JP2002255932A - 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法 - Google Patents

3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法

Info

Publication number
JP2002255932A
JP2002255932A JP2001056588A JP2001056588A JP2002255932A JP 2002255932 A JP2002255932 A JP 2002255932A JP 2001056588 A JP2001056588 A JP 2001056588A JP 2001056588 A JP2001056588 A JP 2001056588A JP 2002255932 A JP2002255932 A JP 2002255932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkylaminoazetidine
following formula
boc
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001056588A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Tatsuta
邦明 竜田
Akira Matsuba
暁 松葉
Takashi Inagaki
隆司 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Original Assignee
KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK filed Critical KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Priority to JP2001056588A priority Critical patent/JP2002255932A/ja
Publication of JP2002255932A publication Critical patent/JP2002255932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種医薬品の合成中間体として重
要な3−アルキルアミノ−アゼチジンの新規な製造方法
に関するものであり、この製造方法に用いられる新規な
3−アゼチジノン誘導体および得られる新規な3−アル
キルアミノアゼチジン・2TFAに関する。 【解決手段】 下記の式(1)(式中、R'はアルキル基を
示す)で示される、3−アルキルアミノアゼチジンの製
造方法であって、下記の式(2)(式中、Rは、低級アルコ
キシカルボニル基、アリール低級アルキルオキシカルボ
ニル基、アリール低級アルキル基である)で示される1
−R−3−アゼチジノールを酸化して得られる、下記の
式(3)を経由し、これにN−アルキルアミンを反応させ
ることを特徴とする方法、3−アゼチジノン誘導体およ
び3−アルキルアミノアゼチジン・2TFA。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、各種医薬品の合成
中間体として重要な、3−アルキルアミノ−アゼチジン
の新規な製造方法に関するものであり、この製造方法に
用いられる新規な3−アゼチジノン誘導体およびこの製
造方法によって得られる新規な3−アルキルアミノアゼ
チジンの誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】最
近、窒素原子含有の4員環構造を有するアゼチジン化合
物が、注目をあびてきており、各種医薬品の側鎖の修飾
基とし用いられ、多くの3−アルキルアミノ−アゼチジ
ン類の製造法が報告されている。その一例として、3−
メチルアミノアゼチジンはニューキノロン系合成抗菌剤
の側鎖の修飾基として利用されている(ニューカレン
ト、9(3), p34(1998))が、この合成法として1
−ベンジル−3−アゼチジノール(1)をメシル化して(2)
とし、メチルアミンを反応させ、(3)を合成してPdで接
触還元しベンジル基を除去し、3−メチルアミノアゼチ
ジン(4)を合成する方法が報告されている(特開平12−
256311)。
【化16】
【0003】しかし、報告されているこの合成法は、メ
シル体とアミン類との反応が低温では進行しない。反応
温度を150℃まで上げると反応は進行するが副生成物
も多いため、収率も低く、高純度の3−メチルアミノア
ゼチジンを得る事は出来なかった。
【0004】本発明者らは各種医薬品の合成中間体、特
にニューキノロン系合成抗菌剤の側鎖の修飾基として利
用されている3−アルキルアミノ−アゼチジンの優れた
製造方法を鋭意研究し、高収率、高純度の3−アルキル
アミノアゼチジンの製造方法を完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来の技術が3−アゼチ
ジノールをメシル化し、すなわち、OH基の誘導体に、
アルキルアミンを反応させているのに対して、本発明は
OH基を酸化して一旦C=O基とし、この3−アゼチジ
ノン誘導体を経由して、これにアルキルアミンを反応さ
せるものである。
【0006】しかし、OHからC=O基への通常の酸化
手段では、3−アゼチジノンを収率良く得ることができ
なかった。1−R−3−アゼチジノン(式中、Rは、Bo
cまたはフェニルエチル基である)が新規化合物であるこ
とはこれを支持するものである。DMSO中でN−クロ
ロスクシンイミド(NCS)、N,N'−ジシクロヘキシル
カルボジイミド(DCC)、無水トリフルオロ酢酸(TF
A)等の酸化手段を検討したが、驚くべきことにDMS
O中三酸化硫黄−ピリジン錯体を用いると効率よく3−
アゼチジノンを得ることができた。
【0007】従って、本発明の第1は、下記の式(1):
【化17】 (式中、R'はアルキル基を示す)で示される、3−アル
キルアミノアゼチジンの製造方法であって、下記の式
(2):
【化18】 (式中、Rは、低級アルコキシカルボニル基、アリール
低級アルキルオキシカルボニル基またはアリール低級ア
ルキル基である)で示される1−R−3−アゼチジノー
ルを酸化して得られる、下記の式(3):
【化19】 (式中、Rは上記と同じ)を経由し、これにN−アルキル
アミンを反応させ、下記の式(4):
【化20】 (式中、RおよびR'は、上記と同じ)で示される1−R−
3−アルキルアミノアゼチジンを得、ついでR基を脱離
させることを特徴とする方法である。
【0008】本発明の第2は、上記反応式において、式
(2)で示される1−R−3−アゼチジノールを、酸化し
て得られる、式(3)で示される1−R−3−アゼチジノ
ンを経由し、これにN−アルキルアミンを反応させて、
式(4)で示される1−R−3−アルキルアミノアゼチジ
ンを製造する工程からなる1−R−3−アルキルアミノ
アゼチジンの製造方法である。
【0009】本発明にかかるR基において、上記低級ア
ルコキシカルボニル基はメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、Boc(第3級ブトキシカルボニル基)等を挙
げることができ、好ましくはBoc(第3級ブトキシカル
ボニル基)であり、アリール低級アルキルオキシカルボ
ニル基は、好ましくはベンジルオキシカルボニル基であ
り、アリール低級アルキル基としてはベンジル、トリチ
ル、フェニルエチルを挙げることができ、好ましくはフ
ェニルエチル基である。
【0010】本発明にかかるR'基は、アルキル基、好
ましくは、低級アルキル基であり、低級アルキルには飽
和の直鎖または分枝状の、炭素原子1〜6個、好ましく
は1〜5個、より好ましくは1〜4個を含む炭化水素残
基をいう。例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチルな
どが含まれる。
【0011】上記酸化は、DMSO中でN−クロロスク
シンイミド(NCS)、N,N'−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DCC)、無水トリフルオロ酢酸(TFA)、三
酸化硫黄−ピリジン錯体等で行うことができるが、好ま
しくはDMSO中で三酸化硫黄−ピリジン錯体との反応
によって行う。
【0012】上記R基がBoc基である場合の脱離は好ま
しくはトリフルオロ酢酸を作用させて行い、2トリフル
オロ酢酸塩として高収率で3−アルキルアミノアゼチジ
ンを得ることができる。フェニルチル基の脱離は水素雰
囲気下接触還元し、トリフルオロ酢酸塩として3−アル
キルアミノアゼチジンを得ることができる。
【0013】本発明の第3は、式(2)で示される1−R
−3−アゼチジノール(Rは、Bocまたはフェニルエチ
ル基である)を、DMSO中で三酸化硫黄−ピリジン錯
体と反応させて得られる、式(3)で示される1−R−3
−アゼチジノンを製造する工程からなる1−R−3−ア
ゼチジノンの製造方法である。
【0014】本発明の第4は、式(3)で示される1−R
−3−アゼチジノン(Rは、Bocまたはフェニルエチル
基である)にN−アルキルアミンを反応させて、式(4)で
示される1−R−3−アルキルアミノアゼチジンを製造
する工程からなる1−R−3−アルキルアミノアゼチジ
ンの製造方法である。
【0015】本発明の第5は、式(5)で示される1−Bo
c−3−アルキルアミノアゼチジンにトリフルオロ酢酸
を作用させてBoc基を脱離させ、2トリフルオロ酢酸塩
として高収率で式(1)で示される3−アルキルアミノア
ゼチジンを得る工程からなる3−アルキルアミノアゼチ
ジン・2TFAとして3−アルキルアミノアゼチジンを
得る製造方法である。
【0016】本発明の第6は、式(6)で示される1−フ
ェニルエチル−3−アルキルアミノアゼチジンを接触還
元させてフェニルエチル基を脱離させた後、トリフルオ
ロ酢酸を添加し、3−アルキルアミノアゼチジン・2T
FAとして3−アルキルアミノアゼチジンを得る製造方
法である。
【0017】本発明は3−アゼチジノールを出発物質と
して、1−Boc−3−アゼチジノンまたは1−フェニル
エチル−3−アゼチジノンを経由して、3−アルキルア
ミノアゼチジンを製造する方法を含むが、中間体である
1−Boc−3−アゼチジノン、1−フェニルエチル−3
−アゼチジノンおよび、本発明の製造方法によって高収
率で得られる脱Boc化または脱フェニルエチル化された
3−メチルアミノアゼチジン・2トリフルオロ酢酸塩お
よび3−エチルアミノアゼチジン・2トリフルオロ酢酸
塩は新規化合物である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による3−アルキルアミノ
アゼチジンの製造方法についてさらに説明を行う。
【化21】
【0019】1)1−R−3−アゼチジノールの製造(1
−R化) Rが低級アルコキシカルボニル基、アリール低級アルコ
キシカルボニル基の場合は、通常当分野で用いられる方
法を用いて、3−アゼチジノールと炭酸ナトリウム等の
塩基の存在下に低級アルコキシカルボニルクロライド、
アリール低級アルコキシカルボニルクロライドと反応さ
せて製造することができる。出発物質である3−アゼチ
ジノールは、例えば、本発明者らが開発した3−アゼチ
ジノールの製法に従って得ることができる(特開200
0−143622号)。また、Rがアリール低級アルキ
ル基の場合は、アリール低級アルキルアミンとエピクロ
ルヒドリンと反応させる本発明者らが開発した方法(特
開2000−143622号)に従って製造することが
できる。
【0020】2)1−R−3−アゼチジノンの製造(酸
化) 上記で得られた1−R−3−アゼチジノールの酸化は、
DMSO中でN−クロロスクシンイミド(NCS)、N,
N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、無水
トリフルオロ酢酸(TFA)、三酸化硫黄−ピリジン錯体
等で行うことができるが、好ましくはDMSO中で三酸
化硫黄−ピリジン錯体との反応によって行うことができ
る。DMSO中SO−ピリジン複合体を、1−R−3
−アゼチジノールに対して、3〜10当量、好ましくは
3〜5当量、より好ましくは4〜5当量で、温度−10
〜30℃、好ましくは−10〜10℃、より好ましくは
−10〜0℃にて、反応時間1〜20時間、好ましくは
3〜10時間、より好ましくは2〜4時間反応させる。
【0021】3)1−R−3−アルキルアミノアゼチジ
ンの製造(アルキルアミノ化) 上記で得られた1−R−3−アゼチジノンにアルキルア
ミンを、1−R−3−アゼチジノンに対して、10〜3
0当量、好ましくは10〜20当量、より好ましくは1
0〜15当量で、温度10〜40℃、好ましくは20〜
40℃、より好ましくは25〜30℃にて、反応時間2
5〜100時間、好ましくは30〜50時間、より好ま
しくは30〜40時間反応させる。
【0022】4)3−アルキルアミノアゼチジンの製造
(R基の脱離) 1−R−3−アルキルアミノアゼチジンのR基を当分野
の通常の方法で脱離させることができる。例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、第3級ブトキシ
カルボニル等の低級アルコキシカルボニル基については
HBrまたはHCl/AcOH、トリフルオロ酢酸(TF
A)で脱離することができ、好ましくはTFAを用い
る;アリール低級アルキルオキシカルボニル基であるベ
ンジルオキシカルボニルについてはH/Pd、HIま
たはHBrまたはHCl/AcOH等で脱離させ;ベンジ
ルについてはH/Pd、Na/NHで脱離、フェニル
エチルについてH/PdまたはHで脱離させること
ができる。
【0023】1−Boc−3−アルキルアミノアゼチジン
のBoc基は、HCl、HBr、トリフルオロ酢酸などの酸
によって脱離させることができるか、トリフルオロ酢酸
がこのましい。トリフルオロ酢酸を用いると、安定な3
−アルキルアミノアゼチジン・2トリフルオロ酢酸塩が
形成され、収率が極めてよい。トリフルオロ酢酸を1−
Boc−3−アルキルアミノアゼチジンに対して、5〜2
0当量、好ましくは10〜20当量、より好ましくは1
0〜15当量で、温度−20〜20℃、好ましくは−1
0〜10℃、より好ましくは−10〜5℃にて、反応時
間0.5〜5時間、好ましくは0.5〜3時間、より好ま
しくは0.5〜1時間反応させる。
【0024】なお、例えば3−メチルアミノアゼチジン
・2塩酸塩は吸湿性が強く、極めて取り扱いにくい化合
物である。3−アルキルアミノアゼチジンの2トリフル
オロ酢酸塩は、吸湿性がほとんどなく安定しており、製
造工程中の取り扱いにも極めて優れている。
【0025】
【実施例】実施例1〜4までは下記の反応式に従って、
出発物質3−アゼチジノールを用いて目的物質である3
−メチルアミノアゼチジンを得る。
【化22】
【0026】実施例1 1−Boc−3−アゼチジノール
の合成(3−アゼチジノールのBoc化) コルベンに、炭酸水素カリウム37.4g(0.17×2.
2モル)、水140ml、ジオキサン57mlを仕込み、3
−アゼチジノール酒石酸塩(C13NO7、Mol.W
t.:223.18)37.9g(0.17モル)を少しずつ
加え溶解する。(発泡しながら25℃で溶解)10℃まで
冷却後(Boc)O 40.8g(0.17×1.1モル)の
ジオキサン20ml溶液を2時間で滴下し、さらに一夜撹
拌する。反応液は、酢酸エチル100ml、60mlで2回
抽出し合わせて10%食塩水60ml+酢酸2ml、10%
食塩水60mlで洗浄し減圧濃縮する。ヘプタン20mlを
加え再度減圧濃縮し酢酸エチルを除去する。酢酸エチル
5ml、ヘプタン170mlを加え冷却析晶させる(−10
℃まで)。結晶は手早く濾取し、26.74g(収率90.
8%)の1−Boc−3−アゼチジノール(C815NO3
Mol.Wt.:173.2)を得る。
【0027】粗1−Boc−3−アゼチジノール20gは
酢酸エチル5mlを加えたヘプタン100mlに加熱溶解し
(50℃)、−10℃まで冷却析晶させ、濾取し、19.
16gの精製1−Boc−3−アゼチジノールを得る。
(再結収率95.8%)H−NMR(60MHz, CDCl3):δ1.
43(9H, s),3.67〜4.26(5H, m),4.53(1H, bs)
【0028】実施例2 1−Boc−3−アゼチジノンの
合成(1−Boc−アゼチジノールのDMSO中酸化) 1L三口コルベンに、1−Boc−3−アゼチジノール5
2.0g(0.3mol),DMSO 120ml,トリエチル
アミン210ml(1.5mol)、塩化メチレン10mlを仕込
み、0℃まで冷却する。SO−Py錯体200g(1.
25mol:0.3×4.2mol)を10℃以下で少しずつ添
加する。添加後30分10℃以下で撹拌後20℃で1時
間撹拌する。反応液は冷却し、水1000mlに加え、酢
酸エチル900ml×2回で抽出し、酢酸エチル層は合わ
せて3%クエン酸添加の10%食塩水450mlで2回洗
浄し、活性炭9gを加え濾過、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後濃縮し、オイルを得る。これに、ヘプタン240
mlを加え冷却析晶する。Wet粗結晶51.0gを更にヘ
プタン300mlで再結し43.6g(収率84.4%)の1
−Boc−3−アゼチジノン(C813NO3、Mol.Wt.:
171.19)を得た。融点 52〜54℃ H−NMR(60MHz,CDCl):δ 1.49(9H,s),3.83
(4H,s)
【0029】実施例3 Boc−3−メチルアミノアゼチ
ジンの合成(還元的メチルアミノ化) Boc−アゼチジノン20g(0.116モル)をメタノー
ル270mlに溶解し、活性炭6.3gを加え30分撹拌
後、濾過する。1L3ツ口コルベンにメタノール100
ml、酢酸63g(1.05モル)を仕込、これに40%メ
チルアミンメタノール溶液77.7g(1モル)を氷冷下
滴下する。これに、1−Boc−3−アゼチジノンメタノ
ール溶液を加え、さらにWet5%Pd−C 5gを加
え、メタノール50mlで洗浄し、常圧下水添した(24
℃、40時間)。
【0030】原料がなくなったことをTLC(酢酸エチ
ル:塩メチレン=3:7)で確認後、触媒を濾去後減圧
濃縮し163gのオイルを得る。これに、炭酸カリウム
82.9g(0.6モル)、水400mlを加え、酢酸エチル
100ml×2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後
減圧濃縮し、21.3g(収率98.6%)のオイル状粗1
−Boc−3−メチルアミノアゼチジン(C18
22、Mol.Wt.:186.25)を得た。 H−NMR(60MHz, CDCl3):δ1.43(9H, s),1.74(1H,
bs),2.38(3H, s),3.56〜4.10(5H, m)
【0031】実施例4 3−メチルアミノアゼチジン
(脱Boc化) 粗1−Boc−3−メチルアミノアゼチジン18.6g
(0.1モル)を酢酸エチル36mlに希釈し、トリフルオ
ロ酢酸90ml(135g)を氷冷下滴下する。氷冷下3時
間撹拌後、室温で一夜静置する。TLCで原料がないこ
とを確認後、減圧濃縮し38.9gのオイルを得る。こ
れをソルミックスAP−1(商品名、イソプロピルアル
コール変性アルコール、日本化成社製)50ml+メタノ
ール30mlを加え希釈、これに活性炭0.2gを加え3
0分撹拌し、濾過する。減圧濃縮後、イソプロピルアル
コール(IPA)100mlを加えゆっくり冷却し(氷冷)、
析晶する。結晶は濾取し、冷イソプロピルアルコールを
振り掛け洗浄し、減圧乾燥する。粗結晶Wet25.9g
Dry24.1g(収率76.8%)
【0032】得られた粗結晶23gをIPA150mlに
加熱溶解(70℃)し、濾過後ゆっくり冷却析晶させる。
結晶は濾取し、ロート上IPAで振り掛け洗浄し、減圧
乾燥して3−メチルアミノアゼチジン・2TFA塩(C8
12624、Mol.Wt.:314.18gを得る。(収
率67.6%) 再結母液回収品(IPA−IPE析晶)
1.89g(収率6.3%) H−NMR(60MHz, d6-DMSO):δ2.78(3H, s),4.67(5
H, s),5.22(4H, s)
【0033】実施例5 3−エチルアミノアゼチジンの
合成(還元的エチルアミノ化)
【化23】 1−Boc−3−アゼチジノン(C813NO3、Mol.W
t.:171.19)17.1g(0.1モル)をメタノール6
6mlに溶解し、活性炭1.7gを加え30分撹拌後、さ
らに活性炭1.7gを加え1時間撹拌後濾過する。10
00ml3ツ口コルベンにメタノール83ml、酢酸52.
3g(0.1×1.05mM)を仕込み、これに70%エチ
ルアミン水溶液53.3g(0.1モル)を氷冷下滴下す
る。これに、1−Boc−3−アゼチジノンメタノール溶
液を加え、さらにWet 5%3.3Pd−C1gを加え、
メタノール20mlで洗浄し、常圧下20〜30℃で還元
した。一夜反応後、原料が残っていたため、触媒を濾過
し、再度触媒を仕込み還元した。
【0034】原料がなくなったことをTLC(クロロホ
ルム:メタノール=9:1)で確認後、触媒を濾去後減
圧濃縮し117gのオイルを得る。これに、炭酸カリウ
ム73g(0.53モル)、水330mlを加え、酢酸エチ
ル200ml×2回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後
減圧濃縮し、20.4gオイル状粗1−Boc−3−エチ
ルアミノアゼチジン(C102022、Mol.Wt.:20
0.28)を得た。収率101.9% H−NMR(300MHz, CDCl3):δ1.19(3H, t),1.43(9H,
q),2.61(2H, q),3.57〜4.11(5H, m)
【0035】脱Boc化 粗1−Boc−3−エチルアミノアゼチジン15.0g(7
4.9mmol)を酢酸エチル60mLに溶解し、氷冷下トリ
フルオロ酢酸75mLを加え(添加と同時に結晶化してく
る)、1.5時間撹拌しTLCで原料の消失を確認後、減
圧濃縮する。メタノール150mlに溶解後ろ過し、少し
減圧濃縮しIPA約600mlを加え結晶化、さらに減圧
濃縮し、メタノールを除去する。結晶は濾取し、減圧乾
燥し、3−エチルアミノアゼチジン・2TFA(C
142、Mol.Wt.:328.18)を得る。D
ry 18.4g 収率75%(2TFA塩として) TLCモノスポット(n−プロパノール:濃アンモニア
水=2:1) H−NMR(300MHz, d6-DMSO):δ1.19(3H, t),2.89(2
H, q),4.06〜4.33(5H, m),5.20(4H, s)
【0036】実施例6 1−フェニルエチル−3−メチ
ルアミノアゼチジン・2TFA塩の製造
【化24】
【0037】(1)1−フェニルエチル−3−アゼチジノ
ール()から1−フェニルエチル−アゼチジノン()の
製造 1−フェニルエチル3−アゼチジノール(Mol.Wt.:
177.25)(509.2mg、2.873mmol)をジメチル
スルホキシド5.1mLに溶解し、トリエチルアミン2.0
0mL(14.4mmol)を加えた。この溶液に三酸化硫黄−
ピリジン錯体922.2mg(5.795mmol)のジメチルス
ルホキシド溶液1.0mLを5分間かけて加えた。25分
間室温で撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液1
0mLを加え、酢酸エチル30mLで抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗滌した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(BW820MH 50g、ヘキサン:酢酸エチル
3:1→2:1)で分離精製し、淡黄油状物の1−フェ
ニルエチル−3−アゼチジノン(Mol.Wt.:175.
23)201.4mg(収率:40%)を得た。 H−NMR(600MHz,CDCl):δ1.37(3H,d,
J=6.0Hz),3.54(1H,q,J=6.0Hz),3.96(2H,d,
J=16.0Hz),4.03(2H,d,J=16.0Hz),7.26〜7.37(5
H,m)
【0038】(2) 1−フェニルエチル−3−アゼチジ
ノン()から1−フェニルエチル−3−メチルアミノア
ゼチジン()の合成 1−フェニルエチル−3−アゼチジノン()36.4mg
(0.208mmol)、メタノール2.0mlに溶解した後、2
5%メチルアミン水溶液139μL(1.04mmol)、10
%パラジウム炭素28mgを順次加え、水素加圧(約3気
圧)下室温で36時間撹拌した。反応物を濾過し、濾去
物をメタノールで洗滌して合わせた濾液を濃縮した後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで5
回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧下に濃縮乾固し、淡黄油状物の1−フェニル
エチル−3−メチルアゼチジン(、Mol.Wt.:19
0.29)39.3mg(収率:99%)を得た。 Rf値:0.31(n−BuOH:AcOH:HO=4:1:2) 1H−NMR(600MHz,CDCl):δ1.15(3H,d,
J=7Hz, C-Me),2.27(H,s,N-Me),2.60(1H,m,H-2
または3または4),2.67(1H,dd,J=5および7Hz,H-
2または3または4),3.18(1H,q,J=7Hz,Me-CH),3.
25〜3.30(2H,m,H-2または3または4),3.58(1H,m,H-
2または3または4),7.13〜7.28(5H,m,Ar-H)
【0039】(3)1−フェニルエチル−3−メチルアミ
ノアゼチジン()から3−メチル−アミノアゼチジン・
2TFA塩()の合成 1−フェニルエチル−3−メチルアミノアゼチジン()
39.3mg(0.207mmol)にメタノール0.83ml、
酢酸0.18mlを加え溶解し、水素雰囲気下(1気圧)下
50℃にて激しく撹拌した。反応物を濾過し、濾去物を
メタノールで洗滌し、合わせた濾液を10%メタノール
−TFAでpH4に調整した後、2回トルエンと共沸さ
せた後、減圧乾固して、無色油状物の化合物3−メチル
アミノアゼチジン・2TFA塩(Mol.Wt.:314.
18)61.8mgを得た。(収率:96%) Rf値:0.10(n−BuOH:AcOH:HO=4:1:2) H−NMR(600MHz,ODOD):δ2.72(3H,s,N-M
e),4.34〜4.50(5H,m,H-2、3または4)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(1): 【化1】 (式中、R'はアルキル基を示す)で示される、3−アル
    キルアミノアゼチジンの製造方法であって、下記の式
    (2): 【化2】 (式中、Rは、低級アルコキシカルボニル基、アリール
    低級アルキルオキシカルボニル基またはアリール低級ア
    ルキル基である)で示される1−R−3−アゼチジノー
    ルを酸化して得られる、下記の式(3): 【化3】 (式中、Rは上記と同じ)を経由し、これにN−アルキル
    アミンを反応させ、下記の式(4): 【化4】 (式中、RおよびR'は、上記と同じ)で示される1−R−
    3−アルキルアミノアゼチジンを得、ついでR基を脱離
    させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 下記の式(4): 【化5】 (式中、Rは、低級アルコキシカルボニル基、アリール
    低級アルキルオキシカルボニル基またはアリール低級ア
    ルキル基であり、R'は、アルキル基である)で示される
    1−R−3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法であ
    って、下記の式(2): 【化6】 で示される1−R−3−アゼチジノール(式中、Rは、
    上記と同じ)を、酸化して得られる、下記の式(3): 【化7】 (式中、Rは上記と同じ)を経由し、これにN−アルキル
    アミンを反応させることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 上記低級アルコキシカルボニル基が、B
    oc(第3級ブトキシカルボニル基)であり、アリール低級
    アルキルオキシカルボニル基が、ベンジルオキシカルボ
    ニル基であり、アリール低級アルキル基が、フェニルエ
    チル基である、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記酸化が、DMSO中で三酸化硫黄−
    ピリジン錯体との反応によって行われるものである、請
    求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記R基がBoc基であるときの脱離が、
    トリフルオロ酢酸を作用させて行われ、2トリフルオロ
    酢酸塩として高収率で3−アルキルアミノアゼチジンを
    得るものである、請求項1、3および4のいずれか1項
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 下記の式(3): 【化8】 (式中、Rは、Bocまたはフェニルエチル基である)で示
    される1−R−3−アゼチジノンの製造方法であって、
    下記の式(2): 【化9】 で示される1−R−3−アゼチジノール(式中、Rは、
    Bocまたはフェニルエチル基である)を、DMSO中で
    三酸化硫黄−ピリジン錯体と反応させて、1−R−3−
    アゼチジノンを得ることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 下記の式(4): 【化10】 (式中、Rは、Bocまたはフェニルエチル基であり、R'
    は、アルキル基である)で示される1−R−3−アルキ
    ルアミノアゼチジンの製造方法であって、下記の式
    (3): 【化11】 (式中、Rは、Bocまたはフェニルエチル基である)で示
    される1−R−3−アゼチジノンと、N−アルキルアミ
    ンを反応させることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 下記の式(1): 【化12】 (式中、R'はアルキル基を示す)で示される、3−アル
    キルアミノアゼチジンの製造方法であって、下記の式
    (5): 【化13】 で示される1−Boc−3−アルキルアミノアゼチジン
    に、トリフルオロ酢酸を作用させてBoc基を脱離させ、
    2トリフルオロ酢酸塩として高収率で3−アルキルアミ
    ノアゼチジンを得ることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 下記の式(1): 【化14】 (式中、R'はアルキル基を示す)で示される、3−アル
    キルアミノアゼチジンの製造方法であって、下記の式
    (6): 【化15】 で示される1−フェニルエチル−3−アルキルアミノア
    ゼチジンを接触還元した後、3−R'−アミノアゼチジ
    ン・2トリフルオロ酢酸塩として3−アルキルアミノア
    ゼチジンを得ることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 1−Boc−3−アゼチジノン
  11. 【請求項11】 1−フェニルエチル−3−アゼチジノ
  12. 【請求項12】 3−R'−アミノアゼチジン・2TF
    A(式中、R'は、メチルまたはエチル)。
JP2001056588A 2001-03-01 2001-03-01 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法 Pending JP2002255932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056588A JP2002255932A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056588A JP2002255932A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002255932A true JP2002255932A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18916594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001056588A Pending JP2002255932A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002255932A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7262192B2 (en) 2003-04-29 2007-08-28 Pfizer Inc. Substituted pyrazolo[4,3-d]pyrimidines and their use as PDE-5 inhibitors
US7569572B2 (en) 2004-04-07 2009-08-04 Pfizer Inc Pyrazolo[4,3-D]pyrimidines
US7572799B2 (en) 2003-11-24 2009-08-11 Pfizer Inc Pyrazolo[4,3-d]pyrimidines as Phosphodiesterase Inhibitors

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7262192B2 (en) 2003-04-29 2007-08-28 Pfizer Inc. Substituted pyrazolo[4,3-d]pyrimidines and their use as PDE-5 inhibitors
US7572799B2 (en) 2003-11-24 2009-08-11 Pfizer Inc Pyrazolo[4,3-d]pyrimidines as Phosphodiesterase Inhibitors
US8097621B2 (en) 2003-11-24 2012-01-17 Pfizer Inc. Pyrazolo[4,3-d]pyrimidines as phosphodiesterase inhibitors
US7569572B2 (en) 2004-04-07 2009-08-04 Pfizer Inc Pyrazolo[4,3-D]pyrimidines

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4770174B2 (ja) グルタミン酸誘導体及びピログルタミン酸誘導体の製造方法並びに新規製造中間体
JPH0529216B2 (ja)
JP2002255932A (ja) 3−アルキルアミノアゼチジンの製造方法
JP4294121B2 (ja) ピリドンカルボン酸誘導体の製造方法およびその中間体
JPS6013775A (ja) 光学活性3−(p−アルコキシフエニル)グリシツド酸アルカリ金属塩の製造法
ES2249433T3 (es) Procedimiento de preparacion de compuestos de bifenol.
JP3868534B2 (ja) スルホンアミド誘導体の製造法および中間体
KR20010102569A (ko) 1,3,4-옥사디아졸 유도체 및 그 제조 방법
EP1466896A1 (en) Process for producing crystal of benzenesulfonamide derivative, and novel crystal of intermediate therefor and process for producing the same
JP3233632B2 (ja) (2R,3S)−β−フェニルイソセリン、その塩、その製造及びその利用
CN112272665A (zh) 制备立他司特的方法
AU2018311521A1 (en) Process for preparing 1 -(((Z)-(1 -(2-aminothiazol-4-yl)-2-oxo-2-(((3S,4R)-2-oxo-4-((2-oxooxazolidin-3-y l)methyl)-1 -sulfoazetidin-3- yl)amino)ethylidene)amino)oxy)cyclopropane carboxylic acid
WO2023058645A1 (ja) 化合物又はその薬学的に許容される塩の製造方法
JPH0597782A (ja) 塩酸ベバントロールの製造方法
US20030092947A1 (en) Process for preparing biphenyl compounds
WO2004099136A1 (ja) ピロリジン誘導体の製造方法
WO2002000601A1 (fr) Procede servant a preparer des derives d'acide 3-amino-2-hydroxypropionique
KR101163864B1 (ko) 발사르탄의 제조방법 및 이에 사용되는 신규 중간체
JP3174566B2 (ja) アミノアルカン誘導体
WO2001060795A1 (fr) Procedes pour preparer des derives d'aminoacides a activite optique
JP2953553B2 (ja) N−アルコキシカルボニルアミノ酸エステルの製造方法
JP3285440B2 (ja) N−アルコキシカルボニルアミノ酸エステルの製造方法
JP3832919B2 (ja) 光学活性シアンヒドリンの製造法
JPH0478638B2 (ja)
JP4157175B2 (ja) 2′−ピロリジンプロパン酸誘導体の製造方法