JP4950840B2 - 髪ケア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、髪ケア装置に関する。
特許文献1に開示される従来の髪ケア装置としてのヘアドライヤーは、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、風洞ケース内に配置された送風用ファンと、風洞ケース内の吹出口近傍に配置され且つ吹出口に向けて複数の小孔が開口するスチーム生成管と、スチーム生成管の外周に巻かれたヒータと、風洞ケースの握り部内に配置されスチーム生成管に導水管を介して接続された水タンクと、を備えて構成されている。
この特許文献1のヘアドライヤーによれば、スイッチをONして送風ファンとヒータとを作動させると、吸込口から吸い込まれた空気は、ヒータにより加熱されて吹出口から熱風として吹き出される。この熱風により、霧吹き現象と同様に水タンク内の水は導水管を上昇してスチーム生成管に送られる。スチーム生成管に送られた水は、当該スチーム生成管の外周に巻装されたヒータによって加熱されてスチームになり、スチーム生成管から吹き出されて、熱風とともに吹出口から吹き出される。そのため、スチームを含んだ熱風が得られるため、整髪を容易にすることができる。
実開昭47−16306公報
しかしながら、前記従来の髪ケア装置にあっては、スチームの噴霧圧力が弱いために、スチームが毛髪の一部にしかあたらない虞がある。
本発明は、このような従来技術をもとに為されたものであって、スチーム発生部の噴霧圧力を高めることができる髪ケア装置の提供も目的とする。
請求項1に記載の発明は、ヒータと、スチーム発生部と、を備え、前記スチーム発生部は、液体を貯留可能で且つ前記ヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム吹出口と、前記スチーム吹出口に設けられスチームの圧力が所定値を超えると前記スチーム吹出口を開く圧力弁と、前記液体貯留室の液面よりも高い位置に設けられた連通部を通じて前記液体貯留室に連通するスチーム室と、を備えて構成され、前記スチーム室に前記スチーム吹出口が設けられている髪ケア装置であって、前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、前記風洞ケース内に配置されたファンと、前記風洞ケース内に配置される前記ヒータと、を備えるヘアドライヤーであり、前記スチーム発生部は、前記風洞ケース内において前記ヒータからの熱を受熱可能な位置に、前記ヒータと対面配置されるとともに離間して配置されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、ヒータと、スチーム発生部と、を備え、前記スチーム発生部は、液体を貯留可能で且つ前記ヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム吹出口と、前記スチーム吹出口に設けられスチームの圧力が所定値を超えると前記スチーム吹出口を開く圧力弁と、前記液体貯留室の液面よりも高い位置に設けられた連通部を通じて前記液体貯留室に連通するスチーム室と、を備えて構成され、前記スチーム室に前記スチーム吹出口が設けられている髪ケア装置であって、前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、前記風洞ケース内に配置されたファンと、前記風洞ケース内に配置される前記ヒータと、を備えるヘアドライヤーであり、前記スチーム発生部は、前記風洞ケースの外側に取り付けられ、前記ヒータからの熱を前記風洞ケースに形成された開口を通じて受熱可能に設けられて前記ヒータと対面配置されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の髪ケア装置であって、前記液体貯留室と前記スチーム室とを連通する前記連通部は、液体の通過を抑制しつつスチームを通過させるフィルタ部材で覆われていることを特徴とするものである。
なお、本発明の髪ケア装置は、例えばヘアドライヤーに限らず、ヘアアイロン、ヘアブラシやその他の髪ケア装置に利用することができる。
例えば、髪ケア装置がヘアドライヤーである場合には、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、前記風洞ケース内に配置されたファンと、前記風洞ケース内に配置されるヒータと、を備え、前記スチーム発生部を前記風洞ケース内または外に配置することで適用できる。なお、このとき、風洞ケース内に配置するヒータとしては、スチーム発生部を加熱するスチーム用ヒータとは別途、温風用のヒータを設けてもよいし、スチーム発生部を加熱するスチーム用ヒータを用いてもよい。
また、髪ケア装置がヘアアイロンである場合には、互いに回転自在に装着されて持自在に設けられた一対の胴部と、前記一対の胴部の持面において毛髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板と、を備え、前記一対の胴部の少なくとも一方に、ヒータおよびスチーム発生部を配置し、当該一方の胴部の前記アイロン板の近傍にスチーム吹出口を設けることで適用できる。
また、髪ケア装置がヘアブラシである場合には、胴部と、前記胴部に固定され毛髪をブラッシング自在なブラシ部と、を備え、胴部にヒータおよびスチーム発生部を配置し、ブラシ部の近傍位置に前記スチーム発生部のスチーム吹出口を設けることで適用できる。
請求項1に記載の発明によれば、スチーム発生部のスチーム吹出口から吹き出されるスチームが所定の圧力以上で吹き出されるため、スチーム発生部の噴霧圧力を高めて、毛髪により確実にスチームを噴霧することができる。
また、スチーム発生部は、液体を貯留する液体貯留室とスチーム吹出口を有するスチーム室とに区画されているため、当該スチーム吹出口が液体に塞がれてスチーム吹出口からスチームが噴霧できなくなることを抑制できる。
髪ケア装置がヘアドライヤーである場合に、風洞内に配置したヒータを、スチーム発生部を加熱するためのスチーム用ヒータと、空気を暖めて温風を発生させるための温風用ヒータと、して兼用できる。そのため、スチーム用のヒータが別途設ける必要がなく、製造コストを低減できる。
また、スチーム発生部は、ヒータと対面配置されているとともに離間して配置されているので、ヒータからの熱を効率よく受熱できるとともに、ヒータにより加熱されすぎてしまうことを防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、スチーム発生部のスチーム吹出口から吹き出されるスチームが所定の圧力以上で吹き出されるため、スチーム発生部の噴霧圧力を高めて、毛髪により確実にスチームを噴霧することができる。
また、スチーム発生部は、液体を貯留する液体貯留室とスチーム吹出口を有するスチーム室とに区画されているため、当該スチーム吹出口が液体に塞がれてスチーム吹出口からスチームが噴霧できなくなることを抑制できる。
髪ケア装置がヘアドライヤーである場合に、風洞内に配置したヒータを、スチーム発生部を加熱するためのスチーム用ヒータと、空気を暖めて温風を発生させるための温風用ヒータと、して兼用できる。そのため、スチーム用のヒータを別途設ける必要がなく、製造コストを低減できる。
また、風洞内にスチーム発生部を配置しないため、風洞内の風の乱れが減り且つ風洞内の通路抵抗を低くでき、ヘアドライヤーの送風性能を高く維持できる。
また、スチーム発生部は、風洞ケース内に配置されるヒータと対面配置されているとともに風洞ケースの外側に取り付けられているので、ヒータからの熱を効率よく受熱できるとともに、ヒータにより加熱されすぎてしまうことを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、液体貯留室とスチーム室とを連通する連通部が、液体の通過を抑制しつつスチームを通過させるフィルタ部材で覆われているため、液体貯留室からスチーム室へ液体が流出しにくくなり、より確実にスチーム室のスチーム吹出口が液体で塞がれてしまうことを防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)図1および図2は本発明の第1実施形態にかかる髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す。図1は第1実施形態の髪ケア装置としてのヘヤドライヤーの断面図であり、図2は同ヘアドライヤーのスチーム発生部のスチーム吹出口の近傍の拡大図である。
(構成)
本実施形態にかかる髪ケア装置としてのドライヤー1は、温風発生ユニット2と、当該温風発生ユニット2に固定的または回転自在に取り付けられたグリップ部4と、を備えて構成されている。
温風発生ユニット2は、略円筒状の風洞ケース3内に、ファンユニット5およびヒータ7およびスチーム発生部9が配置されて構成されている。風洞ケース3は、内部に送風路としての風洞を備え、その上流端には吸込口3bが開口し、下流端に吹出口3cが開口している。この風洞ケース3の吸込口3bの近傍には、ファンユニット5が設けられている。ファンユニット5は、風洞ケース3内の嵌合された略円筒状のファンケース5cと、ファンケース5cの内周側から突設されたリブなどの支持部を介してファンケース5cに固定されたファンモータ5mと、ファンモータ5mの出力軸に取り付けられてファンモータ5mによって回転駆動するファン5fと、を備えて構成されている。
ファンユニット5の下流側には、風洞ケース3の略径方向中央部にヒータ7が配置されおり、ファンユニット5からの送風を加熱できるようになっている。ヒータ7は、例えば円柱状のヒータ固定部8の外周に螺旋状に巻回された例えばニクロム線などの電熱線によって構成されている。
このヒータ7の外周側にはスチーム発生部9が配置されている。スチーム発生部9は、ヒータ7から離間して配置されているがヒータ7からの熱を効率よく受熱できるように一部が対面配置されており、一方でヒータ7により加熱されすぎてしまうことを防止するため、ヒータ7とスチーム発生部9との間にファン5fからの送風が通風できるようになっている。
次にスチーム発生部9の構造をより詳しく説明する。
スチーム発生部9は、略箱形状をしており、風洞ケース3の内周面に固定されている。スチーム発生部9の外壁には、液体を注水可能な注水部15設けられており、この注水部は栓17で開閉自在となっている。スチーム発生部9の内部には、液体を貯留可能な液体貯留室11と、スチーム室12と、が設けられている。液体貯留室11は、ヒータ7からの熱を受熱可能な位置に配置されており、ヒータ7の熱により液体貯留室11内の液体が沸騰することとなる。この液体貯留室11とスチーム室12と区画する区画壁には、液体貯留室11に貯留される液体の液面よりも高い位置にこれら液体貯留室11とスチーム室12とを連通する連通部14が設けられており、液体貯留室11で蒸発したスチームはスチーム室12に流れ込むようになっている。スチーム室12にはスチーム発生部9外に開口するスチーム吹出口13が開口しており、このスチーム吹出口13からスチーム発生部9外にスチームが噴霧される。このとき、このスチーム吹出口13は、風洞ケース3の吹出口3cの近傍において当該吹出口3cに向けて設けられており、圧力弁19によって開閉自在となっている。そのため、スチーム発生部9内のスチームの圧力が所定値を超えないと、スチームが噴霧されない。
このような構成により、液体貯留室11内の液体が沸騰して蒸発すると、蒸発したスチームが液体貯留室11およびスチーム室12内に充満する。そして、スチーム室12内の圧力が所定値以上になると、圧力弁19を開いて、スチーム吹出口13からスチームが噴霧されることとなる。
(作用)
次に、本実施形態のヘアドライヤー1の作用を説明する。
ドライヤー1のグリップ部4に設けられた図示せぬスイッチを操作して、ファンユニット5およびヒータ7が作動させると、ファンユニット5によって吸込口3bから風洞ケース3内に吸い込まれ、吸い込まれた空気は、ヒータ7で加熱されて熱風として吹出口3cから吹き出され、毛髪に吹き付けられる。
このとき、スチーム発生部9は、ヒータ7によって加熱され、内部で蒸発したスチームは所定の圧力以上となるとスチーム吹出口13から風洞の吹出口3cに向けて噴霧される。これにより、吹出口3cから吹き出される熱風に混じって、スチーム発生部9からのスチームが吹き出され、毛髪に吹き付けられることとなる。
(効果)
このような本実施形態のヘアドライヤー1によれば、以下のような効果が得られる。
(1)本実施形態のヘアドライヤー1によれば、風洞ケース3と、風洞ケース3内に配置されたファン5fと、風洞ケース3内に配置されるヒータ7と、風洞ケース3内においてヒータ7からの熱を受熱可能な位置に配置されたスチーム発生部9と、を備えるため、風洞ケース3から吹き出される熱風にスチーム発生部9からスチームが混合されることとなり、風洞ケース3から加湿された熱風を吹き出すことができる。これにより、整髪を容易にすることができる。
(2)本実施形態のヘアドライヤー1によれば、スチーム吹出口13に圧力弁19が設けられているため、圧力弁19によってスチームが所定の圧力以上で吹き出されることとなる。そのため、高い噴霧圧力でスチームを噴霧でき、スチームをより確実に毛髪に当てることができる。
(3)また本実施形態のヘアドライヤー1によれば、スチーム発生部9が、液体を貯留する液体貯留室11とスチーム室12とに区画され、これら液体貯留室11とスチーム室12とが液体貯留室11の液面よりも高い位置に形成された連通部14で連通しているため、液体貯留室11からスチーム室12へ液体が流出しにくくなり、当該スチーム室12のスチーム吹出口13が液体で塞がれにくくなる。結果、スチーム吹出口13が液体で塞がれて、スチーム吹出口13からスチームを噴霧できないようなことを防止できる。
(4)また本実施形態のヘアドライヤー1によれば、風洞ケース3内に配置したヒータ7を、温風を発生させるための温風用ヒータと、スチーム発生部9を加熱するためのスチーム用ヒータと、として兼用できる。そのため、スチーム用ヒータを別途設ける必要がなく、製造コストを低減できる。
(5)また本実施形態のヘアドライヤー1は、スチーム発生部9とヒータ7との間に隙間があり、この隙間をファン5fから送風が通過するため、スチーム発生部9が高温(この例では700℃〜1000℃程度)の電熱線ヒータで直接加熱される構造と異なり、熱風(この例では100℃〜120℃程度)で間接的に加熱されることとなる。そのため、当該スチーム発生部9が過剰に加熱されてしまうことが防止され、スチーム発生部9の耐久年数を長くすることができる。
(圧力弁)
次に、圧力弁19の例を説明する。図3は圧力弁19の第1の例、図4は圧力弁の第2の例である。なお、図4(a)は圧力弁の断面図、図4(b)は図4(a)中の矢印B方方向から見た圧力弁の正面図である。
図3に示す圧力弁19Aは、回転軸21と、回転軸21に軸支され且つ前記スチーム吹出口13を開閉自在なドア板状の弁体23と、回転軸21に巻装され弁体23をスチーム吹出口13側に付勢する付勢手段としての図示せぬコイルスプリングと、を備えて構成されている。このような構成により、スチーム発生部9内の圧力が所定値を超えると、コイルスプリングの付勢力に抗してスチーム吹出口13が開くことこなる。
図4に示す圧力弁19Bは、スチーム吹出口13を覆うようにスチーム発生部9の外壁に取り付けられたケージ31と、このケージ31内に配置され且つスチーム吹出口13を開閉自在な略テーパ形状の弁体33と、ケージ31と弁体33との間に圧縮保持され弁体33をスチーム吹出口13側に付勢する付勢手段としてのコイルスプリング35と、を備えて構成されている。このような構成により、スチーム発生部9内の圧力が所定値を超えると、コイルスプリング35の付勢力に抗してスチーム吹出口13が開き、スチーム吹出口13から吹き出されたスチームは、ケージ31に形成された複数の窓37(図4(b)参照))を通じてケージ31外に吹き出される。
なお、図3および図4は圧力弁の2つの例にすぎず、本発明はこれに限定解釈されるものではなく、その他の様々な形態を採用できる。
次に、他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において既に説明した構成については同一符号を付して、重複する説明を省略する。
(第2実施形態)
図5、6は第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す。第2実施形態のヘアドライヤー1は、スチーム発生部9が風洞ケース3の外側に取り付けられている点で、第1実施形態のヘアドライヤー1と異なっている。スチーム発生部9はヒータ7とほぼ対面配置されており、風洞ケース3に形成された開口41を通じて、ヒータ7からの熱を受熱可能に配置されている。ファン5fおよびヒータ7が作動すると、ヒータ7で加熱された熱風によって、スチーム発生部9が間接的に温められ、スチーム発生部9内で発生するスチームがスチーム吹出口13から吹出されることとなる。
このような第2実施形態のヘアドライヤー1によれば、第1実施形態の効果に加え、風洞内にスチーム発生部9を配置しないため、風洞内の風の乱れが減り且つ風洞内の通路抵抗を低くでき、ヘアドライヤー1の送風性能を高く維持できる。
また第2実施形態のヘアドライヤー1によれば、複雑な構造を付加することなく、風洞ケース3の吹出口3cから乾いた温風を吹き出とともに、風洞ケース3の吹出口3cとは別の位置からスチームを噴霧することができる。
また第2実施形態のヘアドライヤー1によれば、第1実施形態と同様に、圧力弁19によってスチームが所定の圧力以上で吹き出されることとなるため、高い噴霧圧力でスチームを噴霧でき、スチームをより確実に毛髪に当てることができる。
また第2実施形態のヘアドライヤー1によれば、第1実施形態と同様に、スチーム発生部9とヒータ7とが離間しており、これらの間の隙間をファン5fから送風が通過するため、スチーム発生部9を熱風で間接的に加熱できる。そのため、当該スチーム発生部9が過剰に加熱されてしまうことを防止でき、スチーム発生部9の耐久年数を長くすることができる。
次に、スチーム発生部9の変形例を図7、図8を参照しつつ説明する。
(スチーム発生部の第1の変形例)
図7はスチーム発生部の第1の変形例である。図7に示す第1変形例のスチーム発生部9Bは、液体貯留室11とスチーム室12との位置関係が第1実施形態と異なっている。具体的には、第1実施形態のスチーム発生部9は液体貯留室11内にスチーム室12が区画された構造であったが、第1の変形例のスチーム発生部9は液体貯留室11外にスチーム室12が設けられている。スチーム室12は液体貯留室11の上方に設けられ、液体貯留室11の上壁43つまりスチーム室12の底壁43によってこれら2つの部屋11、12が区画されている。この区画壁43に両部屋11、12を連通する連通部14が設けられている。
このような第1変形例のスチーム発生部9Bによれば、スチーム室12の底壁43に、当該スチーム室12と液体貯留室11とを連通する連通部14が設けられているため、スチーム室12に液体が溜まっても当該スチーム室12の底壁43に開口する連通部14から、液体が液体貯留室11へ戻ることとなり、スチーム室12に液体が溜まりにくくなり、スチーム室12に形成されたスチーム吹出口13がさらに液体で塞がれにくくなる利点がある。
(スチーム発生部の第2の変形例)
図8はスチーム発生部の第2の変形例である。図8に示す第2の変形例のスチーム発生部9Cも、液体貯留室11とスチーム室12との位置関係が第1実施形態と異なっている。具体的には、第2の変形例のスチーム発生部9Cは、液体貯留室11とスチーム室12とが水平方向に連設されており、液体貯留室11とスチーム室12とを連通する連通部14が、液体の通過を抑制しつつスチームを通過を許容するフィルタ部材45で覆われている。そのため、スチーム室12に液体が溜まりにくくなり、より確実にスチーム吹出口13が液体に塞がれてしまうことを防止できる。なお、フィルタ部材としては、布や網などの素材であれば、液体貯留室11からスチーム室12への液体の流入を抑制できるが、特に、液体を通さず気体を通過させる素材(透湿防水シート)であると、より確実に流体の流入を防止できるため、好ましい。
またこの第2の変形例では、液体貯留室11の外壁(この例では液体貯留室11の底壁)がヒータ7に対面配置されているだけでなく、スチーム室12の外壁(この例ではスチーム室12の底壁)もヒータ7に対面配置されている。そのため、スチーム室12の温度を高く維持しやすく、スチーム室12内の圧力を高く維持して、高い圧力のスチームの噴霧できる。
なお、本発明では、図7、8の変形例のスチーム発生部のみに限定解釈されるものではなく、その他の態様のスチーム発生部を適用可能である。
(第3実施形態)
図9、図10は第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロンを示す図である。
本実施形態の髪ケア装置はヘアアイロンである点で、第1、2実施形態のヘアドライヤーと異なる。本実施形態のヘアアイロン100は、図9に示すように、ピボット部109を介して互いに回転自在に装着されて持自在に設けられた一対の胴部101、103と、前記一対の胴部101、103の持面において髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板101b、103bと、備えて構成されている。
一方の胴部101の内部には、図9、10に示すように、アイロン板101bを加熱するヒータ105と、スチーム発生部9と、が配置されている。このスチーム発生部9は、ヒータ105と同様にアイロン板110bの裏面に取り付けられており、ヒータ105と直接接触している。
アイロン板101bには、複数のスチーム吹出孔113が貫通形成されており、このスチーム吹出孔113は、当該スチーム吹出孔113とスチーム発生部9のスチーム吹出口13とを連通するスチーム通路115を通じて連通している。
胴部101の側面に設けられた図示せぬスイッチをONすると、ヒータ7が作動して、ヒータ7に接触するアイロン板101bおよびスチーム発生部9が加熱される。すると、スチーム発生部9のスチーム吹出口13からのスチームが吹き出され、スチーム通路115およびスチーム吹出孔113を介してアイロン板101bの表面から噴出される。
そのため、このようなヘアアイロン100によれば、一対の胴部101、103に巻き取った髪に対してスチームを吹き出すことができ、髪を加湿しながら髪にウエーブをかけたり癖毛を直したりできるため、整髪が容易となる。
このとき、本実施形態においても、スチーム吹出口13から吹き出されるスチームは圧力弁19によって所定の圧力以上に維持されるため、高い噴霧圧力でスチームを噴霧でき、スチームをより確実に毛髪に当てることができる。
(第4実施形態)
図11は第4実施形態の髪ケア装置を示す図である。
本実施形態の髪ケア装置はヘアブラシ200である点で、第1〜3実施形態と異なる。
本実施形態のヘアブラシ200は、使用者が把持可能な胴部201と、胴部201に固定され毛髪をブラッシング自在なブラシ部(ブリッスル部)203と、を備えて構成されている。胴部201内には、スチーム発生部9と、ヒータ205と、図示せぬ電池と、が配置されており、胴部101のうちブラシ部203の中央部に、スチーム発生部9のスチーム吹出口13を露出させる開口207が設けられている。胴部201の側面には図示せぬスイッチが設けられており、スイッチをONすると、ヒータ205によってスチーム発生部9が加熱され、スチーム発生部9のスチーム吹出口13からスチームが吹き出される。
このようなヘアブラシ200によれば、毛髪にブラッシングをかけながらスチームを吹き出すことができるため、整髪が容易となる。
また本実施形態においても、上述の第1〜3実施形態と同様に、吹き出されるスチームは圧力弁19によって所定の圧力以上に維持されるため、高い噴霧圧力でスチームを噴霧でき、スチームをより確実に毛髪に当てることができる。
なお本発明の髪ケア装置は上述の実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限定解釈されるべきではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を採用することができる。例えば、ヘアドライヤー、ヘアアイロン、ヘアブラシに限られることなく、その他の髪ケア装置にあっても本発明を適用することができる。
図1は本発明の第1実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す断面図。 図2は同ヘアドライヤーのスチーム発生部の近傍の拡大断面図。 図3はスチーム発生部の圧力弁の一例を示す拡大断面図。 図4はスチーム発生部の圧力弁の他の例を示す拡大図であって、図4(a)は断面図、図4(b)は図4a中の矢示B方向からみた正面図。 図5は第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す断面図。 図6は第2実施形態のヘアドライヤーのスチーム発生部の近傍の拡大断面図。 図7はスチーム発生部の第1の変形例を示す拡大断面図。 図8はスチーム発生部の第2の変形例を示す拡大断面図。 図9は第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロンを示す断面図。 図10は同ヘアアイロンのスチーム発生部の近傍の拡大断面図。 図11は第4実施形態の髪ケア装置としてのヘアブラシの断面図。
符号の説明
1…ヘアドライヤー(髪ケア装置)
3…風洞ケース
3b…吸込口
3c…吹出口
5f…ファン
7…ヒータ
9…スチーム発生部
9B…スチーム発生部
9C…スチーム発生部
11…液体貯留室
12…スチーム室
13…スチーム吹出口
14…連通部
19…圧力弁
19A…圧力弁
19B…圧力弁
45…フィルタ部材
100…ヘアアイロン(髪ケア装置)
105…ヒータ
200…ヘアブラシ(髪ケア装置)
205…ヒータ

Claims (3)

  1. ヒータと、
    スチーム発生部であって、液体を貯留可能で且つ前記ヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム吹出口と、前記スチーム吹出口に設けられスチームの圧力が所定値を超えると前記スチーム吹出口を開く圧力弁と、前記液体貯留室の液面よりも高い位置に設けられた連通部を通じて前記液体貯留室に連通するスチーム室と、を有するスチーム発生部と、
    を備えて構成され、
    前記スチーム室に前記スチーム吹出口が設けられている髪ケア装置であって、
    前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、前記風洞ケース内に配置されたファンと、前記風洞ケース内に配置される前記ヒータと、を備えるヘアドライヤーであり、
    前記スチーム発生部は、前記風洞ケース内において前記ヒータからの熱を受熱可能な位置に、前記ヒータと対面配置されるとともに離間して配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
  2. ヒータと、
    スチーム発生部であって、液体を貯留可能で且つ前記ヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム吹出口と、前記スチーム吹出口に設けられスチームの圧力が所定値を超えると前記スチーム吹出口を開く圧力弁と、前記液体貯留室の液面よりも高い位置に設けられた連通部を通じて前記液体貯留室に連通するスチーム室と、を有するスチーム発生部と、
    を備えて構成され、
    前記スチーム室に前記スチーム吹出口が設けられている髪ケア装置であって、
    前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有する風洞ケースと、前記風洞ケース内に配置されたファンと、前記風洞ケース内に配置される前記ヒータと、を備えるヘアドライヤーであり、
    前記スチーム発生部は、前記風洞ケースの外側に取り付けられ、前記ヒータからの熱を前記風洞ケースに形成された開口を通じて受熱可能に設けられて前記ヒータと対面配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
  3. 請求項1または2に記載の髪ケア装置であって、
    前記液体貯留室と前記スチーム室とを連通する前記連通部は、液体の通過を抑制しつつスチームを通過させるフィルタ部材で覆われていることを特徴とする髪ケア装置。
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