JP4961866B2 - 線材コイルの搬送方法 - Google Patents
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Description
そして、各線材コイルは2t程度の重量を有するため、コンテナへの線材コイルの積み込みにおいては、フォークリフト、クレーン等が用いられる。
また、線材コイルのコンテナ輸送においては、コンテナ内に収納された線材コイルは、転がりによる線材コイルの損傷を防止するために、線材コイルをコンテナの床面や内壁等に対してロープや木材等を用いて固定する必要があり、輸送コストが増加するという問題がある。
従来、線材コイルの輸送において、線材コイルの損傷を防止し、線材コイルを容易かつ計画的に搬送することを目的とする発明として、例えば図11に記載の線材コイルの輸送方法が知られている(特許文献1参照)。
図11に示す線材コイルの輸送方法は、支持台41に巻き芯42を立設させてなるコイルスタンド40の巻き芯42の周りに、線材を螺旋状に落下しつつ巻き取って線材コイル43を収納した後、そのコイルスタンド40を運搬する線材コイルの輸送方法において、コイルスタンド40に線材を巻き取って線材を収納した後、その線材コイル43の少なくとも上部部分の外周に押さえシート44を巻付けてその外周を固定してコイルスタンド40を運搬する構成を採用している。
また、従来、線材コイルのコンテナ輸送において、線材コイルの損傷を防止し、線材コイルを容易かつ計画的に搬送することを目的とする別の発明として、例えば図12に記載のコイル状搬送物用のパレットが知られている(特許文献2参照)。
図12に示すコイル状搬送物用のパレット50は、パレット本体51と、パレット本体51の上側に設けられ、コイル状搬送物52の軸方向の端面側を載置可能な載置部53とを備えてなる。
そして、図12に示すコイル状搬送物用パレット50によれば、コイル状搬送物52のコンテナ輸送において、コイル状搬送物52を損傷することなく、コイル状搬送物52を容易かつ計画的に搬送することが可能となる。
また、線材コイルは、その重量が非常に大きく、ダウンエンド状態からアップエンド状態へと転回させるためには専用の装置が必要となるため、顧客により予めアップエンド状態による搬送が希望される場合がある。
本発明は上記した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、線材コイルのコンテナ搬送において、線材コイルの荷崩れ及び損傷を防止しつつ、線材コイルのアップエンド状態での積み卸し及び固定を容易とすることで、搬送費用を削減することが可能な線材コイルの搬送方法を提供することにある。
前記複数個の線材コイル用ラックの各々に線材コイルを収容する工程と、
前記線材コイルを収容した前記複数個の線材コイル用ラックをコンテナに積載する工程とを有してなり、
前記複数個の線材コイル用ラックをコンテナに積載する工程においては、前記コンテナと長手方向を一致させて配置された、第1の線材コイルを収容した第1の線材コイル用ラックと、該第1の線材コイル用ラックの幅方向の側方において前記コンテナと長手方向を直交させて配置された、前記第1の線材コイルを収容した前記第1の線材コイル用ラック及び前記第1の線材コイル又は前記第1のコイルとは別個の第2の線材コイルを収容した第2の線材コイル用ラックとからなるブロックを、前記コンテナの長手方向奥側から3組配置するとともに、前記コンテナの長手方向手前側に前記第1の線材コイル又は前記第2の線材コイルを収容した前記第2の線材コイル用ラックを前記コンテナの長手方向と直交させて配置し、各ブロックにおいては、前記コンテナと長手方向を一致させて配置された、前記第1の線材コイルを収容した前記第1の線材コイル用ラックの設置される位置が、前記コンテナの幅方向両端部において互い違いとなるように配置されることを特徴とする。
図1は本発明の実施形態に係る線材コイル用ラックの斜視図である。図2は線材コイル用ラックに線材コイルを収容した状態を示す斜視図である。
本発明に係る線材コイル用ラック1は、線材コイルCの搬送及び保管において用いられるものであり、特に、複数の線材コイルCをコンテナSに積み込み、かかるコンテナSをトレーラT又は船舶に積載して輸送するコンテナ輸送において使用することに適している。
線材コイルCは、銅線、アルミニウム線等の線材をコイル状に巻いて形成されている。
載置部2は、長手方向に延びる2本の基柱7と、両基柱7の上面を、幅方向に懸架する2本の支持柱8とを備えている。そして、載置部2は、線材コイルCの径方向と基柱7の延びる方向とを一致させた状態で、線材コイルCの外周面を両支持柱8で支持することにより、線材コイルCをアップエンド状態で載置可能となっている。
ここで、アップエンド状態とは、線材コイルCの軸の延びる方向を水平方向(図1に示す鉛直方向に直交する方向)とした状態をいう。
ここで、本実施形態においては、基柱7、支持柱8、鉛直柱9、連結柱10及び底上柱12は角柱により形成されるとともに、基柱7、支持柱8、鉛直柱9、連結柱10、筋交11及び底上柱12は木材により形成されている。
図3はコンテナの配置を示す説明図である。図4はローマストフォークリフトの配置を示す説明図である。図5は線材コイル用ラックの寸法を示す斜視図である。図6は線材コイル用ラックの配置を示す説明図である。図7は線材コイル用ラックへの線材コイルの収容を示す説明図である。図8はハイマストフォークリフトによる線材コイル用ラックの移動を示す説明図である。図9はローマストフォークリフトによる線材コイル用ラックのコンテナへの積み込みを示す説明図である。図10はコンテナ内における線材コイル用ラックの配置を示す平面図である。
線材コイルCの搬送においては、まず、図3に示すように、コンテナSを積載したトレーラTを準備し、コンテナSをプラットホームPに配置して、コンテナSの後扉を開放する。
ここで、コンテナSの内寸は、水平長手方向内寸が5800mm、水平幅方向内寸が2330mm、入口の鉛直方向内寸が2260mm、内部の鉛直方向内寸が2370mmとなっている。
そして、ローマストフォークリフトF1を、図4に示すように、斜路からプラットホームP上に配置する。
ここで、本実施形態においては、1台のコンテナSにより10個の線材コイルCを搬送することを目的としており、予め、図5(a)に示す、軸の延びる方向の寸法が600mm以下、外径が1300〜1350mmの線材コイル(第1の線材コイル)C1を収容可能な線材コイル用ラック(第1の線材コイル用ラック)1aを6個、図5(b)に示す、軸の延びる方向の寸法が650mm以下、外径が1300〜1350mmの線材コイル(第2の線材コイル)C2を収容可能な線材コイル用ラック(第2の線材コイル用ラック)1bを4個用意する。この場合において、原則として、線材コイル用ラック1aには線材コイルC1を、線材コイル用ラック1bには線材コイルC2を収容することとなるが、10個の線材コイルCの内、線材コイルC2が3個以下の場合には、線材コイル用ラック1bにも線材コイルc1が収容されることとなる。一方、10個の線材コイルCの内、線材コイルC2が5個以上ある場合には、線材コイルC2の数に合わせて線材コイル用ラック1aを線材コイル用ラック1bに入れ替えることとする。
そして、プラットホームP上に持ち上げられた線材コイルCが収容された線材コイル用ラック1を、図9に示すように、プラットホームP上に配置されたローマストフォークリフトF1によりコンテナS内へ積み込む。この場合において、線材コイルCは線材コイル用ラック1に収容されているため、線材コイルCとコンテナSの内壁等との接触による線材コイルCの損傷を防止することが可能となる。
ここで、線材コイルCは線材コイル用ラック1に収容されているため、コンテナC内においては、コンテナSに対して各線材コイル用ラック1を簡単に固定するのみでよく、これにより、コンテナSへの線材コイルCの積み卸し及び固定を容易に行うことが可能となる。
そして、線材コイル用ラック1の積み込みの完了後、コンテナSの後部扉を閉鎖し、トレーラTによりコンテナSを目的地まで輸送する。
この場合において、コンテナS内において、線材コイルCはアップエンド状態で線材コイル用ラック1に収容されているため、輸送時における線材コイルCの荷崩れ、損傷及び変形を防止することが可能となる。
この場合において、線材コイル用ラック1は、木材により形成されているため、安価に形成可能であるとともに、その廃棄が容易となっている。したがって、線材コイル用ラック1は、目的地における使い捨てが可能となり、線材コイル用ラック1の返送費用の削減により、輸送費用を削減することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態においては、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、コンテナSにおける線材コイル用ラック1の配置及び使用数量、線材コイル用ラック1の寸法等については適宜変更可能である。
C 線材コイル
S コンテナ
T トレーラ
2 載置部
3 保持部
4 空間
7 基柱
8 支持柱
9 鉛直柱
10 連結柱
11 筋交
12 底上柱
P プラットホーム
F フォークリフト
40 コイルスタンド
41 支持台
42 巻き芯
43 線材コイル
44 押さえシート
50 パレット
51 パレット本体
52 コイル状搬送物
53 載置部
Claims (1)
- 線材コイルをアップエンド状態で収容する線材コイル用ラックであって、前記線材コイルの外周面を載置可能な載置部と、前記載置部の上方に設けられ、前記線材コイルを保持可能な保持部と、前記載置部の下方に設けられ、前記線材コイル用ラックを搬送するための搬送手段を挿入可能な空間とを備え、前記載置部は、前記載置部の長手方向に延びる2本の基柱と、該両基柱の上面を、前記載置部の幅方向に懸架する2本の支持柱とを備え、前記保持部は、前記載置部から鉛直方向上方に延びる4本の鉛直柱と、隣合う前記鉛直柱の鉛直方向上端部を連結する4本の連結柱とから直方体状の枠体として構成されており、直方体に形成された保持部の各側面には1本又は2本の筋交が設けられていると共に、木材により形成されている線材コイル用ラックを複数個準備する工程と、
前記複数個の線材コイル用ラックの各々に線材コイルを収容する工程と、
前記線材コイルを収容した前記複数個の線材コイル用ラックをコンテナに積載する工程とを有してなり、
前記複数個の線材コイル用ラックをコンテナに積載する工程においては、前記コンテナと長手方向を一致させて配置された、第1の線材コイルを収容した第1の線材コイル用ラックと、該第1の線材コイル用ラックの幅方向の側方において前記コンテナと長手方向を直交させて配置された、前記第1の線材コイルを収容した前記第1の線材コイル用ラック及び前記第1の線材コイル又は前記第1のコイルとは別個の第2の線材コイルを収容した第2の線材コイル用ラックとからなるブロックを、前記コンテナの長手方向奥側から3組配置するとともに、前記コンテナの長手方向手前側に前記第1の線材コイル又は前記第2の線材コイルを収容した前記第2の線材コイル用ラックを前記コンテナの長手方向と直交させて配置し、各ブロックにおいては、前記コンテナと長手方向を一致させて配置された、前記第1の線材コイルを収容した前記第1の線材コイル用ラックの設置される位置が、前記コンテナの幅方向両端部において互い違いとなるように配置されることを特徴とする線材コイルの搬送方法。
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