JP4954669B2 - Rf−idタグとネットワークの間の通信を制御するシステム、装置、方法、プログラム、および当該制御方法を利用して製品を製造する製造方法 - Google Patents

Rf−idタグとネットワークの間の通信を制御するシステム、装置、方法、プログラム、および当該制御方法を利用して製品を製造する製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークの状態に応じてRF−ID(Radio Frequency Identification)タグとネットワークの間の通信を制御するシステム、装置、方法、プログラム、および当該制御方法を利用して製品を製造する製造方法に関する。
製造や物流の分野で様々な管理システムが用いられている。それらの管理システムでは、何らかの識別情報を用いて個別の製品および/またはその製品を構成する個別の部品を識別し、識別情報を用いた管理を行っている。例えば、製造工程や物流における進捗状況、製品に搭載されている個々の部品、製品ごとに行うべき試験の内容、その試験の結果等が管理システムにより管理される。なお、管理システムには、個別の管理目的に応じた個別の管理システムと、それら個別の管理システムを統合した管理システムとがある。しかし、いずれも識別情報を利用して管理する点は同じなので、以下では両者を区別しないこともある。
図7は、管理システムが識別情報を利用する従来の方法を説明する図である。図7では、三つの工程A、B、Cにより製品101が製造される。各工程には作業者90A〜90Cがいる。基幹システム103は、製品101の識別情報を利用してその製品101がどの工程まで進んだかを管理する管理システムである。各工程に対応して情報収集端末102A〜102Cが設けられており、これら情報収集端末102A〜102Cと基幹システム103はネットワークで接続されている。
製品101が工程Aにあるとき(「101A」なる符号で表す)、工程Aに対応する情報収集端末102Aが製品101Aから識別情報(例えば製品の個体ごとに異なるシリアル番号)を読み取り、ネットワークを介して基幹システム103に送信する。この送信は、例えば、製品101Aに対する工程Aの作業が終了した時に行ってもよい。その場合、基幹システム103は、その送信が行われた日時を、製品101Aに対して工程Aの作業を終えた日時として、製品101Aの識別情報と関連付けて管理する。
その後、製品101は工程Bに送られる。そして、製品101が工程Bにあるとき(「101B」なる符号で表す)、同様にして工程Bに対応する情報収集端末102Bが製品101Bから識別情報を読み取り、ネットワークを介して基幹システム103に送信する。
さらにその後、製品101は工程Cに送られる。そして、製品101が工程Cにあるとき(「101C」なる符号で表す)、同様にして工程Cに対応する情報収集端末102Cが製品101Cから識別情報を読み取り、ネットワークを介して基幹システム103に送信する。
なお、図中の製品101A〜101Cは、異なる時刻における一つの製品を表し、情報収集端末102A〜102Cは異なる複数の装置を表していることに注意されたい。
このようにして各工程において情報収集端末102A〜102Cのいずれかが製品101の識別情報を基幹システム103に送信することにより、基幹システム103は、個々の製品101について、いつ、どの工程の作業を終えたかを管理することが可能となる。
ところで、情報収集端末102A〜102Cには、バーコードのリーダとRF−IDタ
グのリーダの二種類がある。前者の方がより古くから利用されている。
情報収集端末102A〜102Cがバーコードのリーダの場合、予め、識別情報を表すバーコードを印刷した紙を個々の製品101に貼り付けたり、その製品101を載せたパレットにその紙を一緒に載せたりしておく(このバーコードは「進度管理バーコード」と呼ばれることもある)。情報収集端末102A〜102Cは、この紙からバーコードを読み取ることにより、その製品101の識別情報を読み取る。ここで、その紙の貼り付け位置が固定的であるなど、いくつかの条件を満たす場合には、情報収集端末102A〜102Cが自動的に識別情報を読み取ることも可能である。しかし、人間(作業者90A〜90C)が情報収集端末102A〜102Cを手に持ってバーコードの位置まで動かし、手動で識別情報を読み取らなくてはならない場合もある。
情報収集端末102A〜102CがRF−IDタグのリーダの場合も同様に、予め、識別情報を格納したRF−IDタグを個々の製品101に貼り付けたり、その製品101を載せたパレットにRF−IDタグを一緒に載せたりしておく。個々のRF−IDタグには、そのRF−IDタグに固有の識別情報が格納されているので、これを製品101の識別情報として利用することができる。個体識別を目的として単純に識別情報のみを格納しているタイプのRF−IDタグは比較的安価なため、図7のような用途にも利用されだしている。
ところで、上記のバーコードの場合と比べてRF−IDタグが優れている点は、人間が手動で情報収集端末102A〜102Cを動かす必要がない点である。なぜなら、バーコードを読み取るには、リーダがバーコードの正面になくてはならないなどの制約があるが、RF−IDタグからの識別情報の読み取りは無線通信によるため、情報収集端末102A〜102Cはその通信可能範囲内にありさえすればよく、位置に関する制約は比較的緩いためである。したがって、RF−IDタグを利用すれば、手作業を必要とせず、自動的に情報収集端末102A〜102Cが識別情報を読み取ることができる。
バーコードとRF−IDタグのいずれを利用する場合でも、基幹システム103への識別情報の入力が情報収集端末102A〜102Cによりネットワークを介して行われる点は同様である。
そこで、RF−IDタグを利用する場合の従来例について図7を詳細化して図8に示す。図8は、RF−IDタグ104から読み取った識別情報を管理システムが利用する従来の方法を説明する図である。
図8でも、図7と同様に三つの工程A、B、Cにより製品101が製造される。図8の例では、製品101にRF−IDタグ104を貼り付ける、あるいは製品101とRF−IDタグ104を同じパレットに載せる、などの方法により製品101とRF−IDタグ104とを対応づけている。製品101とRF−IDタグ104は、それぞれ、工程Aにあるときは符号「101A」と「104A」で、工程Bにあるときは符号「101B」と「104B」で、工程Cにあるときは符号「101C」と「104C」で表される。つまり、製品101A〜101CとRF−IDタグ104A〜104Cは、異なる時刻における一つの製品101と一つのRF−IDタグ104を表したものである。
RF−ID制御部106A〜106Cが各工程A、B、Cに対応して設けられており、これらは図7の情報収集端末102A〜102Cに相当する。RF−ID制御部106A〜106Cはそれぞれアンテナ105A〜105Cと接続されており、アンテナ105A〜105Cを介してRF−IDタグ104A〜104Cから無線通信により情報を読み取る。
図8において、図7の基幹システム103に対応するのは、上位システム107、ID管理システム108、作業指示システム109、工程管理システム110、試験システム111である。これらのシステムはいずれもRF−ID制御部106A〜106Cとネットワークを介して接続されている。また、これらのシステムは、RF−ID制御部106A〜106CがRF−IDタグ104A〜104Cから読み取った識別情報を(直接的または間接的に)利用するシステムであるという点で、RF−ID制御部106A〜106Cに対して「上位」のシステムであると言える。
また、これらのシステムは、単にRF−ID制御部106A〜106Cから識別情報を受け付けるだけではなく、受け付けた識別情報に対応する情報をRF−ID制御部106A〜106Cに出力することもある。その例を次に説明する。
電子回路を搭載した製品に対しては、その電子回路で試験用プログラムが正しく実行されるか否かを確認する試験が一般的に行われている。図8の工程Cでもそのような試験を行うものと仮定する。ここで、工程CにおけるRF−ID制御部106Cの動作は以下のとおりである。
(c1)アンテナ105Cを用いてRF−IDタグ104Cから識別情報(つまりRF−IDタグ104Cに固有のRF−IDタグID)を読み取る。
(c2)ネットワークを介して、読み取ったRF−IDタグIDをキーにしてID管理システム108を参照し、そのRF−IDタグIDに対応づけられたオーダーNOおよび試験パラメータを取得する。なお、ID管理システム108は、RF−IDタグIDに各種の情報を対応づけて管理しているとする。また、「オーダーNO」は、個別の製品ごとに異なる番号であり、製造開始時に、これから製造する製品に対して割り当てられる。「試験パラメータ」は、試験用プログラムを特定するのに必要なパラメータである。
(c3)取得したオーダーNOおよび試験パラメータを、ネットワークを介して試験システム111に送信し、試験システム111から試験用のプログラムをダウンロードする。
ここで、図8には図示していないが、RF−ID制御部106A〜106Cは、一般的な構成のコンピュータ端末の一部として実装されている。よって、例えば作業者90Cがその端末と製品101Cを接続することにより、(c3)でダウンロードしたプログラムが製品101Cに読み込まれ、製品101Cで実行され、試験が行われる。また、例えばその試験の後で、RF−ID制御部106Cは、図7に関して説明したような「製品に対する工程Cの作業が終了した」ということを示す通知も行う。
ところで、上記のような従来の方法には、ネットワークの状態の悪化や一つのシステムのダウンが製造工程全体のボトルネックとなるという問題点があった。以下、図9を参照しながらこの問題点を説明する。図9は、図8のうちこの問題点に関連する部分を抜粋し、RF−ID制御部106Bが備えるバッファ112を強調して表示した図である。
一般に、一つの工場には複数の生産ラインがあり、各生産ラインで多くの製品が同時に製造されている。したがって、図8のようにネットワークを介して各種システムを利用する場合、ネットワークの負荷の量は高くなりがちである。
大量の負荷が原因の通信遅延や、何らかの理由による通信不能などの不具合がネットワークに発生した場合、不具合から復旧するために、例えばシステム管理者が、どのような現象が生じているかを確認し、原因を特定し、解決策を思案し、その解決策を実行する、などの一連の措置を講じる。しかし、ネットワークが不具合から復旧するまでの期間中、
ネットワークを介して図8に示したような各種のシステムを使用することができないため(あるいは各種システムの使用に長時間を要するため)、現場の作業者90A〜90Cはたとえ自分の工程における作業を終えても製品を次の工程へ進めることができない。したがって、何も作業をすることができない無駄な待ち時間が発生する。
このような事象を回避するために、図9に示すように、各RF−ID制御部106A〜106Cにはバッファ112を設けている。以下では、次の二点を仮定してバッファ112の使用法について説明する。
・ 工程Bでは、製品101Bに対する作業(組立や加工など)がすべて終了してから、工程管理システム110に対して工程Bの終了を通知する。
・ 工程Bの作業の開始時および終了時に、作業者90Bが例えば所定のボタンを押すなどの操作を行うことにより、作業開始日時と作業終了日時が、RF−ID制御部106B内のバッファ112に記憶されている。
この仮定のもとでのRF−ID制御部106Bの動作は以下のとおりである。
(b1)アンテナ105Bを用いてRF−IDタグ104BからRF−IDタグID(識別情報)を読み取る。
(b2)読み取ったRF−IDタグIDをバッファ112に格納する。
(b3)製品101Bを次の工程Cに移す。
(b4)ネットワークを介して、バッファ112に格納されたRF−IDタグIDをキーにしてID管理システム108を参照し、そのRF−IDタグIDに対応づけられたオーダーNOおよび数量を取得する。なお、上記(c2)で説明したように、ID管理システム108はRF−IDタグIDに各種の情報を対応づけて管理しており、数量もその情報の一例である。ここで「数量」とは、その製品が属するロットの生産台数であるとする。
(b5)使用済みのRF−IDタグIDをバッファ112から消去する。
(b6)取得したオーダーNOと数量に、工程Bの作業開始日時と作業終了日時を付加して一組の進度データを作成し、作成した進度データをバッファ112に格納する。
(b7)ネットワークを介して、バッファ112に格納された進度データを工程管理システム110に書き込む。
(b8)書き込みが終了したという応答信号(ACK信号)を受信したら、使用済みの進度データをバッファ112から消去する。
たとえネットワークに不具合が生じて(b4)や(b7)〜(b8)の通信に時間がかかっても、上記のようにバッファ112を利用すれば、(b3)で既に製品101Bは次の工程Cに移されているため、無駄な待ち時間なしに作業を進めることができる。つまり、バッファ112を設けることにより通信遅延の影響を吸収することができる。
しかしながら、通信遅延などのネットワークの不具合が長時間に及ぶと、製品が次々に送られてきてバッファ112にデータが格納される一方で、バッファ112からデータを消去することができず、バッファ112がオーバーフローしてしまう。その結果、記録すべきデータがどこにも記録されずにデータが消失してしまうという問題が起こる。
また、ID管理システム108などのシステムが応答不能な場合は、上記(b4)を終了することができないので、(b5)以降のステップを実行することができない。つまり、ネットワーク全体には不具合がなくても、ある特定のシステムがダウンすると、(b2
)のデータがバッファ112に蓄積されつづけ、同様にバッファ112がオーバーフローしてしまう。
このようなオーバーフローを防ぐためには、バッファ112に格納されているデータの量が所定の閾値を超えてバッファ112の容量に近づいたら、その時点で強制的に生産ラインを停止させる必要があった。例えば、工程BのRF−ID制御部106Bが備えるバッファ112の使用量が増えたら、図9の三つの工程からなる生産ラインの全体を停止させる必要があった。この場合、RF−ID制御部106Aや106Cが備える不図示のバッファには余裕があるかもしれないし、各工程において作業は完了しているかもしれない。しかし、RF−ID制御部106Bのバッファ112からデータが消失することを防ぐために、生産ライン全体を停止させる。その結果、各工程の作業者90A〜90Cは、ネットワークやシステムの不具合が復旧するまでの間、ただ待っていなくてはならない。
また、一般的に、ネットワークやシステムの不具合がハードウェアに起因する場合は、復旧までに長時間を要することが多い。ネットワークのインフラ関連設備や、システムを実行するサーバに、ハードウェアに起因する不具合が発生すると、復旧までに数時間から数日かかることもある。また、自然災害等に起因してハードウェアに不具合が発生する場合は、さらに復旧に時間がかかるかもしれない。
そのような長時間にわたって、生産ライン全体を停止させるのは非効率である。しかし、その停止を避けるために、バッファ112がオーバーフローするのを無視すれば、今度は、その長時間に対応する大量のデータが消失してしまい、データの復旧が不可能となり、各種管理システムの運用にも支障をきたす。
本発明の課題は、RF−IDタグに格納された識別情報を利用する管理システムが接続されたネットワークとRF−IDタグとの間の通信を制御して、ネットワークや管理システムに不具合が生じてもデータが消失せず、無駄な待ち時間も発生しないようにすることである。
本発明の第一の態様は、RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の第一の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信を制御する制御システムである。
該制御システムは、前記ネットワークの状態を監視して該状態を示すネットワーク状態情報を出力するネットワーク状態監視手段と、前記ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断手段と、前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は、前記RF−IDタグから前記識別情報を読み出した前記第一の無線通信手段に、該第一の無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませる制御を行い、前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は前記付加情報を前記管理システムへ送信する制御を行う制御手段と、前記識別情報および書き込まれた前記付加情報を前記RF−IDタグから無線通信により読み出す第二の無線通信手段と読み出した前記識別情報および前記付加情報を格納する第一の格納手段とを備えた情報回収手段と、を備える。
本発明の第二の態様は、製品の製造工程を管理しながら複数の工程により製品を製造する製造方法に、第一の態様の制御システムを適用した製造方法である。
本発明の第三の態様は、ネットワークを介した通信を行うネットワーク通信手段と、第一の態様の制御システムの判断手段および制御手段とを備える制御装置である。
本発明の第四の態様は、RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信をコンピュータが制御する方法である。
該方法は、前記複数の無線通信手段のうちのいずれかが前記RF−IDタグから読み出した前記識別情報を、当該無線通信手段から受け付ける識別情報受付ステップと、前記ネットワークの状態を示すネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記識別情報受付ステップで前記識別情報を読み出した前記無線通信手段に対して、該無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませるための命令を発行する書き込み命令発行ステップと、前記判断ステップにおいて前記ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記管理システムへ前記付加情報を送信する制御を行う送信制御ステップと、を備える。
本発明の第五の態様は、第四の態様の方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
上記のいずれの態様においても、ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかが判断される。ネットワーク状態情報としては、例えば、ネットワークの負荷の量やネットワークを介した通信にかかる時間に基づく情報を利用してもよい。作業工程のうちの注目している段階に対応する付加情報は、ネットワークモードでは管理システムに送信され、非ネットワークモードではRF−IDタグに書き込まれる。
ネットワークの状態が良いことがネットワーク状態情報により示されていればネットワークモードが選択され、ネットワークの状態が悪いことがネットワーク状態情報により示されていれば非ネットワークモードが選択されるように、前記判断手段や前記判断ステップを構成することにより、従来の問題点であるデータの消失や無駄な待ち時間の発生を防ぐことができる。その理由は次のとおりである。
ネットワークの状態が悪化すると(例えば、ネットワークの負荷の量やネットワークを介した管理システムとの通信にかかる時間が増大すると)、ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードが選択される。すると付加情報はRF−IDタグに書き込まれる。
よって、本発明によれば、ネットワークの状態が悪化しても、管理システムへの書き込みのためのバッファがオーバーフローしてデータが消失するという従来の問題は発生しない。また、本発明によれば、ネットワークの状態が悪化しても、付加情報はRF−IDタグに書き込み済みなので、後からこの付加情報を利用することができる。よって、作業工程のうちの次の段階の作業を先に始めて、その後ネットワークの状態が回復してから、R
F−IDタグに書き込まれた付加情報を管理システムが利用するという運用が可能となり、作業者を無駄に待たせる必要がなくなる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下では「RF−IDタグ」という語を用いるが、形状、大きさ、通信方式(電磁誘導を利用するか電波を利用するかそれとも他の方法を採用するか、周波数、変調方式などにより決まる)、電源を内蔵するか否か(つまりアクティブタグかパッシブタグか)、書き換え可能なメモリの容量等は任意である。すなわち、固有の識別情報が割り当てられており、無線通信機能と、無線通信によって情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリとを備えているものの総称として、以下では「RF−IDタグ」という語を用いる。
図1は、製品の生産ラインに適用した場合の本発明の一実施形態によるシステムの構成図である。
図1に示された生産ラインは、三つの工程A〜Cからなる。図1によるシステムでは例えば、製品101にRF−IDタグ230を貼り付けたり、製品101とRF−IDタグ230を同じパレットに載せたりすることにより、製品101にRF−IDタグ230を対応づけている。以下図面にて、製品101とRF−IDタグ230がどの工程にあるかを明示する場合には、添え字をつけた符号により表す。つまり、それぞれ、工程Aにあるときは符号「101A」と「230A」で、工程Bにあるときは符号「101B」と「230B」で、工程Cにあるときは符号「101C」と「230C」で表す。
また、各工程に対応してRF−ID制御部201A〜201Cが設けられている。RF−ID制御部201A〜201Cはそれぞれ、無線通信手段としてのアンテナ202A〜202Cと接続されており、ネットワークを介して各種システム(図1の例ではID管理システム108、工程管理システム110、試験システム111のみを図示した)と接続されている。RF−ID制御部201A〜201Cは、不図示のコンピュータ端末の一部として実装されている。
一方、図1に示されるシステムは、LAN(Local Area Network)の負荷状況を監視するLAN監視装置210を含む。また、無線通信によってRF−IDタグ230から情報を読み出す機能および無線通信によってRF−IDタグ230へ情報を書き込む機能を備えた無線通信手段としてのアンテナ221と、データを格納する格納部223とを備え、台車222に載せられた可搬型のデータ回収装置220を、システムが含む。
また、図8におけるRF−IDタグ104A〜104Cは、単に識別情報(具体的にはRF−IDタグID)を格納した読み取り専用のRF−IDタグだが、本実施形態によるRF−IDタグ230A〜230Cは、書き込み可能なメモリ(不図示)を備える。それにあわせて、アンテナ202A〜202Cは、無線通信によってRF−IDタグから情報を読み出す機能の他に、無線通信によってRF−IDタグへ情報を書き込む機能も備えている。
また、本実施形態によるRF−ID制御部201A〜201Cは、各々が応答監視部203と判断制御部204と格納部208とを備え、格納部208がワークエリアとバッファエリアを含む。なお、図1に示されたシステムを構成する各部の動作詳細については後述する。
図2は、RF−ID制御部201の外部に接続される関連構成要素と、RFID制御部201内部の機能ブロックの構成を説明する図である。図1のRF−ID制御部201A〜201Cの各々は、図2に示した構成を有する。
図2の基幹データベース群100は、図1のID管理システム108、工程管理システム110、試験システム111などを含む統合的な管理システムが有するデータベース群である。図2のネットワーク構成では、基幹データベース群100、LAN監視装置210、RF−ID制御部201がいずれも基幹ネットワークに接続されているが、ネットワークの具体的な構成は任意であり、ネットワークを介してRF−ID制御部201が基幹データベース群100のデータベースに対する操作(情報の読み出しとしての照会、情報の書き込みとしてのレコードの追加や更新)を行うことができさえすればよい。
図2においてRF−ID制御部201の外部にあるアンテナ202、LAN監視装置210、RF−IDタグ230、製品101は図1と同様である。
RF−ID制御部201は、応答監視部203、判断制御部204、DB照会・更新制御部205、RF−IDタグ読み書き制御部206、切換制御部207、格納部208を備える。
応答監視部203は、RF−ID制御部201が基幹データベース群100との間で行う通信にかかる時間を監視し、時間がかかりすぎる場合には判断制御部204へアラームを出力する。応答監視部203の詳細な動作は後述するが、通信に時間がかかりすぎる場合とは、例えば、基幹ネットワークに不具合が発生した場合や、基幹データベース群100のうち通信対象のデータベースにアクセスが異常に集中している場合や、そのデータベースを管理するサーバに不具合が発生した場合などである。
判断制御部204には、LAN監視装置210が監視しているLANの負荷状況と、応答監視部203からのアラームが入力される。判断制御部204はその入力にしたがって後述のネットワークモードと非ネットワークモードのいずれの動作モードで動作すべきかを判断する。
詳しくは後述するが、本実施形態においては、ネットワークモードではDB照会・更新制御部205を利用し、非ネットワークモードではRF−IDタグ読み書き制御部206を利用する。別の実施形態では、ネットワークモードではDB照会・更新制御部205とRF−IDタグ読み書き制御部206の双方を利用してもよい。切換制御部207は、判断制御部204の判断にしたがって、DB照会・更新制御部205とRF−IDタグ読み書き制御部206へ制御信号を送る。
RF−IDタグ読み書き制御部206は、アンテナ202を用いてRF−IDタグ230から情報を読み出したりRF−IDタグ230に情報を書き込んだりする制御を行う。DB照会・更新制御部205は、基幹データベース群100内のデータベースに対するネットワークを介した参照や更新を制御する。その参照や更新のために行う通信を、応答監視部203が監視している。
格納部208は、アンテナ202を用いてRF−IDタグ230から読み出した情報や、基幹データベース群100を参照して取得した情報などを格納する。格納部208は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリでもよく、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリでもよい。実施形態によっては、ハードディスク等の記憶装置を格納部208として用いてもよい。
なお、図2に示した機能ブロックのうち、格納部208はハードウェアにより実現されるが、応答監視部203、判断制御部204、DB照会・更新制御部205、RF−IDタグ読み書き制御部206、切換制御部207の各々は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、それらの組み合わせのいずれにより実現してもよい。もちろん、ある機
能ブロックはハードウェアで実現し、他の機能ブロックはソフトウェアで実現することも可能である。
例えば、RF−ID制御部201のハードウェアが不図示のRAMとROM(Read Only Memory)とCPU(Central Processing Unit)とを含み、CPUがRAMをワークメモリとして用いながら、ROMに格納されたプログラムを実行して、応答監視部203、判断制御部204、DB照会・更新制御部205、RF−IDタグ読み書き制御部206、切換制御部207の各々の機能を実現してもよい。その場合、そのRAMを格納部208として利用してもよい。
また、RF−ID制御部201が、RAM、ROM、CPU、ハードディスク、入出力装置などを備えたコンピュータ端末の一部として実装されてもよい。その場合、例えば、RF−ID制御部201を構成する各機能ブロックに対応するプログラムをROMに予め格納し、それらのプログラムをCPUが実行することにより、RF−ID制御部201を実現してもよい。なお、この場合、RF−ID制御部201が実行する処理以外の処理のためのプログラムがさらにROMに格納され、CPUはそのプログラムも実行するようにしてもよい。
次に、図3を参照して本実施形態で利用する各種のデータ例について説明する。利用されるデータは図3に示されたものには限定されず、図3に示されていないデータ、あるいは図3に示されたデータのうち一部のデータのみを用いるようにしても良い。
図3は、RF−IDタグ230に格納される情報301と、ID管理システム108が備えるテーブルに格納される情報302と、RF−ID制御部201の格納部208のうちバッファエリアに格納される情報303と、工程管理システム110が備える二つのテーブルに格納される情報304、305と、試験システム111が備えるテーブルに格納される情報306の、各々の構成を説明する図である。図3では、項目リストによりそれらの構成を表している。項目リスト301〜306は、それぞれ参照の便宜のために左列に項目番号が書いてあり、右列に項目名が書いてある。項目同士を結ぶ線は、同じデータが別の場所でも使われているという対応関係を示している。
項目リスト301に示すとおり、RF−IDタグ230は、項目1〜40を格納することができる。これらの項目は、意味的に三つのグループに分けられる。
第一グループは項目1のみからなる。項目1のRF−IDタグIDは、RF−IDタグ230の製造時に割り当てられた固有のIDである。RF−IDタグIDは、個々のRF−IDタグを識別するための識別情報であり、書き込み不可能な領域に格納されている。よって、RF−IDタグIDは変更不可能である。
第二グループは項目2〜10からなり、RF−IDタグ230が対応づけられた製品101に関する基本的な情報を表す。これらの項目は、RF−IDタグ230を製品101に対応づけて生産ラインに投入する際に、RF−IDタグ230の書き込み可能なメモリ領域に書き込まれる。なお、本実施形態では、製品101が完成したらRF−IDタグ230を回収し、これから製造する別の製品用にその同じRF−IDタグ230を再利用する。したがって、再利用のたびに第二グループの項目は書き換えられる。
項目2の進度管理NOは、オーダーNOとも呼ばれる。一つの製品101に対して一つの固有の番号が進度管理NOとして割り当てられる。つまり、これは製品101の個体を識別するための番号である。よって、進度管理NOは、データベースの参照や検索においてキーとして利用することができる。上記のようにRF−IDタグ230は再利用されるため、RF−IDタグIDは、同じ値が複数の異なる製品に対応することがありうるが、
進度管理NOはそのようなことがない。
項目3のライン計画NOは、ある生産ラインにおいてその製品101を何番目に投入するかという順番を示す。
項目4の契約型格は、製品101の完成体の市場における型番を示す。
項目5の機種コードは、工場の内部で利用され、項目4の契約型格と1対1に対応するコードである。
項目6の号機はその製品101につけられたシリアル番号である。この番号は必ずしも項目3とは一致しない。
項目7のフルオプションコードは、製品101の基本的な構成要素のオプションに関するコードである。例えば、製品101がパーソナルコンピュータ(PC)の場合、メモリやハードディスクの容量、CPUの種類などがコード化される。
項目8の梱包パターンコードは、製品101を梱包する箱の種類や、製品101に添付する添付品に関するコードである。
項目9のフリーフラグは、製品101が出荷済みか否かを表すフラグとして利用される。
項目10の数量は製品101が属するロットの生産数量を示す。
第三グループは項目11〜40からなり、RF−IDタグ230が対応づけられた製品101の進捗状況を表す。第三グループは30個の項目を含むが、意味的には、それぞれ三つの項目からなる10個の組により第三グループが構成される。各組は一つの工程に対応し、製品101が一つ工程を進むたびに一つの組のデータが書き込まれる。図3の例では計10組のデータをRFIDタグに格納可能であるが、RFIDタグの記憶容量に応じて記録すべき組数は適宜変更が可能である。以下では、項目11〜14からなる最初の組(以下、第一組とよぶ)のみを説明する。
項目11の担当者ID1は、第一組に対応する工程の作業担当者のIDである。このIDは、例えば、作業担当者が自分の担当する工程に対応するRF−ID制御部に、始業時に社員証を読み取らせ、格納部208のワークエリアに記憶させてもよい。担当者IDの入力方法は任意である。
項目12の工程ID1は、第一組に対応する工程を識別するIDである。例えば、図1では各工程に対応してRF−ID制御部201A〜201Cが設けられているので、RF−ID制御部201A〜201CのIDを利用してもよい。あるいは、図3には不図示のデータベースで管理されている工程ごとのIDを利用してもよい。
項目13の通過時間1は、第一組に対応する工程の作業開始日時と作業完了日時からなるデータである。作業開始日時と作業完了日時がどのようにして取得されるかは後述する。
次に、ID管理システム108が備えるテーブルの構成(項目リスト302)を説明する。そのテーブルでは、一つの製品に対して一つのレコードが対応する。
項目1のRF−IDタグIDと項目2の進度管理NOは、それぞれ項目リスト301の項目1と2に対応する。進度管理NOはオーダーIDとも呼ばれる。
項目3の使用フラグは、そのレコードに対応する製品が出荷済みか否かを示すフラグである(RF−IDタグ230に格納される項目9と同様)。
項目4の登録日時と項目5の更新日時は、それぞれ、そのレコードの登録と更新を行った日時である。
上記のとおり、RF−IDタグIDは繰り返しの利用が可能であることから、別の製品に対して再利用される可能性があるため、ID管理システム108が備えるこのテーブルにおいてレコードごとに一意のキーは、項目2の進度管理NOである。しかし、製品101の製造途中の工程において、その製品101に関してID管理システム108を参照(検索)する際には、RF−IDタグIDをキーとして利用することも可能である。なぜなら、当初製造工程にあった製品の出荷後にRF−IDタグ230を再利用するという運用とすれば、使用フラグが出荷前を示す値のレコードに限定して検索することによって、当該製品101に対応するレコードを一意に特定することが可能なためである。
なお、このテーブルの各レコードは、例えば、そのレコードに対応する製品101(正確にはその構成部品や原材料)が生産ラインに投入されるとき(つまり最初の工程の作業開始時)に登録してもよい。このテーブルへのレコードの登録によって、RF−IDタグIDと進度管理NOの対応が管理されるようになる。また、そのレコードの登録時に、あわせてRF−IDタグ230に項目リスト301の項目2〜10を書き込むことにしてもよい。
次に、RF−ID制御部201の格納部208に格納される情報のうち、バッファエリアに格納される進度データの構造(項目リスト303)を説明する。バッファエリアは、工程管理システム110へ書き込むための進度データを構成要素とする待ち行列を格納するエリアである。
項目1のRF−IDタグIDは、項目リスト301の項目1に対応し、進度データを作成するためのキーとして利用される。項目2の担当者ID、項目3の工程ID、項目4の通過時間は、それぞれ、項目リスト301の第三グループのいずれかの組に対応する。
なお、項目3の工程IDは省略可能である。なぜなら、一つのRF−ID制御部201は一つの工程に対応しているため、一つのRF−ID制御部201に格納されている項目3の工程IDはすべて同じ値だからである。よって、格納部208のバッファエリアには項目1、2、4を一組とするデータを格納しておき、工程管理システム110への送信時に工程IDを含めるようにしてもよい。
次に、工程管理システム110が備える二つのテーブルのうち、製造指示基本情報を示すテーブルの構造(項目リスト304)を説明する。項目リスト304は、項目リスト301の第二グループ(項目2〜10)と同様に、RF−IDタグ230が対応づけられた製品101に関する基本的な情報を表す。また、製造指示基本情報を示すこのテーブルでは、一つの製品に対して一つのレコードが対応する。
項目1の進度管理NOは、項目リスト301の項目2と同様である。項目2の品種IDは、項目名は異なるが、項目リスト301の項目5(機種コード)と同様である。
項目3の製品区分は、例えば製品101がPCである場合、企業向けPC、量販店向けPCなどの区分を表す。
項目4の親ロットIDは、あるロットについて分割して生産する場合などに利用される項目である。例えば、当初あるロットで100個の製品を生産する予定だったのが、予定を変更して30個と70個ずつに分けて生産することになる場合がある。そのとき、30個に対応するロットの親ロットは100個に対応するロットである。なお、このようなロット間の親子関係や各ロットのIDは不図示の別のデータベースにより管理されているも
のとする。
項目5の品種版数は、項目2の品種IDのレベル(バージョン)を表す。例えば、製品を構成する一部の部品のバージョンアップにより製品全体もバージョンアップされ、そのバージョンアップは品種版数に反映される。
項目6の型名は、項目名は異なるが、項目リスト301の項目4(契約型格)と同様である。項目7の号機は、項目リスト301の項目6と同様である。
項目8の修理区分と項目9の修理回数は、製品の製造工程内で発生した修理(リペア)を管理するための区分と回数である。項目10のF修理回数(Fはフィールドの意)は、出荷後に生じた修理回数を表す。
項目11の登録日はレコードの登録日である。このテーブルのレコードは、例えば、そのレコードに対応する製品(正確にはその構成部品や原材料)を生産ラインに投入するときに登録してもよい。
項目12〜16の投入日、投入日時、完了日、出荷日、出荷予定日はそれぞれ、そのレコードに対応する製品を生産ラインに投入した投入日、投入日時、その製品の製造を完了した日、その製品の出荷日とその予定日である。これらの項目は、それぞれ対応する工程において、RF−ID制御部201により記録されてもよい。あるいは、例えばRF−ID制御部201が生産工程にのみ設置され、出荷工程には設置されない実施形態も可能だが、その場合、出荷日は他の手段により(例えば出荷を管理する不図示のシステムとの連携により)記録されてもよい。
項目17のコンテナIDは、項目名は異なるが、項目リスト301の項目3(ライン計画NO)と同様である。
項目18のパターン進度Noは、項目1の進度管理NOに対応づけられた番号で、管理の都合上利用している。
項目19のフルOPコードは、項目リスト301の項目7(フルオプションコード)と同様である。
項目20〜30はロットごとに決まる情報である。項目20の製番(製造番号の略)は、ロット番号である。ロットごとの統計などの用途のために設けている。項目21の組立指令Noはロットごとに一意に定まる番号である。項目22の総合版数と項目30の版数は、項目5の品種版数とほぼ同じものである。項目23の投入数と項目24の数量は、そのレコードに対応する製品が属するロットの生産数量に関する。項目4に関して述べたような分割がある場合は、項目24は親ロットの生産数量、項目23は分割された子ロットの生産数量である。項目25のWO_NUM(組立指令)、項目26のWO_LINE(組立指令)、項目27のQNO(キューナンバー)、項目28の組立製番、項目29の基本部品種IDはロットに関する管理用情報である。
項目31〜33の最終台車登録ID、最終台車番号、最終台車番号版数は、生産ラインの途中で台車(ラック)に製品を載せて動かす場合に、台車と製品の対応関係を管理するための項目である。
項目34のオプションコードは、製品の基本的な構成要素(項目19のフルOPコードにより表される)にさらに追加される特別装備品を表すコードである。
次に、工程管理システム110が備える二つのテーブルのうち、製造進捗情報を示すテーブルの構造(項目リスト305)を説明する。項目リスト305は、項目リスト301の第三グループを構成する各組と同様に、RF−IDタグ230が対応づけられた製品1
01の進捗状況を表す。一つの製品が一つ工程を進むたびに一つのレコードがこのテーブルに追加される。
項目1の進度管理NOは、項目リスト301の項目2と同様である。
項目2の履歴IDは、レコードをテーブルに追加する際にそのレコードに自動的に割り当てられるIDで、レコードごとに一意なIDである。
項目4の工程フローIDは、項目リスト301の項目12(工程ID1)などに相当するIDである。項目3の作業状態は、工程フローIDに対応する工程の名称である。工程フローIDと作業状態の対応関係は、不図示の他のデータベースにより管理されている、
項目5の特急区分は、その製品の製造をどの程度急いで行わなくてはならないのかを示す。
項目6のトップの構成IDと項目7のトップの構成版数は、将来の使用のために予約してある項目である。
項目8の種別フラグは、そのレコードに対応する工程の種別(例えば、「部品を組み立てる工程」や「試験を行う工程」などの種別)を示す。
項目9の作業者は、項目リスト301の項目11(担当者ID1)などに相当する。
項目10のイベント工程フローIDと項目11の履歴区分は管理上の理由で設けた項目である。
項目12のイベント日時は項目リスト301の項目13(通過時間1)などに相当する。
項目13の設備と項目14の設備スロットNoは、そのレコードに対応する工程で使用する設備に関する項目である。項目15のラインはそのレコードに対応する工程が属する生産ラインを示す。
項目16の端末IDは、そのレコードに対応する工程に設けられているRF−ID制御部201を実装したコンピュータ端末のIDである。
項目17のイベント月度は、項目12のイベント日時のうち、年・月・日のみを抽出した項目である。
次に、試験システム111が備えるテーブルの構造(項目リスト306)を説明する。このテーブルでは、一つの製品に一つのレコードが対応する。
項目1の進度管理NOはオーダーNOとも呼ばれ、項目リスト301の項目2と同様である。また、進度管理NOはこのテーブルでレコードを一意に識別するキーでもある。
項目2の契約型格と項目3の機種コードは、それぞれ項目リスト301の項目4と項目5に対応する。
項目4の世代は、例えば製品101がPCの場合、「2006年春モデル」のような世代を示す。
項目5の区分は、項目リスト304の項目3の製品区分と同様である。
項目6の試験モジュールNOは、そのレコードに対応する製品に実行させるべき試験用のプログラムモジュールを識別する番号であり、項目7の版数はそのプログラムモジュールの版数であり、項目8の適用日は、その版数のそのプログラムモジュールをリリースした日付である。
次に、図1の工程Bを例にしてシステムの動作を説明する。
アンテナ202Bは通信可能範囲にRF−IDタグが存在するか否かを常時監視している。製品101が工程Aから工程Bに送られてくると、RF−IDタグ230Bがアンテナ202Bの通信可能範囲に入る。そして、アンテナ202BはRF−IDタグ230Bから、RF−IDタグID(項目リスト301の項目1)を読み取り、RF−IDタグ230Bの存在を検知する。
RF−ID制御部201Bは、RF−IDタグ230Bの存在を検知した日時を、読み取ったRF−IDタグIDと対応づけて、製品101Bに対する工程Bの作業開始日時として格納部208のワークエリアに格納する。
なお、本実施形態においては、図1に示したように、格納部208はワークエリアとバッファエリアを含む。バッファエリアは、工程管理システム110へ送信するためのデータを構成要素とする待ち行列を格納するエリアであり、ワークエリアはそれ以外の用途に使われるエリアである。
作業者90Bは製品101Bに対して工程Bの作業(部品の組立や加工など)を行う。作業が完了すると、作業者90Bが作業の完了をRF−ID制御部201Bに通知する。例えば、RF−ID制御部201Bを含むコンピュータ端末(不図示)が備える所定のボタンを作業者90Bが押すことにより、この通知を行う。なお、実施形態によっては作業の完了をRF−ID制御部201Bが自動的に検知してもよい。自動検知の一つの方法としては、RFIDタグ230Bがアンテナ202Bによる通信可能範囲から出た時点を検出するという対応が考えられる。
RF−ID制御部201Bは、作業の完了を検知したら、その検知した日時をRF−IDタグ230Bから読み取ったRF−IDタグIDと対応づけて、作業完了日時として格納部208のワークエリアに格納する。
続いてRF−ID制御部201Bは、進度データの書き込み処理を行う。
すなわち、RF−ID制御部201Bは、この時点で、ネットワークを利用して進度データの書き込み処理をするか否かを判断し、その判断にしたがって動作する。以下では、ネットワークを利用する動作モードを「ネットワークモード」と呼び、ネットワークを利用しない動作モードを「非ネットワークモード」と呼ぶ。
従来は本実施形態におけるネットワークモードに対応する処理しかなかったので、ネットワークや工程管理システム110などの不具合が長時間続くと、バッファ112がオーバーフローしたり、そのオーバーフローを防ぐための生産ライン全体の停止が必要になったりしていた。一方、本実施形態には、そのようなオーバーフローや生産ライン全体の停止という問題を避けるための非ネットワークモードがある。
なお、進度データとは、工程を識別するIDと、作業者を識別するIDと、作業開始日時と、作業完了日時とを含むデータとする。例えば、RF−IDタグ230に書き込まれる進度データは、担当者ID1と工程ID1と通過時間1とからなる組である(項目リスト301参照)。一方、RF−ID制御部201から工程管理システム110へ送信される進度データは、それにさらに進度管理NOを付加したものである。
ここで、主に図4を参照しながら、進度データの書き込み処理と、それに関わる動作モードの切り替えについて説明する。以下では、図1の工程BにおけるRF−ID制御部201Bを例として説明するが、RF−ID制御部201Aや201Cでも同様である。なお、以下の説明において、RF−ID制御部201Bの構成要素については図2を、利用するデータについては図3を、適宜参照している。
図4のフローチャートは、ステップS101とS102の判定の少なくとも一方がNGのとき非ネットワークモードを選択し、ステップS101とS102の判定が両方ともOKのときネットワークモードを選択することを示している。なお、図4の動作は、図1の左側の「制御機能」という吹き出し部分にも模式的に表してある。また、図4に示されたフローチャートに対応する処理は、一例として作業の開始あるいは完了を契機として行われる。
まず、ステップS101において、RF−ID制御部201Bは、ネットワークの状態を確認する。ステップS101で確認する「ネットワークの状態」は、ネットワーク全体の負荷状況である。負荷状況は負荷の量により表される。具体的には、ステップS101でRF−ID制御部201はLAN監視装置210が管理する「危険ステータスフラグ」の値を検知する。
LAN監視装置210はネットワークの負荷状況を常に監視(モニタリング)している。監視対象のネットワークは工場内のLANであり、図2の基幹ネットワークに相当する。LAN監視装置210は、予め決められた基準と負荷状況を比較し、基準以上の高負荷の場合は危険ステータスフラグの値を、「危険」を示す値に設定し、そうでない場合、「安全」を示す値に設定する。
上記の基準として適切なものは環境によって様々に異なため、例えばシステム管理者が、経験に基づいてLAN監視装置210に設定することが望ましい。例えば、負荷状況が負荷の量に関する一つのパラメータにより表される場合、一つの閾値を基準としてもよい。あるいは、負荷状況が複数のパラメータにより表される場合、複数の閾値やパラメータ同士の関係などが基準として利用可能である。いずれの場合も、「その基準以上の高負荷になると、ネットワークを介した通信を利用する処理の速度が、工場の運用に支障をきたすレベルにまで低下する蓋然性が高くなる」といった基準を設定することが好ましい。また、工場の運用に支障をきたすレベルか否かの判断が、所定の閾値との比較によるものでもよい。
また、危険ステータスフラグの値をRF−ID制御部201Bが検知する方法は、実施形態に応じて様々である。例えば、ネットワークを介してRF−ID制御部201BがLAN監視装置210に危険ステータスフラグの値を問い合わせてもよく、ネットワークを介してLAN監視装置210が定期的に各RF−ID制御部201A〜201Cに危険ステータスフラグの値を通知してもよい。
また、このようにネットワークを介して危険ステータスフラグの値を検知する場合、RF−ID制御部201とLAN監視装置210の間がダウンしていると、検知不能となってしまう。しかし、LAN監視装置210とRF−ID制御部201をネットワーク上でなるべく近い位置に配置することにより、そのような事態が起こる頻度はかなり低減する。
具体的には、例えば、RF−ID制御部201がコンピュータ端末の一部として実装されている場合、そのコンピュータ端末に直接ケーブルで接続されている最寄のスイッチングハブにLAN監視装置機能を実装し、そのスイッチングハブをLAN監視装置210として利用してもよい。
一般にネットワークは階層化されており、一つの工場内のネットワークが複数のネットワークセグメントを含む場合も多い。例えば図2において、太線で示した基幹ネットワークの上と下が異なるセグメントであってもよい。その場合、LAN監視装置210は、自
分が属するセグメントの内部(基幹ネットワークの線の下)と外部(基幹ネットワークの線の上)の双方の負荷状況を監視し、双方の負荷状況に基づいて危険ステータスフラグの値を設定する。
上記のように最寄のスイッチングハブをLAN監視装置210として利用する場合は、ネットワークケーブルか、RF−ID制御部201を実装するコンピュータ端末のネットワークインタフェイスカード(NIC)のいずれかにハードウェア障害が発生しないかぎり、RF−ID制御部201とLAN監視装置210の間が通信不能となることはほとんどありえない。よって、危険ステータスフラグの値の検知を、ネットワークを介して行っても、実運用上の支障はない(ケーブルやNICに障害が発生した場合も、後述のステップS102の判断が「NG」となることから支障はない)。
もちろん、LAN監視装置210のネットワーク上の配置は実施形態によって様々であってよい。したがって、その配置によっては、「危険ステータスフラグの値が検知不能なら、危険ステータスフラグの値を危険と見なす」などの規則によってRF−ID制御部201Bが判断してもよい。
以上のようにしてRF−ID制御部201Bが危険ステータスフラグの値を検知し、その値が安全を示す値の場合、ステップS101の判断は「OK」となり処理がステップS102に移行する。危険ステータスフラグの値が危険を示す値の場合、ステップS101の判断は「NG」となり処理がステップS107に移行する。
ステップS102でRF−ID制御部201Bはネットワークの状態を確認する。ただし、ここで確認する「ネットワークの状態」は、ステップS101で確認したのとは別種の情報により表される状態であり、具体的にはRF−ID制御部201B内の応答監視部203が備える応答監視機能により得られる情報により表される状態である。
応答監視機能は、ネットワークを介して管理システムとの間で行う通信にかかる応答時間(レスポンスタイム)を監視し、その平均値が所定の閾値を超えるとアラームを出力する機能である。
ある実施形態における監視の対象は、ID管理システム108との間の通信である。後述のように、RF−ID制御部201Bは、RF−IDタグ230Bから読み取ったRF−IDタグID(項目リスト301の項目1)をキーとして、ネットワークを介してID管理システム108を参照し、そのRF−IDタグIDに対応づけられた進度管理NO(項目リスト302の項目2)を取得する。この場合の応答時間は、RF−IDタグIDの送信から進度管理NOの受信までの時間である。
応答監視部203は、図4のフローとは独立に、応答時間を監視し、直近のn回(n≧1)の応答時間の平均を算出し、その平均値と所定の閾値とを比較し、平均値が閾値以上の値ならアラームを判断制御部204に出力している。なお、平均の算出方法は、算術平均や重み付け平均など適当な方法を選択することができる。また、閾値として適切な値は実施形態により異なるので、例えばシステム管理者などが適宜設定することが望ましい。
別の実施形態では、監視の対象は、ID管理システム108との間の通信と、工程管理システム110との間の通信の双方でもよい。この場合、応答監視部203は、ID管理システム108に対する直近のn回(n≧1)の参照にかかった時間と、工程管理システム110に対する直近のm回(m≧1)の更新にかかった時間とに基づき平均値を算出する。それ以外の点は上記と同様である。
ステップS102では、現在応答監視部203からアラームが出された状態なのかアラームが出されていない状態なのかを判断制御部204が判断する。前者の場合、ステップS102の判定は「NG」となり処理がステップS107に移行し、後者の場合、ステップS102の判定は「OK」となり処理がステップS103に移行する。
ステップS103〜S106は、ステップS101とS102の判断がともに「OK」のときに実行され、ネットワークモードの動作が選択された状態を表す。ネットワークモードは、ネットワークの負荷がそれほど高くなく、各種管理システムとも一定時間内で通信可能なため、ネットワークを使って支障なく処理を行うことが可能な場合に対応する動作モードである。
まず、ステップS103で判断制御部204が、動作モードをネットワークモードに決定する。すなわち、判断制御部204は、ネットワークに特に不具合がない場合の通常の処理を行うことを決定する。この決定にしたがい、切換制御部207がDB照会・更新制御部205に制御信号を送り、DB照会・更新制御部205をアクティブにする。そして処理がステップS104に移行する。
ステップS104では、制御信号を受け取ったDB照会・更新制御部205が、ID管理システム108を利用して進度データを取得する。そのためにDB照会・更新制御部205は、読み込み済みのRF−IDタグID(項目リスト301の項目1)をキーとしてネットワークを介してID管理システム108を参照し、進度管理NO(項目リスト302の項目2)を取得する。
ここでの進度データは、取得した進度管理NOと、既に格納部208に格納されている情報(工程Bを識別するIDと、作業者90Bを識別するIDと、工程Bの作業開始日時と、工程Bの作業完了日時)とからなる。よって、進度管理NOの取得により、格納部208に既に格納されている情報と進度管理NOとを組み合わせることで、進度データ全体が取得されたことになる。進度データの取得後、処理はステップS105に移行する。
ステップS105では、DB照会・更新制御部205が基幹システムとの連携を行う。具体的には、本実施形態において基幹システムの一部である工程管理システム110に進度データを送信する処理を行う。ただし、ここで「工程管理システム110に進度データを送信する処理」とは、この段階ですぐにネットワークを介した送信を行うという意味ではなく、後で送信するために進度データを、格納部208のバッファエリアに格納するという意味である。進度データをバッファエリアに格納したら、その進度データの工程管理システム110への送信を待たずに、処理はステップS106に移行する。
ステップS106では、次工程(この例では工程C)に製品101BとRF−IDタグ230Bを移動させ、一連の処理を終える。
なお、ステップS105で格納部208のバッファエリアに格納された進度データは、格納された順に、DB照会・更新制御部205がネットワークを介して工程管理システム110に適宜送信する。この送信は、図4のフローとは独立して、バックグラウンドで処理される。また、進度データはバッファエリアに格納された順に送信されるので、バッファエリア内の進度データは、待ち行列の構成要素として管理されているとも言える。
ステップS107、S108、S106は、ステップS101とS102の判断のうち一方が「NG」の場合に実行され、非ネットワークモードの動作が選択された状態を表す。非ネットワークモードは、ネットワーク全体が高負荷の状況にあるか、管理システムとの通信に時間がかかりすぎる場合など、ネットワークに不都合が生じていると判断された際に対応する動作モードである。
まず、ステップS107で判断制御部204が、動作モードを非ネットワークモードに決定する。この決定にしたがい、切換制御部207がRF−IDタグ読み書き制御部206に制御信号を送り、RF−IDタグ読み書き制御部206をアクティブにする。そして処理がステップS108に移行する。
ステップS108では、制御信号を受け取ったRF−IDタグ読み書き制御部206が、アンテナ202Bを介してRF−IDタグ230Bの不図示のメモリに進度データを書き込む。ここでの進度データは、具体的には、図3の項目リスト301の第三グループ(項目11〜項目40)における一組分のデータに相当する。なお、項目リスト301のうちの何番の項目に進度データを書き込むかは、現在の工程よりも前の工程において既に書き込まれている進度データの量によって決まる。
例えば、ネットワークの不具合が長時間続いている場合、製品101が工程Aにあった時点で、既にRF−ID制御部201Aがアンテナ202Aを介して工程Aの進度データをRF−IDタグ230Aに書き込んでいるかもしれない。つまり、RF−IDタグ230Bは、工程Aの進度データが項目11〜13に書き込まれた状態かもしれない。この場合、工程BにおいてRF−IDタグ読み書き制御部206は、工程Bの進度データを項目14の担当者ID2、項目15の工程ID2、項目16の通過時間2としてRF−IDタグ230Bに書き込む。
逆に、製品101に対して工程Bの作業を行っている期間中に、ネットワークの不具合が発生する場合もある。その場合、工程Aに関する進度データはRFID制御部201Aによってネットワークを介して工程管理システム110に送信済みであるため、RF−IDタグ230Bには工程Aの進度データが書き込まれていない。よって、工程BにおいてRF−IDタグ読み書き制御部206は、工程Bの進度データを項目11の担当者ID1、項目12の工程ID1、項目13の通過時間1としてRF−IDタグ230Bに書き込む。
このようにしてステップS108で進度データをRF−IDタグ230Bに書き込んだら、処理はステップS106に移行する。
以上、図4を参照して動作モードの切り替えについて説明したが、次に、図5を参照して、ネットワークの不具合が持続した場合について説明する。
図5は、ある製品101が工程A〜Cの各工程を順に移動する期間中、ネットワークの不具合が持続していた例を表す。具体的には、この期間中、工程管理システム110がダウンしており、工程管理システム110へアクセスしても応答がない状態が続いていた例である。つまり、図5は、進度データを工程管理システム110に送信しても、更新完了のACKが工程管理システム110から返信されない、という状態が持続していた例である。
図5は図1の一部を変更した図であり、図1との共通点については説明を省略する。また、図5には管理システムのうち工程管理システム110のみを示した。
工程Aにおいて、RF−ID制御部201Aは図4のフローチャートにしたがって動作し、ネットワークに不具合があることから非ネットワークモードを選択すると判断して、ステップS108でアンテナ202Aを介して進度データ231AをRF−IDタグ230Aに書き込む。その後のステップS106で製品101AとRF−IDタグ230Aは工程Bに送られる。
工程Bにおいて、RF−ID制御部201Bも図4のフローチャートにしたがって動作
し、非ネットワークモードと判断して、ステップS108で進度データ231BをRF−IDタグ230Bに書き込む。その後のステップS106で製品101BとRF−IDタグ230Bは工程Cに送られる。
工程Cにおいて、RF−ID制御部201Cも図4のフローチャートにしたがって動作し、非ネットワークモードと判断して、ステップS108で進度データ231CをRF−IDタグ230Cに書き込む。
その後、工程Cは図5の生産ラインの最終工程なので、ここで、データ回収装置220がRFIDタグ230に書き込まれている進度データ231A〜231Cを読み出す。読み出しはデータ回収装置220に接続されたアンテナ221を用いて行われ、RFIDタグ230から読み出された進度データ231A〜231Cはデータ回収装置220の格納部223に格納される。このデータ回収装置220の動作の詳細は、図6とあわせて後述する。
また、データ回収装置220は、RFIDタグ230からの進度データ読み取りの後、RF−IDタグ230Cの書き込み可能なメモリをクリアする。図5では、メモリがクリアされた状態のRF−IDタグ230を符号「230D」で示した。
なお、図5では、製品101の完成までに複数の生産ラインによる作業が必要な場合が想定されている。よって、対応づけられた製品101とRF−IDタグ230は、工程A〜Cからなる生産ラインの終了後、工程Eを含む別の生産ラインに送られ、さらに何らかの作業が行われる。図5では、その生産ライン間の区切り(つまり一つの生産ラインの終わり)で、データ回収装置220がRF−IDタグ230から進度データ231A〜231Cを読み出している。
なお、RFIDタグ230のメモリ容量が大きくない場合、複数の作業工程に関する進度データを全て格納しきれない可能性がある。このような場合には、生産ラインの区切りに製品が達しなくても、データ回収装置220を用いて適宜RFIDタグ230から進度データを読み出しつつ、RFIDタグ230のメモリをクリアすればよい。
次に、図6を参照して、データ回収装置220の動作を示す。図5には複数のRF−ID制御部201A〜201Cがあるが、そのうち少なくとも一つが非ネットワークモードで動作すべきだと判断したら、その後、データ回収装置220が図6の動作を実行する。
ステップS201で、データ回収装置220が生産ラインの終わりの場所へ移動する。なお、人間がデータ回収装置220を運んでもよく、台車222が自動走行機能を有している場合はデータ回収装置220が自動的に生産ラインの終わりの場所まで走行してもよい。図5の例では、データ回収装置220が工程Cの右側に示されている。
続くステップS202において、データ回収装置220は、アンテナ221を用いて、生産ラインの最後まで送られてきた全ての製品101について、その製品101に対応づけられたRF−IDタグ230から進度データを一括して読み込む。図5の例では、進度データ231A〜231Cが一括してRFIDタグ230から読み込まれる。読み込んだデータは、データ回収装置220内の格納部223に格納する。なお、読み込みの対象となるのは、図3の項目リスト301における第三グループの項目(項目11〜40)である。また、後にどの製品に対する進度データであるのかを把握できるようにするために、項目1のRF−IDタグIDか項目2の進度管理NOのうち少なくとも一方をRFIDタグ230から読み込む。
また、データ回収装置220は、ステップS202の処理に続いて、アンテナ221を用いて、読み込んだデータをRF−IDタグ230から削除する。図5のRF−IDタグ230Dは、そのようにして進度データが削除された状態(メモリ内の、図3の項目リスト301における項目11〜40がすべてクリアされた状態)である。このデータの削除は、図5の左側の吹き出し部分の「タグのメモリクリア」に相当する。
データの削除後、図6の処理は終了する。格納部223に格納されたデータは、ネットワークや管理システムの状態が正常に復旧した後、工程管理システム110により読み出される(図5の左側の吹き出し部分の「関連システム連携」に相当)。なお、ネットワークの復旧までに数日程度かかる場合もあることから、格納部223は、不揮発性の半導体メモリやハードディスク等、データが消失しない記憶装置であることが好ましい。また、多くのRF−IDタグ230から多量のデータを読み込む可能性があるため、格納部223の容量はある程度大きくなくてはならない。
例えば、データ回収装置220が一般的なコンピュータにより実現される場合、格納部223は外付けのハードディスクでもよい。その場合、格納部223をデータ回収装置220から取り外して、工程管理システム110を実現するサーバに接続することにより、工程管理システム110は簡単に格納部223内の進度データを読み出すことができる。
工程管理システム110は、読み出した進度データをデータベース(図3の項目リスト305に相当)に書き込む。
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
変形の第一の観点はデータの二重化に関する。上記の例では、ネットワークモードの場合はRF−IDタグ230に進度データを書き込んでいない。しかし、進度データがより安全に記録されるようにするため、RF−IDタグ230のメモリを利用して、ネットワークモードの場合にもRFIDタグ230に進度データを書き込むことで、データの二重化を行ってもよい。
つまり、ネットワークモードの場合は進度データをRF−IDタグ230と工程管理システム110の双方に書き込み、非ネットワークモードの場合は進度データがRF−IDタグ230にのみ書き込まれるようにしてもよい。
この場合、図2の切換制御部207が、ネットワークモードのときにDB照会・更新制御部205とRF−IDタグ読み書き制御部206の双方に制御信号を送り、双方をアクティブにする。この場合の動作は、図4のフローチャートを、ステップS105から(ステップS106ではなく)ステップS108へ処理が移行するように変更したものである。
変形の第二の観点は、RF−ID制御部201とアンテナ202の対応関係に関する。図1や図5では、工程とRF−ID制御部201とアンテナ202とが、1対1対1の関係で対応している。しかし、工程とアンテナ202が1対1で対応していれば、工程とRF−ID制御部201の関係はN対1でもよい。
例えば、図1において、二つのRF−ID制御部201Aと201Bのかわりに、工程Aの作業場所と工程Bの作業場所の中間に一つのRF−ID制御部201を設け、それに二つのアンテナ202Aと202Bを接続してもよい。
この場合、RF−ID制御部201は工程AとBの双方について制御する。
例えば、図2の応答監視部203は、工程AとBを別々に管理してそれぞれについて応答時間の平均値を算出し、それぞれ独立にアラームを出力してもよい。あるいは、応答監視部203は、工程AとBを区別せずに一つの平均値を算出し、それに基づいてアラームを出力してもよい。
また、RF−IDタグ読み書き制御部206は、アンテナ202Aと202Bのいずれに対する制御を行うかを適宜切り替える必要がある。もちろん、アンテナ202Aと202BのいずれかがRF−IDタグ230の存在を検知した場合、どちらのアンテナによる検知なのかを判別可能なように、アンテナ202Aと202BとRF−IDタグ読み書き制御部206とを構成する必要がある。
さらに、格納部208は、必要に応じて工程Aのための領域と工程Bのための領域を分けたり、工程IDと対応づけてデータを記録したりする必要がある。
また、この場合、工程IDとしてRF−ID制御部201の識別情報を利用することはできないが、アンテナ202の識別情報を利用することができる。あるいは、工程IDとアンテナ202の識別情報を1対1に対応づけて管理してもよい。
なお、上記の本発明の第四の態様は、このように工程とRF−ID制御部201の関係がN対1となる場合について、そのRF−ID制御部201を実装するコンピュータの動作という観点で本発明を捉えたものである。
変形の第三の観点はデータ回収装置220に関する。一つのシステムが複数のデータ回収装置220を備えていてもよい。また、データ回収装置220をRF−ID制御部201と接続可能なように構成してもよい。この構成において、適当なタイミングで、データ回収装置220が各工程を巡回し、RF−ID制御部201の格納部208のバッファエリアにバッファリングされているデータを読み出し、格納部223に格納し、読み出したデータはRF−ID制御部201の格納部208から消去してもよい。その場合、格納部223に格納されたデータを工程管理システム110が読み込む。それにより、格納部208がオーバーフローする蓋然性が低減し、データ回収装置220も遊ばせずに有効利用することができる。
また、この構成においてデータの二重化も行うと(第一の観点参照)、同じデータがRF−IDタグ230と格納部208からそれぞれデータ回収装置220に読み出されるかもしれない。その場合、工程管理システム110またはデータ回収装置220が、データの重複をチェックする必要がある。
また、データ回収装置220がRF−IDタグ230から進度データを読み出す場所も、実施形態によって適宜定めることができる。例えば、25個の工程によりある製品を製造し、25個の工程すべてからなる一つの生産ラインがあり、RF−IDタグ230は図3の項目リスト301のようであると仮定する。この仮定のもとでは、図6のように生産ラインの終わりだけで進度データを読み込むのではなく、例えば、第10工程の後、第20工程の後、第25工程の後の3箇所でデータ回収装置220が進度データを読み込み、RF−IDタグ230のメモリをクリアするようにシステムを構成する。
変形の第四の観点は、ネットワークモードと非ネットワークモードを切り替える条件に関する。図4のフローチャートでは、ステップS101とS102の少なくとも一方の判断がNGのときに、判断制御部204は非ネットワークモードと判断する。しかし、双方のステップにおける判断がともにNGのときのみ非ネットワークモード、それ以外はネットワークモード、と判断してもよい。あるいは、図4からステップS101またはS102のいずれか一方を削除したフローチャートにしたがってRF−ID制御部201が動作
してもよい(ステップS102を削除する場合、ステップS101において「OK」と判断されたらステップS103へ移行する)。
ただし、格納部208のバッファエリアがオーバーフローする危険性をなるべく低くするためには、図4のようにステップS101とS102の少なくとも一方の判断がNGのときに非ネットワークモードと判断することが望ましい。
第四の観点で示されるように、本発明の特徴は、何らかの意味でネットワークの状態を表す情報に基づいて、ネットワークモードと非ネットワークモードを切り替えることであり、その情報(ネットワーク状態情報と呼ぶ)が具体的に何であるかは実施形態により様々である。つまり、ネットワーク状態情報は、LAN監視装置210が監視している負荷状況(負荷の量)、負荷状況に応じてLAN監視装置210が設定する危険ステータスフラグ、応答監視部203が監視している応答時間、応答時間から応答監視部203が算出する平均時間、応答監視部203が出力するアラームのいずれでもよく、それらの任意の組み合わせでもよい。さらに別種の情報をネットワーク状態情報として利用しても構わない。
なお、応答時間やその平均は、ネットワークに不具合がなくても、例えば工程管理システム110を実現するサーバに不具合が発生すれば値が大きくなる(つまり悪化する)。よって、一見、応答時間やその平均を「ネットワークの状態を表すネットワーク情報」として扱うことが奇妙に見えるかもしれない。しかし、応答時間はネットワークを介した通信にかかる時間であり、RF−ID制御部201から見れば、ネットワークまたはそのネットワークの向こう側が原因で変動する時間である。
また、実際問題として、応答時間の悪化の原因を突き止めるには、例えばシステム管理者による何らかの作業が必要である(その作業にはしばしば長時間を要する)。その作業により、応答時間の悪化が、ネットワークの不具合によるのか、サーバの不具合によるのか、それとも両者に不具合が発生しているのか、ということが判明する。つまり、応答監視部203の監視内容だけでは、応答時間の悪化の原因は不明である。
したがって、応答時間やその平均は何らかの意味でネットワークに関わる情報であり、これらをネットワーク状態情報として扱うことは妥当である。つまり、応答監視部203とLAN監視装置210は、ネットワークの状態を監視してネットワーク状態情報を出力するネットワーク監視手段の二つの異なる具体例である。
変形の第五の観点は、処理の順番の入れ替えに関する。例えば、図4においてステップS101とS102の順番は入れ替え可能である。また、ネットワークモードのとき、ステップS104で進度管理NOを取得し、ステップS105で進度データを格納部208にバッファリングしてからステップS106で次工程への移動を行っているが、ステップS106の実行後にステップS104とS105を実行してもよい。
上述のとおり、例えば工程Bに注目すると、製品101Bが工程Bに送られてきた時点でアンテナ202BがRF−IDタグ230Bの存在を検知してそのRF−IDタグIDを読み取っている。その時点で、読み取ったRF−IDタグIDを格納部208に格納しておけば、ステップS103の直後にステップS106を実行し、その後でステップS104とS105を実行することが可能となる。なぜなら、製品101とRF−IDタグ230が既に次の工程Cに送られていても、格納部208に格納されたRF−IDタグIDをキーとしてステップS104を実行することができるためである。
変形の第六の観点は、利用するデータの項目に関する。図3のデータ構成は例示にすぎ
ない。
例えば、実施形態によっては、作業者を識別する情報、作業開始日時、作業完了日時を進度データが含まなくてもよい。例えば、各工程の作業をしたか否かのみを管理すればよい場合には、RF−IDタグ230に書き込む進度データが工程IDだけでもかまわない。逆に、進度データが上記で述べた以外の項目を含んでいてもよい。
つまり、ネットワークモードで工程管理システム110に送信され、非ネットワークモードでRF−IDタグ230に書き込まれるデータは、注目している工程に対応づけられた何らかの情報(付加情報と呼ぶことにする)を表すデータである。進度データは付加情報を表すデータの一例である。その進度データ自体も、上記のように実施形態によってデータ構成が様々に異なる。つまり、第六の観点は、換言すれば、付加情報を表すデータの具体的な構成がどのようであってもよい、ということを表す。
また、上記ではRF−IDタグ230を再利用するという前提だったので、RF−IDタグIDと進度管理NOの双方を利用しているが、RF−IDタグ230を再利用しない場合は、RF−IDタグIDさえあればよい(つまりこの場合は、RF−IDタグを進度管理NOとしても利用する)。
変形の第七の観点は、本発明の適用対象に関する。上記の実施形態における「製品」の種類や「工程」の作業内容が任意であり、工場における製品の製造工程以外にも本発明を適用可能なことは明らかである。広く一般に、一つ以上の段階を有する作業工程の管理に本発明を適用することができる。
例えば、製品は機械や電子回路のような工業製品でもよく、食品や衣料品などでもよい。また、個々の製品を何らかの単位で区別して管理していれば、その製品が液体や粉でもよい(例えば一つの瓶に入れた液体を一つの製品とみなす)。あるいは、複数の製品をセットにし、そのセットを一つの製品として管理するのでもよい。また、各工程の作業内容は、組立、加工、検査、修理、梱包、分解、分別、運搬など何でもかまわない。
また、一つ以上の段階を有する作業工程は、製品の製造工程に限らず、検査、修理、分解、分別、運搬などのための作業工程でもよい。互いに区別された一つ以上の段階を有する作業工程であれば、その作業工程の各段階で行う作業の内容は何でもよい。作業の対象も、何らかの単位で区別して管理されていれば何でもよい。なお、この作業工程が製品の製造工程の場合、各段階は、その製造工程内の各工程に相当する。
以上説明したことを概観すれば本発明は以下のような構成を備えるものである。
(付記1)
RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の第一の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信を制御する制御システムであって、
前記ネットワークの状態を監視して該状態を示すネットワーク状態情報を出力するネットワーク状態監視手段と、
前記ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断手段と、
前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は、前記RF−IDタグから前記識別情報を読み出した前記第一の無線通信手段に、該第一の無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませる制御を行い、前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は前記付加情報を前記管理シス
テムへ送信する制御を行う制御手段と、
前記識別情報および書き込まれた前記付加情報を前記RF−IDタグから無線通信により読み出す第二の無線通信手段と、読み出した前記識別情報および前記付加情報を格納する第一の格納手段とを備えた情報回収手段と、
を備えることを特徴とする制御システム。
(付記2)
第二の格納手段と、
前記ネットワークを介して前記管理システムとの間の通信を行うネットワーク通信手段とをさらに備え、
前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合、前記制御手段は、前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて前記第二の格納手段に格納し、前記ネットワーク通信手段に、前記第二の格納手段に格納された前記識別情報と前記付加情報とを前記ネットワークを介して前記管理システムに送信させる、
ことを特徴とする付記1に記載の制御システム。
(付記3)
前記ネットワーク状態監視手段は前記ネットワーク通信手段による前記管理システムとの通信にかかる時間を監視し、
前記ネットワーク状態情報は前記時間の長さに基づく、
ことを特徴とする付記2に記載の制御システム。
(付記4)
前記ネットワーク状態監視手段は、前記ネットワークの負荷を監視し、
前記ネットワーク状態情報は前記負荷の量に基づく、
ことを特徴とする付記1に記載の制御システム。
(付記5)
RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品の製造工程を管理しながら、複数の工程により製品を製造する製造方法であって、
それぞれが前記複数の工程のうちの一つの工程と対応づけられて設けられた複数の第一の無線通信手段のうちのいずれかが前記RF−IDタグから読み出した識別情報をコンピュータが受け付ける識別情報受付ステップと、
ネットワーク状態監視手段がネットワークの状態を監視し、該状態を示すネットワーク状態情報を前記コンピュータに出力するネットワークの状態監視ステップと、
前記ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを前記コンピュータが判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記コンピュータが、前記識別情報受付ステップで前記識別情報を読み出した前記第一の無線通信手段に対し、該第一の無線通信手段に対応する前記工程に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませるための命令を発行する書き込み命令発行ステップと、
前記命令にしたがって前記第一の無線通信手段が前記付加情報を前記RF−IDタグに書き込む書き込みステップと、
前記判断ステップにおいて前記ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記ネットワークを介して前記コンピュータに接続されており前記製造工程を管理する管理システムへ、前記コンピュータが前記付加情報を送信する送信ステップと、
前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は前記判断ステップおよび前記書き込み命令発行ステップの実行後に、前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は前記判断ステップおよび前記送信ステップの実行後に、前記製品と前記RF−IDタグの双方を次の工程に移行する工程移行ステップと、
前記書き込みステップを実行した場合、該書き込みステップの実行後に、前記RF−IDタグとの無線通信を行う第二の無線通信手段と格納手段とを備えた情報回収手段が、前
記第二の無線通信手段により前記RF−IDタグから前記識別情報および書き込まれた前記付加情報を読み出して前記格納手段に格納する情報回収ステップと、
を備えることを特徴とする製造方法。
(付記6)
RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグと対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムとネットワークを介して接続され、前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う無線通信手段とも接続された制御装置であって、
前記ネットワークを介した通信を行うネットワーク通信手段と、
前記ネットワークの状態を示すネットワーク状態情報に基づいてネットワークモードと非ネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断手段と、
前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は、前記段階に対応づけられた付加情報を前記無線通信手段に前記RF−IDタグへ書き込ませる制御を行い、前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合は、前記付加情報を前記管理システムへ送信する制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
(付記7)
前記ネットワーク状態情報は、負荷監視装置が監視する前記ネットワークの負荷の量に基づくことを特徴とする付記6に記載の制御装置。
(付記8)
前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて格納する格納手段をさらに備え、
前記ネットワークモードで動作すべきだと判断された場合、前記制御手段は、前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて前記格納手段に格納し、前記ネットワーク通信手段に、前記格納手段に格納された前記識別情報と前記付加情報とを前記ネットワークを介して前記管理システムに送信させる、
ことを特徴とする付記6に記載の制御装置。
(付記9)
前記ネットワーク通信手段による前記管理システムとの通信にかかる時間を監視する応答監視手段をさらに備え、
前記ネットワーク状態情報が前記時間の長さに基づく、
ことを特徴とする付記8に記載の制御装置。
(付記10)
前記応答監視手段は、前記管理システムとの直近の一回以上の通信にかかった時間に基づいて平均応答時間を算出し、該平均応答時間を予め定められた閾値と比較し、
前記ネットワーク状態情報が、前記平均応答時間と前記閾値との比較結果に基づく、
ことを特徴とする付記9に記載の制御装置。
(付記11)
前記付加情報は、前記段階を識別する段階情報、前記RF−IDタグに対応する前記製品が前記段階を経る際の開始日時または終了日時のうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする付記6に記載の制御装置。
(付記12)
前記識別情報は、前記RF−IDタグを識別する情報、または、前記製品を識別する情報の少なくとも一方を含むことを特徴とする付記6に記載の制御装置。
(付記13)
前記判断手段が前記ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合にも、前記制御手段は、前記無線通信手段に前記付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませることを特徴とする付記6に記載の制御装置。
(付記14)
RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製
品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信をコンピュータが制御する方法であって、
前記複数の無線通信手段のうちのいずれかが前記RF−IDタグから読み出した前記識別情報を、当該無線通信手段から受け付ける識別情報受付ステップと、
前記ネットワークの状態を示すネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記識別情報受付ステップで前記識別情報を読み出した前記無線通信手段に対して、該無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませるための命令を発行する書き込み命令発行ステップと、
前記判断ステップにおいて前記ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記管理システムへ前記付加情報を送信する制御を行う送信制御ステップと、
を備えることを特徴とする方法。
(付記15)
前記送信制御ステップは、
前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて格納手段に格納する格納ステップと、
前記格納手段に格納された前記識別情報と前記付加情報とを前記ネットワークを介して前記管理システムに送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする付記14に記載の方法。
(付記16)
前記送信ステップにおける前記管理システムとの間の通信にかかる時間を監視する応答監視ステップをさらに備え、
前記ネットワーク状態情報は前記時間の長さに基づく、
ことを特徴とする付記15に記載の方法。
(付記17)
前記付加情報は、前記段階を識別する段階情報、前記RF−IDタグに対応する前記製品が前記段階を経る際の開始日時または終了日時のうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする付記14に記載の方法。
(付記18)
RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信を制御するコンピュータにより実行される制御プログラムであって、
前記複数の無線通信手段のうちのいずれかが前記RF−IDタグから読み出した前記識別情報を、当該無線通信手段から受け付ける識別情報受付ステップと、
前記ネットワークの状態を示すネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すべきかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記識別情報受付ステップで前記識別情報を読み出した前記無線通信手段に対して、該無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませるための命令を発行する書き込み命令発行ステップと、
前記判断ステップにおいて前記ネットワークモードで動作すべきだと判断した場合、前記管理システムへ前記付加情報を送信する制御を行う送信制御ステップと、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
(付記19)
RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程に関する情報を管理する管理手
段と、
ネットワークを介して前記管理システムと接続され、前記作業工程と対応づけて設けられており、無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う無線通信手段と、
前記ネットワークの状態を監視して該状態を示すネットワーク状態情報を出力するネットワーク状態監視手段と、
前記ネットワーク状態情報に基づいて、前記作業工程に関する情報を前記管理システムに前記ネットワークを介して送信するネットワークモードと、前記作業工程に関する情報を前記RFIDタグに書き込む非ネットワークモードとを切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする、作業管理システム。
(付記20)
複数の工程により製品を製造する製造方法において、
前記製品に関する情報をRF−IDタグから読み取るステップと、
工程の進捗状況に関する進捗状況情報を、当該工程に対応する工程監視装置により生成するステップと、
前記工程監視装置と前記工程監視装置に接続される上位装置との間の通信に支障が生じているか否かの監視結果に基づいて、前記通信に支障がない場合には前記進捗状況情報を前記上位装置に送信する一方、前記通信に支障が生じている場合には前記進捗状況情報を前記RF−IDタグに書き込むステップと、
前記製品を次工程に搬送するステップと、を有することを特徴とする製品の製造方法。
(付記21)
ネットワークによって他装置と接続される制御装置において、
前記ネットワークを介した前記他装置との間の通信を行うネットワーク通信手段と、
RF−IDタグに対する情報の読み取り及び書き込みを行う無線手段と、
実行された処理状況に関わる処理情報を一時的に格納する格納手段と、
前記ネットワークの状況に応じて、前記ネットワークを介して前記処理情報を他装置に送信する第一のモードと、前記RF−IDタグに前記処理情報を書き込む第二のモードとを選択的に切り替える制御手段と、を備えることを特徴とする制御装置。
(付記22)
前記制御手段は、前記ネットワークの負荷状況を監視する監視手段からの監視情報に基づいて、前記第一のモードと前記第二のモードとを切り替えることを特徴とする、付記21に記載の制御装置。
(付記23)
前記制御手段は、前記制御装置からの情報送信に対応する前記他装置からの応答時間に応じて、前記第一のモードと前記第二のモードとを切り替えることを特徴とする、付記21に記載の制御装置。
(付記24)
前記制御手段は、前記第一のモードに切り替えられた際に、既に前記RF−IDタグに書き込まれている過去の処理情報を前記RF−IDタグから読み出すように前記無線手段を動作させるとともに、
前記ネットワーク通信手段を介して、前記過去の処理情報を前記他装置に送信するよう前記ネットワーク通信手段を動作させることを特徴とする、付記21に記載の制御装置。
製品の生産ラインに適用した場合の本発明の一実施形態によるシステムの構成図である。 RF−ID制御部の外部の関連構成要素と内部の機能ブロックの構成を説明する図である。 各種のデータについて説明する図である。 進度データの書き込み処理と、動作モードの切り替えに関するフローチャートである。 不具合が持続した場合を説明する図である。 不具合からの復旧のための動作のフローチャートである。 管理システムが識別情報を利用する従来の方法を説明する図である。 RF−IDタグから読み取った識別情報を管理システムが利用する従来の方法を説明する図である。 図8における問題点を説明する図である。
符号の説明
90A〜90C、90E 作業者
100 基幹データベース群
101、101A〜101C、101E 製品
102A〜102C 情報収集端末
103 基幹システム
104A〜104C RF−IDタグ
105A〜105C アンテナ
106A〜106C RF−ID制御部
107 上位システム
108 ID管理システム
109 作業指示システム
110 工程管理システム
111 試験システム
112 バッファ
201、201A〜201C RF−ID制御部
202、202A〜202C アンテナ
203 応答監視部
204 判断制御部
205 DB照会・更新制御部
206 RF−IDタグ読み書き制御部
207 切換制御部
208 格納部
210 LAN監視装置
220 データ回収装置
221 アンテナ
222 台車
223 格納部
230A〜230E RF−IDタグ
231A〜231C 進度データ
301〜306 項目リスト

Claims (7)

  1. RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品に関わる作業工程を管理する管理システムと、それぞれが前記作業工程のうちの一つの段階と対応づけられて設けられており無線通信によって前記RF−IDタグからの情報の読み出しおよび前記RF−IDタグへの情報の書き込みを行う複数の第一の無線通信手段との間の、ネットワークを介した通信を制御する制御システムであって、
    前記ネットワークの状態を監視して該状態を示すネットワーク状態情報を出力するネットワーク状態監視手段と、
    前記ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すかを判断する判断手段と、
    前記非ネットワークモードで動作すと判断された場合は、前記RF−IDタグから前記識別情報を読み出した前記第一の無線通信手段に、該第一の無線通信手段に対応する前記段階に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませる制御を行い、前記ネットワークモードで動作すと判断された場合は前記付加情報を前記管理システムへ送信する制御を行う制御手段と、
    前記識別情報および書き込まれた前記付加情報を前記RF−IDタグから無線通信により読み出す第二の無線通信手段と、読み出した前記識別情報および前記付加情報を格納する第一の格納手段とを備えた情報回収手段と、
    を備え
    前記非ネットワークモードで動作するという判断から、前記ネットワークモードで動作するという判断への変化が生じるよりも前に、前記作業工程に含まれる複数の段階のうちの一つ以上の段階それぞれの後で、前記第二の無線通信手段が前記識別情報と前記付加情報を前記RF−IDタグから読み出して前記第一の格納手段が前記識別情報と前記付加情報を格納し、
    前記第一の格納手段に格納された前記識別情報と前記付加情報は、前記変化が生じた後に、前記管理システムにより読み出される
    ことを特徴とする制御システム。
  2. RF−IDタグに格納された識別情報を利用して該RF−IDタグに対応づけられた製品の製造工程を管理しながら、複数の工程により製品を製造する製造方法であって、
    それぞれが前記複数の工程のうちの一つの工程と対応づけられて設けられた複数の第一の無線通信手段のうちのいずれかが前記RF−IDタグから読み出した識別情報をコンピュータが受け付ける識別情報受付ステップと、
    ネットワーク状態監視手段がネットワークの状態を監視し、該状態を示すネットワーク状態情報を前記コンピュータに出力するネットワークの状態監視ステップと、
    前記ネットワーク状態情報に基づいて非ネットワークモードとネットワークモードのいずれで動作すかを前記コンピュータが判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すと判断した場合、前記コンピュータが、前記識別情報受付ステップで前記識別情報を読み出した前記第一の無線通信手段に対し、該第一の無線通信手段に対応する前記工程に対応づけられた付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませるための命令を発行する書き込み命令発行ステップと、
    前記命令にしたがって前記第一の無線通信手段が前記付加情報を前記RF−IDタグに書き込む書き込みステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ネットワークモードで動作すと判断した場合、前記ネットワークを介して前記コンピュータに接続されており前記製造工程を管理する管理システムへ、前記コンピュータが前記付加情報を送信する送信ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記非ネットワークモードで動作すと判断された場合は前記判断ステップおよび前記書き込み命令発行ステップの実行後に、前記ネットワークモードで動作すと判断された場合は前記判断ステップおよび前記送信ステップの実行後に、前記製品と前記RF−IDタグの双方を次の工程に移行する工程移行ステップと、
    前記書き込みステップを実行した場合、該書き込みステップの実行後であって、かつ、前記判断ステップの複数回の実行の過程において、前記非ネットワークモードで動作するという判断から、前記ネットワークモードで動作するという判断への変化が生じるよりも前に、前記複数の工程のうちの一つ以上の工程それぞれの後で、前記RF−IDタグとの無線通信を行う第二の無線通信手段と格納手段とを備えた情報回収手段が、前記第二の無線通信手段により前記RF−IDタグから前記識別情報および書き込まれた前記付加情報を読み出して前記格納手段に格納する情報回収ステップと、
    前記変化が生じた後に、前記格納手段に格納されている前記識別情報と前記付加情報を、前記情報回収手段が前記管理システムに読み出させる読み出しステップと、
    を備えることを特徴とする製造方法。
  3. 前記ネットワーク状態情報は、前記ネットワーク状態監視手段が監視する前記ネットワークの負荷の量に基づくことを特徴とする請求項に記載の制御システム
  4. 前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて格納する第二の格納手段をさらに備え、
    前記ネットワークモードで動作すと判断された場合、前記制御手段は、前記識別情報と前記付加情報とを対応づけて前記第二の格納手段に格納し、前記第二の格納手段に格納された前記識別情報と前記付加情報とを前記ネットワークを介して前記管理システムに送信する制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の制御システム
  5. 前記ネットワーク状態監視手段は、前記ネットワークを介しての前記管理システムとの間の通信にかかる時間を監視し、
    前記ネットワーク状態情報が前記時間の長さに基づく、
    ことを特徴とする請求項に記載の制御システム
  6. 前記付加情報は、前記段階を識別する段階情報、前記RF−IDタグに対応する前記製品が前記段階を経る際の開始日時または終了日時のうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項に記載の制御システム
  7. 前記判断手段が前記ネットワークモードで動作すと判断した場合にも、前記制御手段は、前記第一の無線通信手段に前記付加情報を前記RF−IDタグへ書き込ませることを特徴とする請求項に記載の制御システム
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