JP4951165B2 - 数値制御工作機械、この数値制御工作機械におけるワークの加工方法 - Google Patents
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Description
図14は、主軸軸線の両側に二つの刃物台を有し、この二つの刃物台に装着した工具を交互に切り換えながらワークの加工を行う様子を示した概略図である。
図示の例では、一方の刃物台(第一刃物台)にバイト等の切削工具T1(以下、工具T1と記載する)が装着され、主軸軸線Cと平行なZ方向及びZ方向に直交するX方向に送られながら、主軸のチャックに把持されたワークWの外周縁の切削加工を行う。
また、他方の刃物台(第二刃物台)にドリル等の回転工具T2(以下、工具T2と記載する)が装着され、X方向に送られながら、孔開け加工等を行う。
図15は、一方の刃物台及び他方の刃物台の軸移動を制御する二つの制御系の加工プログラムの一部を抜粋して示したものである。図の左側が一方の刃物台の工具T1に関する部分、右側が他方の刃物台の工具T2に関する部分である。
この加工プログラムによれば、一方の刃物台の制御系(#1:第一の制御系)では、工具T1をX1.0、Z0.0で指定された実加工の開始位置(図14の符号(I)で示す位置)まで早送りで軸移動させて位置決めした後、Z方向に工具T1を送って切削を開始する。そして、加工プログラム中の各ブロックで指定されたX座標及びZ座標の位置まで工具T1を送り、ワークWの外周縁の切削加工を行う。
そして、工具T1を図14の符号(II)で示す位置まで送って切削加工が終了すると、他方の刃物台の制御系との待ち合わせを行う。
そして、工具T2を加工開始位置に軸移動させた後、一方の刃物台の制御系との待ち合わせを行う。
なお、図示の加工プログラムには特に示していないが、両制御系の待ち合わせ終了後は、主軸を予め設定された回転角度位置に位置決めして停止させ、工具T2を予め設定された送り速度(送り装置を制御することによって得られる軸移動の速度をいう)でX方向に送りながら、ワークWの孔開け加工を行う。
また、急激な加減速時には大きな電力を消費するので、省エネルギー上も好ましくないという問題がある。
図16は、上記した二つの刃物台の工具T1,T2を交互に切り換えながらワークWの加工を行う場合において、他方の刃物台が工具の割り出し位置から加工開始位置まで軸移動する際のタイムチャート(上段)及び送り速度の速度変化グラフ(下段)を示したものである。
図示するように、一方の刃物台の工具T1でワークWの切削加工を行っている間に、他方の刃物台の工具T2を最大の送り速度Vmaxで工具の割り出し位置から加工開始位置まで軸移動させると、工具T1による切削加工が終了し、両制御系の待ち合わせを行った後に工具T2による孔開け加工が開始されるまでの間に、多大な待機時間が生じることになる。
この場合は、最初の一個目のワークの実加工を通して、新たな送り速度を求めるとよい。具体的には、前記制御部が、ワークの加工が初回か否かを判断し、初回である場合に前記新たな送り速度を求めるステップを実行し、二回目以降である場合には前記送り速度を、前記初回のワーク加工で得られた前記新たな送り速度に置き換えるように構成する。
このようにすることで、ワークの加工を行う加工プログラムを実行させるだけで、二個目以降のワークの加工からは自動的に位置決めの送り速度が新たな送り速度に置き換えられるので、便利である。
また、このプログラムは、工作機械のメーカーが工作機械のNCに組み込むマクロプログラム等のように、加工プログラム中の予め設定されたコードで起動するサブプログラムであるとよい。
このようなサブプログラムを利用することで、工作機械のユーザにおいて加工プログラムを何ら変更することなく、本発明の方法を実行することが可能になる。
また、本発明の方法を実行するためのプログラムをマクロプログラム等のサブプログラムに組み込むことで、加工プログラムを何ら変更することなく、本発明の方法を実行することが可能である。
[第一の実施形態]
図1及び図2は、本発明の移動制御方法の第一の実施形態を説明するフローチャートで、図2は、図1のフローチャートに連続する部分である。また、図3はこの実施形態の加工形態を説明するタイムチャート、図4は送り速度を置き換えた後におけるこの実施形態の加工形態を説明するタイムチャート(上段)及び送り速度の速度変化グラフ(下段)である。
なお、この実施形態では、工作機械のメーカーが作成したサブプログラムであるマクロプログラムに従って、工作機械の数値制御装置(NC)のCPUが図1の各手順を実行するものとする。また、前記のマクロプログラムは、加工プログラム中の予め設定された指令コード(例えば「M06」)によって起動されるものとする。
スタート(マクロプログラムの起動)と同時に、NC装置のCPUは、ワークの加工を行う加工プログラムの解析を行い(ステップS1)、二つの工具T1,T2による同時加工なのか、二つの工具T1,T2を交互に切り替えながら行う交互加工なのかを判断する(ステップS2)。
また、例えば、後に説明する図6の加工プログラムのように、待ち合わせを指令するコード「!1L1」「!2L1」の前又は後に、工具T1,T2のパートプログラムの両方が存在する場合は、工具T1,T2による同時加工と判断して、図7のフローにジャンプする(ジャンプ先を符号Iで示す)。
この場合の加工形態は、図14〜図15に示す加工例と同じで、図3に示すように、一方の刃物台(第一刃物台)に装着した工具T1によるワークの加工の終了後に、他方の刃物台(第二刃物台)に装着した工具T2でワークの加工を開始させるものである。
また、実加工終了後に工具T1,T2を待ち合わせ位置まで軸移動させることを「退避移動」と記載する。そして、「実加工」には、工具T1,T2による実際の加工の他、加工開始位置から工具T1,T2をワークに接触する位置まで移動させる移動も含まれるものとする。
この場合は、第二刃物台の工具T2でワークの加工を行う場合に置き換えを行う送り速度は、図3に示す「準備移動」の際の送り速度である。
その結果、最初のワークであると判断すれば、第二の制御系の加工プログラムの中から、ステップS3の検索によって発見された待ち合わせ指令コード(「!1L1」)の前に位置するコードであって、次回加工に使用する工具T2の移動指令のコード(図15の例では、第一行目の「G00 X−20.0 Z−20.0」)を抽出する(ステップS8)。
以後、第二の制御系については、加工プログラムの移動指令のブロック(「G00 X−20 Z−20」)が実行されるまでの間、待機する(ステップS9)。
タイマによる加工時間の計測及び移動時間(TIME1)の計測は、図3に示すように、待ち合わせが完了するまで、つまり待ち合わせ完了指令が出力されるまで、行われる(ステップS12,S13)。なお、この実施形態のように、待ち合わせ完了直後に工具T2による実加工が開始される場合には、工具T2が実加工を開始するまで、つまり、「G01」コードの実行指令が出力されるまで、行われるようにしてもよい。
次いで、送り速度V1が予め設定された下限値よりも大きいかどうかを判断し(ステップS20)、下限値よりも大きい場合には、ステップS19で得られた送り速度V1を、新たな送り速度として設定する(ステップS22)。
なお、前記した下限値は、刃物台を送る送り装置の構成や特性、消費電力特性等を考慮して予め決定する。
以上で、マクロプログラムの実行を終了する(ステップS23)。上記した各ステップは、NCのハードディスクやメモリにインストールしたマクロプログラムによって実行することができる。
工具T2は、位置決め指令である「G00」コードによって、加工開始位置まで準備移動するが、「G00」によって指定された早送りの速度が、マクロプログラムの実行によって最大の送り速度Vmax(図16参照)から新たな送り速度V1に置き換えられているため、この新たな送り速度V1で準備移動しながら、加工開始位置に到達する。
新たな送り速度V1は、工具T1による加工中の待機時間を利用して求められているので、準備移動の開始や停止の際に、振動や衝撃の小さい送り速度とすることができ、かつ、待機時間を0又は短縮することができる。
図5は、工具T3,T4で同時に加工を行う場合にかかり、二つの刃物台に装着した切削工具(工具T3,T4)で、ワーク外周面の切削加工を同時に行う場合を示した概略図、図6は、図5の加工例における第一の制御系及び第二の制御系の加工プログラムの一部を抜粋して示したもので、左側が第一の制御系の切削工具T3にかかる部分を、右側が第二の制御系の切削工具T4にかかる部分を示している。なお、図5においては、工具T3,T4のそれぞれの軌跡を、符号α,βで示している。
一方、第二刃物台の工具T4が加工開始位置に到達したら、G01コードにより加工開始の指令が出力されるまで、当該加工開始位置で工具T4を待機させる。
この同時加工の場合に置き換えが可能な「置換可能送り速度」は、実加工の際の送り速度を除くもの、つまり、実加工開始前の「準備移動」の際の送り速度と実加工終了後の「退避移動」の際の送り速度である。
そして、上記の切り換えがなければ、最初のワークと判断し、第一刃物台の加工プログラム及び第二刃物台の加工プログラムの中から、置き換えが可能な置換可能送り速度を抽出する(ステップS34,S45)。この加工形態において抽出される送り速度は、第一刃物台及び第二刃物台の「準備移動」(工具の割り出し位置から加工開始位置までの移動)の際の送り速度及び実加工終了後の「退避移動」の際の送り速度である。
工具T3,T4を予め設定された位置に割り出した後、CPUは、工具の選択・位置決め指令に続く「G00」コード(図6参照)により、工具T3及び工具T4をワークWに近接した加工開始位置まで早送り速度で準備移動させる(ステップS35,S46)。
この時間計測は、第一及び第二の制御系において工具T3,T4による実加工が開始されるまで行われる(ステップS37,S48)。実加工開始と同時に、時間計測(TIME1及びTIME2)が終了する(ステップS38,S49)。
また、第一の制御系における工具T3での実加工の終了(ステップS39)時に、第二の制御系における工具T4での実加工が終了しているかどうかが判断される(ステップS40)。
工具T3での実加工の終了前に工具T4での実加工が終了している場合(図10(a)の場合)には、実加工の終了と同時に時間計測(TIME3)を開始させて(ステップS41)、第二の制御系との待ち合わせ(ステップS42,S53)、待ち合わせ完了と同時に計測を終了させ(ステップS43)、図8(a)のステップS19′及び図8(b)のステップS60に進む。
工具T3での実加工の終了後に工具T4での実加工が終了する場合(図11(a)の場合)には、図8(a)のステップS19′及び図9のステップS80に進む。
工具T4での実加工の終了後に工具T3での実加工が終了する場合(図10(a)の場合)には、実加工の終了と同時に時間(TIME4)の計測を開始し(ステップS52)、第一の制御系と待ち合わせ(ステップS42,S53)、待ち合わせ完了と同時に時間の計測を終了させて(ステップS54)、図8(a)のステップS19′及び図8(b)のステップS60に進む。
工具T4での実加工の終了前に工具T3での実加工が終了している場合(図11(a)の場合)には、図8(a)のステップS19′及び図9のステップS84に進み、第一の制御系との待ち合わせを行う(ステップS82,S85)。
そして、加工プログラムの最後に設定された「!2L1」「!1L1」により、ステップS42,S53又はステップS82,S85における第一の制御系と第二の制御系とで待ち合わせを行う。
この送り速度の設定の手順は基本的には、図2に示した新たな送り速度設定の手順と同じである。
すなわち、実加工開始前の第二の制御系の準備移動時の送り速度V2については、両計測結果の比K=TIME2/TIME1を求め(ステップS19′)、比Kが予め設定された下限値よりも大きいかどうかを判断し(ステップS20′)、下限値よりも大きい場合には、得られた比Kを最大の送り速度Vmaxに乗じて、新たな送り速度V2を算出する(ステップS22′)。
なお、前記した下限値は、刃物台を送る送り装置の構成や特性、消費電力特性等を考慮して予め決定する。
そして、上記の手順によって得られた新たな送り速度V2を、準備移動時(工具の割り出し位置から加工開始位置まで移動する時)の送り速度として設定する(ステップS23′)。
以上で、マクロプログラムの実行を終了する(ステップS24′)。
そして、計測結果の比K=TIME3/TIME4を求め(ステップS61)、比Kが予め設定された下限値よりも大きいかどうかを判断し(ステップS62)、下限値よりも大きい場合には、得られた比Kを最大の送り速度Vmaxに乗じて、新たな送り速度V3を算出する(ステップS64)。
なお、前記した下限値は、刃物台を送る送り装置の構成や特性、消費電力特性等を考慮して予め決定する。
そして、上記の手順によって得られた新たな送り速度V3を、退避移動の送り速度として設定する(ステップS65)。
以上で、マクロプログラムの実行を終了する(ステップS66)。
以上で、一連の処理を終了する。二回目の加工からは、新たに設定された送り速度V2,V3で、第二の制御系における工具T4の準備移動及び退避移動が行われる。
新たな送り速度を設定するに先立ち、この場合は、図10(a)の加工例と同様に第二の制御系の準備移動時の送り速度を選択する他、第一の制御系の退避移動時の送り速度を置換可能な送り速度として選択する(ステップS80)。また、第一の制御系の実加工の終了と同時に、時間計測(TIME5)を開始させる(ステップS81)。そして、第一の制御系と第二の制御系の待ち合わせ(ステップS82,S85)後に、時間計測を終了させる(ステップS83)。同様に、第二の制御系の実加工の終了と同時に、時間計測(TIME6)を開始させる(ステップS84)。そして、第一の制御系と第二の制御系の待ち合わせ(ステップS82,S85)後に、時間計測を終了させる(ステップS86)。
すなわち、計測結果の比K=TIME4/TIME5を求め(ステップS87)、比Kが予め設定された下限値よりも大きいかどうかを判断し(ステップS88)、下限値よりも大きい場合には、得られた比Kを最大の送り速度Vmaxに乗じて、新たな送り速度V4を算出する(ステップS90)。
なお、前記した下限値は、刃物台を送る送り装置の構成や特性、消費電力特性等を考慮して予め決定する。
そして、上記の手順によって得られた新たな送り速度V4を、退避移動の送り速度として設定する(ステップS91)。
以上で、マクロプログラムの実行を終了する(ステップS92)。
二回目の加工からは、新たに設定された送り速度V2,V4で、第二の制御系における工具T4の準備移動と、第一の制御系の工具T3の退避移動が行われる。
次に、本発明の第二の実施形態を、図12及び図13を参照しながら説明する。
図12は、本発明の第二の実施形態の移動制御方法にかかり、同時加工を行うか否かの加工分析を行うステップ部分を示すフローチャート、図13は、本発明の第二の実施形態の加工プログラムの一例を示す図である。
先に説明した第一の実施形態では、図1のステップS1,S2に示すように、加工を開始する前に加工プログラムを読み込み、マクロプログラムによって加工プログラムの解析を行い、加工プログラム中に待ち合わせ指令が存在するか否か及び前記待ち合わせ指令と工具T1〜T4のパートプログラムの設定位置との関係から、切り換え加工か同時加工かを判断するようにしている。
これに対し、この実施形態では、図12のフローチャートのステップS101,S111に示すように、スタートと同時に第一の制御系及び第二の制御系の加工プログラムを実行させ、各ブロックを実行する過程で、第一の制御系及び第二の制御系に、同時加工を前提とする指令が含まれるか否かを判断するようにしている(ステップS102,112)。
図12(b)のフローにおいて、ステップS3,S5は、図1のフローチャートのステップS3,S5に相当するものであり、以後、図1のフローチャートのステップS3,S5以下を実行することになる。
この実施形態のように、加工プログラムを実行しながら同時加工を行うかどうかを判断するようにすることで、加工開始前における加工プログラムの事前解析が不要となり、加工プログラムの実行時間を短縮することができるという利点がある。このような利点は、複雑で多種多用な加工指令を含む加工プログラムにおいて特に顕著である。
例えば、上記の第一の実施形態の説明では、送り速度の置き換えについて、加工プログラムのうちの特定の工具T1〜T4に関する部分のみを例に挙げて説明したが、上記の処理は、加工プログラムの全体について実行する。すなわち、ワークの加工を行う全ての工具に関するパートプログラムのそれぞれについて上記の処理を実行し、位置決め時の送り速度の置き換えを行うわけである。
さらに、移動体の数は二つに限らず三つ以上であってもよい。この場合は、互いに待ち合わせを行う二つ又は三つ以上の制御系の間で上記の処理を行う。
また、上記の説明では、最初の一個目のワークの実加工を通して新たな送り速度を得るようにしているが、加工プログラムに従ってワークの加工をシミュレーションすることで、実加工を開始する前に新たな送り速度V1,V2,V3,V4を得ることが可能になる。
T2 工具(回転工具)
T3 工具(切削工具)
T4 工具(切削工具)
W ワーク
C 主軸軸線
Claims (7)
- 相対的に軸移動する複数の移動体を有し、一の移動体のワークの加工移動中に他の移動体を重複して移動させる数値制御工作機械において、
前記他の移動体の送り速度を抽出するステップと、
前記送り速度での前記他の移動体の移動が、前記一の移動体に装着した工具の移動よりも早く終了し、前記他の移動体に待機時間が生じる場合に、前記待機時間と移動時間との合計を移動可能時間として設定するステップと、
この移動可能時間と前記他の移動体の移動距離とに基づき、前記他の移動体の移動に伴い発生する振動および衝撃が、前記送り速度での移動の際より小さくなる新たな送り速度を求めるステップと、
前記送り速度を前記新たな送り速度に置き換えるステップと、
次の加工プログラムの実行時から、置き換えられた前記新たな送り速度で前記他の移動体を軸移動させて加工を行うステップと、
を実行する制御部を有することを特徴とする数値制御工作機械。 - 相対的に軸移動する複数の移動体を有し、一の移動体のワークの加工移動中に他の移動体を重複して移動させる数値制御工作機械において、
前記他の移動体の送り速度を抽出するステップと、
前記送り速度での前記他の移動体の移動が、前記一の移動体に装着した工具の移動よりも早く終了し、前記他の移動体に待機時間が生じる場合に、前記待機時間と移動時間との合計を移動可能時間として設定するステップと、
前記一の移動体が移動を開始してから停止するまでの時間を計測するとともに、前記他の移動体が移動を開始してから停止するまでの時間を計測し、計測された前記一の移動体の時間と前記他の移動体の時間との比から、前記他の移動体の移動に伴い発生する振動および衝撃が、前記送り速度での移動の際より小さくなる新たな送り速度を求めるステップと、
前記送り速度を前記新たな送り速度に置き換えるステップと、
次の加工プログラムの実行時から、置き換えられた前記新たな送り速度で前記他の移動体を軸移動させて加工を行うステップと、
を実行する制御部を有することを特徴とする数値制御工作機械。 - 前記制御部が、ワークの加工が初回か否かを判断し、初回である場合に前記新たな送り速度を求めるステップを実行し、二回目以降である場合には前記送り速度を、前記初回のワーク加工で得られた前記新たな送り速度に置き換えるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御工作機械。
- 前記新たな送り速度が予め設定された下限値よりも小さい場合に、前記制御部が当該下限値を前記新たな送り速度とするように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の数値制御工作機械。
- 前記移動体が、刃物台、移動主軸台、移動主軸及びテーブルのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の数値制御工作機械。
- 相対的に軸移動する複数の移動体を有し、一の移動体のワークの加工移動中に他の移動体を重複して移動させる数値制御工作機械におけるワークの加工方法において、
前記他の移動体の送り速度を抽出するステップと、
前記送り速度での前記他の移動体の移動が、前記一の移動体に装着した工具の移動よりも早く終了し、前記他の移動体に待機時間が生じる場合に、前記待機時間と移動時間との合計を移動可能時間として設定するステップと、
この移動可能時間と前記他の移動体の移動距離とに基づき、前記他の移動体の移動に伴い発生する振動および衝撃が、前記送り速度での移動の際より小さくなる新たな送り速度を求めるステップと、
前記送り速度を前記新たな送り速度に置き換えるステップと、
次の加工プログラムの実行時から、置き換えられた前記新たな送り速度で前記他の移動体を軸移動させて加工を行うステップと、
を有することを特徴とする数値制御工作機械におけるワークの加工方法。 - 各前記ステップが、加工プログラム中の予め設定されたコードにより起動するサブプログラムにより実行されることを特徴とする請求項6に記載の数値制御工作機械におけるワークの加工方法。
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