JP4955779B2 - (1r,2s,5s)−n−[(1s)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2s)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを調製するための方法 - Google Patents

(1r,2s,5s)−n−[(1s)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2s)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを調製するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4955779B2
JP4955779B2 JP2009542866A JP2009542866A JP4955779B2 JP 4955779 B2 JP4955779 B2 JP 4955779B2 JP 2009542866 A JP2009542866 A JP 2009542866A JP 2009542866 A JP2009542866 A JP 2009542866A JP 4955779 B2 JP4955779 B2 JP 4955779B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
hcl
ethyl acetate
edci
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009542866A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010513499A (ja
Inventor
ジョージ エス.ケー. ウォン,
ホン−チャン リー,
ジェニファー エー. バンス,
ウェイドン トン,
哲男 岩間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Sharp and Dohme Corp
Original Assignee
Schering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schering Corp filed Critical Schering Corp
Publication of JP2010513499A publication Critical patent/JP2010513499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4955779B2 publication Critical patent/JP4955779B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D209/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D209/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
    • C07D209/52Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring condensed with a ring other than six-membered
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/16Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for liver or gallbladder disorders, e.g. hepatoprotective agents, cholagogues, litholytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

本発明は、HCVプロテアーゼ阻害剤として活性を有すると示された式Iの化合物の調製方法に関する。本発明は、式Iの化合物を調製するのに有用な中間化合物を調製するための方法にも関する。
Figure 0004955779
このセクションまたは本願の任意のセクションにおけるいずれの刊行物の識別(identification)も、そのような刊行物が本発明に対する従来技術であることを認めるものではない。
式Iの化合物である、(1R,2S,5S)−N−[(1S)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2S)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを作製する方法は、特許文献1(’066特許)の第448欄から始まる実施例XXIVに記載されている。式Iの化合物の調製についての追加の方法は、2005年11月10日に公開された、特許文献2、および2005年3月17日に公開された、特許文献3に記載されている。
一般に、式Iの化合物の調製方法は、スキームIに例示される。
Figure 0004955779
スキームIによれば、式Iの化合物は、2,6ルチジンと式Iaの化合物のアセトニトリル溶液を、式Ibの化合物、エチル[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩(EDCI−HCl)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)を含有するアセトニトリル溶液で処理することにより、好ましくは、公開された特許文献3に例示されているように、式Iaの化合物を式Ibの化合物とカップリングさせることによって調製される。カップリング反応が完了した後、ステップ1によって提供される反応混合物は、メチル−第三ブチルエーテル(MTBE)を添加し、HClでpHを調製し、炭酸水素ナトリウムで抽出し、有機溶液を濃縮することによって後処理される。次いで、この濃縮物は、アセトニトリルで希釈され、再濃縮され、次いで水酸化リチウム水溶液で処理され、その後にHCl/酢酸イソプロピル溶液で処理されて、遊離酸が遊離され、最後にL−α−メチルベンジルアミンで処理されて、カップリングされた生成物のIc塩形態が沈殿する。ここで「塩」は、式1f(L−α−メチルベンジルアミン)
Figure 0004955779
の対イオンである。
スキームIに例示したように、式Iの化合物は、2つのプロセスのうちの1つを使用して、式Icの化合物から提供される。ステップ2’aおよび2’bに示した、3ステップ手順である、一プロセスでは、遊離酸は、式Icの化合物から生成される(酸で処理し、引き続いてL−α−メチルベンジルアミン対イオンを除去することによって)。Icの遊離酸形態は、アミンId’とカップリングされ、その後にカップリングされた生成物の酸化が行われる。
ステップ2としてスキームIに示した、代替プロセスでは、化合物Icの遊離酸形態は、アミンIdとカップリングされることによって、式Iの化合物が直接提供される。したがって、’066特許を参照すると、ステップ2のカップリングプロセスは、化合物Icの遊離酸形態のDMF/CHCl溶液を、EDCI、HOBt、およびN−メチルモルホリンの存在下、アミンId’で処理してカップリングされた生成物を提供することによって実施することができる。カップリング反応が完了した後、反応混合物は濃縮され、HCl水溶液で処理され、水層がジクロロメタンで抽出される。次に、ジクロロメタン抽出物は、NaHCO水溶液、HCl水溶液、およびブラインで洗浄され、MgSOで乾燥され、真空下で乾燥されて固体になる。次いで、カップリングされた生成物のアルコール官能基は、酸化されて式Iの化合物が提供される。酸化は、ジクロロ酢酸の存在下、混合されたトルエン/DMSO中で、EDCIで処理することによって実施することができる。
前述によれば、スキームIを使用して式Iの化合物を調製するための以前の方法では、式Icの中間化合物を形成するために、式IaとIbの化合物をカップリングする第1のアミド化反応において、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを使用することが必要である。HOBtは、反応性固体として分類されているので、この物質の貯蔵と輸送は規制されており、商業的規模製造におけるその使用には、取扱いと貯蔵に困難が伴い、したがって、これが使用されるステップの数を最小限にすることが望ましい。さらに、式Icの化合物の遊離酸形態を生成する場合、反応効率を改善するために、溶媒蒸留ステップおよび/または溶媒交換ステップが必要であり、これらのいずれによっても遊離酸分解が増大する。さらに、スキームIのプロセスでは、引き続くプロセスステップにおいて使用することができる、十分に純粋な形態での中間体Icを提供するために、α−メチルベンジルアミン塩の形成が利用されるが、L−α−メチルベンジルアミン対イオンは、単離溶媒、例えば、イソプロピルアセテートと反応することによってN−アセチル−α−メチルベンジルアミン不純物を形成することが判明している。さらに、L−α−メチルベンジルアミン対イオンは、引き続くカップリング反応において式IdとId’のアミンと競合し、対象とする反応条件下で望ましくない副生成物を形成することが判明している。したがって、そのような処理スキームが使用される場合、塩中間体が遊離酸に変換されるとき、第2カップリング反応を実施する前に、アミンを遊離酸から分離しなければならない。
米国特許第7,012,066号明細書 米国特許出願公開第2005/0249702号明細書 米国特許出願公開第2005/0059800号明細書
必要とされているのは、HOBTの使用を最小限にし、スキームIに例示した第2カップリングステップ(ステップ2)を実施するための中間化合物Icの遊離酸形態を再生成する必要性を取り除く、式Iの化合物を提供するための方法である。
例えば、本発明は以下の項目を提供する:
(項目1)
式Iの化合物
Figure 0004955779

を提供するための方法であって、
(i)少なくとも1つのペプチドカップリング試薬と、三級アミン、三級アミド、モルホリン化合物、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される、塩基性窒素原子を有する少なくとも1つの試薬の存在下で、式Icの化合物の三級アミン塩
Figure 0004955779

を、式IdおよびId’の塩化合物
Figure 0004955779

から選択される化合物とカップリングさせるステップと、
(ii)ステップ(i)で選択される塩化合物が式Id’の化合物であるとき、ステップ(i)で生成される化合物を酸化させることによって、式Iの化合物を得るステップと
を含む方法。
(項目2)
ステップ(i)が、酢酸エチル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびN−メチルピロリジニン(NMP)、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される極性有機溶媒中で実施される、項目1に記載の方法。
(項目3)
式Icの化合物中の対イオンR NがN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンである、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
ペプチドカップリング試薬が、(i)EDCI−HClと組み合わせた、ジメチルホルムアミド(DMF)を含む酢酸エチル中のHOBt一水和物、(ii)EDCI−HClと組み合わせた、NMPを含む酢酸エチル中のHOBt一水和物、(iii)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノン(NMP)を含む酢酸エチル中の水湿潤性HOBt、(iv)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノン(NMP)を含む酢酸エチル中のDMAP、(v)EDCI−HClと組み合わせた、DMFを含む酢酸エチル中のDMAP、(v)DMFを含む酢酸エチル中のカルボニルジイミダゾール(CDI)、(vi)DMFを含む酢酸エチル中の1−クロロ−3,5−ジメトキシ−トリアジン、(vii)DMFを含む酢酸エチル中の1,3,5トリメトキシ−2,4,6−トリアジン、ならびに(viii)EDCI−HClの存在下での、酢酸エチル/DMF混合物中の2−ヒドロキシピリジンから選択される、項目1から3のいずれかに記載の方法。
(項目5)
ステップ(i)で添加される、塩基性窒素を有する追加部分が、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、2,6−ルチジン、およびテトラメチルエチレンジアミンから選択される、項目4に記載の方法。
(項目6)
式Icの化合物を提供する方法であって、
(a)EDCI−HCl、2,6−ルチジン、および式Icaのカップリングされたアミド生成物
Figure 0004955779

を含有する反応混合物を形成するための条件を提供するのに適した溶媒の存在下で、式Iaの化合物
Figure 0004955779

を、式Ibの化合物
Figure 0004955779

とカップリングさせるステップと、
(b)水中のLiOH、その後に酢酸イソプロピル中のHClで、ステップ(a)で生成された反応混合物を順次処理することにより、前記反応混合物を後処理することによって、生成物のアセテート形態から遊離酸を遊離させるステップと、
(c)ステップ(b)で生成された遊離酸を、酢酸イソプロピル中の三級アミンで処理することによって、式Icの三級アミン塩を沈殿させるステップと
を含む方法をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
ステップ(a)で選択される溶媒がアセトニトリルである、項目6に記載の方法。
(項目8)
ステップ「c」で使用される三級アミンがN,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミンである、項目6または7に記載の方法。
(項目9)
カップリングステップ(a)で使用される、式Ibの化合物の形態が、少なくとも約90%eeの式(Ib−D)
Figure 0004955779

の(S,R,S)鏡像異性体を含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
式Ibの化合物が、少なくとも約95%eeの式(Ib−D)の(S,R,S)鏡像異性体を含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
式Ibの化合物が、少なくとも約98%eeの式(Ib−D)の(S,R,S)鏡像異性体を含む、項目9に記載の方法。
(項目12)
式Ibの化合物が、少なくとも約99%eeの式(Ib−D)
Figure 0004955779

の(S,R,S)鏡像異性体を含む、項目8に記載の方法。
(項目13)
式Ic’
Figure 0004955779

の化合物。
発明の概要
本発明の一態様では、式Iの化合物
Figure 0004955779
を提供するための方法であって、(i)少なくとも1つのカップリング試薬と、三級アミン、三級アミド、モルホリン化合物、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される、塩基性窒素原子を有する少なくとも1つの添加部分の存在下で、式Icの化合物の三級アミン塩
Figure 0004955779
を、式IdまたはId’の塩化合物
Figure 0004955779
とカップリングさせるステップと、
(ii)ステップ(i)で選択される式Idの化合物が式Id’の化合物であるとき、カップリングステップ(i)で生成される化合物を酸化させることによって、式Iの化合物を得るステップと
を含む方法である。
いくつかの実施形態では、カップリング反応を実施するのに、非プロトン性、極性有機溶媒を使用することが好適である。本発明のいくつかの実施形態では、酢酸エチル、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)およびこれらの2つ以上の混合物から選択される媒質中でカップリング試薬を用いてカップリング反応を行うことが好適であり、より好ましくは、カップリング反応溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)およびN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)から選択される溶媒と組み合わせた酢酸エチルである。いくつかの実施形態では、式Icの化合物の三級アミン塩中の対イオンとしてジメチルシクロヘキシルアミンを使用することによって式Ic’の化合物を提供することが好適である。
Figure 0004955779
本発明のいくつかの実施形態では、場合により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、および2−ヒドロキシピリジンから選択される、1つまたは複数の試薬とともに、エチル(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド−HCl(EDCI−HCl)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、および1−クロロ−3,5−ジメトキシトリアジン(DMT−Cl)から選択される、少なくとも1つの部分を含むペプチドカップリング試薬を使用して反応を実施することが好適である。
本発明のいくつかの実施形態では、追加の三級アミン、より好ましくは、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)、2,6−ルチジン、N−メチルモルホリン(NMM)およびテトラエチレンジアミンから選択される三級アミンの存在下で、カップリング反応を実施することが好適である。
本発明のいくつかの実施形態では、(i)EDCI−HClと組み合わせたHOBt一水和物、(ii)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノン中の水湿潤性HOBt、(iii)EDCI−HClと組み合わせたDMAP、(iv)DMF中のカルボニルジイミダゾール(CDI)、(v)1−クロロ−3,5−ジメトキシ−トリアジン、(vi)EDCI−HClと組み合わせたトリアジン、例えば、それだけに限らないが、1,3,5トリメトキシ−2,4,6−トリアジンおよび2−ヒドロキシピリジンを含むカップリング試薬から選択されるカップリング試薬を使用することが好適である。いくつかの実施形態では、N−メチルモルホリンおよびジイソプロピルエチルアミンから選択される三級アミンを添加することが好適である。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の方法は、式Icの化合物を形成する方法であって、
(a)EDCI−HClおよび2,6−ルチジン、および式Icaのカップリングされたアミド−エステル生成物
Figure 0004955779
を形成するための条件を提供するのに適した非極性、非プロトン性溶媒、例えば、それだけに限らないが、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、アセトニトリル(ACN)の存在下、またはアセトニトリルおよびMTBEもしくはEtOACを含む混合溶媒中で、式Iaの化合物
Figure 0004955779
を、式Ibの化合物
Figure 0004955779
で処理するステップと、
(b)LiOH水溶液、その後にHClおよび酢酸イソプロピルで順次処理することにより、反応生成物を後処理することによって、生成物のカルボン酸リチウム形態から遊離酸を遊離させるステップと、
(c)酢酸イソプロピル、ヘプタン類、ヘプタン、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される溶媒中でこの遊離酸を三級アミンで処理することによって、式Icの三級アミン塩を沈殿させるステップと
を含む方法をさらに含む。
いくつかの実施形態では、ステップ「a」のための溶媒としてアセトニトリルを使用することが好適である。いくつかの実施形態では、ステップ「c」における三級アミンとしてN,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミンを使用することが好適である。
いくつかの実施形態では、少なくとも約90%eeで(1R、2S、5S)鏡像異性体を含み、より好ましくは、少なくとも約95%eeで(1R、2S、5S)鏡像異性体を含み、より好ましくは、少なくとも約98%eeで(1R、2S、5S)鏡像異性体を含む、式Ibの化合物の形態を使用することが好適であり、このeeは、カップリング反応中で保持されることによって、同じジアステレオマー過剰率を反映する、式Icの化合物が提供される。いくつかの実施形態では、式Ibの化合物の量の少なくとも約90%が2つの鏡像異性体の混合物、すなわち、(1R、2S、5S)鏡像異性体と(1S、2R、5R)鏡像異性体を含む、式Ibの化合物の形態を使用することが好適であり、この異性体の組成は、式1cの化合物を調製するプロセス中で保持される。いくつかの実施形態では、提供される式Ibの化合物の量の少なくとも約95%が、式1cの化合物を形成するためのプロセス中で、(1S、2R、5R)鏡像異性体と(1R、2S、5S)鏡像異性体の混合物を含み、より好ましくは、提供される式Ibの化合物の量の少なくとも約99%が、式1cの化合物を形成するためのプロセス中で、(1R、2S、5S)鏡像異性体と(1S、2R、5R)鏡像異性体の混合物を含む混合物を使用することが好適である。
本発明の別の態様は、式Ic’の化合物
Figure 0004955779
を提供することである。
詳細な説明
上記、および本明細書全体にわたって使用される場合、別段の指定のない限り、以下の用語は、以下の意味を有すると理解されるものとする。
「アルキル」は、直鎖であっても分岐であってもよく、鎖中に約1から約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好適なアルキル基は、鎖中に約1から約12個の炭素原子を含有する。より好適なアルキル基は、鎖中に約1から約6個の炭素原子を含有する。分岐は、メチル、エチル、またはプロピルなどの1つまたは複数の低級アルキル基が、直鎖状アルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、鎖中に約1から約6個の炭素原子を有する基を意味し、これは、直鎖であっても分岐であってもよい。用語「置換アルキル」は、アルキル基は、同じであっても異なっていてもよい、1つまたは複数の置換基によって置換することができることを意味し、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルからなる群から独立に選択される。適当なアルキル基の非限定例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニル、デシル、フルオロメチル、トリフルオロメチルおよびシクロプロピルメチルが挙げられる。
「シクロアルキル」は、約3から約10個の炭素原子、好ましくは、約5から約10個の炭素原子を含む、非芳香族、単環または多環系を意味する。好適なシクロアルキル環は、約5から約7個の環原子を含有する。シクロアルキルは、同じであっても異なっていてもよく、上記に定義された通りの、1つまたは複数の「環系置換基」で場合により置換することができる。適当な単環式シクロアルキルの非限定例として、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適当な多環式シクロアルキルの非限定例として、1−デカリン、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
「複素環」は、最大10個の炭素原子と組み合わせて、環構造のメンバーとして、1つまたは複数のN、S、またはO原子を含有する環系を意味する。
以下の略語が、以下の説明および実施例において使用される:RT(室温);TEA(トリエチルアミン);CDI(カルボニルジイミダゾール);DIPEA(ジイソプロピルエチルアミン);DMAP(N,N−ジメチルアミノピリジン);DMF(ジメチルホルムアミド);DMT−Cl(1−クロロ−3,5−ジメトキシトリアジン)、EDCI(エチル[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド);EtOAc(酢酸エチル);HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール);IPA(イソプロピルアルコール);NMM(N−メチルモルホリン);NMP(N−メチル−2−ピロリジノン);Ac(アセチル);Et(エチル);THF(テトラヒドロフラン);eq(当量(複数も));MTBE(tert−ブチルメチルエーテル);Boc(t−ブトキシカルボニル)。
上述したように、式Iの化合物は、HCVプロテアーゼ阻害剤として有用な活性を有する。本発明者らは、式Iの化合物は、以下のスキームIIによって調製することができることを驚いたことに見出した。スキームIIにおいて、ステップIcで使用されるアミンの「R」基は、1から約20個の炭素原子のアルキル、置換アルキル、シクロアルキルおよびアルキルシクロアルキル、および置換シクロアルキル部分から選択される。
Figure 0004955779
Figure 0004955779
スキームIIを参照すると、驚いたことに、以前の方法と比較して、カップリング反応を媒介するために1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾール(HOBt)を使用することなく実施されるアミド化において、容易な高収率のアミド化カップリングが本発明の方法のステップ1、すなわち2−tert−ブチル−ウレイド−3,3−ジメチル−酪酸(式(Ia)の化合物)を式(Ib)のアザビシクロ化合物にカップリングさせるステップで起こる。さらに、アセトニトリル(ACN)またはアセトニトリルおよびMTBEもしくはEtOACを含む混合溶媒中でステップ1を実施することによって起こる。ACNは、出発物質と比べて約3倍から約8倍のV/wの量で使用されることが好ましい。スキームIIのステップ1では、三級アミンが利用されることによって、式(Ic)の化合物の塩形態が沈殿し、これは、以前の方法、例えば、L−α−メチルベンジルアミンを使用する方法で必要であったように、最初に遊離酸を再生し、塩を調製するのに使用された対イオン部分を除去することなく、引き続くカップリングステップにおいて直接使用することができる。これにより、式Iの化合物の多ステップ調製において、より効率的な方法、および後段階の中間体試薬のより良好な利用がもたらされる。
理解されるように、式Ibの化合物は、4つの立体異性体、すなわち、(1S、2R、5R)立体異性体(化合物Ib−LとしてスキームIIIに示されている)、(1R、2R、5S)立体異性体(示されていない)、(1S、2S、5R)立体異性体(示されていない)および(1R、2S、5S)立体異性体(化合物Ib−DとしてスキームIIIに示されている)を有することができる。いくつかの実施形態では、存在する異性体の量の90%超、例えば98%超が、(1S、2R、5R)立体異性体と(1R、2S、5S)立体異性体の混合物を含み、この2つの鏡像異性体が等しい量で存在する形態での式Ibの化合物を、ステップIにおいて使用することが好適である。いくつかの実施形態では、1つの立体異性体、すなわち、(1R、2S、5S)異性体(式Ib−D)が高鏡像体過剰率、例えば、約90%ee超、好ましくは少なくとも約95%ee超、より好ましくは少なくとも約98%eeで存在する形態での式Ibの化合物を、ステップIにおいて使用することが好適である。鏡像体過剰率(「e.e.」)は、存在する各鏡像体の量の差を減じた値を存在する各鏡像異性体の量の合計で除することによって計算される、1つの鏡像異性体(例えば、R鏡像異性体)が、他の鏡像異性体(例えば、S鏡像異性体)に対して存在する程度を表す百分率である。鏡像異性体の所望の混合物について選択される式Ibの化合物の形態を使用することにより、反応からカップリングされた生成物中に存在する異性体の相対量の制御が可能になる。
そのそれぞれの全体が本明細書に参照により組み込まれている、上述した米国特許第7,012,066号、および2005年12月22日に出願された米国仮特許出願第60/753,215号の優先権に基づいており、かつこの優先権を主張する同時係属出願を伴った、2005年11月10日に公開された米国特許出願公開第2005/0249702号、2005年3月17日に出願された同第2005/0059800号、2005年3月17日に出願された同第2005/0059648号には、異性体の所望の混合物、または1つの特定の異性体の富化物を含有する形態での式Ibの化合物を提供する方法が記載されている。
Figure 0004955779
第2カップリングステップである、本発明の方法のステップIIでは、本発明の方法のステップIで生成された中間体の四級アミン塩生成物、例えば、式Icの化合物と、例えば、式IdおよびId’の化合物、好ましくは式Id’の化合物とのカップリングが実施される。本発明者らは、カップリングが実施される溶媒系として、混合された酢酸エチルとDMF、または酢酸エチルとNMPを使用し、この第2ステップにおいて試薬の塩形態中の対イオンとして三級アミンを選択することにより、本発明の方法で、上述した従来方法で必要であったような、生成物(Ic)の遊離酸形態を最初に再生することを必要とするのではなく、反応に塩化合物を直接利用することが可能になることを見出した。本発明の方法のステップ2は、塩基性窒素原子を有する、少なくとも1つの追加の部分と、少なくとも1つのペプチドカップリング試薬の存在下で実施される。本発明の方法の選択された条件により、式Iの生成物の不純物が低減される。
本方法のステップIとIIの両方を一緒に使用することが有利であるが、個々のステップのそれぞれによって提供されるいくつかの利点は、個々に実行される場合に実現し、公開された方法に組み込むことができることが理解されよう。これらの処理ステップのそれぞれは、次により詳細に考察される。
ステップI − 第1アミド化カップリング反応
第1ステップでは、式(Ib)のアザビシクロ化合物と式(Ia)の酸化合物とがカップリングされる。このカップリング反応は、1つまたは複数の2,6置換ピリジン化合物、例えば、2,6−ルチジンと、カップリング試薬、例えば、(エチル[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド)の塩酸塩(式Ia1)
Figure 0004955779
の存在下で実施される。
この反応を実施するのに適した溶媒は、極性、非プロトン性、有機溶媒、例えば、アセトニトリルおよび酢酸エチル(EtOAC)である。この反応は、約5℃から約30℃の温度で実施されることが好ましい。一般に、この反応は、1当量の式Iaの化合物、および使用される式Iaの化合物の量に対して、約0.9当量から約1.1当量である量の式Ibの化合物を使用して行われる。一般に、この反応では、使用される式Iaの化合物の量に対して、約0.5eqから約2.5eqの量の、1つまたは複数のピリジン塩基、および使用される式Iaの化合物の量に対して、少なくとも1.05当量の量の、1つまたは複数のカップリング剤が使用される。一般に、この反応は、出発物質の完全なカップリングを保証するために4時間行われる。一般に、この反応には、LCによって追跡され、反応混合物中に式Iaの出発化合物が約0.75%未満しか残存していない場合、完了したとみなされる。
反応におけるカップリング剤としてEDCIを使用することが好適であるが、EDCIの代わりに、またはEDCIに加えて他のカップリング剤、例えば、塩化ピバロイル、プロパンホスホン酸無水物および混合物(EDCI/DMAP)も使用することができる。置換ピリジン塩基として2,6−ルチジンを使用することが好適であるが、他のピリジン塩基、例えば、他の2,6アルキル置換ピリジン、トリエチルアミン、およびNMMも、2,6−ルチジンの代わりに、または2,6−ルチジンに加えて使用することができることが理解されよう。
カップリング反応が進んで完了した後、反応混合物は、この反応混合物にメチルtert−ブチルエーテルを添加し、得られた混合物をHCl水溶液、その後に炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで有機層を3倍に濃縮する(すなわち、初期容積の約1/3)ことによって後処理され、これは、濃縮後に主にアセトニトリルを含有している。この反応混合物は、水中の金属水酸化物塩基で引き続いて処理され、その後にHClまたは別の適当な酸、例えば、HSOで処理され、その後に、酢酸イソプロピルおよび2−メチルテトラヒドロフラン(Me−THF)から選択される溶媒で処理され、それによって式Icの生成物の遊離酸形態が遊離される。
式Icの化合物の遊離酸形態を遊離した後、反応混合物は、三級アミンで処理されることによって、式Icの化合物のアンモニウム塩形態が沈殿する。スキームIIに示したように、三級アミンは、化合物の遊離酸官能性と相互作用し、塩中で対イオンを形成する。いくつかの実施形態では、単一成分溶媒、好ましくは酢酸イソプロピルを使用することが好適である。いくつかの実施形態では、三級アミンが溶解した溶媒と混合された抗溶媒、例えば、酢酸イソプロピル/ヘプタンを含むことが好適である。これらの実施形態では、反応混合物と三級アミン溶液の混合により、結果として式Icの化合物の塩形態が沈殿し、これは、濾過によって収集し、乾燥させてステップ2において使用することができる。いくつかの実施形態では、カップリングされた生成物を沈殿させるために、三級アミンとして、N,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミンを使用することが好適である。
ステップII − 第2アミド化カップリング反応
式Iの化合物を調製するための、本発明の方法の第2ステップは、ステップIによって提供されたアンモニウム塩化合物Icと式Idの化合物および式Id’の化合物から選択される塩化合物との間で第2カップリング反応を実施するためのものである。本発明のいくつかの実施形態では、式Id’の化合物を利用することが好ましい。したがって、第2アミド化カップリング反応は、少なくとも1つのペプチドカップリング試薬ならびに、三級アミン、アミド、およびモルホリン化合物、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される塩基性窒素原子を含有する1つまたは複数の試薬の存在下で、式Icの化合物を、式Idの選択された塩化合物と反応させることによって実施される。一般に、この反応は、約−10℃から約+30℃、好ましくは約30℃未満の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、溶媒として酢酸エチルを使用することが好適である。使用することができる他の溶媒として、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルアセトアミド、およびアセトニトリル(ACN)、およびこれらの2つ以上の混合物が挙げられる。本発明の方法のステップIIで使用するのに適したペプチドカップリング試薬として、それだけに限らないが、例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、水湿潤性および水和物の両方)、エチル[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド−塩酸塩(EDCI−HCl)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−クロロ−3,5−ジメトキシトリアジン(DMT−Cl)、2−ヒドロキシピリジン、およびこれらの2つ以上の組合せが挙げられる。本発明のいくつかの実施形態では、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、およびこれらの2つ以上の組合せから選択される溶媒中で、選択されたカップリング剤(複数も)を利用することが好適である。本発明のいくつかの実施形態では、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,6,−ルチジン、N−メチルモルホリン、およびテトラメチルエチレンジアミンから選択される、塩基性窒素原子を含有する1つまたは複数の部分を利用することが好適である。
本発明のいくつかの実施形態では、以下の組合せ、すなわち(i)EDCI−HClと組み合わせた、DMFまたはNMPを含む酢酸エチル中のHOBt一水和物、(ii)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノンを含む酢酸エチル中の水湿潤性HOBt、(iii)EDCI−HClと組み合わせた、DMFまたはN−メチルピロリジノン(NMP)を含む酢酸エチル中のDMAP、(iv)酢酸エチルおよびDMF中のカルボニルジイミダゾール(CDI)、(v)DMFを含む酢酸エチル中の1−クロロ−3,5−ジメトキシ−トリアジン、(vi)1,3,5トリメトキシ−2,4,6−トリアジン、ならびに(vii)EDCI−HClを伴った、DMFを含む酢酸エチル中の2−ヒドロキシピリジンから選択される、1つまたは複数のカップリング試薬と1つの溶媒を含むカップリング試薬を使用することが好適である。いくつかの実施形態では、塩基性窒素原子を有する部分として、三級アミンジイソプロピルエチルアミンまたはN−メチルモルホリンを加えることが好適である。
一般に、使用される式Icのアンモニウム塩の量と式Idの塩化合物の量の比は、約0.76当量のアンモニウム塩Ic:1.0当量の式Idの塩化合物から約1.0当量のアンモニウム塩Ic:1.1当量の式Idの塩化合物であり、1:1.1の比が使用されることが好ましい。一般に、使用されるカップリング剤の量は、使用される式Icのアンモニウム塩の量に基づいて、少なくとも約1.05当量である。一般に、提供される追加の三級アミンの量は、存在する式Icの化合物の量に基づいて、約0.5当量から約2.5当量、好ましくは約0.75当量から約2.0当量である。
式Id’の塩化合物が使用された実施形態では、上記スキームIを参照すると、第2ステップ(2’b)が実施され、この中で付加物の−OH官能基が酸化されることによって、対応するケトンが提供され、したがって式Iの化合物が提供される。この酸化は、上述した特許および公開された出願の手順、例えば、米国特許出願第7,012,066号の第451欄、20から29行に記載されている手順、および代理人整理番号CD06366L01下で、2006年11月13日に出願された同時係属米国出願に記載されている手順に従って実施することができる。
本方法のステップIで使用される出発物質、および本方法のステップIIで使用される式Idの塩化合物は、上述した特許および公開された出願のいずれかに記載されている手順に従って調製することができる。
(実施例1)− スキームII、ステップIによる、Ic’(N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン塩)の調製
反応器(R−1)中に、351kgの化合物Ia、314kgの化合物Ib,および807Lのアセトニトリルを装填した。バッチ温度は、0から10℃に調整した。温度を0から15℃に維持しながら、323kgの2,6−ルチジン、その後に123LのアセトニトリルをR−1に装填した。351kgのEDCI−HCl、その後に123Lのアセトニトリルを、5から25℃の間で装填した。この混合物を20から30℃で4時間撹拌した。反応の完了は、HPLCにより未反応化合物Iaが0.75%未満であることが示されることによって確認した。1755LのMTBE、その後に807kgの9.9%HClを、15℃から25℃の間でR−1に装填した。このバッチを15分間撹拌し、少なくとも30分間静置し、水層をHOLD TANKに分離した。807kgの9.9%HClを、15から25℃でR−1に装填した。このバッチを15分間撹拌し、30分間静置し、水層をHOLD TANKに分離した。211kgの炭酸水素ナトリウム、その後に4001Lの水をR−2に装填し、すべての固体が溶解するまで全体を撹拌した。R−2中の1404LのNaHCO溶液を、15から25℃でR−1に移した。この混合物を15分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をHOLD TANKに分離した。140kgの塩化ナトリウムを、R−2中のNaHCO溶液に装填した。R−2中のNaHCO/NaCl溶液の半分をR−1に移した。R−1中の全体を15分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をHOLD TANKに分離した。R−2中のNaHCO/NaCl溶液の残りをR−1に移した。R−1中の全体を15分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をHOLD TANKに分離した。R−1中のバッチを真空下で濃縮して約1053Lにした。97kgの水酸化リチウム一水和物、その後に1404Lの水をR−2に装填し、この混合物を、すべての固体が溶解するまで20から30℃で撹拌した。R−2中の水酸化リチウム溶液をR−1に移した。全体を20から30℃で3時間撹拌した。加水分解の完了は、HPLCにより100%の変換が示されることによって確認した。1053LのMTBE、その後に1404Lの水をR−1に装填した。この混合物を20分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をR−2に分離した。有機層をHOLD TANKに移した。1053LのMTBEをR−2に装填した。この混合物を約10分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をR−1に移した。有機層をHOLD TANKに移した。293kgの9.9%HCl、その後に1530kgの酢酸イソプロピルと660kgの9.9%HClを、20から30℃でR−1に装填した。R−1中の混合物を30分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をHOLD TANKに分離した。35kgの塩化ナトリウム、その後に702Lの水をR−2に装填した。R−2中のNaCl溶液をR−1に移した。この混合物を、15から25℃で15分間撹拌し、少なくとも30分間静置した。水層をHOLD TANKに分離した。R−1中のバッチ、その後に306kgの酢酸イソプロピルすすぎ液を、1μmのインラインフィルターを介してR−2に移した。R−2中のバッチを、真空下、35から60℃で濃縮して約1404Lにした。918kgの酢酸イソプロピルをR−2に装填し、このバッチを、真空下、35から60℃で濃縮して約1404Lにした。このバッチ中の水含有量は、0.5%w/w未満であった。1530kgの酢酸イソプロピルをR−2に装填した。バッチ温度を43から48℃に調整し、109kgのN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCA)をR−2に装填した。11Lの酢酸イソプロピル中の4kgの化合物Ic’シードをR−2に装填した。このバッチを5時間、43から48℃で1時間撹拌した。130kgのDMCAを、43から48℃で2時間かけてR−2に装填した。153kgの酢酸イソプロピルすすぎ液をR−2に装填した。このバッチを3時間かけて5から10℃に冷却した。このバッチを遠心機で少しずつ濾過した。湿ったケーキを冷酢酸イソプロピルで洗浄し、真空下、25℃で4時間、その後に45℃で少なくとも8時間乾燥させた。706kgの化合物Ic’を得た(90%の収率)。
Figure 0004955779
Figure 0004955779
(実施例2)− EDCI−HClが存在する状態でのNMP中の湿潤HOBTを使用する、スキームII、ステップ2による、式Ixの化合物の調製
反応器中に80mLの酢酸エチルを反応器に装填し、その後に20.01g(40.4mmol)のIc’、および9.20g(44.1mmol、1.09当量)のId’を装填した。追加の20mLの酢酸エチルと20.5gのN−メチルピロリジノンを反応器中に装填した。反応器の内容物を15℃に冷却した。さらに、3.67g(27.16mmol、0.59当量)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物、その後に2.96gの水を装填した。N−メチルモルホリン(2.83g、28.0mmol、0.63当量)、引き続いてエチル[(3−ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド−塩酸塩(EDCI−HCl)、(9.98g、52.1mmol、1.30当量)を、反応混合物中に順次装填した。この反応混合物を、完了するまで(LC分析によって0.5面積%未満のIc’しか残っていない)、この場合3時間、15℃で撹拌した。
反応器温度を20℃に上昇させ、80mLのDI水、その後に40mLの9.9%塩酸水溶液を添加した。反応器内容物を20℃で13分間撹拌し、次いで90分間分離させた。水層を除去し、60mLの酢酸エチルで処理した。この混合物を20℃で20分間撹拌し、次いで25分間分離させた。この有機層を前述の有機層と合わせた。合わせた有機層を、80mLのDI水と40mLの9.9%塩酸水溶液で処理した。この混合物を20℃で15分間撹拌し、次いで28分間分離させた。水層を取り出して廃棄した。有機層を120mLの0.45M炭酸カリウム溶液で処理し、20℃で21分間撹拌し、次いで30分間分離させた。この水層を取り出して廃棄した。次いで有機層を120mLの0.45M炭酸カリウム溶液で処理し、20℃で31分間撹拌し、次いで28分間分離させ、引き続いて水層を取り出して廃棄した。有機層を120mLのDI水で処理し、20℃で15分間撹拌し、次いで層を59分間分離させた。水層を取り出して廃棄した。有機層中の式Ixの化合物のLCによる溶液収率は92%である。
(実施例2a)
100gの出発Ic’を含む同様のバッチで、式Ixの化合物を含有する、得られた有機層を次に濃縮して486.45gにした。162.17gのこの物質(KF=5.6%)を92mLの酢酸エチルで処理し、エバポレーションによって濃縮して98mLにし、次いで7mLの酢酸エチルで処理した(KF=3.0%)。0.75mLのDI水を添加することによってKFを3.8%にした。この酢酸エチル溶液を、丸底フラスコ中の−10℃のヘプタンに、シリンジポンプによって2時間かけて徐々に添加した。添加後、このスラリーを−10℃で15分間撹拌し、次いで濾過し、66mL、次いで55mLの冷ヘプタンで洗浄した。白色固体をフィルターで30分間乾燥させ、次いで室温真空乾燥器中で3日間乾燥させた。真空乾燥器の温度を、1日間70℃に上昇させた。式の化合物の最終固体量は、31.51gであり、89.6%の収率であった。
(実施例3)− EDCI−HClが存在する状態でHOBT一水和物を使用する、スキームII、ステップ2による式Ixの化合物の調製
EDCI−HCl(244.00kg、1272mol、1.27当量)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(80.00kg、592mol、0.59当量)、および236.00kg(1131mol、1.13当量)の式Id’の化合物(スキームII、ステップ2)を反応器に装填し、DMF(1407kg)および酢酸エチル(1492L)中に溶解させた。この反応物を6.2℃に冷却し、ジイソプロピルエチルアミン(80.00kg、619mol、0.62当量)を添加し、その後に525.00kg式Id’の化合物(94.68%w/w、1004mol、1.00当量)を固体装填物として添加した。この反応混合物を、撹拌しながら0℃から10℃の温度で30分間維持し、次いで1.5時間かけて20℃から25℃に加温し、撹拌を継続しながら20℃から25℃の温度で3.5時間維持した。反応温度を15℃から25℃に調整し、水(2486.5L)と酢酸エチル(3486.8L)を添加し、その後に36%HCl(224.0kg)を添加した。この混合物を15分間撹拌し、次いで水層を取り出した。この水層を酢酸エチル(5438L)で逆抽出した。合わせた有機物を水(1988.5L)および36%HCl(70.00kg)で処理した。この混合物を15分間撹拌し、水層を取り出した。次いで有機層を0.45MのKCO(水溶液)(1991.2Lの水と124.00kgのKCO)で処理した。この混合物を15分間撹拌し、水層を取り出した。有機層を0.75MのKHCO(水溶液)(2010L)で処理した。この混合物を15分間撹拌し、水層を取り出した。有機層を0.75MのKHCO(水溶液)(1935L)で処理した。この混合物を15分間撹拌し、水層を取り出した。有機層を水(1989.6L)で処理した。この混合物を15分間撹拌し、水層を取り出した。有機層を真空下で濃縮して1590Lにし、水(19.1L)を添加し、この混合物を2.5時間かけて−10℃のヘプタン(7457.3L)に添加した。得られた固体生成物を遠心濾過によって単離し、冷ヘプタンで洗浄し、真空下、30℃で6時間、次いで70℃で15時間乾燥させることによって、白色固体としての式Ixの化合物を得た(473.55kg、90.4%)。
(実施例4)− EDCI−HClが存在する状態でのHOBTと式1d’の化合物の選択された鏡像異性体を使用する、スキームII、ステップ2による式Ixの化合物の調製
2.5g(12mMol.)の混合(S,SとR,R)鏡像異性体および0.25g(1.2mMol.)の混合(R,SとS,R)鏡像異性体(鏡像異性体の比87/13、[(RR+SS)/(RS+SR)])を含む式1d’の化合物(スキームII、ステップ2)を、21mlの酢酸エチル中で1.0gの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT、7.4mmol)と混合した。この混合物を0℃から5℃の間の温度に冷却した。この反応混合物に、2.1gのN,N−ジイソプロピルエチルアミン(16.2mmol)、5mlの1−メチル−2−ピロリジノン、および4.7gの式1c’の化合物(9.5mmol)を添加し、その後に2.85gの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI HCl、14.9mmol)を添加した。この反応混合物の温度を、撹拌しながら0℃と10℃の間で15分間維持し、次いで20℃と25℃の間の温度に徐々に加温し、撹拌しながらその温度範囲で一晩維持した。撹拌期間の最後に、15℃と25℃の間の温度を維持しながら、40mLの酢酸エチルと25mLの3NのHClを反応混合物に添加した。層を分離した。有機層を、3NのHClの15mlの1アリコート、水の15mlの1アリコート、水中の10%の炭酸カリウムの20mLの3アリコート、および水の1つの20mLアリコートで連続的に洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチルを再び添加し、濃縮して乾燥させた。式Ixの生成物を白色粉末として得た(3.3g、87/13の(RR+SS)/(RS+SR)の比)。
(実施例5)− EDCI−HClが存在する状態でのHOBTと式1d’の化合物の選択された鏡像異性体を使用する、スキームII、ステップ2による式Ixの化合物の調製
2.5g(12mMol.)の混合(S,RとR,S)鏡像異性体および0.25g(1.2mMol.)の混合(S,SとR,R)鏡像異性体(鏡像異性体の比10/90、[(RR+SS)/(RS+SR)])を含む式1d’の化合物(スキームII、ステップ2)を、21mlの酢酸エチル中で1.0gの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT、7.4mmol)と混合した。この混合物を0℃から5℃の間の温度に冷却した。この反応混合物に、1.8gのN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.9mmol)、5mlの1−メチル−2−ピロリジノン、および4.7gの式1c’の化合物(9.5mmol)を添加し、その後に2.35gの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI HCl、12.2mmol)を添加した。この反応混合物の温度を、撹拌しながら0℃と10℃の間で15分間維持し、次いで20℃と25℃の間の温度に徐々に加温し、撹拌しながらその温度範囲で一晩維持した。撹拌期間の最後に、15℃と25℃の間の温度を維持しながら、40mLの酢酸エチルと25mLの3NのHClを反応混合物に添加した。層を分離した。有機層を、3NのHClの15mlの1アリコート、水の15mlの1アリコート、水中の10%の炭酸カリウムの20mLの1アリコート、および水の1つの20mLアリコートで連続的に洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチルを再び添加し、濃縮して乾燥させた。有機層を濃縮し、酢酸エチルを再び添加し、濃縮して乾燥させた。式Ixの生成物を白色粉末として得た(3.8g、10/90の(RR+SS)/(RS+SR)の比)。
(実施例6)− 式Ic’の化合物のCDI処理から調製される中間体を介した、式Ixの化合物の調製
Figure 0004955779
式Ixの化合物を、以下の手順に従って、CDIを使用するカップリング反応で生成した。
1.53.2gの1C’塩(94.3wt/wt%、50g活性)を装填する
2.150ml(3回)のDMFを装填(KF:0.1%)する;
3.11〜16mlのDIPEA(0.8〜1.2当量、KF:0.04%)を装填し、次いで19.2g(1.15当量)のCDIを装填する;
4.バッチを室温で2〜3時間撹拌する
注:必要に応じて、反応を促進して完了させるためにより多くのCDIを添加する;
5.23.75g(1.12当量)の1d’を周囲温度で装填し、反応が完了するまで周囲温度で撹拌する;
6.バッチを10℃に冷却し、350ml(7回)EtOAcを添加し、次いで250ml(5回)の水を添加する;
7.反応混合物を15℃から20℃で維持しながら、濃HClを用いて水層のpHを約0.5に調整し、層を分離する;
8.有機層を1NのHClで2〜3回洗浄する;
9.有機層を2アリコートの8〜10%KCOおよび/またはKHCO水溶液で洗浄する;
10.有機層を水で4回洗浄する
11.一般に、98.95面積%の純度を有する式Ixの化合物の80.3%の溶液収率である有機層からアッセイかつ/または単離する。
(実施例7a)− EDCI−HClの存在下で、カップリング剤として2−ヒドロキシピリジンを使用する、スキームIIによる、式Ixの化合物の調製
室温の、100mLのメチルt−ブチルエーテルとDMFの1:1混合物を含有する反応容器中に、11.70gのEDCI−HCl(61.0mmol、1.62当量)、11.31gの式Id’の化合物(54.2mmol、1.44当量)、および2.64gの2−ヒドロキシピリジン(27.8mmol、0.74当量)を懸濁させた。ジイソプロピルエチルアミン(12.8mL、73.5mmol、1.95当量)をこの反応混合物に添加し、その後に20.00gの固体形態での式Ic’の化合物((93.1%w/w)、37.6mmol、1.00当量)を装填した。この反応混合物を、室温(19℃から22℃)で一晩撹拌し、HPLCによってモニターして完了した。撹拌期間の最後に、50mLのメチルt−ブチルエーテルと50mLの2.5%HCl水溶液を反応混合物に添加した。水層を、4アリコートの50mLのメチルt−ブチルエーテルで逆抽出した。合わせた有機層を、100mLの2.5%HCl(水溶液)、100mLの1%HCl(水溶液)、100mLの水、100mLの0.45MのKCO(水溶液)、100mLの0.75MのKHCO(水溶液)、および100mLの水で順次洗浄した。有機層を濃縮して136mLにし、10℃に冷却した。冷状態の濃縮された有機層に、200mLの0℃のヘプタンを50分かけて添加した。得られたスラリーを50分間撹拌し、固体を濾過によって単離し、35mLのヘプタンで洗浄した。こうして得られた固体を真空下で、75℃で一晩乾燥させることによって、所望の生成物の約1gの白色固体(濾液とフラスコ壁への損失4.59g)(全収率26.6%)を得た。
(実施例7b)− EDCI−HClの存在下で、カップリング剤としてDMAPを使用する、スキームIIによる、式Ixの化合物の調製
室温の、120mLの酢酸エチルとDMFの1:1混合物を含有する反応容器中に、9.75gのEDCI−HCl(50.9mmol、1.35当量)、9.79gの式Id’の化合物(46.9mmol、1.24当量)、および2.76gのDMAP(22.6mmol、0.60当量)を懸濁させた。ジイソプロピルエチルアミン(10.2mL、58.6mmol、1.51当量)をこの反応混合物に添加し、その後に20.03gの固体形態での式Ic’の化合物((93.1%w/w)、37.7mmol、1.00当量)を装填した。この反応混合物を、室温(19℃から22℃)で17時間撹拌し、HPLCによってモニターして完了した。反応が完了したとき、50mLの酢酸エチルと100mLの2.5%HCl水溶液を反応混合物に添加した。水層を、60mLの酢酸エチルで逆抽出した。合わせた有機層を、80mLの1%HCl(水溶液)、80mLの水、80mLの0.45MのKCO(水溶液)、80mLの0.75MのKHCO(水溶液)、80mLの0.75MのKHCO(水溶液)、および80mLの水で順次洗浄し、次いでエバポレーションによって濃縮して47.45gにした。濃縮物から結晶化したSS異性体と2.75mlの水をスラリーに添加した。このSS異性体は、4〜5時間以内に溶解した。有機濃縮物を、47.5分かけて171mLの0℃のヘプタンに添加し、0℃で30分間撹拌した。固体がこの混合物から沈殿し、この固体生成物を真空濾過によって単離した。こうして得られた固体を真空乾燥器中で、75℃で18時間乾燥させることによって、11.2gの式Ixの化合物(56.9%の収率、91.0%wt/wtの純度)を得た。
(実施例7c)− EDCI−HClの存在下で、カップリング剤として1,3,5−トリメトキシ−2,4,6トリアジンを使用する、スキームIIによる、式Ixの化合物の調製
室温の、100mLの酢酸エチルとDMFの1:1混合物を含有する反応容器中に、7.56gの1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリアジン(43.1mmol、1.13当量)、および9.79gの式Id’の化合物(46.9mmol、1.23当量)を懸濁させた。N−メチルモルホリン(4.7mL、42.7mmol、1.12当量)をこの反応混合物に添加し、その後に20.01gの固体形態での式Ic’の化合物((93.9%w/w)、38.0mmol、1.00当量)を装填した。この反応混合物を、室温(19℃から22℃)で25.5時間撹拌し、HPLCによってモニターして完了した。反応が完了すると、50mLの酢酸エチルと100mLの1Mクエン酸水溶液を反応混合物に添加した。水層を、60mLの酢酸エチルで逆抽出した。合わせた有機層を、100mLの1Mクエン酸(水溶液)、80mLの1Mクエン酸(水溶液)、85mLの水、80mLの0.45MのKCO(水溶液)、80mLの0.75MのKHCO(水溶液)、80mLの水、および80mLの1Mクエン酸(水溶液)で順次洗浄した。HPLC分析により、この溶液は、84.7%の収率の式Ixの化合物を含有していることが示された。
本発明を、上記に示した特定の実施形態を用いて、かつこれらととともに説明してきたが、これらの例は例示的であり、限定するものではないことを意味する。これらの多くの代案、改変、および他の変形は、当業者に明らかとなろう。すべてのそのような代案、改変、および変形は、本発明の精神および範囲内に入ることが意図されている。

Claims (12)

  1. 式Iの化合物
    Figure 0004955779
    を提供するための方法であって、
    (i)少なくとも1つのペプチドカップリング試薬と、三級アミン、三級アミド、モルホリン化合物、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される、塩基性窒素原子を有する少なくとも1つの試薬の存在下で、式Icの化合物の三級アミン塩
    Figure 0004955779
    を、式IdおよびId’の塩化合物
    Figure 0004955779
    から選択される化合物とカップリングさせるステップと、
    (ii)ステップ(i)で選択される塩化合物が式Id’の化合物であるとき、ステップ(i)で生成される化合物を酸化させることによって、式Iの化合物を得るステップとを含み、
    ステップ(i)が、酢酸エチル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびN−メチルピロリジニン(NMP)、およびこれらの2つ以上の混合物から選択される極性有機溶媒中で実施される、方法。
  2. 式Icの化合物中の対イオンRNがN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンである、請求項に記載の方法。
  3. ペプチドカップリング試薬が、(i)EDCI−HClと組み合わせた、ジメチルホルムアミド(DMF)を含む酢酸エチル中のHOBt一水和物、(ii)EDCI−HClと組み合わせた、NMPを含む酢酸エチル中のHOBt一水和物、(iii)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノン(NMP)を含む酢酸エチル中の水湿潤性HOBt、(iv)EDCI−HClと組み合わせた、N−メチルピロリジノン(NMP)を含む酢酸エチル中のDMAP、(v)EDCI−HClと組み合わせた、DMFを含む酢酸エチル中のDMAP、(v)DMFを含む酢酸エチル中のカルボニルジイミダゾール(CDI)、(vi)DMFを含む酢酸エチル中の1−クロロ−3,5−ジメトキシ−トリアジン、(vii)DMFを含む酢酸エチル中の1,3,5トリメトキシ−2,4,6−トリアジン、ならびに(viii)EDCI−HClの存在下での、酢酸エチル/DMF混合物中の2−ヒドロキシピリジンから選択される、請求項に記載の方法。
  4. ステップ(i)の前記塩基性窒素原子を有する少なくとも1つの試薬が、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、2,6−ルチジン、およびテトラメチルエチレンジアミンから選択される、請求項に記載の方法。
  5. 式Icの化合物を提供する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法であって、該工程が、
    (a)EDCI−HCl、2,6−ルチジン、および式Icaのカップリングされたアミド生成物
    Figure 0004955779
    を含有する反応混合物を形成するための条件を提供するのに適した溶媒の存在下で、式Iaの化合物
    Figure 0004955779
    を、式Ibの化合物
    Figure 0004955779
    とカップリングさせるステップと、
    (b)水中のLiOH、その後に酢酸イソプロピル中のHClで、ステップ(a)で生成された反応混合物を順次処理することにより、前記反応混合物を後処理することによって、生成物のアセテート形態から遊離酸を遊離させるステップと、
    (c)ステップ(b)で生成された遊離酸を、酢酸イソプロピル中の三級アミンで処理することによって、式Icの三級アミン塩を沈殿させるステップと
    を含む方法。
  6. ステップ(a)で選択される溶媒がアセトニトリルである、請求項に記載の方法。
  7. ステップ「c」で使用される三級アミンがN,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミンである、請求項に記載の方法。
  8. カップリングステップ(a)で使用される、式Ibの化合物の形態が、少なくとも0%eeの式(Ib−D)
    Figure 0004955779
    の(S,R,S)鏡像異性体を含む、請求項に記載の方法。
  9. 式Ibの化合物が、少なくとも5%eeの式(Ib−D)の(S,R,S)鏡像異性体を含む、請求項に記載の方法。
  10. 式Ibの化合物が、少なくとも8%eeの式(Ib−D)の(S,R,S)鏡像異性体を含む、請求項に記載の方法。
  11. 式Ibの化合物が、少なくとも9%eeの式(Ib−D)
    Figure 0004955779
    の(S,R,S)鏡像異性体を含む、請求項に記載の方法。
  12. 式Ic’
    Figure 0004955779
    の化合物。
JP2009542866A 2006-12-20 2007-12-18 (1r,2s,5s)−n−[(1s)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2s)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを調製するための方法 Expired - Fee Related JP4955779B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US87644706P 2006-12-20 2006-12-20
US60/876,447 2006-12-20
PCT/US2007/025804 WO2008079216A1 (en) 2006-12-20 2007-12-18 Process for preparing (1r,2s,5s)-n-[(1s)-3-amino-1-(cyclobutylmethyl)-2,3-dioxopropyl]-3-[(2s)-2-[[[(1,1-dimethylethyl)amino]-carbonyl]amino]-3,3-dimethyl-1-oxobutyl]-6,6-dimethyl-3-azabicyclo[3.1.0]hexane-2-carboxamide

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010513499A JP2010513499A (ja) 2010-04-30
JP4955779B2 true JP4955779B2 (ja) 2012-06-20

Family

ID=39232899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009542866A Expired - Fee Related JP4955779B2 (ja) 2006-12-20 2007-12-18 (1r,2s,5s)−n−[(1s)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2s)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを調製するための方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US8163937B2 (ja)
EP (1) EP2121605B1 (ja)
JP (1) JP4955779B2 (ja)
CN (1) CN101611000B (ja)
AR (1) AR064465A1 (ja)
CA (1) CA2672620A1 (ja)
ES (1) ES2439246T3 (ja)
HK (1) HK1133261A1 (ja)
HR (1) HRP20131156T1 (ja)
MX (1) MX2009006884A (ja)
PL (1) PL2121605T3 (ja)
PT (1) PT2121605E (ja)
WO (1) WO2008079216A1 (ja)
ZA (1) ZA200904330B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200924774A (en) * 2007-10-26 2009-06-16 Astrazeneca Ab Fused pyrrolidine 1,2,4-triazole derivatives as modulators of mGluR5
WO2012151271A1 (en) * 2011-05-04 2012-11-08 Merck Sharp & Dohme Corp. Processes for preparing inhibitors of the hepatitis c virus
CN103508918B (zh) * 2012-06-18 2015-09-09 上海医药工业研究院 带有环丁基的α-羟基β-氨基酯类化合物及其制备方法
WO2014061034A1 (en) * 2012-10-18 2014-04-24 Msn Laboratories Limited Process for preparation of boceprevir and intermediates thereof
WO2014083575A2 (en) 2012-11-29 2014-06-05 Mylan Laboratories Ltd Improved process for the preparation of boceprevir intermediate
CN103936652B (zh) * 2013-01-18 2016-07-06 上海医药工业研究院 抗丙肝药物Boceprevir的中间体IV及其制备方法和应用
CN103936651B (zh) * 2013-01-18 2016-06-22 上海医药工业研究院 抗丙肝药物Boceprevir的中间体Ⅲ及其制备方法和应用
CN103936818B (zh) * 2013-01-18 2017-09-29 上海医药工业研究院 抗丙肝药物Boceprevir的中间体Ⅰ及其制备方法和应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK1385870T3 (da) * 2000-07-21 2010-07-05 Schering Corp Peptider som inhibitorer af NS3-serinprotease fra hepatitis C-virus
AR044694A1 (es) * 2003-06-17 2005-09-21 Schering Corp Proceso y compuestos intermedios para la preparacion de (1r, 2s,5s) - 3 azabiciclo [3,1,0] hexano-2- carboxamida, n- [3- amino-1- (ciclobutilmetil) - 2, 3 - dioxopropil] -3- [ (2s) - 2 - [[ [ 1,1- dimetiletil] amino] carbonilamino] -3,3-dimetil -1- oxobutil]-6,6 dimetilo
US20050249702A1 (en) * 2004-05-06 2005-11-10 Schering Corporation (1R,2S,5S)-N-[(1S)-3-amino-1-(cyclobutylmethyl)-2,3-dioxopropyl]-3-[(2S)-2-[[[(1,1-dimethylethyl)amino]carbonyl]amino]-3,3-dimethyl-1-oxobutyl]-6,6-dimethyl-3-azabicyclo[3.1.0]hexane-2-carboxamide as inhibitor of hepatitis C virus NS3/NS4a serine protease

Also Published As

Publication number Publication date
US8163937B2 (en) 2012-04-24
HRP20131156T1 (hr) 2014-01-03
HK1133261A1 (en) 2010-03-19
PT2121605E (pt) 2014-02-11
MX2009006884A (es) 2009-07-03
JP2010513499A (ja) 2010-04-30
WO2008079216A1 (en) 2008-07-03
EP2121605B1 (en) 2013-11-20
CN101611000B (zh) 2013-08-21
ES2439246T3 (es) 2014-01-22
PL2121605T3 (pl) 2014-05-30
EP2121605A1 (en) 2009-11-25
AR064465A1 (es) 2009-04-01
ZA200904330B (en) 2010-04-28
CA2672620A1 (en) 2008-07-03
CN101611000A (zh) 2009-12-23
US20100145013A1 (en) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4955779B2 (ja) (1r,2s,5s)−n−[(1s)−3−アミノ−1−(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[(2s)−2−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]−アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドを調製するための方法
EP3412665B1 (en) Suvorexant intermediates and preparation methods thereof
TW200808770A (en) Novel processes for the preparation of DPP IV inhibitors
JP6862354B2 (ja) ナイトロジェンマスタード誘導体の調製方法
Myers et al. A one-step synthesis of pseudoephedrine glycinamide, a versatile precursor for the synthesis of α-amino acids
CA2647457C (en) A hydride reduction process for preparing quinolone intermediates
JPH11513984A (ja) 成長ホルモン分泌促進剤の製造方法
JP4294121B2 (ja) ピリドンカルボン酸誘導体の製造方法およびその中間体
JP5260062B2 (ja) β−アミノ−α−ヒドロキシ酸アミド誘導体の製造法
JP2020536898A (ja) スピロ誘導体を調製するためのプロセス
US6258956B1 (en) Synthesis of 3-amino-3-aryl propanoates
EP1930324A1 (en) Process for the preparation of atazanavir
EP1466896A1 (en) Process for producing crystal of benzenesulfonamide derivative, and novel crystal of intermediate therefor and process for producing the same
JP2013528214A (ja) 結晶性エザチオスタット塩酸塩非溶媒和物d型の調製
WO2001060795A1 (fr) Procedes pour preparer des derives d'aminoacides a activite optique
CA2412787A1 (en) Process for the preparation of 5-phenylpentanoyl-ala-argl-{2-[3-amino-2-oxopyrrolidin-1-yl]propionyl}-ala-arg-ala-4-aminophenylacetamide
JP4463515B2 (ja) L−アンセリンの合成法
WO2023058645A1 (ja) 化合物又はその薬学的に許容される塩の製造方法
JP2002265481A (ja) 高分子担持光学活性ホスフィン化合物
JP2023515000A (ja) パノビノスタットの製造方法
JP2004238322A (ja) (r)−3−アミノペンタンニトリルメタンスルホン酸塩の製造方法
JP3832919B2 (ja) 光学活性シアンヒドリンの製造法
JPH08253497A (ja) ペプチド型化合物
CN114106089A (zh) 一种经由碳氢活化芳基化合成β2AR别构调节剂化合物的方法
JP2000001474A (ja) N―ベンジル―3―ヒドロキシアゼチジンの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees