JP4967502B2 - 電気接続用バンプ形成方法、電気接続用バンプ及び電子部品の接続方法 - Google Patents
電気接続用バンプ形成方法、電気接続用バンプ及び電子部品の接続方法 Download PDFInfo
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Description
第二の発明及び第三の発明は、微細な電気接合を安定化することを目的とする。
この電気接続用バンプ形成方法は次の効果を奏する。イオンミリングされる角部では一般にイオンの突入方向に対して傾いた方向で最もミリング速度が高くなる。したがって、イオンミリングにより、バンプ原形の上部角を集中侵蝕し、先鋭で微細なバンプを形成することができ、また、バンプ原形の間隔が狭くてもバンプ原形を先鋭化することができる。イオンミリングではウェハ上に形成されている多数のバンプ原形の上部の角を一度に侵蝕できるため、先鋭で微細なバンプの製造コストを低減できる。またイオンミリングは、対象面における侵蝕速度の偏りが小さく、侵蝕可能な材料も幅広く存在する。このように形成された先鋭なバンプを接続対象部品の配線や電極に直接突き刺すことにより部品間の電気接合を安定化することができるし、接合に必要な加重を低減することができるし、接合時に加熱する必要がなくなる。またこのように形成された先鋭なバンプを接続対象部品に突き刺すことにより接続対象部品の中間層に形成されている配線や表裏両面に形成されている配線や電極とバンプとを電気的に接続することもできる。尚、イオンミリングとは、対象面での化学反応を必要とせず、イオンボンバードメントによって侵蝕が進行する表面処理をいうものとする。
この電気接続用バンプ形成方法によると、イオンミリングによりバンプ原形の上部の角部が侵蝕されるのと平行してターゲット膜から脱離する粒子がバンプ原形の上部側面に堆積するため、バンプ原形の上部側面には先端から基端に向かって突出高さが増大する突部が形成される。イオンミリング工程においてバンプ原形の下方を被覆していた保護膜が選択的に除去されると、先鋭化した先端と側方に突出した突部と保護膜で被覆されていた部分とで構成される矢の形状が形成される。このように形成される矢の形状を有するバンプを接続対象部品に突き刺し突部を接続対象部品に完全に埋没させるか接続対象部品を貫通すると接合強度が高くなる。
この電気接続用バンプ形成方法によると、バンプ原形の上部と基部の頂面の一部とが露出した状態でイオンミリングが実施される。バンプ原形の基部の頂面の一部からはイオンミリングにより粒子が脱離し、脱離した粒子がバンプ原形の上部側面に堆積する。その結果、先鋭化したバンプ原形の側面に突部が形成される。このように形成される先鋭な先端と突部とを有するバンプを接続対象部品に突き刺し、突部を接続対象部品に完全に埋没させるか接続対象部品を貫通すると接合強度が高くなる。
この電気接続用バンプによると、その軸部を接続対象部品に突き刺し、接続対象部品の表面にその突部を接続対象部品に完全に埋没させるか接続対象部品を貫通すると、接合強度が高くなり、微細な電気接合を安定化することができる。また、軸部を接続対象部品に突き刺すことにより接続対象部品の中間層に形成されている配線や表裏両面に形成されている配線とバンプとを電気的に接続することもできる。また突部は軸部の先端から基端に向かって突出高さが高くなるため、この電気接続用バンプは、接合対象部品に突き刺すために必要な加重は小さく、接合対象部品から抜くために必要な加重は大きい。したがってこの電気接続用バンプによると、部品に大きな負荷をかけることなく強固な接合が得られる。
この電気接続用バンプによると、接合対象部品に突き刺さる軸部が基部より硬い導電性材料からなるため、接合部の貫通力が高い。
この電子部品の接続方法によると、微細な電気接合を安定化することができる。また、接続対象部品の中間層に形成されている配線や表裏両面に形成されている配線とバンプとを電気的に接続することもできる。
・バンプの製造方法
・・第一実施形態
図1は電気接続用バンプの製造方法の第一実施形態を示す断面図である。
はじめに図1(A)に示すようにバンプ原形の基部10が基板16上に形成される。詳細には、基板16の表面全体にシード層14が形成され、シード層14の上に第一ホトレジスト12を用いてバンプ原形の基部10がメッキにより複数形成される。具体的には例えば、スパッタや蒸着により1μm以下のNiやCuなどの金属膜を基板16上に堆積させる。次に第一ホトレジスト12が塗布され、露光・現像工程により基部10のパターンに対応する複数の開口部が第一ホトレジスト12に形成される。次に第一ホトレジスト12に形成された開口部内に例えば電気メッキにより金属膜を堆積させることにより複数の基部10が形成される。基部10の膜厚は例えば1〜50μmとする。
また、上述したように2つのパターンのホトレジストを用いて段付きのバンプ原形を形成する必要は必ずしもなく、バンプ原形は単純な柱形状であってもよい。
図2は電気接続用バンプの製造方法の第二実施形態を示す断面図である。第二実施形態は第一実施形態で説明した図1(C)に示すように保護膜20を形成した後、イオンミリングを実施する前に図2(A)に示す工程を実施する。
突部30自体には必ずしも導電性は必要でない。したがって、ターゲット膜22の材料は金属に限定されるものではなく、要求される電気的特性、硬度、柔軟性、弾性などに応じて金属、樹脂、半導体、ガラスなどを採用すればよい。
イオンミリングの終点制御は保護膜20上にターゲット膜22が残存しないように行う必要があるため、突部30の突出量とバンプ先端の先鋭度の関係はターゲット膜22の膜厚によって制約される。
第二実施形態で説明したターゲット膜22を用いずに軸部18の側面に突部30を形成する方法を第三実施形態として説明する。図3及び図4は第三実施形態を示す断面図である。
図5及び図6は上述した方法で形成された電気接続用バンプを用いた電子部品の接続方法を示す断面図である。
図5(A)に示すように、先端が先鋭なバンプ19を接続対象のインターポーザや半導体チップの配線48や電極に突き刺すことにより、バンプ19、配線48又は電極の表面に形成されている酸化膜や汚れが削ぎ取られ新生面同士の接合が得られる。このときバンプ19の先端が先鋭であるため、接合のために部品42及び部品44に加える必要のある荷重は、先端が扁平なバンプに比べて小さい。またACF接合のように加熱せずに電気的に接続できる。したがって部品42又は部品44に接合によるダメージが生ずることを防止できる。また、バンプ19が配線48や電極に突き刺さった状態では接合面に静的な圧力が加わっているため、接続抵抗が安定する。
Claims (4)
- 基板上に複数のバンプ原形を形成し、
前記バンプ原形の上部が露出する保護膜を前記基板上に堆積し、
複数の前記上部の近傍においてターゲット膜を前記保護膜上に堆積し、
前記保護膜から露出している複数の前記バンプ原形の前記上部の角をイオンミリングにより集中侵蝕して前記バンプ原形を先鋭化するとともに前記ターゲット膜から脱離する粒子を前記上部の側面に堆積させ、
前記保護膜を選択的に除去する、
ことを含む電気接続用バンプ形成方法。 - 前記基板上に前記バンプ原形の基部を形成し、
前記基部の頂面の一部上に前記バンプ原形の前記上部を形成し、
前記頂面の残部の前記上部に対する近接部を被覆し前記残部の前記上部に対する非近接部を露出させる前記保護膜を前記基板上に堆積し、
前記イオンミリングにより、前記保護膜から露出している前記非近接部から脱離する粒子を前記上部の側面に堆積させ、
前記保護膜を選択的に除去する、
ことを含む請求項1に記載の電気接続用バンプ形成方法。 - 基部と、
先鋭な軸部と、
前記軸部から前記軸部の側方に突出し前記軸部の先端から基端に向かって突出高さが高くなる突部と、
を備え、
前記軸部は、前記基部の頂面の一部上に形成され前記基部より硬い導電性材料からなる、
電気接続用バンプ。 - 先鋭な軸部と、前記軸部から前記軸部の側方に突出し前記軸部の先端から基端に向かって突出高さが高くなる突部と、を備え、第一の部品に備わる電気接続用バンプの前記軸部を第二の部品の表面に突き刺すことにより、前記電気接続用バンプと前記第二の部品に設けられている配線とを電気的に接続するとともに前記突部を前記第二の部品の内部又は裏面に掛け止める、
ことを含む電子部品の接続方法。
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