画素に保ったままX軸方向に移動する。この時、被写体像114cの被写体像114aに対するY軸方向のずれ量が0.25画素から0.75画素の範囲内であれば、高解像度の合成画像を得ることができる。撮像領域104cの被写体像114cと撮像領域104aの被写体像114aとのX軸方向のずれ量が±0.5画素の範囲内に入るように視差補正処理される。
撮像領域104bの被写体像114bは、撮像領域104aの被写体像114aに対してY軸の負方向に0.1画素ずれており、X軸の負方向に0.6画素ずれている。被写体距離が変化すると、被写体像114bは、被写体像114aに対するX軸方向のずれ量をほぼ0.6画素に保ったままY軸方向に移動する。この時、被写体像114bの被写体像114aに対するX軸方向のずれ量が0.25画素から0.75画素の範囲内であれば、高解像度の合成画像を得ることができる。撮像領域104bの被写体像114bと撮像領域104aの被写体像114aとのY軸方向のずれ量が±0.5画素の範囲内に入るように視差補正処理される。
各被写体像のずれ量が上記の場合において、垂直方向に延びたエッジを持つ被写体を撮影した時の出力画像について述べる。撮像素子103上に結像された垂直方向に延びた三本の太線からなる被写体像を図10Aに、撮像領域104aに取り込まれた画像の画素配列をY軸方向に反転して得られた画像を図10Bに、高解像度のカラー合成画像h_rgbを図10Cに示す。図10A〜図10Cでは、濃淡を線の密度で表現しており、濃い色ほど線の密度を高くし、薄い色ほど線の密度を低くして表現している。
図10Cの画像は、図10Bの画像に比べて三本の太線からなる被写体像の識別がより容易であり、より高解像度の画像となっている。しかし、撮像領域104c上の被写体像114cの撮像領域104a上の被写体像114aに対するX軸方向及びY軸方向のずれ量が、理想的なずれ量であるX軸方向に0画素、Y軸方向に0.5画素から外れていることに起因して、図10Cの画像には色むらが発生している。そこで、被写体像の局所領域でのエッジの方向を検出し、エッジの方向に応じて赤の色情報を持つ合成画像hr、緑の色情報を持つ合成画像hg、青の色情報を持つ合成画像hbの合成方法を以下のように変更する。
(数11)は撮像領域104aの各座標でのY軸方向に延びるエッジの強さ、つまりX軸方向の平均化された微分成分Dy(x、y)を算出する式である。
Figure 0004976310
(数12)は撮像領域104aの各座標でのX軸方向に延びるエッジの強さ、つまりY軸方向の平均化された微分成分Dx(x、y)を算出する式である。
Figure 0004976310
(数13)は撮像領域104aの各座標での右上がり斜め方向に延びるエッジの強さ、つまり左上がり斜め方向の平均化された微分成分Dsr(x、y)を算出する式である。
Figure 0004976310
(数14)は撮像領域104aの各座標での左上がり斜め方向に延びるエッジの強さ、つまり右上がり斜め方向の平均化された微分成分Dsl(x、y)を算出する式である。
Figure 0004976310
算出したDx(x、y)、Dy(x、y)、Dsr(x、y)、Dsl(x、y)の各絶対値のうち、Dx(x、y)の絶対値が最大となる場合は、赤の色情報を持つ合成画像hrは(数15)を用いて作成する。
Figure 0004976310
緑の色情報を持つ合成画像hgは(数16)を用いて作成する。
Figure 0004976310
青の色情報を持つ合成画像hbは(数17)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Dy(x、y)の絶対値が最大となる場合は、赤の色情報を持つ合成画像hrは(数18)を用いて作成する。
Figure 0004976310
緑の色情報を持つ合成画像hgは(数19)を用いて作成する。
Figure 0004976310
青の色情報を持つ合成画像hbは(数20)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Dsr(x、y)の絶対値が最大となる場合は、赤の色情報を持つ合成画像hrは(数21)を用いて作成する。
Figure 0004976310
緑の色情報を持つ合成画像hgは(数22)を用いて作成する。
Figure 0004976310
青の色情報を持つ合成画像hbは(数23)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Dsl(x、y)の絶対値が最大となる場合は、赤の色情報を持つ合成画像hrは(数24)を用いて作成する。
Figure 0004976310
緑の色情報を持つ合成画像hgは(数25)を用いて作成する。
Figure 0004976310
青の色情報を持つ合成画像hbは(数26)を用いて作成する。
Figure 0004976310
図10Aの被写体像はY軸方向に延びるエッジであるため、(数18)から(数20)を用いて合成画像hr、hg、hbが作成される。算出した赤、緑、青の合成画像hr、hg、hbを合成することにより、図10Dに示すように、図10Cの画像に発生していた色むらが無くなり、2・m×2・nの画素数を有する高解像度の色むらの無いカラー画像h_rgbを得る。図10Dでは、濃淡を線の密度で表現しており、濃い色ほど線の密度を高くし、薄い色ほど線の密度を低くして表現している。
図10Dのように色むらの低減された画像が得られる理由は以下の通りである。図10AのようにY軸方向に延びたエッジを有する局所領域では、Y軸方向に隣り合う画素の輝度値の相関性は高いため、Y軸方向に隣り合う画素の輝度値を同一の値にしても出力画像に対する影響は小さい。したがって、(数18)から(数20)に示すように、Y軸方向に隣り合う画素に同一の値を代入する。これにより、Y軸方向に延びたエッジ画像の直線性が再現され、図10Dのように色むらのない画像が得られる。
また、図示していないが、X軸方向に延びたエッジを有する局所領域では、X軸方向に隣り合う画素の輝度値の相関性は高いため、X軸方向に隣り合う画素の輝度値を同一の値にしても出力画像に対する影響は小さい。したがって、(数15)から(数17)に示すように、X軸方向に隣り合う画素に同一の値を代入する。これにより、X軸方向に延びたエッジ画像の直線性が再現され、色むらがない画像が得られる。
また、図示していないが、右上がり斜め方向に延びたエッジを有する局所領域では、右上がり斜め方向に隣り合う画素の輝度値の相関性は高いため、右上がり斜め方向に隣り合う画素の輝度値を同一の値にしても出力画像に対する影響は小さい。したがって、(数21)から(数23)に示すように、右上がり斜め方向に隣り合う画素に同一の値を代入する。これにより、右上がり斜め方向に延びたエッジ画像の直線性が再現され、色むらがない画像が得られる。
また、図示していないが、左上がり斜め方向に延びたエッジを有する局所領域では、左上がり斜め方向に隣り合う画素の輝度値の相関性は高いため、左上がり斜め方向に隣り合う画素の輝度値を同一の値にしても出力画像に対する影響は小さい。したがって、(数24)から(数26)に示すように、左上がり斜め方向に隣り合う画素に同一の値を代入する。これにより、左上がり斜め方向に延びたエッジ画像の直線性が再現され、色むらがない画像が得られる。
なお、撮像素子103に結像される被写体像はレンズ102a〜102dにより反転する特性を考慮し、図8に示すようにカラー合成画像h_rgbの画素配列をY軸方向に反転している。上記の右上がり斜め方向、左上がり斜め方向は反転後の画像における方向を意味する。
以上のような本実施の形態の複眼方式の撮像装置によれば、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、被写体距離によらず常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。
なお、例えば図11に示すように、被写体の濃淡が変化する場合は、(数15)から(数26)を、補間式を含む以下の(数27)から(数38)に変更することが好ましい。これにより、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、被写体距離によらず常に高解像度で、色むらが少ないカラー画像を出力することができ、且つ、濃淡の変化を滑らかに表現することができる。図11では、濃淡を線の密度で表現しており、濃い色ほど線の密度を高くし、薄い色ほど線の密度を低くして表現している。
合成画像hr、hg、hbの画素の輝度値として、(数15)から(数26)では、ある画素に、この画素に対してエッジ方向において一方の隣に位置する画素の輝度値を代入したが、(数27)から(数38)では、この画素に対してエッジ方向において両隣に位置する2つの画素の輝度値を線形補間して得られた値を代入している。なお、補間方法としては、線形補間に限られず、両隣に位置する2つの画素の輝度値を用いた3次補間などを用いても良い。
算出したDx(x、y)、Dy(x、y)、Dsr(x、y)、Dsl(x、y)の各絶対値のうち、Dx(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数27)、(数28)、(数29)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Dy(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数30)、(数31)、(数32)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Dsr(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数33)、(数34)、(数35)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Dsl(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数36)、(数37)、(数38)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
なお、被写体距離によっては、撮像領域104dの画素d(x、y)が、撮像領域104aの画素a(x、y)に対して、X軸の正方向に約0.5画素、Y軸の正方向に約0.5画素ずれた被写体像114を受光している場合がある。この場合は、(数27)から(数32)に代えて(数39)から(数44)を用いることが好ましい。これにより、特定の被写体距離では緑の色再現性を向上させることができるので、より高解像度の輝度情報を得ることが可能となり、視覚的により高解像度の画像を得ることが可能となる。
算出したDx(x、y)、Dy(x、y)、Dsr(x、y)、Dsl(x、y)の各絶対値のうち、Dx(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数39)、(数40)、(数41)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Dy(x、y)の絶対値が最大となる場合は、合成画像hr、hg、hbは(数42)、(数43)、(数44)を用いて作成する。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
Figure 0004976310
被写体に曲線が含まれる場合は、合成されたカラー画像h_rgbでその曲線が滑らかでない場合がある。また、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により色むらが生じる場合がある。このような場合は、合成画像hr、hg、hbに(数45)に示すような重み付き平滑フィルタ及び(数46)に示すようなエッジ強調フィルタを作用させて得られる合成画像EDGE_hr、EDGE_hg、EDGE_hbからカラー画像h_rgbを合成することが好ましい。これにより、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、被写体距離によらず常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかに表現でき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができ、且つ、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらを軽減することができる。
Figure 0004976310
Figure 0004976310
画像の端では、重み付き平滑フィルタの計算などができない場合があるが、その場合はそのフィルタを作用させないなど適切な処理をする。
被写体距離が無限遠と実質的に同等であり、且つ、図12に示すように、撮像領域104cでの光軸105cの位置が撮像領域104aでの光軸105aの位置に対してX軸方向に約0.5画素ずれており、撮像領域104bでの光軸105bの位置が撮像領域104aでの光軸105aの位置に対してY軸方向に約0.5画素ずれている場合、上記と同様の考え方に基づいて、被写体のエッジ方向に応じて合成画像hr,hg,hbの合成方法を変更し、重み付き平滑フィルタ及びエッジ強調フィルタを作用させることができる。これにより、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかに表現でき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができ、且つ、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらを軽減することができる。
また、視差により、撮像領域104cにおける被写体像の位置が撮像領域104aにおける被写体像の位置に対してX軸方向に約0.5画素ずれており、且つ、撮像領域104bにおける被写体像の位置が撮像領域104aにおける被写体像の位置に対してY軸方向に約0.5画素ずれている場合、上記と同様の考え方に基づいて、被写体のエッジ方向に応じて合成画像hr,hg,hbの合成方法を変更し、重み付き平滑フィルタ及びエッジ強調フィルタを作用させることができる。これにより、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかに表現でき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができ、且つ、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらを軽減することができる。
図1の4つのレンズ102a〜102dがレンズアレイ上に一体成型されている場合、温度変化によりレンズの光軸105a〜105dの位置が移動する。しかしながら、レンズアレイは等方的に膨張・収縮するため、レンズの光軸105a〜105dの位置の移動方向は、被写体距離が変化した場合に視差により被写体像が移動する方向と同じである。従って、温度変化による影響は視差の補正の処理に吸収される。よって、本実施の形態によれば、温度が変化しても、常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかにでき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができ、且つ、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらを軽減することができる。
上記の実施の形態は一例であり、本発明はこれに限定されない。例えば、異なる色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法や、被写体のエッジ方向に応じた画像の合成方法の選択、重み付き平滑フィルタやエッジ強調フィルタにおける重み係数の値などは、上記の例に限定されず、同様の考え方に基づく別の方法や値を用いても良く、その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
図1の撮像装置において、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合、演算時間やメモリ量を削減する目的でエッジ方向検出部108を除去し、(数8)から(数10)を用いて赤、緑、青の合成画像hr、hg、hbを算出しても良い。この場合、合成画像hr、hg、hbに図1の平滑フィルタ部109及びエッジ強調部110を作用させることにより、4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れていることに起因する色むらを低減することができ、被写体距離が変化しても、常に高解像度で色むらが少ないカラー画像を出力することができる。更に、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらも軽減することができる。
本実施の形態の撮像装置において、カラーフィルタ113a,113b,113c,113dを除去しても良い。この場合、(数5)を下記(数47)に変更することにより、4つの単レンズからそれぞれ投影された4つの被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、被写体距離や温度変化によらず常に高解像度で色むらが無い白黒画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかに表現でき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができる、白黒映像を出力する薄型の撮像装置を実現できる。
Figure 0004976310
本実施の形態では、撮像領域104cに対する光軸105cの相対的位置関係が、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、Y軸方向に約0.5画素ずれていれば良い(ここで、「約0.5画素」とは、後述するように0.25画素から0.75画素の範囲を意味する)。図1はこの条件を満足する。また、図13Aは、撮像素子103上では光軸105cは光軸105aに対してY軸方向に2.5画素ずれているが、撮像領域104cに対する光軸105cの相対的位置関係は、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、Y軸方向に約0.5画素ずれているので、上記の条件を満足している。
撮像領域104a〜104dは、図1及び図13Aに示すように共通する1つの撮像素子103上に形成されている必要はなく、図13Bに示すように別個の4つの撮像素子103a〜103d上にそれぞれ形成されていても良い。但し、撮像領域104a〜104dのそれぞれの画素の水平方向及び垂直方向の配列方向が撮像領域104a〜104d間で互いにほぼ同一である必要がある。この場合も、撮像領域104cに対する光軸105cの相対的位置関係が、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、Y軸方向に約0.5画素ずれているという上記の条件を満足していれば良い。
但し、上記の条件を満足している場合であっても、光軸105cの光軸105aに対するY軸方向のずれ量が大きすぎると、被写体距離が短い場合(即ち、近距離撮影の場合)には問題が生じる可能性がある。なぜなら、被写体距離が短い場合、光軸105cの光軸105aに対するY軸方向のずれに起因して発生するY軸方向の視差が無視できなくなるからである。従って、被写体距離の下限値が分かっている場合には、光軸105cの光軸105aに対するY軸方向のずれ量Gsは(数48)を満たすことが好ましい。ここで、A1は被写体距離の下限値、fは単レンズ102a〜102dと撮像素子103との間の距離(合焦点距離)、pは撮像素子103の画素ピッチである。
また、撮像領域104bに対する光軸105bの相対的位置関係は、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、X軸方向に約0.5画素ずれていればば良い(ここで、「約0.5画素」とは、後述するように0.25画素から0.75画素の範囲を意味する)。図1はこの条件を満足する。また、図13Aは、撮像素子103上では光軸105bは光軸105aに対してX軸方向に1.5画素ずれているが、撮像領域104bに対する光軸105bの相対的位置関係は、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、X軸方向に約0.5画素ずれているので、上記の条件を満足している。
撮像領域104a〜104dが、図13Bに示すように別個の4つの撮像素子103a〜103d上にそれぞれ形成されていても良い。但し、撮像領域104a〜104dのそれぞれの画素の水平方向及び垂直方向の配列方向が撮像領域104a〜104d間で互いにほぼ同一である必要がある。この場合も、撮像領域104bに対する光軸105bの相対的位置関係が、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、X軸方向に約0.5画素ずれているという上記の条件を満足していれば良い。
但し、上記の条件を満足している場合であっても、光軸105bの光軸105aに対するX軸方向のずれ量が大きすぎると、被写体距離が短い場合(即ち、近距離撮影の場合)には問題が生じる可能性がある。なぜなら、被写体距離が短い場合、光軸105bの光軸105aに対するX軸方向のずれに起因して発生するX軸方向の視差が無視できなくなるからである。従って、被写体距離の下限値が分かっている場合には、光軸10の光軸105aに対するX軸方向のずれ量Gsは(数48)を満たすことが好ましい。
Figure 0004976310
(数48)を満たしていれば、撮像領域104cに対する光軸105cの相対的位置関係が、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、Y軸方向に0.5画素ずれているとき、撮像領域104cでの被写体像と撮像領域104aでの被写体像とのY軸方向のずれ量は、被写体距離によらず常に0.25画素以上0.75画素以下となる。
また、(数48)を満たしていれば、撮像領域104bに対する光軸105bの相対的位置関係が、撮像領域104aに対する光軸105aの相対的位置関係に対して、X軸方向に0.5画素ずれているとき、撮像領域104bでの被写体像と撮像領域104aでの被写体像とのX軸方向のずれ量は、被写体距離によらず常に0.25画素以上0.75画素以下となる。
つまり、(数48)を満たしていれば、被写体距離が変化しても、常に高解像度で、色むらが少ないカラー及び白黒画像を出力することができる。更に、濃淡の変化を滑らかにでき、且つ、被写体に曲線が含まれる場合であってもその曲線を滑らかな曲線として表現することができ、且つ、局所領域での各色の画像情報間の相関性を利用した画像合成方法の影響により生じた色むらを軽減することができる。
本発明において、レンズ102a〜102dは同一平面状に形成されることが望ましいが、成型誤差等により厳密に同一平面状に形成されていなくても、本発明の撮像装置を実現可能であることは言うまでも無い。
本発明では、撮像領域間での被写体像の位置のずれ量が約0.5画素であると、画像合成により高解像度画像を得ることができる。ここで、「約0.5画素」とは0.25画素以上0.75画素以下を意味する。これを図14A〜図14Cを用いて説明する。
撮像領域104b上の被写体像と撮像領域104a上の被写体像とがX軸方向に0.5画素ずれており、且つ、Y軸方向に0画素ずれている場合に、撮像領域104bから得られる画像と撮像領域104aから得られる画像とを合成した合成画像において、撮像領域104b上の被写体像を構成する画素と撮像領域104a上の被写体像を構成する画素とのX軸方向の1ライン上での位置関係を図14Aに示す。内側が白の円は撮像領域104a上の被写体像を構成する画素201、内側にハッチングを施した円は撮像領域104b上の被写体像を構成する画素202である。画素201のX軸方向のピッチ及び画素202のX軸方向のピッチはいずれもpである。画素201と画素202の間隔は0.5pである。したがって、合成画像の見かけ上のX軸方向画素ピッチは0.5pとなり、サンプリング周波数が見かけ上2倍になりX軸方向の高解像度化が可能となる。
次に、図14B及び図14Cに、撮像領域104b上の被写体像と撮像領域104a上の被写体像とがX軸方向にα画素(0.5<α<1)ずれており、且つ、Y軸方向に0画素ずれている場合に、撮像領域104bから得られる画像と撮像領域104aから得られる画像とを合成した合成画像において、撮像領域104b上の被写体像を構成する画素202と撮像領域104a上の被写体像を構成する画素201とのX軸方向の1ライン上での位置関係を示す。画素201のX軸方向のピッチ及び画素202のX軸方向のピッチはいずれもpである。画素201と画素202の間隔は、長い方でα・p、短い方で(1−α)・pである。この場合、長い方の画素ピッチが見かけ上α・pとなることから、画素ピッチがpである画像のサンプリング周波数をfsとすると、図14B及び図14Cの画像の見かけ上のサンプリング周波数はfs/αとなる。サンプリング周波数がfsである画像を肉眼にて認識できる程度に高解像度化するためには、サンプリング周波数を4/3・fs以上に向上させることが好ましいことを、本発明者らは実験により確認している。従って、α=0.75である必要がある。即ち、図14B及び図14Cにおいて、画素201と画素202の間隔は、長い方で0.75p、短い方で0.25pである必要がある。
上記の理由により、高解像度化された合成画像を得るためには、撮像領域間での被写体像の位置のずれ量は0.25画素以上0.75画素以下であることが好ましく、本発明ではこの範囲を「約0.5画素」と表現している。上記の説明は、X軸方向における高解像度化を説明したが、Y軸方向についても同様に適用されることはいうまでもない。
本発明の撮像装置の量産時において、撮像領域104c上の被写体像を撮像領域104a上の被写体像に対してY軸方向に約0.5画素ずらし、且つ、撮像領域104b上の被写体像を撮像領域104a上の被写体像に対してX軸方向に約0.5画素ずらすためには、例えば、レンズ102a〜102dを精密に成型加工したり、あるいは、レンズ102a〜102d及び撮像素子103の相対的位置を精密に位置決めしたりすることで実現できる。また、レンズ102a〜102dと撮像素子103とのレンズの光軸105a〜105dと平行な軸回りの相対的回転位置を調整することによっても実現できる。
図1の画像処理部106の処理はプログラミング言語やHDL(Hardware Description Language)などで記述され、その処理のフローチャートを図15に示す。ディジタル信号入力ステップ301では図1のA/D変換器111からのディジタル信号を入力し、エッジ方向検出ステップ302では図1のエッジ方向検出部108と同様の処理を行い、画像合成ステップ303では図1の画像合成部107と同様の処理を行い、平滑フィルタステップ304では図1の平滑フィルタ部109と同様の処理を行い、エッジ強調ステップ305では図1のエッジ強調部110と同様の処理を行い、画像出力ステップ306では処理を行った画像をモニタやメモリ等に出力する。処理のフローチャートは図15に限定されず、同様の処理が含まれるフローチャートであれば良く、その場合も本発明の効果が得られる。
上記の実施の形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記した実施の形態により、本発明は上述した2つ課題を解決でき、以下の効果が得られる。
第1に、被写体と撮像装置との距離が所定の固定値でなく変化する場合、もしくは温度変化等により複数のレンズ間の間隔が変化する場合であっても、画素ずらしのずらし量が変化しないため、アクチュエータなどによる物理的な調整なしで被写体距離や温度の変化にかかわらず常に高解像度の画像を得ることができる。
第2に、レンズ成型誤差、実装誤差、被写体距離、温度などに起因して、異なる撮像領域での被写体像間のずれ量が、理想的なずれ量である0.5画素から外れている場合であっても、色むらの目立たない高画質の画像を得ることができる。
これら第1、第2の効果により、レンズ成型誤差、実装誤差、被写体距離、温度などによらず、薄型で、常に高画素及び高画質な画像を撮像できる撮像装置を得ることが可能となる。
以上に説明した実施の形態は、いずれもあくまでも本発明の技術的内容を明らかにする意図のものであって、本発明はこのような具体例にのみ限定して解釈されるものではなく、その発明の精神と請求の範囲に記載する範囲内でいろいろと変更して実施することができ、本発明を広義に解釈すべきである。
本発明の撮像装置の利用分野は、特に制限はないが、例えば、携帯機器、車載、医療、監視、ロボット用途などに有用である。
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の概略構成図である。 図2は、図1のII−II線に沿った、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の撮像部の矢視断面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、視差が発生する原理を説明するための図である。 図4は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、視差補正の原理を説明する図である。 図5は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、視差補正の方法を説明する図である。 図6Aは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、画像の合成方法の一例を説明する図である。 図6Bは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、画像の合成方法の別の例を説明する図である。 図7Aは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、1つの撮像領域から得られるm×nの画素数を有する画像を示した図である。 図7Bは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、画像合成により得られた2・m×2・nの画素数を有する高解像度画像を示した図である。 図8は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、合成されたカラー画像を示した図である。 図9は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、撮像領域における被写体像及び光軸の位置を示した部分拡大図である。 図10Aは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、1つの撮像領域に結像された被写体像を示した図である。 図10Bは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、1つの撮像領域から得られた画像の画素配列を垂直方向に反転して得られた画像を示した図である。 図10Cは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、高解像度のカラー合成画像を示した図である。 図10Dは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、画像のエッジ方向に応じた画像合成を行って得られた高解像度のカラー合成画像を示した図である。 図11は、濃淡が変化する被写体を示した図である。 図12は、被写体距離が変化しない、本発明の別の実施の形態に係る撮像装置の概略構成図である。 図13Aは、本発明の別の実施の形態に係る撮像装置の撮像部の概略構成図である。 図13Bは、本発明の更に別の実施の形態に係る撮像装置の撮像部の概略構成図である。 図14Aは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、2つの撮像領域上の2つの被写体像が水平方向に0.5画素ずれている場合に、合成画像において2つの被写体像を構成する画素の水平方向の位置関係を示した図である。 図14Bは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、2つの撮像領域上の2つの被写体像が水平方向にα画素(0.5<α<1)ずれている場合に、合成画像において2つの被写体像を構成する画素の水平方向の位置関係の一例を示した図である。 図14Cは、本発明の一実施の形態に係る撮像装置において、2つの撮像領域上の2つの被写体像が水平方向にα画素(0.5<α<1)ずれている場合に、合成画像において2つの被写体像を構成する画素の水平方向の位置関係の別の例を示した図である。 図15は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の画像処理部が行う処理を示したフローチャートである。 従来の複眼方式の撮像装置の概略構成を示した図である。 図17Aは、複眼方式の撮像装置において、複数のレンズと被写体と被写体像との位置関係を示した断面図である。 図17Bは、複眼方式の撮像装置において、複数のレンズの光軸と被写体像との位置関係を示した平面図である。 図18は、従来の複眼方式の撮像装置において、複数のレンズの光軸の位置と複数の撮像領域との関係を示した平面図である。 図19Aは、従来の複眼方式の撮像装置において、1つの撮像領域に結像された被写体像を示した図である。 図19Bは、従来の複眼方式の撮像装置において、複数の撮像領域と複数の被写体像とが図18に示す位置関係を有している場合において、画素ずらし技術を用いて複数の画像を合成して得た合成画像を示した図である。 図19Cは、従来の複眼方式の撮像装置において、複数の撮像領域と複数の被写体像とが理想的な位置ずれ関係を有している場合において、画素ずらし技術を用いて複数の画像を合成して得た合成画像を示した図である。 図19Dは、従来の複眼方式の撮像装置において、1つの撮像領域が撮像した画像を示した図である。

Claims (18)

  1. 同一平面上に配置された複数のレンズと、
    前記複数のレンズによる複数の被写体像をそれぞれ受光する複数の撮像領域とを有し、
    前記複数の撮像領域のそれぞれにおける画素配置の垂直ラインの方向及び水平ラインの方向が前記複数の撮像領域間で互いに同一であり、且つ、
    前記複数の撮像領域のうちの所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記垂直ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像が、前記水平ラインの方向に互いに所定量ずれており、
    前記所定の撮像領域に受光される被写体像と、前記所定の撮像領域に対し前記水平ラインの方向に視差を有する撮像領域に受光される被写体像とが、前記垂直ラインの方向に互いに所定量ずれていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記所定量が、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲である請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記複数のレンズと前記複数の撮像領域との間に複数のカラーフィルタが設けられている請求項に記載の撮像装置。
  4. 前記複数のカラーフィルタのうち、少なくとも2つが同一の分光透過率特性を有する請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記複数の撮像領域からそれぞれ出力される複数の画像データを処理する画像処理手段をさらに有し、
    前記画像処理手段は、前記複数の画像データを合成して前記複数の画像データよりも高解像度の合成画像データを作成し出力する画像合成手段を有し、
    前記画像合成手段は、前記複数の画像データのうちの少なくとも一つの画像データに含まれる局所領域でのエッジ方向を検出するエッジ方向検出手段を有し、
    前記画像合成手段は、前記エッジ方向検出手段が判断したエッジの方向に基づき前記複数の画像データの合成方法を変更する請求項に記載の撮像装置。
  6. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では垂直方向に同一の画素信号値を連続して配置する請求項に記載の撮像装置。
  7. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記水平ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値を前記水平ラインの方向に並べて配置し、且つ、前記垂直ラインの方向に隣り合う2つの画素間には、前記2つの画素の画素信号値の補間値を配置する請求項に記載の撮像装置。
  8. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記水平ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では水平方向に同一の画素信号値を連続して配置する請求項に記載の撮像装置。
  9. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記水平ラインの方向と同一と判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記垂直ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値を前記垂直ラインの方向に並べて配置し、且つ、前記水平ラインの方向に隣り合う2つの画素間には、前記2つの画素の画素信号値の補間値を配置する請求項に記載の撮像装置。
  10. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向に対して傾斜していると判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では前記エッジ方向に同一の画素信号値を連続して配置する請求項に記載の撮像装置。
  11. 前記エッジ方向検出手段が前記局所領域での前記エッジ方向が前記垂直ラインの方向に対して傾斜していると判断したとき、前記画像合成手段は、前記合成画像データの前記局所領域では、前記複数の画像データのうち前記水平ラインの方向又は前記垂直ラインの方向に互いにずれた少なくとも2つの画像データの画素信号値と、前記エッジ方向に隣り合う2つの画素の画素信号値の補間値とを配置する請求項に記載の撮像装置。
  12. 記画像合成手段は、前記複数の撮像領域のずれ量に応じて前記複数の画像データの中から合成に使用する複数の画像データを選択する請求項に記載の撮像装置。
  13. 前記画像合成手段は、前記ずれ量が所定の値に最も近い画像データを前記複数の画像データの中から選択する請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記画像合成手段は、前記ずれ量が所定の範囲に含まれる画像データを前記複数の画像データの中から選択する請求項12に記載の撮像装置。
  15. 前記所定の範囲が、前記所定量のずれ方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲である請求項14に記載の撮像装置。
  16. 前記複数の撮像領域からそれぞれ出力される複数の画像データを処理する画像処理手段をさらに有し、
    前記画像処理手段は、
    前記複数の画像データを合成して前記複数の画像データよりも高解像度の合成画像データを作成し出力する画像合成手段と、
    前記合成画像データもしくは前記合成画像データに処理を施した画像データの各画素の画素信号値をこの画素の近傍の画素の画素信号値に基づき平滑化した平滑化画像データを出力する平滑フィルタ手段と、
    前記平滑化画像データもしくは前記平滑化画像データに処理を施した画像データの各画素の画素信号値をこの画素の近傍の画素信号値に基づきエッジを強調したエッジ強調化画像データを出力するエッジ強調フィルタ手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  17. 前記所定の撮像領域に対応するレンズの光軸と、前記所定の撮像領域に対し前記垂直ラインの方向に視差を有する前記撮像領域に対応するレンズの光軸との、前記水平ラインの方向のずれ量をGsxとしたとき、
    |Gsx|≦A1・p/(4・f)
    (但し、Alは被写体距離の下限値、fはレンズと撮像領域との間の距離、pは撮像領域の画素ピッチ)
    を満たし、且つ、
    前記所定の撮像領域に対応するレンズの光軸と、前記所定の撮像領域に対し前記水平ラインの方向に視差を有する前記撮像領域に対応するレンズの光軸との、前記垂直ラインの方向のずれ量をGsyとしたとき、
    |Gsy|≦A1・p/(4・f)
    (但し、Alは被写体距離の下限値、fはレンズと撮像領域との間の距離、pは撮像領域の画素ピッチ)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  18. 前記所定の撮像領域と、前記所定の撮像領域に対応するレンズの光軸との相対的位置関係は、前記所定の撮像領域に対し前記垂直ラインの方向に視差を有する撮像領域と、前記撮像領域に対応するレンズの光軸との相対的位置関係に対して、前記水平ラインの方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲で前記水平ラインの方向にずれており、且つ、
    前記所定の撮像領域と、前記所定の撮像領域に対応するレンズの光軸との相対的位置関係は、前記所定の撮像領域に対し前記水平ラインの方向に視差を有する撮像領域と、前記撮像領域に対応するレンズの光軸との相対的位置関係に対して、前記垂直ラインの方向における前記複数の撮像領域の画素ピッチの0.25倍から0.75倍の範囲で前記垂直ラインの方向にずれている請求項1に記載の撮像装置。
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