JP4973830B2 - 導電性組成物、導電性ペースト及び導電性皮膜 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ペースト、導電性塗料、導電性接着剤などとして用いられる導電性組成物、これを用いて形成された導電性皮膜に関するものである。
銀ペーストは、各種電子機器、電子部品、電子回路などに対して導電性接着剤、導電性塗料などとして広く使用されている。この銀ペーストは高温焼成型とポリマー型の二種類に分けられる。
前者は500℃以上の高温で焼成することで銀粒子を融着させ、バルクの銀に近い導電性を得ることが出来る。後者は150℃以下の低温で焼成されるが、銀粒子の接触抵抗成分が多く含まれるため約4.0×10Ωcm以上と抵抗が高くなってしまう。
この課題を解決するために平均粒子径が10nmサイズ以下の銀ナノ粒子の利用が試みられている。粒子径が10nmサイズ以下になると融点がバルクの銀に比べて急激に降下する現象を利用し、低温加熱で融着焼結を期待するものである。しかしながら粒子径を小さくすることで凝集力も強くなるため、通常は有機物分散剤が凝集防止と分散性向上のために含まれている。そのため、実際の焼結温度は銀ナノ粒子の融点ではなく有機物分散剤の飛散温度に大きく依存している。低温加熱により有機物分散剤が残存すると、焼結の妨げになり低抵抗が得られにくい。逆に、低沸点の有機物分散剤を用いると分散性が悪くなり粒子同士の凝集からさらに粒子成長に至り、融点降下による低温焼結性を利用できなくなる。
分散剤の低温での飛散を目的に分散剤と化学的に反応する化合物を混合し、低温での焼結を試みた例が開示されている(特許文献1:WO2002/035554)。
特許文献1には平均粒子径0.5〜20μmの銀粒子に100nm以下の銀超微粒子、酸無水物など銀超微粒子の表面を覆う分散剤と化学反応を起こす有機化合物とを含む導電性組成物が記載されている。
一方、150℃以下での加熱により銀粒子を融着させて導電性皮膜を作製する方法が開示されている(特許文献2:特開2003−308730、特許文献3:特開2003−308731、特許文献4:特開2003−308732)。
酸化銀粒子は通常160℃付近から還元反応が始まるが、完全に銀へと還元するのには300℃以上の温度が必要である。粒子径が1μm以下へ微細化すると、その還元反応温度は180〜200℃になることが開示されている。
さらに、エチレングリコールなどのアルコール系の還元剤を加えると150℃で還元反応が進行することが開示されている。
一方、酸化銀と環状アミンを混合することで250℃での焼成おいても還元され銀になることが開示されている。
これらは銀粒子ではなく酸化銀微粒子の加熱による還元反応を利用し、酸化銀粒子を小径化または小粒子径酸化銀にエチレングリコールなどの還元剤を加える方法である。
また、酸化銀を用いる方法は150℃の低温加熱で銀粒子の融着焼結(ネッキング)した導電性皮膜の調製が可能であることが記載されている(非特許文献1:第14回マイクロエレクトロニクスシンポジウム、2004年10月)。
国際公開第02/035554号パンフレット 特開2003−308730号公報 特開2003−308731号公報 特開2003−308732号公報 小野朗伸、近藤奈穂子、「高導電銀ペーストを適用したメンブレン配線板」、MES2004(第14回マイクロエレクトロニクスシンポジウム)、社団法人エレクトロニクス実装学会、2004年10月、p.21−24
前記従来の技術では低温加熱焼成への課題に対して、融点降下を狙った10ナノメートル未満の銀ナノ粒子の場合はその分散剤のため150℃以下での焼成による低抵抗化は困難であり、酸化銀を用いたものは150℃以下の焼成で、ネッキングによる皮膜を形成することは出来るが、10ナノメートル未満の銀ナノ粒子と同等の大きさの酸化銀を用いても、孔の多い導電性皮膜になってしまい低抵抗化には限界がある。
即ち、特許文献1記載の技術では、その加熱温度は200℃程度必要であり、現在求められている150℃以下での焼結は達成されない。
また、配線材料としてナノメートルサイズの銀ナノ粒子の利用をした場合には、焼成後の配線膜の厚みをかせぐことが困難であるという問題がある。
従って、前記特許文献1記載のようにマイクロメートルサイズの銀粒子とナノメートルサイズの銀ナノ粒子を混合して用いることが検討されている。この場合に重要なことは銀ナノ粒子が分散安定性に優れていることである。銀ナノ粒子の分散性が悪い場合、加熱焼成時に銀ナノ粒子の凝集体が銀粒子表面に局在化し緻密な膜が得られにくく、低抵抗値を得ることが難しくなってしまう。ここでも分散安定性の良い微粒子が必要であるが前記の0.01μm未満の酸化銀は凝集が強く分散安定性が悪いため、マイクロメートルサイズの粒子との混合用途は不向きである。
また、特許文献2〜4記載の技術では、より銀ナノ粒子として劇的な融点降下が期待できる平均粒子径0.01μm未満の酸化銀は調製時に凝集が激しく、その後の分散安定性が困難な場合があると記載されている。分散安定性が悪いとすぐに凝集してより大きな2次凝集体が形成されてしまい、緻密な膜を生成することは困難であると考えられる。
また、非特許文献1記載の技術では、低温加熱であるため高温焼成型導電性ペーストのように銀粒子同士が十分融解焼結することによる緻密な膜を作ることは出来ない。そのため、導電性皮膜中には多くの孔が生じてしまい、低抵抗化にはおのずと限界が生じてしまうのは明らかである。
そこで、本発明は、前記事情を鑑みてなされたもので、150℃以下の低温焼成においても従来の高温焼成型導電性ペーストのような緻密な構造を有し、金属銀を原料に用いた場合と同等の低比抵抗を有する導電性皮膜を形成できる導電性組成物、並びに、緻密な構造を有している導電性皮膜を提供することを課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、平均粒子径0.01μm〜10μmの酸化銀粒子と、前記酸化銀粒子に対して還元能を有する官能基としてアミノ基または水酸基を有する分散剤を含んでいる平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子とを含有することを特徴とする導電性組成物である(本発明1)。
また、本発明は、平均粒子径0.01μm〜10μmのAu、Ag、Cu、Pt、Pdから選ばれる1種又は2種以上の粒子状金属フィラーと、平均粒子径0.01μm〜10μm酸化銀粒子と、前記酸化銀粒子に対して還元能を有する官能基としてアミノ基または水酸基を有する分散剤を含んでいる平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子とを含有することを特徴とする導電性組成物である(本発明2)。
また、本発明は、前記導電性組成物において、酸化銀粒子に対する還元能を有する官能基が1級のアミノ基であることを特徴とする導電性組成物である(本発明)。
また、本発明は、前記導電性組成物と、樹脂、溶剤を混合したことを特徴とする導電性ペーストである(本発明)。
また、本発明は、前記導電性ペーストを150℃以下で加熱することで得られる緻密な構造を有する導電性皮膜である(本発明5)。
本発明の導電性組成物を用いれば150℃以下の低温焼成においてより緻密な導電性皮膜が形成されるため、金属銀を原料に用いた場合と同等の低比抵抗値が得られる高導電性の導電性皮膜を形成できる
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
まず、本発明に係る導電性組成物について述べる。
本発明に係る導電性組成物は、平均粒子径0.01μm〜10μmの酸化銀粒子と、前記酸化銀粒子に対し還元能をもつ官能基を有する分散剤を含んでいる平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子とを含有する。
酸化銀粒子の平均粒子径が0.01μm未満の場合、粒子同士の凝集作用が激しくなり溶媒などへの分散が困難になる。10μmを超える場合、還元反応が十分に進行しなくなりより高い温度での還元反応が必要になってしまう。好ましくは0.1〜20μmである。
銀ナノ粒子の平均粒子径が10nm以上の場合、銀ナノ粒子の融点が高くなり、低温焼結性の効果が低くなる結果、緻密な膜を作るのが困難になる。好ましくは8nm以下である。
酸化銀に対して還元能をもつ官能基を有する分散剤としては、エチレングリコールのような単純ジオール化合物、環状アミン化合物、分子量の比較的大きいアルキル鎖長の長いジオール化合物、アルコール化合物、アミノ基を有するアミン化合物が用いられる。
酸化銀に対して還元能を有する官能基としては、アミノ基または水酸基が好ましく、より好ましくは1級のアミノ基である。
分散剤として、具体的には、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、オクチルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、ミリスチルアミン、ドデシルジメチルアミン、ジドデシルジメチルアミン、トリオクチルアミン、ナフタレンジアミン、オクタデシルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ピリジンなどである。
酸化銀粒子と銀ナノ粒子との混合比率は、酸化銀粒子に対する重量比で1:10〜0.01であることが好ましい。
酸化銀粒子の還元に寄与し、銀ナノ粒子の凝集防止と分散安定性を維持するために付着・存在している分散剤は、銀ナノ粒子に対して5〜30wt%存在していることが好ましい。
また、本発明においては、前記導電性組成物に対し、Au、Ag、Cu、Pt、Pdから選ばれる1種又は2種以上の粒子状金属粒子を含有してもよい。前記金属粒子を含有することによって、一般的に導電性皮膜にした時の耐マイグレーション特性の向上が期待できる。
Au、Ag、Cu、Pt、Pdから選ばれる1種又は2種以上の粒子状金属フィラーと、酸化銀粒子と、銀ナノ粒子とを混合する場合、金属フィラーと酸化銀粒子と銀ナノ粒子との比率は重量比にして1:10〜0.01:100〜0.01であることが好ましい。
次に、本発明に係る導電性ペーストについて述べる。
本発明に係る導電性ペーストは、前記導電性組成物に分散剤、樹脂、溶剤を混合したものである。
導電性ペーストに用いる分散剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどの他に、市販の分散剤として、例えばディスパービッグ160、ディスパービッグ161、ディスパービッグ162、ディスパービッグ163、ディスパービッグ166、ディスパービッグ170、ディスパービッグ180、ディスパービッグ182、ディスパービッグ184、ディスパービッグ190(以上、ビッグケミー社製)などの高分子分散剤が用いられる。
導電性ペーストに用いる樹脂としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などのような各種バインダ樹脂や、これらのモノマーが用いられる。
導電性ペーストに用いる溶剤としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、セカンダリーブチルアルコール、デカノールなどのアルコール類、イソホロン、テルピネオール、テトラデカン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ブチルセロソルブアセテートなどの有機溶媒が用いられる。
導電性ペーストの製造方法は、以下のとおりである。
酸化銀粒子と銀ナノ粒子分散溶液を良く攪拌混合する。銀ナノ粒子の分散溶剤であるトルエンを混合時に蒸発留去する。続いて混合物に分散剤、樹脂、溶剤等を加えて攪拌・混合することで導電性ペーストを調製することができる。必要により、粒子状金属フィラーを添加する場合はこの時に加える。
本発明に係る導電性ペーストを基板上に塗布した後、大気中150℃以下で加熱処理することで得られる導電性皮膜を形成することができる。
本発明に係る導電性ペーストを用いた場合には、150℃×1時間加熱において、比抵抗値2〜5×10−6Ωcmの導電性皮膜を得ることができる。
<作用>
発明者らは還元剤の酸化銀に対する低温での還元性に着目し、様々な還元剤を検討するとともに還元剤そのものの還元時の熱分解性について誠心誠意検討した。その結果、すでに開示されているエチレングリコールのような単純ジオール化合物や環状アミン化合物だけではなく、分散剤として用いられる分子量の比較的大きいアルキル鎖長の長いジオール化合物、アルコール化合物、アミノ基を有するアミン化合物についても酸化銀に対する還元性があるとともに、還元反応時の発熱により通常の分散剤の沸点以下の温度で容易に分解飛散することが分かった。
これは従来技術の課題であった分散剤が低温加熱により飛散できることを示している。
次に、銀ナノ粒子のナノメートルサイズに起因する低融点化による低温融着という特長を最大限に生かすため、ここでは銀ナノ粒子の分散安定性が良い分散剤の一つである1級アルキルアミンについて検討を行った。しかし、これは本発明の酸化銀の還元能を有する官能基をその分子骨格中に有している分散剤を1級アルキルアミンに限定するものではなく、本導電性組成物を導電性ペーストなどに調製する場合には、用途、調製法を考慮してその他の化合物を還元能のある分散剤として使用するかあるいはアミンと混合して使用しても構わない。
前記1級アルキルアミンを分散剤として有している平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子と酸化銀粒子とを混合し加熱したところ、酸化銀粒子の還元反応が進行するとともに1級アルキルアミンも飛散することが分かった。該混合物の熱分析を行ったところ、150℃以下(発熱開始の温度)で還元反応が進行していることが分かった。(図1 TG/DTA)。
以下、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
特許公開2005−036309の方法で銀ナノ粒子の50wt%トルエン溶液を調製した。具体的には、硝酸銀とオレイルアミンをトルエン溶媒中に計り取り、続いてアスコルビン酸を用いて還元反応を行った。室温下で攪拌を3時間行った後、アセトンを加えて銀ナノ粒子を凝集沈殿させた。上澄み液を取り除き、再度アセトンを加えた。この洗浄作業を3回繰り返した後、ロータリーエバポレーターでアセトンを除去した。続いて、トルエンを加えて銀ナノ粒子を再分散させ、銀ナノ粒子のトルエン分散溶液を調製した。得られた銀ナノ粒子の平均粒子径は8nmであった。
熱分析の結果より銀ナノ粒子溶液には銀ナノ粒子に対して20wt%のオレイルアミンが含まれていた。
市販の平均粒子径1.5μmの酸化銀(和光純薬社製)6gと前記銀ナノ粒子トルエン溶液4g、溶剤としてテルピネオール4gを加え、導電性ペーストを調製した。
導電性ペーストをガラス基板上に塗布した後、150℃で1時間大気中加熱を行い、平均膜厚が8μmの導電性皮膜が得られた。
導電性皮膜の比抵抗値を測定したところ、3.5×10−6Ωcmであった。さらに、この導電性皮膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化銀が還元して生成した銀微粒子同士が融着接合し、さらに銀粒子の隙間を銀ナノ粒子が焼成して融着し、全体的に連続な膜になっていることが確認された。(図2)
実施例2
実施例1と同様にして銀ナノ粒子の50wt%トルエン溶液を調製した。熱分析の結果より銀ナノ粒子溶液には銀ナノ粒子に対して20wt%のオレイルアミンが含まれていた。
市販の平均粒子径1.5μmの酸化銀(和光純薬社製)6gと前記銀ナノ粒子トルエン溶液1.5g、溶剤としてテルピネオール4gを加え、導電性ペーストを調製した。
導電性ペーストをガラス基板上に塗布した後、150℃で1時間大気中加熱を行い、平均膜厚が5μmの導電性皮膜が得られた。
導電性皮膜の比抵抗値を測定したところ、3.8×10−6Ωcmであった。さらに、この導電性皮膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化銀が還元して生成した銀微粒子同士が融着接合し、さらに銀粒子の隙間を銀ナノ粒子が焼成して融着し、全体的に連続な膜になっていることが確認された。(図3)
実施例3
実施例1と同様にして銀ナノ粒子の50wt%トルエン溶液を調製した。熱分析の結果より銀ナノ粒子溶液には銀ナノ粒子に対して22wt%のオレイルアミンが含まれていた。
市販の平均粒子径1.5μmの酸化銀(和光純薬社製)3gと平均粒子径1μmの銀粉3gと前記銀ナノ粒子トルエン溶液4g、溶剤としてテルピネオール4gを加え、導電性ペーストを調製した。
導電性ペーストをガラス基板上に塗布した後、150℃で1時間大気中加熱を行い、平均膜厚が11μmの導電性皮膜が得られた。
導電性皮膜の比抵抗値を測定したところ、3.4×10−6Ωcmであった。さらに、この導電性皮膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化銀が還元して生成した銀微粒子と調製時に混合した銀同士が融着接合し、さらに銀粒子の隙間を銀ナノ粒子が焼成して融着し、全体的に連続な膜になっていることが確認された。
比較例1
市販の平均粒子径1.5μmの酸化銀(和光純薬社製)3gを大気中150℃で1時間加熱した。得られた粉末をX線回折で測定したところ、酸化銀のままであった。
比較例2
市販の平均粒子径1.5μmの酸化銀(和光純薬社製)8gとエチレングリコール8gとを混合した後、テルピネオール4gを加えて導電性ペーストを調製した。
導電性ペーストをガラス基板上に塗布した後、150℃で1時間大気中加熱を行い、平均膜厚が6μmの導電性皮膜を得た。得られた導電性被膜の走査型電子顕微鏡写真を図4に示す。酸化銀粒子が銀粒子に還元され、銀粒子同士がネッキングにより溶融焼結しているのが観察できたが、非常に孔の多いものであった。
導電性皮膜の比抵抗値を測定したところ、5.3×10−6Ωcmであった。さらに、この導電性皮膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化銀が還元して生成した銀微粒子同士が融着接合してはいるが、その融着は部分的なものであり、実施例1あるいは実施例2のように連続的な焼結膜の形成にはいたっていなかった。
比較例3
酸化銀粒子と酸化銀に対して還元効果のある1級アルキルアミンを混合し、150℃で1時間焼成した後の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、試料Aと同様に銀粒子同士がネッキングにより溶融焼結してはいるが非常に孔の多いものであった。
実施例1で得られたAg粒子の熱分析の結果である。 実施例1で得られたAg粒子の電子顕微鏡写真である(倍率1万倍)。 実施例2で得られたAg粒子の電子顕微鏡写真である(倍率1万倍)。 比較例2で得られたAg粒子の電子顕微鏡写真である(倍率1万倍)。

Claims (5)

  1. 平均粒子径0.01μm〜10μmの酸化銀粒子と、前記酸化銀粒子に対して還元能を有する官能基としてアミノ基または水酸基を有する分散剤を含んでいる平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子とを含有することを特徴とする導電性組成物。
  2. 平均粒子径0.01μm〜10μmのAu、Ag、Cu、Pt、Pdから選ばれる1種又は2種以上の粒子状金属フィラーと、平均粒子径0.01μm〜10μm酸化銀粒子と、前記酸化銀に対して還元能を有する官能基としてアミノ基または水酸基を有する分散剤を含んでいる平均粒子径10nm未満の銀ナノ粒子とを含有することを特徴とする導電性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の導電性組成物において、酸化銀粒子に対する還元能を有する官能基が1級のアミノ基であることを特徴とする導電性組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性組成物と、樹脂、溶剤を混合したことを特徴とする導電性ペースト。
  5. 求項4記載の導電性ペーストを150℃以下で加熱することで得られる緻密な構造を有する導電性皮膜
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