JP4963398B2 - 登下校監視システム - Google Patents
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Description
この態様によれば、登下校中に生徒が連れ去られてしまった場合であっても、即座に異常発生を検出することができ、セキュリティ性の高い登下校監視を実現することができる。
この態様によれば、教師や生徒の保護者は、発生した異常の緊急度に応じた対応が可能となる。緊急度は、通学時間超過による時間異常、通学領域逸脱による領域異常、若しくは両方ともによる重複異常、の何れであるかによって異ならせる。例えば、重複異常の緊急度を最高とし、時間異常、領域異常の順に緊急度を低くする。又は、時間異常、領域異常の緊急度は同等にする。領域異常については、単体では異常報知しなくともよい。
本実施形態の登下校監視システムは、管理対象である生徒が所持する無線タグ及びGPS機能を備えた携帯端末1、生徒宅の玄関等に設置され、携帯端末1の無線タグを検知する宅用タグリーダ2、学校の校門等に設置され、携帯端末1の無線タグを検知する校内タグリーダ3、生徒の登下校状態の管理及び生徒の登下校中の監視を実行する監視サーバ4、を含んで構成される。
タグリーダ2、3による無線タグの検知情報は、インターネット網等からなる通信網5を介して監視サーバ4に伝送され、監視サーバ4は、受信した検知情報に基づいて生徒の登下校の状態(登校開始、登校完了、下校開始、下校完了)を管理する。
また、監視サーバ4は、通信網5及び基地局6を介して携帯端末1と通信可能であり、生徒の登校中及び下校中における携帯端末1の位置情報を取得する。携帯端末1の位置情報は、GPS衛星7や基地局6と携帯端末1との通信に基づいて求める。
監視サーバ4は、登下校中の生徒の居場所が通常の通学におけるエリアから外れている場合には、異常発生を保護者端末に通知する。
携帯端末1は、管理対象者である生徒が所持する可搬型の無線通信端末であり、GPS機能および無線タグ機能を備える。図2は、携帯端末1の概略構成を示す機能ブロック図である。携帯端末1は、各部に動作電源を供給する内蔵電源であるバッテリ10、各種制御プログラムや自己の携帯端末1を識別する識別情報(通信用アドレスを含む)等を記憶する記憶部11、外部と無線通信を行う無線通信部12、各部を制御する制御部13を含んで構成される。さらに、携帯端末1は、タグリーダ2、3との間で無線通信を行う無線タグ(いわゆるRFIDタグ)14を備える。
制御部13は、無線通信部12を制御する通信制御部17、無線通信部12のGPS受信部15が取得したGPS情報に基づいて緯度・経度で表された自己の位置を示す位置情報を算出する位置算出部18を含んで構成される。位置情報の算出方法については、従来から提案されている種々の方法の何れを利用してもよく、ここでの詳細な説明は省略する。また、制御部13は通常はスリープ状態となっており、バッテリ10の電力消費を最小限に抑えている。そして、通信部16を介して監視サーバ4から起動制御信号を受信すると通常動作状態に復帰し、停止制御信号を受信すると再びスリープ状態に移行する。
図1に示すように、生徒の生徒宅の玄関付近には宅用タグリーダ2が設置され、生徒が登校時に生徒宅を出発する際および下校時に生徒宅に到着した際に、生徒が所持する携帯端末1の無線タグ14を検知する。また、学校の校門付近には校内タグリーダ3が設置され、生徒が登校時に学校に到着した際及び下校時に学校を出発した際に、生徒が所持する携帯端末1の無線タグ14を検知する。
図3は、監視サーバ4の概略構成を示す機能ブロック図である。監視サーバ4は、記憶部50、表示部60、操作部70、通信部80、制御部90を含んで構成される。
記憶部50は、各種制御プログラムの他、生徒情報DB51、登下校管理データDB52、時間情報DB53、エリア情報DB54を記憶する。生徒情報DB51には、生徒の氏名、学年、クラス、生徒を識別する生徒コードといった生徒個人を識別する情報、生徒の保護者(管理者)が所有する保護者端末に関する情報(通信用アドレスを含む)、生徒が所持する携帯端末1を識別する情報(携帯端末ID、通信用アドレスを含む)、生徒が所持する携帯端末1に付された無線タグ14を識別する情報(タグID)が、生徒ごとに関連付けられて記憶される。
時間情報DB53には、予め定められた、各生徒が生徒宅から学校までの通学に要する時間(通学時間)が記憶される。なお、生徒ごとに通学時間を設定するのではなく、全生徒に対して一律に通学時間を設定してもよい。
操作部70は、キーボードやマウス等で構成され、記憶部50の各データベースにおける各種情報の新規登録や修正等、監視サーバ4における各種操作を入力する手段である。
通信部80は、モデム等で構成され、通信網5や基地局6を介して、携帯端末1、宅用タグリーダ2、校内タグリーダ3、保護者端末との間で通信を実行する。
登下校登録手段91は、通信部80を介してタグリーダ2、3から受信した無線タグ14の検知情報に基づいて、生徒の登下校状態(登校開始、登校完了、下校開始、下校完了)を検出するとともに、登下校管理DB52における生徒の登下校状態を更新する。登下校登録手段91は、検知情報を受信すると、生徒情報DB51を参照して検知情報に含まれるタグIDに対応する生徒コードを読み出す。そして、登下校管理DB52における当該生徒コードに対応する現在の登下校状態に応じて、登校開始、登校完了、下校開始、下校完了の何れを検出したのか判断する。同時に、登下校状態を検出した新たな状態に更新登録するとともに、取得時刻に現在の時刻を更新登録する。
一方、登下校管理DBの登下校状態が「登校完了」である生徒について、校内タグリーダ3から検知情報を取得した場合は、生徒の「下校開始」が検出される。そして、登下校状態を「下校開始」に書き換える。続いて、宅用タグリーダ2から無線タグ14の検知情報を取得した場合には、生徒の「下校完了」が検出される。そして、登下校状態を「下校完了」に書き換える。
時間監視では、時間情報DB53を参照して生徒の通学時間を読み出し、登下校の開始から通学時間が経過するまでに生徒の登下校の完了を検出するか否かを監視し、登下校完了を検出しなかった場合には、通学時間を超過したことを異常判定する。
領域監視では、エリア情報DB54を参照して生徒の通学領域を読み出し、位置取得手段92が所定周期で取得する位置情報(緯度・経度情報)が生徒の通学領域を示す位置情報であるか、通学領域外を示す位置情報であるかを監視し、取得した位置情報が通学領域から外れた場合には、通学領域を逸脱したことを異常判定する。
なお、異常監視手段93は、時間監視と領域監視とを独立して異常判定するのではなく、時間監視による異常判定と領域監視による異常判定と統合して登下校の異常判定を行うこともできる。
また、状態通知手段94は、異常監視手段93が異常発生を検出すると、生徒情報DBを参照して異常検出された生徒コードに対応する保護者端末の通信用アドレスを読み出し、異常内容に応じて異なる異常情報を保護者端末へ送信する。登校異常を検出した場合は登校異常が発生した旨を示す異常情報を通知し、下校異常を検出した場合は下校異常が発生した旨を示す異常情報を通知する。また、異常情報には、異常監視手段93が時間監視および領域監視の何れに基づいて異常検出したかを含むものとする。また、状態通知手段94は、異常検出時における携帯端末1の位置情報または異常検出までの位置情報の軌跡を地図上にプロットし、異常情報とともに保護者端末に送信する。
以下、生徒の登下校中の状況に応じ、(1)生徒が通学領域から外れることなく通学時間内に登下校した場合、(2)生徒が通学領域を外れなかったが通学時間内に登下校できなかった場合、(3)生徒が通学領域を外れ且つ通学時間内に登下校できなかった場合、(4)生徒が通学領域を外れはしたが通学時間内に登下校した場合、のパターンごとに図4を用いて監視動作を説明する。なお、監視処理については登校時と下校時とで共通であるため、登校と下校を纏めて登下校と表記して1つの動作フローで説明する。
監視サーバ4は、登下校登録手段91が宅用タグリーダ2又は校内タグリーダ3からの検知情報に基づいて生徒の登校開始又は下校開始を検出すると、監視処理をスタートする。
登下校登録手段91が登下校開始(登校開始、下校開始)を検出すると、異常監視手段93は、登下校中の時間監視及び領域監視を実行するために、記憶部50の時間情報DB53からその生徒に対して設定された通学時間を読み出すとともに、記憶部50のエリア情報DB54からその生徒に対して設定された通学領域を読み出す(S100)。続いて、異常監視手段93は、読み出した通学時間を計時開始して時間監視をスタートする(S102)。
S100からS106までの処理については、パターン(1)と同様であるため説明を省略する。
生徒が通学領域を外れなかったが通学時間内に登下校できなかった場合は、S108において登下校完了が検出されないため、通学時間を計時終了するまで、(S108のNo)−(S110のNo)−(S112のNo)の処理を繰り返す。そして、異常監視手段93は、登下校登録手段91にて登下校完了を検出することなく登下校の開始から通学時間が経過したと判定すると(S112のYes)、通学時間超過による登下校異常と判定する(S120)。このとき、状態通知手段94は、通学時間超過を示す登下校異常情報(緊急度は高)、生徒の現在位置を示す最新の取得位置情報を、その生徒に対応する保護者端末へ通知し(S122)、監視処理を終了する。
S100からS106までの処理については、パターン(1)と同様であるため説明を省略する。
生徒が通学領域を外れ且つ通学時間内に登下校できなかった場合は、S108において登下校完了が検出されることなくS112にて通学時間の計時終了を検出するため、通学時間が経過するまで若しくは通学領域から逸脱するまでの間は、(S108のNo)−(S110のNo)−(S112のNo)の処理を繰り返す。
このように、上記監視処理においては、通学領域の逸脱を検出した段階では登下校異常を確定せず、異常予報的な情報を保護者へ通知する。そして、重ねて通学時間の超過を検出したときに登下校異常を確定し、改めて異常発生を保護者に通知する。
S100からS106までの処理については、パターン(1)と同様であるため説明を省略する。
生徒が通学領域を外れはしたが通学時間内に登下校した場合は、パターン(3)と同様、位置取得手段92による取得位置情報が生徒の通学領域から外れたことを検出すると(S110のYes)、登下校異常とは判定せずに寄道異常と判定する(S124)。状態通知手段94も同様に、寄道異常情報を取得位置情報と共に保護者端末へ通知する(S126)。
本実施形態の登下校監視システムによれば、登校中および下校中の生徒の身に発生した異常を直ちに認識することができ、保護者への通知や生徒の保護といった対応を迅速にとることが可能となる。
また、本実施形態の登下校監視システムにおいては、生徒の登校及び下校の両方を管理し、登校異常、下校異常を検出する構成を示したが、登校又は下校の何れか一方のみを監視し、登校異常又は下校異常の何れか一方を検出する構成としてもよい。
携帯端末1における位置情報の取得方法は、GPS機能を利用したものに限られない。例えば、GPS衛星9と携帯電話基地局8との双方を利用した位置情報の取得方法を利用してもよい。
14・・・無線タグ
2、3・・・タグリーダ
4・・・監視サーバ
5・・・通信網
6・・・基地局
7・・・GPS衛星
Claims (3)
- 登下校の開始時に生徒が所持する無線タグを検出する第一のタグリーダと、
登下校の完了時に生徒が所持する無線タグを検出する第二のタグリーダと、
生徒が登下校に要する通学時間を記憶する通学時間記憶部と、
前記第一のタグリーダによる無線タグの検出に基づいて生徒の登下校開始を検出してから前記通学時間が経過するまでに前記第二のタグリーダによる無線タグの検出に基づいて該生徒の登下校完了を検出しない場合に異常判定する時間監視部と、
前記生徒の登下校開始を検出すると該生徒が所持するGPS機能を持つ携帯端末に起動制御信号を送信し、該携帯端末を位置情報が取得可能な動作状態に移行させ、前記生徒の登下校完了を検出すると該携帯端末に対して停止制御信号を送信しスリープ状態に移行させる異常監視部と、
前記生徒の登下校開始を検出してから前記生徒の登下校完了を検出するまでの間、所定周期で該生徒が所持するGPS機能を持つ携帯端末の位置情報を取得する位置取得部と、
を備えることを特徴とした登下校監視システム。 - 更に、生徒が登下校に要する通学領域を記憶する通学領域記憶部とを有し、
前記異常監視部は、
前記位置取得部で取得した位置情報が前記通学領域外である場合に異常判定する請求項1に記載の登下校監視システム。 - 更に、前記時間監視部及び前記異常監視部が異常判定すると外部へ異常情報を報知する異常報知部を有し、
前記異常報知部は、前記時間監視部及び前記異常監視部による異常判定状態に応じて、
異なる緊急度を示した異常情報を報知する請求項2に記載の登下校監視システム。
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