JP4952405B2 - 転がり軸受ユニットの状態量測定装置 - Google Patents
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Description
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備える。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、複数個のセンサと、異常検知器と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されると共に、上記回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させている。
又、上記各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうちの互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持されていて、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させる。
又、上記異常検知器は、上記各センサの出力信号のパルス周波数又はパルス周期を相互に比較し、この比較の結果に、予め設定しておいた閾値を越える差が生じた場合に、その都度、何れかのセンサの出力信号に異常が発生していると判定する機能を有する。
又、上記演算器は、次の2つの機能を有する。先ず、1つ目の機能は、上記各センサの出力信号に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の相対変位と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方の状態量を算出する機能である。次に、2つ目の機能は、図1に示す様な機能、即ち、図1のM1→M2→M3の順に示す様に、上記異常検知器が上記異常が発生していると判定していない、正常時に、この正常時の上記状態量の算出結果を出力すると共に、図1のM1→M2→S11→S12→S13(→M2)の順に示す様に、上記異常検知器が上記異常が発生していると判定している、異常時に、当該異常時の上記状態量の算出結果を出力せず、当該異常時に移行してから上記各センサの出力信号のパルスが最大限で所定回数{α回(例えば1〜4回程度)}発生し終わるまでの間{即ち、このパルスがこの所定回数(α回)発生し終わる前に当該異常時が終了する場合には、当該異常時の間だけ}、当該異常時に移行する直前の正常時の最後の上記状態量の算出結果を出力する機能である。
尚、この様な請求項1に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、図1のS12→S14の順に示す様に、当該異常時が、上記各センサの出力信号のパルスが上記所定回数(α回)発生し終わった後も継続する場合には、これら各センサの出力信号のパルスが上記所定回数発生し終わった時点で、上記異常検知器に、部品や配線の欠陥が生じる等の、システム欠陥が生じていると判断させ、その旨を表す信号を出力させる(請求項3)。これと共に、当該判断をした時点以降、上記演算器による状態量の出力を停止させる様にしても良い。
或は、例えば請求項5に記載した様に(前述の図9〜10に示した従来構造の第4例の様に)、上記被検出面の特性変化のピッチを、この被検出面の幅方向に関して漸次変化させ、且つ、上記演算器に、上記各センサの出力信号のデューティ比に基づいて状態量を算出する機能を持たせる。
又、上述の請求項1〜6に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項7に記載した様に、転がり軸受ユニットを自動車の車輪支持用ハブユニットとする。そして、使用状態で、静止側軌道輪を自動車の懸架装置に支持すると共に、回転側軌道輪であるハブに車輪を結合固定する。
2 ハブ
3 転動体
4、4a〜4c エンコーダ
5 カバー
6a、6b センサ
7、7a〜7c 透孔
8、8a〜8c 柱部
9、9a 第一特性変化部
10、10a 第二特性変化部
Claims (7)
- 転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備え、
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
上記状態量測定装置は、エンコーダと、複数個のセンサと、異常検知器と、演算器とを備え、
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されると共に、上記回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたものであり、
上記各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうちの互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持されていて、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
上記異常検知器は、上記各センサの出力信号のパルス周波数又はパルス周期を相互に比較し、この比較の結果に、予め設定しておいた閾値を越える差が生じた場合に、その都度、何れかのセンサの出力信号に異常が発生していると判定する機能を有するものであり、
上記演算器は、上記各センサの出力信号に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の相対変位と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方の状態量を算出する機能、並びに、上記異常検知器が上記異常が発生していると判定していない、正常時に、この正常時の上記状態量の算出結果を出力すると共に、上記異常検知器が上記異常が発生していると判定している、異常時に、当該異常時の上記状態量の算出結果を出力せず、当該異常時に移行してから上記各センサの出力信号のパルスが最大限で所定回数発生し終わるまでの間、当該異常時に移行する直前の正常時の最後の上記状態量の算出結果を出力する機能を有するものである、
転がり軸受ユニットの状態量測定装置。 - 演算器が、異常時から正常時に移行した場合の当該正常時に、当該正常時に移行してから各センサの出力信号のパルスが最大限で所定回数発生し終わるまでの間、当該正常時の状態量の算出結果を出力する代わりに、当該正常時に移行する直前の異常時に移行する直前の正常時の最後の状態量の算出結果を出力する機能を有する、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
- 異常検知器が、何れかのセンサの出力信号に異常が発生していると判定する頻度が予め定めておいた頻度を越えて多くなった場合に、システム欠陥が生じたと判断して、その旨を表す信号を出力する機能を有する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
- 被検出面の特性変化の位相がこの被検出面の幅方向に関して漸次変化しており、演算器は、各センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて状態量を算出する機能を有する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
- 被検出面の特性変化のピッチがこの被検出面の幅方向に関して漸次変化しており、演算器は、各センサの出力信号のデューティ比に基づいて状態量を算出する機能を有する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
- 異常検知器と演算器とが一体の機器である、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
- 転がり軸受ユニットが自動車の車輪支持用ハブユニットであり、使用状態で静止側軌道輪が自動車の懸架装置に支持され、回転側軌道輪であるハブに車輪が結合固定される、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
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