JP4962070B2 - 工具交換装置 - Google Patents

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本発明は、工具交換装置に関し、詳細には、工作機械の主軸に装着する工具を自動的に交換できる工具交換装置に関する。
従来より、ワークに対して、「ネジ切り」、「孔開け」、「座ぐり」等の多種に渡る加工等を単一の装置で複合的に行うことができる工作機械が知られている。このような工作機械には、タップやドリル等の工具を予め所定の収納箇所に多数収納し、所望の工具を適時選択して、加工が終了した工具と自動的に交換できる工具交換装置(ATC)が付設されているのが一般的である。工具交換装置は種々の形式のものが提案されており、例えば、主軸ヘッドを垂直方向(Z軸方向)に移動させ、フレームに固定された工具マガジンとの間で、カム機構を利用して工具交換を行う工具交換装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、図8に示す従来の工具交換装置200が知られている。この工具交換装置200は、支持軸201を中心に回転可能に支持されたマガジンベース202を備え、該マガジンベース202の外周には、支持軸201を中心とする円周方向に所要の中心角で複数の支点台251が固定されている。そして、これら各支点台251に対して、枢支軸252を介してグリップアーム250が揺動自在に枢支されている。さらに、グリップアーム250を軸支する枢支軸252の近傍には、主軸ヘッド(図示外)側に向かってカムフォロア253が回転自在に軸支され、そのカムフォロア253が、主軸ヘッドの前面に設けられたカム体(図示外)の傾斜面に対して当接可能となっている。これにより、主軸ヘッドが昇降移動すると、グリップアーム250のカムフォロア253が主軸ヘッドに設けられたカム体の傾斜面を摺動するため、グリップアーム250の自由端に設けられた把持部255を、主軸に近接する近接位置と、主軸から離間する退避位置との間で揺動させることができる。
また、グリップアーム250の反自由端には、行止り孔256が穿設されている。この行止り孔256には、圧縮コイルバネ257とともに、鋼球258が弾力的に収納され、その鋼球258の一部が行止り孔256の開孔から突出されている。さらに、マガジンベース202におけるボス部202aには、断面円弧状を呈する案内面211を外周に周設した鉄製のグリップ支持カラー210が外挿されている。そして、その案内面211に対してグリップアーム250の反自由端から突出する鋼球258が弾力的に当接している。さらに、その案内面211のマガジンベース202側にはノッチ溝212が周設され、割出待機状態にあるグリップアーム250は、その鋼球258をノッチ溝212に落着させることによって、グリップアーム250をその姿勢で安定保持させることができる。
特開平2−15936号公報
しかしながら、図8に示す従来の工具交換装置200では、マガジンベース202のボス部202aには、鉄製のグリップ支持カラー210が外挿され、該グリップ支持カラー210はマガジンベース202とともに旋回するため、マガジンベース202ににかかる重量が重くなり、マガジンベース202を早く回転させることができないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、マガジンベースにかかる重量を軽くすることができる工具交換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の工具交換装置は、工作機械の主軸を回転可能に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドを昇降可能に支持するコラムと、前記コラムに固定され、一軸線を中心に回転割出可能に設けられたマガジン本体を回転可能に支持する支持部材と、前記マガジン本体の外周に放射状に設けられ、工具を把持する把持部を先端に有する複数のグリップアームと、前記グリップアームの前記先端と後端との間を軸支し、前記マガジン本体の外周に固定される支点台とを備え、回転割り出しされた前記グリップアームが前記支点台を中心に揺動することによって、前記把持部が、前記主軸に近接する近接位置と、前記主軸から離間する退避位置との間を往復移動する工具交換装置において、前記グリップアームの前記後端を、前記マガジン本体と前記主軸ヘッドとの間でガイドするガイド部材を備え、前記ガイド部材は、前記支持部材に固定されていることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明の工具交換装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記ガイド部材は、回転割り出しされ且つ前記主軸に最も近接する前記グリップアームの前記後端に相対する位置にのみ配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の工具交換装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記ガイド部材によってガイドされた前記グリップアームの前記後端を保持することによって、前記把持部が前記近接位置に移動した状態で前記グリップアームの姿勢を保持する保持部材を備えていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の工具交換装置は、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記保持部材は板バネであって、前記把持部が前記近接位置に移動するように、前記グリップアームの前記後端を押圧する押圧部を備えていることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の工具交換装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記グリップアームの前記後端には、前記ガイド部材のガイド面を転動するローラが設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の工具交換装置置は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の構成に加え、前記マガジン本体を覆うカバーと、前記カバーの内側に設けられ、前記マガジン本体を回転駆動させるモータとを備えていることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明の工具交換装置は、請求項6に記載の発明の構成に加え、前記モータにはエンコーダが固定され、当該エンコーダは前記カバーの内側に配置されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明の工具交換装置では、グリップアームの後端がガイド部材によってマガジン本体と主軸ヘッドとの間をガイドされるので、グリップアームの先端の把持部を主軸に近接する近接位置と、主軸から離間する退避位置との間を確実に往復移動させることができる。そして、ガイド部材は支持部材に固定されているので、マガジン本体にガイド部材の重量がかからない。よって、マガジン本体に負荷がかかならないので、マガジン本体をより早く回転させることが可能になる。
また、請求項2に係る発明の工具交換装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、ガイド部材は、回転割り出しされ且つ主軸に最も近接するグリップアームの後端に相対する位置にのみに配置されているので、ガイド部材をより小さく設計することができる。これにより、ガイド部材にかかるコストを削減できるとともに、マガジン本体周囲の構成を簡素化することができる。
また、請求項3に係る発明の工具交換装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、ガイド部材によってガイドされたグリップアームの後端を保持部材によって保持できるので、把持部を近接位置に移動させた状態でグリップアームの姿勢を保持することができる。
また、請求項4に係る発明の工具交換装置では、請求項3に記載の発明の効果に加え、板バネである保持部材の押圧部によって、把持部が近接位置に移動するようにグリップアームの後端が押圧される。これにより、把持部を近接位置に移動させた状態でグリップアームの姿勢を保持することができる。
また、請求項5に係る発明の工具交換装置では、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、グリップアームの後端には、ガイド部材のガイド面を転動するローラが設けられているので、ガイド面を摺動することによって生じる摩擦を軽減することができる。
また、請求項6に係る発明の工具交換装置では、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、マガジン本体を覆うカバーの内側に、マガジン本体を回転駆動させるモータが設けられているので、工作機械の主軸周囲等から飛散する切粉や切削液の飛沫がモータに付着することを防止できる。
また、請求項7に係る発明の工具交換装置では、請求項6に記載の発明の効果に加え、モータにはエンコーダが固定されているので、マガジン本体の回転角度のフィードバック制御が可能となる。さらに、そのエンコーダもカバーの内側に配置されているので、工作機械の主軸周囲等から飛散する切粉や切削液の飛沫がエンコーダに付着することを防止できる。
以下、本発明の第1実施形態である工具交換装置2について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、工作機械1及び工具交換装置2の要部を示す縦断面図であり、図2は、グリップアーム60、保持リング55、ガイド部材70、可動カム28及び固定カム29の相互の位置関係を示す斜視図である。なお、図1の左側を工作機械1の前側とし、右側を工作機械1の後ろ側とし、紙面手前側を工作機械1の右側とし、紙面奥行き側を工作機械1の左側とする。
第1実施形態の工具交換装置2は、工作機械1の主軸30に装着された工具5を、グリップアーム60の揺動によって他の工具に自動的に交換する装置である。そして、この工具交換装置2では、グリップアーム60の後端側をガイドするガイド部材70が、工作機械1のコラム10側に固定されている点が特徴である。
はじめに、工作機械1の構成について概略的に説明する。図1に示すように、工作機械1は、基台となるベース(図示外)の上部後方に立設された柱状のコラム10と、該コラム10の前面に沿って昇降可能に支持された主軸ヘッド24と、該主軸ヘッド24の前方下部の内側に回転可能に支持され、工具5を保持する工具ホルダ7が着脱可能に装着される主軸30と、主軸ヘッド24の前側に配設され、主軸30に装着された工具ホルダ7を他の工具を保持する工具ホルダに自動的に交換する工具交換装置2とを主体に構成されている。
また、コラム10の左右両側面には、主軸ヘッド24を内側に挟むようにして前方に延びるフレーム18(図1では、一枚のフレーム18のみ図示)が各々設けられている。そして、それら一対のフレーム18の前端部には、マガジン支持台37が固定され、該マガジン支持台37に対して、工具交換装置2のマガジンベース41が支持されている。さらに、そのマガジン支持台37の上部には、工作機械1の前側に向かって斜め前方に延設され、マガジンベース41を覆って保護するための断面略L字型のマガジンカバー19が固定されている。このマガジンカバー19は、主軸30の周囲から飛散する切粉、切削液の飛沫がマガジンベース41に付着するのを防止するものである。なお、図1に示すフレーム18、マガジン支持台37が本発明の「支持部材」に相当する。
そして、主軸ヘッド24の上部には、主軸30を回転させるためのサーボモータ22が固定されている。また、ベース上にはテーブル(図示外)が設置されている。そして、そのテーブル上に固定されたワーク(被加工物)に対して、主軸ヘッド24が昇降し、主軸30が高速回転することによって所望の切削加工がなされる。
次に、主軸ヘッド24の昇降機構について説明する。図1に示すように、コラム10の前面には、上下方向に延設されたボールねじ12が上側軸受部14と、下側軸受部15とによって回転可能に支持されている。そして、主軸ヘッド24の背面に固定されたナット13に対して、そのボールねじ12がねじ込まれて挿通している。さらに、ボールねじ12の上端部は、上側軸受部14の上部に固定されたサーボモータ(図示外)の駆動軸に対してカップリング(図示外)を介して連結されている。よって、ボールねじ12は、サーボモータの駆動によって正逆両方向に回転される。そして、ボールねじ12が正逆方向に回転すると、そのボールねじ12に螺合するナット13が昇降し、該ナット13に連結する主軸ヘッド24が昇降移動するようになっている。
次に、主軸ヘッド24の内部構造について説明する。図1に示すように、主軸ヘッド24の前方下部の内側には、上下方向に回転軸を有する主軸30が回転可能に支持されている。この主軸30は、主軸ヘッド24の上部に固定されたサーボモータ22の駆動軸に対してカップリング23を介して連結されている。よって、主軸30はサーボモータ22の回転駆動によって回転する。さらに、主軸30の先端部(下端部)には、工具ホルダ7のテーパ装着部7aを装着するためのテーパ穴31が設けられている。このテーパ穴31にテーパ装着部7aが装着されると、テーパ装着部7aから上方に突出するプルスタッド7bが、主軸30の内部に設けられホルダ挟持部材32により挟持される。そして、このホルダ挟持部材32が、主軸30の中心を通る孔の中に同軸上に挿通して配置されたドローバー34によって下方に押圧されると、ホルダ挟持部材32によるプルスタッド7bの挟持が解除されるようになっている。
また、主軸ヘッド24の後方上部の内側には、右側面視略L字型のクランクレバー20が支軸21を介して揺動自在に軸支されている。このクランクレバー20は、垂直方向に延びる垂直レバー20bと、該垂直レバー20bの下端部から前方に向かって略水平に延びる水平レバー20aとから構成されている。そして、水平レバー20aの先端部は、ドローバー34に直交して突設されたピン35に対して係合可能となっている。また、垂直レバー20bの背面上部には板カム体36が固定され、その板カム体36は、上側軸受部14に固定されたカムフォロア17と接離可能となっている。さらに、垂直レバー20bと主軸ヘッド24との間には、引張コイルバネ(図示外)が弾力的に介装されている。よって、クランクレバー20を右側面から見た場合、クランクレバー20は時計回りに常時付勢されているので、水平レバー20aによるピン35に対する押圧は常時解除されている。
例えば、主軸30のテーパ穴31に、工具ホルダ7のテーパ装着部7aが装着された状態において、主軸ヘッド24が上昇すると、クランクレバー20に設けた板カム体36がカムフォロア17に摺動する。この場合、クランクレバー20は、右側面から見た場合に、支軸21を中心に反時計回りに回転する。すると、水平レバー20aはピン35に係合しつつ下方に押圧するので、ドローバー34を介してホルダ挟持部材32が付勢される。よって、ホルダ挟持部材32によるプルスタッド7bの挟持が解除される。このようにして、工具5を保持する工具ホルダ7が主軸30に対して着脱可能に装着される。
次に、本発明に係る工具交換装置2の構造について説明する。図1に示すように、工具交換装置2は、鍔付き円筒状のマガジンベース41と、該マガジンベース41の鍔部42の裏面の外周に沿って揺動可能に列設された複数のグリップアーム60(図1では、上下2本のグリップアーム60のみ図示)とを主体に構成されている。そして、フレーム18に固定されたマガジン支持台37には、工作機械1の前側に向かって斜め下方に延びる支持軸45が軸受46によって回転可能に支持され、その支持軸45に対してマガジンベース41が外挿されている。これにより、マガジンベース41は、工作機械1の前方に、円形状の鍔部42の正面を向けて配置され、回転可能に支持された状態となっている
次に、マガジンベース41について説明する。図1に示すように、マガジンベース41は、支持軸45が内挿される筒状のボス部43と、該ボス部43の外周面の前端側に鍔状に設けられた鍔部42とを主体に構成されている。そして、鍔部42の主軸ヘッド24の前面に対向する裏面には、グリップアーム60の後端側を保持するための保持リング55がボス部43の外周を取り囲むように周設されている。この保持リング55の径方向外側に対向する外周面には、グリップアーム60の後述する当接部64から突出する鋼球68の一部が落着するためのノッチ溝55a(図2参照)が設けられている。そして、このような保持リング55は、マガジンベース41とともに回転する。また、ボス部43の後端部には、支持軸45を中心とする割出円板47が外挿して固定されている。さらに、割出円板47の背面側(主軸ヘッド24に対向する面)には、ローラ形状のカムフォロア(図示外)が複数のグリップアーム60の配設位置に対応して各々設けられている。
また、マガジン支持台37の上部にはケーシング51が固定され、そのケーシング51の上部にはマガジンベース41の回転割出用のサーボモータ50が固定されている。そして、ケーシング51の内側では、サーボモータ50の回転軸に対して、複数のギヤ(図示外)とカム(図示外)とからなる回転割出機構の一部が連結されている。さらに、その回転割出機構のカムに形成されたカム溝(図示外)に対して、割出円板47の複数のカムフォロアが順次嵌合している。これにより、割出円板47は間欠的な割出回転をすることができる。なお、図示しないが、サーボモータ50にはエンコーダが固定され、該エンコーダは工作機械1の制御装置(図示外)に接続されている。よって、工作機械1では、エンコーダの出力信号に基づいて、サーボモータ50のフィードバック制御を行うことができる。
ところで、マガジンベース41の背面側には、マガジン支持台37から下方に延設された支持板52が配置されている。そして、その支持板52の下端部には、回転割り出しされ、且つ主軸30に最も近接するグリップアーム60の後端側に相対するように、本発明の特徴であるガイド部材70が連結されている。このガイド部材70は、グリップアーム60の後端側(後述する当接部64)を主軸ヘッド24とマガジンベース41との間でガイドすることによって、グリップアーム60の揺動動作を安定させるものである。そして、このガイド部材70は、図8に示す従来の工具交換装置200のグリップ支持カラー210に相当するものである。
次に、ガイド部材70の構造について詳細に説明する。図2に示すように、平面視T型のガイド部材70は、支持板52の下端部に沿って略水平に連結された板状の連結部71と、該連結部71のマガジンベース41の鍔部42の裏面に対向する側面の中央から、マガジンベース41の鍔部42側に向かって延設された板状のガイド部72とから構成されている。さらに、そのガイド部72におけるグリップアーム60の後端側に対向する面には、側面視円弧状に形成されたガイド面72aが設けられている。このガイド面72aには、グリップアーム60の後述する当接部64から突出する鋼球68の一部が弾力的に当接するようになっている。
そして、このような構造からなるガイド部材70は、マガジン支持台37に固定された支持板52に支持されている。よって、マガジンベース41に対してガイド部材70の重量の負荷がかからない。つまり、マガジンベース41を回転可能に支持する支持軸45に対して、ガイド部材70の重量の負荷がかからないので、マガジンベース41をより早く回転させることができる。さらに、ガイド部材70は、マガジンベース41の最下端に回転割り出しされたグリップアーム60の後端側(後述する当接部64)に相対する位置にのみ設けられているので、図8に示す従来のグリップ支持カラー210に比べ、ガイド部材70をコンパクトに設計することができる。これにより、マガジンベース41のボス部43の周囲の構造を簡素化できるので、部品の交換や、メンテナンス等を容易にすることができる。
また、支持板52に支持されたガイド部材70において、ガイド部72の先端部の近傍には、マガジンベース41の鍔部42の裏面に固定された保持リング55が隣接している。そして、ガイド部72のガイド面72aと、保持リング55のノッチ溝55a(図2参照)とが互いに連続した形状になっている。よって、グリップアーム60の当接部64を、ガイド部材70のガイド面72aに摺動させてガイドするとともに、当接部64から突出する鋼球68を、保持リング55のノッチ溝55aに落着させることができる。
次に、グリップアーム60の構造について説明する。図1に示すように、グリップアーム60は、マガジンベース41の鍔部42の裏面の外周側であって、所要の中心角で周方向に複数本(例えば、14本)固定されている。図2に示すように、グリップアーム60は、マガジンベース41の鍔部42の裏面の外周側に固定される支点台62を揺動動作の支点とする。グリップアーム60は、その支点台62に設けられた枢支軸67を介して軸支され、山成りに折れ曲がった棒状のアーム本体61と、該アーム本体61の自由端となる先端側に設けられ、工具ホルダ7を把持するY字形状の把持部63と、アーム本体61の反自由端に設けられ、圧縮コイルバネ(図示外)を収納して鋼球68を弾力的に支持する筒状の当接部64と、アーム本体61の枢支軸67に軸支される部分から主軸ヘッド24側に突出して設けられ、カムフォロア66を回転自在に支持するカムフォロア支持部65とを主体に構成されている。
支点台62は、側面視略L字状に形成され、板状の固定部62aと、該固定部62aの一端部から斜めに延設され、枢支軸67を支持する軸支部62bとから構成されている。固定部62aには、固定部62aの厚み方向に貫通する固定穴(図示外)が設けられ、マガジンベース41の鍔部42の外周に列設された固定穴(図示外)に対応している。よって、固定部62aの固定穴を、鍔部42の外周に列設された固定穴に合わせ、ボルトで固定することによって、支点台62がマガジンベース41に固定されるので、グリップアーム60全体をマガジンベース41に固定することができる。
把持部63は、図1に示す工具ホルダ7の外径部に周設された溝部(図示外)を挟持するための非開閉式の2股部69と、該2股部69の内端部に設けられ、圧縮コイルバネ(図示外)によって弾力的に後退可能に収納される一対の支持ピン76(図2では、片方の支持ピン76のみ図示)とで構成されている。さらに、2股部69の両側に分かれる各端部の外側には、支持ピン76の中心を回転中心とするカムフォロア75が各々設けられている。このカムフォロア75は、主軸ヘッド24の先端部(下端部)に設けられた固定カム29のカム面29aに沿って摺動することによって、把持部63を主軸30に装着された工具ホルダ7の溝部に正確にガイドするためのものである。そして、ガイドされた把持部63の2股部69が工具ホルダ7の溝部に位置合わせされると、一対の支持ピン76がその溝部に挿通して当接し、圧縮コイルバネを押し戻しながら後退することによって、工具ホルダ7が把持部63に把持される。
カムフォロア66は、図1に示す主軸ヘッド24の前面に固定された可動カム28のカム面28aに摺動する。この可動カム28は、主軸ヘッド24の前面に支軸25によって軸支されている。さらに、可動カム28と主軸ヘッド24との間には、圧縮コイルバネ(図示外)が配設されているので、可動カム28は弾力的に浮いた状態で支持されている。よって、カムフォロア66が可動カム28のカム面28aを摺動すると、アーム本体61が枢支軸67を中心に揺動し、カムフォロア75が主軸ヘッド24の先端部に設けられた固定カム29のカム面29aに向かって弾力的に押圧されるようになっている。
当接部64は、図8に示す従来の構造と同じである。当接部64は、筒状に形成され、その内側の行止り孔(図示外)には、圧縮コイルバネ(図示外)と、該圧縮コイルバネに緩衝部材(図示外)を介して付勢される鋼球68とが収納されている。そして、その鋼球68の一部は行止り孔の開孔から突出し、上記したガイド部材70のガイド面72aに弾力的に当接している。さらに、その当接部64から突出する鋼球68が、ガイド面72aに沿って摺動してガイドされることによって、グリップアーム60の揺動を安定して行うことができる。さらに、当接部64は、ガイド面72aにおけるマガジンベース41側にガイドされると、そのガイド面72aから外れて、マガジンベース41に固定された保持リング55のノッチ溝55aに落着する。これにより、割出位置にあるグリップアーム60の把持部63を、主軸30の近接位置に移動させた状態で、グリップアーム60の姿勢を安定保持させることができる。また、割出待機位置にあるグリップアーム60の把持部63を、主軸ヘッド24側に移動させた状態で、グリップアーム60の姿勢を安定保持させることができる。
次に、上記構成からなるグリップアーム60の揺動動作について、図2を参照して説明する。図1に示す主軸ヘッド24を上下方向に往復移動させると、マガジンベース41の最下端に回転割り出しされて主軸30に最も近接する位置のグリップアーム60のカムフォロア75が、固定カム29のカム面29aに当接し、カムフォロア66が可動カム28のカム面28aに当接する。そして、これらカムフォロア75及びカムフォロア66が各カム面29a、28aに沿ってそれぞれ摺動すると、グリップアーム60の当接部64から突出する鋼球68が保持リング55のノッチ溝55aから離脱し、ガイド部材70の円弧状のガイド面72aに沿って摺動する。つまり、マガジンベース41の最下端に回転割り出しされたグリップアーム60のみが枢支軸67を中心にマガジンベース41の前後方向に揺動可能となる。一方、割り出し待機状態にある他のグリップアーム60では、それぞれの当接部64の鋼球68が保持リング55のノッチ溝55aに落着している。そのため、グリップアーム60は揺動することなく、その姿勢が保持される。このように、回転割り出しされたグリップアーム60のカムフォロア75,66のみが、固定カム29及び可動カム28に当接して摺動可能となるので、回転割り出しされたグリップアーム60のみが揺動可能となる。そして、その他の割出待機状態にあるグリップアーム60は、把持部63が主軸ヘッド24から離れた位置でその姿勢が保持される。
以上説明したように、第1実施形態の工具交換装置2では、マガジンベース41の最下端に回転割り出しされたグリップアーム60の後端側(当接部64)をガイドするガイド部材70が、マガジンベース41側ではなく、マガジン支持台37に固定された支持板52に連結されているので、マガジンベース41に対してガイド部材70の重量の負荷がかからない。つまり、マガジンベース41を回転可能に支持する支持軸に対してガイド部材70の重量の負荷がかからないので、マガジンベース41をより早く回転させることが可能である。さらに、ガイド部材70は、回転割り出しされたグリップアーム60の当接部64に相対する形状であるので、図8に示す従来のグリップ支持カラー210に比べて、ガイド部材70をコンパクトに設計することができる。これにより、マガジンベース41のボス部43の周囲の構造を簡略化できるので、工具交換装置2の部品の交換や、メンテナンス等を容易にすることができる。
次に、第2実施形態の工具交換装置120について、図3乃至図7を参照して説明する。図3は、工作機械1と工具交換装置120の要部を示す縦断面図であり、図4は、グリップアーム80、ガイド保持部材90、可動カム28及び固定カム29の相互の位置関係を示す斜視図であり、図5は、グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が保持バネ104に保持された状態)であり、図6は、グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が第1ガイド面92に当接した状態)であり、図7は、グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が第2ガイド面93に押し込まれた状態)である。
第2実施形態の工具交換装置120は、第1実施形態の工具交換装置2の変形例である。この工具交換装置120では、第1実施形態のガイド部材70に変えて、グリップアーム80の後端側をガイドし、且つ主軸ヘッド24側で保持可能なガイド保持部材90を備えた点が特徴である。なお、工具交換装置120は、第1実施形態と同様に工作機械1に設けられるものであるため、工作機械1に関しては、図1に示す符号と同符号を付すとともに説明を省略する。
まず、工具交換装置120の構造について説明する。図3に示すように、工具交換装置120は、円盤状のマガジンベース121と、該マガジンベース121の裏面の外周に沿って揺動可能に列設された複数のグリップアーム80(図3では、上下2本のグリップアーム80のみ図示)とを主体に構成されている。そして、マガジンベース121の支持構造は、第1実施形態のマガジンベース41の支持構造と異なっている。
マガジンベース121の支持構造について説明する。図3に示すように、コラム10の左右両側面には、主軸ヘッド24を内側に挟むようにして前方に延びるフレーム118(図3では、一枚のフレーム118のみ図示)が各々設けられ、それら一対のフレーム118の前端部には、マガジン支持台137が固定されている。そして、そのマガジン支持台137の内側には減速機122が設けられている。さらに、その減速機122の入力軸123は主軸ヘッド24側に向かって斜め上方に突出し、出力軸124は主軸ヘッド24の前側に向かって斜め下方に突出している。そして、その出力軸124の先端には、マガジンベース121の貫通する中央部が固定されている。一方、入力軸123の先端は、マガジン支持台37の内側に固定された玉軸受部126に軸支されている。さらに、その入力軸123の玉軸受部126と減速機122との間には、ブレーキ歯車127がフランジ状に設けられている。つまり、ブレーキ歯車127を回転させると、入力軸123が回転するようになっている。
さらに、マガジン支持台137の内側にはサーボモータ130が固定されている。そして、そのサーボモータ130の駆動軸の先端には、ブレーキ歯車127よりも小さい歯車128が先端に設けられている。そして、その歯車128の外周と、ブレーキ歯車127の入力軸123に設けられたブレーキ歯車127の外周とが互いに噛合している。また、ブレーキ歯車127のマガジンベース121側に対向する側面には、位置決め用の凹部(図示外)が複数設けられている。そして、その最下方に位置する凹部に対して、マガジン支持台137の内側にバネ129によって弾力的に支持された鋼球135の一部が落着する。
例えば、サーボモータ130の駆動軸が回転すると、その駆動軸の回転トルクは、歯車128、ブレーキ歯車127を介して、減速機122の入力軸123に伝達される。さらに、その入力軸123に伝達された回転トルクは、所定の減速比で出力軸124の回転として出力される。そして、この出力軸124の回転に伴って、マガジンベース121が指定された数だけ回転し、ブレーキ歯車127の最下方に位置する凹部に対して、鋼球135の一部が落着することによって、ブレーキ歯車127の位置が決まり、所定の工具5が割出位置に移動される。また、ブレーキ歯車127の凹部に対して、鋼球135の一部が落着しているので、入力軸123にトルクが加わらなくても、ブレーキ歯車127が勝手に回転するのを防止することもできる。
ところで、サーボモータ130には、エンコーダ131が固定されている。そして、そのエンコーダ131は、工作機械1の制御装置(図示外)に接続されている。よって、制御装置では、エンコーダの信号に基づいて、サーボモータ130のフィードバック制御が可能となっている。そして、これらサーボモータ130及びエンコーダ131は、第1実施形態と異なり、マガジン支持台137の上部に固定されたマガジンカバー119の内側に配置されている。これにより、主軸30周囲の加工領域から飛散する切粉や、切削液の飛沫が、サーボモータ130及びエンコーダ131に付着するのを防止することができる。
さらに、マガジン支持台137の主軸30に最も近接する部分には、回転割り出しされたグリップアーム80の後端側(後述する摺動ローラ88)に相対するように、本発明の特徴である側面視L字型のガイド保持部材90が軸支部91(図4参照)を中心に軸支されている。このガイド保持部材90は、グリップアーム80の後端側に設けられた摺動ローラ88(図4,図5参照)を、主軸ヘッド24とマガジンベース41との間でガイドするとともに、主軸ヘッド24側でその位置を保持することができる。
次に、ガイド保持部材90について詳細に説明する。図4,図5に示すように、ガイド保持部材90は側面視L字型の部材である。そして、そのガイド保持部材90のL字に折れ曲がった内側面には、直線状の第1ガイド面92と、その第1ガイド面92に連続し、折れ曲がり部分に沿って湾曲する第2ガイド面93とが形成されている。さらに、ガイド保持部材90の折れ曲がり部分には、マガジン支持台137に対して揺動可能に軸支するための軸支部91が設けられている。また、ガイド保持部材90の第1ガイド面92の反対面であって、軸支部91から離れる側の一端部には、当該反対面から第1ガイド面92に向かって所定の深さだけ窪んだ凹部94が設けられている。この凹部94には、コイル状のバネ78(図5参照)の一端部が埋め込まれ、その凹部94の開孔から突出するバネ78の他端部が、マガジン支持台137の外面に当接するようになっている。これにより、ガイド保持部材90の軸支部91から離れる側の一端部は、図5に示す右側面から見た場合に、バネ78の付勢によって反時計回りの方向に常時付勢された状態となっている。
上記構造からなるガイド保持部材90において、第1ガイド面92に、グリップアーム80の摺動ローラ88が摺動することによって、グリップアーム80の後端側が主軸ヘッド24とマガジンベース121との間でガイドされる。さらに、摺動ローラ88が第2ガイド面93に摺動して押し込まれることによって、バネ78の付勢によってガイド保持部材90が、右側面から見た時の反時計回りに回転する。すると、摺動ローラ88が第2ガイド面93の面によって両側から挟持されるので、摺動ローラ88を保持することができる。これにより、グリップアーム80の後端側を主軸ヘッド24側に移動させた状態で、グリップアーム80の姿勢を保持することができる。なお、ガイド保持部材90によるグリップアーム80の姿勢保持については後述する。
次に、グリップアーム80の構造について説明する。図3に示すように、グリップアーム80は、マガジンベース121の背面の外周側であって、所要の中心角で周方向に複数本(例えば、14本)固定されている。図4に示すように、グリップアーム80は、マガジンベース121の裏面の外周側に固定される支点台100を揺動動作の支点とする。グリップアーム80は、その支点台100に設けられた枢支軸87を介して軸支され、山成りに折れ曲がった棒状のアーム本体81と、該アーム本体81の自由端となる先端側に設けられ、図1に示す工具ホルダ7を把持するY字形状の把持部83と、アーム本体81の反自由端に設けられ、摺動ローラ88を軸支するローラ支持部84と、アーム本体81の枢支軸87に軸支される部分から主軸ヘッド24側(図3参照)に突出して設けられ、カムフォロア86を回転自在に支持するカムフォロア支持部85とを主体に構成されている。そして、このアーム本体81の外側面には、切粉の衝突を防ぐための金属板である鎧カバー97が固定されている。
支点台100は、第1実施形態の支点台62とは異なり、断面コの字型に構成されている。図4に示すように、支点台100は、マガジンベース121の裏面の外周にビス等によって固定される固定板101と、該固定板101の左右両端部から、固定板101の内側面に対して直角に各々延設された右側支持板102、及び左側支持板103とを主体に構成されている。
そして、右側支持板102と左側支持板103との間には枢支軸87が渡設され、該枢支軸87を中心にアーム本体81が軸支されている。これにより、グリップアーム80が揺動可能となっている。さらに、固定板101の上端部の中央には、揺動するグリップアーム80の摺動ローラ88を保持するための板バネである保持バネ104が設けられている。この保持バネ104は、固定板101の上端部の中央から上方に延設された短冊板状の第1保持部105と、該第1保持部105の先端部から略直角に折り曲げられた第2保持部106と、該第2保持部106の先端部から斜め上方に延設された第3保持部107とから構成されている。この保持バネ104は、第1実施形態の保持リング55と同じ機能を有するものである。
例えば、このような保持バネ104の内側に、グリップアーム80の摺動ローラ88が押し込まれると、第2保持部106と第3保持部107とが接する角部が摺動ローラ88の外周面に当接する。このとき、摺動ローラ88は、保持バネ104の角部によって保持バネ104の内側に付勢される。これにより、グリップアーム80の把持部83を主軸30に移動させた状態で、グリップアーム80の姿勢を安定保持させることができる。なお、図4に示す第2保持部106と第3保持部107とが接する角部が本発明の「押圧部」に相当する。
把持部83は、第1実施形態のグリップアーム60の把持部63と同じ構造である。把持部83は、非開閉式の2股部89と、該2股部89の内端部に設けられ、圧縮コイルバネ(図示外)によって弾力的に後退可能に収納される一対の支持ピン96(図2では、片方の支持ピン96のみ図示)とで構成されている。さらに、2股部89の両側に分かれる各端部の外側には、支持ピン96の中心を回転中心とするカムフォロア95が各々設けられている。このカムフォロア95は、主軸ヘッド24の先端部(下端部)に設けられた固定カム29のカム面29aに沿って摺動することによって、把持部63を主軸30に装着された工具ホルダ7の溝部に正確にガイドするためのものである。そして、ガイドされた把持部83の2股部89が工具ホルダ7の溝部に位置合わせされると、一対の支持ピン96がその溝部に挿通して当接し、圧縮コイルバネを押し戻しながら後退することによって、工具ホルダ7が把持部83に把持される。
カムフォロア86は、図3に示す主軸ヘッド24の前面に固定された可動カム28のカム面28aに摺動する。これにより、アーム本体81が枢支軸87を中心に揺動し、カムフォロア95が主軸ヘッド24の先端部に設けられた固定カム29のカム面29aに向かって弾力的に押圧されるようになっている。
ローラ支持部84は、2枚の支持板によって摺動ローラ88を挟み込んで軸支する。そして、この摺動ローラ88が、ガイド保持部材90の第1ガイド面92、第2ガイド面93を摺動することによって、ローラ支持部84が主軸ヘッド24とマガジンベース121との間をガイドされる。これにより、グリップアーム80の揺動を安定して行うことができる。また、ガイド保持部材90の第1ガイド面92、第2ガイド面93に摺動ローラ88を摺動させることによって、第1ガイド面92、第2ガイド面93との摩擦を少なくすることができる。なお、図4に示す摺動ローラ88が本発明の「ローラ」に相当する。
次に、上記構成からなるグリップアーム80の揺動動作について説明する。まず、図5に示すように、マガジンベース121の最下端に回転割り出しされて主軸30に最も近接する位置に移動されたグリップアーム80のカムフォロア95が固定カム29のカム面29aに当接し、カムフォロア86が可動カム28のカム面28aに当接する。そして、主軸ヘッド24が上昇した場合、カムフォロア86が可動カム28のカム面28aによって主軸ヘッド24から離れる方向に付勢される。すると、グリップアーム80が、右側面から見た時の反時計回りに揺動し、カムフォロア95が固定カム29のカム面29aの奥側に沿って移動する。これに対し、摺動ローラ88は保持バネ104の内側に押し込まれる。すると、摺動ローラ88は、第2保持部106と第3保持部107との角部によって保持バネ104の内側に付勢されるので、摺動ローラ88は、保持バネ104の内側に保持される。このようにして、割出位置にあるグリップアーム80の把持部83を主軸30側に移動させ、グリップアーム80の姿勢を安定保持させることができる。
次いで、主軸ヘッド24が下降した場合、グリップアーム80のカムフォロア95は固定カム29によって下方に付勢されつつ、カム面29aを手前側に摺動する。すると、グリップアーム80が、右側面から見た時の時計回りに揺動し始める。そして、摺動ローラ88が保持バネ104の内側から離脱するとともに、ガイド保持部材90の第1ガイド面92を主軸ヘッド24側に向かって摺動する。ここで、図6に示すように、ガイド保持部材90のマガジンベース121側の一端部はバネ78によって付勢されているので、ガイド保持部材90の第1ガイド面92に摺動ローラ88が当接すると、第1ガイド面92が摺動ローラ88によって上方に押し上げられる。よって、バネ78はマガジン支持台137とガイド保持部材90との間で圧縮されるので、ガイド保持部材90が右側面から見た時の時計回りに少し回転する。
次いで、摺動ローラ88が主軸ヘッド24側に向かって第1ガイド面92を摺動し、バネ78に相当する位置を通過すると、摺動ローラ88とバネ78との相対距離が徐々に離れるため、ガイド保持部材90が右側面から見た時の反時計回りに徐々に回転する。そして、図7に示すように、摺動ローラ88が第2ガイド面93に押し込まれると、バネ78の付勢によってガイド保持部材90がさらに右側面から見た時の反時計回りに回転する。すると、摺動ローラ88の両側が第2ガイド面93の面によって挟持されるので、摺動ローラ88が保持される。これにより、把持部83が主軸30から離間する退避位置に移動した状態で、マガジンベース121の最下端に回転割り出しされたグリップアーム80の姿勢を保持することができる。このように、ガイド保持部材90は、グリップアーム80の後端側をガイドするのみならず、把持部83が主軸30の退避位置に移動した状態で、グリップアーム80の姿勢を保持することができる。
以上説明したように、第2実施形態の工具交換装置120では、第1実施形態のガイド部材70と同様に、マガジンベース121の最下端に回転割り出しされたグリップアーム80の後端側をガイドするガイド保持部材90は、マガジンベース121側ではなく、マガジン支持台137に軸支されている。よって、第1実施形態と同様に、マガジンベース121に対してガイド保持部材90の重量の負荷がかからない。つまり、マガジンベース121をより早く回転させることが可能である。さらに、ガイド保持部材90は、回転割り出しされたグリップアーム80の摺動ローラ88に相対する形状であるので、図8に示す従来のグリップ支持カラー210に比べて、ガイド保持部材90をコンパクトに設計することができる。これにより、マガジンベース121の周囲の構造を簡略化できるので、工具交換装置2の部品の交換や、メンテナンス等を容易にすることができる。また、マガジンベース121の周囲の構造が簡略化されたことによって生じた空間に、サーボモータ130及びエンコーダ131を配置することができる。これにより、サーボモータ130及びエンコーダ131を、マガジンカバー119の内側に配置することができるので、切粉や、切削液の飛沫がサーボモータ130及びエンコーダ131に付着することを防止することができる。
なお、本発明の工具交換装置は、上記実施形態に限らず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。第1実施形態では、サーボモータ50は、マガジンカバー19の外側に配置されているが、第2実施形態のように、マガジンカバー19の内側に配置してもよい。
また、第1実施形態では、ガイド部材70は、支持板52を介してマガジン支持台37に固定されているが、マガジン支持台37に直接固定してもよい。
本発明の工具交換装置は、マガジンベースに対して揺動可能に支持されたグリップアームを備えた工具交換装置に適用可能である。
工作機械1及び工具交換装置2の要部を示す縦断面図である。 グリップアーム60、保持リング55、ガイド部材70、可動カム28及び固定カム29の相互の位置関係を示す斜視図である。 工作機械1と工具交換装置120の要部を示す縦断面図である。 グリップアーム80、ガイド保持部材90、可動カム28及び固定カム29の相互の位置関係を示す斜視図である。 グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が保持バネ104に保持された状態)である。 グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が第1ガイド面92に当接した状態)である。 グリップアーム80の揺動を示す説明図(摺動ローラ88が第2ガイド面93に押し込まれた状態)である。 従来の工具交換装置200におけるグリップアーム250の支持構造を示した断面図である。
符号の説明
2 工具交換装置
5 工具
18 フレーム
24 主軸ヘッド
30 主軸
37 マガジン支持台
41 マガジンベース
45 支持軸
52 支持板
55 保持リング
60 グリップアーム
62 支点台
63 把持部
64 当接部
70 ガイド部材
80 グリップアーム
83 把持部
88 摺動ローラ
90 ガイド保持部材
100 支点台
104 保持バネ
118 フレーム
119 マガジンカバー
120 工具交換装置
121 マガジンベース
130 サーボモータ
131 エンコーダ
137 マガジン支持台

Claims (7)

  1. 工作機械の主軸を回転可能に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドを昇降可能に支持するコラムと、前記コラムに固定され、一軸線を中心に回転割出可能に設けられたマガジン本体を回転可能に支持する支持部材と、前記マガジン本体の外周に放射状に設けられ、工具を把持する把持部を先端に有する複数のグリップアームと、前記グリップアームの前記先端と後端との間を軸支し、前記マガジン本体の外周に固定される支点台とを備え、回転割り出しされた前記グリップアームが前記支点台を中心に揺動することによって、前記把持部が、前記主軸に近接する近接位置と、前記主軸から離間する退避位置との間を往復移動する工具交換装置において、
    前記グリップアームの前記後端を、前記マガジン本体と前記主軸ヘッドとの間でガイドするガイド部材を備え、
    前記ガイド部材は、前記支持部材に固定されていることを特徴とする工具交換装置。
  2. 前記ガイド部材は、回転割り出しされ且つ前記主軸に最も近接する前記グリップアームの前記後端に相対する位置にのみ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。
  3. 前記ガイド部材によってガイドされた前記グリップアームの前記後端を保持することによって、前記把持部が前記近接位置に移動した状態で前記グリップアームの姿勢を保持する保持部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工具交換装置。
  4. 前記保持部材は板バネであって、
    前記把持部が前記近接位置に移動するように、前記グリップアームの前記後端を押圧する押圧部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の工具交換装置。
  5. 前記グリップアームの前記後端には、前記ガイド部材のガイド面を転動するローラが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の工具交換装置。
  6. 前記マガジン本体を覆うカバーと、
    前記カバーの内側に設けられ、前記マガジン本体を回転駆動させるモータと
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の工具交換装置。
  7. 前記モータにはエンコーダが固定され、当該エンコーダは前記カバーの内側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の工具交換装置。
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