JP4967060B2 - 解析装置及び解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、柔軟媒体の搬送経路の設計に好適な解析装置及び解析方法等に関する。
複写機及びレーザービームプリンタ等の画像形成装置には、紙等のシート状の柔軟媒体が搬送されて移動する搬送経路が設けられている。そして、搬送経路の設計の際には、開発期間の短縮化及び費用の低減化を目的として、搬送経路内を移動する柔軟媒体の挙動を計算機シミュレーションにより解析して画面上に描画することが行われている。
このようなシミュレーションの技術には種々のものがある。
例えば、柔軟媒体を有限要素法による有限要素で表現し、搬送経路内のガイド及びローラ等の搬送部材との接触判断を行い、運動方程式を数値的に解くことにより、柔軟媒体の搬送部材との搬送抵抗及び当接角を評価する技術が知られている(特許文献1及び2)。
また、柔軟媒体をより簡易的に質量とバネにより表現することで、計算速度を向上させる技術も知られている。
柔軟媒体の運動の解析に関しては、ニューマークのβ法、ウイルソンのθ法、オイラー法、及びKutta-merson法等が広く知られている。これらの方法では、有限要素又は質量−バネ系で離散的に表現された柔軟媒体の運動方程式を立て、解析対象時間を有限の幅をもつ時間ステップに分割し、時間0から時間ステップ毎に未知数である加速度、速度、変位を順次求めている。つまり、数値時間積分を行っている。また、柔軟媒体の運動計算では、柔軟媒体を剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結した柔軟媒体モデルを作成する。そして、このモデルを用いて、元の形状からの変位に比例した力が発生するものとして計算を行なう。即ち、元の形状は初期形状として描画した形状であって、外力により変形すると、この形状に戻そうとする復元力が働くことを前提として計算を行なう。
通常、柔軟媒体の断面形状は、複写機等の画像形成装置にセットする際には直線状である。そのため、柔軟媒体の初期形状を直線と定義し、復元力が0の状態から挙動計算をスタートさせる。しかし、一機種につき給紙から排紙まで、全搬送経路を一度にシミュレーションすると計算の負荷、モデルの規模が膨大となる。
そこで、必要に応じて、全搬送経路の内、評価したい部分だけを切り出し、切り出した搬送径路にあった形で柔軟媒体を配置し、計算開始時に復元力を働かせて紙の初期形状を計算してから搬送計算を行う技術が提案されている(特許文献3)。
特開平11−195052号公報 特開平11−116133号公報 特開2006−248769号公報
しかしながら、上記従来のシミュレーション技術には、次のような問題点がある。
画像形成装置によっては、搬送経路内に、両面印刷を可能とするために、柔軟媒体の搬送方向を切り替える反転装置が設置されており、逆方向へ搬送し、経路を分岐して柔軟媒体を別の搬送経路に搬送するための弾性シートが取り付けられていることがある。弾性シートとしては、例えばPET(polyethylene terephthalate)シートが用いられている。また、搬送される柔軟媒体を押さえ付けて所望の向きに仕向けるために、同様に弾性シートが活用されている。そして、弾性シートについて、様々な取り付け条件、長さ及び材質での検討が行われている。ところが、弾性シートを剛体として扱うような従来の柔軟媒体の搬送シミュレーション技術では、十分な精度の結果を得ることができない。また、複雑な条件設定を行えば、精度を向上させることができる可能性もあるが、設計者の負担が膨大なものとなってしまう。
本発明は、簡易な設定で高い精度のシミュレーション結果を得ることができる解析装置及び解析方法等を提供することを目的とする。
本願発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明に係る解析装置は、柔軟媒体が移動する搬送経路内の弾性シートの変形可能な部分及び変形不可能な部分を特定する特定手段と、前記変形可能な部分が前記搬送経路内の他の部材と交差している場合に、前記変形可能な部分と前記変形不可能な部分との境界を支点として、前記変形可能な部分を前記他の部材から離間するまで回転移動させる回転移動手段と、前記弾性シートの剛性を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された前記弾性シートの剛性に基づいて、前記弾性シートを弾性体として定義する定義手段と、前記弾性体が直線形状に戻ろうとする復元力を加味しながら、前記搬送経路内を移動する際の前記柔軟媒体の挙動を算出する算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る解析方法は、解析装置の解析方法であって、特定手段により、柔軟媒体が移動する搬送経路内の弾性シートの変形可能な部分及び変形不可能な部分を特定する特定ステップと、回転移動手段により、前記変形可能な部分が前記搬送経路内の他の部材と交差している場合に、前記変形可能な部分と前記変形不可能な部分との境界を支点として、前記変形可能な部分を前記他の部材から離間するまで回転移動させる回転移動ステップと、設定手段により、前記弾性シートの剛性を設定する設定ステップと、定義手段により、前記設定された前記弾性シートの剛性に基づいて、前記弾性シートを弾性体として定義する定義ステップと、算出手段により、前記弾性体が直線形状に戻ろうとする復元力を加味しながら、前記搬送経路内を移動する際の前記柔軟媒体の挙動を算出する算出ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、弾性シートの変形可能な部分が他の部材と交差する場合に回転移動によって交差を回避し、その上で、弾性シートを弾性体と定義して挙動の算出を行うので、簡易な設定で高い精度のシミュレーション結果を得ることができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係る設計支援装置(解析(シミュレーション)装置)の構成を示すブロック図である。 CPU305が設計支援プログラムに基づいて実行する挙動シミュレーションの内容を示すフローチャートである。 搬送経路の定義の際に表示される画面の一例を示す図である。 CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を読み込んだ場合に表示される画面の一例を示す図である。 部材指定ボタン4Aが押された場合に表示される画面の一例を示す図である。 線分51及び52が互いに交差している場合の処理を示す図である。 取り付けガイド指定ボタン4Bが押された場合に表示される画面の一例を示す図である。 弾性シートを取り付けて固定する部分を示す線分61及びその端部62が指示された場合に表示される画面の一例を示す図である。 取り付け座標・長さ指定ボタン4Cが押された場合に表示される画面の一例を示す図である。 取り付け座標・先端座標指定ボタン4Dが押された場合に表示される画面の一例を示す図である。 弾性シートの厚み及び材質の入力を促すメッセージの一例を示す図である。 弾性シートの弾性体としての定義の際に表示される画面の一例を示す図である。 回転バネの復元力を示す図である。 回転バネの復元力を示す図である。 柔軟媒体の弾性体としての定義の際に表示される画面の一例を示す図である。 柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数又は分割サイズの入力を促すメッセージの一例を示す図である。 「搬送条件」ボタン1Cが押された場合に表示される画面の一例を示す図である。 コマンド欄4に特徴点の入力として時間及びローラの回転数が入力された場合に表示される画面の一例を示す図である。 垂直抗力と摩擦力との関係を示す図である。 運動計算(挙動シミュレーション)の内容を示すフローチャートである。 弾性シートの挙動シミュレーションの概要を示す図である。 柔軟媒体と弾性シートが接触する際の接触力を示す図である。 結果表示処理の際に表示される画面の一例を示す図である。 グラフ表示処理の際に表示される画面の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る設計支援装置(解析(シミュレーション)装置)の構成を示すブロック図である。
この設計支援装置では、ビデオRAM(VRAM)301、キーボード303、ポインティングデバイス(PD)304、CPU305、ROM307、RAM308、ハードディスクドライブ(HDD)309、及びフレキシブルディスクドライブ(FDD)310等の各デバイスが、I/Oバス(アドレスバス、データバス及び制御バスからなる)306を介して接続されている。
CPU305は、ROM307に記憶された制御プログラム(搬送経路の設計を支援するための設計支援プログラム等)に基づいて設計支援装置の各デバイスを制御する。RAM308は、設計支援プログラム等をCPU305が実行するときのワークエリア及びエラー処理時の一時退避エリア等として用いられる。HDD309及びFDD310は、搬送経路設計支援用のデータベース及びアプリケーションプログラム等の保存等に用いられる。
ビデオRAM301は、ディスプレイ装置302の画面に表示される文字及びイメージを展開記憶するメモリであり、キーボード303は、入力に関する各種キーを備え、ポインティングデバイス304は、画面上でアイコン等を指し示すためのマウス等である。
上記構成の設計支援装置に電源を投入すると、CPU305はROM307のブートプログラムに従って設計支援装置を初期化し、HDD309からOS(オペレーティング・システム)のロードを行う。その後に、CPU305は設計支援プログラム等に基づく処理を実行する。
なお、設計支援プログラムが、ROM307ではなく、HDD309等に記憶されていてもよく、この設計支援プログラムを格納している記憶媒体は特別なものに限定されない。
次に、設計支援プログラムの内容の概要について説明する。この設計支援プログラムは、紙及びフィルム等のシート状の柔軟媒体が、搬送ガイド及び搬送ローラ等の搬送部材の配置された搬送経路内を搬送されて移動する際の挙動をCPU305にシミュレーションさせる。図2は、CPU305が設計支援プログラムに基づいて実行する挙動シミュレーションの内容を示すフローチャートである。なお、設計支援プログラムは、上述のように、例えば、ROM307に格納されており、CPU305がRAM308を用いて実行される。
先ず、CPU305は、ユーザの入力操作に応じて、弾性シートを他の部材(構成部品)と交差しない形状にして作成する(ステップS1)。次いで、CPU305は、弾性シートを剛体要素に分割する(ステップS2)。その後、CPU305は、各剛体要素が両隣の剛体要素となす角度を算出し、その算出結果等をRAM308に格納する(ステップS3)。続いて、CPU305は、搬送経路内を移動する柔軟媒体の定義を行う(ステップS4)。次いで、CPU305は、柔軟媒体が搬送経路内を移動する際の搬送条件を設定する(ステップS5)。その後、CPU305は、運動計算を実行する(ステップS6)。そして、CPU305は、運動計算の結果、即ち柔軟媒体の挙動を、ディスプレイ装置302に表示する(ステップS7)。
以下に、これらのステップS1〜S7の詳細について説明する。また、これらの処理では、ユーザからの入力を必要とするため、CPU305は必要に応じてディスプレイ装置302に所定の画面を表示する。図3〜図12、図14〜図17、図22及び図23は、設計支援プログラムに基づき表示される画面の例を示す図である。図3等に示すように、設計支援プログラムに基づき表示される画面には、主な処理の切り替えを行うメニューバー1、各手順のサブ構成メニュー2、定義した搬送経路及び結果が表示されるグラフィック画面3、プログラムメッセージの出力及び必要に応じて数値入力を行うためのコマンド欄4が含まれる。メニューバー1には、例えば、「ファイル」、「搬送経路」、「媒体定義」、「搬送条件」及び「結果表示」のボタンが含まれる。また、サブ構成メニュー2は、例えば、画面の左側に所望の範囲領域を持って表示される。
先ず、弾性シートの作成に関する処理(ステップS1)について説明する。弾性シートの作成に関する処理では、搬送経路の定義、及び弾性シートの配置を実行する。
<搬送経路の定義>
図3は、搬送経路の定義の際に表示される画面の一例を示す図である。メニューバー1中の「搬送経路」ボタン1Aが押されると、CPU305は、図3に示すように、ディスプレイ装置302に搬送経路の定義用のサブ構成メニュー2を表示する。搬送経路の定義用のサブ構成メニュー2には、2つのローラで一対の搬送ローラを定義するローラ対定義ボタン2A、1つのローラを単独で定義するローラ定義ボタン2B、及び直線の搬送ガイドを定義する直線ガイド定義ボタン2Cが含まれる。また、円弧の搬送ガイドを定義する円弧ガイド定義ボタン2D、スプライン曲線で搬送ガイドを定義するスプラインガイド定義ボタン2E、及び柔軟媒体が搬送される経路の分岐を行うフラッパー(ポイント)を定義するフラッパー定義ボタン2Fも含まれる。更に、柔軟媒体が搬送経路内の所定の位置にあるか否かを検出するセンサを定義するセンサ定義ボタン2G、及び弾性シートを定義するための弾性シート定義ボタン2H等も含まれる。
これらの各ボタン2A〜2Gは、実際の複写機及びプリンタ等の画像形成装置の搬送経路を構成する部品に相当する。従って、紙等の柔軟媒体の搬送経路を構成するために必要な部品の全てが揃っていることが望ましい。そして、これらのボタンが操作されると、当該部品をグラフィック画面3内に配置することが可能となる。つまり、各構成部品の定義をサブ構成メニューにより実施すると、グラフィック画面3上にその位置形状が反映される。
また、CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を読み込んだ場合には、図4に示すように、CPU305はグラフィック画面3に断面形状を表示する。この断面形状を用いて各構成部品を定義する際には、各ボタン2A〜2Gを選択した後に、画面に表示されている円、線分、円弧等を選択し、必要に応じて各構成部品の設定に必要な値を入力すればよい。
<弾性シートの配置>
図5〜図10は、弾性シートの配置の際に表示される画面の一例を示す図である。弾性シートの配置では、主に、弾性シートとして扱う部材の他の構成部材により変形が拘束される部分(変形不可能な部分)の特定、及び変形部(変形可能な部分)の特定を行う。搬送経路定義のサブ構成メニュー2中の弾性シート定義ボタン2Hが押されると、CPU305は、図5〜図10に示すように、ディスプレイ装置302に弾性シートの定義用のサブ構成メニューを表示する。弾性シートの定義用のサブ構成メニュー2には、弾性シートの設定方法として、部材指定ボタン4A、取り付けガイド指定ボタン4B、取り付け座標・長さ指定ボタン4C、及び取り付け座標・先端座標指定ボタン4D等が含まれる。いずれのボタンが押されても、CPU305は、弾性シートとして扱う部材の他の構成部材により変形が拘束される部分の特定、及び変形部の特定を行い、更に変形部の長さを特定する。以下、これらのボタンが押された場合の処理について個々に説明する。
部材指定ボタン4Aが押された場合、CPU305は、図5に示すように、グラフィック画面3中の部材の中で弾性シートとして扱うべき部材の選択を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。そして、ポインティングデバイス304によってグラフィック画面3から部材41が選択されると、CPU305は、指定された部材41を弾性シートとみなし、他の構成部材と長さをもって接している領域42を弾性シートの変形不可能な部分として特定する。更に、CPU305は、領域42の両端部の座標を取り付け位置の座標としてRAM308に格納する。このとき、領域42において部材41に接触している構成部材は、弾性シートが取り付けられて固定される部材となる。更に、CPU305は、選択された部材41の領域42以外の部分を変形部(変形可能な部分)と特定し、その長さを変形部の長さとしてRAM308に格納する。
その後、CPU305は、変形部を構成する線分51と、更に他の構成部材を構成している線分52とが互いに交わっているか判断する。線分51及び52が互いに交差している場合、図6に示すように、CPU305は、2つの取り付け位置のうちで線分51側の端部53を支点として、線分51を、線分51と線分52とが交差しなくなるまで回転移動させる。つまり、領域42(変形不可能な部分)と変形可能な部分との境界を支点として、線分51を線分52から離間するまで回転移動させる。このときの回転移動では、CPU305は、線分51の回転の方向を、変形部の先端55及び交点56を結ぶ線分と線分52とのなす角度θが小さくなるよう(90度以下となる方向)に制御する。そして、CPU305は、回転移動後の位置54を、変形部を構成する線分51の位置と決定する。このようにして、変形部の位置の決定及び長さの特定が行われる。
また、取り付けガイド指定ボタン4Bが押された場合、CPU305は、図7に示すように、弾性シートを取り付けて固定する部分を示す線分の一部分とその変形部を設けようとする側の端部の指定を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。そして、ポインティングデバイス304によってグラフィック画面3から弾性シートを取り付けて固定する部分を示す線分61及びその端部62が指示されると、図8に示すように、弾性シートの変形部の長さの入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。そして、変形部の長さが入力されると、CPU305は、弾性シートを取り付けて固定する部分を示す線分の両端部の座標を取り付け位置の座標としてRAM308に格納し、入力された変形部の長さもRAM308に格納する。
その後、図8に示すように、CPU305は、線分61の端部62側の延長線上に、入力された長さの変形部を示す線分71を作成する。そして、この線分71が他の構成部材を示す線分52と交差している場合には、部材指定ボタン4Aが押された場合と同様に、線分71を回転移動させ、回転移動後の位置72を、変形部を構成する線分71の位置として決定する。このようにして、変形部の位置の決定及び長さの特定が行われる。
従って、図7に示すように、弾性シートそのものを示す部材がグラフィック画面3中に存在しない場合(設計データに弾性シートが存在しない場合等)でも、弾性シートの配置を行うことが可能である。
また、取り付け座標・長さ指定ボタン4Cが押された場合、CPU305は、図9に示すように、弾性シートを取り付けて固定する部分の両端を示す2つ座標の指定を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。例えば、2つの座標のうちで、後に指定する座標を、変形部を設けようとする側の端部の座標とする。これらの座標の値は、例えば、コマンド欄4にキーボード303から数値を入力することにより指定することができる。また、例えば、ポインティングデバイス304を用いてグラフィック画面3上の点を特定することにより指定することもできる。そして、2つの座標が指定されると、CPU305は、これらの座標が示す点を結ぶ線分81を作成し、ディスプレイ装置302に表示する。次いで、CPU305は、弾性シートの変形部の長さの入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。そして、変形部の長さが入力されると、CPU305は、指示された2つの座標を取り付け位置の座標としてRAM308に格納し、入力された変形部の長さもRAM308に格納する。つまり、線分81が弾性シートを取り付けて固定する部分を示すこととなる。ユーザは、線分81により弾性シートの取り付け位置を確認することができる。
その後、図9に示すように、CPU305は、線分81の変形部を設けようとする側(後から入力された座標側)の延長線上に、入力された長さの変形部を示す線分82を作成する。そして、この線分82が他の構成部材を示す線分52と交差している場合には、部材指定ボタン4Aが押された場合と同様に、線分82を回転移動させ、回転移動後の位置83を、変形部を構成する線分82の位置として決定する。このようにして、変形部の位置の決定及び長さの特定が行われる。
従って、図9に示すように、弾性シートそのものを示す部材及び弾性シートを取り付けて固定しようとする部材の両方がグラフィック画面3中に存在しない場合(設計データに弾性シートが存在しない場合等)でも、弾性シートの配置を行うことが可能である。
また、取り付け座標・先端座標指定ボタン4Dが押された場合、CPU305は、取り付け座標・長さ指定ボタン4Cが押された場合と同様に、弾性シートを固定する部分の両端を示す2つ座標(第1の位置)の指定を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。なお、例えば、2つの座標のうちで、後に指定する座標を、変形部を設けようとする側の端部の座標とする。これらの座標の値は、例えば、コマンド欄4にキーボード303から数値を入力することにより指定することができ、また、ポインティングデバイス304を用いてグラフィック画面3上の点を特定することにより指定することもできる。そして、2つの座標が指定されると、CPU305は、図10に示すように、これらの座標が示す点を結ぶ線分91を作成し、ディスプレイ装置302に表示する。次いで、CPU305は、弾性シートの変形部の先端の座標(第2の位置)の指定を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。この座標の値も、例えば、コマンド欄4にキーボード303から数値を入力することにより指定することができ、また、ポインティングデバイス304を用いてグラフィック画面3上の点を特定することにより指定することもできる。そして、先端部の座標が指定されると、CPU305は、指示された2つの座標を取り付け位置の座標としてRAM308に格納し、先端部の座標及び変形部を設けようとする側の端部の座標から求まる変形部の長さもRAM308に格納する。つまり、線分91が弾性シートを固定する部分を示すこととなる。ユーザは、線分91により弾性シートの取り付け位置を確認することができる。
その後、図10に示すように、CPU305は、線分91の変形部を設けようとする側の端部(後から入力された座標が示す点)と先端部の座標とを結ぶ線分92を作成し、この線分92上に変形部を設ける。そして、この線分92が他の構成部材を示す線分52と交差している場合には、部材指定ボタン4Aが押された場合と同様に、線分92を回転移動させ、回転移動後の位置93を、変形部を構成する線分92の位置と決定する。このようにして、変形部の位置の決定及び長さの特定が行われる。
従って、図10に示すように、弾性シートそのものを示す部材及び弾性シートを取り付けて固定しようとする部材の両方がグラフィック画面3中に存在しない場合(設計データに弾性シートが存在しない場合等)でも、弾性シートの配置を行うことが可能である。また、弾性シートの形状の自由度が向上する。
このように、CPU305は、いずれのボタンが押された場合でも、変形部の特定及び長さの特定を実行する。
更に、CPU305は、上述のような弾性シートの変形部の特定等が終了した後、図11に示すように、弾性シートの厚み及び材質(ヤング率、ポアソン比、質量密度)の入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。CPU305は、弾性シートの厚み及び材質から当該弾性シートの剛性を設定する。そして、これらが入力されると、各値をRAM308に格納し、弾性シートの配置に関する処理を終了する。
このようにして、弾性シートの作成に関する処理(ステップS1)が行われる。
次に、剛性要素への分割に関する処理(ステップS2)及び剛性要素の角度の算出(ステップS3)について説明する。剛性要素への分割に関する処理及び剛性要素の角度の算出では、弾性シートの弾性体としての定義を実行する。
<弾性シートの弾性体としての定義>
図12は、弾性シートの弾性体としての定義の際に表示される画面の一例を示す図である。CPU305は、弾性シートの配置後、取り付け位置の2つ座標に剛体要素を定義し、更に、その2つの剛体要素間を繋ぐバネを定義する。また、CPU305は、これらの2つの剛体要素に拘束条件を与え、並進方向及び回転方向への変位ができないように定義する。そして、CPU305は、図12に示すように、弾性シートの変形部を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数又は分割サイズの入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。図12には、分割数を6とした場合の画面が示されている。また、各質点111の間を結ぶ回転バネ113は、弾性シートを弾性体とみなした際の曲げ剛性を表現し、また、並進バネ112は引っ張り剛性を表現する。両バネ112及び113の定数は弾性理論から導くことが可能である。回転バネ定数krと並進バネ定数ksは、ヤング率E、幅w、厚さt及び質点間の距離ΔLを用いて、次式(数1)によって与えられる。
Figure 0004967060
また、質点の質量mは、弾性シートの長さ(L)、(w)、弾性シートの厚さ(t)、密度(ρ)、及び分割数(n)から、次式(数2)によって与えられる。
Figure 0004967060
ここで、回転バネの復元力について説明する。図13A及び図13Bは、回転バネの復元力を示す図である。CPU305は、弾性シートを弾性体として定義する際に、回転バネ113により弾性シートに曲げに対する復元力が発生するものとする。復元力は、変形後の形状を変形前の形状に戻ろうとする力であり、図13Aに示すように、剛体要素が直線に並んでいる状態を復元力0の状態とすると、図13Bに示すように角度φをもった状態では直線に戻るための復元力が発生する。
そこで、本実施形態では、CPU305が、隣り合う剛性要素間の角度が0度でない場合には、この角度を0度に戻そうとする復元力が弾性シートに作用することとして、弾性シートの挙動シミュレーションを行い、その上で柔軟媒体の運動計算(ステップS6)を行う。図20は、弾性シートの挙動シミュレーションの概要を示す図である。図20では、弾性シートの固定される部分204と変形部205とが設定され、固定される部分と変形部の境界の支点206に、初期角度207を持った状態で、剛体要素と剛体要素間をつなぐバネとで弾性シートが定義されている。そして、弾性シート201を構成する剛体要素208と、搬送ガイド202との間には、接触が定義され、弾性シートの挙動シミュレーションが開始する。計算が開始すると、弾性シート201に対して、直線に戻ろうとする復元力が発生する。そして、弾性シート201は搬送ガイド202と接触しながら変形し、最終的に、搬送ガイド202に倣って湾曲した弾性シート203が得られ、この弾性シート203を構成する剛性要素の角度が得られる。
このようにして、CPU305は、弾性シートを曲げ及び引っ張りの力に反応する弾性体としてモデル定義し、剛性要素への分割に関する処理(ステップS2)及び剛性要素の角度の算出(ステップS3)が行われる。
次に、柔軟媒体の定義に関する処理(ステップS4)について説明する。柔軟媒体の定義では、柔軟媒体の弾性体としての定義を実行する。また、柔軟媒体の弾性体としての定義に際して、柔軟媒体の配置も行う。
<柔軟媒体の弾性体としての定義(柔軟媒体の配置を含む)>
図14は、柔軟媒体の弾性体としての定義の際に表示される画面の一例を示す図である。メニューバー1中の「媒体定義」ボタン1Bが押されると、CPU305は、図14に示すように、ディスプレイ装置302に柔軟媒体の弾性体としての定義用のサブ構成メニュー2を表示する。このとき、CPU305は、この画面に、上述のようにして既に定義された搬送経路内の構成部品(弾性シート等)を含ませる。また、柔軟媒体の弾性体としての定義用のサブ構成メニュー2には、搬送経路内での柔軟媒体の初期位置及び初期形状を入力するための描画形状選択画面2I、及び柔軟媒体の種類を選択するための媒体種選択画面2Jが含まれる。更に、柔軟媒体をどのように分割するかを選択するための分割法選択画面2K等も含まれる。
そして、CPU305は、描画形状選択画面2I内のいずれかが選択されたことを検出すると、選択された形状に対して予め定められているメッセージをコマンド欄4に表示する。例えば、描画図形選択画面2I内の「直線」が選択されると、CPU305は、柔軟媒体における両端部の座標の値の入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。これらの座標の値は、例えば、コマンド欄4にキーボード303から数値を入力することにより指定することができる。また、例えば、ポインティングデバイス304を用いてグラフィック画面3上の点を特定することにより指定することもできる。そして、2つの座標が指定されると、CPU305は、グラフィック画面3上にこれらの座標が示す両端部131を結ぶ直線132を作成し、柔軟媒体がどのように搬送経路内に設置されるかをユーザに対して示す。このようにして、柔軟媒体の配置が行われる。
次いで、CPU305は、図15に示すように、柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数又は分割サイズの入力を促すメッセージをコマンド欄4に表示する。図15には、描画図形選択画面2I内の「直線」が選択され、分割法選択画面2K内の「等分割」が選択され、かつ分割数を10とした場合の画面が示されている。
媒体種選択画面2Jには、柔軟媒体の種類が1又は2以上選択可能に表示され、例えば、図14及び図15に示すように、デフォルトでいずれか一つ(例えば「再生紙A」)が選択されている。また、キーボード303又はポインティングデバイス304等を用いて他の種類を選択することが可能である。これらの柔軟媒体の種類は、設計に先立ってデータベースに登録することが可能であり、例えば、汎用されている種類を登録しておくことが好ましい。また、データベースへの登録に際しては、例えば、記録媒体の種類毎にヤング率、密度及び厚さ等の当該柔軟媒体の挙動の計算に用いられるパラメータの登録も行う。このような登録を行っておけば、媒体種選択画面2Jから選択された際に、当該柔軟媒体についてのパラメータを容易に読み出して用いることが可能となる。例えば、再生紙Aに対しては、予め「ヤング率:5409MPa、密度:6.8×10-7kg/mm3、厚さ:0.0951mm」というパラメータがデータベースに登録されているとする。
そして、描画形状選択画面2I、媒体種選択画面2J及び分割法選択画面2Kにおける選択が済み、更に選択状況に応じた情報(座標の値等)が入力されると、CPU305は、柔軟媒体の両端部に剛体要素を定義し、更に、その2つの剛体要素間を繋ぐバネを定義する。つまり、弾性シートの弾性体としての定義と同様の処理を行い、各質点間を結ぶ回転バネが曲げ剛性を表現し、並進バネが引っ張り剛性を表現する。両バネの定数は弾性理論から導くことが可能であり、上記数1及び2とから求められる。
このようにして、CPU305は、柔軟媒体を曲げ及び引っ張りの力に反応する弾性体としてモデル定義する。
このようにして、柔軟媒体の定義に関する処理(ステップS4)が行われる。
次に、搬送条件の設定に関する処理(ステップS5)について説明する。搬送条件の設定に際して、摩擦係数の定義も行う。
<搬送条件の設定(摩擦係数の定義を含む)>
CPU305は、柔軟媒体の弾性体としての定義の後、搬送条件の設定を行う。この搬送条件の設定の処理では、搬送ローラの駆動条件、並びに、搬送ガイド、搬送ローラ及び弾性シートと柔軟媒体との接触時の摩擦係数を定義する。図16及び図17は、搬送条件の設定の際に表示される画面の一例を示す図である。メニューバー1中の「搬送条件」ボタン1Cが押されると、CPU305は、図16に示すように、搬送条件の設定用のサブ構成メニュー2を表示する。搬送条件の設定用のサブ構成メニュー2には、駆動条件、摩擦係数及び搬送ローラを定義するためのボタンが含まれる。図16には、搬送ローラの駆動制御の入力例が示されている。即ち、サブ構成メニュー2の駆動条件から「ローラ」が選択された状態(図16の「ローラ」の部分が反転表示されている。)が示されている。
そして、サブ構成メニュー2の「ローラ」が選択されている状態で、グラフィック画面3に表示されている搬送ローラの中から一つが選択され、かつ、コマンド欄4に特徴点の入力として時間及びローラの回転数が入力されると、CPU305は、図17に示すように、グラフィック画面3に、時間に対するローラの回転数の変化を示すグラフを表示する。例えば、コマンド欄4に、時間及び回転数の組からなる特徴点が随時入力されると、CPU305は、グラフィック画面3にグラフを作成及び表示する。図17には、0〜1秒の期間では直線的に搬送ローラの回転数を0〜120rpmまで上昇させ、1〜3秒の期間では120rpmを維持し、3〜4秒の期間では120〜0rpmに減速するように特徴点が入力された場合のグラフが示されている。
また、CPU305は、サブ構成メニュー2の摩擦係数から「ローラ」、「ガイド」又は「弾性シート」が選択されている状態では、摩擦係数μの入力をコマンド欄4から受け付ける。つまり、グラフィック画面3に表示されている搬送ローラ、搬送ガイド又は弾性シートの中の一つに対し、当該部品の柔軟媒体との摩擦係数μの入力をコマンド欄4から受け付ける。
なお、図18に示すように、柔軟媒体の質点と搬送ローラ、搬送ガイド又は弾性ガイドとの接触計算により得られる垂直抗力をNとすると、柔軟媒体の搬送方向とは逆向きに摩擦力μNが当該部品との間に作用する。
このようにして、搬送条件の設定に関する処理(ステップS5)が行われる。
次に、運動計算の実行に関する処理(ステップS6)について説明する。図19は、運動計算(挙動シミュレーション)の内容を示すフローチャートである。
この挙動シミュレーションでは、CPU305は、先ず、柔軟媒体の運動を計算する実時間(計算終了時間)T及び運動方程式の解を数値的に求める際に使用する数値時間積分の時間刻みΔt(秒)を設定する(ステップS11)。以降のステップS12〜S16が数値時間積分のループとなり、柔軟媒体の運動について初期時間からΔt毎に計算され、RAM308に結果が保存される。
続いて、CPU305は、Δt秒後の計算を行う際に必要な初期加速度、初期速度及び初期変位を設定する(ステップS12)。これらの値としては、1サイクルの終了の度に、その計算結果(即ち、前回のサイクルの計算値を初期値とする)が投入される。
次いで、CPU305は、柔軟媒体、弾性シートを構成する各質点に働く力を定義する(ステップS13)。ここで、計算に用いる力としては、回転モーメント、引張り力で表される復元力、接触力、摩擦力、重力、空気抵抗力、及びクーロン力がある。このとき、図21に示すように、柔軟媒体が搬送され、弾性シートと接触が生じている際には、柔軟媒体211と弾性シート212間に接触力が発生し、柔軟媒体、弾性シートを構成する質点に働く力として加味される。特に、弾性シートを構成する質点には、直線に戻ろうとする復元力や、重力、空気抵抗力に加えて、柔軟媒体との接触によって生じる接触力が、計算に用いる力として扱われることになる。そして、CPU305は、柔軟媒体、弾性シートの個々の質点に対し働く力を計算し、その後、その合力(総力)を最終的に柔軟媒体、弾性シートに作用する力として定義する。
その後、CPU305は、ステップS13において求めた質点に働く総力を質点の質量で除し、この除算の結果に初期加速度を加算することで、Δt秒後における当該質点の加速度を求める(ステップS14)。
続いて、CPU305は、ステップS14において求めた加速度にΔtを乗じ、この乗算の結果に初速度を加算することで、Δt秒後における当該質点の速度を求める(ステップS15)。
次いで、CPU305は、ステップS15において求めた速度にΔtを乗じ、この乗算の結果に初期変位を加算することで、Δt秒後における当該質点の変位を求める(ステップS16)。
CPU305は、ステップS13〜S16の計算を繰り返すことにより、Δt秒後における全質点の変位を求める。なお、本実施形態では、ステップS13〜S16の一連のΔt秒後の物理量の計算にEulerの時間積分手法を採用しているが、Kutta−merson、Newmark−β法、Willson−θ法等の他の時間積分手法を採用してもよい。
その後、CPU305は、ステップS11において設定した実時間Tに到達したか判断する(ステップS17)。
そして、実時間Tに達していれば、搬送経路の解析を終了する。一方、実時間Tに達していなければ、ステップS12〜S16の処理を繰り返す。
このようにして、運動計算の実行に関する処理(ステップS6)が行われる。
次に、運動計算の結果の表示に関する処理(ステップS7)について説明する。
<結果表示>
図22は、結果表示処理の際に表示される画面の一例を示す図である。メニューバー1中の「結果表示」ボタン1Dが押されると、CPU305は、図22に示すように、結果表示用のサブ構成メニュー2を表示する。結果表示用のサブ構成メニュー2には、動画メニュー及びプロットメニューが含まれる。つまり、結果表示用のサブ構成メニュー2の中では、動画及びプロットの内容をユーザが選択できるようになっている。
例えば、動画メニューには、再生ボタン221、停止ボタン222、ポーズボタン223、早送りボタン224、及び巻き戻しボタン225が含まれている。これらのボタンの操作に応じて、CPU305は、グラフィック画面3に柔軟媒体の挙動を表示する。従って、ユーザは柔軟媒体の挙動を視認することができる。
また、プロットメニューには、例えば加速度、速度、変位、及び抵抗のボタンが含まれており、これらのうちからいずれかが選択されると、CPU305は、選択された項目の時系列グラフをグラフィック画面3に表示する。図23は、グラフ表示処理の際に表示される画面の一例を示す図である。図23には、抵抗(ガイド抵抗)が選択された場合のグラフが表示されている例が示されている。
このように本実施形態によれば、様々な弾性シートの取り付け条件及び長さに対してもユーザが簡単に設定できるようになり、また、弾性シートと他の構成部材とが互いに干渉している場合でも、複雑な操作を行わずにシミュレーションを開始することが可能となる。また、紙等の柔軟媒体の条件を変えてシミュレーションを行う場合にも、一度設定した弾性シートの条件をそのまま使えることから、設定の要する工数を軽減することできる。
また、部材指定ボタン4Aの操作から弾性シートの弾性体としての定義を行う場合には、ユーザは、CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を取り込んだ際に、弾性シートとして扱う部材を指定すればよい。従って、設定の負荷を軽減することができる。
また、取り付けガイド指定ボタン4Bの操作から弾性シートの弾性体としての定義を行う場合には、CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を取り込んだ部材の中に弾性シートとして取り扱いたい部材が含まれていなくてもよい。つまり、画面に表示される部材中に弾性シートとして取り扱う予定の部材がなくとも、弾性シートの設定が可能である。このため、弾性シートを追加するためだけにCADシステム及び解析用プリポスト等での修正作業を行う必要がなくなり、ユーザの負担を軽減することができる。
また、取り付け座標・長さ指定ボタン4Cの操作から弾性シートの弾性体としての定義を行う場合には、CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を取り込んだ部材の中に弾性シートとして扱いたい部材及び取り付けたいガイド部材が含まれていなくともよい。つまり、ユーザは長さのみを入力することで変形部のモデル化が行われるので、これらの情報は必要とされない。従って、変形部の設定の負荷を軽減することができる。
また、取り付け座標・先端座標指定ボタン4Dの操作から弾性シートの弾性体としての定義を行う場合にも、CADシステム及び解析用プリポスト等から出力した断面形状を取り込んだ部材の中に弾性シートとして扱いたい部材及び取り付けたいガイド部材が含まれていなくともよい。更に、弾性シートの形状の自由度を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態は、例えばコンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記の印刷処理用のプログラムも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
本願は、2008年4月8日提出の日本国特許出願特願2008−100677を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。

Claims (7)

  1. 柔軟媒体が移動する搬送経路内の弾性シートの変形可能な部分及び変形不可能な部分を特定する特定手段と、
    前記変形可能な部分が前記搬送経路内の他の部材と交差している場合に、前記変形可能な部分と前記変形不可能な部分との境界を支点として、前記変形可能な部分を前記他の部材から離間するまで回転移動させる回転移動手段と、
    前記弾性シートの剛性を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記弾性シートの剛性に基づいて、前記弾性シートを弾性体として定義する定義手段と、
    前記弾性体が直線形状に戻ろうとする復元力を加味しながら、前記搬送経路内を移動する際の前記柔軟媒体の挙動を算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする解析装置。
  2. 前記特定手段は、
    前記搬送経路内の2以上の部材を表示する表示手段と、
    前記2以上の部材の中からのいずれか一つが前記弾性シートの領域として指定されると、指定された領域のうちで他の部材と接している領域を前記変形不可能な部分とし、残りの部分を前記変形可能な部分とする判断手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記特定手段は、
    前記搬送経路内の部材を表示する表示手段と、
    前記部材を構成する線分の一部分が前記弾性シートを取り付ける部分であるとして指定され、かつ、前記変形可能な部分の長さを示す値が指定されると、指定された部分を前記変形不可能な部分とし、前記変形不可能な部分の両端のうちの所定の側から前記変形不可能な部分の延長線上に、指定された値が示す長さの前記変形可能な部分を作成する作成手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の解析装置。
  4. 前記特定手段は、
    前記変形不可能な部分の位置が指定され、かつ、前記変形可能な部分の長さを示す値が指定されると、前記指定された位置に基づいて前記変形不可能な部分を作成し、前記変形不可能な部分の両端のうちの所定の側から前記変形不可能な部分の延長線上に、指定された値が示す長さの前記変形可能な部分を作成する作成手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の解析装置。
  5. 前記特定手段は、
    前記変形不可能な部分の第1の位置が指定され、かつ、前記変形可能な部分の前記変形不可能な部分から離間する側の端部の第2の位置が指定されると、前記第1の位置に基づいて前記変形不可能な部分を作成し、前記変形不可能な部分の両端のうちの所定の側と前記第2の位置とを結ぶ線分上に前記変形可能な部分を作成する作成手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の解析装置。
  6. 解析装置の解析方法であって、
    特定手段により、柔軟媒体が移動する搬送経路内の弾性シートの変形可能な部分及び変形不可能な部分を特定する特定ステップと、
    回転移動手段により、前記変形可能な部分が前記搬送経路内の他の部材と交差している場合に、前記変形可能な部分と前記変形不可能な部分との境界を支点として、前記変形可能な部分を前記他の部材から離間するまで回転移動させる回転移動ステップと、
    設定手段により、前記弾性シートの剛性を設定する設定ステップと、
    定義手段により、前記設定された前記弾性シートの剛性に基づいて、前記弾性シートを弾性体として定義する定義ステップと、
    算出手段により、前記弾性体が直線形状に戻ろうとする復元力を加味しながら、前記搬送経路内を移動する際の前記柔軟媒体の挙動を算出する算出ステップと
    を有することを特徴とする解析方法。
  7. コンピュータ
    柔軟媒体が移動する搬送経路内の弾性シートの変形可能な部分及び変形不可能な部分を特定する特定手段
    前記変形可能な部分が前記搬送経路内の他の部材と交差している場合に、前記変形可能な部分と前記変形不可能な部分との境界を支点として、前記変形可能な部分を前記他の部材から離間するまで回転移動させる回転移動手段
    前記弾性シートの剛性を設定する設定手段
    前記設定手段により設定された前記弾性シートの剛性に基づいて、前記弾性シートを弾性体として定義する定義手段
    前記弾性体が直線形状に戻ろうとする復元力を加味しながら、前記搬送経路内を移動する際の前記柔軟媒体の挙動を算出する算出手段
    として機能させるためのプログラム。
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