JP5009767B2 - 髪ケア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、髪ケア装置に関する。
特許文献1に開示される従来の髪ケア装置としてのヘアドライヤーは、吸込口および吹出口が開口し内部に送風路を形成するハウジングと、ハウジング内に配置された送風用ファンと、ハウジング内の吹出口近傍に配置され且つ吹出口に向けて複数の小孔が開口するスチーム生成管と、スチーム生成管の外周に巻かれたヒータと、スチーム生成管に導水管を介して接続された水タンクと、を備えて構成されている。
この特許文献1のヘアドライヤーによれば、スイッチをONして送風ファンとヒータとを作動させると、ハウジングの吸込口から吸い込まれた空気は、ヒータにより加熱されてハウジングの吹出口から熱風として吹き出される。この熱風により、霧吹き現象と同様に水タンク内の水は導水管を上昇してスチーム生成管に送られる。スチーム生成管に送られた水は、当該スチーム生成管の外周に巻装されたヒータによって加熱されてスチームになり、スチーム生成管の先端の複数の小孔から吹き出されて、熱風とともにハウジングの吹出口から吹き出される。そのため、スチームを含んだ熱風が得られるため、整髪を容易に行うことができる。
実公昭47−16306公報
しかしながら、前記従来の髪ケア装置にあっては、スチームが必要であるときは導水管の途中に設けられた開閉弁を開き、スチームが不要であるときは当該開閉弁を閉じるようになっている。
そのため、導水管を通じてスチーム生成管に流れ込んだ水は、沸騰してスチームになるとそのままスチーム管の先端の小孔から流出することとなり、スチームの噴霧圧力が弱いために、スチームを毛髪の一部に集中的に当てることが難しいという問題点がある。
本発明は、このような従来技術をもとに為されたものであって、スチーム発生部の噴霧圧力を高めて、スチームを部分的に集中して当てるのに好適な髪ケア装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、スチーム発生部を備える髪ケア装置であって、スチーム発生部は、液体を貯留可能で且つヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室とフィルタで区画されたスチーム室と、前記スチーム室に設けられて前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口と、前記スチーム噴霧口を開閉する開閉弁と、を備え、前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有するハウジングと、前記ハウジング内に配置されたファンと、を備えるヘアドライヤーであり、前記ハウジング内に配置され前記ファンにより送風される空気を暖める円筒状の温風用ヒータを備え、前記スチーム発生部は、前記円筒状の温風用ヒータの内周側に一部が位置して温風用ヒータの熱を受熱可能に配置されていることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の髪ケア装置であって、前記スチーム発生部は前記ハウジング内に配置され、前記スチーム噴霧口が前記ハウジング内において当該ハウジングの吹出口とほぼ面一に配置されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、開閉弁を閉じておくことで、スチーム発生部内のスチーム圧力を高くすることができ、この状態で、開閉弁で開くことで圧力の高いスチームを勢いよく噴霧できる。これにより、スチームを毛髪の一部に集中して当てるのに好適となる。
また、スチーム室が液体貯留室とフィルタで区画されているため、スチーム室に液体が流れ込みにくく、スチーム噴霧口が液体で塞がれにくくなる。これにより、スチーム噴霧口からより確実に圧力の高いスチームを噴霧できるようになる。
また、スチーム発生部が温風用ヒータの熱を受熱することで、別途スチーム用ヒータを設ける必要がなくなり、部品点数の増加を回避し、製造コストを低く抑えることができる。
さらに、上記の髪ケア装置をヘアドライヤーとして具現化できる。
請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明の効果に加え、スチーム発生部のスチーム噴霧口がハウジング内に配置されているため、ハウジングの吹出口から吹き出される送風とともにスチームを吹き出すことができる。
また、スチーム噴霧口がハウジングの吹出口とほぼ面一に配置されているため、毛髪からの距離が、送風が吹き出される位置とスチームが吹き出される位置とでほぼ同一となる。そのため、同様の使用態様で使用でき、使い勝手が良い。
また、スチーム噴霧口がハウジングの吹出口とほぼ面一に配置されているため、スチーム噴霧口がハウジングの内側に奥まって配置されている場合に比べ、スチーム噴霧口からスチームが吹き出されて毛髪まで届くまでの送風の影響を受ける距離・時間が短くなる。そのため、スチームを毛髪に対してより部分的に勢いよく吹き付けることができる利点がある。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は本発明の第1実施形態の髪ケア装置を示す。図1は第1実施形態の髪ケア装置としてのヘヤドライヤーの断面図であり、図2は同ヘアドライヤーのスチーム発生部の正面図である。
(構成)
本実施形態にかかる髪ケア装置としてのドライヤー1は、温風発生ユニット2と、当該温風発生ユニット2に固定的または回転自在に取り付けられたグリップ部4と、を備えて構成されている。
温風発生ユニット2は、ハウジング3内に、ファン5、温風用ヒータ7およびスチーム発生部9が配置されて構成されている。ハウジング3は、略円筒状に形成されることで、内部に送風路を形成し、その上流端には吸込口3bが開口し、下流端に吹出口3cが開口した構造である。このハウジング3内には当該ハウジング3の吸込口3bの近傍に、ファン5が設けられている。ファン5は、リブなどの支持部21を介してハウジング3に固定されたファンモータ5mと、ファンモータ5mの出力軸に取り付けられてファンモータ5mによって回転駆動するファンブレード5fと、を備えて構成されている。
ファン5の下流側には、ハウジング3の略径方向中央部に温風用ヒータ7が配置されおり、ファン5からの送風を加熱できるようになっている。温風用ヒータ7は、例えば平板を十字に組み合わせてなるヒータ固定部25に円筒状に巻回された例えばニクロム線などの電熱線によって構成されている。
この温風用ヒータ7の下流側には、リブなどの支持部23を介してハウジング3に固定されたスチーム発生部9が配置されている。スチーム発生部9は、一部が円筒状の温風用ヒータ7の内周側に配置され、温風用ヒータ7の輻射熱を直接に受熱できるようになっている。
スチーム発生部9は、両端が塞がれた略円筒形状をしたケース9aを備えて構成されている。ケース9aの内部に、液体を貯留可能な液体貯留室11と、フィルタ14を介して液体貯留室11と区画されたスチーム室12と、が設けられている。また、ケース9aには、スチーム室12とケース9aの外部を連通するスチーム噴霧口13が開口している。
スチーム噴霧口13は、送風方向に向いて開口しており、ハウジング3の吹出口3cとほぼ面一に設けられている。このスチーム噴霧口13は開閉弁19によって開閉自在となっており、そのため、スチーム発生部9内のスチームの圧力が高まってから開閉弁19を開くことで、勢いよくスチームを噴霧できる。
スチーム室12は使用状態において液体貯留室11の上側になるように配置されており、流体が液体貯留室11からスチーム室12に流出しにくくなっている。また、液体貯留室11とスチーム室12とを区画するフィルタ14は、液体の通過を抑制しつつスチーム通過を許容するものであり、これにより流体が液体貯留室11からスチーム室12にさらに流出しにくくなり、スチーム噴霧口13が液体に塞がれてしまうことを防止できる。フィルタ14としては、布や網などの素材を採用できるが、より好ましくは液体を通さず気体を通過させる素材(透湿防水シート)であると確実に液体貯留室11とスチーム室12との間の流体の出入りを防止できる。
また、スチーム発生部9のケース9a外には、栓17で開閉自在な注水管15が露出しており、この注水管15を通じて液体貯留室11に液体を注水可能になっている。
このような構成により、液体貯留室11内の液体が沸騰して蒸発すると、蒸発したスチームが液体貯留室11およびスチーム室12内に充満して圧力が高まり、この状態で、開閉弁19を開くと、スチーム噴霧口13から勢いよくスチームが噴霧されることとなる。
次に、本実施形態のヘアドライヤー1の使用方法を説明する。
冷風吹出時:ドライヤー1のグリップ部4に設けられた図示せぬスイッチを操作して温風用ヒータ7をOFFのままファンをONにすると、ファン5によって送風される空気が、ハウジング3内を通過してそのままハウジング3の吹出口3cから吹き出される。
温風吹出時:一方、前記スイッチを操作してファン5および温風用ヒータ7をONにすると、ファン5によって送風される空気がハウジング3内を通過する間に温風用ヒータ7で加熱されて、熱風としてハウジング3の吹出口3cから吹き出される。このとき、スチーム発生部9は温風用ヒータ7によって加熱され、内部で蒸発したスチームがスチーム発生部9内に充満して当該スチーム発生部9内の圧力が除々に高まる。この状態で、開閉弁19を使用者が開くと、スチーム噴霧口13から圧力の高いスチームが勢いよく噴霧される。これにより、吹出口3cから吹き出される熱風とともに、部分的にスチームをスポット噴霧することができる。
(効果)
このような本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
(1)第1実施形態の髪ケア装置1は、スチーム発生部9は、液体を貯留可能で且つヒータ7からの熱を受熱可能な液体貯留室11と、液体貯留室11内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口13と、スチーム噴霧口13を開閉する開閉弁19と、を備えるものである。そのため、開閉弁19を閉じておくことでスチーム発生部9内のスチーム圧力を高くすることができ、この状態で開閉弁19で開くことで圧力の高いスチームを勢いよく噴霧できる。これにより、スチームを毛髪の一部に集中して当てるのに好適となる。
(2)また第1実施形態では、スチーム発生部9の内部に液体貯留室11とフィルタ14で区画されたスチーム室12を備えて構成され、スチーム噴霧口13がスチーム室12に連通している。そのため、スチーム室12に液体が流れ込みにくく、スチーム噴霧口13が液体で塞がれにくくなる。これにより、スチーム噴霧口13からより確実に圧力の高いスチームを噴霧することができる。
(3)また第1実施形態によれば、スチーム噴霧口13が一つだけである。そのため、スチーム噴霧口13が複数設けられている場合に比べ、より圧力の高いスチームを吹き出すことができ、より集中的なスチームのスポット噴霧が可能となる。
(4)また第1実施形態の髪ケア装置1は、吸込口3bおよび吹出口3cを有するハウジング3と、ハウジング3内に配置されたファン5と、を備えるヘアドライヤーである。そのため、上記(1)〜(3)の効果を有する髪ケア装置をヘアドライヤー1として具現化できる。
(5)また第1実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤー1は、スチーム発生部9がハウジング3内に配置され、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13がハウジング3内において当該ハウジング3の吹出口3cの近傍に配置されている。そのため、複雑な構造を付加することなく、ハウジング3の吹出口3cから吹き出される送風とともにスチームを吹き出すことができる。
(6)また第1実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤー1は、スチーム噴霧口13がハウジング3の吹出口3cとほぼ面一に配置されている。そのため、毛髪までの距離は、送風が吹き出される位置とスチームが吹き出される位置とでほぼ同一となり、同様の使用態様で使用でき、使い勝手が良い。
また、スチーム噴霧口13がハウジング3の吹出口3cとほぼ面一に配置されているため、スチーム噴霧口13がハウジング3の内側に奥まって配置されている場合に比べ、スチーム噴霧口13からスチームが吹き出されて毛髪まで届くまでに、送風の影響を受ける距離・時間が短くなる。そのため、スチームを毛髪に対してより勢いよく吹き付けることができる利点がある。
(7)また第1実施形態の髪ケア装置1は、ファン5により送風される空気を暖める温風用ヒータ7をさらに備え、スチーム発生部9が温風用ヒータ7の熱を受熱可能に配置されている。そのため、スチーム発生部9が温風用ヒータの熱を受熱することで、別途スチーム用ヒータを設ける必要がなくなり、部品点数の増加を回避し、製造コストを低く抑えることができる。
なお第1実施形態では、温風用ヒータ7とは別にスチーム用ヒータを設けていないが、別途、スチーム用ヒータを設けると冷風送風時にもスチームを噴霧できる利点がある。
次に他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において既に説明した構成については同一符号を付して、重複する説明を省略する。
(第2実施形態)
図3、4は本発明の第2実施形態の髪ケア装置を示すものである。
第2実施形態の髪ケア装置は、第1実施形態とは異なり、スチーム発生部9がハウジング3外に配置されている点で第1実施形態と異なる。
スチーム発生部9は、ハウジング3外側に取り付けられたカバー31内に配置されており、当該カバー31内にはスチーム発生部9を加熱するためのスチーム用ヒータ8が温風用ヒータ7とは別に設けられている。スチーム発生部9のスチーム噴霧口13は、ハウジング3外においてハウジング3の吹出口3cと同じ向きに開口しており、当該吹出口3cの近傍において当該吹出口3cとほぼ面一に配置されている。
このような第2実施形態の髪ケア装置によれば、以下の効果を奏する。
第2実施形態の髪ケア装置によれば、第1実施形態と同様に、スチーム発生部9が、液体を貯留可能で且つヒータ7からの熱を受熱可能な液体貯留室11と、液体貯留室11内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口13と、スチーム噴霧口13を開閉する開閉弁19と、を備える。そのため、開閉弁19を閉じておくことでスチーム発生部9内のスチーム圧力を高くすることができ、この状態で開閉弁19で開くことで圧力の高いスチームを勢いよく噴霧できる。これにより、スチームを毛髪の一部に集中して当てるのに好適となる。
また第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、スチーム噴霧口13が一つだけである。そのため、スチーム噴霧口13が複数設けられている場合に比べ、より圧力の高いスチームを吹き出すことができ、より集中的なスチームのスポット噴霧が可能となる。
また第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、スチーム発生部9の内部に液体貯留室11とフィルタ14で区画されたスチーム室12を備えて構成され、スチーム噴霧口13がスチーム室12に連通している。そのため、スチーム室12に液体が流れ込みにくく、スチーム噴霧口13が液体で塞がれにくくなる。これにより、スチーム噴霧口13からより確実に圧力の高いスチームを噴霧することができる。
また第2実施形態の髪ケア装置1は、第1実施形態と同様に、吸込口3bおよび吹出口3cを有するハウジング3と、ハウジング3内に配置されたファン5と、を備えることで、ヘアドライヤーとして具現化できる。
また第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤー1によれば、ハウジング3外にスチーム発生部9が配置され、当該スチーム発生部9のスチーム噴霧口13がハウジング3外にそのまま露出している。そのため、複雑な構造を付加することなく、ハウジング3の吹出口3cから吹き出される送風とは別にスチームを吹き出すことができる。
また第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤー1は、第1実施形態と同様に、スチーム噴霧口13がハウジング3の吹出口3cとほぼ面一に配置されている。そのため、毛髪までの距離は、送風が吹き出される位置とスチームが吹き出される位置とでほぼ同一となり、同様の使用態様で使用でき、使い勝手が良い。
なお、第2実施形態のヘアドライヤー1では、温風用ヒータ7とは別途スチーム用ヒータ8を追加してあるが、ハウジング3に開口を設けるなどしてスチーム発生部9で温風用ヒータ7の熱を受熱可能に構成することで、スチーム用ヒータ8を廃止してもよい。
(第3実施形態)
図5〜7は本発明の第3実施形態の髪ケア装置を示すものである。
第3実施形態の髪ケア装置は、ヘアアイロン100である点で第1、第2実施形態と異なる。
第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロン100は、図5、6に示すように、ピボット部109を中心に互いに回転自在に装着された一対のハウジング101、103を備えて構成されている。一対のハウジング101、103は互いに狭持自在に設けられており、一対のハウジング101、103の狭持面には毛髪を挟み込んで加熱するためのアイロン板101b、103bがそれぞれ設けられている。そして、一方のハウジング101の内部には、図7に示すように、アイロン板101bを加熱するためのアイロン用ヒータ108が設けられており、このアイロン用ヒータ108の熱を受熱可能な位置にスチーム発生部9が配置されている。また、当該一方のハウジング101には、アイロン板101bの近傍にスチーム吹出口105が開口し、このスチーム吹出口105とほぼ面一にスチーム発生部9のスチーム噴霧口13が設けられ、当該スチーム噴霧口13が開閉弁19で開閉自在となっている。
このような構成により、ハウジング101の側面に設けられたスイッチ107をONすると、アイロン用ヒータ108に接触するアイロン板101bおよびスチーム発生部9が加熱される。スチーム噴霧口13は開閉弁19で閉じられているため、スチーム発生部9内にはスチームが充満して当該スチーム発生部9内の圧力が高まる。
必要に応じて開閉弁19を開いて毛髪にアイロンをかけると、髪を加湿しながらウエーブをかけたり癖毛を直したりできるため、整髪が容易となる。また、開閉弁19を閉じたまま毛髪にアイロンをかけることもできる。
このような第3実施形態の髪ケア装置100によれば、以下の効果を奏する。
第3実施形態の髪ケア装置100によれば、第1実施形態と同様に、スチーム発生部9が、液体を貯留可能で且つヒータ7からの熱を受熱可能な液体貯留室11と、液体貯留室11内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口13と、スチーム噴霧口13を開閉する開閉弁19と、を備える。そのため、開閉弁19を閉じておくことでスチーム発生部9内のスチーム圧力を高くすることができ、この状態で開閉弁19で開くことで圧力の高いスチームを勢いよく噴霧できる。これにより、スチームを毛髪の一部に集中して当てるのに好適となる。
また第3実施形態によれば、各スチーム室12に対してスチーム噴霧口13が一つだけである。そのため、スチーム噴霧口13が複数設けられている場合に比べ、より圧力の高いスチームを吹き出すことができ、より集中的なスチームのスポット噴霧が可能となる。
また第3実施形態によれば、第1実施形態と同様に、スチーム発生部9の内部に液体貯留室11とフィルタ14で区画されたスチーム室12を備えて構成され、スチーム噴霧口13がスチーム室12に連通している。そのため、スチーム室12に液体が流れ込みにくく、スチーム噴霧口13が液体で塞がれにくくなる。これにより、スチーム噴霧口13からより確実に圧力の高いスチームを噴霧することができる。
また第3実施形態の髪ケア装置100は、互いに回転自在に装着されて狭持自在に設けられた一対のハウジング101、103と、前記一対のハウジング101、103の狭持面において毛髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板101b、103bと、を備えたヘアアイロンであり、前記一対のハウジングの少なくとも一方(この例ではハウジング101)にスチーム発生部9が配置された構造である。そのため、上記効果を備える髪ケア装置をヘアアイロンとして具現化できる。
また第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロン100は、一方のハウジング101のアイロン板101bの近傍に、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13からのスチームをハウジング101の外部に吹き出すスチーム吹出口105が開口しており、当該ハウジング101のスチーム吹出口105と、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13と、がほぼ面一に設けられている。そのため、毛髪までの距離をできる限り近接させることができ、より勢いのあるスチームを毛髪に噴霧することができる。
また第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロン100では、スチーム発生部9が、アイロン用ヒータ108の熱を受熱可能に配置されている。そのため、別途スチーム用ヒータを設ける必要がなくなり、部品点数の増加を回避し、製造コストを低く抑えることができる。
(第4実施形態)
図8、9は本発明の第4実施形態の髪ケア装置を示すものである。
第4実施形態の髪ケア装置は、ヘアブラシ200である点で第1〜3実施形態と異なる。
第4実施形態の髪ケア装置としてのヘアブラシ200は、複数のブリスル202を有するブラシ部203がハウジング201に固定された構造をしている。ハウジング201は、使用者が把持可能に形成されており、ハウジング201内にはスチーム発生部9およびスチーム発生部9を加熱するスチーム用ヒータ8が配置されている。
ハウジング201のブラシ部203にはスチーム吹出口207が開口しており、このスチーム吹出口207を通じてスチーム噴霧口13からのスチームをハウジング201外部に吹き出すことができるようになっている。
このハウジング201のスチーム吹出口207と、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13と、はほぼ面一に設けられており、毛髪までの距離ができる限り近接するようになっている。
このような構成により、ハウジング201の側面には設けられたスイッチ205をONすると、スチーム用ヒータ8によってスチーム発生部9が加熱され、スチーム発生部9内にスチームが充満して当該スチーム発生部9内の圧力が高まる。この状態で、開閉弁19を開くとスチーム噴霧口13からスチームが吹き出され、毛髪にブラッシングをかけながらスチームを噴霧することができ、整髪が容易となる。
以下、第4実施形態の効果を列挙する。
第4実施形態によれば、第1〜3実施形態と同様に、スチーム発生部9が、液体を貯留可能で且つヒータ7からの熱を受熱可能な液体貯留室11と、液体貯留室11内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口13と、スチーム噴霧口13を開閉する開閉弁19と、を備える。そのため、開閉弁19を閉じておくことでスチーム発生部9内のスチーム圧力を高くすることができ、この状態で開閉弁19で開くことで圧力の高いスチームを勢いよく噴霧できる。これにより、スチームを毛髪の一部に集中して当てるのに好適となる。
また第4実施形態によれば、第1〜3実施形態と同様に、スチーム発生部9の内部に液体貯留室11とフィルタ14で区画されたスチーム室12を備えて構成され、スチーム噴霧口13がスチーム室12に連通している。そのため、スチーム室12に液体が流れ込みにくく、スチーム噴霧口13が液体で塞がれにくくなる。これにより、スチーム噴霧口13からより確実に圧力の高いスチームを噴霧することができる。
また第4実施形態の髪ケア装置によれば、第1〜3実施形態と同様に、スチーム噴霧口13が一つだけである。そのため、スチーム噴霧口13が複数設けられている場合に比べ、より圧力の高いスチームを吹き出すことができ、より集中的なスチームのスポット噴霧が可能となる
また第4実施形態によれば、ハウジング201と、ハウジング201に設けられたブリスル202を有するブラシ部203と、を備えたヘアブラシであり、ハウジング201内にスチーム発生部9が配置され、ハウジング201のブラシ部203の近傍位置にスチーム発生部9のスチーム噴霧口13からのスチームを外部に吹き出すスチーム吹出口207を備えるものである。そのため、上記効果を有する髪ケア装置をヘアブラシ200として具現化できる。
また第4実施形態のヘアブラシ200では、ハウジング201のスチーム吹出口207と、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13と、がほぼ面一に設けられている。そのため、毛髪までの距離をできる限り近接させることができ、より勢いのあるスチームを毛髪に噴霧することができる。
なお本発明の髪ケア装置は上述の実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限定解釈されるべきではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を採用することができる。
例えば、上述の実施形態では、スチーム発生部9内に圧力センサを設け、スチーム発生部9内が所定の圧力以上になったことを使用者に告知するランプやブザーなどを設けてもよい。
また、上述の実施形態では、開閉弁19はいずれも手動で開閉される例を示したが、当該開閉弁19を電気的に開閉する駆動手段を設けてもよい。また、スチーム発生部9内の圧力を検出する圧力センサの検出値に基づいて、駆動手段を制御する制御部を設けて、開閉弁19を自動的に開閉するように構成してもよい。
また、上述の実施形態では、ヘアドライヤー、ヘアアイロン、ヘアブラシを例に説明したが、これらに限られることなく、その他の髪ケア装置にも本発明を適用することができる。また、その他、様々な変形が可能である。
図1は本発明の第1実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーの断面図。 図2は同ヘアドライヤーのスチーム発生部の正面図。 図3は第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーの断面図。 図4は第2実施形態のヘアドライヤーのスチーム発生部の正面図。 図5は第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロンの斜視図。 図6は同ヘアアイロンの側面図。 図7は図6中のX−X断面図。 図8は第4実施形態の髪ケア装置としてのヘアブラシを示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図。
符号の説明
1…ヘアドライヤー(髪ケア装置)
3…ハウジング
3b…吸込口
3c…吹出口
5…ファン
7…温風用ヒータ
8…スチーム用ヒータ
9…スチーム発生部
11…液体貯留室
12…スチーム室
13…スチーム噴霧口
14…フィルタ
19…開閉弁
100…ヘアアイロン(髪ケア装置)
101…ハウジング
101b…アイロン板
103…ハウジング
103b…アイロン板
105…スチーム吹出口
200…ヘアブラシ(髪ケア装置)
201…ハウジング
202…ブリスル
203…ブラシ部
207…スチーム吹出口

Claims (2)

  1. スチーム発生部を備える髪ケア装置であって、
    スチーム発生部は、液体を貯留可能で且つヒータからの熱を受熱可能な液体貯留室と、前記液体貯留室とフィルタで区画されたスチーム室と、前記スチーム室に設けられて前記液体貯留室内で蒸発したスチームを吹き出すスチーム噴霧口と、前記スチーム噴霧口を開閉する開閉弁と、を備え
    前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有するハウジングと、前記ハウジング内に配置されたファンと、を備えるヘアドライヤーであり、
    前記ハウジング内に配置され前記ファンにより送風される空気を暖める円筒状の温風用ヒータを備え、
    前記スチーム発生部は、前記円筒状の温風用ヒータの内周側に一部が位置して温風用ヒータの熱を受熱可能に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
  2. 請求項に記載の髪ケア装置であって、
    前記スチーム発生部は前記ハウジング内に配置され、前記スチーム噴霧口が前記ハウジング内において当該ハウジングの吹出口とほぼ面一に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
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