JP4954556B2 - オゾン含有排出ガスの浄化組成物及びオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ - Google Patents

オゾン含有排出ガスの浄化組成物及びオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ Download PDF

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Description

本発明は、複写機又はプリンター等の印字機器のオゾン含有排出ガス中に含まれるオゾン及び揮発性有機化合物を除去するための、浄化組成物及び浄化フィルタに関する。
レーザープリンター、コピー機、FAX等の印字機器を用いて印字する際に、レーザー照射によって空気中の酸素が酸化されて、有害物質であるオゾンが生成するので、該印字機器には、従来より、酸化マンガン等のオゾン分解触媒が担持されているオゾン分解フィルタが用いられてきた。
例えば、特開平3−213145号公報(特許文献1)には、バナジウム、モリブデン、ジルコニア、スズ、ニオブ、タングステン、チタン、マンガン、銀の中から選ばれる少なくとも1種以上の金属の酸化物(オゾン分解触媒)、及び該金属の酸化物に対して5〜50重量%の活性炭が担持されているコルゲート状ハニカムが開示されている。
また、特開平5−23590号公報(特許文献2)には、オゾン分解能を有する活性物質(オゾン分解触媒)及び活性炭が、重量比で50〜5:50〜95で担持されている、相対湿度が60%以上のガス中のオゾンを接触的に分解するためのハニカムが開示されている。
特開平3−213145号公報(実施例) 特開平5−23590号公報(実施例)
印字機器で印字を行う際には、オゾン以外にも、インク又はトナー等に含まれている揮発性有機化合物が、蒸発し、該印字機器から室内へと排出される。そして、近年、環境問題への意識の高まりから、該揮発性有機化合物についても、排出に対する規制が行われるようになった。例えば、日本では、既に、オゾン以外にも、スチレンの室内基準が定められており、更に、将来、ベンゼン及びその他の揮発性有機化合物についても、排出規制が設定される動きがある。また、ドイツでは、一定の排出基準を満たした製品にのみ、「ブルーエンジェルマーク」と呼ばれるマークを付することを認めることにより、オゾン及びスチレンに加え、ベンゼン及び揮発性有機化合物の排出を抑制させることが行われている。
一般に、活性炭は、揮発性有機化合物を吸着することができるので、揮発性有機化合物を含有するガス中から、揮発性有機化合物を吸着除去することができる。そのため、前記特開平3−213145号公報に記載のハニカム又は特開平5−23590号公報に記載のハニカム等の、活性炭が担持されている従来のオゾン分解フィルタを用いて、該印字機器のオゾン含有排出ガス中の揮発性有機化合物を吸着除去することが考えられる。
ところが、従来の活性炭が担持されているオゾン分解フィルタでは、印字機器のオゾン含有排出ガスのように、揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガス中から、揮発性有機化合物を吸着除去することは困難であるいう問題があった。なお、該印字機器のオゾン含有排出ガスに含有される、揮発性有機化合物の含有量は、通常、0.01〜100mg/m程度であり、オゾンの含有量は、通常、0.001〜1000mg/mである。
そして、オゾン及び揮発性有機化合物の排出規制は、年々、厳しくなっており、今後も更に厳しい排出規制が設けられることが予想される。
従って、本発明の課題は、印字機器のオゾン含有排出ガス中のオゾン及び揮発性有機化合物の含有量を、極めて低くすることができる、印字機器のオゾン含有排出ガスの浄化組成物及び印字機器のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタを提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、(1)揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガスからの揮発性有機化合物の除去においては、活性炭中の細孔の細孔直径が、吸着性能に与える影響が大きく、(2)特定の細孔直径を有する細孔を、一定の割合以上有する活性炭を用いることにより、揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガス中からでも、揮発性有機化合物を効果的に除去できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合が75%以上である活性炭粉末、及びオゾン分解触媒粉末を含有するオゾン含有排出ガスの浄化組成物を提供するものである。
また、本発明(2)は、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合が75%以上である活性炭粉末、及びオゾン分解触媒粉末が、繊維質担体又は金属担体に担持されているオゾン含有排出ガスの浄化フィルタを提供するものである。
本発明のオゾン含有排出ガスの浄化組成物及びオゾン含有排出ガスの浄化フィルタによれば、印字機器のオゾン含有排出ガス中のオゾン及び揮発性有機化合物を効果的に除去することができるので、該オゾン含有排出ガス中のオゾン及び揮発性有機化合物の含有量を、極めて低くすることができる。
本発明のオゾン含有排出ガスの浄化組成物(以下、単に本発明の浄化組成物とも記載する。)は、活性炭粉末及びオゾン分解触媒粉末を含有する。
該本発明の浄化組成物に係る活性炭粉末は、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合が75%以上である(後述する本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタに係る活性炭粉末についても同様である。)。そして、該本発明の浄化組成物に係る活性炭粉末の、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合は、好ましくは77〜95%、特に好ましくは79〜90%、更に好ましくは80〜85%である。
従来は、活性炭粉末の揮発性有機化合物の吸着性能は、細孔容積の大きさ又は比表面積の大きさと関係が強く、細孔容積又は比表面積が大きい活性炭粉末程、揮発性有機化合物の吸着性能が高いと考えられてきた。ところが、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、(i)細孔容積の大きさ又は比表面積の大きさが、揮発性有機化合物の吸着性能に与える影響が大きくなるのは、揮発性有機化合物の含有量が比較的多いオゾン含有排出ガスから、揮発性有機化合物を吸着除去する場合であり、(ii)印字機器のオゾン含有排出ガスのような揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガスから、揮発性有機化合物を吸着除去する場合には、細孔容積の大きさ又は比表面積の大きさが、吸着性能に与える影響は小さく、細孔容積又は比表面積を大きくしても、吸着性能が高くなるとは限らないことを見出した。そして、(iii)揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガスから、揮発性有機化合物を吸着除去する場合には、活性炭粉末の吸着性能は、活性炭粉末中の細孔の細孔直径に大きく影響されること、及び(iv)活性炭粉末中の細孔のうち、細孔直径が0.4〜0.8nm以下の細孔が、揮発性有機化合物の含有量が少ないオゾン含有排出ガス中からの揮発性有機化合物の吸着除去に適していることを見出した(後述する本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタに係る活性炭粉末についても同様である。)。
該活性炭粉末中の、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合を算出する方法を説明する。先ず、該活性炭粉末を試料管に入れ、該試料管中の窒素ガスの相対圧を徐々に増加させ、窒素ガスの吸着量を測定し、次いで、相対圧を徐々に減少させ、窒素ガスの残吸着量を測定することにより、該活性炭粉末の窒素の吸脱着等温線を求める。次に、該窒素の吸脱着等温線について、MP法により解析を行い、該活性炭粉末中の、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積A(ml/g)及び細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積B(ml/g)を求める。そして、次式(1)により、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合C(%)を算出する。
C(%)=(A/B)×100 (1)
なお、本発明においては、日本ベル株式会社製の「ベルソープ18プラス」を用いて、該活性炭粉末の窒素の吸脱着等温線を求めた。また、該活性炭粉末の窒素の吸脱着等温線を求める際の分析条件の詳細については、後述する。
また、該本発明の浄化組成物に係る活性炭粉末中の、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積Aは、好ましくは0.1〜1.0ml/g、特に好ましくは0.2〜0.6ml/gである。
該活性炭粉末の全細孔の細孔容積は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜2ml/g、特に好ましくは0.2〜1ml/g、更に好ましくは0.3〜1ml/gである。該活性炭粉末の全細孔の細孔容積が、0.1ml/g未満だと、オゾン含有排出ガスからの揮発性有機化合物の吸着除去性能が低くなり易く、また、2ml/gを超えると、0.8nm以下の細孔の割合が少なくなる傾向にあるため、該活性炭粉末の吸着性能が低くなり易くなるとともに、該活性炭粉末の製造コストが高くなる(後述する本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタに係る活性炭粉末についても同様である。)。
該活性炭粉末の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは1〜50μm、特に好ましくは10〜20μmである。該活性炭粉末の平均粒径が、上記範囲内にあることにより、バインダーによる阻害が少なく、有効表面積が多くなる。
該オゾン分解触媒粉末は、オゾン分解能を有する金属酸化物であり、オゾン分解能を有するものであれば、特に制限されない。該オゾン分解能を有する金属酸化物のうち、酸化マンガン粉末、酸化銅及び酸化マンガンの複合酸化物、酸化鉄及び酸化マンガンの複合酸化物、又は酸化コバルト及び酸化マンガンの複合酸化物、あるいは、これらの2種以上の混合物が、オゾン分解性能が高い点で好ましい(後述する本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタに係るオゾン分解触媒粉末についても同様である。)。
該オゾン分解触媒粉末の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは1〜50μmである。
該本発明の浄化組成物中の、該活性炭粉末の含有量は、50〜99重量%、好ましくは60〜90重量%、更に好ましくは70〜80重量%である。該本発明の浄化組成物中の、該活性炭粉末の含有量が、50重量%未満だと、オゾン含有排出ガスからの揮発性有機化合物の吸着除去性能が低くなり易く、また、99重量%を超えると、オゾン分解除去性能が低くなり易い。
該本発明の浄化組成物中の、該オゾン分解触媒粉末の含有量は、1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは20〜30重量%である。該本発明の浄化組成物中の、該オゾン分解触媒粉末の含有量が、1重量%未満だと、オゾン含有排出ガス中のオゾンの分解除去性能が低くなり易く、また、50重量%を超えると、揮発性有機化合物の吸着除去性能が低くなり易い。
該本発明の浄化組成物中の、該オゾン分解触媒粉末の含有量に対する該活性炭粉末の含有量の比(活性炭粉末/オゾン分解触媒粉末)は、特に制限されないが、好ましくは1〜99、特に好ましくは1.5〜9、更に好ましくは2〜4である。該オゾン分解触媒粉末の含有量に対する該活性炭粉末の含有量の比が、上記範囲内にあることにより、該オゾン分解触媒粉末が、該活性炭粉末の揮発性有機化合物の吸着除去性能を阻害することなく、且つ優れたオゾン分解性能を発揮するので、揮発性有機化合物の吸着除去性能及びオゾン分解除去性能の両方が高くなる。
また、該本発明の浄化組成物は、必要に応じて、無機バインダー、有機バインダー、難燃剤等を含有することができる。
該本発明の浄化組成物は、オゾン含有排出ガス中の揮発性有機化合物の含有量が少なくても、該オゾン含有排出ガスから揮発性有機化合物を、良好に吸着除去することができ、且つ該オゾン含有排出ガス中のオゾンを、良好に分解除去することができる。従って、該本発明の浄化組成物は、複写機、プリンター及びFAX等の印字機器のオゾン含有排出ガスの浄化用の組成物として、優れた性能を発揮する。
該本発明の浄化組成物の使用例としては、例えば、該本発明の浄化組成物及び接着剤を分散溶媒に混合し、分散させ、スラリーを調製して、該スラリーを印字機器の高電圧発生部近傍の部品に塗布若しくはスプレーすること、又は該部品を該スラリーに含浸することにより、該部品に、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末を固定することが挙げられる。また、該本発明の浄化組成物は、後述するように、本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタの製造において、該製造に用いられるスラリーを調製するために、好適に用いられる。
本発明のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ(以下、単に本発明の浄化フィルタとも記載する。)は、活性炭粉末及びオゾン分解触媒が、繊維質担体又は金属担体に担持されている。
該本発明の浄化フィルタに係る活性炭粉末ついては、前記本発明の浄化組成物に係る活性炭粉末と同様な点は、説明を省略する。
該本発明の浄化フィルタに係る活性炭粉末の平均粒径は、1〜50μm、好ましくは10〜20μmである。該活性炭粉末の平均粒径が、1μm未満だと、該繊維間空隙に対する該活性炭粉末の大きさが、小さくなり過ぎるため、該活性炭粉末が、該繊維間空隙から抜け易くなり、該繊維質担体から脱落し易くなり、また、該活性炭粉末の平均粒径が50μmを超えると、該活性炭粉末が大き過ぎるので、活性炭内部への吸着対象である揮発性有機化合物の拡散速度が低くなるため、又は担体との接着面積が多くなり過ぎるため、吸着除去性能が低くなり易い。
該本発明の浄化フィルタに係るオゾン分解触媒粉末ついては、前記本発明の浄化組成物に係るオゾン分解触媒粉末と同様な点は、説明を省略する。
該本発明の浄化フィルタに係るオゾン分解触媒粉末の平均粒径は、1〜100μm、好ましくは1〜50μmである。該オゾン分解触媒粉末の平均粒径が、1μm未満だと、該繊維間空隙に対する該オゾン分解触媒粉末の大きさが、小さくなり過ぎるため、該オゾン分解触媒粉末が、該繊維間空隙から抜け易くなり、該繊維質担体から脱落し易くなり、また、該オゾン分解触媒粉末の平均粒径が100μmを超えると、該オゾン分解触媒粉末が大きすぎるため、十分な接着強度が得られ難く、該オゾン分解触媒粉末が脱落し易くなる。
該繊維質担体は、担体用繊維を抄紙し又は乾式成形し得られる織布又は不繊布を、例えば、ハニカム構造に成形したものである。
該担体用繊維としては、エアフィルタの製造に通常使用されるものであれば、特に制限されず、例えば、シリカ・アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、ガラス繊維、ロックウール繊維、炭素繊維等の無機繊維;ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維等の有機繊維が挙げられる。また、該担体用繊維は、1種単独又は2種以上の組合わせであっても良い。該無機繊維及び該有機繊維の組合わせが、該オゾン含有排出ガスの浄化フィルタの機械的強度が高くなる点で好ましく、シリカ・アルミナ繊維及びレーヨン繊維の組合わせが特に好ましい。
該担体用繊維の平均繊維径は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜25μm、特に好ましくは0.5〜10μmであり、該担体用繊維の平均繊維長は、好ましくは0.1〜50mm、特に好ましくは10〜20mmである。該平均繊維径及び該平均繊維長が該範囲内にあることにより、該繊維質担体の機械的強度が高くなる。
該担体用繊維により形成される該織布又は該不織布の繊維間空隙率は、特に制限されないが、好ましくは50〜95%、特に好ましくは70〜95%である。該繊維間空隙率とは、該織布又は該不織布の見かけ体積から、該織布又は該不織布中の繊維の体積を引いた部分(以下、繊維間空隙とも記載する。)が、該織布又は該不織布中の見かけ体積中に占める割合をいう。該繊維間空隙率が該範囲内にあることにより、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末が繊維質担体の外側表面だけでなく繊維間空隙にも担持されるので、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末の担持量が多くなる。また、該織布又は該不織布の厚さ(図2中、符号t)は、特に制限されないが、好ましくは0.05〜0.5mm、特に好ましくは0.1〜0.3mmである。該厚さが該範囲内にあることにより、該繊維質担体の機械的強度が増すと共に、浄化フィルタによる圧力損失を低く抑えることができ、また、該繊維質担体の繊維間空隙に担持される該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末の量が多くなる。
そして、該織布又は該不織布(以下、繊維質シートとも記載する。)を、常法を用いて成形することにより、該繊維質担体を得ることができる。該繊維質担体の形状としては、特に制限されず、例えば、コルゲート状の繊維質シートと平坦状の繊維質シートとを交互に積層して得られる構造(コルゲート状ハニカム構造)、波折りに加工したプリーツ形状の繊維質シートと平坦状の繊維質シートとを、通気方向に対して直角に順に積層して得られる構造等が挙げられ、これらのうち、コルゲート状ハニカム構造が、オゾン含有排出ガスの流路が通気方向に対して平行流となるため、圧力損失が低い点で、好ましい。
該コルゲート状ハニカム構造について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、該コルゲート状ハニカム構造を有する繊維質担体の模式的な斜視図である。繊維質担体2は、該平坦状繊維質シート3及びコルゲート状繊維質シート4が交互に積層されている。該平坦状繊維質シート3及び該コルゲート状繊維質シート4の間には、該コルゲート状繊維質シート4の山部5が連続する方向に延びた略半円柱状の空洞6が形成される。そして、オゾン含有排出ガスが、空洞6を通過することができるようになっている。
該平坦状繊維質シート3は、該担体用繊維により形成される織布又は不繊布の平坦状物であり、該コルゲート状繊維質シート4は、該織布又は該不繊布の平坦状物を、コルゲート加工して波形に成形したものである。該コルゲート加工とは、該平坦状繊維質シート3等の平坦状物を上下一対の波形段ロールの間に通して波形状に成形する加工方法をいう。
そして、平坦状繊維質シート3及びコルゲート状繊維質シート4が、該コルゲート状繊維質シート4を中芯として交互に積層され、該繊維質担体2が形成される。この場合、該平坦状繊維質シート3及び中芯である該コルゲート状繊維質シート4は、該コルゲート状繊維質シート4(中芯)の上下の山部5、5及び該平坦状繊維質シート3を接着剤等で接着して一体化したものであってもよいし、接着等を行わずにこれらを単に積層し、積層したものを枠体等に収めて固定しただけのものであってもよい。該平坦状繊維質シート3及びコルゲート状繊維質シート4の接着に用いられる該接着剤としては、例えば、後述のシリカゾル等の無機系接着剤と同様のものが挙げられる。
図2は、該繊維質担体2において開口部7に平行な面で切った模式的な断面図である。図2において、該コルゲート状繊維質シート4の該山部5が平坦状繊維質シート3と接着されている。該繊維質担体2の山高さ(図2中、符号h)は、特に制限されないが、好ましくは0.5〜10mm、特に好ましくは0.6〜5mm、更に好ましくは0.7〜2mmである。また、該繊維質担体2のピッチ(図2中、符号p)は、特に制限されないが、好ましくは1〜20mm、特に好ましくは1〜5mm、更に好ましくは1.5〜4mmである。該山高さ及び該ピッチが該範囲内であることにより、オゾン含有排出ガス中のオゾン及び揮発性有機化合物の除去効率と、圧力損失とのバランスがよくなる。
該金属担体は、担体用金属シートを、例えば、ハニカム構造に成形したものである。該担体用金属シートを用いるハニカム構造の金属担体の作製は、例えば、該平坦状繊維質シートの代わりに、該担体用金属シートを用いて、該繊維質担体の作製と同様の方法で行うことができる。
該担体用金属シートとしては、実質的にシート状の金属材料全てを含む。該担体用金属シートの金属材質としては、特に制限されず、例えば、アルミニウム、白金、ステンレス、銅等が挙げられ、アルミニウムが、軽量で、加工性が良く、硬さ、厚さの種類が豊富で、且つ安価である点で好ましい。
該金属担体が、ハニカム構造を有する金属担体の場合、すなわち、図2中、該平坦状繊維質シート3及び該コルゲート状繊維質シート4が、平坦状の担体用金属シート及びコルゲート状の担体用金属シートの場合、厚み(図2中、符号t)は、特に制限されないが、通常0.1mm以下、好ましくは10μm〜50μmである。山高さ(図2中、符号h)は、特に制限されないが、好ましくは0.5〜10mm、特に好ましくは0.6〜5mm、更に好ましくは0.7〜2mmである。また、ピッチ(図2中、符号p)は、特に制限されないが、好ましくは1〜20mm、特に好ましくは1〜5mm、更に好ましくは1.5〜4mmである。
該本発明の浄化フィルタの体積当りの該活性炭粉末の担持量は、好ましくは10〜200g/L、特に好ましくは20〜150g/L、更に好ましくは30〜100g/Lである。該活性炭粉末の担持量が、10g/L未満だと、揮発性有機化合物の除去性能が低くなり易く、また、200g/Lを超えると、該活性炭粉末が脱落し易くなるか、又は浄化フィルタによる圧力損失が大きくなり過ぎる。
該本発明の浄化フィルタの体積当りの該オゾン分解触媒粉末の担持量は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜35g/L、特に好ましくは10〜30g/Lである。該オゾン分解触媒粉末の担持量が、0.1g/L未満だと、オゾンの分解除去性能が低くなり易く、また、35g/Lを超えると、オゾン分解触媒粉末が、活性炭粉末の揮発性有機化合物の吸着除去性能を阻害し易くなり、且つ製造コストが高くなる。
該オゾン分解触媒粉末の担持量に対する該活性炭粉末の担持量の比(活性炭粉末/オゾン分解触媒、重量比)は、特に制限されないが、好ましくは1〜99、特に好ましくは1.5〜9、更に好ましくは2〜4である。該オゾン分解触媒粉末の担持量に対する該活性炭粉末の担持量の比が、上記範囲内にあることにより、該オゾン分解触媒粉末が、該活性炭粉末による揮発性有機化合物の吸着除去性能を阻害することなく、且つ優れたオゾン分解性能を発揮するので、揮発性有機化合物の吸着除去性能及びオゾン分解除去性能の両方が高くなる。
該本発明の浄化フィルタは、オゾン含有排出ガス中の揮発性有機化合物の含有量が少なくても、該オゾン含有排出ガスから揮発性有機化合物を、良好に吸着除去することができ、且つ該オゾン含有排出ガス中のオゾンを、良好に分解除去することができる。従って、該本発明の浄化フィルタは、複写機、プリンター及びFAX等の印字機器のオゾン含有排出ガスの浄化用のフィルタとして、優れた性能を発揮する。
該本発明の浄化フィルタの製造例を以下に示すが、これに限定されるものではない。
先ず、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末、並びにそれらを担持するための接着剤、更に必要に応じて他の成分を、水に混合し、スラリーを調製する。次いで、平坦状の繊維質シートをコルゲート加工して、コルゲート状の繊維質シートを得、該平坦状の繊維質シート及び該コルゲート状繊維質シートを、接着剤で接着し、交互に積層して、コルゲート状ハニカム構造を有する繊維質担体を得る。次いで、該繊維質担体に、該スラリーを吹付ける吹付け処理、又は該繊維質担体を、該スラリーに浸漬させる浸漬処理を行い、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒を、該繊維質担体に担持させ、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末が担持されている本発明の浄化フィルタを得ることができる。なお、該スラリーの調製には、前記本発明の浄化組成物を用いることができる。
該スラリーに含有される該接着剤としては、特に制限されず、無機系接着剤又は有機系接着剤のいずれでもよく、例えば、該無機系接着剤としては、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、珪酸ソーダ、珪酸カリ等が挙げられ、該有機系接着剤としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン系樹脂、及びこれらの共重合樹脂等が挙げられる。これらのうち、無機系接着剤が、該接着剤の硬化物が造膜せずに、粒子の凝集体となるので、オゾン含有排出ガスが該接着剤の硬化物の隙間を透過し易く、該オゾン含有排出ガス中のオゾンの分解性能及び揮発性有機化合物の除去性能が高まる点で、好ましい
該スラリーに含有される水としては、特に制限されず、例えば、イオン交換水、蒸留水、水道水、工業用水等が挙げられる。また、該接着剤が水分を含む場合は、該水分を該スラリーを構成する水としてもよい。例えば、該接着剤がシリカゾルである場合は、シリカ分以外の水分を該スラリーを構成する水として用いることができる。
また、該スラリーは、必要に応じて、分散剤等の界面活性剤を含むことができる。
該吹付け処理は、吹付け設備、例えば、該スラリーを霧状で噴射させることができるスプレー等、又は該スラリーをシャワー状に流下させることができるシャワー設備等を用いて、該スラリーを該繊維質担体に吹き付けることにより行う。
該吹付け処理を行なった後、必要に応じて乾燥処理を行なうことができる。該乾燥処理の乾燥温度は、特に制限されないが、50〜130℃が好ましく、該乾燥処理の乾燥時間は、特に制限されないが、好ましくは30〜120分である。該乾燥処理を行なうことが、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末が、該繊維質担体の外側表面及び繊維間空隙に、速やかに且つ確実に担持される点で、好ましい。
また、該吹付け処理は、1回又は2回以上行なうことができ、2回以上行う場合は、該吹付け処理の間に該乾燥処理を行なうことが、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末の担持量が多くなる点で、好ましい。
該浸漬処理の浸漬時間は、特に制限されないが、好ましくは10〜300秒、特に好ましくは30〜120秒である。また、該浸漬処理は、一度の処理で、多量の該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末を、繊維質担体の外側表面及び繊維間空隙に担持できる点で好ましい。
なお、該吹付け処理及び該浸漬処理を、組合わせて行うこともできる。
また、該本発明の浄化フィルタは、先ず、前記平坦状の繊維質シートに対して、該スラリーを用いて、該吹付け処理又は該浸漬処理を行い、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末が担持されている平坦状の繊維質シートを得、次いで、該活性炭粉末及び該オゾン分解触媒粉末が担持されている平坦状の繊維質シートを加工して、コルゲート状ハニカム構造に成形し、該本発明の浄化フィルタを得ることもできる。
また、該本発明の浄化フィルタに係る担体が、金属担体の場合、該本発明の浄化フィルタを製造する方法としては、例えば、該繊維質担体を用いる本発明の浄化フィルタの製造例と同様に、該金属担体に対して、該スラリーを用いて、該吹付け処理又は該浸漬処理を行う製造方法が挙げられるが、これに制限されるものではない。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(活性炭粉末の細孔分析)
先ず、空の試料管を約2Pa程度まで脱気し、試料管の重量を測定する。次いで、活性炭粉末を該試料管に約0.1g測り取り、150℃に加熱後、脱気処理を6時間行い、活性炭粉末に吸着している物質を除去した。その後、活性炭粉末の入った試料管の重量を測定し、空の試料管の重量を減じて、採取した活性炭粉末の重量を求めた。
次に、活性炭粉末の入った試料管が冷めてから、ベルソープ18プラス(日本ベル株式会社製)に接続し、試料管の周囲を液体窒素により−196℃に維持し、試料管以外の装置配管等の温度は40℃に調節した。そして、窒素ガスの相対圧を、1×10−7から約0.95となるまで、徐々に増加させ、窒素ガスの吸着量を測定し、次いで、相対圧を0.95から約1×10−1となるまで、徐々に減少させ、窒素ガスの残吸着量を測定し、窒素の吸脱着等温線を求めた。
上記のようにして求めた窒素の吸脱着等温線について、MP法により解析を行い、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積A(ml/g)及び細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積B(ml/g)を求め、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合Cを算出した。
(実施例1)
(浄化フィルタの作製)
Eガラス繊維(平均繊維径6μm)が25重量%、セラミックス繊維(SiO/Al=1:1、平均繊維径3μm)が75重量%の重量比率で湿式抄紙し、繊維間空隙率が90%、厚み(図2中、符号t)が0.1mmの平坦状繊維質シートを得た。次に、上下一対の波形コルゲータの間に、該平坦状繊維質シートを通して、コルゲート状繊維質シートを作製した。該コルゲート状繊維質シートの山部に接着剤としてシリカゾルを塗布した後、上記平坦状繊維質シートを重ね合わせて積層した。そして、該コルゲート状繊維質シートと該平坦状繊維質シートの積層を、通気方向が同一方向になるようにして繰り返して行い、図1及び図2に示すような中芯のピッチ(図2中、符号p)が2.5mm、山高さ(図2中、符号h)が1.1mmのコルゲート状ハニカム構造を有する繊維質担体を得た。
次いで、100重量部の水に、110℃で乾燥した活性炭粉末A 75重量部、酸化マンガン25重量部、無機系接着剤20重量部を分散させて、スラリーを調製した。そして、該繊維質担体を、該スラリーに、10秒間浸漬後、取り出し、乾燥して、該活性炭粉末A及び該酸化マンガンが担持された、浄化フィルタAを得た。該浄化フィルタAの単位体積当りの該活性炭粉末Aの担持量は50g/L、該浄化フィルタAの単位体積当りの該活性酸化マンガンの担持量は17g/Lであった。
・活性炭粉末A;平均粒径12.6μm、全細孔容積0.48ml/g、比表面積1075m/g、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積Aは0.38ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積Bは0.46ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合Cは83%であった。
・酸化マンガン;平均粒径5.1μm
・無機系接着剤;シリカゾル、商品名スノーテックス(日産化学社製)
次いで、該浄化フィルタAを、直径20mm、厚さ10mmの円筒状にカットし、流通式評価装置にセットした。
(性能測定1)
該浄化フィルタAを用い、下記条件でスチレンの除去及びオゾンの分解試験を行った。その結果、浄化フィルタAを通過した通気ガス中の、スチレンの含有量は2mg/m、オゾンの含有量は50mg/mであった。
<試験条件>
・通気ガスの組成 :スチレン100mg/m、オゾン1000mg/mを含む空気
・通気ガスの温度及び湿度:25℃、50%RH
・通気風速 :0.2m/s
(性能測定2)
該浄化フィルタAを用い、下記条件でフィルタの寿命試験を行った。その結果、スチレンの除去率は、初期は98%、30時間経過後は79%であり、オゾンの分解率は、初期は95%、30時間経過後は85%であった。
<試験条件>
・通気ガスの組成 :スチレン1000mg/m、オゾン1000mg/mを含む空気
・通気ガスの温度及び湿度:25℃、50%RH
・通気風速 :0.2m/s
(比較例1)
(浄化フィルタの作製)
活性炭粉末A 75重量部、酸化マンガン25重量部に代えて、活性炭粉末B 25重量部、酸化マンガン75重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で行い、浄化フィルタBを得た。該浄化フィルタBの単位体積当りの該活性炭粉末Bの担持量は18g/L、該浄化フィルタBの単位体積当りの該活性酸化マンガンの担持量は53g/Lであった。
・活性炭粉末B;平均粒径12.5μm、全細孔容積0.78ml/g、比表面積1583m/g、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積Aは0.34ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積Bは0.73ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合Cは47%であった。
(性能評価1)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタBとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、浄化フィルタBを通過した通気ガス中の、スチレンの含有量は20mg/m、オゾンの含有量は50mg/mであった。
(性能評価2)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタBとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、スチレンの除去率は、初期は98%、30時間経過後は50%であり、オゾンの分解率は、初期は95%、30時間経過後は85%であった。
(実施例2)
(浄化フィルタの作製)
活性炭粉末A 75重量部、酸化マンガン25重量部に代えて、活性炭粉末A 90重量部、酸化マンガン10重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で行い、浄化フィルタCを得た。該浄化フィルタCの単位体積当りの該活性炭粉末Aの担持量は63g/L、該浄化フィルタCの単位体積当りの該酸化マンガンの担持量は7g/Lであった。
(性能評価1)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタCとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、浄化フィルタCを通過した通気ガス中の、スチレンの含有量は2mg/m、オゾンの含有量は50mg/mであった。
(性能評価2)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタCとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、スチレンの除去率は、初期は98%、30時間経過後は82%であり、オゾンの分解率は、初期は95%、30時間経過後は75%であった。
(実施例3)
(浄化フィルタの作製)
活性炭粉末A 75重量部、酸化マンガン25重量部に代えて、活性炭粉末C 75重量部、酸化マンガン25重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で行い、浄化フィルタDを得た。該浄化フィルタDの単位体積当りの該活性炭粉末Cの担持量は53g/L、該浄化フィルタDの単位体積当りの該酸化マンガンの担持量は18g/Lであった。
・活性炭粉末C;平均粒径15.4μm、全細孔容積0.45ml/g、比表面積1008m/g、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積Aは0.33ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積Bは0.42ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合Cは79%であった。
(性能評価1)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタDとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、浄化フィルタDを通過した通気ガス中の、スチレンの含有量は2mg/m、オゾンの含有量は52mg/mであった。
(性能評価2)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタDとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、スチレンの除去率は、初期は98%、30時間経過後は73%であり、オゾンの分解率は、初期は95%、30時間経過後は88%であった。
(比較例2)
(浄化フィルタの作製)
活性炭粉末A 75重量部、酸化マンガン25重量部に代えて、活性炭粉末D 75重量部、酸化マンガン25重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で行い、浄化フィルタEを得た。該浄化フィルタEの単位体積当りの該活性炭粉末Dの担持量は48g/L、該浄化フィルタEの単位体積当りの該酸化マンガンの担持量は17g/Lであった。
・活性炭粉末D;平均粒径14.8μm、全細孔容積0.72ml/g、比表面積1494m/g、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積Aは0.39ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積Bは0.67ml/g、細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合Cは58%であった。
(性能評価1)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタEとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、浄化フィルタEを通過した通気ガス中の、スチレンの含有量は23mg/m、オゾンの含有量は50mg/mであった。
(性能評価2)
浄化フィルタAに代えて、浄化フィルタEとする以外は、実施例1と同様の方法で行ったところ、スチレンの除去率は、初期は98%、30時間経過後は60%であり、オゾンの分解率は、初期は97%、30時間経過後は83%であった。
Figure 0004954556
本発明のオゾン含有排出ガスの浄化組成物及びオゾン含有排出ガスの浄化フィルタは、印字機器のオゾン含有排出ガス中のオゾン及び揮発性有機化合物の含有量を極めて低くすることができるので、それらを用いることにより、厳しい排出基準に対応可能な印字機器を製造できる。
コルゲート状ハニカム構造を有する繊維質担体の模式的な斜視図である。 コルゲート状ハニカム構造を有する繊維質担体の模式的な断面図である。
符号の説明
2 繊維質担体
3 平坦状繊維質シート
4 コルゲート状繊維質シート
5 山部
6 空洞
7 開口部
t 厚さ
h 山高さ
p ピッチ

Claims (10)

  1. 細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合が75%以上である活性炭粉末、及びオゾン分解触媒粉末を含有することを特徴とするオゾン含有排出ガスの浄化組成物。
  2. 前記オゾン分解触媒粉末が、酸化マンガン粉末、酸化銅及び酸化マンガンの複合酸化物粉末、酸化鉄及び酸化マンガンの複合酸化物粉末、又は酸化コバルト及び酸化マンガンの複合酸化物粉末であることを特徴とする請求項1記載のオゾン含有排出ガスの浄化組成物。
  3. 前記オゾン分解触媒粉末に対する前記活性炭粉末の重量比が、1〜99であることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化組成物。
  4. 細孔直径が0.4〜2.0nmの細孔の細孔容積に対する、細孔直径が0.4〜0.8nmの細孔の細孔容積の割合が75%以上である活性炭粉末、及びオゾン分解触媒粉末が、繊維質担体又は金属担体に担持されていることを特徴とするオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  5. 前記オゾン分解触媒粉末が、酸化マンガン粉末、酸化銅及び酸化マンガンの複合酸化物粉末、酸化鉄及び酸化マンガンの複合酸化物粉末、又は酸化コバルト及び酸化マンガンの複合酸化物粉末であることを特徴とする請求項4記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  6. 前記オゾン含有排出ガスの浄化フィルタの単位体積当りの前記活性炭粉末の担持量が、10〜200g/Lであることを特徴とする請求項4又は5いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  7. 前記オゾン含有排出ガスの浄化フィルタの単位体積当りの前記オゾン分解触媒粉末の担持量が、0.1〜35g/Lであることを特徴とする請求項4〜6いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  8. 前記オゾン分解触媒粉末の担持量に対する前記活性炭粉末の担持量の比が、1〜99であることを特徴とする請求項4〜7いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  9. 前記活性炭粉末の平均粒径が1〜50μmであることを特徴とする請求項4〜8いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
  10. 前記オゾン分解触媒粉末の平均粒径が1〜100μmであることを特徴とする請求項4〜9いずれか1項記載のオゾン含有排出ガスの浄化フィルタ。
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