JP3832919B2 - 光学活性シアンヒドリンの製造法 - Google Patents

光学活性シアンヒドリンの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明、は光学活性N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリル(以下光学活性AHPBNという場合もある。)を効率的に収率良く製造する方法に関する。本発明の光学活性AHPBNは、抗癌剤であるベスタチン、降圧剤であるレニンインヒビター、HIV治療薬などの中間体として重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
光学活性AHPBNを選択的に合成する方法としては、Tetrahedron Letters、Vol29、p3295,1988に記載された方法がある。
【0003】
しかし、この方法によれば光学活性AHPBNの選択的合成には、高価な試薬と−20℃以下という極めて低温の反応条件を要するという欠点があり、そのためこの方法は工業的に適していない。一方、N−保護−L−フェニルアラニナールに、亜硫酸水素ナトリウム及びシアン化カリを反応させる方法は(特開昭62−33141)常温で行なえるが光学活性体の選択性が悪くかつ、工業的に容易に光学活性体のみを分離する方法も知られていないため、低収率でしか光学活性体が得られず、光学活性体を得る方法としては高価なものとならざるを得なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
我々は、これらの問題について鋭意検討した結果、AHPBNのジアステレオマーをアミンおよび有機溶媒の存在下に処理することにより、2位の炭素原子を異性化させることが出来、溶解度の低い方の光学活性体を系外に取り出すことにより連続的に異性化が起き、溶解度の低い方の光学活性体を高収率で得られること、また、AHPBNのジアステレオマーを含有する(a)エーテル系溶媒単独またはエーテル系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒もしくは(b)芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒から、光学活性体、例えば(2R,3S)体を析出させるならば目的とする(2R,3S)体を選択的に高収率で析出させることが出来ること、更にこれらの両者の方法を組み合わせることにより、それぞれ単独で実施するよりも更に高収率で光学活性AHPBNを得ることが出来ることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の(1)〜(14)に関する。
【0005】
(1) N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマー混合物をアミン及び有機溶媒の存在下で処理することを特徴とする下記一般式(1)
【化2】
Figure 0003832919
(式中R1及びR2は水素原子又はアミノ基の保護基を示し、*2及び*3の立体配置は、*2がR配置のとき*3はS配置、又*2がS配置のとき*3はR配置を示す。)
で表される光学活性シアンヒドリンの製造法
(2)アミンの使用量がN−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマー混合物に対して、0.1〜10mol%で、処理温度が0℃から還流の温度である(1)記載の製造法
【0006】
(3)有機溶媒が、エーテル系溶媒単独又はエーテル系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒又は芳香族炭化水素系溶媒単独又は脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒である(1)記載の製造法
(4)エーテル系と脂肪族炭化水素系溶媒の混合比及び芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合比が各々1:0〜6である(3)記載の製造法
(5)エーテル系溶媒がイソプロピルエーテル、脂肪族炭化水素系溶媒がn−ヘプタン、芳香族炭化水素系溶媒がトルエンである(3)記載の製造法
(6)アミンが3級アミンである(1)ないし(3)記載の製造法
(7)アミンがトリエチルアミンである(6)記載の製造法
(8)一般式(1)においてR1又はR2のいずれかが置換又は非置換ベンジルオキシカルボニル基で、もう一方が水素原子である(1)記載の製造法
【0007】
(9)(2S,3S)又は(2R,3R)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをアミン及び有機溶媒の存在下で処理することを特徴とし、それぞれ対応する(2R,3S)体又は(2S,3R)体の製造法
(10)(2RS,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをアミン及び芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒の存在下で処理することを特徴とし、かつ該混合溶媒の混合比率が1:2〜6である(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの製造法
【0008】
(11)(2RS,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをアミン及び有機溶媒の存在下に処理し、(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルを得、ついで加水分解することを特徴とする(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の製造法
(12)加水分解反応が、10〜40%の鉱酸水溶液を(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの1重量部に対し、3〜20倍容量用い、50℃〜還流の温度で行なうことを特徴とする(11)記載の製造法
(13)Nー保護−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フエニルブチロニトリルのジアステレオマーを含有する(a)エーテル系溶媒単独またはエーテル系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒もしくは(b)芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒から、(2R,3S)体を選択的に析出させることを特徴とする(2R,3S)−N−保護−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの製造法
(14)(2R,3S)体を選択的に析出させて残ったろ液に更にアミンを添加して該ろ液から(2R,3S)体を得る上記(13)記載の製造法
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を更に詳しく説明すると次のとおりである。
本発明により光学活性シアンヒドリンを収率よく得るには、シアンヒドリンのジアステレオマー混合物をアミン及び有機溶媒で処理すればよい。処理方法はジアステレオマー混合物とアミン及び該溶媒を接触させればよく、好ましくはサスペンジョンすればよい。析出した光学活性シアンヒドリン結晶はろ過等の常法により、これを取り出すことができる。
【0010】
尚、本発明で使用するシアンヒドリンのジアステレオマー混合物としては、(2RS,3R),(2RS,3S)いずれでもよいが、(2RS,3S)体が好ましい。(2RS,3R),(2RS,3S)の各ジアステレオマー混合物は、それぞれD−及びL−フェニルアラニナールより後記の方法で得ることができる。原料ジアステレオマーにおけるそれぞれの光学活性体の混合割合はいずれでもよい。これらのジアステレオマー混合物は通常用いられるシアンヒドリンの製造法によって得られたものであればいずれでもよい。また該ジアステレオマー混合物は湿気を帯びたままの結晶でもよいし、乾燥結晶でもよい。
また、上記混合物に限らず、場合によっては、純粋な(2S,3S)又は(2R,3R)体を用いることもでき、これらもそれぞれL−又はD−フェニルアラニナールより製造し、必要なものを抽出するなどして得ることができる。
以下にジアステレオマー混合物の製造法の一例をあげる。
【0011】
(D or L)−N−(保護)−フェニルアラニナールをジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化溶媒または酢酸エチル等のエステル溶媒に溶解し、亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えて、この溶液を冷却し、次いでこれに水とシアン化ナトリウムやシアン化カリウム等の青酸金属塩を加え、室温で対応するシアンヒドリンを合成する。
【0012】
反応終了後、有機層を取り出し水洗し、この有機層を濃縮する。合成したシアンヒドリンは、この際結晶化するが結晶化しにくい場合には、シアンヒドリンの結晶をシードすると容易に結晶化する。これにより、結晶化したシアンヒドリンをろ過し単離する。シアンヒドリンはこのまま湿気を帯びたウェット品として用いればよいが、常法で乾燥して乾燥結晶として用いてもよい。
【0013】
尚、上記反応工程において、亜硫酸水素ナトリウムと青酸金属塩はそれぞれ出発物質である(D or L)−N−(保護)−フェニルアラニナールに対し通常1.0〜1.2倍モル程度用いられる。
【0014】
一般式(1)においてR1又はR2のアミノ基の保護基としては特に制限はなく、公知のアミノ基の保護基はいずれも使用できる。好ましくはアシル型保護基(ウレタン型保護基も含む)として(1)アセチル、トリフルオロアセチル等のハロゲン原子などで置換されていてもよい低級アルキル(炭素数1〜6)カルボニル、(2)置換(置換基としてはニトロ(炭素数1〜6)、低級アルキル、ハロゲン等)および非置換ベンゾイル、フタリル等のアリ−ルカルボニル、(3)置換(置換基としてはニトロ、(炭素数1〜6)低級アルキル、ハロゲン等)および非置換ベンジルオキシカルボニル、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル、シクロ(炭素数5〜6)アルカノオキシカルボニル等のウレタン形成型アシル保護基等の炭素数1〜12のアシル保護基があげられる。その他保護基としては、ベンジル、置換(置換基としてはニトロ、(炭素数1〜6)低級アルキル、ハロゲン等)および非置換アリールスルホニル、o−ニトロベンゼンスルホニル、トリチル等の各基があげられる。好ましくは、例えばt−ブチルオキシカルボニル基等の炭素数1〜8のウレタン型保護基、特に好ましくは、置換(置換基としてはニトロ、(炭素数1〜6)低級アルキル、ハロゲン等)および非置換ベンジルオキシカルボニル基である。
【0015】
本発明において使用するジアステレオマー混合物は、(2RS,3R),(2RS,3S)いずれでもよいが、(2RS,3S)体が好ましい。(2RS,3R),(2RS,3S)の各ジアステレオマー混合物は、それぞれD−及びL−フェニルアラニナールより前記の方法で得ることができる。原料ジアステレオマーにおけるそれぞれの光学活性体の混合割合はいずれでもよい。
また、上記混合物に限らず、場合によっては、純粋な(2S,3S)又は(2R,3R)体を用いることもでき、これらもそれぞれL−又はD−フェニルアラニナールより製造し、必要なものを抽出するなどして得ることができる。
【0016】
本発明における処理は原料であるシアンヒドリンのジアステレオマー混合物をアミンの存在下有機溶媒と接触させるものであれば浸漬、サスペンジョン等いずれでもよいが、サスペンジョンが好ましい。処理時間は特に問わないが、あまり短いと光学活性体の純度の向上が少ないので通常は30分以上がよい。より好ましくは1〜10時間である。
処理温度としては通常0℃から還流の温度、好ましくは室温〜70℃で処理する。
【0017】
用いるアミンの量としてはシアンヒドリンのジアステレオマー混合物に対し0.1〜10mol%、好ましくは0.5〜8mol%、更に好ましくは、1.0〜5mol%を存在させる。
【0018】
用いるアミンの種類としては、特に制限はないが、炭素数1〜6の低級アルキルで置換された、モノ、ジ又はトリ置換アミンが好ましい。具体的にはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン・ブチルアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン・ジプロピルアミン・ジイソプロピルアミン等の2級アミン、トリメチルアミン・トリエチルアミン・トリプロピルアミン・トリブチルアミン等の3級アミンがあげられる。特にトリエチルアミン等の炭素数1〜4のアルキル基で置換された3級アミンが扱い易いので好ましい。
【0019】
本発明の処理に使用する有機溶媒としてはエーテル系溶媒単独又は芳香族炭化水素系溶媒単独でもよいが、これらの溶媒と他の溶媒との混合溶媒がより好ましい。混合する他の溶媒としては、脂肪族炭化水素系溶媒が好ましい。
具体的に好ましいエーテル系溶媒としては、イソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等の低級アルキル(C1〜C4)エーテルがあげられ、特にイソプロピルエーテルが好ましい。
脂肪族炭化水素系溶媒としてはn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等のC5〜C10の脂肪族炭化水素系溶媒があげられ、特にn−ヘプタンが好ましい。芳香族炭化水素系溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン等のベンゼン系溶媒(非置換または、C1〜C6低級アルキルまたはハロゲン置換ベンゼンなど)があげられ、トルエンが好ましい。
混合溶媒として特に好ましいものは、イソプロピルエーテルと、n−ヘプタンの混合溶媒又はトルエンと、n−ヘプタンの混合溶液であるが、トルエンとn−ヘプタンの混合溶媒が特に好ましい。
【0020】
エーテル系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒の混合比は通常容量割合で1:0〜6、好ましくは1:1〜2程度である。また、芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒の混合比は容量割合で1:0〜6、好ましくは1:2〜6、より好ましくは1:4程度である。エーテル系溶媒単独又はその混合溶媒あるいは芳香族炭化水素系溶媒単独又はその混合溶媒の使用量としてはシアンヒドリンのジアステレオマー混合物1重量部に対し1〜10倍容量程度が好ましい。
本発明では、アミンを用いることなく、上記したようなエーテル系溶媒単独、エーテル系溶媒と脂肪族炭化水素性溶媒との混合溶媒あるいは上記したような芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との混合溶媒に、シアンヒドリンのジアステレオマー混合物を含有させて、光学活性シアンヒドリン、例えば(2R,3S)体を選択的に析出させて、式(1)の光学活性シアンヒドリンを製造することもできる。このような方法は、アミンと有機溶媒とを用いる上記した方法と同様にして実施することができる。
また、このような方法によって光学活性シアンヒドリンを選択的に析出させて光学活性シアンヒドリンを得た後、更に結晶として光学活性シアンヒドリンを回収した後のろ液にアミンを添加して上記したと同様の方法を実施することによって、残ったろ液から更に光学活性シアンヒドリンを結晶として得ることもできる。
本発明の処理により、シアンヒドリンのジアステレオマー混合物中の有機溶媒、例えばエーテル系溶媒への溶解のより小さい光学活性体の純度が、原料に比して高くなった光学活性体を得ることができる。例えば、原料が(2RS,3S)体の場合、(2R,3S)体の純度の高いものが得られる。本発明の処理を、必要に応じて繰り返すことにより、純度90%以上、更には純度97%以上、より高純度では99%以上のものを得ることができる。
【0021】
本発明の処理により、該シアンヒドリンのジアステレオマー混合物中の有機溶媒例えばエーテル系溶媒への溶解度のより小さい光学活性体の純度が、原料に比して高くなった光学活性体を得ることができる。例えば、原料が(2RS,3S)体の場合、(2R,3S)体の純度の高いものが得られる。本発明の処理を、必要に応じて繰り返すことにより、純度90%以上、更には純度97%以上、より高純度では99%以上のものを得ることができる。
【0022】
上記のようにして得られた式(1)の光学活性シアンヒドリン、即ちスレオ体である(2R,3S)体又は(2S,3R)体を例えば、特開昭52−136118に記載の方法、すなわち光学活性シアンヒドリンの1重量部に対し1〜30倍容量、好ましくは3〜20倍容量の酸水溶液好ましくは、塩酸・硫酸等の鉱酸水溶液を単独もしくは、ジオキサン又はテトラヒドロフラン等の有機溶媒との混合溶媒として用い、室温から還流の温度好ましくは、50℃〜還流の温度で加水分解して、光学活性スレオ(2R,3S)又は(2S,3R)−3−(保護)−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を合成することができる。尚、用いる酸水溶液の濃度は通常5〜50%程度、好ましくは10〜40%である。
【0023】
原料であるフェニルアラニナールは、フェニルアラニノールからOrg.S−yn.69,212−219または、Tetra.Lett.,33,5029,1992方法に従って合成される。
【0024】
【実施例】
次に参考例および実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0025】
参考例1
ベンジルオキシカルボニル−フェニルアラニナールの合成
L−ベンジルオキシカルボニル−フェニルアラニノール45.6g(160mmol)とTEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、フリーラジカル)10mgを塩化メチレン480mlに溶解し、水80mlに臭化ナトリウム16.5gを溶解した溶液をこれに加えた。炭酸水素ナトリウム39.2gと12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液100.64gを水に加えて溶解し、この溶液を0〜10℃で上記水溶液に滴下した。0〜10℃で1時間反応した後、静置して有機層を取り出し、これを1.33gのヨウ化カリウム溶液を溶かした10%硫酸水素カリウム溶液208mlと、10%チオ硫酸ナトリウム溶液107ml、水100mlで洗浄し、有機層を濃縮した。これをそのまま次の反応に用いてもよいし、500mlのn−ヘキサンを加え、ベンジルオキシカルボニル−フェニルアラニナールを結晶化させ結晶を取り出すこともできる。
【0026】
乾燥結晶 44.66g 収率 92%
1H NMR(CDCl3 )δ
3.15(d,2H),4.52(q,1H),5.12(S,2H)
5.24(d,1H),7.12−7.35(m,10H),9.65(S,1H)
【0027】
参考例2 シアンヒドリンのジアステレオマー混合物の合成
L−ベンジルオキシカルボニル−フェニルアラニナール41.71g(147.2mmol)を酢酸エチル520mlに溶解した。これに亜硫酸水素ナトリウム19.96gを水160mlに溶解した水溶液を加えた。この溶液を0〜10℃に冷却し、シアン化ナトリウム9.08gを水160mlに溶解した水溶液を滴下した。滴下後室温に戻し6〜8時間反応を行った。反応終了後、有機層を分液し、飽和食塩水150mlで洗浄した後、硫酸ナトリウムを加えて、溶媒を脱水した。硫酸ナトリウムをろ過し、ろ液を濃縮した。この濃縮液をそのまま次の反応へ用いてもよい。この濃縮液にイソプロピルエーテル300mlとn−ヘプタン100mlを加え、シアンヒドリンを結晶化させた。この結晶をろ過して室温で減圧乾燥した。
【0028】
乾燥結晶 41.35g フェニルアラニナールより収率90.5%
得られた結晶はHPLC分析により、(2R,3S)体(スレオ):(2S,3S)体(エリスロ)=65:35であった。
〔α〕20 D =−69.9°(C=1,CH3 OH)
【0029】
参考例3 シアンヒドリンのジアステレオマー混合物の合成
N−ベンジルオキカシルボニル−L−フェニルアラニナール28.3gの酢酸エチル100ml溶液に、室温下、ピロ亜硫酸ナトリウム11.4gの水100ml溶液を加え、1時間攪拌した。次いで、シアン化ナトリウム4.9gの水40ml溶液を滴下し、室温下2時間反応を行った。反応終了後、有機層を分液し、飽和食塩水60mlで洗浄後無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過し、減圧濃縮して3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマー混合物を濃縮残渣として得た。HPLC分析の結果、(2R,3S)体(スレオ):(2S,3S)体(エリスロ)=64:36であった。
【0030】
実施例1 (2R,3S)−光学活性シアンヒドリンの合成
i)参考例2で得られたスレオ、エリスロ混合物37.2g(スレオ:エリスロ=65:35)にイソプロピルエーテル335gを加え、45℃で5時間サスペンジョンした。室温に戻してから、結晶をろ過し、イソプロピルエーテルで洗浄した。結晶は室温で減圧乾燥した。
乾燥結晶 22.44g (収率55.0%)
得られた結晶はHPLC分析により、スレオ:エリスロ=98:2であった。
〔α〕20 D =−80.5°(C=1,CH3 OH)
ii)ろ液にトリエチルアミン0.09gを加え、50℃で10時間攪拌していると、結晶が徐々に析出してきた。室温に戻してからこれをろ過し、イソプロピルエーテルで洗浄した。結晶は室温で減圧乾燥した。
乾燥結晶 7.85g ( i)及びii)の合計での収率76.0%)
得られた結晶はHPLC分析により、スレオ:エリスロ=93:7であった。
〔α〕20 D =−79.8°(C=1,CH3 OH)
【0031】
実施例2 (2R,3S)−光学活性シアンヒドリンの合成
参考例2で得られたスレオ、エリスロ混合物13.0g(スレオ:エリスロ=65:35)にイソプロピルエーテル39gとトリエチルアミン0.11gを加えて、50℃で5時間サスペンジョンした。室温に戻してから、結晶をろ過し、結晶をイソプロピルエーテルで洗浄した。結晶は室温で減圧乾燥した。
乾燥結晶 10.58g(収率 76.8%)
得られた結晶はHPLC分析により、スレオ:エリスロ=98:2であった。
〔α〕20 D =−80.6°(C=1,CH3 OH)
【0032】
実施例3 (2R,3S)−光学活性シアンヒドリンの合成
参考例2で得られたスレオ、エリスロ混合物5.0g(スレオ:エリスロ=65:35)にイソプロピルエーテル15gとn−ヘプタン15g、更にトリエチルアミン0.04gを加え、50℃で43時間攪拌サスペンジョンした。室温に戻してから、結晶をろ過し結晶をイソプロピルエーテルで洗浄した。結晶は室温で減圧乾燥した。
乾燥結晶 4.34g (収率 86.8%)
得られた結晶はHPLC分析により、スレオ:エリスロ=99:1であった。
【0033】
〔α〕20 D =−81.0°(C=1,CH3 OH)
200MHz 1H NMR(CDCl3 )δ
3.01(m,2H),4.04(b,1H),4.49(b,1H)
4.56(b,1H),5.06(s,2H),5.30(d,1H)
7.16−7.35(m,10H)
【0034】
【実施例4】
(2R,3S)−光学活性シアンヒドリンの合成
参考例3で得られたジアステレオマー混合物(スレオ:エリスロ=64:36)にトルエン40mlを加え、さらにn−ヘプタン160mlを加えて攪拌後、トリエチルアミン0.5gを加えて、45〜50℃で2時間加熱攪拌した。析出した結晶をろ過し、n−ヘプタン洗浄後乾燥して目的とする(2R,3S)−3−ベンジルオキカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリル27.9g(収率90%)を白色結晶として得た。HPLC分析の結果、スレオ:エリスロ=95:5であった。
m.p.109−110℃
〔α〕20 D =−80.2°(C=1,CH3 OH)
1H NMR(CDCl3 )δ(ppm)
3.01(m,2H),4.04(b,1H),4.49(b,1H),
4.56(b,1H),5.06(s,2H),5.30(d,1H),
7.16−7.35(m,10H)
上記のとおり分析結果は実施例3と一致した。
【0035】
実施例5 (2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の合成
実施例3と同様の操作で得られた(2R,3S)−光学活性シアンヒドリン10.0g(スレオ:エリスロ=99:1)にジオキサン85ml、35%塩酸85mlを加えて、80℃で7時間加熱処理した。反応終了後、室温に戻しイソプロピルエーテル100mlを加え攪拌後、分液して水層を取りだした。水層を濃縮乾固し、水55mlを加えてから、28%アンモニア水でpH6に調整した。室温で6時間攪拌した後、析出結晶をろ過し、結晶を水洗した。結晶は50℃で減圧乾燥した。
乾燥結晶 6.01g(収率95.54%)
得られた結晶はHPLC分析により、スレオ:エリスロ=99.7:0.3であった。
〔α〕20 D =−31.7°(C=1,AcOH)

Claims (10)

  1. (2RS,3S)又は(2RS,3R)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマ−混合物を、トリエチルアミン及びイソプロピルエーテル、n−ヘプタン及びトルエンからなる群から選ばれる1種以上の有機溶媒の存在下で処理することを特徴とする下記一般式(1)
    Figure 0003832919
    (式中R1及びR2は水素原子又はアミノ基の保護基を示し、*2及び*3の立体配置は、*2がR配置のとき*3はS配置、又は*2がS配置のとき*3はR配置を示す。)
    で表される、それぞれ対応する(2R,3S)体又は(2S,3R)体のシアンヒドリンの製造法。
  2. トリエチルアミンの使用量が(2RS,3S)又は(2RS,3R)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマー混合物に対して、0.1〜10mol%で、処理温度が0℃から還流の温度である請求項1記載の製造法。
  3. 有機溶媒がイソプロピルエーテル単独又はイソプロピルエーテルn−ヘプタンとの混合溶媒又はトルエン単独又はトルエンn−ヘプタンとの混合溶媒である請求項1記載の製造法。
  4. イソプロピルエーテルn−ヘプタンの混合比及びトルエンn−ヘプタンとの混合比が各々1:0〜6である請求項3記載の製造法。
  5. 一般式(1)においてR1又はR2のいずれかが置換又は非置換ベンジルオキシカルボニル基で、もう一方が水素原子である請求項1記載の製造法。
  6. (2S,3S)又は(2R,3R)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをトリエチルアミン及びイソプロピルエーテル、n−ヘプタン及びトルエンからなる群から選ばれる1種以上の有機溶媒の存在下で処理することを特徴とする、それぞれ対応する(2R,3S)体又は(2S,3R)体の製造法。
  7. (2RS,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをトリエチルアミン及びトルエンn−ヘプタンとの混合溶媒の存在下で処理することを特徴とし、かつ該混合溶媒の混合比率が1:2〜6である(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの製造法。
  8. (2RS,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルをトリエチルアミン及びイソプロピルエーテル、n−ヘプタン及びトルエンからなる群から選ばれる1種以上の有機溶媒の存在下に処理し、(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルを得、ついで加水分解することを特徴とする(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の製造法。
  9. 加水分解反応が、10〜40%の鉱酸水溶液を(2R,3S)−N−(保護)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの1重量部に対し、3〜20倍容量用い、50℃〜還流の温度で行なうことを特徴とする請求項記載の製造法。
  10. (2RS,3S)−N−保護−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルのジアステレオマーを含有する(a)イソプロピルエーテル単独またはイソプロピルエーテルn−ヘプタンとの混合溶媒もしくは(b)トルエンn−ヘプタンとの混合溶媒から、(2R,3S)体を選択的に析出させ、更に残ったろ液に更にトリエチルアミンを添加して該ろ液から(2R,3S)体を得ることを特徴とする(2R,3S)−N−保護−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチロニトリルの製造法。
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