JP4970262B2 - 消化管間質腫瘍を処置するためのミドスタウリンの使用 - Google Patents

消化管間質腫瘍を処置するためのミドスタウリンの使用 Download PDF

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Description

本発明は、化合物Iに耐性の消化管間質腫瘍(GIST)、例えば消化管腫瘍の処置のための医薬組成物の製造における、遊離形または薬学的に許容される塩形態のミドスタウリンの使用、および温血動物、好ましくはヒトの処置法であって、上記の疾患または状態を有する動物に治療的有効用量のミドスタウリンを投与する方法に関する。
図面の説明
パネルB:KITΔWK557−558/T670I、PDGFRA D842VまたはΔDIM842−844変異を発現するBa/F3細胞の、イマチニブまたはPKC412に対する用量応答曲線。
消化管間質腫瘍は、近年特徴付けられた、消化管に由来する間葉性新生物ファミリーであり、全GISTの60〜70%は胃に原発する。以前は、これらの腫瘍は、平滑筋腫、平滑筋芽腫または平滑筋肉腫として様々に分類されていた。しかしながら、現在、GISTは、その独特な分子病因および臨床的特徴に基づき、別の臨床病理学的集合を示すことが明らかである。
GISTは、約20症例/百万の発症と概算され、相対的には稀であるが、消化管の最も一般的な間葉性新生物である。最近まで、唯一の利用可能な治療は外科的切除であった。慣用の細胞毒性化学療法および放射線療法の限られた有効性が、進行したGISTを常に進行性かつ致死的状態とし、患者の平均生存期間は20ヶ月(例えば、転移性GIST)から1年以下(例えば、手術後再発)の間である。
大部分のGISTにおいて最も可能性の高い原因となる発癌分子事象は、KITまたは血小板由来増殖因子受容体A(略して、PDGFRA)の活性化変異である。シグナル伝達経路が活性化されると、結果として細胞増殖および/または生存が促進される。イマチニブメシレートは、受容体型チロシンキナーゼであるPDGFR、KIT、ABLおよびARGを特異的に阻害し、GISTを有する患者において高い応答率をもたらす。現在まで、イマチニブ治療は、この疾患の唯一の効果的、全身的処置である。その応答と腫瘍におけるKIT/PDGFRA変異の存在およびタイプを関連付ける臨床的および実験的観察によれば、KIT エクソン11変異を有するものが、処置に最も感受性である。キナーゼ触媒ドメインに影響を与えるKIT−D816VおよびPDGFRA−D842V変異は、イマチニブの結合を妨げ、薬剤を一次的に無効にする。GIST患者の多くは、薬剤に対する様々な程度の初期応答後、治療の間に耐性を生じる。慢性骨髄性白血病(CML)または慢性好酸球性白血病(CEL)のような、イマチニブを用いて処置する他の悪性腫瘍の調査は、この阻害剤に対する耐性が、異なる分子機序によりもたらされ得ることを示す。イマチニブ耐性を有するCML患者の多くは、新規変異体BCR−ABLアレルを有するか、またはBCR−ABL増幅により高レベルの融合タンパク質を発現する、白血病細胞のクローン増殖を有する。CELにおけるイマチニブに対する耐性の発生は、FIPL1−PDGFRA融合タンパク質の触媒ドメイン内の第二の変異と関係し得る。イマチニブ耐性の疾患進行段階にあるGIST患者における予備試験は、KITキナーゼドメインの後天的突然変異またはKIT遺伝子のゲノム増幅を有する腫瘍の大部分におけるKIT活性化が、一部の患者における病因として、機能的役割を果たし続けていることを示した。
イマチニブは、進行したGISTを有する患者の価値のある処置として、現在明らかになっている特異的チロシンキナーゼを選択的に阻害する小分子である。GISTの処置のための単剤療法としてのイマチニブの使用は、PCT公報WO02/34727(引用により本明細書中に包含される)に記載されている。しかしながら、イマチニブに対する一次的耐性が、患者集団に、例えば、一試験において患者の13.7%に存在することが報告されている。加えて、多くの患者がイマチニブでの処置に耐性を獲得する。より一般的に、この耐性は、ある病巣においては部分的に進行をもたらすが、他の病巣では疾患の制御が続く。故に、これらの患者はイマチニブ処置を続けるが、さらなるまたは別の治療の必要性が明らかである。
イマチニブは、式I
Figure 0004970262
の4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−N−[4−メチル−3−(4−ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル]−ベンズアミドである。
イマチニブの製造、とりわけ抗腫瘍剤としてのその使用は、1993年10月6日公開の欧州特許出願EP−A−0564409の実施例21、ならびに多くの他の国の対応出願および特許、例えばUS特許第5,521,184号および日本特許第2706682号に記載されており、それらは全て引用により本明細書に包含される。
今回、驚くことに、プロテインキナーゼC阻害剤であるミドスタウリンは、消化管間質腫瘍の処置に、例えばイマチニブ耐性消化管間質腫瘍の処置に有用であることを示す治療特性を有することが発見された。
プロテインキナーゼC(以降、本明細書中、PKCとして略す。)は、細胞のシグナル伝達経路における重要な酵素の1種であり、それは、細胞増殖および分化の制御に重要な役割を果たしている。PKCは、セリン/スレオニンキナーゼのファミリーである。PKCの少なくとも12種のイソ型が同定されており、それらは、それらの構造および基質要件に基づき、通常3群に分けられる。PKCは、ヒト乳房腫瘍生検サンプルにおいて、正常乳房組織と比較して上昇していることが判明しており、そして高いPKC発現は、ヒト星状細胞腫の悪性度の生物学的マーカーであると見なされている。PKCイソ型の1種、PKCθは、T細胞における生存シグナル伝達の正のレギュレーターである。興味深いことに、PKCθは、GISTにおいて構成的にリン酸化される。故に、PKCθを、GISTにおける治療的介入のための標的キナーゼの可能性があると見なし得る。特に、PKC阻害剤はイマチニブ耐性GISTの処置に有利である。
従って、本発明は、GISTを有する患者、例えばイマチニブ耐性GISTを有する患者にミドスタウリンを投与することを含む、GISTの処置法に関する。
本発明のミドスタウリンは、式(II):
Figure 0004970262
のN−[(9S,10R,11R,13R)−2,3,10,11,12,13−ヘキサヒドロ−10−メトキシ−9−メチル−1−オキソ−9,13−エポキシ−1H,9H−ジインドロ[1,2,3−gh:3’,2’,1’−lm]ピロロ[3,4−j][1,7]ベンゾジアゾニン−11−イル]−N−メチルベンズアミド、またはその塩(以降:“式IIの化合物またはミドスタウリン”と称する。)である。
式IIの化合物またはミドスタウリン[国際一般名]は、PKC412としても公知である。
ミドスタウリンは、天然に存在するアルカロイドであるスタウロスポリンの誘導体であり、1988年12月21日公開の欧州特許第0296110号、ならびに1992年3月3日公開の米国特許第5093330号、および日本国特許第2708047号に具体的に記載されている。これらの文献に記載されたミドスタウリンは、引用により本明細書中に包含される。ミドスタウリンおよびその製造法は、多くの文献に具体的に記載されており、当業者によく知られている。
特許出願または科学文献が引用されるそれぞれの場合において、特に、ミドスタウリンに関して、最終製品、製剤および請求項の主題は、これらの文献を引用することにより本明細書中に包含される。
本明細書で用いる用語“イマチニブ耐性の”または“イマチニブ耐性”は、消化管間質腫瘍の処置における、イマチニブの治療的効果の欠失、減少または低下を意味する。
本発明は、ミドスタウリン(PKC412としても公知)またはその薬学的に許容される塩の、消化管間質腫瘍(以降、本明細書中、GISTと略す。)、例えばイマチニブ耐性GISTの処置のための医薬の製造を目的とした使用、およびミドスタウリンまたはその薬学的に許容される塩の有効量を、そのような処置を必要とするGISTのヒトを含む温血動物に投与することにより該動物を処置する方法に関する。
本発明は、GISTを有する、例えばイマチニブ耐性GISTを有する患者にミドスタウリンを投与することを含む、GIST、例えばイマチニブ耐性GISTを処置する方法に関する。
上記の疾患および状態を処置するために用いるべきミドスタウリンの正確な投与量は、患者、処置すべき状態の性質および重症度、投与方法を含む様々な因子に依存する。一般的に、満足のいく結果は、ミドスタウリンを非経腸的に、例えば腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下、腫瘍内または直腸内に、または経腸的に、例えば経口で、好ましくは静脈内に、または好ましくは経口で、0.1から10mg/kg体重、好ましくは1から5mg/kg体重の1日投与量で静脈内に投与するとき、達成される。ヒト臨床試験において、225mg/日の全体用量は、最も可能性のある最大耐量(MTD)であった。好ましい静脈内1日投与量は、0.1から10mg/kg体重であり、より大きな霊長類に関しては、200−300mgの1日投与量である。典型的な静脈投与量は、3から5mg/kgを、1週間に3回から5回である。
ミドスタウリンを、経口で約300mg/日までの、例えば100から300mg/日の投与量で投与する。ミドスタウリンを、単回用量として投与するかまたは1日あたり2回もしくは3回用量、好ましくは2回用量に分ける。特に重要な用量は、200−225mg/日、特に100mg、1日2回(合計200mg/日)である。投与量の上限は、副作用により設定され、処置される患者の臨床試験により決定できる。
本発明はまた、治療的有効量のミドスタウリンを、哺乳動物対象に対して1週間に7回から4回、またはある期間内に、1から6週間の期間に約100%から約50%を投与し、その後1から3週間に該薬剤を投与しないというサイクルを、1サイクルから数サイクル繰り返す方法に関する。
通常、初めに少量が投与され、投与量を、処置が決定される条件下で患者に最適な投与量まで徐々に増加する。投与量の上限は、副作用により設定され、処置される患者の臨床試験により決定できる。
ミドスタウリンは、1個以上の薬学的に許容される担体、および所望により1個以上の他の慣用の医薬アジュバントと共に組み合わせることができ、経腸的に、例えば錠剤、カプセルなどの形態で経口的に、または非経腸的に、例えば滅菌注射溶液または懸濁液の形態で腹腔内または静脈内に投与することができる。経腸的および非経腸的組成物を、常套法により製造することができる。
本発明の注入溶液は、好ましくは滅菌される。これは、例えば滅菌ろ過膜を通してろ過することにより、容易に達成することができる。液体形態の全ての組成物の滅菌形成、バイアルの滅菌充填および/または本発明の医薬組成物と適する希釈剤の滅菌条件下での組み合わせは、当業者によく知られている。
ミドスタウリンを、単位投与量形態の組成物および薬学的に許容される担体を含む組成物のような、上記疾患および状態を処置するために有効な一定量の活性物質を含む経腸的および非経腸的医薬組成物に製剤することができる。
有用な組成物の例は、欧州特許第0296110号、第0657164号、第0296110号、第0733372号、第0711556号、第0711557号に記載される。
好ましい組成物は、1995年6月14日発行の欧州特許第0657164号に記載される。記載される医薬組成物は、飽和ポリアルキレングリコールグリセリド中ミドスタウリンの溶液または分散液を含み、ここで、グリコールグリセリドは、グリセロールと1個以上のC−C18飽和脂肪酸のポリエチレングリコールエステルの混合物である。
本発明は、GIST、例えばイマチニブ耐性GISTを処置するための医薬の製造を目的とした、ミドスタウリン、またはその薬学的に許容される塩の使用(ただし、ミドスタウリンを、イマチニブと共に、連続してまたは別個に投与しない。)に関する。
本発明は、GIST、例えばイマチニブ耐性GISTの処置のためのミドスタウリンまたはその薬学的に許容される塩の使用(ここで、イマチニブを、該GIST、例えばイマチニブ耐性GISTの処置のために使用しない。)に関する。
本発明は、ミドスタウリンまたはその薬学的に許容される塩の使用(ここで、ミドスタウリンを、GIST、例えばイマチニブ耐性GISTの処置のために抗腫瘍剤として使用する。)に関する。
本発明はさらに、ミドスタウリン、またはその塩を使用するための指示書を、GIST、例えばイマチニブ耐性GISTの処置のために共に含む、パッケージングされたミドスタウリンに関する。
一局面において、本発明は、GISTを処置する方法であって、それを必要とする温血動物、特にヒトにGISTに対して治療的有効量のミドスタウリンを投与することを含む方法を提供する。より特に、本発明は、有効量のミドスタウリン、またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、GISTを有する患者を処置するための方法を提供する。より特に、本発明は、有効量のミドスタウリン、またはその薬学的に許容される塩を患者に、1日100から300mg、とりわけ1日150から250mg、最もとりわけ1日200mgの用量で経口用製剤として投与することを含む、GISTを有する患者を処置するための方法を提供する。
実施例1:ミドスタウリン製剤
組成物A:
Gelucire 44/14(82部)を、60℃に加熱することにより融解する。粉末ミドスタウリン(18部)を、融解物質に添加する。得られた混合物を均質化し、得られた分散物を、あるものは25mgのミドスタウリン投与量を含み、その他のものは75mgのミドスタウリン投与量を含むように、異なるサイズの硬ゼラチンカプセル中に挿入する。得られたカプセルは、経口投与に適する。
組成物B:
Gelucire 44/14(86部)を、60℃に加熱することにより融解する。粉末ミドスタウリン(14部)を、融解物質に添加する。混合物を均質化し、得られた分散物を、あるものは25mgのミドスタウリン投与量を含み、その他のものは75mgのミドスタウリン投与量を含むように、異なるサイズの硬ゼラチンカプセル中に挿入する。得られたカプセルは、経口投与に適する。
Gattefosseにより市販されているGelucire 44/14は、C−C18飽和脂肪酸とグリセロール、および約1500の分子量を有するポリエチレングリコールのエステルの混合物であり、脂肪酸成分の組成の内訳は、カプリル酸を4−10%重量、カプリン酸を3−9%重量、ラウリン酸を40−50%重量、ミリスチン酸を14−24%重量、パルミチン酸を4−14%重量、およびステアリン酸を5−15%重量である。
Gelucire製剤の好ましい例は、下記:
Gelucire (44/14):47g
ミドスタウリン:3.0g(60mL ねじ切りフラスコ中に充填)
からなる。
組成物C:軟ゲルの例は、下記のマイクロエマルジョンを含み得る:
Figure 0004970262
実施例2:
PKC412は、慣用のPKC、FLT3、PDGFR、VEGFR、KITおよびCDK1−サイクリンB複合体のATP結合部位に強く結合する。特に、PKC412は、難治性CEL患者においてFIPL1−PDGFRAのイマチニブ耐性T674I変異形態に対して十分な阻害活性を示すことが示された(例えば、Cools J., et al., Cancer Cell 2003;3:459−469を参照のこと。)。チロシンキナーゼの触媒部位は高度に保存されており、PDGFRAのT674I変異は、それぞれ進行性BCR−ABL陽性CMLおよびKIT変異体GIST患者における耐性変異である、ABLのT315I変異およびKITのT670I変異に対応する。イマチニブに反応しないGISTの26人の患者におけるイマチニブに対する耐性機序を調査し、再発性KIT−T670Iまたは−V654A、およびPDGFRA−D842Vキナーゼドメイン変異によるこれらの患者のイマチニブに対する臨床的耐性を克服するためのPKC412の使用を検討する。
材料および方法
患者:Department of Oncology, University Hospital Leuvenにおいてイマチニブを用いて処置した26人の患者からの進行性腫瘍を、評価した。平均年齢53歳(37歳から77歳の範囲)の20人の男性と6人の女性である。26人の患者のうち22人は、原発性腫瘍を手術により除去していた。化学療法および/または放射線療法を、イマチニブ処置前に、進行した疾患段階の13人の患者に適用した。進行した腫瘍であるが、他の臨床状態は良好であった患者は、1日1000mgまで用量を増加することが可能であった。用量増加決定は、少なくとも4週間処置した患者からのデータに基づいて行った。病巣を、1月後、3月後、およびその後6月毎に再評価した。進行を、臨床検診およびCT/PET画像に基づき、既報の基準に従い定義した(例えば、Van Oosterom AT et al., Lancet 2001;358:1421−1423を参照のこと。)。処置中の組織病理学的変化および分子的変化を、選択した同性の患者において一連の腫瘍生検法により評価する。
病理学:組織病理学的分析および免疫組織化学的分析を、パラフィン包埋組織にて行う。CD117に対するポリクローナル抗体(A4502、1/250希釈、DAKO, Denmark)およびアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合体を、抗原回復なしに用いる。
蛍光インサイチュウハイブリダイゼーション(FISH):二色−間期FISH分析を、イマチニブ処置前に得られた腫瘍生検標本(18例)の4μmのパラフィン包埋組織切片にて、またはイマチニブ耐性病変の新鮮な生検標本(全26例)由来の少量の調製物にて行う。KIT/4q12(RP11−568A2)またはPDGFRA/4q12(RP11−24O11)のジゴキシゲニンまたはビオチン標識BACクローンを、既述の通り、SpectrumGreenまたはSpectrumOrange標識した第4番染色体セントロメアプローブ(CEP4、Vysis Inc., Downers Grove, IL, USA)をそれぞれ用いて共ハイブリダイズする(21)。FISHデータを、冷却白黒電荷結合素子カメラ(Photometrics, Tuscon, AZ)を搭載したLeica DMRB(Leica, Wetzlar, Germany)蛍光顕微鏡を、Quips SmartCapture(商標) FISHイメージングソフトウェア(Vysis, Bergisch−Gladbach, Germany)により実行して集める。100個の間期核を評価し、そしてKIT/PDGFRAのCEP4に対する比を、計算した。≧2の比を、特異的KIT/PDGFRA増幅として定義する。
配列分析:ゲノムDNAを、High Pure PCRテンプレート調製キット(Roche, Mannheim, Germany)を用いて急速冷凍(snap−frozen)組織から抽出する。KITのエクソン9、11、13、14、15および17、ならびにPDGFRAのエクソン12および18を、既報のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅する(例えば、Debiec−Rychter M et al., J Pathol 2004;202:430−438を参照のこと。)。そのPCR産物を、精製し(Microcon PCR, Millipore, MA, USA)、そしてTransgenomic WAVE DHPLCシステムの高速液体クロマトグラフィー(DHPLC;Transgenomic, Inc., UK)により変異をスクリーニングした。異常な溶出プロフィールを示すサンプルを、再増幅し、配列決定した。
ウエスタンブロット:細胞溶解物の調製に十分な急速冷凍した腫瘍試料は、難治性GIST10人から入手可能であった。細胞溶解、SDS−PAGEおよび免疫ブロッティングを、記載の通りに行った(21)。膜(Amersham Pharmacia Biotechnology, UK)を、抗ホスホ−KIT(Y703)(Zymed, San Francisco, CA)抗体を1:500希釈で一晩用いて免疫ブロットした。HRP共役 抗ウサギIgGを1:2500希釈で用いて、増強した化学発光基質(Pierce)で可視化した。その後、膜を、全KITタンパク質を認識する抗体(抗CD117、A4502、DAKO, Glostrup, Denmark)を用いて全タンパク質レベルを決定するために、剥がして再ブロットした。
原発性耐性GIST細胞応答分析:結晶化合物であるイマチニブメシレートおよびPKC412を、100%DMSO(Sigma)中10mMで溶解し、アリコートを−80℃で維持する。実験を、10mM保存溶液の連続希釈液を用いて行う。対照は、溶媒(DMSO)希釈液を用いて行う。初代細胞を、コラゲナーゼでバラバラにした進行性腫瘍試料から入手し、100mm細胞培養ディッシュ(Corning Inc., Corning, NY)中60−70%コンフルエンスで播き、10%ウシ胎仔血清、0.1mM非必須アミノ酸、および1.0mMピルビン酸ナトリウム添加DMEM中で3日間増殖させる。細胞を、イマチニブメシレート、PKC412またはビヒクルのみのいずれかに90分間暴露し、10mlの冷PBSで洗浄し、そして完全なプロテアーゼインヒビターカクテル錠(Boehringer Mannheim GmbH, Mannheim, Germany)および0.2mM オルトバナジウム酸ナトリウム(Sigma, St. Louis, MO)を添加した、緩衝液[1% NP40、50mM トリス−HCl pH8.0、150mM NaCl]中に溶解する。
コンストラクト:変異体PDGFRAおよびKIT cDNAを、進行性腫瘍から単離したRNAのRT−PCRにより入手する。そのcDNAを、レトロウイルスベクターpMSCV−puro(Clontech)中にクローン化する。
細胞培養:293T細胞を、10%FCS添加DMEM中で増殖させる。Ba/F3細胞を、10%FCSおよびインターロイキン−3(1ng/ml)を添加したRPMI−1640中で増殖させる。ウイルスの製造は既述の通りであり、例えば、Cools J, et al., N Engl J Med 2003;348:1201−1214を参照のこと。
異なるコンストラクトで形質導入したBa/F3細胞を、ピューロマイシン(2μg/ml)で選択する。因子非依存的増殖を試験するため、Ba/F3細胞をPBSで3回洗浄し、新しい培養をインターロイキン−3の不存在下で開始する。インターロイキン−3に非依存性となった細胞を、インターロイキン−3の不存在下で維持する。用量応答曲線について、Ba/F3細胞を、24ウェルプレート中、様々な濃度の阻害剤を用いて増殖させる。生存細胞の数を、開始時および24時間後に、AqueousOne溶液(Promega)を用いて決定する。
結果:イマチニブを用いて処置した26人の患者由来の進行性腫瘍を、評価する。診断から疾患の悪性が判明するまでの平均期間は、48週(0から265週の範囲)であるが、診断からイマチニブ処置までの平均期間は、91週(6から304週の範囲)である。15人の患者(57.6%)が部分寛解を達成し、10人の患者(38.4%)が、48週(16から200週の範囲)のイベントフリー生存率の平均期間を有して、イマチニブ処置中の疾患の安定化を示した。
組織病理学:25症例の原発性GISTは紡錘細胞腫瘍であることが示され、1症例は、混合形態を有していた。CD117抗原発現が、各原発性腫瘍において、および26症例中24症例(92%)の進行性生検標本において証明される。2症例のイマチニブ耐性GISTは、その組織学的所見が紡錘型から類上皮型に転換し、かつその免疫表現型がCD117陰性となる(データ表示せず)。
変異分析:D−HPLCおよび直接配列決定の組み合わせは、26症例中25症例(96.1%)のベースラインGIST生検におけるKIT変異を明らかにした(表1を参照のこと。)。19の腫瘍が、エクソン11の膜近傍変異を有し、6の腫瘍が、エクソン9変異を有していた。PDGFRA中に変異を有するか、またはKIT中に2個以上の変異を有する、前処置した腫瘍試料はなかった。1の腫瘍は、調べたエクソン中に、KITまたはPDGFRA配列変化を同定することができなかった。KITキナーゼドメインの点変異は、イマチニブ処置前に腫瘍中に検出されないが、6個の異なる二次的KIT変異が、治療の平均77週(16−188の範囲)後、進行時に12/26人(48%)の患者において同定される。4人の患者はV654Aを有しており、3人の患者はT670I置換を有していたが、残りの患者は、D716N、D816G、D820Y、D820EまたはN822K変異を有していた。元々KIT G565R変異を有する1人の患者は、この患者由来の原発性腫瘍において不検出のPDGFRAのD842V点変異を獲得していた。
FISH分析:FISH分析は、26症例中2症例(7.7%)の進行性腫瘍におけるKITの増幅を明らかにする。26人の患者由来の原発性非応答性腫瘍において、KIT増幅は、PDGFRAの刺激による増幅と関係がある(データ表示せず)。KITまたはPDGFRA変異は、処置前も疾患進行中もこの患者由来の腫瘍には見られない。1人の患者において、KIT増幅(5倍まで)は、PDGFRAの増加したコピー数と関係していない。この場合は、一次的KIT変異を有するが、二次的変異は、進行中に同定されない。6個のイマチニブ耐性試料において、KIT/PDGFRA/CEP4座の欠失が間期FISH分析により明らかにされる。3個の腫瘍において、このヘミ接合は、ベースライン腫瘍生検標本において既に観察されているが、3個の他の試料において、それは進行性病巣にのみ存在する。しかしながら、後者において、核毎のKIT/CEP4シグナル数に著しい不均一性が見られる(0から4の範囲)。特に、1人の患者由来の進行性腫瘍生検標本の23%の細胞は、KIT/PDGFRA/CEP4の両アレル欠失を示した。
耐性GISTにおけるKIT活性化:10症例のイマチニブ耐性GISTにおけるKIT活性化を、KITホスホチロシンY703および全KITに対する抗体を用いるウエスタンブロッティングにより評価する。8個の試料は、KIT発現および様々なレベルの構成的KIT自己リン酸化を明示する。これら8個の腫瘍のうち4個は、二次的KIT変異を有し、残り4個については、イマチニブ耐性腫瘍細胞におけるKITの再活性化の理由は不明である。2個の耐性転移性腫瘍は、KIT発現を全体的に欠き、それは、免疫組織化学によりCD117陽性の欠失、および1例にて観察されたKIT座の両アレルの欠失と一致する。
イマチニブおよびPKC412に対する耐性GISTのエクスビボ応答:KITΔ557−558/T670IまたはKIT InsAY502−503/V654A変異体イソ型を有する培養したイマチニブ耐性細胞におけるKIT Y703残基の自己リン酸化に対するイマチニブおよびPKC412の効果を、ウエスタンブロットにより決定する。その結果を、ヘミ接合性KIT K642E変異を有するGIST882細胞のものと比較する。観察を、抗KIT抗体を用いて全KIT発現について標準化する。KITタンパク質は、耐性KITΔ557−558/T670IおよびKIT Ins503AY/V654A腫瘍、ならびにそれらのインビトロ培養細胞対応物の両方で発現され、顕著なレベルでリン酸化される。KITの自己リン酸化は、どちらの初代細胞系もイマチニブ(5μMまで)に暴露されることにより影響を受けない。対照的に、0.5μMのPKC412は、変異体KITΔ557−558/T670I細胞のKIT自己リン酸化を低減し、1μMのPKC412は、全体的に阻害した。同様に、変異体KIT Ins503AY/V654AのKIT自己リン酸化は、0.5μM濃度のPKC412で既に減少され、10倍高濃度の薬剤で完全に阻害された。
インビトロでのKITおよびPDGFRA変異に対するイマチニブおよびPKC412の影響:KITΔ557−558/T670I、PDGFRA ΔDIM842−844およびD842Vの変異形態を、Ba/F3マウス細胞中で発現させる。Ba/F3細胞は、その増殖をIL3に依存するが、FIP1L1−PDGFRAおよびBCR−ABLのような多くの活性化キナーゼの発現によりIL3に非依存性となる。Ba/F3細胞中に導入された変異体KITおよびPDGFRAタンパク質も、因子非依存的増殖を供し、構成的にリン酸化され、これらが活性化キナーゼであることが確認される(データ表示せず)。用量応答曲線およびイマチニブを用いるKITΔ557−558/T670Iのリン酸化状態の分析は、10μMのイマチニブで完全に阻害されないリン酸化を有し、イマチニブに対する耐性を確認した(細胞のIC50〜5μM)。PDGFRA D824V変異体もイマチニブに対する耐性を示すが、その程度はより小さい(細胞のIC50〜1μM)。PDGFRAΔDIM842−844変異体は、この実験において対照となる。〜200nMの最高細胞性IC50値を有するPDGFRA D842Vを有する3変異体は全て、1μMより低い濃度でPKC412により阻害される(図1)。
予備的研究は、イマチニブ耐性の2つのカテゴリー:KIT依存性またはKIT非依存性機序を記載した(15)。結果を基に、本発明者らは、KITの再活性化が、耐性機序に最も重要であるという結論を出した。KITは、イマチニブ処置中のウエスタンブロットにより分析することができた10症例中8症例の進行性腫瘍でリン酸化(活性化)されていることが判明した。これらの症例の50%において、KITの再活性化は、二次的耐性変異の結果であるが、その他の50%の症例において再活性化の原因は不明である。これらの試料全体におけるKITの配列決定は、タンパク質をイマチニブ処置に非感受性にするKITの予期せぬ領域における新規の変異を同定するかもしれない。あるいは、細胞間薬剤輸送または除去に影響を与える因子は、受容体の阻害には不十分という結果であり、結果として疾患が進行するだろう。
本発明者らの研究の26人の患者において、獲得された二次的KIT変異は、イマチニブに対する耐性を説明する最もよく起こる事象である(症例の48%)。6つの異なる二次的KIT変異が、進行性腫瘍において同定される。全て、単一アミノ酸置換であり、かつ全て、ベースラインの、非処置腫瘍で同定される活性化KIT変異に加えて存在する。本発明者らの知識によれば、単一症例に存在する2つの再発性KIT変異、V654AおよびT670I、および他の3つ、D716N、D820EおよびD816Gは、原発性GISTでは未だ報告されてない。このことは、これらの変異と薬剤に対する耐性の発生が密接に関係することを支持する。D820YおよびN822K変異は、イマチニブ非処置GISTにおいて既報である。活性化ループ変異、例えば、D816G、D820E/Y、N822Kは、イマチニブに対する耐性も直接与えるKITの活性化変異であることが多い。全身性肥満細胞症を有する患者および精上皮腫の一部の患者におけるKIT D816V変異は、イマチニブに対する一次的耐性と関係がある。
一次的KIT G565R変異を有する1つの腫瘍は、二次的PDGFRA D842V変異を介してイマチニブに対する耐性を獲得する。D842V変異は、GISTで最も一般的な活性化PDGFRA変異であり、イマチニブ耐性であることも証明されている。この変異は、イマチニブに対する減少した感受性を示す活性化変異である。イマチニブに対する耐性が、異なるキナーゼ、例えばPDGFRAの変異を介して起こり得るという観察は、これまでに記載されていない耐性の機序を同定する。一般的に、小分子の阻害剤に対して感受性の活性化キナーゼに依存する腫瘍の耐性は、この阻害剤に感受性でない異なるキナーゼの活性化変異により起こり得る。耐性のこの機序が、GISTおよび他の腫瘍および白血病でより頻繁に作動するかどうか、また本発明者らがKITの二次的ゲノム変化を同定することができない、本発明者らの症例における耐性の原因であるかどうかは、決定されていない。
この実験の2つの症例において、イマチニブ耐性は、KITまたはKIT/PDGFRA遺伝子の増幅と関係する。後者において、重度の進行性腫瘍増殖を有する患者は、イマチニブに対する一次的耐性を示し、その結果、イマチニブ投与の開始から5週間で死亡した。この患者の疾患の悪性段階は1年以上続き、患者は、イマチニブでの処置前に高用量化学療法および放射線療法で前もって処置されたため、増幅は、イマチニブ投与前に腫瘍細胞に既に存在しており、薬剤の存在にてさらに選択された可能性が高かった。この発見は、KIT増幅が、一次的耐性の原因であり得ることを示し、疾患進行と関係するクローン多様性の発展を増加し得る、GIST患者において、薬剤に対する応答に影響を与える遺伝子変化の発生可能性を有する古典的化学療法剤の使用に警告する。
2個の進行性腫瘍は、耐性のKIT非依存性機序を示すKIT発現を完全に欠失する。間期FISH分析は、これらの腫瘍の1つにおける標的とするKIT/PDGFRA遺伝子の両アレルの欠失を有し、さらに受容体依存を逃れる細胞の選択的増殖を明らかにした。KIT/PDGFRAヘミ接合へのシフトは、二次的KIT変異の出現と関係する、イマチニブに対する耐性時の2個の腫瘍において観察される。ヘミ接合性/ホモ接合性が、イマチニブに対する再発性変異の非感受性を増加するかどうかは不明瞭であり、さらなる研究を必要とする。
進行時に腫瘍細胞に一般的に存在するKIT V654AおよびT670I変異のイマチニブ感受性を定義することを目的として、これらの変異を有する細胞におけるリガンド非依存性KITリン酸化に対するイマチニブの阻害効果を、エクスビボ分析を用いて試験する。どちらの場合も、KIT自己リン酸化は、インビボで達成され得るイマチニブのおよそ最大レベルである5μM程度の高濃度のイマチニブで阻害されない。PKC412(別の、KITおよびPDGFR阻害剤)は、薬剤の治療的使用を正当化する濃度で両方の変異体に対し阻害効果を生じた。イマチニブおよびPKC412に対するKIT T670I変異体の異なる感受性は、形質転換したBa/F3マウス細胞を用いてインビトロでさらに確認される。PKC412に対する他のイマチニブ耐性変異の感受性をさらに調査するために、イマチニブ耐性PDGFRA D842V変異体で形質転換されたBa/F3細胞を試験する。PKC412は、1μM濃度でPDGFRA D842V変異体を効果的に阻害し、さらに異なるイマチニブ耐性変異体イソ型を有する腫瘍の阻害のために薬剤のインビトロ有効性を増強する。GIST患者におけるイマチニブ耐性のKIT依存性および非依存性機序の存在が確認され、新規イマチニブ耐性KIT変異体イソ型が明らかになる。それは、KIT陽性腫瘍における二次的耐性の原因としてイマチニブ耐性PDGFRA変異の獲得を示し、薬剤に対する二次的耐性のみでなく、一次的耐性についても考えられる説明としてKIT増幅を示す。KIT T670IおよびV654A、ならびにPDGFRA D6842V変異体のPKC421に対する感受性が、明らかとなる。個々のキナーゼドメイン変異が、選択的キナーゼ阻害剤に対して異なる感受性を示すならば、テーラー二次治療(tailor second-line therapy)を正確に耐性の機序に合わせることが重要である。
Figure 0004970262

図1、パネルBは、KITΔWK557−558/T670I、PDGFRA D842VまたはΔDIM842−844変異体を発現するBa/F3細胞の、イマチニブまたはPKC412に対する用量応答曲線を示す。

Claims (7)

  1. イマチニブ耐性消化管間質腫瘍の処置のための医薬の製造のための、
    Figure 0004970262
    で示されるミドスタウリンまたはその薬学的に許容される塩の使用であって、該消化管間質腫瘍が、KIT変異およびPDGFRA D842V変異からなる群から選択される変異により特徴付けられる、使用
  2. 医薬が、ミドスタウリンを1日当たり100から300mgの用量で投与するためのものである、請求項記載の使用
  3. 量が、1日当たり150から250mgである、請求項記載の使用
  4. 量が、1日当たり200mgである、請求項記載の使用
  5. 医薬が、ミドスタウリンを経口投与するためのものである、請求項1ないし4のいずれか記載の使用
  6. 変異がKIT変異である、請求項1ないし5のいずれか記載の使用。
  7. 変異がPDGFRA D842V変異である、請求項1ないし5のいずれか記載の使用。
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