JP2552175B2 - オゾン分解触媒 - Google Patents

オゾン分解触媒

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JP2552175B2
JP2552175B2 JP63140382A JP14038288A JP2552175B2 JP 2552175 B2 JP2552175 B2 JP 2552175B2 JP 63140382 A JP63140382 A JP 63140382A JP 14038288 A JP14038288 A JP 14038288A JP 2552175 B2 JP2552175 B2 JP 2552175B2
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオゾン含有ガス中のオゾン接触分解に用いら
れる触媒に関するものであり、さらに詳しくはオゾン分
解性能およびその性能の持続性に優れた活性酸化マンガ
ンを均一に高担持したオゾン分解触媒に関するものであ
る。
〔従来技術〕
オゾンは強力な酸化作用を有するので、上水の浄化、
殺菌、下水もしくは工業廃液処理、排気ガスの脱硝処理
および脱臭処理に広く利用されているが、酸化処理を充
分に行なわせるため過剰のオゾンが通常使用されてお
り、そのため余剰の未反応オゾンが排出される。
また、電子写真複写コロナ放電を伴う装置からもオゾ
ンが放出されている。
良く知られている様にオゾンは人体に悪影響を及ぼす
ので、この余剰オゾンを分解除去する必要がある。
酸化マンガンはオゾンの接触分解触媒として従来より
広く知られており、その製造法もいろいろ開発されてい
る。
たとえば、硫酸マンガン水溶液にこれと当量のアンモ
ニアの存在下で酸素または空気を吹込んで酸化すること
により活性酸化マンガンを製造する方法が開発されてい
る(特開昭51−4094号公報)。またマンガン塩の酸性水
溶液に過マンガン酸カリを添加反応させたのち熟成する
ことにより活性二酸化マンガンを製造する方法も提案さ
れている(特開昭51−71299号公報)が、その触媒能は
必ずしも満足できるものではなく触媒寿命も充分ではな
い。
特開昭58−183928号公報には3つの製造法からつくら
れるγ−MnO2が開示されており無機質バインダーを用い
て造粒成形体やハニカム成形体に成形したり、装置の表
面にライニングし触媒被覆層を形成する方法が提案され
ている。また特開昭56−70823号公報にもウォッシュコ
ート法による二酸化マンガンを担体上に担持させる方法
が開示されているが、二酸化マンガンの担持量に比して
充分な触媒能が得られず、触媒寿命も満足のいくもので
はなかった。
排出オゾン処理は通常大量のガス処理を必要とし触媒
層における圧力損失を軽減する必要がある。このため従
来より担持触媒が広く利用されている。特開昭53−8797
2号公報には活性炭に含浸もしくは予め活性炭原料に配
合し製造する方法が提案されており、特開昭53−14688
号公報には粒状アルミナに硫酸マンガンを含浸後加熱焼
成する方法が開示されている。さらに、触媒層における
圧力損失を改善するためにラシヒリング等の成形充填物
に二酸化マンガンを被覆したものや(特開昭55−73323
号公報)、モノリス担体基材の表面にコーティングした
もの(特開昭56−166942号公報)があるが、いずれの方
法も有効触媒量を大きくすることができず、触媒寿命を
改善することができなかった。
また、触媒による圧力損失を少なくして排出ガスの浄
化率を高めるために触媒を担持する担体の構造体に関す
る研究開発は目ざましく特にハニカム構造体は、圧力損
失が少なく触媒面積を大きくすることができるもっとも
優れたものの一つであり、コーディライト、ムライト等
のセラミックを押出成形することにより得られたものが
数多く知られている。
しかしながら、上述したようなセラミックを焼結した
ハニカム構造体は、処理ガスの流れ方向とセル壁が平行
しており触媒面積をかならずしも大きく取ることができ
ない。また触媒面積を増加させるためセル壁を薄くし、
かつ単位断面積当りのセル数を多くするため強度の弱い
ものであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述したような従来の酸化マンガン触媒は単位容量当
りの触媒能が低いものが多い。触媒能は満足できるもの
であっても、その触媒寿命は必ずしも充分でないという
欠点があった。
また、担持触媒についても有効担持量が大きいものが
なく、オゾン分解に伴う触媒の劣化に堪えることができ
ないため本来の活性酸化マンガンの触媒能力を充分発揮
させることができず触媒寿命が短いという欠点を有して
いた。
したがって、本発明は活性酸化マンガンの有効担持量
が多く触媒能の高い、触媒寿命の長い安定した性能を有
するオゾン分解触媒を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明者等は上記目的に沿って鋭意研究をおこなった
結果オゾン分解に伴う触媒の劣化に堪え触媒の活性を維
持する、すなわち触媒の寿命を延長させる目的で活性酸
化マンガンを従来多数提案されているよりも多量に均一
高分散担持することにより、ガス拡散に有効な繊維間の
空孔を多数残存させながら活性酸化マンガンの有効表面
積を増大させ、従来の触媒よりもはるかに長い触媒寿命
を有する高性能のオゾン分解触媒を見出した。
すなわち、本発明のオゾン分解触媒は、たとえば特公
昭59−15028号公報に提案されているようなセラミック
繊維の集合体を担体として採用している。
前記セラミック繊維の集合体はケイ酸ゲルにより互い
に結合されているシリカ繊維、アルミナ繊維、アルミノ
シリケート繊維、ジルコニア繊維などの高耐熱性無機繊
維から選択されるセラミック繊維のシート状集合体であ
り、その壁面が直径5,000Å以上の繊維間の空孔を0.1cc
/g、以上、好ましくは0.2cc/g以上有している。シート
状集合体の形状は制限されるものでなく、平板状のもの
のほか、波状等任意の形状をとることができ、さらに平
板状シートと波状シートとを積層して構成されるハニカ
ム構造体は圧力損失が少なく大量のガス処理に適するも
のである。
微粒状活性酸化マンガンは前記担体の空孔をできるだ
け失なわないように、好ましくは直径5,000Å以上の空
孔を0.05cc/g以上残して担体に均一高分散にMn換算で20
g/以上、好ましくは70g/以上、特に好ましくは70〜
90g/担持されており、担持された活性酸化マンガンは
細孔径100〜2000Åの細孔を0.02cc/g以上、好ましくは
0.05cc/g以上有することを特徴とする。
本発明のオゾン分解触媒の好ましい製造方法を以下に
例示する。
(1)アモルファス系微粒子状活性酸化マンガン担持触
媒の製造法 硝酸マンガン〔Mn(NO3・6H2O〕のMn換算で10〜1
8wt%の水溶液を調整し、空隙率が75%以上、見掛け嵩
比重(ABD)が0.4以下、好ましくは0.28〜0.35であるセ
ラミック繊維のシート状集合体からなるハニカム構造
体、たとえばニチアス(株)製品ハニクルを前述の硝酸
マンガン水溶液に浸漬し、引き上げた後余剰の水溶液を
空気で吹き飛ばし、Mn換算で20g/以上好ましくは20〜
90g/の硝酸マンガンを担体に付着させる。前記硝酸マ
ンガン付担体を20〜40℃の温度で高濃度のアンモニアガ
ス気流中に2時間以上保持し、硝酸マンガンの中和およ
び熟成を行い硝酸マンガンを水酸化マンガンに変換す
る。
130〜150℃の温度の加熱空気で乾燥し、ついで300℃
の温度の空気中で2時間焼成し、触媒を得た。
上記方法においてアンモニアガスの濃度は少なくとも
10%以上好ましくは40%以上であり、その触媒通過線速
度(LV)も0.25m/sec以上が好ましい。
得られた活性酸化マンガンはX線回折分析によれば、
得られた活性酸化マンガンの大部分はアモルファスで構
成される微粒子状酸化マンガンである。また光学顕微鏡
により担持触媒を観察すると活性酸化マンガンは、セラ
ミック繊維の表面積を損うことなく、その表面に沿って
さらに多数の皺を形成して担持されており、従来の担持
方法では担体のセラミック繊維間に膜を引いたような形
で触媒が担持されてしまい、担体それ自体のもつ表面積
が触媒の担持により著るしく減少してしまうのに較べ
て、本発明の方法により得られた触媒はほとんど表面積
が減少しない。
(2)結晶質系微粒子状活性酸化マンガン担持触媒の製
造法 硝酸マンガン〔Mn(NO3・6H2O〕のMn換算で10〜1
8wt%の水溶液を調整し、空隙率が75%以上、見掛け嵩
比重(ABD)が0.5以下、好ましくは0.1〜0.4であるセラ
ミック繊維のシート状集合体からなるハニカム構造体、
たとえばニチアス(株)社製品“ハニクル”担体を前述
の硝酸マンガン水溶液に浸漬し、引き上げた後余剰の水
溶液を空気で吹き飛ばし、Mn換算で20g/以上、好まし
くは20〜90g/の硝酸マンガンを担体に付着させる。前
記硝酸マンガン付担体を加温し付着水及び結晶水を乾燥
除去した後200〜400℃の温度で分解焼成し触媒を得た。
得られた活性酸化マンガンはX線回析分析によれば、
結晶質活性酸化マンガン粒子であり、光学顕微鏡により
本発明のオゾン分解触媒を観察すると結晶質活性酸化マ
ンガンは、ハニカム構造体を構成するセラミック繊維に
均一に分散担持されており、従来の担持方法では担体の
セラミック繊維間に膜を引いたような形で(微細の凹凸
をもつ表面に全体をおおっているような形で膜が引かれ
ている)触媒が担持されてしまい、担体それ自体のもつ
表面積が触媒の担持により著しく減少してしまうのに比
べて本発明の触媒はほとんど表面積が減少せず、担持さ
れた結晶質活性酸化マンガンもブロック化することなく
均一にセラミック繊維に分散担持されている。外観的に
見ても、本発明のオゾン分散触媒が黒っぽいものである
のに対し、従来法たとえば担持させた硝酸マンガンを単
に熱分解して二酸化マンガンにしたものが銀灰色である
点でも大きな相違がある。
このようにして得られたアモルファス系および結晶質
系微粒子状活性酸化マンガンは、水銀圧入法により細孔
分布を測定したところ従来の担持方法による酸化マンガ
ンとはことなり細孔径100〜2000Åの細孔を0.02cc/g以
上、好ましくは0.05cc/g以上有している。
なお、水銀圧入法による細孔分布測定は、島津マイク
ロメリテックス水銀圧入式ポロシメーターモデル903−
1を使用し、触媒角130゜、25℃における表面張力474dy
n/cmの条件で行った。
さらにそれぞれ得られた触媒のハニカム構造体の壁面
は、著径5,000Å以上の空孔を0.1cc/g以上、好ましくは
0.2cc/g以上有しており、担体壁の内部に容易にガス拡
散を可能とする繊維間の空孔がハニカム構造体の壁面に
多数残存されている点でも従来のものとは大きな相違が
ある。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 アモルファス系微粒子状活性酸化マンガン担持触媒の製
法 ニチアス(株)社製商品名ニチアスハニクル担体(35
0セル/平方インチ、空隙率80%、ABD:0.28)をMn換算
で18wt%の〔Mn(NO3・6H2O〕の水溶液に浸漬し、
引き上げた後余剰の水溶液を空気で吹き飛ばしMn換算で
70g/の硝酸マンガンを担体に付着させる。前記硝酸マ
ンガン付担体を40%のアンモニアガス気流中(LV:0.30m
/分、温度:30℃)2時間保持し、硝酸マンガンを中和お
よび熟成し、硝酸マンガンを水酸化マンガンに変換した
後、150℃の温度の加熱空気で乾燥し、ついで300℃の温
度の空気中で2時間焼成し黒色の外観を有する触媒Aを
得た。
この活性酸化マンガンのX線回折図を第2図Aに示
す。参考までに比較例1のβ−二酸化マンガンのX線回
折図を第2図Bに示す。
得られた触媒を O3濃度 10ppm 温 度 21〜22℃ 空間速度(SV) 180,000hr-1 線速度(LV) 0.5m/sec 触媒量 触媒の厚み10mm/21mmφ のオゾン分解条件により性能試験を行ない、そのオゾン
分解反応の変換率を調べた。その結果を第1図に示す。
実施例2 ABDが0.38のニチアスハニクルを用い硝酸マンガンの
水溶液の濃度が16wt%であることを除いて他は実施例1
と同様にして黒色の外観を有する触媒Bを製造した。得
られた触媒Bの活性酸化マンガンの担持量はMn換算で42
g/であった。
触媒能力は第1図に示す。
比較例1 アンモニアガスによる中和熟成処理を行なわない以外
は実施例1と同様にして銀灰色の外観を有する触媒Pを
製造した。Mn換算で70g/担持された酸化マンガンはβ
−MnO2であった。
触媒能力を第1図に示す。本発明のものに較べて触媒
能力の低下が著しい。
参考例 (担体を使用しない場合でも、アンモニア吹込法によれ
ば触媒それ自体の表面積も大きいことを示す) 実施例1で使用した18wt%の硝酸マンガン水溶液に40
%濃度のアンモニアガスを吹込み水酸化マンガンを生成
させ、これを乾燥したのち300℃の温度で焼成し表面積1
9m2/gの活性酸化マンガンを得た。
一方アンモニアガスの吹込みを行なわず硝酸マンガン
水溶液を蒸発乾固し温度300℃で焼成しβ−MnO2を得
た。表面積は0.7m2/gであった。
比較例2 実施例1と同じニチアスハニクル担体に参考例で得た
活性酸化マンガンのスラリーを5回ウォッシュコートし
Mn換算で50g/の活性マンガンを担持し触媒Qを製造し
た。
触媒能力を第1図に示す。ウォッシュコートでは本発
明の特徴を活かしきれないことが明らかである。
実施例3 結晶質系微粒子状活性酸化マンガン担持触媒の製法 ニチアス(株)社製商品名“ハニクル”担体(205セ
ル/平方インチ、空隙率80%、ABD:0.20g/cm3)をMn換
算で15.8wt%の硝酸マンガン〔Mn(NO3・6H2O〕の
水溶液に浸漬し、引き上げた後余剰の水溶液を空気で吹
き飛ばしMn換算で60g/の硝酸マンガンを担体に付着さ
せる。前記硝酸マンガン付担体を加熱空気で乾燥し余剰
の水分および結晶水を充分に除去した後200〜400℃の温
度まで昇温し硝酸マンガンを黒色の外観を有する結晶質
活性酸化マンガンに分解焼成し触媒Cを得た。
この結晶質活性酸化マンガンのX線回折図を第3図A
に示す。
比較例3 実施例3と同様にして硝酸マンガンを担体に付着させ
た硝酸マンガン付担体をマッフル中で300℃の温度で焼
成し銀灰色の外観を有する触媒Rを得た。
この触媒Rの酸化マンガンは第3図Bに示すX線回折
図からも明らかなようにβ−MnO2の結晶体であってこの
β−MnO2の表面積は触媒Cよりも著しく小さく、担体の
セラミック繊維間に膜を引いたような形で担持されてお
り、担体を持つ通気性を著しく損い触媒活性度も劣るも
のである。
得られた触媒を O3濃度 10ppm 温度 3℃ 空間速度(SV) 45,000hr-1 線速度(LV) 0.5m/sec 触媒量 触媒の厚さ40mm/21mmφ の条件により性能試験を行ない、そのオゾン分解反応の
変換率を調べた。その結果を第4図に示す。
さらに得られた触媒の結晶子の大きさをX線回折図よ
りシエーラーの実験式 λ:測定X線CuのKa線の波長=1.54178Å β:結晶子の大きさによる回折線の広がり(ラジアン) θ:回折線のブラッグ角(度)(2θ≒37.3゜) を用いて求めた。黒色の外観を有する触媒Cには約58Å
の結晶子の大きさを有する結晶質活性酸化マンガンが均
一高分散に担持されている。実施例3によって得られた
触媒Cおよび比較例3によって得られた触媒Rの触媒表
面の状態を電子顕微鏡写真第5図および第6図に示す。
なお、これらの電子顕微鏡写真は、日本電子(株)JS
M−840型走査型電子顕微鏡を使用して、加速電圧10KV、
プローブ電流6×10-10Aの条件により実施したものであ
る。
第5図は触媒Cの、第6図は触媒Rの触媒表面の状態
を示すものである。これらの電子顕微鏡写真からも両触
媒の触媒表面の差異は明らかであり外観の色による識別
を裏付けるものである。
分析例1 アモルファス系および結晶質系の微粒子状活性酸化マ
ンガン担持触媒の細孔分布を水銀圧入法により島津マイ
クロメリテックス水銀圧入式ポロシメーターモデル903
−1を使用して接触角130゜、25℃における表面張力474
dyn/cmの条件で測定した。第7図および第8図にその結
果を示す。図中縦軸は細孔容積(cc/g)を、横軸は下部
には水銀圧(PSIA)を、また上部には細孔径(μ)を示
す。
曲線A−1はABD0.43g/ccの担体の細孔分布を示し、
曲線A−2はABD0.28g/ccの担体の細孔分布を示す。曲
線B−1はABD0.43g/ccの担体を使用し実施例1の製造
法によって得られたMn換算担持量35g/触媒の細孔分布
を示し、曲線B−2はABD0.28g/ccの担体を使用し実施
例3の製造法によって得られたMn換算担持量74g/触媒
の細孔分布を示す。また曲線C−1はABD0.43g/ccの担
体を使用し比較例1の製造法によって得られた触媒の細
孔分布を示し、曲線C−2はABD0.28g/ccの担体を使用
して比較例3の製造法によって得られた触媒の細孔分布
を示す。
第7図はABDの高い重い担体の場合、すなわち担体の
壁面の空孔が少なく触媒の担持量も少ない場合を示す。
第8図はABDの低い軽い担体の場合、すなわち担体の壁
面の空孔が多く、したがって触媒の担持量を多くできる
場合を示す。
なお、ABDの低い担体の場合には、担体の強度は低い
が、本発明触媒は酸化マンガン担持量が多いため、バイ
ンダーの役割をもはたし、担体自体の強度を活性酸化マ
ンガンが補強する作用を示すので、従来は強度上弱くし
て使用できなかった空孔の非常に多いものも担体として
使用することができる。
第7図および第8図にみられるように水銀圧10〜400P
SIAであらわされる担体壁面のガス拡散に有効な繊維間
の空孔が比較例で示される従来の触媒ではその多くを閉
塞してしまっている。一方本発明の触媒はこの5,000Å
(0.5μ)以上の空孔を0.05cc/g以上残していることが
わかる。
また、本発明の触媒は水銀圧2000PSIA以上の個所であ
らわれる第7図および第8図に示される変曲点を有して
おり、この変曲点はMnO2それ自体が形成した細孔の存在
を示すものであり、比較例で得られた従来の触媒にはMn
O2それ自体に形成された細孔を有しないことがわかる。
これをさらに明らかに示すため第7図および第8図の
水銀圧入曲線を微分解析し、それぞれの細孔分布を求め
第9図および第10図にその細孔分布を示す。これらのグ
ラフは縦軸に容積変化率(△V)を横軸に細孔径(Å)
をとったものであり、B−1′,C−1′,B−2′,C−
2′は第7図、第8図のB−1,C−1,B−2,C−2にそれ
ぞれ対応しており、ピークP−1およびP−2はそれぞ
れ第7図および第8図の変曲点に対応している。
本発明の触媒(ABD0.35g/cc、Mn換算担持量65g/)
を O3濃度 10ppm 温 度 25℃ 空間速度(SV) 90,000hr-1 線速度(LV) 0.5m/sec 触媒量 触媒の厚さ20mm/21mmφ のオゾン分解条件により性能試験を行い触媒の断続使用
による触媒活性の回復性能を調べその結果を第11図およ
び第12図に示す。
本発明の触媒は第1図および第4図に示されるように
連続使用した場合においても、従来の触媒に比べて触媒
活性も勝れ、活性劣化の少ない安定した長い触媒寿命を
有している。
さらに、第11図および第12図より、本発明の触媒は断
続的に使用される場合において休止中に触媒活性を著し
く回復するという驚くべき効果を発揮することがわか
る。
第11図は、前記条件で2時間オゾン分解反応を行いそ
の結果を示す。このとき最初の変換率が90.5%であった
ものが84.2%まで低下した。この時点でオゾン流を止
め、25℃で1時間放置した。この放置により触媒の変換
率は88.0%までに回復した。これを同じ条件で2時間オ
ゾン分解反応を行ったところ変換率は84.3%まで低下し
た。これを25℃で2時間放置したところ変換率は88.7%
を示すまでに回復した。これをさらに同一条件で2時間
オゾン分解反応を行った結果、変換率は84.4%になっ
た。ここでオゾン流を止め、今度は25℃で15時間放置し
たところ変換率は90.5%まで回復した。これは、最初の
変換率まで回復していることを示しており、極めてすば
らしい復元力といえる。
これに対して、比較例3と同様の方法で作った触媒厚
さ20mm/21mmφの銀灰色触媒を用いて、第11図の場合と
同様にオゾン分解反応を実施した結果が第12図である。
比較例でも休止中に触媒はある程度の復元はするが、そ
の程度は極めて低い。なお、比較例における休止条件は
すべて25℃で15時間放置したものである。
〔効果〕
本発明の触媒は、セラミック繊維の集合体からなる担
体の通気性と大きな有効表面積を十分活して、担体壁面
の内部まで活性酸化マンガンの微粒子を均一高分散に多
量に担持し、しかも前記担体の利点である通気性を損っ
ていないので触媒活性が優れており活性劣化の少い長い
触媒寿命を保有している。さらに断続使用時には驚くべ
き活性の回復力を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はオゾン分解反応の変換率を示すグラフである。 第2図および第3図は活性酸化マンガン触媒のX線回折
図である。 第4図はオゾン分解反応の変換率を示すグラフである。 第5図および第6図は活性酸化マンガン触媒の粒子構造
を示す写真である。 第7図および第8図はオゾン分解触媒の水銀圧入曲線を
示すグラフである。 第9図および第10図はオゾン分解触媒の細孔分布を示す
グラフである。 第11図および第12図は本発明および従来技術のオゾン分
解触媒をそれぞれ断続使用したときの回復性能を示すグ
ラフである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック繊維の集合体に活性酸化マンガ
    ンをMn換算で20g/以上担持させ、この担持した活性酸
    化マンガンが細孔径100〜2000Åの細孔を0.02cc/g以上
    有することを特徴とするオゾン分解触媒。
  2. 【請求項2】セラミック繊維の集合体がセラミック繊維
    のシート状集合体からなるハニカム構造体であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオゾン分解触
    媒。
  3. 【請求項3】セラミック繊維の集合体の壁面が直径5,00
    0Å以上の空孔を0.1cc/g以上有することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項あるいは第2項記載のオゾン分解触
    媒。
  4. 【請求項4】活性酸化マンガンの大部分がアモルファス
    で構成される微粒子状酸化マンガンであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項ないし第3項記載のオゾン分
    解触媒。
  5. 【請求項5】活性酸化マンガンの大部分が結晶質で構成
    される微粒子状酸化マンガンであることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項ないし第3項記載のオゾン分解触
    媒。
JP63140382A 1987-07-14 1988-06-09 オゾン分解触媒 Expired - Lifetime JP2552175B2 (ja)

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