JP4463515B2 - L−アンセリンの合成法 - Google Patents

L−アンセリンの合成法 Download PDF

Info

Publication number
JP4463515B2
JP4463515B2 JP2003319506A JP2003319506A JP4463515B2 JP 4463515 B2 JP4463515 B2 JP 4463515B2 JP 2003319506 A JP2003319506 A JP 2003319506A JP 2003319506 A JP2003319506 A JP 2003319506A JP 4463515 B2 JP4463515 B2 JP 4463515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phthalyl
anserine
carnosine
added
histidine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003319506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005082571A (ja
Inventor
勝行 平岡
浩樹 森脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamari Chemicals Ltd
Original Assignee
Hamari Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamari Chemicals Ltd filed Critical Hamari Chemicals Ltd
Priority to JP2003319506A priority Critical patent/JP4463515B2/ja
Publication of JP2005082571A publication Critical patent/JP2005082571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4463515B2 publication Critical patent/JP4463515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

本発明は、アンセリンの新規な合成法に関する。
L−アンセリン、すなわちN−β−アラニル−3−メチル−L−ヒスチジンは動物の筋肉に存在する天然ジペプチドであり、経口摂取された鉄などの微量金属元素の吸収を高めるキャリヤーとして役立つことから造血剤および食品サプリメントとしての利用が検討されている。
これまでアンセリンの化学的合成のためのいくつかの方法が知られている。
1)Behrens et al.J.Biol.Chem.120,517(1937)
この文献は、3−メチル−L−ヒスチジンから出発し、メチルエステル化後、アミノ基がベンジルオキシカルボニル基で保護されたβ−アラニンの酸アジドと反応させてアミノ基が保護されたN−β−アラニル−L−ヒスチジンとし、加水分解によりアミノ基を脱保護してアンセリンを29%の収率で得たと報告している。
2)Rinderknecht et al.,J.Org.Chem.29,1968(1964)
この文献は、3−メチル−L−ヒスチジンのリチウム塩に、フタリル−β−アラニンとエチルクロロカーボネートとを反応させてフタリル−β−アラニル−3−メチル−L−ヒスチジンとし、ヒドラジンとの反応によりフタリル基を外し、収率36%でアンセリンを合成したと報告している。
3)WO01/64638
実施例12および13がアンセリンの合成法に関する。やはり3−メチル−L−ヒスチジンから出発し、これにシアン酢酸エチルエステルを反応させてN−シアノアセチル−3−メチル−L−ヒスチジンとし、ロジウムを触媒として接触還元し、粗収率約29%でアンセリンを合成している。
これら合成法の出発原料である3−メチル−L−ヒスチジンはL−ヒスチジンから出発し、複雑な工程を経て製造しなければならない上、3−メチル−L−ヒスチジンからの合成工程の総収率も低い。従って市場において入手容易なL−ヒスチジンから出発し、高い収率でL−アンセリンを合成することができる新合成法の開発が望まれる。
本発明の課題は、商業的にL−アンセリンを提供することを可能にする新規な合成法を開発することである。
本発明は、L−カルノシン、すなわちN−β−アラニル−L−ヒスチジンを合成する際の中間体であるフタリル−L−カルノシンを利用する。この中間体はL−ヒスチジンを塩化チオニルのような脱水試薬の存在下フタリル−β−アラニンと縮合することにより殆んど定量的収率で得られる。この中間体はヒドラジンとの反応によってL−カルノシンを与える。
本発明は、この同じ中間体を使ってL−アンセリンを合成する。そのため本発明は、
a)フタリル−L−カルノシンのカルボキシル基をアルキルエステル化して保護するステップ、
b)フタリル−L−カルノシンエステルのイミダゾール環の1位の窒素をアシル化により保護するステップ、
c)アシル化フタリル−L−カルノシンエステルのイミダゾール環の3位のへメチル基を導入し、同時に脱アシル化するステップ、
d)生成したフタリル−L−アンセリンアルキルエステルをフタリル−L−アンセリンへ加水分解するステップ、および
e)生成したフタリル−L−アンセリンからフタリル保護基を除去し、L−アンセリンを得るステップを含む。
上のステップa)の生成物であるフタリル−L−カルノシンアルキルエステルは、L−ヒスチジンを最初にエステル化し、次いでフタリル−β−アラニンを反応させて得ることもできる。ただしこの場合は、L−カルノシンを得るためには脱フタリル化に加え、エステルの加水分解を必要とする。
本発明による利益の一つは、L−カルノシンの合成のための同じ中間体を使ってL−アンセリンを合成することができることである。このためL−アンセリンの合成のため3−メチル−L−ヒスチジンを別途に調達する必要性をなくす。
他の利益は、既知の合成法と比較してより少ない工程数でより高い収率でL−アンセリンを合成できることである。収率に関しては、3−メチル−L−ヒスチジンから出発する既知方法の総収率と比較しても、本発明方法のL−ヒスチジンから出発する総収率の方が有意に上廻っている。
ステップa):
先に述べたように、フタリル−L−カルノシンはL−カルノシン合成のための中間体として既知物質である。この化合物は通常塩酸塩として得られる。この化合物のカルボキシル基のエステル化は、炭素数6以下の低級アルカノールに懸濁し、酸触媒の存在下還流加熱するエステル化の常法によって行うことができる。エステル化の目的はカルボキシル基の一時的保護であるから、沸点が低く加水分解の容易なメタノールまたはエタノールが好ましい。触媒はp−トルエンスルホン酸のような有機スルホン酸が好ましい。
反応終了後反応液を減圧濃縮し、不純物を除去するため酢酸エチルのような水不混和性有機溶媒で抽出し、水層を炭酸水素ナトリウムのような塩基を加え、冷却することにより目的とするフタリル−L−カルノシンアルキルエステルが結晶として得られる。
変法として、L−ヒスチジンを最初にエステル化し、次いでL−ヒスチジンを出発原料とする場合と同じ条件で、フタリル−β−アラニンと反応させてもよい。この変法はエステルを加水分解する付加工程を必要とするので、L−カルノシンの同時生産を意図しない場合に採用することができ、3−メチル−L−ヒスチジンの代りにL−ヒスチジンから出発して少ない工程でL−アンセリンを高収率で生産できる利益には変わりはない。
ステップb):
ステップb)においては、フタリル−L−カルノシンエステルのイミダゾール環の1位のN原子をアシル化し、副反応から保護する。アシル保護基としては、メチル化と同時におこる脱保護の容易さからベンゾイル基が好ましい。ペプチド合成の分野で同じ目的に使用されるt−ブトキシカルボニル基や、ベンジルオキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基、さらにアセチル基のような他のアシル基で保護することも勿論可能である。
ベンゾイル化は、フタリル−L−カルノシンエステルをTHFのような不活性有機溶媒に溶解し、トリエチルアミンのような3級アミンの存在下塩化ベンゾイルを滴下し、滴下終了後室温で反応液を数時間攪拌することによって終了する。他のアシル化剤を使用する場合も同様である。
目的生成物は反応液を水で稀釈し、室温で攪拌することにより結晶として析出する。
ステップc):
アシル化したフタリル−L−カルノシンエステルをDMFのような不活性有機溶媒に溶解し、メチル化試薬を添加し、反応終了まで常温で攪拌する。その後反応混合物を減圧濃縮し、残渣を水に溶解し、不純物を酢酸エチルのような有機溶媒で抽出して除去し、水層に炭酸水素ナトリウムのようなアルカリを添加し、析出する結晶を採取する。メチル化と同時にアシル保護基は脱保護され、得られる結晶はフタリル−L−アンセリンアルキルエステルである。
ステップd)およびe):
これらのステップは同一反応器内で連続して実施するのが有利である。
このためフタリル−L−アンセリンアルキルエステルは1N塩酸に溶解し、これにヒドラジンヒドラートを加え、還流下数時間加熱する。この段階でフタリル基の脱保護およびアンセリンエステルのアンセリンへの加水分解が同時に生起する。反応終了後反応液のpHを4N塩酸により下げ、析出する反応副生物(フタル酸)を濾過して除去する。
濾液に含まれるL−アンセリンは、例えば以下の操作によって純品として回収することができる。
アニオン交換樹脂を詰めたカラムを用意し、これに上の濾液を通液し、L−アンセリンを吸着し、カラムを良く洗浄した後希アンモニアを通液して溶出し、目的物の溶出分画を減圧濃縮し、残渣にエタノールを加えて析出する結晶を分離し、エタノールで洗浄した後乾燥する。
以下の実施例および参考例は例示目的のみであって、限定を意図しない。
参考例1
Figure 0004463515
フタリル−L−カルノシンモノ塩酸塩
攪拌機つきフラスコに水84mlと、炭酸水素ナトリウム22.4gと、L−ヒスチジン塩酸塩モノヒドラート14.0gを加え、均一に溶解する。これへN−フタリル−β−アラニルクロライドの理論量を含むトルエン溶液を滴下し、1時間攪拌する。攪拌を停止して静置し、トルエン層を傾しゃして除去し、水層へ6N HCl 12mlとMIBK 98mlを加え攪拌する。攪拌を停止して静置し、MIBK層を除去し、残った水層を酸性にし、冷却して結晶を分離する。60℃で乾燥し、題記化合物28.3gを得た。収率は殆んど100%であった。
Figure 0004463515
フタリル−L−カルノシンメチルエステル
還流冷却器と攪拌機を備えたフラスコに、メタノール283mlを入れ、参考例1のフタリル−L−カルノシン結晶28.3gを懸濁する。これへp−トルエンスルホン酸一水塩2.5g を添加し、5時間還流する。反応終了後反応液を減圧濃縮し、水108mlを加えて残渣を溶解し、水溶液へ酢酸エチル34mlを加えて攪拌し、静置して分離した有機層を除去し、残った水層へ酢酸エチル17mlを再び加え、攪拌し、静置して分離した有機層を除去する。残った水層へ炭酸水素ナトリウム10.1gを加えて溶解し、10〜20℃で静置して結晶を析出させ、分離して水28mlで洗浄し、60℃で乾燥し、題記化合物20.5gを得た。収率は理論の83.1%であった。
Figure 0004463515
フタリル−N−ベンゾイル−L−カルノシンメチルエステル
上と同様なフラスコにTHF78mlを入れ、上で得たフタリル−L−カルノシンメチルエステル20.5gを溶解し、トリエチルアミン6.7gを添加した後、塩化ベンゾイル9.0gを滴下する。滴下終了後室温で4時間攪拌し、その後水358mlを加え、20〜25℃で0.5時間攪拌を続ける。析出した結晶を分離し、水78ml、次いでイソプロピルアルコール78mlの順で結晶を洗い、60℃で乾燥して題記化合物25.7gを得た。収率は理論の97.9%であった。
2−(3−フタルイミドプロピオニル)アミノ−3−(1−ベンゾイル−1H−イミダゾール−4−イル)プロピオン酸メチルエステル(フタリル−N−ベンゾイル−L−カノルシンメチルエステル)の物性:
2522MW:474.47
融点 176−177°
化学純度 99.7% HPLC法
元素分析 Caled.C:63.29 H:4.67 N:11.81
Found.C:63.09 H:4.79 N:11.49
H−NMR(CDCl 200MHz):
δ 2.70(2H,brt,J=7.2Hz,−COCH
3.06(C:49.99 H:6.71 N:23.3 2
3.12(1H,d of a pair of ABX,JAB=15.OH z,JBX=4.9Hz,one of CHnext to the imidazloe ring)
4.02(2H,t,J=7.2Hz,NCH
4.89(1H,d,J=7.9Hz and 4.9Hz,α−H of His)
7.04(1H,brd,J=7.9Hz,5−H of the imidazole ring)
7.30(1H,d,J=1.3Hz 2H of the imidazole ring)
7.56−7.84(9H,m)
7.89(1H,d,J=1,N=CH−N)
Figure 0004463515
フタリル−L−アンセリンメチルエステル
上と同様なフラスコにDMF77mlを入れ、フタリル−N−ベンゾイル−L−カルノシンメチルエステル25.7gを溶解する。この溶液へヨウ化メチル21.5gを滴下し、20〜30℃で4時間攪拌する。反応終了後反応液を減圧濃縮し、水108mlを加えて残渣を溶解する。不純物を除去するためこの水溶液へ酢酸エチル33mlを加え、攪拌し、静置して分離した有機層を捨て、水層へ再び酢酸エチル17mlを加え、攪拌、静置し、分離した有機層を捨て、水層を残す。これへ炭酸水素ナトリウム5.9gを溶解し、20〜30℃で放置し、析出する結晶を回収し、水21mlで洗浄し、題記化合物の湿った結晶を得た。これはそのまま次工程で用いる。
以下の実施例4〜7においては、イミダゾール環の1位へベンゾイル基以外のアシル基を導入し、次いでヨウ化メチルを反応させてフタリル−L−アンセリンメチルエステルを合成した。
アセチル化次いでメチル化によるフタリル−L−アンセリンメチルエステルの合成
還流冷却器と攪拌機を備えたフラスコにTHF8ml中1.0gのフタリル−L−カルノシンメチルエステルの溶液を入れ、トリエチルアミン0.35gを添加した後、塩化アセチル0.29gを20〜50℃で滴下し、室温で4時間攪拌する。反応週終了後水50mlと酢酸エチル30mlを加えて振とうし、有機層を分離し、これを硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた結晶を分離し、風乾してフタリル−N−アセチルカルノシンメチルエステル0.85gをm.p.173−174℃の結晶として得た。収率は理論の79.4%。NMRによって構造を確認した。
次に上で得たフタリル−N−アセチルカルノシンメチルエステル0.2gをDMF3mlに溶解し、これに沃化メチル0.2gを添加し、20〜30℃で2日間攪拌する。反応終了後反応液中のフタリル−L−アンセリンメチルエステルの生成量をHPLCで定量したところ、155.5mg(理論の84.8%)であった。このものは実施例3と同様に処理し、次工程に用いることができる。
エトキシカルボニル化次いでメチル化によるフタリル−L−アンセリンメチルエステルの合成
実施例4と同様に、フタリル−L−カルノシンメチルエステル1.0gをTHF10mlに溶解し、トリエチルアミン0.35gを添加した後、クロロ炭酸エチル0.40gを20〜50℃で滴下し、室温で4時間攪拌する。反応終了後水50mlを加え、得られた結晶を分離し、酢酸エチル10mlで洗った後風乾してm.p.182−183℃の結晶としてフタリル−N−エトキシカルボニルカルノシンメチルエステル0.92g(理論の79.3%)を得た。NMRにより構造を確認した。
次に上で得られたエトキシカルボニル体0.2gをDMF3mlに溶解し、これに沃化メチル0.2gを添加し、20〜30℃で2日間攪拌する。反応液中のフタリル−L−アンセリンメチルエステルの生成量をHPLCで定量したところ、103.7mg(理論の59.7%)であった。
実施例4と同様に、フタリル−L−カルノシンメチルエステル1.0gをTHF10mlに溶解し、トリエチルアミン0.5gを添加した後、クロロ炭酸ベンジル0.8gを室温で滴下し、4時間攪拌する。反応終了後水50mlと酢酸エチル30mlを加えて振とうし、有機層を分離し、乾燥後減圧濃縮し、得られた結晶を濾取し、イソプロピルエーテル10mlで洗い、風乾してm.p,141−142℃の結晶としてフタリル−N−ベンジルオキシカルボニルカルノシンメチルエステル1.03g(理論の78.0%)を得た。
次にベンジルオキシカルボニル体0.2gをDMF3mlに溶解し、これに沃化メチル0.2gを添加し、20〜30℃で2日間攪拌する。反応液中のフタリル−L−アンセリンメチルエステルの生成量をHPLCで定量したところ、6.1mg(理論の4.0%)であった。
実施例4と同様に、フタリル−L−カルノシンメチルエステル1.0gをTHF10mlに溶解し、トリエチルアミン0.35gを添加した後、ジ−t−ブチルジカーボネート0.7gを室温で滴下し、4時間攪拌した。反応終了後水100mlと酢酸エチル50mlを加えて振とうし、水層を酢酸エチル30mlで再抽出して得た有機層を最初に分離した有機層と合併して減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムに注ぎ、酢酸エチル/n−ヘキサン1:1で溶出する。溶出液を減圧濃縮して白色固体としてフタリル−N−t−ブトキシカルボニルカルノシンメチルエステル0.65g(理論の52.8%)を得た。
次に上のt−BOC体0.2gをDMF3mlに溶解し、これに沃化メチル0.2gを添加し、20〜30℃で2日間攪拌する。反応液中のフタリル−L−アンセリンメチルエステルの生成量をHPLCで定量したことろ、64.3mg(39.4%)であった。
Figure 0004463515
アンセリン
前と同様なフラスコに1N HCl 70mlを入れ、実施例4で得た湿晶全量(乾燥品20.8gに相当)を溶解し、80%ヒドラジンヒドラート6mlを加え、約5時間還流する。反応終了後反応混合液に4N HCl 1mlを加え、析出物を濾過して除去する。別にアニオン交換樹脂SK−1B 100mlを詰めたカラムを用意し、上の濾液を通液する。カラムを水200mlで2回洗浄し、2.8%アンモニア水200mlを通液する。目的物の溶出分画(約100ml)を集め、減圧濃縮し、残渣にエタノール100mlを加えて放置し、析出する結晶を分離し、エタノール25mlで洗い、60℃で乾燥してL−アンセリン9.7gを得た。収率は理論の73.8%であった。
参考例および実施例1〜4および8を通じ、L−ヒスチジンからのトータル収率は53%であった。
L−アンセリンの物性:
融点 238−241°(分解)
Merck Index 240−242°(分解)
旋光度〔D〕20 +11.2°(C=5%,H2O)
水分 0.44%
化学純度 Anserine99.7%
Camosine0.26% HPLC法
光学純度 100% D−Anserineは検出されない。HPLC法
元素分析 Caled.C:49.99 H:6.71 N:23.32
Found.C:49.86 H:6.81 N:23.11
H−NMR(DO,200MHz):
δ 2.62(H,t of a pair of ABq(ABXsystc m),JAB=16.1Hz,JAX=6.7Hz,one of COCH
2.70(H,t of a pair of ABq(ABXsystc m),JAB=16.1Hz,JAX=6.7Hz,one of COCH
2.96(H,t of a pair of ABq(ABXXsystcm),JAB=15.5Hz,JAX=9.3Hz,JAX=0,one of CHnext to the imidazloe ring)
3.13(H,t of a pair of ABq(ABXXsystcm),JAB=15.5Hz,JAX=4.9Hz,Jx=0.7Hz,one of CHnext to the imidazloe ring)
3.19(2H,t,J=6.7Hz,NCH
3.65(3H,s,3−Me of the imidazloe ring)
4.47(1H,dd,J=9.3 and 4.9Hz,α−H of Hi s)
6.82(1H,br,5−H of the imidazole ring)
7.62(1H,d,J=0.6HZ,2−H of the imidazole ring)
有用な生理活性を有する天然型L−アンセリンを化学的合成法によって商業的規模で製造できる。

Claims (4)

  1. a)フタリル−L−カルノシンのカルボキシル基をアルキルエステル化するステップ、
    b)フタリル−L−カルノシンアルキルエステルのイミダゾール環の1位へアシル基を導入するステップ、
    c)アシル化フタリル−L−カルノシンアルキルエステルをメチル化試薬と反応させ、イミダゾール環3位へメチル基を導入し、同時に脱アシル化するステップ、
    d)生成したフタリル−L−アンセリンアルキルエステルをフタリル−L−アンセリンへ加水分解するステップ、および
    e)フタリル−L−アンセリンからフタリル保護基を脱保護するステップ、
    を含むL−アンセリンの合成法。
  2. ステップa)に代って、L−ヒスチジンアルキルエステルにフタリル−β−アラニンを反応させることによってフタリル−L−カルノシンアルキルエステルを合成するステップを含む請求項1の方法。
  3. ステップb)において導入されるアシル基は、ベンゾイル、アセチル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、またはt−ブトキシカルボニル基である請求項1または2の方法。
  4. ステップd)およびe)は同じ反応器内で連続して実施される請求項1または3のいずれかの方法。
JP2003319506A 2003-09-11 2003-09-11 L−アンセリンの合成法 Expired - Fee Related JP4463515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003319506A JP4463515B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 L−アンセリンの合成法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003319506A JP4463515B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 L−アンセリンの合成法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005082571A JP2005082571A (ja) 2005-03-31
JP4463515B2 true JP4463515B2 (ja) 2010-05-19

Family

ID=34418431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003319506A Expired - Fee Related JP4463515B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 L−アンセリンの合成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4463515B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113956204A (zh) * 2021-09-09 2022-01-21 武汉桀升生物科技有限公司 鹅肌肽的合成方法
JP7138982B1 (ja) * 2021-09-24 2022-09-20 東海物産株式会社 アンセリンの結晶及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005082571A (ja) 2005-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3481201B1 (en) Processes for the preparation of 4-alkoxy-3-(acyl or alkyl)oxypicolinamides
CN107810189B (zh) 用于制备氮芥衍生物的方法
EP2121605B1 (en) Process for preparing (1r,2s,5s)-n-[(1s)-3-amino-1-(cyclobutylmethyl)-2,3-dioxopropyl]-3-[(2s)-2-[[[(1,1-dimethylethyl)amino]-carbonyl]amino]-3,3-dimethyl-1-oxobutyl]-6,6-dimethyl-3-azabicyclo[3.1.0]hexane-2-carboxamide
JP6985179B2 (ja) プロリンアミド化合物の製造方法
CA2647457C (en) A hydride reduction process for preparing quinolone intermediates
JP4463515B2 (ja) L−アンセリンの合成法
KR100766578B1 (ko) 레바미피드의 제조방법
CN114591299A (zh) 一种帕罗韦德中间体及其制备和应用
US20110319649A1 (en) Intermediate for producing lacosamide and a process for its preparation and conversion to lacosamide
EP1554235B1 (en) Process for synthesizing l-y-methylene glutamic acid and analogs
JP2004284982A (ja) 4−グアニジノ安息香酸またはその誘導体のエステル化方法
JP4190879B2 (ja) テアニンを製造するための新規な中間体
JP3207018B2 (ja) ベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体
WO2007029267A1 (en) Process for industrially viable preparation of imidapril hydrochloride
JP7279134B2 (ja) プロリンアミド化合物の製造方法
JP2001039940A (ja) α−アミノハロメチルケトン誘導体の製造方法
US20050032889A1 (en) Process for producing crystal of benzenesulfonamide derivative, and novel crystal of intermediate therefor and process for producing the same
JP5704763B2 (ja) トランス−4−アミノシクロペンタ−2−エン−1−カルボン酸誘導体の製造
KR101163864B1 (ko) 발사르탄의 제조방법 및 이에 사용되는 신규 중간체
CA2236117C (en) Process for producing optically active cyanohydrins
EP1623975A1 (en) Process for producing pyrrolidine derivative
JP3832919B2 (ja) 光学活性シアンヒドリンの製造法
JP2023100917A (ja) プロリンアミド化合物の製造方法
JP3266603B6 (ja) 3−(7−アミジノ−2−ナフチル)−2−フェニルプロピオン酸誘導体の製造方法
JP2005263748A (ja) 反応性ジアジリン基を有するホモフェニルアラニン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4463515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees