JP4973152B2 - オープニングトリムウエザストリップ - Google Patents
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Description
トリム部120は、車体開口部周縁6に形成されたフランジ部を把持して、オープニングトリムウエザストリップ110を車体開口部の全周に亘り保持する。トリム部20は、ソリッド材又は微発泡材で形成され、内部にインサート部材126が埋設され、内面にはフランジ部を保持する車外側保持リップ124と車内側保持リップ125が形成され、車体のフランジ部を保持している。
オープニングトリムウエザストリップは、車体開口部周縁に取付けられオープニングトリムウエザストリップを保持するトリム部と、トリム部の車外側に一体的に形成され自動車ドアに当接してシールするシール部と、トリム部の車内側に一体的に形成され、車内側に延設されるカバーリップを有し、
カバーリップは、カバーリップ本体がスポンジ材で形成されるとともに、カバーリップ本体の表面にソリッド材で形成されたカバーリップ表皮層を形成し、カバーリップ表皮層のモジュラスをカバーリップ本体のモジュラスと同一又は以下にするとともに、スポンジ材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるEPDMのスポンジゴムであり、ソリッド材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるオレフィン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とするオープニングトリムウエザストリップである。
カバーリップ本体の表面にソリッド材で形成されたカバーリップ表皮層を形成したため、カバーリップ本体がスポンジ材で形成されても、所定の表面とすることができ、美観を向上させることができる。
カバーリップ表皮層の色彩や材質をカバーリップ本体とは別に選択することができ、オープニングトリムウエザストリップを使用する環境に合わせて、カバーリップ表皮層の色彩等を変更することが容易であり、デザイン的に好ましい。カバーリップ表皮層は、カバーリップ本体と一体的に設けられ、カバーリップ本体の押出成形後に一連の工程の中で連続して形成することができるため、製造が容易である。
カバーリップ本体をスポンジゴムで形成し、カバーリップ表皮層を熱可塑性エラストマーで形成したため、カバーリップ本体を含むオープニングトリムウエザストリップを加硫し、発泡させた後に、熱可塑性エラストマーを固着することができ、製造が容易である。スポンジゴムのため、柔軟性に富んで車体開口部周縁の凹凸や曲がりなどに対して追従することができ、美観に優れている。
また、熱可塑性エラストマーの組成を変えることにより、モジュラスや剛性を変えることができ、カバーリップ本体のモジュラスや剛性に合わせることが容易である。
スポンジ材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるEPDMのスポンジゴムであり、ソリッド材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるオレフィン系熱可塑性エラストマーである。このため、スポンジ材が充分柔軟であるとともに、スポンジ材の柔軟性に合わせて同一又はそれ以下にソリッド材の柔軟性を設定することができる。このため、スポンジ材の撓みに合わせてソリッド材が撓むことができ、カバーリップの表面に皺が発生することがない。
また、カバーリップ本体のEPDMの加硫後に、カバーリップ表皮層のオレフィン系熱可塑性エラストマーを強固に、容易に溶着することができ、製造が容易である。
さらに、カバーリップ表皮層のモジュラスをカバーリップ本体のモジュラス以下にしたため、オープニングトリムウエザストリップを車体開口部周縁のコーナー部に湾曲して取付けても、カバーリップ表皮層がカバーリップ本体の変形に対応して変形し、カバーリップの表面に皺が発生することがない。
スポンジ材は、100%モジュラスが0.7MPa〜2.5MPaであるEPDMのスポンジゴムであり、ソリッド材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるオレフィン系熱可塑性エラストマーである。このため、スポンジ材が充分柔軟であるとともに、スポンジ材の柔軟性に合わせて同一又はそれ以下にソリッド材の柔軟性を設定することができる。このため、スポンジ材の撓みに合わせてソリッド材が撓むことができ、カバーリップの表面に皺が発生することがない。
また、カバーリップ本体のEPDMの加硫後に、カバーリップ表皮層のオレフィン系熱可塑性エラストマーを強固に、容易に溶着することができ、製造が容易である。
図1は、本発明の第1の実施の形態のオープニングトリムウエザストリップ10の断面図であり、図2は、本発明の第2の実施の形態のオープニングトリムウエザストリップ10を車体の車体開口部周縁6に取付けた状態の断面図である。図3は、ドア2を開いた状態の自動車を後方から見た斜視図である。図4は、本発明のオープニングトリムウエザストリップ10を押出成形により製造する工程を示す概念図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態のオープニングトリムウエザストリップ10の断面図である。オープニングトリムウエザストリップ10は、トリム部20とカバーリップ30と中空シール部40からなる。カバーリップ30の上面には、カバーリップ表皮層33が設けられている。
車内側保持リップ25は1本の長いリップであるため、フランジ部9の厚さにより変形することができ、フランジ部9の挿入力を下げ、フランジ部9の抜けを防止することができる。
トリム部20の内部にインサート部材26が埋設されているため、トリム部20をスポンジ部材で形成しても、フランジ部9の保持力を充分確保することができる。また、トリム部20がスポンジ部材で形成されているため、重量を軽減でき、オープニングトリムウエザストリップ10の軽量化に貢献することができる。
カバーリップ表皮層33は、カバーリップ本体31のカバーリップ先端部32を完全に覆って、カバーリップ本体31の内面側まで達している。
このオレフィン系熱可塑性エラストマーの100%モジュラスを上記のような範囲にするには、熱可塑性エラストマーは、ゴム分と樹脂分の比率が88:12〜80:20にすることが好ましい。ゴム分としては、EPDMゴム、樹脂分としては、ポリプロピレン樹脂を主成分とするオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
鉱物油系軟化剤としては、通常ゴムに配合されるアロマ系、ナフテン系、パラフィン系の鉱物油が挙げられ、中でもパラフィン系鉱物油が好ましい。
中空シール部内壁41は、トリム部20を形成するスポンジ材と同じ材料で一体的に形成されている。このため、中空シール部40の重量を低減することができ、オープニングトリムウエザストリップ10の軽量化に貢献することができる。また、中空シール部40の柔軟性を増加させて、ドア閉時に中空シール部40がドア2に確実に当接しシールすることができるとともに、ドア2の閉じ力を軽減することができる。
なお、本実施の形態では、中空シール部40を使用したが、リップ状のシール部を使用することもできる。
トリム部20の車外側側壁21、車内側側壁22、底壁23、車外側保持リップ24と車内側保持リップ25は、全てソリッド材で形成されているため、トリム部20を車体開口部周縁6のフランジ部9に取付けたときに、車外側保持リップ24と車内側保持リップ25が強固にフランジ部9を把持することができる。従って、オープニングトリムウエザストリップ10が車体開口部周縁6のフランジ部9から脱落することがなく、中空シール部40が安定し、ドア2の所定位置に確実に当接して、シールすることができる。
なお、中空シール部表皮層42は、上記の第1実施形態と同様にトリム部20と同じ材料のソリッドゴムを使用することもできる。
オープニングトリムウエザストリップ10は、まず、トリム部20、中空シール部40及びカバーリップ本体31が押出成形機61により成形される。押出成形機61にインサート部材26を供給し、トリム部20、中空シール部40及びカバーリップ本体31がスポンジ材の場合は、インサート部材26とスポンジ材を押出成形する。
なお、カバーリップ表皮層33と中空シール部表皮層42とを同時に一体的に押出して形成しても良い。
さらに、曲げローラー66により、カバーリップ表皮層33の側部の端部をカバーリップ先端部32の裏面に回り込ませて、カバーリップ本体31とカバーリップ表皮層33を圧着する。
さらに、カバーリップ本体31がEPDMで形成され、カバーリップ表皮層33がオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成されるような、同じオレフィン系の材料の場合はより強固に接着される。
冷却槽(図示せず)から出たオープニングトリムウエザストリップ10は、引取機(図示せず)により引き取られて、トリム部20がU字形に曲げられて、所定の寸法に裁断された後、必要な場合は端末部が接着されて製品となる。なお、オープニングトリムウエザストリップ10によっては両面接着テープやクリップ等が取付けられて製品となるものもある。
20 トリム部
30 カバーリップ
31 カバーリップ本体
33 カバーリップ表皮層
40 中空シール部
Claims (6)
- 自動車の車体の車体開口部周縁に取付けられ、車体開口部周縁と自動車ドアの間をシールするオープニングトリムウエザストリップにおいて、
該オープニングトリムウエザストリップは、上記車体開口部周縁に取付けられオープニングトリムウエザストリップを保持するトリム部と、該トリム部の車外側に一体的に形成され上記自動車ドアに当接してシールするシール部と、上記トリム部の車内側に一体的に形成され、車内側に延設されるカバーリップを有し、
該カバーリップは、カバーリップ本体がスポンジ材で形成されるとともに、該カバーリップ本体の表面にソリッド材で形成されたカバーリップ表皮層を形成し、該カバーリップ表皮層のモジュラスをカバーリップ本体のモジュラスと同一又は以下にするとともに、上記スポンジ材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるEPDMのスポンジゴムであり、上記ソリッド材は、100%モジュラスが0.7MPa〜1.5MPaであるオレフィン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とするオープニングトリムウエザストリップ。 - 上記カバーリップ表皮層の熱可塑性エラストマーは、鉱物油系軟化剤を含む請求項1に記載のオープニングトリムウエザストリップ。
- 上記カバーリップ表皮層を形成する熱可塑性エラストマーは、ゴム分と樹脂分の比率が88:12〜80:20である請求項2に記載のオープニングトリムウエザストリップ。
- 上記トリム部とシール部は、スポンジ材で形成された請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオープニングトリムウエザストリップ。
- 上記トリム部は、ソリッド材で形成され、上記シール部は、スポンジ材で形成された請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオープニングトリムウエザストリップ。
- 上記シール部は、中空形状である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のオープニングトリムウエザストリップ。
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