JP4975616B2 - インダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩の製造法 - Google Patents
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Description
該公報の記載によると、化合物(IVb)は市販のインダゾール−3−カルボン酸より、非特許文献1または非特許文献2に記載の方法に準じて4工程を経て製造される。しかし、この方法は、工程数が多く、工業的な大量製造には適さない。従って、インダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩の、より簡便で効率的な製造法が求められている。
(1)式(I)
(2)R1、R2及びR3が同一または異なって置換もしくは非置換のアリールである前記(1)記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
(3)R1、R2及びR3がフェニルである前記(1)記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
(5)XがONO2、OSO3H、OSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)またはOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
(6)XがOSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
(7)XがOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
(8)式(I)
(9)Arが置換もしくは非置換のアリールである前記(8)記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
(10)Arが置換もしくは非置換のフェニルである前記(8)記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
(11)Arが置換もしくは非置換の芳香族複素環基である前記(8)記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
(12)式(IVa)
(13)R1、R2及びR3が同一または異なって置換もしくは非置換のアリールである前記(12)記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
(14)R1、R2及びR3がフェニルである前記(12)記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
(15)XaがOSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)またはOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である前記(12)記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
化合物(II)、(III)、(IV)及び(IVa)の各基の定義において、
低級アルキルとしては、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜10のアルキル、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。
芳香族複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環基等が挙げられ、より具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、2−オキソベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、プリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、ピロリル、ピラゾリル、キナゾリニル、シンノリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チエニル、フリル等が挙げられる。
置換低級アルキルにおける置換基としては、例えば同一または異なって置換数1〜10の、より具体的にはハロゲン、低級アルコキシ、アリール、芳香族複素環基等が挙げられる。ここで、ハロゲン、アリール及び芳香族複素環基は、それぞれ前記と同義であり、低級アルコキシの低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。
アリールは前記と同義である。
複素環基としては、例えば芳香族複素環基、脂環式複素環基等が挙げられる。
芳香族複素環基は前記と同義である。
脂環式複素環基としては、例えば窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む、単環性脂環式複素環基、2つ以上の環が縮合した縮環性脂環式複素環基等が挙げられ、より具体的にはピロリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジル、1,2−ジヒドロピリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラゾリニル、オキサゾリニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、オクタヒドロキノリル、ジヒドロインドリル、1,3−ジオキソイソインドリニル等が挙げられる。
低級アルキニルとしては、例えば炭素数2〜10の直鎖または分岐状のアルキニル、より具体的にはエチニル、2−プロピニル、3−ブチニル、4−ペンチニル、5−ヘキシニル、9−デシニル等が挙げられる。
製造法
化合物(IV)は、化合物(I)、化合物(II)及び化合物(III)を溶媒中もしくは無溶媒で反応させることにより、得ることができる。
化合物(II)としては、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸等のハロゲン化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、メチル安息香酸、メトキシ安息香酸、トリクロロ安息香酸、トリフルオロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ニコチン酸等のカルボン酸類、硫酸、硝酸等が挙げられる。化合物(II)は、化合物(I)に対して通常0.5〜10当量、好ましくは0.9〜1.5当量用いられる。
また、化合物(II)及び化合物(III)は、例えばトリフェニルホスフィン臭化水素酸塩等の様に塩の形態として用いることもできる。
なお、化合物(I)は、インダゾール−3−カルボン酸よりWO03/035644またはUS553246に記載の方法あるいはそれらに準じて得ることができる。化合物(II)及び(III)は、市販品をそのまま、もしくは精製して用いることができる。
上記各製造法における目的化合物は、有機合成化学で常用される分離精製法、例えば、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、化合物(I)は特に精製することなく反応に供することも可能である。
また、化合物(IV)及び化合物(V)は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発明に包含される。
参考例1で得られた化合物(I)(1.00g,6.75mmol)をプロピオニトリル(20mL)に溶解し、氷冷下、8.0mol/L塩酸(844μL,6.75mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.77g,6.75mmol)を加え、加熱還流下、10時間攪拌した。反応溶液を氷冷下、2時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、プロピオニトリル(5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物1(2.33g,5.43mmol,80%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 5.67(2H,d,J=15.2Hz),6.97(1H,t,J=ca.8Hz),7.28(1H,t,J=ca.8Hz),7.46(1H,d,J=8.4Hz),7.63(1H,d,J=8.4Hz),7.66−7.88(15H,m),13.42(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.9(d,JC−P=51.0Hz),110.3,118.9(d,JC−P=86.4Hz),119.7,120.2,122.5(d,JC−P=6.2Hz),126.3,129.7(d,JC−P=12.4Hz),133.1(d,JC−P=9.3Hz),133.9(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=2.5Hz),140.3.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1531[1.1mDa].
融点:278−279℃.
参考例1で得られた化合物(I)(1.00g,6.75mmol)をプロピオニトリル(10mL)に溶解し、氷冷下、47%臭化水素酸水溶液(782μL,6.75mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.77g,6.75mmol)を加え、加熱還流下、5時間攪拌した。反応溶液を氷冷下2時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、プロピオニトリル(5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物2(2.84g,6.00mmol,88.8%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 5.63(2H,d,J=15.2Hz),6.99(1H,t,J=ca.8Hz),7.30(1H,t,J=ca.8Hz),7.45(1H,d,J=8.4Hz),7.61(1H,d,J=8.4Hz),7.66−7.88(15H,m),13.16(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.9(d,JC−P=52.8Hz),110.2,118.8(d,JC−P=86.4Hz),119.6,120.3,122.5(d,JC−P=5.6Hz),126.5,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=9.3Hz),133.9(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=3.1Hz),140.3.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1525[0.5mDa].
融点:265−266℃.
参考例1で得られた化合物(I)(340mg,2.29mmol)をアセトニトリル(3.5mL)に溶解し、氷冷下、47%臭化水素酸水溶液(279μL,2.41mmol)及びトリフェニルホスフィン(632mg,2.41mmol)を加え、加熱還流下、10時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮した後、析出した結晶をアセトニトリル(2mL)に懸濁し、室温にて3時間攪拌した。結晶を濾取し、アセトニトリル(1mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物2(0.911g,1.92mmol,84%)を得た。
参考例1で得られた化合物(I)(1.00g,6.75mmol)をプロピオニトリル(20mL)に溶解し、氷冷下、57%ヨウ化水素酸水溶液(947μL,6.75mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.77g,6.75mmol)を加え、加熱還流下、4.5時間攪拌した。減圧下、反応溶液を濃縮し、残渣にプロピオニトリル(5mL)を加え、加熱還流下、1時間攪拌した。氷冷下2時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、プロピオニトリル(5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物3(2.69g,5.16mmol,76%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 5.61(2H,d,J=15.2Hz),7.00(1H,t,J=ca.8Hz),7.31(1H,t,J=ca.8Hz),7.45(1H,d,J=8.4Hz),7.60(1H,d,J=8.4Hz),7.67−7.88(15H,m),13.13(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.9(d,JC−P=51.6Hz),110.2,118.8(d,JC−P=86.4Hz),119.6,120.3,122.5(d,JC−P=5.6Hz),126.5,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=8.7Hz),133.8(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=3.1Hz),140.3.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1519[−0.2mDa].
融点:206−207℃.
参考例1で得られた化合物(I)(100mg,0.675mmol)をプロピオニトリル(2mL)に溶解し、氷冷下、メタンスルホン酸(51.6μL,0.709mmol)及びトリフェニルホスフィン(186mg,0.709mmol)を加え、加熱還流下、10時間攪拌した。減圧下、反応溶液を濃縮し、残渣にプロピオニトリル(1mL)を加え、氷冷下、2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、プロピオニトリル(0.5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物4(287mg,0.586mmol,87%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 2.36(3H,s),5.60(2H,d,J=15.4Hz),6.99(1H,t,J=ca.8Hz),7.30(1H,t,J=ca.8Hz),7.46(1H,d,J=8.4Hz),7.59(1H,d,J=8.4Hz),7.66−7.87(15H,m),13.17(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.8(d,JC−P=52.2Hz),39.7,110.3,118.9(d,JC−P=86.4Hz),119.6,120.3,122.6(d,JC−P=6.2Hz),126.5,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=9.3Hz),133.9(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=3.1Hz),140.3.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1525[0.4mDa].
融点:210−211℃.
参考例1で得られた化合物(I)(100mg,0.675mmol)をプロピオニトリル(2mL)に溶解し、氷冷下、p−トルエンスルホン酸1水和物(135mg,0.709mmol)及びトリフェニルホスフィン(186mg,0.709mmol)を加え、加熱還流下、10時間攪拌した。減圧下、反応溶液を濃縮し、残渣にプロピオニトリル(1mL)を加え、氷冷下、2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、プロピオニトリル(0.5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物5(284mg,0.503mmol,75%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 2.27(3H,s),5.59(2H,d,JH−C−P=15.2Hz),6.99(1H,t,J=ca.8Hz),7.10(2H,d,J=8.0Hz),7.30(1H,t,J=ca.8Hz),7.45(1H,d,J=8.4Hz),7.49(2H,d,J=8.0Hz)7.58(1H,d,J=8.4Hz),7.69−7.86(15H,m),13.17(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.7,20.8(d,JC−P=52.2Hz),110.2,118.8(d,JC−P=86.4Hz),119.6,120.3,122.5(d,JC−P=6.2Hz),125.4,126.5,128.0,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=9.3Hz),133.9(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=3.1Hz),137.5,140.33,145.8.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1511[−0.9mDa].
融点:209−210℃.
参考例1で得られた化合物(I)(100mg,0.675mmol)をプロピオニトリル(2mL)に溶解し、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸(62.7μL,0.709mmol)及びトリフェニルホスフィン(186mg,0.709mmol)を加え、加熱還流下、4時間攪拌した。減圧下、反応溶液を濃縮し、残渣に酢酸エチル(1mL)を加え、氷冷下2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、酢酸エチル(0.5mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物6(269mg,0.496mmol,74%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 5.59(2H,d,J=15.2Hz),7.00(1H,t,J=ca.8Hz),7.30(1H,t,J=ca.8Hz),7.44(1H,d,J=8.4Hz),7.58(1H,d,J=8.4Hz),7.66−7.86(15H,m),13.17(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.8(d,JC−P=51.6Hz),110.2,118.8(d,JC−P=87.0Hz),119.6,120.4,120.7(q,JC−P=322.6Hz),122.6(d,JC−P=5.6Hz),126.5,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=9.3Hz),133.8(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=3.1Hz),140.3.
質量分析C26H22N2Pとして、計算値:393.1521[M]+、実測値:393.1511[−0.9mDa].
融点:152−153℃.
参考例1で得られた化合物(I)(150mg,1.01mmol)をプロピオニトリル(1.5mL)に溶解し、氷冷下、トリフルオロ酢酸(81.9μL,1.06mmol)及びトリフェニルホスフィン(279mg,1.06mmol)を加え、加熱還流下24時間攪拌した。反応後にメタノールを加え、化合物7の生成率を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により算出した(生成率59%)。
HPLC条件
機器:日立製作所製
カラム:YMC−Pack ODS AM−302,150×4.6mm(ワイエムシイ株式会社製)
移動相:メタノール/リン酸緩衝液=40/60(リン酸緩衝液は20mmolのKH2PO4と20mmolのK2HPO4を水1Lに溶解して調製した)
温度:35℃
流速:1.0mL/分
検出:UV(254nm)
測定時間:30分
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 5.65(2H,d,J=15.2Hz),7.00(1H,t,J=ca.8Hz),7.29(1H,t,J=ca.8Hz),7.48(1H,d,J=8.4Hz),7.63(1H,d,J=8.4Hz),7.71−7.86(15H,m),13.36(1H,br).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 20.9(d,JC−P=51.0Hz),110.3,116.9(q,JC−P=297.72Hz),118.9(d,JC−P=86.4Hz),119.6,120.3,122.6(d,JC−P=5.6Hz),126.4,129.8(d,JC−P=12.4Hz),133.2(d,JC−P=9.3Hz),133.9(d,JC−P=10.6Hz),134.7(d,JC−P=2.5Hz),140.4,158.1(q,JC−P=32.1Hz).
市販のインダゾール−3−カルボン酸(500mg,3.08mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(10mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下、氷冷下にて水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(70%トルエン溶液,1.78g,6.17mmol)を加え、加熱還流下、2時間攪拌した。更に氷冷下にて水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(70%トルエン溶液,2.67g,9.25mmol)を加え、加熱還流下、2時間攪拌した。氷冷下、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温にて15分間攪拌した。有機層を分離し、水層をTHF(5mL×3)にて抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。水層を酢酸エチル(5mL×2)にて抽出し、全有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、減圧下濃縮した。残渣をトルエン/THF(10:1)(5mL)にて再結晶し、析出した結晶を濾取し、トルエン/THF(10:1)(1mL)にて洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、化合物(I)(349mg,2.36mmol,77%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 4.80(2H,d,J=5.5Hz),5.19(1H,br),7.09(1H,t,J=ca.8Hz),7.33(1H,t,J=ca.8Hz),7.48(1H,d,J=8.4Hz),7.85(1H,d,J=8.4Hz).
13C−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 56.7,109.9,119.6,120.5,121.4,125.8,140.9,145.5.
質量分析C8H9N2Oとして、計算値:149.0715[M+H]+、実測値:149.0710[−0.5mDa].
融点:142−143℃.
化合物1(500mg,1.17mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、氷冷下、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)(262μL,1.69mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(211mg,1.28mmol)を加え、室温にて7時間攪拌した。反応液を氷冷下2.5時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、メタノール(1.5mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチル(156mg,0.562mmol,48%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)δ 3.87(3H,s),7.24(1H,m),7.42(1H,m),7.58(1H,d,J=8.3Hz),7.60(1H,d,J=16.7Hz),7.74(1H,d,J=16.7Hz),7.87(2H,d,J=8.4Hz),7.98(2H,d,J=8.4Hz),8.24(1H,d,J=8.0Hz),13.30(1H,br s).
質量分析C17H15N2O2として、計算値:279.1134[M+H]+、実測値:279.1130[−0.4mDa].
化合物2(4.00g,8.50mmol)をメタノール(30mL)に溶解し、氷冷下、DBU(1.90mL,12.7mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(1.39g,8.45mmol)を加え、室温にて3.5時間攪拌した。反応液を氷冷下2.5時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、メタノール(10mL)で洗浄した。得られた結晶を減圧下乾燥し、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチル(1.35g,4.86mmol,57%)を得た。
化合物3(101mg,0.194mmol)をメタノール(1mL)に溶解し、氷冷下、DBU(44.0μL,0.467mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(35.1mg,0.233mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応後にメタノールを加え、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチルの生成率をHPLC分析により算出した(生成率69%)。なお、HPLCの測定条件は以下の通りである。
HPLC条件
機器:日立製作所製
カラム:Cadenza CD−C−18,75mm×4.6mm(インタクト株式会社製)
移動相:メタノール/リン酸緩衝液=45/55(0分から25分)→60/40(30分から55分)(リン酸緩衝液は20mmolのKH2PO4と20mmolのK2HPO4を水1Lに溶解して調製した)
温度:35℃
流速:1.0mL/分
検出:UV(254nm)
測定時間:55分
化合物4(54.0mg,0.111mmol)をメタノール(1mL)に溶解し、氷冷下、DBU(25.0μL,0.265mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(20.0mg,0.133mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応後にメタノールを加え、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチルの生成率を参考例4と同様にHPLC分析により算出した(生成率59%)。
化合物5(50.7mg,89.7μmol)をメタノール(1mL)に溶解し、氷冷下、DBU(20.1μL,0.215mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(16.2mg,0.108mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応後にメタノールを加え、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチルの生成率を参考例4と同様にHPLC分析により算出した(生成率67%)。
化合物6(50.7mg,93.5μmol)をメタノール(1mL)に溶解し、氷冷下、DBU(21.0μL,0.224mmol)及び4−ホルミル安息香酸メチル(16.9mg,0.112mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応後にメタノールを加え、(E)−4−[2−(1H−インダゾール−3−イル)ビニル]安息香酸メチルの生成率を参考例4と同様にHPLC分析により算出した(生成率67%)。
Claims (15)
- 式(I)
- R1、R2及びR3が同一または異なって置換もしくは非置換のアリールである請求項1記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- R1、R2及びR3がフェニルである請求項1記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- Xがハロゲンである請求項1〜3のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- XがONO2、OSO3H、OSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)またはOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である請求項1〜3のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- XがOSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)である請求項1〜3のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- XがOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である請求項1〜3のいずれかに記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩の製造法。
- Arが置換もしくは非置換のアリールである請求項8記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
- Arが置換もしくは非置換のフェニルである請求項8記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
- Arが置換もしくは非置換の芳香族複素環基である請求項8記載のインダゾール誘導体またはその塩の製造法。
- R1、R2及びR3が同一または異なって置換もしくは非置換のアリールである請求項12記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
- R1、R2及びR3がフェニルである請求項12記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
- XaがOSO2Ra(式中、Raは前記と同義である)またはOC(=O)Rb(式中、Rbは前記と同義である)である請求項12記載のインダゾール−3−イルメチルホスホニウム塩またはその塩。
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