JP4970353B2 - 冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知する冷却システム - Google Patents

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本発明は、発熱素子等を冷却する為の空冷式の冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知する冷却システムに関する。
電子機器は、動作時に発熱するCPU等の発熱素子(発熱体)を備え、この発熱素子を冷却する為に冷却モジュールを備えている。この空冷式の冷却モジュールにあっては、冷却フィン・モジュールが発熱体に熱的に接続され、この冷却フィン・モジュールが冷却ファンから送風された冷却風で強制冷却される。この冷却モジュールは、発熱素子が熱破壊されることを回避する為に、長期間に亘り安定した冷却能力を保持することが要請されている。
冷却モジュールの改良の一例として、特許文献1に開示されるような、空冷式の冷却モジュールの冷却ファンの動作を制御するファン制御装置がある。このファン制御装置は、冷却フィン・モジュールの温度を検出する温度センサ及び発熱体の負荷量を検出する負荷量検出器を備えている。また、このファン制御装置には、発熱体の負荷量に応じて冷却ファンの動作を開始させる動作開始温度及び冷却ファンの故障を判断する故障温度が予め設定されている。冷却フィン・モジュールの温度が動作開始温度を超える場合には、このファン制御装置が冷却ファンの駆動部を動作させてファンを駆動させている。即ち、冷却フィン・モジュールを冷却する必要がある場合のみに、冷却ファンは、ファン制御装置で制御されて駆動される。このようにして、冷却ファンの長寿命化が図られている。また、冷却フィン・モジュールの温度が故障温度を超える場合には、ファン制御装置は、冷却ファンが故障していると判断し、ファン制御装置は、冷却ファンの故障をユーザーに警告を発することができるように構成されている。しかし、このファン制御装置は、冷却モジュールが長期間稼動されることに起因する冷却モジュールの冷却能力の低下をも予測するように構成されていない。
通常、長期間に亘り冷却ファンが冷却フィン・モジュールに冷却風を送風し続けると、大気中の塵及び埃が冷却フィン・モジュールに徐々に堆積され、冷却フィン・モジュールがこの塵及び埃で部分的に閉塞される。そして、この冷却フィンが閉塞している部分では、冷却ファンが送風する冷却風の流入が困難になり、冷却能力が低下する問題がある。冷却フィンの閉塞度(閉塞の程度)が小さい初期の段階では、冷却能力は、緩やかに低下される。しかし、冷却フィンの閉塞度が大きくなるに伴い冷却能力が急激に低下される。一方、塵及び埃が堆積する度合いは、使用環境に大きく依存している。従って、一概に、冷却フィンが閉塞されることを原因として冷却性能が低下される時期を予測することは、困難であるとされている。
特開2007−185022号公報
上述したように、従来のファン制御装置では、塵及び埃の冷却フィン・モジュールへの塵或いは埃の堆積に起因する冷却能力の低下を予測することは困難である問題がある。しかし、現実には、冷却フィン・モジュールの閉塞を検知し、冷却能力が急激に低下する前に、ユーザーへ警告を発することができる冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムが要望されている。
この発明は、上記問題点を解決するためになされてものであり、その目的は、冷却フィン・モジュールの閉塞を検知して冷却モジュールの冷却能力が急激に低下する時期を事前に予測し、警告を発することができる冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムを提供することにある。
この発明によれば、
発熱体に熱的に接続され、前記発熱体の熱を放熱し、互いに間隔を空けて配置された複数の冷却フィンを有する放熱部と、
前記放熱部に対向して配置され、前記放熱部に冷却風を送風し、放熱部を強制冷却する為の送風部と、
前記放熱部上の複数箇所で前記冷却フィンの温度を検出して検出信号を出力する複数の温度センサと、
予め前記発熱体の発熱量に応じて設定された冷却フィンの閉塞度と冷却フィンの温度差の関係が格納された記憶部と、
前記検出信号から前記冷却フィン間の温度差を導出し、この温度差及び前記発熱体の発熱量に応じて設定された冷却フィンの閉塞度と冷却フィンの温度差の関係から冷却フィンの閉塞度を特定する演算処理部と、
前記演算処理部で算出された前記冷却フィンの閉塞度に基づく情報を表示するインターフェースと、
を備えた冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムが提供される。
本発明の冷却モジュールにおいては、複数の冷却フィンの間の温度差を測定することで、冷却フィン・モジュールの閉塞度及び閉塞部分を検知し、冷却フィンの閉塞が引き起こす冷却能力の低下を事前に予測し、ユーザーに警告を発することが可能となる。そして、この警告従い、ユーザーが冷却フィンを掃除、或いは交換することが可能となる。その結果、冷却モジュールは、長期間に亘り高い冷却能力を保持される。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、この発明の一実施の形態に係る冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知する冷却システムを説明する。
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る冷却モジュールが示されている。この冷却モジュールは、以下に説明する冷却フィンの閉塞度(閉塞の程度)を検知するシステムを備えている。
図1に示される冷却モジュールは、一側面に吹き出し口及び上面に空気取り入れ口を有する箱状のケーシング(矩形筐体)7を備え、この吹き出し口には、冷却フィン・モジュール1が取り付け固定されている。箱状のケーシング(矩形筐体)7内には、冷却フィン・モジュール8に冷却風を送風する為の冷却ファン9が収容されている。この冷却フィン・モジュール8は、供給される送風が通過可能に複数の冷却フィン1が互いに間隔を空けてその間に空気流の流路を規定するように配列固定された構造を有し、ケーシング7の吹き出し口には、冷却フィン1が互いに平行になるように配置固定されている。発熱体6から熱を奪う受熱ジャケット5は、発熱体6に熱的に連結されるように発熱体6の上面、例えば、CPUの上面に載置固定されている。この受熱ジャケット5は、ヒートパイプ4を備え、このヒートパイプ4を介して冷却フィン・モジュール8に熱的に接続されている。このヒートパイプ4は、受熱ジャケット5から熱が与えられ、与えられた熱を略均等に夫々の冷却フィン1に輸送する為に設置されている。ヒートパイプ4は、熱伝導率の高い銅等で管状に形成され、真空にされた管内には、作動液と呼ばれる少量の液体(純水、代替フロン等)が封入されている。ヒートパイプ4は、この作動液が管内を移動することによって接続された2つの部材の間で熱を高効率で輸送させることができる。CPU等の小面積の発熱体6の冷却には、この発熱体6上に直接冷却フィン・モジュール1を設ける場合に比して、発熱体6がヒートパイプ4を介して大型の冷却フィン・モジュール1に接続される構造の方が発熱体6を効率的に冷却することができる。
上述したような冷却モジュールでは、発熱体6が発生する熱は、始めに、受熱ジャケット5に受け渡され、ヒートパイプ4を介して受熱ジャケット5から冷却フィン・モジュール8に輸送される。そして、冷却フィン・モジュール8に輸送された熱は、冷却ファン2から送風される冷却風が冷却フィン1間の流路を通過することによって冷却フィン・モジュール8の複数の冷却フィン1から放熱される。この熱の輸送により発熱体6から熱が奪われ、発熱体6は、常時冷却されることとなる。
さらに、冷却フィン・モジュール8には、温度センサ3が複数の異なる冷却フィン1上に夫々に設置されている。本実施の形態においては、冷却フィン・モジュール8が均等な3つの領域、即ち、第1、第2及び第3の冷却フィン1のグループ1A、1B、1Cが占有する領域に分けられ、各領域の中心に位置する冷却フィン1上に第1、第2及び第3の温度センサ3A、3B,3Cが設置されている。即ち、温度センサ3A、3B,3Cは、冷却フィン・モジュール8上に長手方向に沿う直線上に間隔を空けて設置される。図1に示す冷却フィン・モジュール8が例えば、全長6Dを有する場合には、第1、第2及び第3の温度センサ3A、3B,3Cは、第1の温度センサ3Aが冷却フィン・モジュール8の長手方向の一方の側面から距離Dだけ離間されるように配置され、第1及び第2の温度センサ3A、3Bは、距離2Dだけ離間するように配置され、第2及び第3の温度センサ3B、3Cも同様に距離2Dだけ離間するように配置され、第3の温度センサ3Aが冷却フィン・モジュール8の長手方向の他方の側面から距離Dだけ離間されるように配置される。
図1に示される冷却モジュールにおいては、ケーシング7の吹き出し口から送風される冷却風の流速は、ファンの種類によってある風速分布を持つ。図1に示される冷却モジュールにおいては、冷却ファン9が時計方向Rに沿って回転される場合には、冷却風の高速領域は、第3の冷却フィン1のグループ1Cが配置されるケーシング7の吹き出し口の右端側が相当する。また、冷却風の低速領域は、第1の冷却フィン1のグループ1Aが配置されるケーシング7の吹き出し口の左端側が相当し、冷却風の中速領域は、第2の冷却フィン1のグループ1Bが配置されるケーシング7の吹き出し口の略中央の領域が相当している。従って、冷却風の高速領域、中速領域、低速領域には、第1の温度センサ3A、第2の温度センサ3B、及び第3の温度センサ3Cが設置されている。流速の大きい領域では、冷却フィン1が効率的に冷却されるため、冷却フィン1の温度は、他の領域の冷却フィン1に比べて低くなる。従って、正常時には第3の温度センサ3Cで検出される温度が一番低くなり、第1の温度センサ3Aで検出される温度が二番目に低く、第2の温度センサから検出される温度が一番高くなる。後に、述べられるように、各冷却フィン1の温度の差、例えば、第1の温度センサ3A及び第2の温度センサ3Bから取得される温度の差を測定することで、冷却フィン・モジュール8が塵及び埃によって閉塞されていることが検知され、しかも、閉塞されている領域が第1の冷却フィン1のグループ1A或いは第2の冷却フィン1のグループ1Bであるかを特定することができる。
冷却ファン2が長時間に亘り稼動すると、流速が一番速い領域に相当する第3の冷却フィン1のグループ1Cに塵及び埃が堆積される可能性が大きく、この領域の第3の冷却フィン1のグループ1Cが部分的に閉塞される虞がある。そして、冷却フィン・モジュール8の一部領域が閉塞されると、この領域では冷却風の流入量が減少され、冷却能力が低下される。そのため、冷却フィン・モジュール8の一部が閉塞されると、その領域に位置する冷却フィン1の温度は、冷却フィン・モジュール8が閉塞されていない場合に比べて上昇される。また、その他の領域に位置する冷却フィン1の温度は、変化されず、或いは温度上昇が小さいままに維持される。即ち、冷却フィン・モジュール8の一部に閉塞が発生した場合には、冷却フィン・モジュール8が閉塞されている領域に位置する冷却フィン1の温度と閉塞されていない部分に位置する冷却フィン1の温度との温度差は、正常時の温度差とは異なる値を示すこととなる。従って、あるグループの冷却フィン1と他のグループの冷却フィン1との間の温度差の変化を検知することで冷却フィン・モジュール1の閉塞を検知することができる。
上述した冷却モジュールで検知される温度検出信号は、図2に示されるように、温度センサ3とCPU12の間でデータの受け渡しをするインターフェース11、演算処理を行うCPU12、CPU12で処理するデータの読み書きを行うRAM13、CPU12で実行するプログラム及び予め設定されるデータが格納されたROM14、及び入力装置15を備えるシステムで処理される。ここで、CPU12が発熱体6に相当しても良く、或いは、他の信号処理プロセッサDSP(図示せず)が発熱体6に相当しても良い。
温度センサ3A〜3Cが検出する温度検出信号は、インターフェース11に渡される。これらの温度検出信号は、インターフェース11でデジタル信号に変換され、CPU12に与えられる。そして、このCPU12は、これらの温度測定信号から各領域1A〜1Cの冷却フィン1の温度差を算出する。温度センサ3が取り付けられた冷却フィン1が冷却する発熱体6の発熱量に応じて、即ち、発熱量をパラメータとして冷却フィン1の閉塞度と冷却フィンの温度差の関係が予めROM14に格納されている。この発熱体6の発熱量は、アプリケーションの動作モード、或いはCPU12のスロットリング情報等から概算される。ここで、アプリケーションの動作モードとは、例えば、発熱体6が50%の稼働率で動作する低電力モード、70%の稼働率で動作する通常モード、100%の稼働率で動作する過負荷モードを指している。
尚、冷却フィン1の閉塞度と冷却フィンの温度差の関係は、発熱体6の発熱量に依存する冷却フィンの温度に応じて定まり、冷却モジュール8が初回動作時(非閉塞な状態における動作)において各冷却フィン1の温度の値が次々にシステムの記憶部(例えば、ハードディスク上)に記憶され、この温度の値でパラメータとしての各動作モードにおける発熱体6の発熱量が定まり、この発熱体6の発熱量に応じて冷却フィン1の閉塞度と冷却フィンの温度差の関係が定められても良い。そして、算出された冷却フィン1の温度差及び発熱量に応じて設定された冷却フィン1の閉塞度と冷却フィン1の温度差の関係から、冷却フィン1の閉塞度が算出される。そして、ユーザーに対して、この算出された冷却フィン1の閉塞度がインターフェース11を通じて通知される。例えば、閉塞度は、冷却フィン1が閉塞していない正常状態を危険度1、冷却フィン1に閉塞が生じ始めたが、冷却性能には影響が小さい状態を危険度2、冷却フィン1の閉塞が冷却性能に深刻な影響を及ぼす状態を危険度3と分類される。危険度1では、冷却モジュールが正常に稼動していることが通知される。危険度2では、冷却フィン・モジュール8の清掃をするように注意が促されると共に、冷却モジュールの冷却性能が深刻に悪化すると予測される時期が通知される。そして、危険度3では、冷却フィン・モジュール8の清掃、又は交換をするように警告が発せられる。
次に、図1及び図2に示される冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知する冷却システムの動作について、図3を参照して説明する。初めに冷却フィン・モジュール8の複数の異なる冷却フィン1の温度が測定される(ステップS1)。そして、ステップS1で測定された冷却フィン1の温度からCPU12で冷却フィン1の温度差が計算される(ステップS2)。次に、動作モードから概算される発熱体6の発熱量を参照し、ステップS2で算出された冷却フィン1の温度差及び発熱量に応じて設定された冷却フィン1の閉塞度と冷却フィン1の温度差との関係から冷却フィン1の閉塞度が決定される(ステップS3)。ここで、対応関係が式で表され、この関係式から閉塞度が決定されても良い。ステップ3において算出された冷却フィン1の閉塞度をユーザーに通知するとともに、深刻な冷却能力の悪化に至るまでの予測時間等を通知、或いは警告する(ステップS4)。
上述した動作は、一定の周期、或いは機器が始動される時に実行される。また、入力装置15からのコマンド信号の入力に応じて実行されても良い。
尚、図1では、3点の冷却フィン1の温度を測定しているが、閉塞して流速が変わると予想される部分の冷却フィン1、及び閉塞が起こらないと予想される領域の冷却フィン1の2点のみの温度を測定する場合でも、本発明の適用は可能である。塵及び埃が閉塞する位置が不明な場合は、温度センサ3を複数の各冷却フィン1に設置されることが望ましい。
尚、複数の温度センサ3を各冷却フィン1に配置し、各冷却フィンの温度差を計算することで閉塞判定の精度が向上し、閉塞部分を特定することもできる。
また、環境温度及び動作モードによる冷却フィン1の温度変化は、各冷却フィン1で同様に変化するため、各冷却フィン1の温度差を計算することで打ち消される。従って、冷却フィン1の温度差を算出することで、環境温度及び動作モードに左右されない冷却フィン1の閉塞度の測定が可能である。
上述したように、この発明の第1の実施の形態では、冷却フィン・モジュール8の各冷却フィン1の温度差から冷却フィン閉塞度が算出される。そして、この冷却フィン閉塞度、及び冷却モジュールの冷却能力が低下する時期をユーザーに通知し、冷却フィン・モジュール8の清掃、或いは交換を促すことができる。従って、ユーザーがこの通知を受け、冷却フィン・モジュール8の清掃を実行することで、冷却モジュールの冷却能力が長期間に亘り保持されることができる。
次に、発明者は、以下のように冷却フィン1の閉塞による各冷却フィンの温度及び冷却性能を示す冷却フィン・モジュール8の熱抵抗の変化の様子を確認する実験を実施した。この実験において、冷却フィン1が閉塞した状態を模擬する手段として、図4に示されるように、冷却フィン・モジュール8と冷却ファン2が収容されたケーシングの吹き出し口との間にテープが張り付けられている。実験で使用された冷却モジュールは、第一の実施の形態と同じ構造を有している。上述したように冷却ファン2が時計回りに回転される場合には、流速が大きい右端から閉塞を起こす。そのため、テープは冷却フィン・モジュール8の右端から一定区間に跨って貼り付けられている。また、閉塞度の差異による冷却フィン1の温度の変化を調べる為に、右端から25%,50%,及び75%の部分を閉塞して、各閉塞度に対して実験を実施している。温度センサ3は、3つの冷却フィン1に設置され、冷却風の高速領域、中速領域、及び低速領域に位置する冷却フィン1から測定される温度をF1、F2、及びF3と表す。
測定結果は、図5に示されている。図5には、冷却フィン1の閉塞度に対する各冷却フィン1の温度(F1、F2、及びF3)、及び冷却フィン・モジュール8の熱抵抗Rthの実験結果がプロットされている。閉塞されていない部分の冷却フィン1の温度F3は、閉塞度が小さい段階では変化しない。一方、閉塞された部分の冷却フィン1の温度F1は、閉塞度が小さい段階から上昇している。即ち、2点間の温度上昇の差を計測することにより、閉塞度が小さい段階から該当する冷却フィン1の部分に閉塞が起きていることを検知することができる。また、冷却フィン・モジュール8の熱抵抗は、閉塞度が小さい段階では変化しないが、閉塞度が大きくなるとともに急激に大きくなる。この実験の結果から、冷却フィン・モジュール8の熱抵抗が大きくなる前、即ち冷却フィン・モジュール8の冷却性能が低下する前段階で、冷却フィン1の閉塞を検知することが可能であることが理解できる。
尚、環境温度及び動作モードが変わり発熱体6の発熱量が変化した場合には、各冷却フィン1の温度は、同様に上下するため、各冷却フィン1の温度差の変化は、小さい。一方、冷却フィン1の温度変化が閉塞による場合には、各冷却フィン1の温度差が大きく変化する。従って、各冷却フィン1の温度差の変化を計測することで、冷却フィン1の温度変化が環境温度及び動作モードに因るものか、或いは冷却フィンの閉塞に因るものかを容易に区別できる。
他の実施の形態としては、図6に示すように、発熱体6にヒートシンク型の冷却フィン・モジュール12が熱的に接続するように発熱体6上に載置され、このヒートシンク型の冷却フィン・モジュール1bに対向するように軸流型の冷却ファン2bが配置されている。このような冷却モジュールに対しても適宜な位置に複数の温度センサを設置しても良い。
[第2の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態では、冷却フィン・モジュール8においては、複数の冷却フィン1に温度センサ3が設置され、各点の温度が検知され、冷却フィン1の閉塞度が算出されている。第2の実施の形態では、図7に示すように、温度センサ3A〜3Cに加えて外部に対して表面温度を明示することが可能な面状の温度表示センサ10が冷却フィン・モジュール8の上面に設置されている。このような面状の温度表示センサ10、例えば、感温液晶が設けられることによって、複数の冷却フィン1の温度、或いは温度分布が外部から視覚的に判明する。この実施の形態では、面状の温度表示センサ310で表面温度分布が表示されるとともに冷却フィン1に設置された温度センサ3で温度が検知され、第1の実施の形態と同様に、冷却フィン1の温度から冷却フィンの閉塞度が算出される。従って、ユーザーに対して、インターフェース11を通じて冷却フィンの閉塞度、及び冷却モジュールの冷却性能が悪化する時期を通知することができ、また、ユーザーがこの警告を基にして温度表示センサ10によって閉塞されてフィン1の領域を視覚的に特定することができる。
この実施の形態は、例として、図8に示すように、キーボード21を備えたモバイル型パーソナルコンピュータ20に搭載される。このモバイル型パーソナルコンピュータ20は、面状の温度表示センサ10の温度変化の様子を視覚的に確認することができる窓22を有している。ユーザーは、これにより冷却フィン1の温度分布の様子を常に確認できる。
従って、冷却フィンの閉塞度を算出した後に発信される警告だけでなく、冷却フィンに設置された面状の温度表示センサ10から直接冷却フィン1の閉塞を確認できるようになるため、冷却モジュールの冷却能力が低下する前に、冷却フィン2の清掃や交換を促すことが、さらに、容易になる。
尚、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明の第1の実施の形態に係る冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムを概略的に示す斜視図である。 図1に示した温度センサの温度検出信号を処理する為のシステムを概略的に示すブロック図である。 図1及び図2に示した冷却モジュールの冷却フィン閉塞度検知システムにおいて、冷却フィンの閉塞度を算出する処理の手順を示すフローチャートである。 冷却フィンの閉塞度によって冷却フィンの温度、及び冷却フィン・モジュールの熱抵抗が変化する様子を確認するために、冷却フィンの一部にテープで閉塞させた実験を示す概略図である。 図4で示した冷却フィンの一部をテープで閉塞させた実験から得られた冷却フィンの温度、及び冷却フィン・モジュールの熱抵抗をプロットしたグラフである。 この発明の第1の実施の形態の冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムの変形例を概略的に示す斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係る冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知できる冷却システムを概略的に示す斜視図である。 図7に示した冷却モジュールの冷却フィン閉塞度検知システムをモバイル型パーソナルコンピュータへ実装した例を概略的に示す平面図である。
符号の説明
1…冷却フィン、3A〜3C…温度センサ、4…ヒートパイプ、5…受熱ジャケット、6…発熱体、7…ケーシング、8…冷却フィン・モジュール、9…冷却ファン、10…面状の温度センサ、12…ヒートシンク型の冷却フィン・モジュール、14…軸流型の冷却ファン、20…モバイル型パーソナルコンピュータ、22…窓、21…キーボード

Claims (6)

  1. 発熱体に熱的に接続され、前記発熱体の熱を放熱し、互いに間隔を空けて配置された複数の冷却フィンを有する放熱部と、
    前記放熱部に対向して配置され、前記放熱部に冷却風を送風し、放熱部を強制冷却する為の送風部と、
    前記放熱部上の複数箇所で前記冷却フィンの温度を検出して検出信号を出力する複数の温度センサと、
    予め前記発熱体の発熱量に応じて設定された冷却フィンの閉塞度と冷却フィンの温度差の関係が格納された記憶部と、
    前記検出信号から前記冷却フィン間の温度差を導出し、この温度差及び前記発熱体の発熱量に応じて設定された冷却フィンの閉塞度と冷却フィンの温度差の関係から冷却フィンの閉塞度を特定する演算処理部と、
    前記演算処理部で算出された前記冷却フィンの閉塞度に基づく情報を表示するインターフェースと、
    を備えた冷却モジュールの冷却フィンの閉塞度を検知する冷却システム。
  2. 前記インターフェースは、前記冷却フィンの閉塞度及び前期放熱部の冷却性能が低下すると予測される時期の少なくとも1つを表示することを特徴とする請求項1記載の冷却システム。
  3. 前記発熱体が電子回路部に相当し、前記記憶部は、前記電子回路の初回動作時における前記冷却フィンの温度を基に前記発熱体の発熱量に応じて設定された冷却フィンの閉塞度と冷却フィンの温度差の関係を記憶することを特徴とする請求項1記載の冷却システム。
  4. 前記演算処理部は、周期的、又は冷却モジュールの始動時に冷却フィンの閉塞度を算出することを特徴とする請求項1乃至3記載の冷却システム。
  5. 前記閉塞度を算出させるコマンド信号を入力する入力装置を更に具備し、この入力装置からのコマンド信号に応じて前記演算処理部で冷却フィンの閉塞度が算出されることを特徴とする請求項1乃至3記載の冷却システム。
  6. 前記冷却フィンの温度分布を視覚的に表示できる温度表示センサを更に具備することを特徴とする請求項1記載の冷却システム。
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