JP4954185B2 - ガスセンサシステムと、ガスセンサの制御方法 - Google Patents

ガスセンサシステムと、ガスセンサの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガスセンサシステムと、ガスセンサの制御方法に関するものである。
従来から、内燃機関の排ガス等に含まれる特定のガス成分の検出や特定のガス成分の濃度の測定を行うガスセンサが利用されている。このようなガスセンサとして、それぞれがジルコニア固体電解質体を有する基準セルと検出セルとを利用したセンサが知られている。このセンサでは、基準セルの起電力が一定になるように検出セルを流れる電流が制御される。ここで、時分割によって電流を制御する技術が知られている。
特開平10−300720号公報
ガスセンサシステムをエンジン制御に使用する場合には、エンジン制御の精度を向上させるために、エンジンの始動時に、より早くセンサ出力を用いた制御(例えば、空燃比制御)を開始することが好ましい。一方で、ヒータによってセンサ素子が目標温度まで加熱されるセンサを利用する場合には、加熱開始からセンサ素子の温度が目標温度になるまで、しばらく時間がかかることがある。ここで、ガスセンサの周波数特性は温度に依存して変化し得る。ところが、このような周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御する点については、十分な工夫がなされていないのが実情であった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]ガスセンサシステムであって、ガスセンサと、電流制御部と、定数制御部と、前記ガスセンサの温度に応じた値である温度対応値を取得する取得部と、を備え、前記ガスセンサは、測定対象ガスが流入する測定室と、第1外電極と、前記測定室に露出する第1内電極と、前記第1外電極と前記第1内電極とに挟まれた第1固体電解質と、を有するポンプセルと、第2外電極と、前記測定室に露出する第2内電極と、前記第2外電極と前記第2内電極とに挟まれた第2固体電解質と、を有する起電力セルと、を備え、前記電流制御部は、前記起電力セルの電圧に応答して前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御し、前記定数制御部は、前記温度対応値に応じて前記フィードバック制御の制御定数を変更する、ガスセンサシステム。
この構成によれば、ガスセンサの温度に応じた温度対応値に応じて制御定数が変更されるので、フィードバック制御を、温度に依存して変化し得るガスセンサの周波数特性に適合させることができる。その結果、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。
[適用例2]適用例1に記載のガスセンサシステムであって、さらに、前記ガスセンサの温度を目標温度に上げるために利用されるヒータを備え、前記定数制御部は、前記ガスセンサの温度が、前記目標温度よりも低い温度閾値が上限である第1温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第1制御定数を採用し、前記ガスセンサの温度が、前記目標温度を含むとともに前記温度閾値が下限である第2温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第2制御定数を採用する、ガスセンサシステム。
この構成によれば、第1温度範囲と第2温度範囲とのそれぞれにおいて、温度に適した制御定数を利用することができるので、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。特に、本構成によれば、センサ温度が目標温度よりも低い範囲にある場合でも、センサによる測定を開始することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載のガスセンサシステムであって、前記電流制御部は、互いに異なる制御定数を定める複数の回路素子と、前記回路素子によって定められた前記制御定数に基づいて前記フィードバック制御のための演算を実行するアナログ演算回路と、を含み、前記定数制御部は、前記アナログ演算回路と前記複数の回路素子との間の接続状態を切り替えることによって前記制御定数を変更するスイッチを含む、ガスセンサシステム。
この構成によれば、アナログ演算回路による演算の制御定数を適切に変更することができるので、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。
[適用例4]適用例1または適用例2に記載のガスセンサシステムであって、前記電流制御部は、前記制御定数を表す定数値に基づいて前記フィードバック制御のためのデジタル演算を実行する演算部を含み、前記定数制御部は、前記デジタル演算に利用される前記定数値を変更する、ガスセンサシステム。
この構成によれば、デジタル演算に利用される定数値を適切に変更することができるので、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれかに記載のガスセンサシステムであって、前記取得部は、前記温度対応値として、前記起電力セルの抵抗値と相関を有する指標値を取得し、前記定数制御部は、前記指標値に応じて前記制御定数を変更する、ガスセンサシステム。
この構成によれば、ガスセンサの温度に依存して変化する起電力セルの抵抗値と相関を有する指標値に応じて制御定数が変更されるので、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載のガスセンサシステムであって、前記電流制御部は、前記起電力セルの電圧が目標電圧になるように、前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する、ガスセンサシステム。
この構成によれば、起電力セルの電圧が目標電圧になるようにポンプセルに流れる電流がフィードバック制御されるシステムにおいて、周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサを制御することができる。
[適用例7]ガスセンサの制御方法であって、前記ガスセンサは、測定対象ガスが流入する測定室と、第1外電極と、前記測定室に露出する第1内電極と、前記第1外電極と前記第1内電極とに挟まれた第1固体電解質と、を有するポンプセルと、第2外電極と、前記測定室に露出する第2内電極と、前記第2外電極と前記第2内電極とに挟まれた第2固体電解質と、を有する起電力セルと、を備え、前記方法は、前記起電力セルの電圧に応答して前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する工程と、前記ガスセンサの温度に応じた値である温度対応値を取得する工程と、前記温度対応値に応じて前記フィードバック制御の制御定数を変更する工程と、を備える、方法。
[適用例8]適用例7に記載の方法であって、さらに、ヒータが前記ガスセンサの温度を目標温度に上げる工程を備え、前記制御定数を変更する工程は、前記ガスセンサの温度が、前記目標温度よりも低い温度閾値が上限である第1温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第1制御定数を採用する工程と、前記ガスセンサの温度が、前記目標温度を含むとともに前記温度閾値が下限である第2温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第2制御定数を採用する工程と、を含む、方法。
[適用例9]適用例7または適用例8に記載の方法であって、前記電流をフィードバック制御する工程は、アナログ演算回路が、回路素子によって定められた前記制御定数に基づいて前記フィードバック制御のための演算を実行する工程を含み、前記制御定数を変更する工程は、前記アナログ演算回路と、互いに異なる制御定数を定める複数の回路素子との間の接続状態を切り替えることによって前記制御定数を変更する工程を含む、方法。
[適用例10]適用例7または適用例8に記載の方法であって、前記電流をフィードバック制御する工程は、演算部が、前記制御定数を表す定数値に基づいて前記フィードバック制御のためのデジタル演算を実行する工程を含み、前記制御定数を変更する工程は、前記デジタル演算に利用される前記定数値を変更する工程を含む、方法。
[適用例11]適用例7ないし適用例10のいずれかに記載の方法であって、さらに、前記温度対応値を取得する工程は、前記温度対応値として、前記起電力セルの抵抗値と相関を有する指標値を取得する工程を含み、前記制御定数を変更する工程は、前記指標値に応じて前記制御定数を変更する工程を含む、方法。
[適用例12]適用例7ないし適用例11のいずれかに記載の方法であって、前記電流をフィードバック制御する工程は、前記起電力セルの電圧が目標電圧になるように、前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する工程を含む、方法。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ガスセンサの制御方法およびガスセンサの制御装置、その制御装置とガスセンサとを備えるガスセンサシステム、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としてのガスセンサシステム1を示す説明図である。このガスセンサシステム1は、ガスセンサ5と、ガスセンサ5を加熱するヒータ80と、ガスセンサ5に接続された検出回路3と、ヒータ80を制御するヒータ制御回路6と、各回路3、6を制御する処理装置2と、を備えている。このガスセンサシステム1は、内燃機関に供給される混合気の空燃比(A/F)を出力する。出力された空燃比は、例えば、燃料噴射量の制御等に利用される。なお、本実施例では、内燃機関としてガソリンエンジンを採用することとしている。
図2は、ガスセンサ5の構成を示す概略断面図である。ガスセンサ5は、ポンプセル14と、多孔質拡散層18と、起電力セル24と、をこの順番に積層した積層体である。本実施例では、ガスセンサ5は、内燃機関の排ガス流路(図示せず)に設けられており、空燃比(A/F)の測定に利用される。また、ガスセンサ5には、ヒータ80が設けられている。
ポンプセル14は、電解質層14cと、電解質層14cの一方の面14Eに設けられた外電極12と、電解質層14cの他方の面14Iに設けられた内電極16と、を有している。電解質層14cは、外電極12と内電極16とに挟まれている。電解質層14cは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質によって形成されている。本実施例では、固体電解質として、部分安定化ジルコニアが採用されている。各電極12、16は、それぞれ、多孔質電極である。本実施例では、各電極12、16は、白金を用いて形成されている。外電極12は、第1端子Iptに接続されている。また、外電極12の全体は、保護層15によって覆われている。保護層15は、セラミック等の多孔質によって形成されている。保護層15は、測定対象ガス(本実施例では、排ガス)の流れる流路中に配置されている。排ガスは、保護層15を通じて、外電極12に到達し得る。そして、保護層15は、外電極12の被毒を抑制する。
起電力セル24は、電解質層24cと、電解質層24cの一方の面24Eに設けられた外電極28と、電解質層24cの他方の面24Iに設けられた内電極22と、を有している。電解質層24cは、内電極22と外電極28とに挟まれている。電解質層24cは、上述の電解質層14cと同じ固体電解質によって形成されている。各電極22、28は、上述の各電極12、16と同様の多孔質電極である。外電極28は、第2端子Vstに接続されている。
ポンプセル14の電解質層14cの内面14Iは、起電力セル24の電解質層24cの内面24Iと、対向している。これらの内面14I、24Iの間には、多孔質拡散層18が挟まれている。多孔質拡散層18は、これらの内面14I、24Iの間の空間を、内面14I、24Iの縁に沿って取り囲む、リング状の多孔質壁を有している。多孔質拡散層18の内部には、この多孔質壁と、電解質層14cと、電解質層24cとによって囲まれた測定室20が形成されている。多孔質拡散層18は、測定対象ガスの流れる流路中に配置されている。測定対象ガスは、多孔質拡散層18を介して、測定室20に流入する。このように、多孔質拡散層18は、ガス流入部として機能する。多孔質拡散層18としては、セラミック等の種々の多孔質を採用可能である。なお、本実施例では、多孔質拡散層18は、測定対象ガスを拡散させ、そして、測定対象ガスの流入速度を制限している。
測定室20には、ポンプセル14の内電極16と、起電力セル24の内電極22とが、露出している。これらの電極16、22は、互いに電気的に接続されるとともに、共通の第3端子COMに接続されている。
ヒータ80は、起電力セル24の電解質層24cの外面24Eに積層されている。ヒータ80は、導体で形成されたヒータ抵抗87を、一対のアルミナシート83、85で挟んだ構成を有している。アルミナシート83は、電解質層24cの外面24Eに積層されている。ヒータ80は、ガスセンサ5(特に、電解質層14c、24c)の温度を高めることによって電解質層14c、24cを活性化させる。これにより、酸素イオンが電解質層14c、24c中を移動できるようになる。なお、ヒータ80の構成としては、図2に示す構成に限らず、ガスセンサ5(特に、電解質層14c、24c)の温度を高めることが可能な任意の構成を採用可能である。
また、ヒータ80のアルミナシート83は、起電力セル24の外電極28の全体を覆うことによって、外電極28を閉塞させる。外電極28(多孔質電極)の内部の空間(孔)は、基準酸素室26として機能する(詳細は後述)。
図1に示すように、ヒータ80のヒータ抵抗87の一端は、直流電源VBに接続されている(本実施例では、直流電源VBは、12Vの直流電源である)。ヒータ抵抗87の他端は、ヒータ制御回路6に接続されている。
ヒータ制御回路6は、スイッチング用のトランジスタTrと、接地用の抵抗Rhとを有している。トランジスタTrと抵抗Rhとの直列回路が、ヒータ抵抗87に接続されている。処理装置2は、トランジスタTrに、オン/オフを制御する駆動信号を供給する。トランジスタTrがオンにされると、ヒータ抵抗87に電流が流れて、ヒータ80が発熱する。トランジスタTrがオフにされると、ヒータ抵抗87の電流が止まり、ヒータ80の発熱も止まる。処理装置2は、トランジスタTrのオン/オフを制御することによって、ヒータ80による発熱、すなわち、ガスセンサ5の温度を制御することができる。また、トランジスタTrと抵抗Rhとの間の点Reは、処理装置2に接続されている。処理装置2は、この点Reの電圧に応じて、ヒータ80に流れる電流を特定できる。なお、ヒータ制御回路6の構成としては、図1に示す構成に限らず、ヒータ80を制御する任意の構成を採用可能である。
図3は、ガスセンサシステム1の概略図である。図3には、簡略化されたガスセンサ5と検出回路3とが、示されている。
第2端子Vstには、通電経路40を介して、定電流回路62(図1、図3)が接続されている。この定電流回路62は、起電力セル24に、一定の微少電流Icpを流す。このように、定電流回路62は、電流Icp供給部として機能する。
電流Icpは、外電極28から内電極22へ流れる。これにより、酸素が、測定室20から電解質層24cを介して外電極28へ移動する。移動した酸素は、外電極28の内部の孔(基準酸素室26)に蓄積される。定電流回路62は、継続的に電流Icpを流すので、基準酸素室26の酸素濃度は、電流Icpによってほぼ決まる所定の濃度まで上昇する。そして、基準酸素室26の酸素濃度は、その所定の濃度に維持される。なお、基準酸素室26は、酸素濃度の基準を表す基準室として利用される。そして、基準酸素室26に露出する外電極28は、基準電極として利用される。なお、電流Icpは、基準酸素室26の酸素濃度が排ガス中に残留し得る酸素の濃度と比べて大きくなるように、設定されることが好ましい。
電流Icpを定常的に流すことによって酸素濃度が所定の濃度に維持される理由は、基準酸素室26の内から外(ガスセンサ5の外)へ、酸素が徐々にリークするからである。このようなリークの経路としては、例えば、外電極28と第2端子Vstとを接続する通電経路に沿った隙間等がある。
第3端子COMと第1端子Iptとの間(すなわち、ポンプセル14の内電極16と外電極12との間)には、電流Ipの駆動部IDが接続されている。電流Ipは、ポンプセル14を流れる電流である。電流Ipが外電極12から内電極16へ流れる場合には、酸素が、内電極16から電解質層14cを介して外電極12へ移動する(この電流Ipの方向を「第1方向d1」と呼ぶ)。その結果、測定室20内の酸素濃度が低下する。逆に、電流Ipが、内電極16から外電極12へ流れる場合には、酸素が、外電極12から電解質層14cを介して内電極16へ移動する(この電流Ipの方向を「第2方向d2」と呼ぶ)。その結果、測定室20内の酸素濃度が上昇する。いずれの場合も、単位時間当たりの酸素の移動量は、電流Ipの絶対値にほぼ比例している。
駆動部IDは、ポンプセル14に電流Ipを流すことによって、測定室20内の酸素濃度を制御することができる。特に、駆動部IDは、電流Ipの向きを切り替えることによって、測定室20内の酸素濃度を増加させ、そして、減少させることができる。このように、ポンプセル14は、測定室20への酸素の汲み入れと、測定室20からの酸素の汲み出しとが可能である。なお、駆動部IDの詳細については、後述する。
また、第2端子Vstと第3端子COMとの間(すなわち、起電力セル24の外電極28と内電極22との間)には、電圧Vsの検出部VDが接続されている。電圧Vsは、起電力セル24の電極22、28間の電圧である。検出部VDは、電圧Vsが予め決められた目標電圧Vr(本実施例では、450mV)になるように、駆動部ID(すなわち、電流Ip)をフィードバック制御する。なお、検出部VDの詳細については、後述する。また、検出部VDと駆動部IDとの全体は、特許請求の範囲における「電流制御部」に相当する。
図4(A)は、電圧Vsと空燃比(A/F)との関係を示すグラフである。横軸は、空燃比(A/F)を示し、縦軸は電圧Vsを示している。起電力セル24(図3)は、2つの電極22、28の間の酸素濃度の差(すなわち、基準酸素室26の中の酸素濃度と、測定室20の中の酸素濃度との間の差)が大きいほど、大きな起電力を生じる。なお、このグラフは、ポンプセル14(図3)による酸素の移動が無い場合の電圧Vsを示している。
空燃比が理論空燃比よりも高い場合(すなわち、混合気が薄い場合)、排ガス中には十分な量の酸素が残留しているので、酸素濃度差が小さくなる。その結果、電圧Vsは、排ガス中の酸素濃度に応じた低い値になる。本実施例では、電圧Vsは、目標電圧Vrよりも低い。
空燃比が理論空燃比よりも低い場合(すなわち、混合気が濃い場合)、排ガス中の酸素濃度が低いので、酸素濃度差が大きくなる。その結果、電圧Vsが高くなる。本実施例では、電圧Vsは、目標電圧Vrよりも高く、電圧Vsが約1Vにまで上昇する。特に、本実施例では、測定室20内の電極16、22に触媒(白金)が含まれている。この触媒によって、測定室20内の残留酸素と、排ガス中の未燃焼成分(例えば、CO、HC、H2)との反応が促進される。その結果、測定室20の中の酸素濃度は著しく低下する。このように、空燃比が理論空燃比よりも低い場合には、空燃比が理論空燃比よりも高い場合と比べて、電圧Vsは、著しく、高くなる。図示するように、電圧Vsは、理論空燃比を境に、ステップ状に変化する。なお、理論空燃比は、ストイキオメトリー(ストイキ)とも呼ばれる。ガソリンエンジンでは、理論空燃比は約14.6である。
図4(B)は、電流Ipと空燃比(A/F)との関係を示すグラフである。横軸は空燃比(A/F)を示し、縦軸は電流Ipを示している。上述したように、電流Ipは、電圧Vsが目標電圧Vrになるように、フィードバック制御されている。
空燃比が理論空燃比よりも高い場合(混合気が薄い場合)、電圧Vsが目標電圧Vrよりも低くなろうとする(図4(A))。そこで、検出部VD(図3)は、電圧Vsを目標電圧Vrに上げるために、第1方向d1の電流Ipを流すように、駆動部IDを制御する。これにより、測定室20内の酸素濃度が低下するので、電圧Vsが上昇する。ここで、測定室20に流入する排ガスの酸素濃度が高いほど(すなわち、空燃比が高いほど)、電圧Vsを目標電圧Vrまで上昇させるために測定室20から外電極12へ移動すべき酸素量は多い。従って、空燃比が高いほど、電流Ipの絶対値が大きくなる。また、単位時間当たりに移動すべき酸素量は、排ガスの酸素濃度に比例しているので、電流Ipの絶対値は、空燃比にほぼ比例する。
空燃比が理論空燃比よりも低い場合(混合気が濃い場合)、電圧Vsが目標電圧Vrよりも高くなろうとする(図4(A))。そこで、検出部VD(図3)は、電圧Vsを目標電圧Vrに下げるために、第2方向d2に電流Ipを流すように、駆動部IDを制御する。これにより、測定室20内の酸素濃度が上昇するので、電圧Vsが下降する。ここで、空燃比が小さいほど、排ガス中の酸素濃度が低く、また、排ガス中の未燃焼成分(CO、HC、H2等)の濃度が高い。このような未燃焼成分と酸素との反応を考慮すると、空燃比が小さいほど、測定室20内の酸素濃度を高めるために要する酸素量は多い。従って、空燃比が小さいほど、電流Ipの絶対値が大きくなる。また、排ガス中の未燃焼成分の濃度は、空燃比にほぼ逆比例して高くなるので、電流Ipは、空燃比にほぼ比例する。
このように、空燃比の広い範囲に亘って、電流Ipは、空燃比にほぼ比例して変化する。従って、電流Ipに応じて、幅広い範囲で、空燃比を特定することができる。
次に、検出部VDと駆動部IDとの具体例について説明する。図1には、検出部VDと駆動部IDとが示されている。後述するように、検出部VDと駆動部IDとガスセンサ5とは、共通の基準電圧Vc(本実施例では、+3.6V)に基づいて動作する。その結果、第3端子COMの電圧は、おおよそ、基準電圧Vcに維持される。
検出部VDは、図1に示すように、直列に接続された第4オペアンプOP4と第1オペアンプOP1とフィードバック演算部PIDと検出抵抗器R1と抵抗器Rとを含んでいる。第2端子Vstには第4オペアンプOP4が接続され、第3端子COMには、通電経路42を介して、抵抗器Rが接続されている。
第4オペアンプOP4は、いわゆるボルテージフォロアを形成している。第4オペアンプOP4は、第2端子Vstの電圧と同じ電圧を出力する(この電圧は、上述の電圧Vsに相当する。具体的には、第2端子Vstの電圧は、上述の電圧Vsに基準電圧Vcを加えた値である)。第4オペアンプOP4の出力端子は、第1スイッチSW1を介して、第1オペアンプOP1に接続されている。第1オペアンプOP1には、さらに、キャパシタC1が接続されている。第1オペアンプOP1は、第1スイッチSW1とキャパシタC1と共に、いわゆるサンプルホールド回路を形成している。第1スイッチSW1がONの状態では、第1オペアンプOP1は、第4オペアンプOP4の出力電圧と同じ電圧を出力する。第1オペアンプOP1の出力端子は、フィードバック演算部PIDの入力端子ITに接続されている。第1スイッチSW1がOFFに切り替わった場合には、第1オペアンプOP1は、切り替わる直前の出力電圧を維持する。
フィードバック演算部PIDは、入力端子ITに加えて、基準端子RTと出力端子OTとを有している。出力端子OTは、検出抵抗器R1の一端に相当する点Vpidに接続されている。基準端子RTは、検出抵抗器R1の他端に相当する点Vcentに接続されている。点Vcentには、抵抗器Rと第2オペアンプOP2の反転入力端子とが接続されている。出力端子OTは、検出抵抗器R1を介して第2オペアンプOP2の反転入力端子に接続されている。
図5は、フィードバック演算部PIDの説明図である。フィードバック演算部PIDは、3つのオペアンプ140、147、149を含んでいる。入力端子ITは、抵抗器R5pを介して、加算オペアンプ149の反転入力端子に接続されている。加算オペアンプ149は、いわゆる加算回路を形成している。加算オペアンプ149の反転入力端子には、さらに、抵抗器R6pを介して、基準オペアンプ147の出力端子が接続されている。この基準オペアンプ147は、いわゆるボルテージフォロアを形成している。基準オペアンプ147には、抵抗器R7pを介して、目標電圧出力部146が接続されている。目標電圧出力部146は、負の目標電圧Vrを出力する(すなわち、基準オペアンプ147は、負の目標電圧Vrを出力する)。本実施例では、出力される電圧は、基準電圧Vcから目標電圧Vrを引いて得られる電圧である。
加算オペアンプ149の非反転入力端子は基準端子RTに接続されている。基準端子RTは、点Vcentに接続されている(図1)。従って、加算オペアンプ149は、点Vcentの電圧(通常は、基準電圧Vc)を基準として、反転入力端子に供給される2つの信号(電圧Vsと負の目標電圧Vr)を加算する。その結果、加算オペアンプ149は、電圧Vsから目標電圧Vrを引いた電圧に相当する信号を出力する(以下「差分信号DD」と呼ぶ)。具体的には、差分信号DDの電圧は、「Vs−Vr+Vc」である。加算オペアンプ149の出力端子は、回路上の第1点P1に接続されている。
図5のフィードバック演算部PIDの回路上には、第1点P1に加えて、第2点P2と出力点Poutとが示されている。第2点P2には、制御オペアンプ140の反転入力端子が接続され、出力点Poutには制御オペアンプ140の出力端子が接続されている。制御オペアンプ140の非反転入力端子には、所定の基準電圧Vcが印加されている。
第1点P1と第2点P2との間には、2つの回路が接続されている。1つの回路は、キャパシタC3pと抵抗器R3pとの直列回路である。もう1つの回路は、抵抗器R2pとスイッチ抵抗器Rsとの直列回路である。スイッチ抵抗器Rsには、並列に、スイッチSWpが接続されている。制御オペアンプ140の非反転入力端子には、これらの回路を介して、差分信号DDが供給される。
スイッチSWpをオンにすることによって、スイッチ抵抗器Rsを短絡することができる。従って、スイッチSWpのオン/オフによって、2つの点P1、P2の間の抵抗値を切り替えることができる。本実施例では、スイッチSWpは、アナログスイッチである。スイッチSWpとしては、例えば、FET(Field effect transistor)等のスイッチングトランジスタを採用可能である。なお、このスイッチSWpは、図1の回路制御部59を介して処理装置2によって制御される。
第2点P2と出力点Poutとの間には、抵抗器R1pとキャパシタC1pとの直列回路が接続されている。抵抗器R1pには、並列に、キャパシタC2pが接続されている。制御オペアンプ140の出力信号は、これらの回路を介して、制御オペアンプ140の反転入力端子に帰還する。
制御オペアンプ140は、これらの回路素子によって、いわゆるPID(proportional-integral-derivative)演算を行う。この演算に従って、制御オペアンプ140は、反転入力端子に供給される差分信号DD(すなわち、電圧Vsと目標電圧Vrとの差)に応じた信号を、出力する。以下、出力される信号をフィードバック信号FSとも呼ぶ。制御オペアンプ140は、基準電圧Vcを基準とするフィードバック信号FSの電圧の変化を、目標電圧Vrを基準とする電圧Vsの変化に応じて、決定する。このように、フィードバック信号FSの電圧は、電圧Vsと目標電圧Vrとの差に応じて、基準電圧Vcから変化する。
制御オペアンプ140の演算に利用される制御定数は、2つの点P1、P2の間に接続された回路素子と、2つの点P2、Poutの間に接続された回路素子と、によって決まる。上述したように、スイッチSWpによって、2つの点P1、P2の間の抵抗値を変えることができる。これにより、演算に利用される定数を変更することができる。定数を変更する理由については後述する。
制御オペアンプ140の出力端子は、出力端子OTに接続されている。出力端子OTから出力されたフィードバック信号FSは、検出抵抗器R1(図1)を介して、第2オペアンプOP2の反転入力端子に供給される。
第2オペアンプOP2(図1)は、駆動部IDの要素の1つである。駆動部IDは、図1に示すように、直列に接続された抵抗器Rと第2オペアンプOP2とを含んでいる。第2オペアンプOP2の反転入力端子に抵抗器Rが接続されている。第1端子Iptには、第2オペアンプOP2の出力端子が接続されている。
第2オペアンプOP2の非反転入力端子には、所定の基準電圧Vcが印加されている。第2オペアンプOP2の反転入力端子には、検出抵抗器R1を介してフィードバック信号FSが供給される。第2オペアンプOP2は、基準電圧Vcとフィードバック信号FSの電圧との差に応じて、出力信号を制御する。
上述したように、フィードバック演算部PID(図5)は、基準電圧Vcを基準とするフィードバック信号FSの電圧の変化を、目標電圧Vrを基準とする電圧Vsの変化に応じて、決定する。電圧Vsが目標電圧Vrよりも高い場合には、第2オペアンプOP2が第2方向d2(図3)の電流Ipを流すように、フィードバック演算部PIDはフィードバック信号FSを決定する(図4(A)、4(B))。電圧Vsが目標電圧Vrよりも低い場合には、第2オペアンプOP2が第1方向d1の電流Ipを流すように、フィードバック演算部PIDはフィードバック信号FSを決定する。これらの結果、電圧Vsが目標電圧Vrになるように、電流Ipがフィードバック制御される。
なお、フィードバック演算部PIDの出力端子OTは、検出抵抗器R1と抵抗器Rとを介して、第3端子COMに接続されている。そして、上述したように、フィードバック信号FSの電圧は、電圧Vsと目標電圧Vrとの差に応じて、基準電圧Vcから変化する。従って、検出抵抗器R1と抵抗器Rとの間の点Vcentや、第3端子COMにおける電圧は、おおよそ、基準電圧Vcに維持される。
フィードバック制御される電流Ipは、検出抵抗器R1によって検出される。図1に示すように、検出抵抗器R1には、差動増幅回路61が接続されている。差動増幅回路61は、検出抵抗器R1の両端の間の電圧(点Vpidと点Vcentとの間の電圧)を増幅する。そして、差動増幅回路61は、増幅によって得られる出力信号(以下、ガス検出信号Vipと呼ぶ)を、ガス検出端子43を通じて、処理装置2に供給する。この電圧(Vpid−Vcent間の電圧)は、フィードバック信号FSに応じて変化する。また、第2オペアンプOP2は、このフィードバック信号FSに応じて電流Ipを制御する。従って、ガス検出信号Vipに応じて、電流Ipの大きさと向き、すなわち、空燃比を特定することができる。
図6は、処理装置2の構成を示す説明図である。処理装置2は、CPUとRAMとROMとI/Oインタフェースとを有するコンピュータである。ROMには、A/F出力モジュールM1と、ヒータ制御モジュールM3と、定数制御モジュールM4とが格納されている。これらのモジュールは、CPUによって実行されるプログラムである。以下、CPUがモジュールに従って処理を実行することを、「モジュールが処理を実行する」とも表現する。なお、各モジュールM1〜M4は、RAMを介して互いにデータの送受信が可能である。
A/F出力モジュールM1は、ガス検出信号Vip(図1)に従って、空燃比を特定する。ガス検出信号Vipと空燃比との対応関係は予め実験的に決定されている。A/F出力モジュールM1は、特定した空燃比を、内燃機関の制御部(図示せず)に供給する。
ヒータ制御モジュールM3は、ヒータ制御回路6に駆動信号を供給することによって、ガスセンサ5の温度を所定の目標温度に上げる。目標温度としては、例えば、摂氏800度〜900度の範囲内の温度を採用可能である。
定数制御モジュールM4は、ガスセンサ5の温度に応じてフィードバック演算部PIDの制御定数を変更する。
図7は、電流Ipの制御の手順を示すフローチャートである。定数制御モジュールM4(図6)は、ガスセンサシステム1(図1)の起動時に、図7の処理を開始する。なお、ガスセンサシステム1の起動時には、ヒータ制御モジュールM3は、ガスセンサ5の温度を上げるために、ヒータの制御を開始する。ヒータの制御については、後述する。
最初のステップS300では、定数制御モジュールM4(図6)は、ガスセンサ5(特に、電解質層14c、24c)が活性状態にあるか否かを判定する。ガスセンサ5が活性状態にあると判定するために条件としては、任意の条件を採用可能である。例えば、ヒータ80(図1、図2)がオンにされてから所定時間が経過したことを、採用してもよい。また、ガスセンサ5の温度が所定の活性閾値よりも高いことを採用してもよい。このような活性閾値としては、例えば、摂氏500度〜600度の範囲の温度を採用可能である。
ガスセンサ5(図1)が活性状態に無いと判定された場合には、次のステップS310で、定数制御モジュールM4(図6)は、電流Ipを停止する。電流Ipの停止方法としては、任意の方法を採用可能である。例えば、定数制御モジュールM4は、第2オペアンプOP2の電源を止めても良い。また、第2オペアンプOP2の出力端子と第1端子Iptとの間にスイッチを設け、定数制御モジュールM4が、このスイッチをオフにしてもよい。既に電流Ipが止まっている場合には、定数制御モジュールM4は、何もせずにステップS310を終了する。ステップS310の後、定数制御モジュールM4は、再び、ステップS300に戻る。
ガスセンサ5(図1)が活性状態にあると判定された場合には、次のステップS320で、定数制御モジュールM4(図6)は、電流Ipのフィードバック制御を開始する。ステップS320では、上述のステップS310の処理とは逆の処理が実行される。これにより、検出回路3(図1)は、電流Ipのフィードバック制御を実行する。なお、既に電流Ipの制御が開始されている場合には、定数制御モジュールM4は、何もせずにステップS320を終了する。
次のステップS330では、定数制御モジュールM4(図6)が、ガスセンサ5の温度を取得する。温度の取得方法については、後述する。
次のステップS340では、定数制御モジュールM4(図6)は、ステップS330で取得された温度が、所定の温度閾値TTよりも高いか否かを判定する。この温度閾値TTは、ガスセンサ5の目標温度よりも低い値に設定されている(例えば、摂氏700度〜800度)。
ガスセンサ5の温度が温度閾値TT以下である場合には、ステップS350で、定数制御モジュールM4は、第1制御定数PID1を選択する。本実施例では、定数制御モジュールM4は、図5のスイッチSWpをオフにすることによって、第1制御定数PID1を実現する。フィードバック演算部PIDは、この第1制御定数PID1に従って、演算を行う。第1制御定数PID1は、温度閾値TT以下の温度範囲で利用される。この温度範囲は、特許請求の範囲における「第1温度範囲」に相当する。ステップS300でガスセンサ5が活性状態にあると判定される温度の最小値は、第1温度範囲の下限に相当する。また、第1制御定数PID1は、適切なフィードバック制御が実行されるように、予め実験的に決定されている。
ガスセンサ5の温度が温度閾値TTよりも高い場合には、ステップS360で、定数制御モジュールM4は、第2制御定数PID2を選択する。本実施例では、定数制御モジュールM4は、図5のスイッチSWpをオンにすることによって、第2制御定数PID2を実現する。フィードバック演算部PIDは、この第2制御定数PID2に従って、演算を行う。第2制御定数PID2は、温度閾値TTよりも高い温度範囲で利用される。第2制御定数PID2は、目標温度でも利用される。このように、この温度範囲は、特許請求の範囲における「第2温度範囲」に相当する。なお、本実施例では、ガスセンサ5の昇温は、目標温度までである。従って、目標温度は、第2温度範囲の上限に相当する。また、第2制御定数PID2は、適切なフィードバック制御が実行されるように、予め実験的に決定されている。
図8(A)〜8(F)は、それぞれ、周波数特性を示すグラフである。横軸は周波数を示し、縦軸は位相遅れを示している。縦軸の上端は、位相遅れがゼロであることを示しており、位相遅れは、上端から遠いほど大きい。図8(A)〜8(C)は、比較例を示し、図8(D)〜8(F)は、本実施例を示している。比較例では、第1制御定数PID1(図7)を利用せずに、温度に関わらずに第2制御定数PID2が利用される。
図8(A)は、ガスセンサ5(図1)の周波数特性を示している。ガスセンサ5の位相遅れは、電流Ipの変化に対する電圧Vsの変化の遅れを表している。実線のグラフGsHは、ガスセンサ5の温度が目標温度である場合の特性の一例を示し、点線のグラフGsLは、ガスセンサ5の温度が温度閾値TTよりも低い場合の特性の一例を示している。電解質層14c、24cの活性状態は、温度に依存して大きく変化する。従って、ガスセンサ5の周波数特性も、温度に依存して変化する。図8(A)の例では、温度が低い場合に、低い周波数での位相遅れが大きい。
図8(B)は、検出回路3の周波数特性を示している。検出回路3の位相遅れは、電圧Vsの変化に対する電流Ipの変化の遅れを表している。実線のグラフGc2は、第2制御定数PID2を利用する場合の周波数特性を示している。
図8(C)は、ガスセンサ5と検出回路3との全体の周波数特性(一巡の周波数特性)を示している。実線のグラフGtHは、高温での特性を示し、点線のグラフGtLは、低温での特性を示している。高温グラフGtHは、上述のグラフGsH、Gc2を総合して得られるグラフである。低温グラフGtLは、上述のグラフGsL、Gc2を総合して得られるグラフである。第2制御定数PID2は、定常運転時(すなわち、ガスセンサ5の温度が目標温度である場合)に適した値に予め実験的に設定されている。従って、温度が低い場合には、温度が高い場合と比べて、位相遅れが大きくなっている。その結果、ガスセンサ5の温度が低い場合には、位相余裕が小さいので、ガスセンサシステム1が発振しやすい。
次に、本実施例について説明する。図8(D)に示すグラフGsL、GsHは、図8(A)に示すグラフGsL、GsHと、それぞれ同じである。図8(E)は、検出回路3の周波数特性を示している。図8(B)に示した第2グラフGc2に加えて、第1グラフGc1が追加されている。第1グラフGc1は、第1制御定数PID1を利用する場合の周波数特性を示している。第1グラフGc1では、第2グラフGc2と比べて、周波数が低い場合に、位相遅れが小さい。
図8(F)は、ガスセンサ5と検出回路3との全体の周波数特性を示している。高温グラフGtHは、図8(C)に示したグラフGtHと同じである。低温グラフGtLeは、グラフGsLと、第2グラフGc2の代わりに第1グラフGc1とを、総合して得られるグラフである。第1制御定数PID1は、ガスセンサ5の温度が温度閾値TTよりも低い場合に適した値に予め設定されている。従って、温度が低い場合には、第2制御定数PID2の代わりに第1制御定数PID1を利用することによって、位相遅れを改善することができる。その結果、ガスセンサシステム1を起動した後、ガスセンサ5の温度が目標温度に達する前であっても、安定してガスセンサシステム1を利用することができる。このように、フィードバック制御を、温度に依存して変化し得るガスセンサ5の周波数特性に適合させることができる。
なお、第1制御定数PID1は、図5のスイッチSWpをオフにすることによって、実現される。スイッチSWpがオフの場合、2つの点P1、P2の間の抵抗値は、スイッチ抵抗器Rsの分だけ大きい。また、制御オペアンプ140のゲインは、(P2−Pout間の抵抗値)/(P1−P2間の抵抗値)で表される。従って、スイッチSWpをオフにすることによって、ゲインを小さくすることができる。ゲインが小さいほど、制御オペアンプ140による位相遅れも小さい場合が多い。これらから、スイッチSWpをオフにすることによって、制御オペアンプ140による位相遅れを小さくすることができる。ただし、フィードバック制御の応答性は、低温時に第1制御定数PID1を利用する場合と比べて、高温時に第2制御定数PID2を利用する場合の方が、良好であり得る。
図7のステップS360、S350の後には、定数制御モジュールM4(図6)は、ステップS300に戻る。そして、定数制御モジュールM4は、温度に応じた制御定数の切り替えを、繰り返し実行する。このように、本実施例では、ガスセンサ5の周波数特性の温度依存性を考慮してガスセンサ5を制御することができる。
図9は、ヒータ制御処理の手順を示すフローチャートである。最初のステップS80では、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、回路制御部59(図1)に、素子インピーダンスの測定開始を指示する。素子インピーダンスは、起電力セル24のインピーダンス(特に抵抗値)を表している。回路制御部59は、指示に従って、インピーダンスを測定する処理(以下「電圧変化量測定処理」とも呼ぶ)を開始する。
図10は、電圧変化量測定処理の手順を示すフローチャートである。最初のステップS210では、回路制御部59(図1)は、第1スイッチSW1をオフにする。これにより、第1オペアンプOP1は、ステップS210の開始時点における電圧(電圧Vsに相当する)を保持する。第1オペアンプOP1の出力信号は、第3オペアンプOP3の非反転入力端子に供給される。
また、回路制御部59(図1)は、第2スイッチSW2a〜SW2cをオンにする。第2端子Vst(通電経路40)には、第2スイッチSW2aを介して、定電流源63が接続されている。第3端子COMには、第2スイッチSW2bを介して、定電流源65が接続されている。これらのスイッチSW2a、SW2bのオンによって、一定電流(−Iconst)が起電力セル24を流れる(以下、「素子インピーダンス検出電流」あるいは単に「検出電流」とも呼ぶ)。この電流は、起電力セル24を内電極22から外電極28に向かって流れる。第4オペアンプOP4は、起電力セル24の通電状態における電圧(電圧Vsに相当する)を出力する。第4オペアンプOP4の出力信号は、第3オペアンプOP3の反転入力端子に供給される。なお、第1オペアンプOP1は、起電力セル24の通電直前の電圧を保持している。
第3オペアンプOP3は、第1オペアンプOP1からの出力信号と、第4オペアンプOP4からの出力信号との間の電圧差分dVsを表す信号Rpvsを出力する。電圧差分dVsは、起電力セル24に一定電流(−Iconst)を流すために要する電圧を表している。電圧差分dVsは、起電力セル24の抵抗値(バルク抵抗値)に比例する。従って、インピーダンス信号Rpvsを、起電力セル24のインピーダンス(特に抵抗値)を表す信号として、利用することができる。このように、インピーダンス信号Rpvsは、起電力セル24の抵抗値と相関を有する指標値に相当する。また、定電流源63、65と、第4オペアンプOP4から第5オペアンプOP5へ至る回路IMとの全体は、インピーダンス信号Rpvsを取得する「取得部」に相当する。
インピーダンス信号Rpvsは、第2スイッチSW2cを介して、第5オペアンプOP5に供給される。第5オペアンプOP5は、抵抗器R2とキャパシタC2と共に、いわゆるサンプルホールド回路を形成している。
また、図10のステップS210では、回路制御部59(図1)は、図示しないタイマを起動して経過時間の測定を開始する。
次のステップS220では、回路制御部59は、所定の検出待機時間(本実施例では、60μ秒)が経過することを待つ。これにより、第5オペアンプOP5は、確実に、インピーダンス信号Rpvsを出力することができる。
検出待機時間の経過に応じて、次のステップS230で、回路制御部59(図1)は、第2スイッチSW2a〜SW2cをオフにする。これにより、起電力セル24の通電が止まる。また、第5オペアンプOP5は、インピーダンス信号Rpvsを保持し、インピーダンス信号Rpvsを処理装置2に継続して供給する。
次のステップS240では、回路制御部59(図1)は、第3スイッチSW3a、SW3bをオンにする。第2端子Vst(通電経路40)には第3スイッチSW3aを介して、定電流源64が接続されている。第3端子COMには、第3スイッチSW3bを介して、定電流源66が接続されている。これらのスイッチSW3a、SW3bのオンによって、上述の素子インピーダンス検出電流とは逆向きの逆電流(+Iconst)が起電力セル24を流れる。また、回路制御部59は、図示しないタイマを起動して経過時間の測定を開始する。
起電力セル24に逆電流を流す理由は、以下の通りである。検出電流に起因する電解質層24cの配向現象によって、起電力セル24の状態が、本来の酸素濃度差を反映する内部起電力を出力しない状態になり得る。そこで、検出電流とは逆向きの電流を起電力セル24に流すことによって、このような状態から正常な状態(酸素濃度差を反映する内部起電力を出力する状態)に復帰するまでの復帰時間を短縮することができる。そして、インピーダンス信号Rpvsの測定後に酸素濃度の測定を短時間で再開することができる。
次のステップS250では、回路制御部59は、所定の逆通電時間(本実施例では、60μ秒)が経過することを待つ。これにより、起電力セル24の状態が適切に回復する。なお、起電力セル24の状態を元に戻すためには、逆通電時間が検出待機時間と同じであることが好ましい。
逆通電時間に経過に応じて、次のステップS260で、回路制御部59は、第3スイッチSW3a、SW3bをオフにする。これにより、起電力セル24の通電が止まる。また、回路制御部59は、図示しないタイマを起動して経過時間の測定を開始する。
次のステップS270では、回路制御部59は、所定の安定化待機時間(本実施例では、600μ秒)が経過することを待つ。なお、安定化待機時間は、インピーダンス信号Rpvsの取得完了から、起電力セル24の状態が、酸素濃度差を反映する内部起電力を出力する状態に戻るまでに要する時間よりも長いことが好ましい。このような安定化待機時間は、実験的に決定すればよい。
安定化待機時間の経過に応じて、次のステップS280では、回路制御部59(図1)は、第1スイッチSW1をオンにする。これにより、検出部VDと駆動部IDとは、電流Ipの上述したフィードバック制御を開始する。そして、電圧変化量測定処理が終了する。
ところで、図9のステップS80の後、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、次のステップS90で、測定待機時間(本実施例では、100m秒)が経過することを待つ。電圧変化量測定処理は、この間に、終了する。
測定待機時間の経過に応じて、次のステップS100で、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、インピーダンス信号Rpvsから、起電力セル24のインピーダンスを特定する。インピーダンス信号Rpvsとインピーダンスとの対応関係は、予め実験的に決定すればよい。
次のステップS110では、ヒータ制御モジュールM3は、特定されたインピーダンスが、所定のインピーダンス判定値(本実施例では、220オーム)よりも小さいか否かを判定する。この判定は、起電力セル24の通電ライン(例えば、通電経路40)の断線の有無を確認するためのものである。
特定されたインピーダンスがインピーダンス判定値よりも小さい場合には、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、通電ラインが正常であると判定する。そして、ヒータ制御モジュールM3は、次のステップS120で、ヒータ制御回路6(図1)に駆動信号を供給することによって、ヒータ80を制御する。ステップS120では、特定されたインピーダンスが、所定の目標インピーダンスになるように、ヒータ80が制御される。一般に、電解質層24c(図2)の温度が高いほど、電解質層24cの活性が高いので、起電力セル24のインピーダンス(電気抵抗)は小さくなる。従って、インピーダンスを、温度の指標として利用することができる。本実施例では、目標インピーダンスは、上述した目標温度に相当する値に設定されている。なお、ヒータ80の制御方法としては、周知の種々の方法を採用可能である。例えば、PWM(Pulse Width Modulation)を採用してもよい。
特定されたインピーダンスがインピーダンス判定値以上である場合には、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、通電ラインが異常であると判定する。そして、ヒータ制御モジュールM3は、次のステップS130で、ヒータ80をオンにする駆動信号を禁止する。
各ステップS120、S130の後、ヒータ制御モジュールM3は、ステップS80に戻る。そして、ヒータ制御モジュールM3は、上述の処理を繰り返し実行する。
以上のように、ヒータ制御モジュールM3(図6)は、ガスセンサ5のインピーダンスが目標インピーダンスになるように、ヒータ制御回路6を制御するので、ガスセンサ5の温度を適切に目標温度に維持することができる。また、ヒータ制御モジュールM3は、ガスセンサ5のインピーダンスの特定を繰り返すので、ガスセンサ5の温度環境の変化に対応することができる。
なお、上述したように、ガスセンサ5(図1)のインピーダンスは、ガスセンサ5の温度と相関がある。そこで、本実施例では、図7のステップS330で、定数制御モジュールM4(図6)は、インピーダンス信号Rpvsから、ガスセンサ5のインピーダンスを特定し、インピーダンスからガスセンサ5の温度を特定する(インピーダンス信号Rpvsとインピーダンスとの対応関係と、インピーダンスと温度との対応関係は、それぞれ、予め実験的に決定すればよい)。上述したように、インピーダンス信号Rpvsは、図9、図10の手順に従って定期的に更新される。そこで、図7のステップS330では、定数制御モジュールM4は最新のインピーダンス信号Rpvsに応じて温度を特定する。そして、定数制御モジュールM4は、特定した温度に応じて制御定数を制御(変更)する(S340〜S360)。このように、定数制御モジュールM4は、インピーダンス信号Rpvsに応じて制御定数を制御している。なお、定数制御モジュールM4は、インピーダンス(抵抗値)を温度に変換せずに、インピーダンスをインピーダンスの閾値と比較することによって、制御定数を変更してもよい。インピーダンスの閾値は、温度閾値TTに相当する値に予め決定される。この場合も、定数制御モジュールM4は、温度に応じて制御定数を制御(変更)する、ということができる。具体的には、実施例ではS330でインピーダンスからセンサ温度を求め、S340でセンサ温度と温度閾値TTを比較したが、インピーダンスそのものを用いて、S340でインピーダンスをインピーダンス閾値(温度閾値TT相当値)と比較してもよい。そして、インピーダンスがインピーダンス閾値よりも小さい場合はS360、大きい場合はS350に進むとしても良い。ここで、制御に利用されるインピーダンスとしては、インピーダンス信号Rpvsの値そのものを利用してもよい。この代わりに、インピーダンス信号Rpvsからインピーダンスを算出し、算出されたインピーダンスを利用してもよい。
B.第2実施例:
図11は、フィードバック演算部の別の実施例を示す説明図である。図5に示すフィードバック演算部PIDとの差違は、アナログ演算回路の代わりに、デジタル演算を実行するデジタル演算部300を有している点である。このフィードバック演算部PIDaは、図5に示すフィードバック演算部PIDと同じ機能を有している。上述の第1実施例において、フィードバック演算部PIDの代わりにフィードバック演算部PIDaを利用することができる。
フィードバック演算部PIDaは、デジタル演算部300と、A/D変換部310と、D/A変換部320と、を有している。デジタル演算部300としては、CPUとメモリとを有するコンピュータを採用してもよい。また、専用のデジタル演算回路を採用してもよい。A/D変換部310は、アナログ信号をデジタルデータに変換する。D/A変換部320は、デジタルデータをアナログ信号に変換する。
入力端子ITに供給された信号と、基準端子RTに供給された信号とは、A/D変換部310によってデジタルデータに変換される。A/D変換部310は、デジタルデータをデジタル演算部300に供給する。デジタル演算部300は、受信したデータから、所定のデジタル演算(PID演算)に従って、フィードバック信号FSを表すデジタルデータを生成する。デジタル演算部300は、生成したデータを、D/A変換部320に供給する。D/A変換部320は、受信したデータをフィードバック信号FSに変換する。D/A変換部320は、フィードバック信号FSを、出力端子OTから出力する。
また、デジタル演算部300は、メモリ300Mを有している。メモリ300Mには、第1制御定数を表す値PIDV1と、第2制御定数を表す値PIDV2とが、予め格納されている。図7のステップS350、S360では、定数制御モジュールM4(図6)は、これらの値PIDV1、PIDV2の内の利用すべき値を示す指示を、回路制御部59(図1)を介してフィードバック演算部PIDaに供給する。デジタル演算部300は、受信した指示で指定された値を利用する。なお、メモリ300Mとしては、不揮発性メモリを採用することが好ましい。
このように、デジタル演算によって電流Ipをフィードバック制御してもよい。なお、温度に応じて変更される制御定数は、1つの値で表されていてもよく、また、複数の値の組み合わせによって表されていても良い。例えば、P演算に利用される比例ゲインが、温度に応じて変更されてもよい。また、P演算に利用される比例ゲインとI演算に利用される積分ゲインとの組み合わせが、温度に応じて変更されてもよい。なお、定数制御モジュールM4は、予め準備された複数種類の定数値の中から利用すべき定数値を指定する代わりに、温度に応じて定数値を決定し、決定した定数値をフィードバック演算部PIDaに供給してもよい。いずれの場合も、定数制御モジュールM4は、デジタル演算に利用される定数値を変更している。
C.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例において、フィードバック制御のための演算としては、PID演算に限らず、電流Ipの電圧Vsに応答した制御を実現するような種々の演算を採用可能である。例えば、P演算を採用してもよく、PI演算を採用してもよい。また、PID演算に限らず、他の演算を採用してもよい。
変形例2:
上述の各実施例において、ガスセンサ5を制御する装置の構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、オペアンプの代わりに、専用の増幅回路を利用してもよい。また、フィードバック演算部の構成としても、図5、図11に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。
また、フィードバック制御の制御定数を変更するための構成としては、図5、図11に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、図5に示すフィードバック演算部PIDにおいて、スイッチのオン/オフによって、2つの点P2、Poutの間の抵抗値を切り替えてもよい。また、抵抗値を切り替える代わりにキャパシタの容量あるいはコイルのインダクタンスを切り替えてもよい。いずれの場合も、アナログ演算回路(例えば、制御オペアンプ140)と、回路素子(例えば、抵抗器やキャパシタやコイル)との間の接続状態を切り替えるスイッチ(例えば、スイッチSWp)を利用すれば、アナログ演算回路による演算の制御定数を適切に変更することができる。
また、温度に応じて変更される定数としては、フィードバック制御の種々の制御定数を採用可能である。ここで、フィードバック制御の制御定数は、フィードバック制御の応答性を決めるパラメータを意味している。このようなパラメータとしては、例えば、P演算の比例ゲイン、I演算の積分ゲイン、D演算の微分ゲイン等がある。
変形例3:
上述の各実施例において、温度に応じて変更される制御定数の段階数が3以上であってもよい。例えば、図7の実施例において、さらに、温度閾値TTよりも低い第2温度閾値で、制御定数が切り替えられてもよい。いずれの場合も、実際に利用するガスセンサの種々の温度における周波数特性に合わせて、予め実験的に、制御定数を決定すればよい。
変形例4:
上述の各実施例において、センサの制御処理の手順としては、図7、図9、図10に示す手順に限らず、種々の手順を採用可能である。例えば、起電力セル24のインピーダンスを測定する処理(図10の処理)が、ヒータ80の制御(図9)とは独立に実行されてもよい。例えば、図7のステップS330で、定数制御モジュールM4が、回路制御部59(図1)に、素子インピーダンスの測定開始を指示することによって、図10の処理が実行されてもよい。
変形例5:
上述の各実施例において、起電力セル24の抵抗値と相関を有する指標値としては、定電流を起電力セル24に流すことによって得られる電圧に限らず、種々の値を採用可能である。例えば、定電圧を起電力セル24に印加することによって得られる電流を採用してもよい。いずれの場合も、指標値とガスセンサの温度との対応関係は、予め実験的に決定すればよい。
また、上述の各実施例において、ガスセンサ5の温度に応じた値(温度対応値)としては、インピーダンスに限らず、ガスセンサ5の温度に応じて変化する種々の値(例えばアドミッタンス)を採用可能である。すなわち、ガスセンサ5の温度を表す種々の値を、温度対応値として利用することができる。このような値は、ガスセンサ5の温度と相関を有している。例えば、ガスセンサ5に温度センサを固定し、その温度センサの出力を利用してもよい。この場合、温度センサは、ガスセンサの温度に応じた値を取得する「取得部」に相当する。なお、温度センサの固定位置としては、ガスセンサ5の任意の部分を採用可能である。ただし、第1電解質と第2電解質との少なくとも一方に温度センサを固定することが好ましい。
また、温度対応値に応じて制御定数を変更する処理としては、図7に示す処理に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、電流Ipの制御とは独立に、フィードバックの制御定数を変更してもよい。一般には、温度対応値を取得し、ガスセンサの温度が第1温度範囲内にあることを温度対応値が表す場合には、第1制御定数を採用し、ガスセンサの温度が第2温度範囲内にあることを温度対応値が表す場合には、第2制御定数を採用することが好ましい。ガスセンサの温度が第1温度範囲内にあることを温度対応値が表していると判断するための条件は、実際に利用される温度対応値に応じて、予め実験的に決定すればよい。例えば、第1温度範囲の上限に相当する所定の第1閾値と下限に相当する所定の第2閾値との少なくとも一方と、温度対応値とを比較すればよい。他の温度範囲の判断条件についても同様である。
また、ヒータ80の制御処理としては、図9に示す実施例のように、温度対応値に基づく処理を採用してもよい。この代わりに、フィードバック制御の制御定数の変更に利用される温度対応値とは独立に、ヒータを制御してもよい。例えば、フィードバック制御の制御定数を、温度対応値(例えば、インピーダンス)に応じて変更し、ヒータ80を、ガスセンサ5に固定された温度センサの出力信号に応じて制御してもよい。また、ガスセンサの温度が目標温度に上がるように予め実験的に決定されたタイミングで、ヒータ80のON/OFFを繰り返してもよい。
変形例6:
上述の各実施例において、ガスセンサとしては、図2に示すような空燃比センサに限らず、測定室とポンプセルと起電力セルとを有する種々のセンサを採用可能である。例えば、図2に示す実施例においてヒータ80を省略してもよい。また、排ガス中の窒素酸化物(NOx)の濃度を測定するセンサ(NOxセンサとも呼ぶ)を採用してもよい。このようなNOxセンサの構成としては、図2のガスセンサ5に、第2の測定室と第2のポンプセルとを追加した構成を採用可能である。このようなNOxセンサの動作としては、例えば、以下の動作を採用可能である。排ガスは、測定室20(図2)に流入する。電流Ipの電圧Vsに応じたフィードバック制御によって、測定室20中の酸素濃度は所定の濃度に調整される。酸素濃度が調整された排ガスは、第2の測定室(図示せず)に流入する。第2の測定室には第2のポンプセルの一方の電極が露出している。第2の測定室に流入したNOxは電極上で分解され、その結果、酸素を生じる。第2ポンプセルに電圧を印加すると、生成された酸素量に応じた電流が流れる。この電流を測定することによって、NOxの量(すなわち、濃度)を特定することができる。
いずれの場合も、ポンプセルと起電力セルとのそれぞれの電極は、触媒(例えば、白金やパラジウム)を含むことが好ましい。こうすれば、各セルは、電解質中における酸素イオンの移動を用いた動作を容易に行うことができる。
変形例7:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図6の定数制御モジュールM4の機能を、専用のハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の一実施例としてのガスセンサシステム1を示す説明図である。 ガスセンサ5の構成を示す概略断面図である。 ガスセンサシステム1の概略図である。 電圧Vsと空燃比との関係と、電流Ipと空燃比との関係を示すグラフである。 フィードバック演算部PIDの説明図である。 処理装置2の構成を示す説明図である。 電流Ipの制御の手順を示すフローチャートである。 周波数特性を示すグラフである。 ヒータ制御処理の手順を示すフローチャートである。 電圧変化量測定処理の手順を示すフローチャートである。 フィードバック演算部の別の実施例を示す説明図である。
符号の説明
1…ガスセンサシステム
2…処理装置
3…検出回路
5…ガスセンサ
6…ヒータ制御回路
12…外電極
14…ポンプセル
14E…外面
14I…内面
14c…電解質層
15…保護層
16…内電極
18…多孔質拡散層
20…拡散室
22…内電極
24…起電力セル
24E…外面
24I…内面
24c…電解質層
26…基準酸素室
28…外電極
40、42…通電経路
43…ガス検出端子
59…回路制御部
61…差動増幅回路
62…定電流回路
63、64、65、66…定電流源
80…ヒータ
83…アルミナシート
87…ヒータ抵抗
140…制御オペアンプ
146…目標電圧出力部
147…基準オペアンプ
149…加算オペアンプ
300…デジタル演算部
300M…メモリ
310…A/D変換部
320…D/A変換部
Pout…出力点
PID1…第1制御定数
PID2…第2制御定数
SWp…スイッチ
SW1…第1スイッチ
SW2a、SW2b、SW2c…第2スイッチ
SW3a、SW3b…第3スイッチ
Rpvs…インピーダンス信号
PIDa…フィードバック演算部
R1…検出抵抗器
Rs…スイッチ抵抗器
R、R2、Rh、R1p、R2p、R3p、R4p、R5p、R6p、R7p…抵抗器
C1、C2、C1p、C2p、C3p…キャパシタ
M1…A/F出力モジュール
M3…ヒータ制御モジュール
M4…定数制御モジュール
VB…直流電源
ID…駆動部
VD…検出部
IT…入力端子
RT…基準端子
OT…出力端子
Tr…トランジスタ
OP1…第1オペアンプ
OP2…第2オペアンプ
OP3…第3オペアンプ
OP4…第4オペアンプ
OP5…第5オペアンプ
PID…フィードバック演算部
Ipt…第1端子
Vst…第2端子
COM…第3端子

Claims (12)

  1. ガスセンサシステムであって、
    ガスセンサと、
    電流制御部と、
    定数制御部と、
    前記ガスセンサの温度に応じた値である温度対応値を取得する取得部と、
    を備え、
    前記ガスセンサは、
    測定対象ガスが流入する測定室と、
    第1外電極と、前記測定室に露出する第1内電極と、前記第1外電極と前記第1内電極とに挟まれた第1固体電解質と、を有するポンプセルと、
    第2外電極と、前記測定室に露出する第2内電極と、前記第2外電極と前記第2内電極とに挟まれた第2固体電解質と、を有する起電力セルと、
    を備え、
    前記電流制御部は、前記起電力セルの電圧に応答して前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御し、
    前記定数制御部は、前記温度対応値に応じて前記フィードバック制御の制御定数を変更する、
    ガスセンサシステム。
  2. 請求項1に記載のガスセンサシステムであって、さらに、
    前記ガスセンサの温度を目標温度に上げるために利用されるヒータを備え、
    前記定数制御部は、
    前記ガスセンサの温度が、前記目標温度よりも低い温度閾値が上限である第1温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第1制御定数を採用し、
    前記ガスセンサの温度が、前記目標温度を含むとともに前記温度閾値が下限である第2温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第2制御定数を採用する、
    ガスセンサシステム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサシステムであって、
    前記電流制御部は、互いに異なる制御定数を定める複数の回路素子と、前記回路素子によって定められた前記制御定数に基づいて前記フィードバック制御のための演算を実行するアナログ演算回路と、を含み、
    前記定数制御部は、前記アナログ演算回路と前記複数の回路素子との間の接続状態を切り替えることによって前記制御定数を変更するスイッチを含む、
    ガスセンサシステム。
  4. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサシステムであって、
    前記電流制御部は、前記制御定数を表す定数値に基づいて前記フィードバック制御のためのデジタル演算を実行する演算部を含み、
    前記定数制御部は、前記デジタル演算に利用される前記定数値を変更する、
    ガスセンサシステム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のガスセンサシステムであって、
    前記取得部は、前記温度対応値として、前記起電力セルの抵抗値と相関を有する指標値を取得し、
    前記定数制御部は、前記指標値に応じて前記制御定数を変更する、
    ガスセンサシステム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のガスセンサシステムであって、
    前記電流制御部は、前記起電力セルの電圧が目標電圧になるように、前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する、
    ガスセンサシステム。
  7. ガスセンサの制御方法であって、
    前記ガスセンサは、
    測定対象ガスが流入する測定室と、
    第1外電極と、前記測定室に露出する第1内電極と、前記第1外電極と前記第1内電極とに挟まれた第1固体電解質と、を有するポンプセルと、
    第2外電極と、前記測定室に露出する第2内電極と、前記第2外電極と前記第2内電極とに挟まれた第2固体電解質と、を有する起電力セルと、
    を備え、
    前記方法は、
    前記起電力セルの電圧に応答して前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する工程と、
    前記ガスセンサの温度に応じた値である温度対応値を取得する工程と、
    前記温度対応値に応じて前記フィードバック制御の制御定数を変更する工程と、
    を備える、方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、さらに、
    ヒータが前記ガスセンサの温度を目標温度に上げる工程を備え、
    前記制御定数を変更する工程は、
    前記ガスセンサの温度が、前記目標温度よりも低い温度閾値が上限である第1温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第1制御定数を採用する工程と、
    前記ガスセンサの温度が、前記目標温度を含むとともに前記温度閾値が下限である第2温度範囲内にあることを、前記温度対応値が表す場合には、第2制御定数を採用する工程と、
    を含む、方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、
    前記電流をフィードバック制御する工程は、アナログ演算回路が、回路素子によって定められた前記制御定数に基づいて前記フィードバック制御のための演算を実行する工程を含み、
    前記制御定数を変更する工程は、前記アナログ演算回路と、互いに異なる制御定数を定める複数の回路素子との間の接続状態を切り替えることによって前記制御定数を変更する工程を含む、
    方法。
  10. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、
    前記電流をフィードバック制御する工程は、演算部が、前記制御定数を表す定数値に基づいて前記フィードバック制御のためのデジタル演算を実行する工程を含み、
    前記制御定数を変更する工程は、前記デジタル演算に利用される前記定数値を変更する工程を含む、
    方法。
  11. 請求項7ないし請求項10のいずれかに記載の方法であって、さらに、
    前記温度対応値を取得する工程は、前記温度対応値として、前記起電力セルの抵抗値と相関を有する指標値を取得する工程を含み、
    前記制御定数を変更する工程は、前記指標値に応じて前記制御定数を変更する工程を含む、
    方法。
  12. 請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の方法であって、
    前記電流をフィードバック制御する工程は、前記起電力セルの電圧が目標電圧になるように、前記ポンプセルに流れる電流をフィードバック制御する工程を含む、方法。
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