JPH06262403A - 工作機械における移動体の位置制御装置 - Google Patents

工作機械における移動体の位置制御装置

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Publication number
JPH06262403A
JPH06262403A JP5055793A JP5055793A JPH06262403A JP H06262403 A JPH06262403 A JP H06262403A JP 5055793 A JP5055793 A JP 5055793A JP 5055793 A JP5055793 A JP 5055793A JP H06262403 A JPH06262403 A JP H06262403A
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JP
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moving
moving body
engagement
control device
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Application number
JP5055793A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Kawada
康博 河田
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DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/02Recording, reproducing, or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B5/027Analogue recording
    • G11B5/035Equalising

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オペレータによる移動体の位置の記憶の必要
性を解消した上、移動体と駆動体との係合構造における
係合ミス・損傷も解消する工作機械における移動体の位
置制御装置を提供する。 【構成】 移動体4、6の現在の位置、移動体の前回の
位置、移動体の直前の移動での移動方向に対応した最終
移動方向の各データA,B,Cや、前記係合構造の凸部
両側の隙間に起因する駆動体の係合位置ずれを解消する
ための補正データDおよび、駆動体の移動を初期の必要
期間だけ移動を低速で行うための低速移動用データEを
保持し、移動体の位置の変更指令を受けた際は、上記デ
ータの処理を行い、これに基づいて移動体の位置を変更
する構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械における移動
体の位置制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旋盤工作機械では、普通、ベッドの上に
主軸台と心押台(移動体)が対向配置され主軸台と心押
台でワークを保持しておいて往復台(駆動体)に装着し
た刃物でワークを加工するようになっている。心押台
(テールストック)はベッドの上で案内ガイドに沿って
往復移動して位置変更が可能となっている。ワークに合
わせて心押台の位置を変更し主軸台と心押台の間隔を変
えるのである。普通、心押台はベッドにクランプされて
いるため、心押台の移動の際はクランプを外して(アン
クランプ)から心押台を移動させ、新たな位置に移した
あと再びベッドにクランプする。
【0003】一方、往復台もベッドの上で移動可能に設
けられている。往復台は心押台の移動方向と同じ方向に
往復移動可能に設けられており、心押台の位置の変更に
往復台が利用されている。
【0004】心押台と往復台の間には凸部と凹部の嵌め
合いによる凹凸係合方式であって係合と解除の可能な係
合構造が設けられていて、この係合構造では凸部が凹部
の略真ん中に位置して嵌まり合った状態で凸部の両側に
隙間があいている。凹凸の嵌め合いに遊びがあるのであ
る。
【0005】心押台の位置を変更する際、往復台を移動
させて凸部を凹部の略真ん中に嵌め込んで往復台と心押
台を係合させておいて、心押台に連結した往復台を動か
すことにより、心押台を新たな変更位置まで移動させた
のち係合を解除する。
【0006】また、普通、案内ガイドには振れ止が主軸
台と心押台の間で、心押台と同様に往復移動が可能とな
るように設けられており、この振れ止も心押台と同様の
仕方で往復台により位置の変更ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、往復台の移
動による心押台と往復台の係合の際、往復台を適切な位
置にもってくる必要がある。そうしないと係合ミスが起
こる。特公昭47−25626号公報に記載の工作機械
の場合、マイクロスイッチとストッパを用いて往復台を
適切な位置にもってくるようにしている。しかし、この
従来の工作機械の場合には、マイクロスイッチやストッ
パに切り屑や切削油が付着し、正確な位置にもってくる
ことが往々にして妨げられるという問題がある。
【0008】また、実公平3−47766号公報に記載
の工作機械の場合、主軸台の原点(チャック上端)と心
押台の後端基準点までの長さがメモリ(記憶装置)に記
憶されているため、心押台が後端基準点にあるときは往
復台を適切な位置にもってくることは簡単であるが、心
押台が後端基準点以外の位置にあるときは、心押台の位
置をオペレータが記憶していないかぎり、目視で監視し
ながら手動操作で往復台を動かして適切な位置にもって
きて係合させなければならない。心押台が後端基準点以
外の位置にある場合は非常に面倒で手間がかかるのであ
る。
【0009】さらに次のような課題もある。
【0010】図3にみるように、心押台4や振れ止6,
7の移動の際、往復台5の係合片(凸部)22は心押台
4や振れ止6,7の係合溝(凹部)21,23,24の
一側面に当たり偏った位置にあり、この偏った状態のま
ま往復台5と心押台4や振れ止6,7は変更位置に止ま
る。
【0011】心押台4や振れ止6,7の再移動の時は、
図4にみるように、心押台4や振れ止6,7と往復台5
の係合の際、心押台4や振れ止6,7の係合溝(凹部)
21,23,24のいずれの側にも偏らない略真ん中に
係合片22を嵌める。つまり、係合片22は先の移動の
際に最終的に停止した位置aではなく、移動してきた方
向に少しだけシフトした(戻った)位置bであり、この
シフト位置bを記憶する必要があるため一段と煩わし
い。シフト位置bでなく最終的に停止した位置aで係合
を行うと、係合させる往復台5が位置の誤差や姿勢変化
により、係合解除時とは位置や姿勢が異なるため、係合
片22が係合溝21,23,24の肩に当たるなどして
係合ミスや係合構造の破損が起こる。
【0012】係合構造にある係合溝と係合片の隙間は、
これを考慮して係合片22を溝21,23,24の略真
ん中に嵌めるようにする場合にも、係合構造を傷めると
いう問題を起こす。すなわち、図4において、往復台5
の係合片22を係合溝21,23,24の略真ん中に嵌
めるよう係合させたあと往復台5を移動させるのである
が、係合片22と係合溝21,23,24の隙間の間は
往復台5だけが移動し、そのあと往復台5の係合片22
が心押台4や振れ止6、7の溝21,23,24と当接
してから両者が一体的に動く。往復台5の係合片22と
心押台4や振れ止6、7の溝21,23,24の当接の
際の衝撃で係合構造が傷むのである。
【0013】また、同じ案内ガイドに心押台と振れ止が
ある場合(移動体が複数ある場合)には、プログラムミ
スや操作ミスにより、心押台と振れ止、振れ止同士が接
触(衝突)し、心押台や振れ止が破損するという問題も
ある。
【0014】本発明は、上記従来の旋盤工作機械の課題
を考慮し、マイクロスイッチ等を用いず、またオペレー
タによる心押台や振れ止などの移動体の位置の記憶の必
要性を解消した上、移動体と往復台などの駆動体との係
合構造における係合ミス・損傷も解消する、工作機械に
おける移動体の位置制御装置を提供することを目的とす
る。
【0015】また、これに加えて、移動体の数が多い場
合にも移動体同士の接触をも未然に防ぐことが出来る工
作機械における移動体の位置制御装置を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベッドの上に
移動体と駆動体が往復移動可能に配設され、移動体と駆
動体の間には係合と解除の可能な係合構造が設けられて
いる工作機械における移動体の位置制御装置であって、
移動体の位置を変更する際、駆動体と移動体とを係合さ
せておき、その駆動体を動かすことにより移動体を変更
位置まで移動させたのち係合を解除する制御を行う位置
制御装置において、データ記憶部とデータ処理部とが備
えられ、データ記憶部は、移動体の現在の位置に対応し
た現在位置データを保持しており、データ処理部は、移
動体の位置の変更指令を受けた際、データ記憶部に保持
されている現在位置データに基づいて駆動体と移動体の
係合を行わせるデータ処理を行う工作機械における移動
体の位置制御装置である。
【0017】また、本発明の上記係合構造は、凸部と凹
部の嵌め合いによる凹凸係合方式であって、凸部が凹部
の略真ん中に位置して嵌まり合うようになっていて、デ
ータ記憶部は、さらに、移動体の直前の移動での移動方
向に対応した最終移動方向データ、係合構造の凸部両側
の隙間に起因する駆動体の係合位置ずれを解消するため
の補正データを保持しており、データ処理部は、移動体
の位置の変更指令を受けた際、現在位置データ、最終移
動方向データおよび補正データに基づき、駆動体と移動
体の係合を行わせるようにデータ処理を行うものである
工作機械における移動体の位置制御装置である。
【0018】
【作用】本発明の工作機械における移動体の位置制御装
置の場合、オペレータは、移動体の位置を記憶しなくて
も、移動体の位置変更の際、駆動体と移動体の係合を適
切に行うことが出来る。なぜなら、駆動体と移動体の適
切な係合に必要な移動体の現在の位置、最終移動方向デ
ータ、駆動体と移動体の間に設けられた係合構造におけ
る凸部両側の隙間に起因する駆動体の係合位置ずれを解
消するための補正要素等がデータ記憶部に記憶されてお
り、これを利用して駆動体と移動体との係合が行えるか
らである。従って、駆動体と移動体の係合が適切になさ
れるため係合ミスはない。データ記憶部には、係合のあ
と初期の必要距離だけの駆動体の移動を低速で行うため
の低速移動用データ(例えば、必要移動量データおよび
移動速度データ)を保持しており、係合後の駆動体を初
期の必要距離だけは切削送り程度の低速で送り、駆動体
と移動体の接触の際の衝撃を軽減できるから、係合構造
の痛みも少ない。初期の必要距離後は、もちろん、早送
りする。
【0019】それに、変更指令の中に変更位置の指示が
ない場合は前回位置データの示す位置を変更位置とする
ようデータ処理をする事によって、移動体を退避位置に
移したあと再び元の位置に戻す指令が簡単に出せる。
又、パラメータを変更することにより、この場合、駆動
体の移動体への位置決めのみを行うようにすることもで
きる。
【0020】また、移動体の数が複数ある場合も、必要
な現在位置データ、前回位置データおよび最終移動方向
データは少なくとも各移動体毎のデータがデータ記憶部
に保持されているため、オペーレタは移動体の位置を記
憶しなくともよいことに変わりなく、ひとつの案内ガイ
ドに移動体が複数あっても、移動体の接触を防ぐための
干渉防止用データがデータ記憶部に保持されていて、デ
ータ処理部でデータ処理の際に移動体の位置変更が移動
体同士の接触を生じるか否かの判定が行われるため、移
動体同士の接触による損傷が起こる心配もない。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施例にかかる工作機
械における移動体の位置制御装置の全体構成をあらわす
ブロック図である。図2は、本実施例が適用される工作
機械であるNC旋盤の要部構成をあらわす。
【0023】まず、NC旋盤の方を先に図2を参照しな
がら先に説明する。
【0024】NC旋盤1では、ベッド2の上にチャック
27を有する主軸台3と心押台4とが対向配置されてお
り、主軸台3と心押台4の間にワークWが保持されるよ
うになっていて、保持されたワークWをタレット15に
装着した刃物Tにより加工するという構成となってい
る。タレット15は往復台5の上方に載置されている。
【0025】主軸台3と心押台4の間には、ワークWの
中間部を保持する複数の振れ止6,7,・・・が設けら
れている。心押台4と振れ止6,7は、ベッド2の上の
同じガイドレール(案内ガイド)11上に主軸軸心方向
(Z方向)に対し往復移動可能に設けられている。
【0026】ガイドレール11と平行してガイドレール
12がベッド2の上に設けられていて、ガイドレール1
2の上に往復台5が心押台4の移動方向と同じ方向(Z
方向)に往復移動可能に設けられているとともに、往復
台5の上の横送り台16の上のガイドレール13の上に
刃物台17が心押台4の移動方向と直交する方向(X方
向)に往復移動可能に設けられている。その結果、刃物
台17は、ベッド2の上でZ方向とX方向とのふたつの
方向で往復移動が可能となる。
【0027】心押台4や振れ止6,7と往復台5の間に
は凸部と凹部の嵌め合いによる凹凸係合方式であって係
合と解除の可能な係合構造が設けられている。すなわ
ち、往復台5には内設されたシリンダのピストンの先端
の係合片(凸部)22が設けられており、ピストンのX
方向の動きに伴い凸部用の係合片22が進退するように
なっている。一方、心押台4や振れ止6,7の方には、
係合片22が嵌まり込む係合溝(凹部)21,23,2
4がそれぞれ設けられている。
【0028】この係合構造では、図4にみるように、係
合片22の中心と溝21,23,24の中心が合った
(係合片22が溝21、23、24の略真ん中にくる)
嵌合状態で係合片22の両側に隙間fがあく。心押台4
の位置を変更する際、往復台5を係合片22の中心と溝
21,23,24の中心が合わせられる位置に移動させ
ておいて、シリンダのピストンを進出させる。そうする
と、隙間fの余裕があるため、係合片22は溝21,2
3,24の縁に当たらず心押台4と往復台5は係合ミス
なく適切に係合される。続いて、心押台4や振れ止6,
7をアンクランプし、往復台5をZ方向に動かせば、心
押台4や振れ止6,7は往復台5に連れられて移動させ
られる状態となる。
【0029】次に、移動体の位置制御装置(以下、「制
御装置」という)の方の説明を図1を参照しながら行
う。
【0030】制御装置50では、プロセッサ51はRO
M53に格納されたシステムプログラムに従って装置全
体の動作をコントロールするものであり、CRT52a
付きキーボード52から入出力部(I/F)52bを介
して種々のデータが入力される。CRT52aはプロセ
ッサ51の指示にしたがって種々のデータを表示する。
RAM54には演算途中の各種データや入出力信号等が
格納される。
【0031】不揮発性メモリ(データ記憶部)55に
は、電源切断後も保持すべきNCプログラムやパラメー
タや各種補正量などが保持されており、その中には、図
1に示すように、移動体の現在の位置に対応した現在ク
ランプ位置データ(現在位置データ)A、移動体の前回
の位置に対応した前回クランプ位置データ(前回位置デ
ータ)B、移動体の直前の移動での移動方向に対応した
最終移動方向データC、係合構造の凸部両側の隙間に起
因する駆動体の係合位置ずれを解消するための位置決め
補正量データ(補正データ)D、係合後の駆動体の移動
を初期の所定距離だけ移動を低速で行うための切削送り
速度データ(低速移動用データ)E、切削送り移動量デ
ータ(低速移動用データ)Fおよび移動体同士の接触を
防ぐための振れ止幅データ(干渉防止用データ)Gが保
持されており、現在クランプ位置データA、前回クラン
プ位置データBおよび最終移動方向データCについては
心押台4および各振れ止6,7,・・・毎のデータが保
持されており、移動後のクランプがなされる度に自動的
に更新される。位置決め補正量データDには、通常図4
における位置aと位置bとの差が設定されている。切削
送り移動量データFには、通常隙間fより少し大きな値
が設定されている。振れ止幅データGには、通常移動体
の移動方向の幅より少し大きな値が設定されている。位
置決め補正量データD、切削送り速度データE、切削送
り移動量データFおよび振れ止幅データGはキーボード
52により変更が行える。
【0032】軸制御回路56は、プロセッサ51から軸
の移動指令を受けて、軸の指令をサーボアンプ57に出
力する。サーボアンプ57はこの移動指令を受けて、N
C旋盤1のサーボモータを駆動する。PMC58はNC
プログラムの実行時にプロセッサ51よりT機能指令
(工具選択指令)やM機能指令(補助機能指令)などを
受けとり、これを処理して動作指令をプロセッサ51あ
るいはNC旋盤1に出力し、NC旋盤1を制御する。ま
た、NC旋盤1より状態信号を受けてプロセッサ51に
必要な信号を転送する。なお、これらの構成要素はバス
ライン60により互いに結合されている。
【0033】以上の構成において、制御装置50の動作
を振れ止7の位置を変更する場合を例にとって説明す
る。
【0034】まず、自動操作により振れ止7の移動を行
う場合について説明する。
【0035】下記の指令S1は、自動操作により振れ止
7の移動を行う指令であり、キーボード52により入力
して実行するか、あるいは、NCプログラムとして不揮
発性メモリ55に格納されているものを実行するかす
る。
【0036】指令S1・・・Gn0 Qn1 Vz0 プロセッサ51は、Gn0 の指令を受けると、PMC5
8にそのデータを転送する。その結果、PMC58が振
れ止7の一連の動作のための下記のNCデータS2〜S
6をプロセッサに返す。
【0037】NCデータS2・・・G0 Z z1 NCデータS3・・・M78 NCデータS4・・・G1 Z z2 F f0 NCデータS5・・・G0 Z z3 NCデータS6・・・M79 指令およびNCデータにおいて、n1 は移動させる振れ
止7の番号であり、移動体の数だけある現在クランプ位
置データAと最終移動方向データ(図3のd)Cより振
れ止7に対応するn1 番目データを読み出し、それらと
位置決め補正量データDにより、係合片22が係合溝2
4の中心(真ん中)になるように往復台5の位置が演算
で求められ、その値がNCデータS2のz1 である。最
終移動方向データCは現在クランプ位置データAのどち
ら側(プラス側かマイナス側)に位置決め補正量データ
Dを加味するのかを判断するデータである。NCデータ
S3は係合片22と係合溝24の係合と振れ止7のアン
クランプを行うための指令である。指令S1のz0 は移
動先の位置(変更位置の座標データ)であり、z1との
大小関係から移動方向を判別し、切削送り移動量データ
Fとz1 の演算を行い、NCデータS4における切削送
りと早送りの切替え位置z2 を決定し、切削送り(低速
移動)速度データEをNCデータS4のf0 としてz2
に達するまでの初期の必要距離までの移動は切削送りと
なる。
【0038】NCデータS5はz0 で指定された位置ま
での早送りであり、z0 がそのままz3 となる。最後の
NCデータS6は、振れ止7のベッド2へのクランプと
係合片22と係合溝24の係合の解除とを行う指令であ
る。
【0039】なお、指令S1中のVz0 が省略された場
合には、前回クランプ位置データBより振れ止7に対応
するn1 番目データを読み出し、その値をz0 としVz
0 を自動作成するようになっており、例えば、一度、退
避させた振れ止7を元の位置に戻したい場合はVz0
省略することで簡単に復帰移動が実現できる。図示しな
いパラメータを変更することによりNCデータS3乃至
S6を出力しないようにすることができ、往復台5の振
れ止7への位置決めのみを行うこともできる。
【0040】また、図5にみるように、振れ止7が隣の
振れ止6あるいは8に制限されるまで移動した場合の振
れ止7のクランプ位置と隣の振れ止のクランプ位置との
距離Lは、各振れ止が同一形状であるので振れ止の幅と
同じとなる。なお、振れ止幅データGを移動体の数だけ
有し、各移動体ごとに振れ止幅データGを変更できるよ
うにしてもよい。従って、現在クランプ位置データAか
ら両隣の振れ止6,8の位置を読みだして、振れ止幅デ
ータGを加味した領域Rを演算し、振れ止7が正常に移
動できないようなVz0 が指令された場合は、即座にP
MC58がプロセッサ51にアラーム信号を出力し、こ
れを受けてプロセッサ51はCRT52aの画面上にア
ラームを表示する。つまり、データ処理の際、心押台4
や振れ止6〜8の位置変更が心押台4や振れ止6〜8同
士の接触を生じるか否かの判定処理も行えるのである。
ただし、この場合振れ止幅データGには距離Lと同じ値
が設定されているとする。
【0041】続いて、手動操作により振れ止7の移動を
行う場合をキーボード52の一部を図示した図6を参照
しながら説明する。
【0042】まず、結合モード釦70を押して結合モー
ドとする。結合モードになるとモードランプ71が点滅
する。次にロータリースイッチ73により移動させる振
れ止の番号を選択(振れ止7が選択されたとする)し、
図示しないZ方向移動釦を押すと、往復台5が移動して
ゆき、現在クランプ位置データAよりロータリースイッ
チ73で選択した振れ止7に対応したデータを読みだ
し、自動操作の場合と同様、最終移動方向データCおよ
び位置決め補正量データDを加味して、係合位置に正確
に停止する。
【0043】往復台5が停止するとモードランプ71が
点滅から点灯に変わる。次に、アンクランプ釦75を押
すと、往復台5の係合片22が振れ止7の係合溝24の
真ん中に嵌まり係合がなされるとともに、アンクランプ
されて振れ止7がベッド2から離れる一方、アンクラン
プランプ76が点灯しクランプランプ78が消灯する。
【0044】この状態で往復台5を振れ止7が所望の位
置に達するまで移動させてから、クランプ釦77を押す
と、クランプされて振れ止7がベッド2に固定される一
方、往復台5の係合片22が振れ止7の係合溝24から
引き出され係合の解除がされるとともに、クランプラン
プ78が点灯しアンクランプランプ76が消灯する。
【0045】なお、往復台5が任意の振れ止と係合する
際、自動操作の場合と同様、現在クランプ位置データA
から両隣の振れ止の位置を読みだして、そのデータに振
れ止幅データGを加味した領域Rを演算し、選択した振
れ止のクランプ位置となる部分(図5における位置a)
が、この領域Rを越えようとする時は、自動的に移動が
停止され、振れ止同士が接触することが阻止される。
【0046】なお、本発明の移動体は、心押台および振
れ止に限定されるものではなく、又、駆動体は往復台に
限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明の工作機械における移動体の位置制御装置は、駆
動体と移動体の適切な係合に必要なデータを保持する記
憶部(メモリ)を設けたため、オペレータが移動体の位
置を記憶している必要はなく、移動体の位置変更の際、
駆動体と移動体の係合が適切になされるため係合ミスは
なくなり、リミットスイッチ(マイクロスイッチ)を使
用しなくてすむため、切り屑や切削油の付着による不都
合も解消される。
【0048】また、変更指令の中に変更位置の指示がな
い場合は前回位置データの示す位置を変更位置とするよ
うデータ処理がなされるため、移動体を退避位置に移し
たあと再び元の位置に戻す指令が簡単に出せ、非常に実
用的で有用な制御装置であるということができる。
【0049】また、係合後の初期の必要距離だけは駆動
体が切削送り程度の低速で送られるため、駆動体と移動
体の接触の際の衝撃が軽減され、係合構造の痛みも少な
くなる。
【0050】また、移動体の数が複数ある場合も、必要
なデータは各移動体毎にデータ記憶部に保持されている
ため、オペーレタが移動体の位置を記憶しなくともよい
ことに変わりなく、データ記憶部に干渉防止用データが
保持されていて、移動体の位置変更が移動体同士の接触
を生じるか否かの判定も行われるため、移動体同士の接
触による損傷が起こる心配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の位置制御装置の基本構成を
あらわすブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の位置制御装置が適用される
NC旋盤の要部構成をあらわす平面図である。
【図3】往復台と心押台や振れ止との移動開始後の係合
状態をあらわす説明図である。
【図4】往復台と心押台や振れ止との係合直後の状態を
あらわす説明図である。
【図5】図2のNC旋盤の心押台まわりの構成をしめす
平面図である。
【図6】本発明の一実施例の制御装置のキーボードの一
部をしめす平面図である。
【符号の説明】
1 NC旋盤 2 ベッド 3 主軸台 4 心押台 5 往復台 6 振れ止 7 振れ止 8 振れ止 50 制御装置 55 不揮発性メモリ A 現在クランプ位置データ B 前回クランプ位置データ C 最終移動方向データ D 位置決め補正量データ E 切削送り速度データ F 切削送り移動量データ G 振れ止幅データ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッドの上に移動体と駆動体が往復移動
    可能に配設され、移動体と駆動体の間には係合と解除の
    可能な係合構造が設けられている工作機械における前記
    移動体の位置制御装置であって、移動体の位置を変更す
    る際、前記駆動体と移動体とを係合させておき、その駆
    動体を動かすことにより移動体を変更位置まで移動させ
    たのち前記係合を解除する制御を行う位置制御装置にお
    いて、データ記憶部とデータ処理部とが備えられ、前記
    データ記憶部は、移動体の現在の位置に対応した現在位
    置データを保持しており、前記データ処理部は、移動体
    の位置の変更指令を受けた際、前記データ記憶部に保持
    されている現在位置データに基づいて前記駆動体と移動
    体の係合を行わせるデータ処理を行うことを特徴とする
    工作機械における移動体の位置制御装置。
  2. 【請求項2】 前記係合構造は、凸部と凹部の嵌め合い
    による凹凸係合方式であって、前記データ記憶部は、さ
    らに、移動体の直前の移動での移動方向に対応した最終
    移動方向データ、前記係合構造の凸部両側の隙間に起因
    する駆動体の係合位置ずれを解消するための補正データ
    を保持しており、前記データ処理部は、移動体の位置の
    変更指令を受けた際、前記現在位置データ、最終移動方
    向データおよび補正データに基づき、凸部が凹部の略真
    ん中に位置して嵌まり合うように前記駆動体と移動体の
    係合を行わせるデータ処理を行うものであることを特徴
    とする請求項1記載の工作機械における移動体の位置制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記データ記憶部は、駆動体の移動を初
    期の必要距離だけ移動を低速で行うための低速移動用デ
    ータを保持しており、前記データ処理部は、係合を行わ
    せた後、前記低速移動用データに基づいて係合後の初期
    の必要距離だけは移動体を低速で移動させるための処理
    をおこなうことを特徴とする請求項1、又は2記載の工
    作機械における移動体の位置制御装置。
  4. 【請求項4】 移動体の数が複数あり、これらの移動体
    がベッドの上に設置された案内ガイドに沿って移動する
    ように配設されており、かつ、前記データ記憶部では、
    現在位置データが各移動体毎に保持されているととも
    に、移動体同士の接触を防ぐための干渉防止用データが
    保持されていて、前記データ処理部は、移動体の位置変
    更が移動体同士の接触を生じるか否かの判定のためのデ
    ータ処理も行うことを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の工作機械における移動体の位置制御装置。
  5. 【請求項5】 前記移動体は、主軸台に対向配置された
    心押台及び/又は主軸台と心押台の間に配置された振れ
    止であり、また前記駆動体は往復台であることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の工作機械におけ
    る移動体の位置制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102929208A (zh) * 2012-11-15 2013-02-13 德州德隆(集团)机床有限责任公司 数控车床尾座位置的控制方法
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