JP2017185727A - 液体吐出ヘッド用基板及びその製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド用基板及びその製造方法 Download PDF

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宏治 長谷川
真吾 永田
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真吾 永田
誠一郎 柳沼
Seiichiro Yaginuma
誠一郎 柳沼
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Abstract

【課題】工程数を増やすことなく、電極パッドに形成された突起状の電気検査痕を、構成材料を延在させて被覆することにより、配線層の腐食を抑制し、信頼性の高い液体吐出ヘッド用基板を提供する。【解決手段】基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板であって、前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記密着向上層が延在して前記電気検査痕を被覆している液体吐出ヘッド用基板。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット方式に従って液体を吐出して記録媒体に記録を行う液体吐出ヘッド用基板及びその製造方法に関する。
インクジェット方式によって液体を吐出する液体吐出方法は、液体吐出エネルギーを液体に作用させて液滴吐出の原動力を得る方法である。例えば、液体吐出エネルギーとして熱エネルギーを用いる液体吐出方法では、吐出口に連通する発泡室で熱エネルギーの作用を受けた液体が加熱されて気泡を発生する。そして、該気泡発生に基づく作用力によって、液体吐出ヘッド部先端の液体吐出口から液滴が吐出される。そして、この液滴が被記録部材に付着して、情報の記録が行われる。
この方式に適用される液体吐出ヘッドは、一般に、液体を吐出するために設けられた液体吐出口と、該液体吐出口に連通して液体吐出エネルギーを液体に作用させる部分(作用部)を構成の一部とする液体流路と、を有する液体吐出部材を具備している。さらに、液体吐出エネルギーを発生する手段である液体吐出エネルギー発生素子と、該素子を液体から保護する上部保護層と、熱エネルギーを用いる場合には蓄熱するための下部層とを具備している。
液体吐出ヘッド用の素子基板としては、電極パッド上に金バンプを用いた製品も知られている。例えば、電解めっき法による金バンプの形成は、高融点金属材料を用いたバリアメタル層の形成工程、金の成膜工程、電解めっき工程、下地金及びバリアメタル層のエッチング工程等を経て行われる。
このように、液体吐出エネルギー発生素子と電気的に接続している電極パッドにおいては、液体吐出ヘッドの製造工程において、液体吐出エネルギー発生素子の電気的接続の状態を確認するため、電気特性検査が行われる。該電気特性検査では、コンタクトプローブを、電極パッドの表面を削るように接触させる。このとき、コンタクトプローブによって、電極パッド表面に形成された自然酸化膜などの絶縁膜や、アルミニウム等からなる配線層が削られる。コンタクトプローブにより削られた削りカスは、基板表面に付着するか、三次元的な突起として電極パッド表面に残る。電極パッド表面の削りカスは、電気特性検査後に行われる洗浄により除去されるが、盛り上がった突起については洗浄によって除去されず、配線層上に残留する。つまり、電極パッド上には、配線層が削られた部分(凹部)と、削られた分だけ配線層が盛り上がる突起(電気検査痕)が残っている。
このような電極パッドにおける配線層の盛り上がりを抑制するため、特許文献1では、コンタクトプローブが接触する領域に複数の段差を設けて、該段差をコンタクトプローブのストッパとして機能させる方法が開示されている。また、この方法においては、電極パッドに金めっきバンプを形成することにより、電気検査痕を被覆して腐食を抑制することができる。該金めっきバンプは、電気配線との接合材料としての機能も兼ねている。
特開2010−221656号公報
特許文献1に記載の方法は、コンタクトプローブが接触する配線層領域において、複数の段差形状をプローブのストッパとすることにより、電気検査痕の盛り上がりを抑える構成を採っている。しかしながら、コンタクトプローブの使用条件や、複数の電極パッドにおいて同時に複数のコンタクトプローブを用いて検査する場合、以下のような課題がある。すなわち、複数のコンタクトプローブ間の長さのバラツキにより、コンタクトプローブに加わる針圧が一本に強く集中する等した場合には、ストッパ層を破壊する可能性がある。そのため、配線層の盛り上がりをさらに誘発する可能性がある。このような場合、後のシリコン基板上の酸化膜をエッチングする工程で使用するエッチング液によって配線層が腐食し、外部と電気的に接続する電極パッドとしての機能が低下する場合がある。この課題に対して、従来は、溶解可能なレジストで配線層を保護することにより、配線層の腐食を抑制しているが、その場合、溶解可能なレジストを除去する工程が必要になるため、工程数が増加することとなる。
したがって、本発明の目的は、工程数を増やすことなく、電極パッドに形成された突起状の電気検査痕を、構成材料を延在させて被覆することにより、配線層の腐食を抑制し、信頼性の高い液体吐出ヘッド用基板を提供することにある。
本発明は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板であって、前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記密着向上層が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする液体吐出ヘッド用基板である。
また本発明は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板であって、前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記吐出口形成部材が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする液体吐出ヘッド用基板である。
また本発明は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板の製造方法であって、前記電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、前記電気特性検査の後に前記密着向上層を形成する工程と、前記基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、を有し、前記密着向上層は、前記電気特性検査により前記電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、前記密着向上層で前記電気検査痕が覆われた状態で前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする、液体吐出ヘッド用基板の製造方法である。
また本発明は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板の製造方法であって、前記電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、前記電気特性検査の後に前記吐出口形成部材の材料層を形成する工程と、前記基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、を有し、前記材料層は、前記電気特性検査により前記電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、前記材料層で前記電気検査痕が覆われた状態で前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする、液体吐出ヘッド用基板の製造方法である。
本発明によれば、工程数を増やすことなく、電極パッドに形成された突起状の電気検査痕を、構成材料を延在させて被覆することにより、配線層の腐食を抑制することが可能となり、信頼性の高い液体吐出ヘッド用基板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の(a)斜視図及び(b)断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造過程を示す工程断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造過程を示す工程断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の断面図である。 従来の液体吐出ヘッド用基板の製造方法を示す工程断面図である。
本発明の一態様に係る液体吐出ヘッド用基板は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備える。また、前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記密着向上層が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る液体吐出ヘッド用基板は、基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備える。また、前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記吐出口形成部材が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする。
以下、本発明に係る液体吐出ヘッド用基板及び電極パッドについて説明する。なお、以下の説明では、液体吐出ヘッドの一例として、液体吐出エネルギー発生素子として熱エネルギー発生素子を用い、液体としてインクを吐出するインクジェットヘッドを例示して説明を行う。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の斜視図である。図1(a)に示すように、本発明に係る液体吐出ヘッド用基板は、基板001上に、電極パッド002と、吐出口形成部材005とを有する。吐出口形成部材005には、液体流路004と、該液体流路に連通する液体吐出口006が形成されている。また、基板001には、液体流路004に面して液体吐出エネルギー発生素子003と、液体流路004に連通するように液体供給口007とが形成されている。液体供給口007から液体流路004に供給された液体は、液体吐出エネルギー発生素子003によってエネルギーを与えられ、液体吐出口006から吐出される。
続いて、図1(b)を参照して、本発明に係る電極パッドの構成について説明する。図1(b)は、本発明に係る電極パッドの構造の一例を示す模式図であり、図1(a)におけるA−A’断面図を示す。本発明に係る電極パッドは、基板001上に絶縁層008を有し、該絶縁層008の上には、第一の配線層009が形成されている。第一の配線層009上には、該第一の配線層009の一部が露出するように絶縁層間膜010が形成されている。さらに、第一の配線層009の露出部を覆うように第二の配線層011が形成され、第二の配線層011の一部が露出するように第二の絶縁層間膜として保護膜012が形成されている。そして、コンタクトプローブを用いた電気特性検査を行うことによって、第二の配線層011の一部に、突起状の電気検査痕011Aが形成される。すなわち、該電気検査痕は、電極パッドが有する配線層にコンタクトプローブを接触させることにより形成されたものである。さらに、第二の配線層011及び電気検査痕011Aの上に接着層013が形成されている。さらに接着層013上には、基板001と吐出口形成部材005の密着性を向上するための密着向上層015が延在して形成されている。なお、該密着向上層は、基板001と、後に形成する吐出口形成部材との密着性を向上させる以外に、基板001上の酸化膜をウェットエッチングで処理する際における、電気検査痕011Aを含む電極パッドの保護膜としての機能をも有する。
次に、図2〜4を参照して、本発明に係る液体吐出ヘッド用基板の製造方法の一例を説明する。図2は、第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造過程を示す電極パッド周辺の工程断面図である。図3は、第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造過程を示す電極パッド及び液体吐出エネルギー発生素子周辺の工程断面図である。また、図4は、第二の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の断面図である。
<第一の実施形態>
第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造方法は、電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、電気特性検査の後に密着向上層を形成する工程と、基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、を有する。密着向上層は、電気特性検査により電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、密着向上層で電気検査痕が覆われた状態で、前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする。以下、詳細に説明する。
まず、図2(a)に示すように、基板001上に、絶縁層008を形成する。基板001としては、シリコンの単結晶で形成されたシリコン基板等が用いられる。絶縁層008は、まず、CVD法によって、例えば、厚さ約800nmのSiO膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法によって、レジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、CFガスによるリアクティブイオンエッチング(以下、「RIE」ともいう)にてSiO膜のエッチングを行う。続いて、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、絶縁層008を形成する(エッチング部は不図示)。絶縁層008に用いる材料は、絶縁できる材料であれば特に限定されるものではなく、例えばSiOやSiN等のシリコン系材料を用いることができる。
続いて、絶縁層008の上に第一の配線層009を形成する。まず、スパッタリング法によって、例えば、厚さ約500nmのアルミニウム膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法によって、レジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、酢酸とリン酸を混合して調製したエッチング液によるウェットエッチング処理を行う。その後、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、第一の配線層009を形成する。第一の配線層009に用いる材料は、電気抵抗率が9×10−8Ωm以下の材料であれば特に限定されるものではなく、例えばアルミニウム、金、銀、銅等を用いることができる。
続いて、第一の配線層009の一部が露出するように絶縁層間膜010を形成する。まず、CVD法によって、例えば、厚さ約800nmのSiO膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法によって溶解可能なレジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、CFガスによるRIEにてSiO膜のエッチングを行う。続いて、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、絶縁層間膜010を形成する。絶縁層間膜010に用いる材料は、絶縁できる材料であれば特に限定されるものではなく、例えばSiOやSiN等のシリコン系材料を用いることができる。
続いて、第一の配線層009の露出部を覆うように、第二の配線層011を形成する。まず、スパッタリング法によって、例えば、厚さ約500nmのアルミニウム膜を形成する。その後、酢酸とリン酸を混合して調製したエッチング液を用いてウェットエッチング処理を行う。続いて、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、第二の配線層011を形成する。第二の配線層011に用いる材料は、電気抵抗率が9×10−8Ωm以下の材料であれば特に限定されるものではなく、例えばアルミニウム、金、銀、銅等を用いることができる。
続いて、第二の配線層011の一部が露出するように、保護膜012を形成する。まず、CVD法によって、例えば、厚さ約800nmのSiN膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法によってレジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、CFガスによるRIEにてSiN膜のエッチングを行う。続いて、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、保護膜012を形成する。保護膜012に用いる材料は、インクによる浸食から配線材料を保護できる材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、SiNやSiO等のシリコン系材料を用いることができる。
以上のようにして形成された第二の配線層011において、液体吐出エネルギー発生素子や基板上に形成された制御回路等への電気的接続の状態を確認するため、コンタクトプローブ020を用いて電気特性検査が行われる。電気特性検査を行った後の第二の配線層011には、図2(b)に示すように、コンタクトプローブ020との接触により、最大高さが約1.0μmの突起状の電気検査痕011Aが形成される。該電気検査痕011Aは、コンタクトプローブ020によって第二の配線層011が削られることによって形成される。なお、本実施形態では、電極パッドが第一の配線層009と第二の配線層011の2層からなる構成を示しているが、電極パッドは、第一の配線層009または第二の配線層011の1層からなる構成であってもよい。また、電極パッドは、3層以上からなる構成であってもよい。後述する第二の実施形態についても同様である。
なお、本発明において、電極パッドは、液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層の一部を構成し、面積を拡張したスペースを意味する。電極パッドは、上記のように配線層の材料で構成されていてもよく、異なる導電性材料で構成されていてもよい。電気検査痕011Aの形成される電極パッドは、外部接続用電極パッドとは別に電気特性検査を行うための試験用電極パッドでもよく、外部接続用電極パッドであってもよい。したがって、電気検査痕は電極パッドの少なくとも一部に形成されていればよい。また、配線層は、液体吐出エネルギー発生素子に直接駆動電力を供給するものでも、液体吐出エネルギー発生素子を制御する回路素子に信号または回路用電力を供給するものでもよい。
続いて、図2(c)に示すように、電気検査痕011Aを含む第二の配線層011上及び保護膜012上の一部に接着層013を形成する。まず、CVD法によって、第二の配線層011及び保護膜012上に、例えば、厚さ約800nmのSiO膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法によってレジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、CFガスによるRIEにてSiO膜のエッチングを行う。続いて、Oガスによるプラズマアッシング及びウェット剥離処理を行い、レジスト及びエッチング残渣物を除去することにより、接着層013を形成する。接着層013に用いる材料は、樹脂との密着性が比較的高い材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、SiOやSiN等のシリコン系材料からなる無機膜を用いることができる。なお、接着層013を、前記保護膜012と同材料を用いて形成することにより、接着層が基板の保護膜を兼ねる形態としてもよい。また、保護膜012を形成せずに電気特性検査を実施して、接着層013を液体吐出エネルギー発生素子等を保護する保護膜としてもよい。接着層013は必須ではなく、後述する密着向上層015が電気検査痕011Aを覆って、電極パッドの第二の配線層011との密着性が確保できる場合は、接着層013を設けずともよい。外部接続用の電極パッドの場合は、接着層013を設けないことにより、後述するような露出工程で接着層の除去工程が不要となり、工程数がより削減できることがある。
続いて、図2(d)に示すように、保護膜012及び接着層013の上に、密着向上層015を形成する。これにより、電気検査痕011Aを有する電極パッドは、密着向上層015で完全に被覆され、露出することはない。また、本実施形態では、電気特性検査を行わない電極パッドがある場合は、同様に密着向上層で被覆する。密着向上層015の形成は、まず、熱可塑性樹脂材料をスピンコート法により約2.0μmの厚さで塗布し、オーブン炉にてベークして、熱可塑性樹脂材料を硬化させる。その後、フォトリソグラフィ法によってレジストからなるエッチングマスクを形成し、ドライエッチング法によりレジストを除去することで密着向上層015を形成する。これにより、後述する図3(b)に示すように、液体吐出エネルギー発生素子003を含む液体流路のパターンが形成される。電気検査痕011Aを完全に被覆するため、密着向上層015は、熱可塑性樹脂材料を電気検査痕011Aの高さ(最大高さ)よりも厚い膜厚に塗布して形成される。熱可塑性樹脂材料としては、例えば、ポリエーテルアミド樹脂(例えば、商品名:HIMAL−1、日立化成(株)製)や、アクリル樹脂(PMMA)等を用いることができる。
電極パッドを密着向上層015で完全に被覆した後、基板001の酸化膜(不図示)を除去するために、ウェットエッチング処理(不図示)を行う。このウェットエッチング処理は、電極パッドが電気検査痕011Aを含めて密着向上層015で被覆されていれば、液体流路のパターンの形成前に行っても、形成後に行ってもよい。なお、酸化膜とは、例えば、液体供給口形成時に除去する基板表面の酸化膜や、図示していない配線部に形成されている酸化膜等を意味する。ウェットエッチング処理時に、電気検査痕011Aを含めて電極パッドが露出している場合は、配線層が腐食することがある。特に電気検査痕の突起物は、表面積が大きくなっているためにより腐食しやすい。また、凹部も下層の第一の配線層までの距離が小さくなっているため、腐食が下層にまで影響することが懸念される。しかし、本実施形態においては、電極パッドが、密着向上層015によって、電気検査痕011Aを含めて保護されているため、配線層の腐食を抑制することができる。なお、ウェットエッチング処理においては、エッチング液として、例えばバッファードフッ酸を用いることができる。
ここで、図3(a)に示すように、図2(d)に示す電極パッドが形成された基板と同一基板上には、液体吐出エネルギー発生素子003が形成されている。そして、上述の工程を経ることにより、該液体吐出エネルギー発生素子上には、電極パッドと同様に、保護膜012及び密着向上層015が形成される。このように、本実施形態においては、密着向上層015が延在して前記電気検査痕011Aを被覆している。なお、図3(b)に示すように、液体吐出エネルギー発生素子上部の密着向上層015は、図2(d)において説明した密着向上層015形成時におけるドライエッチングの際に除去される。
続いて、図3(c)に示すように、密着向上層015の上に、吐出口形成部材005を形成し、液体流路004及び液体吐出口006を形成する。この際、前記電気検査痕011Aを被覆している密着向上層015上には、吐出口形成部材005は形成されない。すなわち、本実施形態において、電気検査痕011A上には、吐出口形成部材005は形成されず、接着層013および密着向上層015のみが形成されている。密着向上層015は、基板001と吐出口形成部材005との密着性を向上させる役割も果たす。液体流路004、吐出口形成部材005、及び液体吐出口006は、例えばフォトリソグラフィ法により形成することができる。吐出口形成部材005としては、感光性を有する樹脂材料であれば特に限定されることはなく、例えば、感光性エポキシ樹脂CR−2.0(商品名、アデカ製)等を用いることができる。なお、図示していないが、密着向上層015及び吐出口形成部材005を共に(同時に)形成してもよい。
図示していないが、基板001には、液体流路004に連通するように液体供給口007が形成される。具体的には、基板001の密着向上層の形成されていない裏面を、ドライエッチングやウェットエッチングによりエッチングして、液体供給口007を形成する。その後、液体供給口007と液体流路004との間にある基板001上の酸化膜を除去する必要がある。このために、前述のようにウェットエッチング処理を行うことにより、酸化膜を除去する。ウェットエッチング処理においては、エッチング液として、例えばバッファードフッ酸を用いることができる。
本実施形態において、外部接続用ではない検査用電極パッドである場合、電極パッドは、延在した密着向上層で被覆されたままとすることができる。すなわち、完成した液体吐出ヘッド用基板は、密着向上層が延在して電気検査痕を被覆している構成を有する。
本発明に係る電極パッドを外部接続用電極パッドとして使用する場合は、最終的に、絶縁性の材料の一部を除去したり、絶縁性の材料に孔を開けてバンプを形成したりするなどして、外部との電気的接続を行えばよい。具体的には、例えば、密着向上層015上に、フォトリソグラフィ法によってレジストからなるエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクを用いて、OプラズマやArガスによるドライエッチングを行う。これにより、密着向上層015の一部を除去して、密着向上層に孔を開ける。さらに、開孔に露出した接着層013及び保護層012を、CFガスなどを用いたドライエッチングにより除去して、図2(e)に示すように、電極パッドの第二の配線層011の少なくとも一部の表面を露出させることができる。その際、電気検査痕011Aが除去されてもよい。後述する第二の実施形態についても同様である。この場合においては、前記ウェットエッチング処理後に、電気検査痕上に形成された密着向上層の一部を除去して、電極パッドの少なくとも一部の表面を露出する工程と、前記液体供給口007を形成した後に、液体供給口上の密着向上層(及び吐出口形成部材)を除去して、液体流路のパターンを形成する工程とを、共に(同時に)行うことが好ましい。共に行うことにより、工程数を増やすことなく、本発明に係る液体吐出ヘッド用基板を得ることができる。
本実施形態では、液体吐出ヘッドの構成材料である密着向上層により、酸化膜のウェットエッチング処理時に、電極パッドがエッチング液に曝されることを防止できる。その結果、工程数を増やすことなく配線層の腐食を抑制することが可能となり、信頼性の高い液体吐出ヘッド用基板を提供することができる。
<第二の実施形態>
第二の実施形態に係る液体吐出ヘッド用基板の製造方法は、電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、電気特性検査の後に吐出口形成部材の材料層を形成する工程と、基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、を有する。前記材料層は、電気特性検査により電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、前記材料層で電気検査痕が覆われた状態で前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする。以下、詳細に説明する。
図4(a)は、図3(a)に示した形態とは異なる実施形態を示す。基板上に接着層013を形成するまでの工程は、第一の実施形態と同様である。本実施形態においては、保護膜012及び接着層013の上に吐出口形成部材005を形成する。これにより、電気検査痕011Aを含む電極パッドは、延在している吐出口形成部材005で完全に被覆され、露出することはない。吐出口形成部材005は、スピンコート法やスリットコート法等によって、樹脂材料層を約20μmの厚さで形成した後、露光、現像を含むフォトリソグラフィ法を用いて形成する。吐出口形成部材005の材料としては、感光性を有する樹脂材料であれば特に限定されることはなく、例えば、感光性エポキシ樹脂CR−2.0(商品名、アデカ製)等を用いることができる。吐出口形成部材005は、液体流路の壁部となる部材(流路壁部材)と、液体流路の天板であって液体吐出口を形成する部材(オリフィスプレート)との2つ以上の部材を用いて形成してもよい。また、上記樹脂材料を塗布し、液体流路のパターンを形成して流路壁部材とした後、オリフィスプレートをテンティング法により形成してもよい。
電極パッドを吐出口形成部材の材料層で完全に被覆した後、基板001の酸化膜を除去するために、第一の実施形態と同様にウェットエッチング処理(不図示)を行う。ウェットエッチング処理時に、電気検査痕011Aが露出している場合は、配線層が腐食することがある。しかし、本実施形態においては、吐出口形成部材005の材料層により電気検査痕011Aを保護しているため、配線層の腐食を抑制することができる。ここで、ウェットエッチング処理は、電極パッドが電気検査痕011Aを含めて吐出口形成部材の材料層で被覆されていれば、液体流路のパターンの形成前、液体流路と液体吐出口のパターンの形成前、あるいは液体流路のパターンの形成後、液体流路と液体吐出口のパターンの形成後のいずれに実施してもよい。吐出口形成部材が複数の部材で形成される場合、電気検査痕011Aを含む電極パッドが少なくとも最初の部材の材料層で被覆されていれば、ウェットエッチング処理を行うことができる。
ここで、図4(a)に示す電極パッドが形成された基板と同一基板上には、液体吐出エネルギー発生素子003が形成されている。そして、図4(b)に示すように、上述の工程を経ることにより、該液体吐出エネルギー発生素子003上には、電極パッドと同様に、保護膜012及び吐出口形成部材005が形成される。このように、本実施形態においては、吐出口形成部材005が延在して前記電気検査痕011Aを被覆している。
続いて、吐出口形成部材005に、例えばフォトリソグラフィ法によって、液体流路004及び液体吐出口006を形成する。本実施形態において、接着層013は、電極パッドと吐出口形成部材005との密着性を向上させる役割も果たす。
本実施形態においても、電気検査痕上に延在して形成された吐出口形成部材の材料層は、酸化膜のウェットエッチング処理工程では除去されずに残存している。したがって、工程数を増やすことなく、配線層の腐食を抑制することが可能となり、信頼性の高い液体吐出ヘッド用基板を得ることができる。また、外部接続用ではない検査用電極パッドの場合、延在した吐出口形成部材で被覆されたままとすることができる。すなわち、完成した液体吐出ヘッド用基板は、吐出口形成部材が延在して電気検査痕を被覆している構成を有する。
なお、本実施形態における電極パッドを、外部接続用電極パッドとして用いる場合は、最終的に、絶縁性の材料の一部を除去したり、絶縁性の材料に孔を開けてバンプを形成したりするなどして、外部との電気的接続を行えばよい。この場合において、前記ウェットエッチング処理後に、電気検査痕上に形成された吐出口形成部材005の材料層の一部を除去して、電極パッドの少なくとも一部の表面を露出する工程と、液体供給口007を形成した後に、液体供給口上の吐出口形成部材を除去して、液体流路のパターン、または、液体流路と液体吐出口のパターンを形成する工程とを、共に(同時に)行うことが好ましい。これにより、工程数を増やすことなく、本発明に係る液体吐出ヘッド用基板を得ることができる。
また、本実施形態において、基板と吐出口形成部材との間には密着向上層を有してもよく、その場合、該密着向上層は電極パッドまで延在していない。
(従来例)
比較のため、従来の電極パッドの腐食防止手段について説明する。図5は、従来の電極パッドの腐食防止手段を示す断面図である。図5(a)は、図2(b)で説明した液体吐出ヘッド用基板に対応する。図5(b)に示すように、電気検査痕011Aを含む第二の配線層011と保護膜012の上に、溶解可能な樹脂材料016が形成される。電気検査痕011Aを含む第二の配線層011と保護膜012は、溶解可能な樹脂材料016によって完全に覆われている。ここで、溶解可能な樹脂材料016とは、液体吐出ヘッド用基板を構成する材料以外のものを指す。例えば、ウェットエッチング処理時に配線層保護のために形成したレジスト等が挙げられる。
その後、基板001の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理(不図示)を行う。ウェットエッチング処理時に、電気検査痕011Aが露出している場合は、配線層が腐食することがある。しかし、溶解可能な樹脂材料016により電気検査痕011Aを保護しているため、配線層の腐食を抑制することはできる。
その後、図5(c)に示すように、保護の役割を終えた溶解可能な樹脂材料016は除去され、電気検査痕011Aを含む第二の配線層011と保護膜012は、完全に露出した状態となる。このように、従来の方法によれば、配線層を保護するために樹脂材料016を形成する工程と、ウェットエッチング処理後に除去する工程が必要となり、工程数が増加する。
001 基板
002 電極パッド
003 液体吐出エネルギー発生素子
004 液体流路
005 吐出口形成部材
006 液体吐出口
007 液体供給口
008 絶縁層
009 第一の配線層
010 絶縁層間膜
011 第二の配線層
011A 電気検査痕
012 保護膜
013 接着層
015 密着向上層
020 コンタクトプローブ

Claims (20)

  1. 基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板であって、
    前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記密着向上層が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする液体吐出ヘッド用基板。
  2. 前記密着向上層の材料が熱可塑性樹脂材料である、請求項1に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  3. 前記電極パッドには、該電極パッドと前記密着向上層とを密着させる接着層が形成されている、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  4. 前記電気検査痕上には、前記吐出口形成部材が形成されていない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  5. 基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板であって、
    前記電極パッドの少なくとも一部は、表面に突起状の電気検査痕を有し、前記吐出口形成部材が延在して前記電気検査痕を被覆していることを特徴とする液体吐出ヘッド用基板。
  6. 前記吐出口形成部材の材料が感光性を有する樹脂材料である、請求項5に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  7. 前記電極パッドには、該電極パッドと前記吐出口形成部材とを密着させる接着層が形成されている、請求項5または6に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  8. 前記接着層が無機膜である、請求項3または7に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  9. 前記無機膜が前記基板の保護膜を兼ねる、請求項8に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  10. 前記無機膜がシリコン系材料からなる、請求項8または9に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  11. 基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記基板と前記吐出口形成部材の密着性を向上するための密着向上層と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板の製造方法であって、
    前記電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、
    前記電気特性検査の後に前記密着向上層を形成する工程と、
    前記基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、
    を有し、
    前記密着向上層は、前記電気特性検査により前記電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、前記密着向上層で前記電気検査痕が覆われた状態で前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする、液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  12. 前記密着向上層は、熱可塑性樹脂材料を前記電気検査痕の高さよりも厚い膜厚に塗布して形成される、請求項11に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  13. 前記電気特性検査の後であって、前記密着向上層を形成する前に、前記電極パッドと前記密着向上層とを密着させる接着層を形成する工程を有する、請求項11または12に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  14. 前記密着向上層に前記液体流路のパターンを形成する工程を有し、前記ウェットエッチング処理が該パターンの形成前に実施される、請求項11〜13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  15. 前記ウェットエッチング処理後に前記密着向上層の一部を除去して、前記電極パッドの少なくとも一部の表面を露出する工程を有し、該工程は前記液体流路のパターンを形成する工程と共に行われる請求項14に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  16. 基板と、液体吐出エネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子と、液体を吐出する液体吐出口と、該液体吐出口に連通する液体流路と、前記液体吐出口を形成するための吐出口形成部材と、前記液体吐出エネルギー発生素子に電気的に接続された配線層と、該配線層の一部に設けられた電極パッドと、を備えた液体吐出ヘッド用基板の製造方法であって、
    前記電極パッドの表面が露出した状態でコンタクトプローブを接触させて電気特性検査を行う工程と、
    前記電気特性検査の後に前記吐出口形成部材の材料層を形成する工程と、
    前記基板上の酸化膜を除去するためにウェットエッチング処理を行う工程と、
    を有し、
    前記材料層は、前記電気特性検査により前記電極パッド表面に発生した突起状の電気検査痕を覆って延在して形成され、前記材料層で前記電気検査痕が覆われた状態で前記ウェットエッチング処理を実施することを特徴とする、液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  17. 前記電気特性検査の後であって、前記材料層を形成する前に、前記電極パッドと前記吐出口形成部材とを密着させる接着層を形成する工程を有する、請求項16に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  18. 前記材料層に、前記液体流路または前記液体流路と前記液体吐出口のパターンを形成する工程を有し、前記ウェットエッチング処理が該パターンの形成前に実施される、請求項16または17に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  19. 前記ウェットエッチング処理後に前記材料層の一部を除去して、前記電極パッドの少なくとも一部の表面を露出する工程を有し、該工程は前記パターンを形成する工程と共に行われる請求項18に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  20. 前記材料層に、前記液体流路または前記液体流路と前記液体吐出口のパターンを形成する工程を有し、前記ウェットエッチング処理が該パターンの形成後に実施される、請求項16または17に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
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