JP4969276B2 - 水系2層塗布型塑性加工用潤滑剤及び2層潤滑被膜の形成方法 - Google Patents

水系2層塗布型塑性加工用潤滑剤及び2層潤滑被膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属材料の塑性加工時に、金属材料表面に塗布して潤滑剤被膜を形成するための塑性加工用潤滑剤、特に2層からなる潤滑剤被膜を形成するための2層水系塗布型塑性加工用潤滑剤に関する。
一般に、金属材料を冷間塑性加工する場合、金属材料に下地被膜として、鉄鋼の場合はリン酸塩被膜を、ステンレス鋼の場合はシュウ酸塩被膜を形成し、その上に潤滑被膜として、加工度が低い場合は油や金属石けんなどを、加工度が高い場合は二硫化モリブデンなどを付着させる手法が用いられている。
しかし、下地被膜は化学反応によって形成するため、処理工程が多工程になり管理が煩雑であるうえ、リン酸やシュウ酸などの廃酸、リン酸鉄やシュウ酸鉄などの反応副生成物、重金属含有廃水などが発生する。そのため、処理工程が少なく、管理が簡便であって、産業廃棄物の発生を低減できる環境対応型の潤滑剤が望まれている。
このような問題を解決するため、1層塗布型の塑性加工用水系潤滑剤が提案されている。例えば、特開平10−008085号公報には、水溶性無機塩、固体潤滑剤、鉱油などの油成分、界面活性剤、及び水からなる水系潤滑剤が記載されている。また、特開2000−063880号公報には、合成樹脂、水溶性無機塩、及び水からなる水系潤滑剤が記載されている。しかし、これらの1層塗布型の塑性加工用水系潤滑剤では、従来の下地被膜と潤滑被膜の組み合わせに匹敵する潤滑性能は得られていない。
特開平10−008085号公報 特開2000−063880号公報
本発明は、上記した従来の事情に鑑み、処理工程が少なく管理が簡単であるうえ、廃酸や反応副生成物などの産業廃棄物を低減できる環境対応型であって、従来の下地被膜と潤滑被膜の組み合わせに匹敵する潤滑性能を有する、水系で2層塗布型の塑性加工用潤滑剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、水系で2層からなる塗布型の潤滑剤被膜について鋭意検討した結果、まず第1層潤滑被膜として、ポリアミド樹脂粉末又は二硫化モリブデン粉末を含有するケイ酸ナトリウムの被膜を形成することにより、金属材料への密着性や耐焼付性などの優れた性能を発揮することを見出した。更に、この第1層潤滑被膜の上に、第2層潤滑被膜としてワックスを含む被膜を形成することによって、優れた摩擦低減性能が得られることが分った。
また、上記第1層潤滑被膜と第2層潤滑被膜の組み合わせにより、総合的に従来の下地被膜と潤滑被膜の組み合わせに匹敵する潤滑性能を発揮することができ、しかも塗布するだけで化学反応を伴わず、従って処理工程が少なく管理が簡便であるうえ、産業廃棄物の低減が可能な環境対応型にできることを見出し、本発明の金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤の発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明は、まず、金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤であって、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる水系2層塗布型第1潤滑剤を提供するものである。
本発明が提供する第1の水系2層塗布型第1潤滑剤は、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(A)であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末の重量比0.5〜3.0:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする。
本発明が提供する第2の水系2層塗布型第1潤滑剤は、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(B)であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末とが、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末の重量比0.5〜3.0:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする。
本発明が提供する第3の水系2層塗布型第1潤滑剤は、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(C)であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末の重量比0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする。
本発明が提供する第4の水系2層塗布型第1潤滑剤は、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(D)であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比0.1〜6.0:3.0〜0.5:2.0〜0.1の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする。
本発明が提供する第5の水系2層塗布型第1潤滑剤は、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(E)であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5:2.0〜0.1の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする。
また、本発明は、金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤であって、上記した本発明の水系2層塗布型第1潤滑剤を用いて形成した第1層潤滑被膜上に、第2層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤(F)、即ち、ワックスが水に分散しているか、又はワックスと金属石けんがワックス:金属石けんの重量比0.1〜10.0:10.0〜0.1の割合で水に分散していることを特徴とする水系2層塗布型第2潤滑剤を提供する。
更に、本発明は、金属材料を塑性加工する際に、金属材料表面に潤滑被膜を形成する方法であって、金属材料の表面に、上記した本発明の水系2層塗布型第1潤滑剤(A)〜(E)のいずれかを塗布・乾燥して第1層潤滑被膜を形成した後、その第1層潤滑被膜上に、上記した本発明の水系2層塗布型第2潤滑剤(F)を塗布・乾燥して第2層潤滑被膜を形成することを特徴とする2層潤滑被膜の形成方法を提供するものである。
本発明によれば、水系2層塗布型第1潤滑剤を用いて形成した第1層潤滑被膜が金属材料の表面に強固に密着することにより、密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、加工後の金型表面へのカス溜り防止性能を発揮すると共に、その上に水系2層塗布型第2潤滑剤を用いて形成した第2層潤滑被膜が摩擦低減性能を発揮するため、総合的に従来の下地被膜と潤滑被膜の組み合わせに匹敵する潤滑性能を得ることができる。
特に、鉄鋼やステンレス鋼を冷間塑性加工する場合に、本発明の水系2層塗布型潤滑剤は優れた潤滑性能を発揮する。しかも、第1層潤滑被膜と第2層潤滑被膜は、水系2層塗布型第1潤滑剤及び水系2層塗布型第1潤滑剤を塗布し、乾燥するだけで、化学反応を伴わずに形成することができるため、処理工程が少なく、管理も極めて簡便であるうえ、産業廃棄物の発生を低減することができる。
本発明における水系2層塗布型潤滑剤は、金属材料表面に直接塗布・乾燥して第1層潤滑被膜を形成するための第1潤滑剤と、この第1層潤滑被膜を下地被膜として、その上に塗布・乾燥して第2層潤滑被膜を形成するための第2潤滑剤とからなる。第1潤滑剤は、必須成分のケイ酸ナトリウムと、ポリアミド樹脂粉末又は二硫化モリブデン粉末とが水に溶解・分散したもので、他の任意成分及び組成によって(A)〜(E)の5種類がある。また、第2潤滑剤(F)は、ワックス、又はワックスと金属石けんが、水に分散したものである。
上記第1潤滑剤(A)〜(E)の必須成分であるケイ酸ナトリウムは、化学式NaO・nSiOで表され、且つnが2.8〜4.4のものが好ましく、3.2〜4.3の範囲が更に好ましい。nが2.8未満の場合は吸湿性が強く、経時変化により密着性能が低下しやすくなり、nが4.4を超える場合には水溶液として不安定であるため好ましくない。nが2.8〜4.4のケイ酸ナトリウムを用いることで、金属材料への密着性能に優れた被膜が得られるだけでなく、吸湿性が弱いため経時変化による密着性能の低下が起こり難く、安定した被膜特性を発揮することができる。
ポリアミド樹脂粉末は、水に分散してケイ酸ナトリウムと混合した場合、ケイ酸ナトリウムとの相性が良く、一体化した被膜を金属材料表面に形成して強固に密着し、密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能を持つ第1層潤滑被膜を形成する。好ましいポリアミド樹脂粉末としては、ポリアミド6(商品名ナイロン6)粉末やポリアミド12(商品名ナイロン12)粉末があり、中でも耐熱性能に優れるポリアミド12粉末が特に好ましい。尚、同じく高分子樹脂粉末の一種であるポリエチレン樹脂粉末などは、ケイ酸ナトリウムとの相性が悪く一体化しないため、密着性能が悪く、金属材料から脱落して金型へのカス溜りが発生するため好ましくない。
また、二硫化モリブデン粉末は、単独で若しくは黒鉛粉末と併用し、水に分散してケイ酸ナトリウムと混合した場合、ケイ酸ナトリウムとの相性が良く、一体化した被膜を金属材料表面に形成して強固に密着し、密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能を持つ第1層潤滑被膜を形成することができる。二硫化モリブデン粉末及び黒鉛粉末は、一般的に固体潤滑剤として用いられるグレードのものが好ましい。尚、同じく無機鉱物粉末の一種である雲母、炭酸カルシウムなどは、ケイ酸ナトリウムとの相性が良く、一体化して密着性能も良いが、耐焼付性能、材料流れへの追随性能が不十分である。
更に、上記したポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末とを併用し、あるいはポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末及び黒鉛粉末とを併用して、水に分散してケイ酸ナトリウムと混合することによって第1潤滑剤とすることもできる。尚、上記ポリアミド樹脂粉末、二硫化モリブデン粉末、黒鉛粉末は、平均粒径が小さいものが好ましく、例えば平均粒径10μm以下が特に好ましい。また、本発明の第1潤滑剤には、必要に応じて、界面活性剤、沈降防止剤、増粘剤、防錆剤、消泡剤などを配合して調製することも可能である。
本発明の第1潤滑剤(A)においては、ケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末が水に溶解・分散しており、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末の重量比が0.5〜3.0:3.0〜0.5の範囲にある。ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末(重量比)を上記範囲に調製することによって、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能などに優れた第1層潤滑被膜が得られる。上記ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末(重量比)は、1.0〜3.0:3.0〜1.0の範囲が更に好ましい。
第1潤滑剤(B)においては、ケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末が水に溶解・分散しており、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末の重量比を0.5〜3.0:3.0〜0.5とする。ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末(重量比)を上記範囲に調製することによって、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能などに優れた第1層潤滑被膜が得られる。上記ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末(重量比)は、1.0〜3.0:3.0〜1.0の範囲が更に好ましい。
第1潤滑剤(C)においては、ケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末とが水に溶解・分散しており、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末の重量比を0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5とする。ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末(重量比)を上記範囲に調製することによって、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能などに優れた第1層潤滑被膜が得られる。上記ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末(重量比)は、1.0〜10.0:3.0〜1.0:3.0〜1.0の範囲が更に好ましい。
第1潤滑剤(D)においては、ケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが水に溶解・分散しており、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比を0.1〜6.0:3.0〜0.5:2.0〜0.1とする。ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末(重量比)を上記範囲に調製することにより、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能などに優れた第1層潤滑被膜が得られる。上記ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末(重量比)は、1.0〜6.0:3.0〜2.0:1.0〜0.1の範囲が更に好ましい。
第1潤滑剤(E)においては、ケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが水に溶解・分散しており、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比を、0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5:2.0〜0.1に調製する。これにより、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能などに優れた第1層潤滑被膜が得られる。上記ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末(重量比)は、1.0〜10.0:3.0〜1.0:3.0〜1.0:2.0〜0.1の範囲が更に好ましい。
上記した第1潤滑剤(A)〜(E)を用いて金属材料表面に形成した第1層潤滑被膜は、密着性や耐焼付性などの優れた性能を発揮するが、これだけでは金属材料の塑性加工における摩擦低減性能が不十分である。
そこで、本発明においては、ワックス若しくはワックスと金属石けんとを水に分散した第2潤滑剤(F)を、下地被膜となる第1層潤滑被膜上に塗布・乾燥して第2層潤滑被膜を形成する。ワックスとしては、天然ワックス又は合成ワックスを使用でき、融点80℃以上のものが好ましい。また、金属石けんは、一般的に金属材料の塑性加工に用いられるものであれば、脂肪酸も金属の種類も限定されず、中でもステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などが好ましい。
上記第2潤滑剤(F)において、ワックスと金属石けんを併用する場合、ワックス:金属石けんの重量比は0.1〜10.0:10.0〜0.1の範囲とし、1.0〜4.0:2.0〜1.0の範囲が更に好ましい。この第2潤滑剤(F)を用いて第1層潤滑被膜上に第2層潤滑被膜を形成することによって、摩擦低減性能も兼ね備えることができる。尚、金属石けんのみを水に分散させたものでは、摩擦低減性能を得ることはできない。
本発明の水系2層塗布型塑性加工用潤滑剤は、塑性加工すべき金属材料の種類及び加工度に応じて組成と塗布膜厚を選定し、金属材料表面へ浸漬やスプレーなどの方法で塗布することにより、従来の下地被膜と潤滑被膜の組み合わせに匹敵する潤滑性能を有する2層潤滑被膜を形成することができる。
具体的には、脱脂洗浄した金属材料に第1潤滑剤を塗布し、乾燥させて第1潤滑被膜を形成した後、この第1潤滑被膜の上に更に第2潤滑剤を塗布し、乾燥することにより第2潤滑被膜を形成する。尚、第1及び第2潤滑剤は、浸漬、流しかけ、スプレーなど通常の方法により塗布することができる。第1潤滑被膜の膜厚は0.1〜50μmが好ましく、1〜20μmが更に好ましい。また、第2潤滑被膜の膜厚は0.1〜30μmが好ましく、0.1〜10μmが更に好ましい。
上記第1及び第2潤滑被膜の形成に際しては、金属材料及び潤滑剤を70〜80℃に加熱しておくと、塗布した潤滑剤を短時間で乾燥させることができ、均一で安定した膜厚の潤滑被膜を形成することができる。また、第2潤滑被膜の形成に際しては、下地被膜の第1潤滑被膜を再溶解させないように、第2潤滑剤を短時間で塗布し、且つ塗布後直ちに乾燥させることが好ましい。
このようにして形成される本発明の2層潤滑被膜は、金属材料への密着性能、耐焼付性能、材料流れへの追随性能、カス溜り防止性能など優れた潤滑性能を発揮し、特に鉄鋼やステンレス鋼の冷間塑性加工に有効である。加工後の金属材料表面に付着している潤滑剤の被膜は、市販のオルトケイ酸ナトリウム系アルカリ洗浄剤の加熱水溶液に浸漬することで、殆ど洗浄除去することができる。尚、2層潤滑被膜は、薄い皿状容器に試料を一定量だけ秤取り、130℃程度の恒温槽で1〜3時間乾燥させた後、その重量から濃度を求める重量法により、簡便に濃度管理を行うことができる。
本発明による水系2層塗布型第1潤滑剤として、ホモミキサーを使用して各主成分と添加剤を水に溶解・分散させて、下記表1に示す主成分の組成(残部は添加剤)を有する番号1−01〜1−14を調製した。即ち、添加剤(界面活性剤、沈降防止剤、増粘剤、消泡剤など)を水に溶解し、次にポリアミド(PA)樹脂としてポリアミド12粉末又はポリアミド6粉末、二硫化モリブデン(MoS)粉末、黒鉛粉末を分散させた後、この溶液に更に添加剤を配合し、最後にケイ酸ナトリウム(NaO・nSiO)の溶液を添加して、第1潤滑剤を調製した。
Figure 0004969276
上記と同様にして、比較例である番号1−15〜1−18の第1潤滑剤を調製した。それぞれの組成は、番号1−15は、ケイ酸ナトリウム(NaO・nSiO、n=3.7)12.0重量%、ポリエチレン樹脂(密度0.97)粉末12.0重量%、水75.5重量%、及び残部の添加剤であり、番号1−16は、ケイ酸ナトリウム(NaO・nSiO、n=3.7)12.0重量%、シリコン樹脂粉末12.0重量%、水74.5重量%、及び残部の添加剤である。
また、比較例の番号1−17は、ケイ酸ナトリウム(NaO・nSiO、n=3.7)12.0重量%、ポリアミド12粉末12.0重量%、天然ワックス(融点83℃)6.0重量%、水74.5重量%、及び残部の添加剤であり、番号1−18は、ケイ酸ナトリウム(NaO・nSiO、n=3.7)12.0重量%、二硫化モリブデン(MoS)粉末12.0重量%、天然ワックス(融点83℃)6.0重量%、水70.5重量%、及び残部の添加剤である。
本発明による水系2層塗布型第2潤滑剤として、ホモミキサーを使用して各主成分と添加剤を水に溶解・分散させて、下記表2に示す主成分の組成(残部は添加剤)を有する番号2−01〜2−11を調製した。即ち、天然又は合成ワックスの水分散液(固形分40%)と、金属石けんとしてステアリン酸カルシウム又はステアリン酸亜鉛の水分散液(固形分50%)を混合して、第2潤滑剤を調製した。上記ワックス及び金属せっけんは、界面活性剤を用いて水分散液とした。また、比較例として、ステアリン酸カルシウム16.0重量%、水83.0重量%、及び残部の添加剤からなる番号2−12の第2潤滑剤も調製した。
Figure 0004969276
上記のごとく調製した本発明の番号1−01〜1−14及び番号2−01〜2−11の各潤滑剤を用いて、それぞれ金属材料(下記前方軸・後方缶押出し形摩擦試験法の円柱試験片)の表面に2層潤滑被膜を形成した。まず、試験片をシクロヘキサンで脱脂洗浄し、80℃の高温槽へ1時間以上入れて80℃に予備加熱した。各第1及び第2潤滑剤を撹拌しながらウォーターバスで80℃に加熱しておき、その中へ予熱した試験片全体を浸漬した後、引き上げて熱風で乾燥した。上記の操作を第1潤滑剤、第2潤滑剤の順に行い、特に第2潤滑剤の塗布時には第1潤滑剤の下地被膜が再溶解しないように、出来る限り浸漬時間を短くし且つ引き上げて直ちに熱風乾燥した。本発明による第1及び第2潤滑剤の組み合わせと、得られた2層潤滑被膜の膜厚を下記表3に示す。
Figure 0004969276
また、上記した本発明及び比較例の各潤滑剤を用いて、上記と同様にして、比較例となる試料C1〜C8の1層又は2層潤滑被膜を形成した。更に、比較例の試料C9〜C10として、従来から鉄鋼の塑性加工に使用されていた潤滑被膜、即ち、リン酸塩を用いた下地処理によりリン酸塩被膜を形成し、その上に金属石けん又は二硫化モリブデンを用いた潤滑処理により潤滑被膜を形成した。これら比較例の試料C1〜C10について、第1及び第2潤滑剤の組み合わせ及び被膜の膜厚を下記表4に示す。
Figure 0004969276
上記により得られた本発明及び比較例の各2層潤滑被膜は、前方軸・後方缶押出し形摩擦試験法(鷺坂芳弘、外3名、「複合押出し形鍛造用摩擦試験法による潤滑性能の比較評価」、塑性と加工(日本塑性加工学会誌)、第48巻、第552号(2007−1)、P.56−60)にて評価した。
図1に前方軸・後方缶押出し形摩擦試験法の原理図を示す。金型1の入口直径20mmの円錐金型孔2に直径20mm×高さ20mmの円柱試験片4を挿入し(図の左側)、断面減少率Re=50%のパンチ3で加圧する。パンチ押込み量Spの増加とともに試験片4はまず前方軸押出しを生じ、円錐金型面の摩擦力を含めた前方押出し荷重が後方押出し荷重と釣合うと後方押出しが発生する(図の右側)。このため、金型面摩擦が小さいほど、前方押出し量Sfが大きくなる。従って、予め2次元剛塑性FEMソフトウエアDEFORM−2Dにより、金型面の異なる摩擦剪断係数mDに対するパンチ押込み量Spと前方押出し量Sfの関係から校正線図を作成し、実測値をプロットして内挿法にて摩擦剪断係数mDを求めることができる。
上記表3〜4に示す潤滑被膜を形成した本発明及び比較例の各試験片を上記金型の円錐金型孔に挿入し、パンチ押込み量Spは潤滑剤の性能に合わせて18mm又は19mmで試験を実施した。試験片にはSCM420焼鈍材を用い、最大加工荷重が1.6MN、速度が下死点上10mmで80mm/sの機械プレスを用いて試験した。尚、金型は超硬合金、パンチはSKH51を用い、工具表面はRz=0.3μm以下に仕上げた。上記試験により、摩擦剪断係数mDを求めると共に、焼付き状態、金型表面に残ったカス溜りの状況を評価し、得られた結果を下記表5に示した。
Figure 0004969276
表5の評価結果から分るように、本発明による試料1〜24は、いずれも低い摩擦剪断係数mDを安定して示し、耐焼付性能も優れているうえ、カス溜りも少なかった。これら本発明による試料1〜24の潤滑性能は、比較例の試料C9〜C10として示した従来の下地処理と潤滑処理の組み合わせと比較して何ら遜色なく、しかもカス溜りが少ない点で更に優れている。一方、比較例の試料C1〜C8は、摩擦剪断断係数mDが高く、カス溜りが多いなどの点で劣り、試料C4〜C5には焼付きも発生した。
前方軸・後方缶押出し形摩擦試験法の原理を示す概略の断面図であり、左側半分は押出前、右側半分は押出後である。
符号の説明
1 金型
2 円錐金型孔
3 パンチ
4 試験片

Claims (8)

  1. 金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤において、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末の重量比0.5〜3.0:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする水系2層塗布型第1潤滑剤。
  2. 金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤において、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末とが、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末の重量比0.5〜3.0:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする水系2層塗布型第1潤滑剤。
  3. 金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤において、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末の重量比0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする水系2層塗布型第1潤滑剤。
  4. 金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤において、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムと二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが、ケイ酸ナトリウム:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比0.1〜6.0:3.0〜0.5:2.0〜0.1の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする水系2層塗布型第1潤滑剤。
  5. 金属材料の塑性加工に用いる水系2層塗布型潤滑剤において、ワックス又はワックスと金属石けんを含む第2層潤滑被膜の下地被膜として、金属材料表面に第1層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であり、NaO・nSiO(n=2.8〜4.4)で表されるケイ酸ナトリウムとポリアミド樹脂粉末と二硫化モリブデン粉末と黒鉛粉末とが、ケイ酸ナトリウム:ポリアミド樹脂粉末:二硫化モリブデン粉末:黒鉛粉末の重量比0.1〜10.0:3.0〜0.5:3.0〜0.5:2.0〜0.1の範囲で水に溶解分散していることを特徴とする水系2層塗布型第1潤滑剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水系2層塗布型第1潤滑剤を用いて形成した第1層潤滑被膜上に、第2層潤滑被膜を形成するために用いる潤滑剤であって、ワックスが水に分散しているか、又はワックスと金属石けんがワックス:金属石けんの重量比0.1〜10.0:10.0〜0.1の割合で水に分散していることを特徴とする水系2層塗布型第2潤滑剤。
  7. 金属材料を塑性加工する際に、金属材料表面に潤滑被膜を形成する方法であって、金属材料の表面に、請求項1〜5のいずれかに記載の水系2層塗布型第1潤滑剤を塗布・乾燥して第1層潤滑被膜を形成した後、その第1層潤滑被膜上に、請求項6に記載の水系2層塗布型第2潤滑剤を塗布・乾燥して第2層潤滑被膜を形成することを特徴とする2層潤滑被膜の形成方法。
  8. 前記第1層潤滑被膜の膜厚が0.1〜50μmであり、前記第2層潤滑被膜の膜厚が0.1〜30μmであることを特徴とする、請求項7に記載の2層潤滑被膜の形成方法。
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