JP4967278B2 - 高分子抵抗体インク - Google Patents

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本発明は、柔軟性と難燃性を併せ持つ高分子抵抗体インクに関するものであり、高分子抵抗体のジュール熱を利用した発熱体に用いることができる。
従来、この種の発熱体は、図3に示したように、厚さが100ミクロンメートル程度のポリエステルフィルムなどの電気絶縁性の基材50上に、導電性ペーストを印刷・乾燥して得られる一対の櫛形電極51・52とこれにより給電される位置に高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して得られる高分子抵抗体53を設けて、さらに基材50と同様の材質の被覆材54で櫛形電極51・52及び高分子抵抗体53を被覆して保護する構成としたものである。基材50及び被覆材54としてポリエステルフィルムを用いる場合には被覆材54に例えばポリエチレン系の熱融着性樹脂55をあらかじめ接着しておき、熱時加圧することにより、基材50と被覆材54とを熱融着性樹脂55を介して接合してなる。図3(a)は発熱体の一部切り欠け平面図、図3(b)は図3(a)のx−y位置断面図である。これにより、櫛形電極51・52及び高分子抵抗体53は外界から隔離され、長期信頼性を付与されている。熱時加圧手段としては、2本の熱ロールを備えたラミネーターが用いられる。
従来から、印刷により高分子抵抗体を形成してこれを発熱体として用いた例としては、露・霜除去用として自動車のドアミラー、洗面台のミラー等がある。使用形態は折り曲げなどの機械的ストレスが加わるものではなく、ミラー背面に貼り付けて固定して用いられていた。また、安全対策として、温度ヒューズやサーモスタット等を面状発熱体の発熱温度を代表する部位に装着していた。なお、実用上は給電のために端子が必要であるが、図示していない。
この高分子抵抗体53を形成する高分子抵抗体インクとしては、ポリエチレングリコールのごとき結晶性樹脂と、カーボンブラック、金属粉末、グラファイトなどの導電性粒子と、架橋剤とからなる混練物を溶剤に分散して形成されていた。この高分子抵抗体インクを印刷し、乾燥時の熱により架橋剤による架橋反応を終了させていた。(例えば、特許文献1、2参照)。得られた高分子抵抗体53はPTC特性を有しており、上述した発熱体以外に過電流保護素子としても利用されている。
PTC特性とは、温度上昇によって抵抗値が上昇し、ある温度に達すると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性(抵抗が正の温度係数を有する意味の英語、Positive Temperature Coefficient の頭文字を取っている)を意味しており、結晶性樹脂の熱による比容積の変化による導電性パスの変化に帰因している。PTC特性を有する高分子抵抗体53は、自己温度調節機能を有する発熱体を提供できる。
特開昭62−156159号公報 特開平2−172179号公報
しかし、前記従来の高分子抵抗体インクでは、結晶性を有することで硬い結晶性樹脂を用いて、さらにこれを架橋剤により架橋する構成としているので、柔軟性に乏しく、折り曲げて使用する用途には用いることができなかった。特に、柔軟性と伸縮性が要求される発熱体として、例えば、カーシートヒータのような人体にフィットして変形する、すなわち人の着座感を損なわないことや安全性に細心の注意が払われる製品への応用はできなか
った。
架橋剤による架橋の狙いは、主として結晶性樹脂の架橋構造化にあり、結晶性樹脂内に分散された導電性粒子の導電パスを架橋構造により安定化させている。そもそも結晶性樹脂は結晶性を有するためにある程度の硬さを有しているが、架橋構造によりさらに硬さが増す結果となっていた。
そのために、柔軟で伸縮性を有するゴム成分を添加することが考えられるが,こうしたエラストマーは提案されていない。エラストマーは、一般に非晶性で分子間隙が大きいために導電性粒子の安定化を図る手段が見出されていないのが実情である。
また、導電性粒子としては、一般的に低コストと高い導電性の点からカーボンブラックが用いられているため、作製された高分子抵抗体は高い燃焼性を有する。このことは自明の理であると想定されるが、難燃性について言及したものはない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、柔軟性と難燃性を有する信頼性の高い高分子抵抗体インクを提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高分子抵抗体インクは、導電性粒子と、極性基Aを有する結晶性樹脂と、前記極性基Aと反応する極性基Bを有するエラストマーと、難燃剤と、溶剤とからなる。
この構成により、エラストマーによる柔軟性と、難燃剤による難燃性と、結晶性樹脂とエラストマーとの高分子間反応による架橋構造による抵抗値安定化を図ることができる。
本発明の高分子抵抗体インクは、エラストマーによる柔軟性と、難燃剤による難燃性と、結晶性樹脂とエラストマーとの高分子間反応による架橋構造による抵抗値安定化を図ることができる。
第1の発明は、導電性粒子と、極性基Aを有する結晶性樹脂と、前記極性基Aと反応する極性基Bを有するエラストマーと、難燃剤と、溶剤とからなる。
この構成より、エラストマーによる柔軟性と、難燃性と、結晶性樹脂とエラストマーとの高分子間反応による架橋構造による抵抗値安定化を図ることができる。
第2の発明は、極性基Aと極性基Bを、エポキシ基とカルボキシル基、エポキシ基と無水マレイン酸基、エポキシ基とエステル基、エポキシ基とアミノ基、又はアミド基、エポキシ基と水酸基、エポキシ基とオキサゾリン基、オキサゾリン基とカルボキシル基、オキサゾリン基と無水マレイン酸基、オキサゾリン基とエステル基のいずれかの組合せとしてなる。
この構成により、高分子間反応により架橋を効率的におこなうことができる極性基A及び極性基Bの組合せを提供できる。
第3の発明は、結晶性樹脂として、エポキシ基含有樹脂、カルボキシル基含有樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、水酸基含有樹脂、無水マレイン酸基含有樹脂、ポリエチレングリコールを単独、もしくは組み合わせて用いてなる。
この構成により、反応性を有する実用的は結晶性樹脂を提供できる。
第4の発明は、エラストマーとして、無水マレイン酸基変性スチレン系熱可塑性エラストマー、エポキシ基変性スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル共重合体、フェノール変性アクリロニトリル・ブタジエンゴムを単独、もしくは組み合わせて用いてなる。
この構成により、反応性を有する実用的なエラストマーを提供できる。
第5の発明は、導電性粒子と結晶性樹脂とからなる混練物Aと、難燃剤とエラストマーとからなる混練物Bとを溶剤でインク化してなる。
この構成により、主として導電性粒子を結晶性樹脂内に、難燃剤をエラストマー内に分散させることができて、結晶性樹脂間に難燃剤を配置させることができる。
第6の発明は、難燃剤として、含窒素・含りん系難燃剤を用いてなる。
この構成により、難燃性の高い難燃剤を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における発熱体の概略構成図を示すものであり、図1(a)は一部切り欠き平面図、図1(b)は(a)のx−y位置断面図である。
図1において、発熱体1の構成は以下の通りである。2は、柔軟性を有する難燃性ベース不織布であり、難燃剤が練り込まれたポリエステル繊維から形成した難燃性スパンレース3(目付40g/m)と伸びを規制する方向(電極の主電極の長手方向)に配置したポリエステルのストレート繊維4(商品名ミライフ:新日石プラスト(株)、目付10g/m)とを通常に比べて微小径の熱ドット(サーマルボンド)により結合して作製したスパンボンド(目付50g/m)である。5は、柔軟・伸縮性を有する難燃性ベースフィルムであり、フィルムA6とフィルムB7との積層フィルムで構成している。フィルムA6は、エチレン・ビニルアルコール共重合体(エバールH101B、クラレ(株)製)のごとき各種液体(水、油、溶剤)に対する耐性を有するバリアー性樹脂40部とスチレン系熱可塑性エラストマー(タフテックH1062、旭化成(株)製)のごとき柔軟・伸縮性樹脂20部とエポキシ基含有樹脂(ボンドファースト、住友化学(株)製)のごとき反応性を有する樹脂A15部と窒素・りん系難燃剤25部からなる樹脂組成物であり、Tダイ押し出し法により30ミクロンの厚みで難燃性ベース不織布2の難燃性スパンレース3面に貼り合わせている。フィルムB7は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ゼラス5053,三菱化学(株)製)のごとき耐熱性樹脂40部と、スチレン系熱可塑性エラストマー(タフテックH1062、旭化成(株)製)のごとき柔軟・伸縮性樹脂20部と無水マレイン酸変性ポリエチレン(モディックAPM545、三菱化学(株)製)のごとき樹脂B15部と窒素・りん系難燃剤25部からなる樹脂組成物であり、フィルムA6上に30ミクロンの厚みでTダイ押し出しにより重ねて貼り合わせている。
難燃性ベース不織布2の難燃性ベースフィルム5上にカーボン入り銀ペーストの印刷・乾燥により一対の櫛形の電極8と、電極8により給電される位置に高分子抵抗体インクの印刷・乾燥により高分子抵抗体9を作製した。高分子抵抗体9は、PTC特性を有し、カーシート用として発熱温度が45℃程度に成るように作製されている。
10は、難燃性カバーフィルムであり、難燃性ベースフィルム5上に印刷・乾燥により形成された電極8や高分子抵抗体9を熱融着により難燃性ベースフィルム5と難燃性カバーフィルム10間に密封して外界から遮断して、これらを保護することにある。特性としては、難燃性ベースフィルム5の軟化温度よりの低い温度で軟化する(低い融点を有する)ことと、柔軟・伸縮性を有することと、難燃性ベースフィルム5,電極8、高分子抵抗体9と接着することが求められる。ここでは、フィルムC11とフィルムD12との積層フィルムとして構成している。フィルムC11は、フィルムAと同様の樹脂組成物(この場合、樹脂A=樹脂C)として、難燃性カバー不織布13に30ミクロンの厚みでTダイ押し出しにより貼り合わせている。
フィルムD12は、超低密度ポリエチレン(エクセレンVL200、住友化学(株)製)のごとき低融点樹脂40部とスチレン系熱可塑性エラストマー(タフテックH1062、旭化成(株)製)のごとき柔軟・伸縮性樹脂20部とカルボキシル基含有ポリエチレン(ニュクレルN1525、三井デュポンポリケミカル(株)製)のごとき樹脂D15部と窒素りん系の難燃剤とからなる樹脂組成物であり、フィルムC11の上に30ミクロンの厚みでTダイ押し出しにより積層させた。
この難燃性カバーフィルム10と難燃性ベースフィルム5の部分をラミネーターにより熱融着させて電極8及び高分子抵抗体9を難燃性ベースフィルム5と難燃性カバーフィルム10間に密封して発熱体1を作製した。実用には、電極8上に給電するための端子部を形成する必要があるが、ここでは省略している。
高分子抵抗体インクは、極性基Aとしてエポキシ基を含有する結晶性樹脂(ボンドファースト、住友化学(株)製)とカーボンブラックとの混練物Aと、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマー(タフテックM1913、旭化学(株)製)のごときエラストマーと窒素りん系難燃剤とからなる混練物Bとを溶剤でインク化して作製した。溶剤としては、芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、グリコールエーテル系の混合溶剤とした。
この高分子抵抗体インクをスクリーン印刷して乾燥することにより得る高分子抵抗体9を用いた発熱体は、柔軟性を有し、カーシートヒータとして満足すべき着座感を得た。図2に高分子抵抗体9のイメージ図を示した。14はエラストマー部、15は結晶性樹脂部、16は結晶性樹脂の極性基Aとエラストマーの極性基Bとが反応して形成された反応生成物である。なお、導電性粒子は主として結晶性樹脂部15に、難燃剤はエラストマー部14に存在するが図示していない。
また、加振耐久評価により100万回後の抵抗値変化は初期の20%以内であった。さらに、80℃炉中で3,000時間経過後も抵抗値変化は初期の20%以内であった。
加振耐久評価とは、カーシートヒータとしての評価方法の一つであり、カーシートに組み込みんだ状態で、座面より人の膝頭を想定した直径165mmの半円球を50mm繰り返し押し込む試験であり、発熱体、高分子抵抗体も繰り替えし変位を与えられる。高分子抵抗体インクにエラストマーを用いていない場合は、着座時に違和感を生じるとともに、加振耐久評価により約500回後に抵抗値は2倍に上昇した。このときの高分子抵抗体にはクラックを生じていた。
さらに、得られた発熱体の燃焼性評価(車内装材の燃焼性規格:FMVSS)を実施したが、標線に達するまでに自己消火して燃焼性規格を満足した。
本発明の高分子抵抗体インクのポイントは、結晶性樹脂とエラストマーを用いて柔軟性
を付与して、内部に難燃剤を組み込むとともに、過酸化物等の一般的な架橋剤を用いることなく、結晶性樹脂の極性基Aとエラストマーの極性基Bとを乾燥、及び後工程での熱処理により反応させてこれにより高分子抵抗体内に架橋構造を生じさせ、抵抗値の安定化を図った点にある。
次に、第2の実施例について説明する。極性基Aと極性基Bを、エポキシ基とカルボキシル基、エポキシ基と無水マレイン酸基、エポキシ基とエステル基、エポキシ基とアミノ基、又はアミド基、エポキシ基と水酸基、エポキシ基とオキサゾリン基、オキサゾリン基とカルボキシル基、オキサゾリン基と無水マレイン酸基、オキサゾリン基とエステル基のいずれかの組合せとした。
反応性を有する極性基を有する樹脂としては、ボンドファースト2C(住友化学(株)製)やエポフレンドAT501(ダイセル化学工業(株)製)ごときエポキシ基含有樹脂、ニュクレルN1525(三井デュポンポリケミカル(株)製)ごときカルボン酸基含有樹脂、エポクロスRPS1005(日本触媒(株)製)ごときオキサゾリン基含有樹脂、モディックAPM545(三菱化学(株)製)やボンダインLX4110(アトフィナジャパン(株)製)のごとき無水マレイン酸基含有樹脂等があり、他の極性基を有する樹脂と分子結合(架橋)する性質を有する。
この構成により、反応性が高く架橋構造を実現できる実用的な極性基A及びBの組合せを提供できる。
次に、第3の実施例について説明する。結晶性樹脂として、エポキシ基含有樹脂、カルボキシル基含有樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、水酸基含有樹脂、無水マレイン酸基含有樹脂、ポリエチレングリコールを単独、もしくは組み合わせて用いる。この構成により、反応性が高く、実用的な結晶性樹脂を提供できる。
なお、PTC特性や反応性の調整の目的で、結晶性樹脂を、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、メタクリル樹脂、ポリプロピレン等の汎用樹脂と併用しても良い。結晶性樹脂だけでなく汎用樹脂の各種温度領域に対応したPTC特性を付与することができる。極性基Aが導入された結晶性樹脂としては、ポリエチレンベースが多く、約50〜110℃の融点を有しており、PTC特性による度制御温度が融点よりも20〜30℃程度低下することを考えると、約30〜90℃程度の制御温度となる。約90℃以上の制御温度を実現するために汎用樹脂を用いるのである。例えば、高密度ポリエチレンを用いると100〜110℃、エチレン・酢酸ビニル共重合体では120〜150℃、メタクリル樹脂では融点は樹脂Aと類似しているが柔軟性を付与し、ポリプロピレンでは約130〜150℃の制御温度とすることができる。
次に、第4の実施例について説明する。エラストマーとして、無水マレイン酸基変性スチレン系熱可塑性エラストマー、エポキシ基変性スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル共重合体、フェノール変性アクリロニトリル・ブタジエンゴムを単独、もしくは組み合わせて用いることができる。この構成により、柔軟性を有し、実用的なエラストマーを提供できる。
なお、この極性基Bを有するエラストマーに、汎用エラストマーである、例えば、エチレン・プロピレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムを組み合わせて用いても良い。実用的でPTC特性の繰り返し安定性の高く、インク化容易なエラストマーを提供できる。
次に、第5の実施例について説明する。導電性粒子と結晶性樹脂からなる混練物Aと、難燃剤とエラストマーからなる混練物Bとを溶剤でインク化して高分子抵抗体インクを作製した。この構成より、結晶性樹脂間でのトンネル効果により形成される導電性パスの部分、すなわちエラストマー部に難燃剤を配置して、難燃剤の適性配置化を図ることができるとともに、結晶性樹脂内の導電性パスへの難燃剤の影響を排除することができる。
次に、第6の実施例について説明する。難燃剤として、含窒素及び含りん系難燃剤を用いた。この構成により、窒素及びりん系の複合効果による高い難燃性を発揮できる。
なお、本発明の高分子抵抗体インクを用いた発熱体を、実際にカーシートに装着した着座感では、現行の不織布・線状タイプのシートヒータと同等の評価を得て、問題ないことを確認した。シートヒータとしての着座感には、柔軟性、伸縮性、クッション性が関係しているが、全てを満足するものであった。
以上のように、本発明の高分子抵抗体インクは、柔軟・伸縮性と高い信頼性が要求される発熱体、例えば、カーシートヒータやハンドルヒータ、カーテンヒータ、ウエラブルヒータとして応用できる。
(a)本発明の第1の実施の形態における発熱体の構成を示す一部切り欠き平面図(b)同発熱体のX−Y位置における断面図 本発明の高分子抵抗体のイメージ図 (a)従来の発熱体の構成を示す一部切り欠き平面図(b)同発熱体のX−Y位置における断面図
符号の説明
1 発熱体
2 難燃性ベース不織布
5 難燃性ベースフィルム
8 電極
9 高分子抵抗体
10 難燃性カバーフィルム
13 難燃性カバー不織布
14 エラストマー部
15 結晶性樹脂部
16 反応生成物

Claims (3)

  1. 導電性粒子と、エポキシ基を有する結晶性樹脂と、無水マレイン酸基を有するエラストマーと、難燃剤と、溶剤とを有する高分子抵抗体インク。
  2. 前記導電性粒子と前記結晶性樹脂からなる混練物Aと、前記難燃剤と前記エラストマーからなる混練物Bとを溶剤でインク化してなる請求項1に記載の高分子抵抗体インク。
  3. 難燃剤として、含窒素及び含りん系難燃剤を用いた請求項1または請求項2に記載の高分子抵抗体インク。
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