JP4948280B2 - ヒートポンプシステム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空調で用いられるヒートポンプシステムに関する。より詳細には、本発明は、機械的な機械的駆動源(例えば、ガスエンジンの様な内燃機関)を駆動源とする圧縮機械(コンプレッサ)を有し、室外機が冷却水により冷却される(水冷式の)ヒートポンプシステムに関する。
図20に、ヒートポンプシステムの一般的な構成を示す。
図20において、ヒートポンプシステム200は、コンプレッサ20と、室内機30と、室外器40とを有している。室内機30と室内機40は、冷媒ラインL1、L2で冷媒が循環可能なように接続されている。
冷媒ラインL1には、コンプレッサ20が介装されている。
冷媒ラインL2には、膨張弁Vが介装されている。
ここで、電動式モータをコンプレッサの駆動源とするヒートポンプ(EHP)が一般的である。近年、内燃機関、例えばガスエンジンをコンプレッサの駆動源とするヒートポンプ(ガスエンジンヒートポンプ:GHP)が、広範囲に亘って用いられている。
ヒートポンプシステムにおいては、室外機において、空気(大気)と冷媒とが熱交換を行う空冷式が一般的である。
しかし、室外器の熱交換器により、冷媒と冷却水とが熱交換を行う水冷式のタイプも提案されている。
図21のモリエル線図は、図20のヒートポンプシステムにおける作動を示している。
図21において、点PA〜点PBの曲線Lは、コンプレッサ20における気相冷媒の圧縮を示している。点PAと点PBを結ぶ曲線Lの下方の領域「S」(図21において、ハッチングを付した領域)の面積が、コンプレッサ20の仕事量を表している。
図21の点PB〜点PCは、室外機40で冷媒が凝縮する行程を示している。点PC〜点PDは、室内機30に流入する前の段階で、減圧弁Vにより冷媒が減圧する行程を示している。
そして、図21の点PD〜点PAは、室内機30において、冷媒が気化熱を奪って気化する行程を示している。
水冷式のヒートポンプシステムにおいては、冷却水温度が下がると、その効率が向上する。
図21のモリエル線図において、冷却水温度が下がると、圧力が降下するので、室外機40における行程(点PB〜点PC)を示す特性線が、モリエル線図上で下方に、矢印Aで示す様に移動する。点PB〜点PCで示す特性線が矢印A方向へ移動することにより、領域「S」の面積が減少し、領域「S」の面積に対応するコンプレッサ20の仕事量も減少する。そのため、水冷式ヒートポンプの効率が向上する。
しかし、冷却水温度が低下し過ぎると、次の様な不都合が生じる。
冷却水温度が下がり過ぎると、室外機40において冷媒が冷却され過ぎることとなる。すると、図21における点PB〜点PCで示す特性線が矢印A方向に移動する量が大きくなり、点PD〜点PAで示す特性線と近接し過ぎてしまう。点PB〜点PCで示す特性線と点PD〜点PAで示す特性線とが近接し過ぎるということは、ヒートポンプにおける冷媒循環系統において、圧力差が無くなってしまうことを意味する。そして、ヒートポンプにおける冷媒循環系統において、圧力差が無くなってしまうと、冷媒が循環しなくなる恐れがある。
そのため、図21における点PB〜点PCで示す特性線が矢印A方向に移動し過ぎないこと、換言すれば、冷媒が高圧となる領域において、一定以上の冷媒圧力が確保されていることが要求される(いわゆる「高圧確保」の要請)。
係る要請(高圧確保の要請)に対して、空冷式のGHPであれば、室外機に設けたファンの回転数を制御すること等により、冷媒が必要以上に冷却されてしまうことを防止して、図21における点PB〜点PCで示す特性線が下方(矢印A方向)に移動し過ぎてしまうことに対処することが出来る。
しかし、水冷GHPにおいては、冷却水温度が必要以上に低下した場合に、高圧確保の要請に対処することが出来ないという問題を有している。
ここで、図22で示す水冷EHP202では、空調ユニット35において、図示しない空調空間(室内側)の冷却水は、冷却塔50で冷却される。
図22で示す水冷EHP202では、冷却水温度が低い場合には、冷却塔50の散布機構52から散布される散布水量を調節して対応することが出来る。
しかし、図22で示す水冷EHPシステム202においても、外気温が10℃以下になると、冷却水温度が低下し過ぎてしまった場合に、対処することが出来なくなってしまう。
そのため、図22で示す様に、冷却塔50を含む冷却水循環系統Lwにボイラー60を介装し、冷却水温度が低下し過ぎてしまった場合には、ボイラー60を運転して、冷却水を加温して対処している。
しかし、このようなボイラー60の運転或いは燃焼に用いられるエネルギーは、空調には直接寄与するものではなく、「無駄な」エネルギーを消費することになってしまう。
なお、図22において、符号90は冷却水循環用のポンプを示している。
その他の従来技術としては、冷却水加熱手段を設け、蒸発器の液相冷媒が凍結する可能性がある場合に、冷却水を加熱して昇温し、以って、蒸発器における冷媒の凍結を防止した吸収式冷凍サイクル装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は吸収式の冷凍機に適用されるものであり、コンプレッサをガスエンジン等で駆動するタイプの水冷ヒートポンプシステムには、適用することが困難である。従って、上述した従来技術の問題点を解決することは出来ない。
特許第2650654号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、機械的な機械的駆動源(例えば、ガスエンジンの様な内燃機関)を駆動源とする圧縮機械(コンプレッサ)を有し、室外機が冷却水により冷却される(水冷式の)ヒートポンプシステムであって、新たな熱エネルギーを投入することなく、冷却水温度が適正な範囲よりも低下した事態に対処することが出来るヒートポンプシステム及びその制御方法の提供を目的としている。
本発明のヒートポンプシステムは、機械的駆動源(例えば、ガスエンジンの様な内燃機関1)により駆動する圧縮機械(コンプレッサ2)を有し、室外機(熱交換器4)が冷却水(外部冷却水)により冷却される(水冷式の)ヒートポンプシステムにおいて、冷媒が循環する冷媒循環系統(Lc)と、機械的駆動源(1)の排熱が流れる循環系統(エンジン排熱循環系統Lh)と、冷却水が循環する冷却水循環系統(外部循環系統Lw)とを有し、冷媒循環系統(Lc)には冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れ方向を切り換える切換装置(四方弁V1)が介装されており、冷却水循環系統(外部循環系統Lw)には冷却装置(冷却塔5)が介装されていると共に、冷却水の温度を計測する計測装置(温度センサSt1、St2)が設けられており、機械的駆動源の排熱(エンジン排熱)を冷却水(外部冷却水)に投入する第1の熱交換機(熱交換器6)と、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)を冷媒に投入する第2の熱交換器(排熱回収器7)と、制御装置(コントロールユニット10)とを備え、制御装置(コントロールユニット10)は、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度(しきい値)よりも低温となった場合に、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)を冷却水(外部冷却水)或いは冷媒に投入する制御を行う様に構成されており、前記冷却水循環系統(外部循環系統Lw)には冷却水用ポンプ(9)が介装されており、該冷却水用ポンプ(9)は冷却水循環系統(外部循環系統Lw)における冷却水(外部冷却水)の流れ方向を切換可能に構成されており、前記制御装置(コントロールユニット10)は、冷房運転時には機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)は第1の熱交換機(熱交換器6)を流れ、暖房運転時には機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)は第2の熱交換器(排熱回収器7)を流れ、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度(しきい値)以上である場合(外部冷却水の温度が適正範囲にある場合)には、冷却水循環系統(外部循環系統Lw)における冷却水(外部冷却水)は第1の熱交換機(熱交換器6)から冷却装置(冷却塔5)に流れ、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度(しきい値)よりも低温となった場合には、冷却水循環系統(外部循環系統Lw)における冷却水(外部冷却水)は第1の熱交換機(熱交換器6)から室外機(熱交換器4)に流れる制御を行う様に構成されている。
上述する構成を具備する本発明によれば、冷房運転時に冷却水(外部冷却水)の温度が所定温度(しきい値)よりも低温となった場合に、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)を冷却水(外部冷却水)或いは冷媒に投入する制御を行う様に構成されている。そのため、冷房運転時において、冷却水(外部冷却水)の温度(温度センサSt1、St2の計測結果)が低温になり過ぎても、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)を冷却水(外部冷却水)或いは冷媒に投入して、冷媒循環系統における高圧側の冷媒圧力を維持して、図21の矢印A方向への移動量を制限することが出来るので、冷媒の循環が困難になることを防止することが出来る。
ここで、冷却水(外部冷却水)或いは冷媒に投入されるのは、圧縮機械(コンプレッサ2)を駆動する機械的駆動源(例えば、ガスエンジン1)の排熱(エンジン排熱)であり、図22で示す従来技術の様に、別途設けたボイラー等から熱量を供給するものではない。
すなわち、本発明によれば、系外に排出されてしまうエンジン排熱を有効利用することで、外部冷却水の温度が低下し過ぎた場合に、ヒートポンプの冷媒循環が困難になることが防止される。
そのため、本発明によれば、加熱装置(ボイラー等)を別途設ける必要が無く、冷却水の昇温のためのみに熱エネルギーを消費する、という浪費が不要となる。
本発明において、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度(しきい値)よりも低温となった場合に、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)を第2の熱交換器(排熱回収器7)に流す様に構成すれば(請求項3)、第2の熱交換器(排熱回収器7)において、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)が冷媒に直接投入されるので、外部冷却水により冷媒が冷却され過ぎたとしても、冷媒の温度を確実に昇温して、冷媒圧力を昇圧することが出来る。
さらに、室外機を複数段の熱交換器(41、42)により構成し、冷却水の温度に応答して、冷媒は室外機を構成する複数段の熱交換器(41、42)の何れかを通過するのかを制御すると共に、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)が第1の熱交換機(熱交換器6)を流れるか、第2の熱交換器(排熱回収器7)を流れるかを決定する様に構成すれば(請求項4)、冷却水(外部冷却水)の水温に対応して、機械的駆動源(1)の排熱(エンジン排熱)により冷媒を加熱する態様、或いは冷媒に対する加熱量をより細かく調節して、外部冷却水温度に対応した適切な制御を実現することが出来る。
換言すれば、負荷に応じて冷媒を確保することが、高精度で行われるのである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1〜図5を参照して、第1実施形態について説明する。
図1を参照して、第1実施形態の構成を説明する。
全体を符号101で示すヒートポンプシステムは、機械的動力源であるガスエンジン(以下、エンジンという)1と、コンプレッサ2と、室内機3(図1では3台)と、冷媒・水熱交換器4と、冷却塔5と、第1の熱交換器6と第2の熱交換器7とを有している。ガスエンジン1は、動力伝達系統11を介して、コンプレッサ2を駆動するように構成されている。
以下、冷媒・水熱交換器4を室外器4と記載し、第1の熱交換器6を熱交換器6と記載し、第2の熱交換器7を排熱回収器7と記載する。
ヒートポンプ101は、冷媒循環系統Lcと、ガスエンジンの排熱が流れる排熱循環系統Lhと、冷却水が流れる冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwと、四方弁V1と、三方弁V2、V3を備えている。
冷媒循環系統Lcは、ラインLc1、Lc2、Lc3、Lc4、Lc5、L6、Lc7で構成され、系統内に四方弁V1が介装されている。四方弁V1は、4つのポートP1〜P4を有しており、ポート同士の接続(連通)を切り換えることが出来る様に構成されている。
ラインLc1は、コンプレッサ2の吐出口2oと四方弁V1のP1ポートを接続している。ラインLc2は、四方弁V1のP2ポートと熱交換器4を接続している。ラインLc3は、熱交換器4と分岐点Bを接続している。
ラインLc4は分岐点から3本に分岐しており、各々のラインLc4には室内機3が介装されている。そして、各々のラインLc4は、分岐点Bと合流点G1を接続している。
ラインLc5は、合流点G1と四方弁V1のポートP4を接続している。ラインLc6は、四方弁V1のポートP3と排熱回収器7を接続している。ラインLc7は、排熱回収器7とコンプレッサ2の吸入口2iを接続している。
排熱循環系統Lhは、エンジン1の冷却水循環系により構成され、ラインLh1、Lh2、Lh3、Lh4、Lh5、Lh6、Lh7、Lh8、Lh9を有している。排熱循環系統Lh内には、循環ポンプ8と、三方弁V2、V3が介装されている。
ラインLh1は、エンジン1と三方弁V3とを接続している。ラインLh2は、三方弁V3と三方弁V2とを接続している。ラインLh3は、三方弁V3と合流点G2とを接続している。ラインLh4は、三方弁V2と熱交換器6とを接続している。ラインLh5は、三方弁V2と排熱回収器7とを接続している。ラインLh6は、熱交換器6と合流点G2とを接続している。ラインLh7は、排熱回収器7と合流点G3とを接続している。ラインLh8は、合流点G2と合流点G3とを接続している。ラインLh9は、合流点G3とエンジン1を接続し、循環ポンプ8を介装している。
三方弁V3は機械式の弁、例えばワックス弁により構成されている。
三方弁V3は、ガスエンジン1の始動時において、エンジン排熱(エンジン冷却水)温度が低い場合は、ラインLh3側に連通する様に構成されている。三方弁V3がラインLh3側に連通すると、エンジン排熱は熱交換器6或いは排熱回収器7をバイパスする。
また、三方弁V3は、エンジン排熱温度が上昇した場合には、三方弁V2側に連通する様に構成されている。三方弁V3が三方弁V2側に連通すると、エンジン排熱は、三方弁V2を経由して、熱交換器6或いは排熱回収器7を流れる。
三方弁V3における排熱ラインの切換は、エンジン排熱温度に依存して機械的に行われ、電子的な制御を行うものではない。
ガスエンジン始動時の様にガスエンジンの温度が低いと、エンジンオイルの粘度が上昇して、エンジンに悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、エンジン冷却水温度を早期に上昇させる必要がある。
三方弁V3を上述した様な構成とすることにより、始動時のエンジン排熱温度が低い場合には、エンジン排熱は、冷媒或いは冷却塔で冷却された冷却水と熱交換を行うことなくガスエンジン1に戻され、エンジン排熱温度を速やかに昇温させることが出来る。
エンジン排熱温度を速やかに昇温させることにより、エンジンオイルの粘度の上昇を防止して、エンジンの悪影響を防止することが出来る。
なお、三方弁V3における上述した構成及び作用効果は、図3の冷房運転、図4の暖房運転でも同様であり、後述する第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。
熱交換器6は、エンジン排熱と冷却水(冷却塔を含む外部循環系統を流れる外部冷却水)とが熱交換をする様に構成されている。そして、熱交換器6は、図3を参照して後述する様に、従来の水冷EHPシステム(図22)におけるボイラー60に相当する作用を奏する。
熱交換器6は、図3を参照して後述する冷房時においてのみ、熱交換を行う。図4を参照して後述する暖房時には、熱交換は行わない。
排熱回収器7は、暖房時(図4)において、エンジン排熱と冷媒とが熱交換を行い、エンジン排熱を冷媒に投入するための熱交換器である。
排熱回収器7は、暖房時(図4)にのみ熱交換を行い、冷房時(図3)には熱交換は行わない。
冷却水循環系統Lwは、冷却塔5、循環ポンプ9を有し、ラインLw1、Lw2、Lw3で構成されている。ラインLw1は、第2の温度センサSt2を介装し、冷却塔5と熱交換器6を接続している。ラインLw2は、熱交換器6と熱交換器4とを接続している。ラインLw3は、冷却水ポンプ9と第1の温度センサSt1を介装し、熱交換器4と冷却塔5とを接続している。
冷却水ポンプ9は、明確には図示されてはいないが、正逆回転可能に構成されている。換言すれば、冷却水ポンプ9は、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水を、図1において時計方向に流すことも出来るし、反時計方向に流すことも出来る様に構成されている。
ここで、設置箇所の状況により、冷却水ポンプ9の回転方向を切り換えることが出来ない場合が想定される。その様な場合には、冷却水循環系統Lwの配管系統において、外部冷却水の流れを切り換える必要がある。
図2で示す第1実施形態の変形例は、冷却水ポンプ9の回転方向を切り換えることが出来ないため、冷却水循環系統Lwの配管系統において外部冷却水の流れを切り換えることが出来る様に構成されている。
図2において、ラインLw3には切換弁VLwa、VLwbが介装されており、ラインLw1には切換弁VLwc、VLwdが介装されている。切換弁VLwaと切換弁VLwdとは分岐ラインLb1によって連通されており、切換弁VLwbと切換弁VLwcとは分岐ラインLb2によって連通されている。
ここで切換弁VLwa、VLwb、VLwc、VLwdは、ラインを2方向に切換可能に構成されている。具体的には、切換弁VLwaは、温度センサSt1と冷却水ポンプ9とを連通する外部冷却水ラインLw3と、分岐ラインLb1とを切換可能である。切換弁VLwbは、外部冷却水ラインLw3と、分岐ラインLb2とを切換可能である。切換弁VLwcは、温度センサSt2と冷却塔5とを連通する外部冷却水ラインLW1と、分岐ラインLb1とを切換可能である。切換弁VLwdは、外部冷却水ラインLW1と、分岐ラインLb2とを切換可能である。
図3で後述する様に、ポンプ9、冷却塔5、熱交換器6、熱交換器4の順に外部冷却水を循環させる場合には、切換弁VLwc及びVLwdを温度センサSt2側に切り換え、切換弁VLwb及びVLwaを冷却ポンプ9側へ切り換える。その結果、ポンプ9、冷却塔5、温度センサSt2、切換弁VLwc、切換弁VLwd、熱交換器6、熱交換器4、温度センサSt1、切換弁VLwb、切換弁VLwaの順に、外部冷却水が循環する。
外部冷却水の循環方向を図3で示すのとは逆転させる場合には、切換弁VLwcを分岐ラインLb2側に切り換え、切換弁VLwdを分岐ラインLb1側に切り換え、切換弁VLwbを分岐ラインLb2側に切り換え、切換弁VLwaを分岐ラインLb1側に切り換える。その結果、外部冷却水は、ポンプ9、冷却塔5、切換弁VLwc、分岐ラインLb2、切換弁VLwb、温度センサSt1、熱交換器4、熱交換器6、温度センサSt2、切換弁VLwd、分岐ラインLb1、切換弁VLwaの順に循環する。
温度センサSt1、St2は、介装したラインLw3、Lw1を流れる冷却水温度を計測している。
温度センサSt1、St2で計測される冷却水温度が低下した場合に、前述した「高圧確保」の要請に応えられなくなり、冷媒が循環しなくなってしまう恐れが生じてしまう。そのため、図示の実施形態では、温度センサSt1、St2で計測される冷却水温度を、運転制御のパラメータとしている。
なお、図示の実施形態の制御において、温度センサSt1で計測される冷却水温度温度を制御パラメータとして用いることも可能であるし、温度センサセンサSt2で計測される冷却水温度を制御パラメータとして用いることも可能であり、両者を同時にパラメータとして用いることも可能である。
ヒートポンプシステム101は、制御手段としてコントロールユニット10を備えている。コントロールユニット10は、入力信号ラインSi1により温度センサSt1と接続されており、入力信号ラインSi1により温度センサSt2と接続されている。
また、コントロールユニット10は、制御信号ラインSo1により四方弁V1と接続されており、制御信号ラインSo2により三方弁V2と接続されており、制御信号ラインSo3により冷却水ポンプ9と接続されている。
図3は、ヒートポンプシステム101を冷房運転している状態であって、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水の水温(センサSt1、St2で計測された水温)が、適正な水温よりも低い状態を示している。
以下、図3を参照して、冷房運転時(で且つ外部冷却水の水温が低い状態)における各弁の切換、冷媒の流れ(太い実線)、エンジン排熱の流れ(太い1点鎖線)、冷却水循環系統Lwにおける冷却水の流れ(太い点線)の各々について、説明する。
冷房運転時には、四方弁V1は、ポートP1とポートP2とが連通し、ポートP3とポートP4とが連通している。また、三方弁V2はラインLh2とラインLh4とを連通させている。
図3において、冷媒循環系統Lcでは、コンプレッサ2で圧縮された高温高圧の気相冷媒は、コンプレッサ2の吐出口2oからラインLc1に吐出されて四方弁V1のポートP1に入る。そして、高温高圧の気相冷媒は、ポートP2とラインLc2を経由して、室外機である熱交換器4に流入する。高温高圧の気相冷媒は、熱交換器4内で、冷却水循環系統Lwを流れる冷却水と熱交換を行い、低温の高圧冷媒(高圧気液混合冷媒或いは高圧液相冷媒)となって、ラインLc3、分岐点B経由で、ラインLc4から3台の室内機3に流入する。
なお高圧冷媒は、室内機3に流入するまでの過程で、或いは図示しない減圧機構(例えば減圧弁)により、低圧の液相冷媒となる。
低温の液相冷媒は、室内機3内で、空調を行うべき室内の空気から気化熱を奪って、空調を行うべき室内を冷房する。室内空気から気化熱を奪った冷媒は、ラインLc4、合流点G1、ラインLc5を経由して四方弁V1のポートP4に流入する。
四方弁V1のポートP4に流入した冷媒は、ポートP3、ラインLc6を経由して、排熱回収器7に入る。
排熱回収器7に入った気液混合の冷媒は、排熱回収器7内で熱交換をすることなく、ラインLc7経由して、コンプレッサ2の吸入口2iに到達する。
そして、冷房運転の間、上述した循環サイクルを行う。
排熱循環系統Lhを流れる高温のエンジン冷却水は、エンジン1からラインLh1、三方弁V3、ラインLh2、三方弁V2、ラインLh4を経由して、熱交換器6に流入する。熱交換器6に流入したエンジン冷却水は、熱交換器6内で、冷却水循環系統Lwを流れる冷却水に対して、保有する熱量(エンジン排熱)を投入して、降温する。熱交換器6で熱交換を行い降温したエンジン冷却水は、ラインLh6、ラインLh8、ラインLh9を経由して、ガスエンジン1に戻る。
冷房運転時において、冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwでは、冷却水ポンプ9は作動している。冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwを流れる冷却水の温度は、温度センサSt1、St2(図1参照)によって計測されている。
図3で示す状態では、冷却塔5で冷却された外部冷却水は、ラインLw1経由で熱交換器6に入る。上述したように、熱交換器6では、冷却水によって排熱循環系統Lhを流れるガスエンジン1の冷却水(エンジン排熱)と熱交換を行い、ガスエンジン1の排熱が外部冷却水に投入される。
熱交換器6で温められた外部冷却水は、ラインLw2経由で熱交換器4に流入する。熱交換器4では、外部冷却水は既に熱交換器6によって温められているので、コンプレッサ2で加圧された冷媒が、熱交換器4で冷却されすぎてしまうことが防止される。
そのため、室外器により冷えすぎた冷媒によって冷媒が図21の矢印Aで示すように減圧され過ぎることは無く、したがって、冷媒循環系統における圧力差が維持され、冷媒が循環し難くなる事態は回避される。
外部冷却水は熱交換器4を出た後、ラインLw3経由で冷却塔5に戻される。そして、同様のサイクルを行う。
上述した様に、ラインLw1を流れる外部冷却水の水温は、温度センサSt2で計測され、ラインLw3を流れる外部冷却水は、温度センサSt1(図1参照)によって水温が計測される。
図示はされていないが、冷房運転時であって、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水の水温が適正な温度である場合には、
冷媒の流れ、エンジン排熱の流れは、図3に沿って上述したのと同様である。ただし、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水の流れる方向が、図3で示すのとは逆方向になり、図3において反時計方向に循環する。
すなわち、冷却水ポンプ9から吐出された冷却水は、熱交換器4を流れて冷媒を冷却し、熱交換器6でエンジン排熱によって加熱される。そして、冷却塔5に流入して冷却されて、冷却水ポンプ9に吸い込まれる。
冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水の水温が適正な温度である場合、外部冷却水を加熱する必要はない。
冷却水循環系統Lwにおける外部冷却水の流れを上述した様に(図3において反時計方向に循環する様に)すれば、外部冷却水が熱交換器6を流れる際にエンジン排熱で加熱されても、冷却塔5により直ちに冷却される。すなわち、エンジン排熱による加熱の影響を、冷却塔5により直ちに除去することが出来るのである。換言すれば、熱交換器6を介して冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水に捨てられたエンジン排熱は、直ちに冷却塔5で冷却される。
図4は、図1で示すヒートポンプシステムを、暖房運転している場合の状態を示している。
図4を参照して、暖房運転時における各弁の切換、冷媒の流れ(太い実線)、エンジン排熱の流れ(太い1点鎖線)、冷却水循環系統Lwにおける冷却水の流れ(太い点線)の各々について、説明する。
暖房運転時には、四方弁V1では、ポートP1とポートP4とが連通し、ポートP2とポートP3とが連通している。また、三方弁V2はラインLh2とラインLh7とを連通させている。
暖房運転時において、冷媒循環系統Lcでは、コンプレッサ2で圧縮された高温高圧の気相冷媒は、コンプレッサ2の吐出口2oからラインLc1に吐出されて、四方弁V1のポートP1に入る。そして、高温高圧の気相冷媒はポートP4からラインLc5、合流点G1を経由して、ラインLc4の室内機3に流入する。
高温高圧の気相冷媒は、室内機3において、暖房を行う室内の空気と熱交換を行い、室内の空気を暖める。室内空気を暖めた冷媒は降温されて、分岐点B、ラインLc3を経由し、ラインLc3上に設置された室外膨張弁(図示せず)にて減圧されて、熱交換器4に流入する。
熱交換器4内に入った冷媒は、冷却水と熱交換を行い、低圧液相冷媒となって、ラインLc2、四方弁V1、ラインLc6を経由して、排熱回収器7に入る。排熱回収器7において、排熱循環系統Lhを流れるガスエンジン1の排熱(冷却水)と冷媒とが熱交換され、ガスエンジン1の排熱が投入された冷媒は低圧気相冷媒となる。そして、コンプレッサ2の吸込口2iに戻される。以下、同様のサイクルを行う。
暖房運転時には、排熱循環系統Lhを流れる高温のエンジン冷却水は、エンジン1からラインLh1、三方弁V3、ラインLh2、三方弁V2、ラインLh7を経由して、排熱回収器7に流入する。排熱回収器7に流入したエンジン冷却水は、排熱回収器7内で、低温の液相冷媒を加熱して気化する。排熱回収器7で熱交換を行ったエンジン冷却水は、ラインLh7、合流点G3、ラインLh9を経由して、ガスエンジン1に戻される。
暖房運転時には、冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwにおいて、冷却水ポンプ9は作動せず、外部冷却水は冷却水循環系統Lw内を流れない。そして、冷媒が熱交換器4を通過する際に、熱交換を行わず、素通りをする。
熱交換器4で温められた外部冷却水は、ラインLw3経由で冷却塔5に戻されて、上述したサイクルを繰り返す。
次に図5を主に参照して、第1実施形態の制御について説明する。
図5のステップS1において、コントロールユニット10は、冷房か、暖房かを判断する。冷房であれば、ステップS2に進み、暖房であればステップS3に進む。
ステップS2(冷房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP2を連通させ、ポートP3とポートP4とを連通させ、ステップS4に進む。
一方、ステップS3(暖房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP4を連通させ、ポートP2とポートP3とを連通させ、三方弁V2を排熱回収器7側に切り換える(図4の状態)と共に、ポンプ9を停止して、ステップS8に進む。
ステップS4(冷房運転)では、冷却水循環系統Lwに介装した温度センサSt1、St2によって、温度センサSt1、St2を介装したラインの冷却水温度を計測し、ステップS5に進む。
ステップS5では、外部冷却水温度(t)がしきい値未満であるか否かを判断する。外部冷却水温度(t)がしきい値未満であれば(ステップS5がYES)、ステップS6に進む。
一方、外部冷却水温度(t)がしきい値以上であれば(ステップS5がNO)、ステップS7に進む。
ステップS6では、外部冷却水の加熱が必要と判断し、冷却水ポンプ9を、冷却塔5、熱交換器6、熱交換器(冷媒・水熱交換器)4の順に流れる方向(図3において、時計方向)に切り換える。そして、ステップS8に進む。
一方、ステップS7では、外部冷却水の加熱が不要と判断する。そして、図示は省略するが、冷却水ポンプ9を、冷却塔5、熱交換器(冷媒・水熱交換器)4、熱交換器6の順に流れる方向(図3において、反時計方向)に切り換える。そして、ステップS8に進む。
ステップS8では、コントロールユニット10は、運転を終了するか否かを判断する。運転を終了するのであれば(ステップS8がYES)、そのまま終了する。一方、運転を続行するのであれば(ステップS8がNO)、ステップS1まで戻り、ステップS1以降を繰り返す。
図1〜図5の第1実施形態によれば、冷房運転時において、外部冷却水の温度(温度センサSt1、St2の計測結果)が低温になり過ぎて、ヒートポンプの冷媒循環系統Lcにおける高圧側の圧力が低下し(図21の矢印A方向への移動量が大きくなり過ぎる状態)、冷媒の循環が困難になる恐れがある場合に、熱交換器6を介してエンジン排熱が外部冷却水に投入され、加熱される。
そして、エンジン排熱が投入されて昇温した外部冷却水が、室外機である熱交換器4に供給されるので、冷媒が冷却され過ぎることがなく、ヒートポンプの冷媒循環系統における高圧側の圧力が低下し過ぎてしまうことがないので、冷媒の循環が困難になることは防止される。
ここで、外部冷却水に供給される熱量はエンジン排熱であり、図22で示す従来技術の様に、別途設けたボイラー等で加熱する必要は無い。
図1〜図5の第1実施形態によれば、系外に排出されるエンジン排熱を有効利用することにより、外部冷却水の温度が低下し過ぎた場合に、ヒートポンプの冷媒循環が困難になることが防止されるが、その際に、加熱装置(ボイラー等)を別途設ける必要が無く、「外部冷却水の温度を昇温するためにのみ、熱エネルギーを使用する」という浪費を行う必要が無い。
次に、図6〜図10を参照して、第2実施形態について説明する。
図6において、第2実施形態のヒートポンプシステム全体を、符号102で示す。
図1〜図5の第1実施形態では、排熱回収器7は、四方弁V1のボートP3とコンプレッサ2の吸込口2iとを連通する冷媒ラインLc6、Lc7間に介装されている。
これに対して、図6〜図10の第2実施形態では、排熱回収器7は、冷媒ライン(バイパスライン)Lcbに介装されている。バイパスラインLcbは、冷媒ラインLc20が三方弁V4で分岐したラインの内、一方の分岐ラインである。
換言すれば、冷媒ラインLc20は、三方弁V4において、バイパスラインLcbと冷房ラインLc21とに分岐している。冷媒ラインLc20は、四方弁V1のポートP2と連通している。
また、バイパスラインLcbは、冷媒ラインLc30とLc31における合流点G4に接続されている。冷媒ラインLc30とLc31は、熱交換器(冷媒・水熱交換器)4と室内機3とを連通している。
なお、四方弁V1のポートP3とコンプレッサ2の吸入口2iは、冷媒ラインLc6で接続されている。
三方弁V4は、冷媒ラインLc20を流れる冷媒を、バイパスラインLcb(排熱回収器7側)と熱交換器4側との双方に、並行して流す様に切り換えることが出来る。
また、三方弁V4は、冷媒ラインLc20を流れる冷媒を、バイパスラインLcb(排熱回収器7側)か、熱交換器4側の何れか一方のみに流す様に切り換えることが出来る。
詳細は図7を参照して後述するが、図6〜図10の第2実施形態では、冷房運転時においても、外部冷却水温度が低温過ぎる場合には、エンジン排熱が排熱回収器7に供給される。
図7、図8を参照して、第2実施形態における冷房運転について説明する。
ここで、図7は外部冷却水温度が低温過ぎる場合を示しており、図8は外部冷却水温度が適正な範囲にある場合を示している。
冷房運転時において外部冷却水温度が低温過ぎる場合を示す図7において、四方弁V1は、ポートP1とポートP2とが連通し、ポートP3とポートP4とが連通している。
また、三方弁V2はラインLh2とラインLh5とを連通させている。
さらに三方弁V4は、ラインLc20を、バイパスラインLcbと、熱交換器4側のラインLc21との双方に連通している。
外部冷却水温度が低温過ぎる場合の冷房運転時において、冷媒循環系統Lcでは、コンプレッサ2で圧縮された高温高圧の気相冷媒は、コンプレッサ2の吐出口2oからラインLc1に吐出されて、四方弁V1のポートP1、ポートP2及びラインLc20経由で、三方弁V4に至る。
三方弁V4において、冷媒の一部はラインLc21経由で熱交換器4に向かい、残った冷媒はバイパスラインLcbを流れて排熱回収器7に入る。
熱交換器4に入った冷媒は、冷却水循環系統Lwの外部冷却水と熱交換を行い、降温する。一方、排熱回収器7に入った冷媒は、排熱循環系統のラインLh5を流れるガスエンジン1の冷却水からエンジン排熱が投入され、昇温する。
図7において、熱交換器4で降温した冷媒と、排熱回収器7で昇温された冷媒とは、合流点G4で混合される。その結果、冷媒循環系統を流れる冷媒の温度は、一定値以上に維持される。すなわち、外部冷却水温度が低温過ぎる場合においても、ラインLc31を流れる冷媒の温度及び圧力は所定値以上に維持される。それにより、冷媒循環系統Lcを流れる冷媒の圧力差が維持され、冷媒の循環が維持される。
図7において、合流点G4よりも室内機3から四方弁V1に至る領域(図7では左側の領域)における冷媒の流れは、図3における冷媒の流れと同様である。
排熱循環系統Lhを流れる高温のエンジン冷却水は、ガスエンジン1からラインLh1、三方弁V3、ラインLh2、三方弁V2、ラインLh5を経由して、排熱回収器7に流入する。排熱回収器7に流入したエンジン冷却水は、前述したように、排熱回収器7内で、ラインLcbを流れる冷媒を直接加熱する。
排熱回収器7で冷媒を加熱したエンジン冷却水は、ラインLh7、合流点G3、ラインLh9経由で、ガスエンジン1に戻される。
明確には図示されていないが、排熱回収器7に流れるエンジン排熱の熱量が大き過ぎる場合は、過剰な熱量を廃棄するために、三方弁V2の開度を調整して、エンジン冷却水(エンジン排熱)の一部を熱交換器6側へ流し、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水へ排出することが出来る様に構成されている。
冷媒循環系統Lwでは、外部冷却水温度が低温過ぎる冷房運転時においても、冷却水ポンプ9は作動している。冷却塔5で冷却された外部冷却水は、ラインLw3経由で熱交換器4に流入し、冷媒循環系統Lcを流れる冷媒を冷却する。
熱交換器4で熱交換を終えた外部冷却水は、ラインLw2、熱交換器6、ラインLw1経由で冷却塔5に戻される。この場合、熱交換器6においては、外部冷却水は熱交換を行うことなく、素通りしている。
外部冷却水温度が低温過ぎる場合における冷房運転を示す図7では、排熱回収器7において、エンジン排熱と冷媒とが、熱交換をしている。その結果、三方弁V4からバイパスラインLcb側に流れる冷媒に対して、ガスエンジンの排熱が直接投入される。
外部冷却水温度が低温過ぎて、熱交換器4側を流れる冷媒が冷却され過ぎたとしても、当該冷却され過ぎた冷媒は、排熱回収器7でガスエンジンの排熱が直接投入された冷媒と合流して、適正な温度まで昇温される。
その結果、冷媒循環系統Lcにおいて、冷媒が高圧の状態が維持され、冷媒の循環が困難になることも無くなる。
冷房運転時ではあるが、外部冷却水温度が適正な場合を示す図8において、ガスエンジン1の排熱は排熱回収器7には回されない。
以下、図8を参照して、外部冷却水温度が適正な場合におけるヒートポンプシステム102の冷房運転を説明する。
上述した通り、図8で示す状態では、外部冷却水温度が適正な範囲にある。そのため、図7とは異なり、冷媒に対してエンジン排熱を投入する必要は無い。
従って、三方弁V2はエンジン排熱を排熱回収器7側には供給せず、ラインLh4を経由して、熱交換器6側にエンジン排熱を供給する。エンジン排熱を排熱回収器7側に供給しないため、冷媒循環系統Lcに介装した三方弁V4は、排熱回収器7側のバイパスLcb側を閉鎖している。
図8において、排熱循環系統Lhでは、上述した様に、ガスエンジン1から出たエンジン冷却水が、ラインLh1、Lh2、三方弁V2、ラインLh4を経由して、熱交換器6に入る。
熱交換器6で熱交換を終えたエンジン冷却水は、ラインLh6、Lh8、Lh9を経由してガスエンジン1に戻る。
図8で示す状態では、本来ならば、エンジン排熱により外部冷却水を加熱する必要は無い。
ここで、図8においては、冷却水循環系統Lwは、熱交換器4を経由した外部冷却水が熱交換器6を経由し、冷却塔5に流入する様に流れている。したがって、熱交換器6でエンジン排熱を投入された外部冷却水は、冷却塔5で直ちに冷却される。そのため、熱交換器6で外部冷却水が加熱されることによる影響は存在しない。
図9は、第2実施形態に係るヒートポンプシステムを、暖房運転している場合の状態を示している。
図9では、排熱回収器7において、エンジン排熱が冷媒に直接投入される。
図9を参照して、ヒートポンプシステム102の暖房運転の状態を説明する。
暖房運転時における四方弁V1の各ポートの連通状態と、三方弁V2の連通状態は、第1実施形態の暖房時(図4)と同様である。三方弁V4は、ラインL21側を閉鎖している。
冷媒循環系統Lcでは、暖房運転時に、コンプレッサ2で圧縮された高温高圧の気相冷媒は、コンプレッサ2の吐出口2oからラインLc1に吐出されて、四方弁V1のポートP1に入る。そして、高温高圧の気相冷媒はポートP4からラインLc5、合流点G1経由でラインLc4の室内機3に流入する。
高温高圧の気相冷媒は、室内機3において、暖房を行う室内の空気と熱交換を行い、室内の空気を暖める。室内空気を暖めた冷媒は降温・減圧して、分岐点B、ラインLc31、合流点G4経由し、ラインLc3上に設置された室外膨張弁(図示せず)にて減圧された後、バイパスラインLcbに介装した排熱回収器7に流入する。
排熱回収器7に流入した冷媒は、ガスエンジン1の排熱循環系統Lhからエンジン1の排熱が投入される。そして、三方弁V4、ラインLc20、四方弁V1のポートP2、ポートP3、ラインLc6を経由して、コンプレッサ2に戻る。
図9において、排熱循環系統Lhを流れる高温のエンジン冷却水は、ガスエンジン1からラインLh1、三方弁V3、ラインLh2、三方弁V2、ラインLh5を経由して、排熱回収器7に流入する。排熱回収器7に流入したエンジン冷却水は、排熱回収器7内で、冷媒循環系統Lhを流れる冷媒に対して、直接、エンジン排熱を投入して加熱する。排熱回収器7で熱交換を行ったエンジン冷却水は、ラインLh7、合流点G3、ラインLh9を経由して、ガスエンジン1に戻される。
第2実施形態における、冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwの流れは、第1実施形態における冷却水循環系統(外部冷却水循環系統)Lwの流れと同様である。
図9で示す暖房運転に際して、冷却水循環系統Lwと冷媒循環系統Lcとは、熱的に遮断されている。
次に図10を主に参照して、第2実施形態の制御について説明する。
先ず、図10のステップS11では、コントロールユニット10は、冷房か、暖房かを判断する。冷房運転を行う場合にはステップS12に進み、暖房運転を行う場合にはステップS13に進む。
ステップS12(冷房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP2を連通させ、ポートP3とポートP4とを連通させ、ステップS14に進む。
一方、ステップS13(暖房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP4を連通させ、ポートP2とポートP3とを連通させる。三方弁V2、V4は共に排熱回収器7側に切り換え(図9の状態)、ステップS18まで進む。
ステップS14(冷房運転)では、冷却水循環系統Lwに介装した温度センサSt1、St2によって、温度センサSt1、St2を介装したラインの冷却水温度を計測し、ステップS15に進む。ステップS15では、外部冷却水温度tがしきい値未満であるか否かを判断する。外部冷却水温度tがしきい値未満であれば(ステップS15がYES)、ステップS16に進む。一方、外部冷却水温度tがしきい値以上であれば(ステップS15がNO)、ステップS17に進む。
ステップS16では、排熱により外部冷却水を加熱する必要があると判断し、三方弁V2を排熱回収器7側に連通させ、三方弁V4を、排熱回収器7側と、熱交換器4側との双方に連通させる。そしてステップS18に進む。
一方、ステップS17では、排熱による外部冷却水の加熱は不要と判断し、三方弁V2を熱交換器6側に連通させ、三方弁V4を熱交換器4側に連通させる。そしてステップS18に進む。
ステップS18では、運転を終了するか否かを判断する。運転を終了するのであれば(ステップS18がYES)、そのまま終了する。一方、運転を続行するのであれば(ステップS18がNO)、ステップS11まで戻り、ステップS11以降を繰り返す。
図6〜図10で示す第2実施形態によれば、冷房運転時において、外部冷却水温度が低温過ぎる場合に、熱交換器4を介装した冷媒ラインLc21、Lc30と、排熱回収器7を介装したバイパスラインLcbとで、冷媒がパラレルに流れる。そして、バイパスラインLcbを流れる冷媒には、排熱回収器7において、エンジン排熱が直接投入される。
そのため、外部冷却水により熱交換器4側を流れる冷媒が冷却され過ぎたとしても、排熱回収器7でエンジン排熱が直接投入された冷媒と合流することにより、冷媒の温度は上昇し、冷媒の圧力は昇圧される。その結果、冷媒循環系統Lcにおいて、冷媒が循環不能となってしまう事態が確実に防止される。
図6〜図10で示す第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図5で示す第1実施形態と同様である。
次に、図11〜図19を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図11において、第3実施形態のヒートポンプシステム全体を符号103で示す。
図6〜図10の第2実施形態では、室外器である熱交換器(冷媒・水熱交換器)4は、1つのみ設けられている。これに対して、図11〜図19の第3実施形態では、室外器(冷却水熱交換器、以下「熱交換器」と記載する)を2段(41、42)に構成している。すなわち、図11〜図19の第3実施形態は、冷媒循環系統Lcにおいて、2台の熱交換器41、42を配置した実施形態である。2台の熱交換器41、42を設けたことに伴い、図6〜図10の第2実施形態に対して、冷媒循環系統Lcと、冷却水循環系統Lwとが、以下に述べる様に相違する。
図11において、冷媒循環系統Lcでは、冷媒ラインLc21の端部に三方弁V5の図示しない1つのポートが接続される。三方弁V5の残ったポートにはラインLc22とラインLc25が接続されている。
ラインLc22は、第2の冷却水熱交換器42が連通している。ラインLc25には開閉弁V6が介装され、第1の冷却水熱交換器41が連通している。
第1の冷却水熱交換器41は、ラインLc30と連通している。第2の冷却水熱交換器42は、ラインLc24を介して、ラインLc30に形成された合流点G5に連通されている。
上述した点を除くと、図11の冷媒循環系統Lcは、図6で示すのと同様である。
第3実施形態のヒートポンプシステム103は、三方弁V5、開閉弁V6を適宜切り換えることにより、ラインLc21を流れる冷媒が、熱交換器41、42の両方を(並行して)流れる様にすることが出来るし、熱交換器41、42の何れか一方のみを流れる様にすることも可能である。
切換弁V4は、ラインLc20を流れる冷媒を、バイパスラインLcbとラインLc21とに並行して流す様に切り換えることが出来る。また、切換弁V4は、冷媒ラインLc20を流れる冷媒を、バイパスラインLcbと冷媒ラインLc21の何れか一方のみに流す様に切り換えることも出来る。
冷却水循環系統Lwには、第2の冷却水熱交換器42(熱交換器42)と、第1の冷却水熱交換器41(熱交換器41)とが介装されている。冷却水循環系統Lwにおいて、熱交換器42と熱交換器41は、ラインLw20によって接続されている。
図12〜図19を参照して後述する通り、図11で示す第3実施形態のヒートポンプシステム103によれば、温度センサSt1、St2の計測結果により、冷媒が熱交換器41、42の何れかを流れるべきであるかと、エンジン排熱が熱交換器6と排熱回収器7の何れを流れるべきであるのかが、コントロールユニット10により決定される。
図11〜図19の第3実施形態において、熱交換器41における熱交換量は、熱交換器42における熱交換量よりも大きい。
図12は、冷房運転時において、冷却水循環系統Lwを流れる外部冷却水の温度が適正な温度範囲にあり、冷媒循環系統Lcを流れる冷媒の循環が困難となる恐れが存在しない場合を示している。
ここで、「外部冷却水の温度が適正な温度範囲にある」ということは、温度センサSt1、St2で計測される外部冷却水温度が、第1のしきい値t1(図19参照)よりも高温である状態を意味している。
図12で示す場合には、外部冷却水の温度が低過ぎることはないので、冷媒は熱交換器41、42の両方を並行して流れている。即ち、三方弁V5は全ポートが連通し、開放弁V6は開放されている。また、エンジン排熱は、熱交換器6側を流れている。そして三方弁V4は、バイパスラインLcb側を閉鎖している。
冷媒循環系統Lcでは、コンプレッサ2で圧縮された高温高圧の気相冷媒は、コンプレッサ2の吐出口2oからラインLc1に吐出される。ラインLc1に吐出した冷媒は、四方弁V1のポートP1、ポートP2及びラインLc20経由で三方弁V4に入る。三方弁V4に入った冷媒の全量がラインLc21側のみに流れる。
そして、三方弁V5では、一部の冷媒がラインLc22経由で熱交換器42に向かい、残った冷媒はラインLc25を経由して熱交換器41に入る。熱交換器41、42に入った冷媒は、冷却水循環系統Lwの外部冷却水と熱交換を行い、ラインLc30を流れる。合流点G4よりも下流側(室内機3側)における冷媒の流れは、第2実施形態における冷房運転時(図7、図8)と同様である。
排熱循環系統Lhを流れる高温のエンジン冷却水の流れは、第2実施形態における通常の外部冷却水温度の冷房運転時(図8)と同様である。
また、冷媒循環系統Lwでは、外部冷却水の流れは、第2実施形態における通常の外部冷却水温度の冷房運転時(図8)と同様である。
図12で示す場合には、熱交換器6を介してエンジン排熱により外部冷却水を加熱する必要は無い。
この場合、冷却水循環系統Lwにおいては、熱交換器6に投入されたエンジン排熱は、冷却塔5により直ちに冷却されるので、熱交換器41、42においてエンジン排熱により外部冷却水が加熱されることの影響は無い。
図13は、図11のヒートポンプシステムを冷房運転している際に、外部冷却水温度が低下して、第1のしきい値(t1)以下となったが、第2のしきい値t2よりは高温となった場合を示している。
図13を参照して、外部冷却水温度が、第1のしきい値(t1)以下、第2のしきい値t2以上の範囲に有る場合の冷房運転状態を、図12の運転状態と対比させて説明する。
冷媒循環系統Lcでは、図12の運転状態に対して、三方弁V5から合流点G5までの冷媒の流れが異なる。
図13の状態では、三方弁V5は、ラインLc22側を閉鎖している。開閉弁V6は開放したままである。
図13においては、冷媒は熱交換量の大きい熱交換器41のみを流れ、熱交換量の小さい熱交換器42には流れない。
エンジン排熱は、図12と同様、熱交換器6側を流れる。冷却水循環系統Lwの流れも図12と同様である。
図13で示す状態では、冷媒が熱交換器42を流れないため、図12で示す状態に比較して、熱交換器42における熱交換量の分だけ、冷媒は冷却されない。
図14は、冷房運転時に外部冷却水温度が低下して、第2のしきい値(t2)以下となったが、第3のしきい値t3よりは高温の場合を示している。
図14を参照して、外部冷却水温度が、第2のしきい値(t2)以下であるが、第3のしきい値t3以上である場合の冷房運転状態を、図13と対比させて説明する。
図14において、冷媒循環系統Lcは、図13の運転状態に対して、三方弁V5から合流点G5までの冷媒の流れが異なる。
図14の状態では、三方弁V5は、ラインLc25側は閉鎖しているが、ラインLc22側は開放している。そして、開閉弁V6は開放したままであるが、閉鎖しても良い。
或いは、図14の状態において、三方弁V5の全ポート間を連通させ、開閉弁V6を閉鎖させても良い。
その結果、図14では、冷媒は熱交換量の小さな熱交換器42のみを流れ、熱交換量の大きい熱交換器41は流れない。
エンジン排熱は、図13と同様、熱交換器6側を流れる。冷却水循環系統Lwの流れも図13と同様である。
図13では熱交換量が大きい熱交換器41のみに冷媒が流れているが、図14では、熱交換量が小さい熱交換器42のみに冷媒が流れている。
そのため、図14の状態では、熱交換器42の熱交換量と、熱交換器41の熱交換量との差異の分だけ、外部冷却水により冷媒が冷却される熱量(冷熱)が減少する。すなわち、熱交換器42の熱交換量と、熱交換器41の熱交換量との差異の分だけ、冷媒は冷却されずに済む。
図15は、冷房運転時に外部冷却水温度が低下して、第3のしきい値(t3)以下となったが、第4のしきい値t4よりは高温である場合を示している。
図15を参照して、外部冷却水温度が、第3のしきい値(t3)以下、第4のしきい値t4以上の範囲である場合における冷房運転状態を、図12の運転状態と対比させて説明する。
図15において、冷媒循環系統Lcでは、図12の運転状態に対して、三方弁V4の開閉状態(各ポートの連通状態)が異なる。すなわち、図15では、三方弁V4は、バイパスラインLcbとラインLc21側の双方を開放している。
そして、排熱循環系統Lhにおけるエンジン排熱は、図12とは異なり、排熱回収器7側を流れる。換言すれば、三方弁V2は、排熱回収器7側(ラインLh5側)に切り換えられている。
冷却水循環系統Lwの流れは、図12と同様である。
図15では、冷媒は熱交換器41と熱交換器42の双方を通過するので、低温の外部冷却水により、冷却されてしまう。
しかし、図15では、冷媒循環系統Lcを流れる冷媒は、切換弁V4により、バイパスラインLcbと冷媒ラインLc21とに分岐している。したがって、循環する冷媒の全量が熱交換器41と熱交換器42を通過する訳ではない。冷媒の一部は、バイパスラインLcbを流れる。
そして、エンジン排熱は、熱交換器6は流れずに、排熱回収器7に供給される。
従って、図15の場合には、冷媒の一部(バイパスラインLcbを流れる冷媒)には、排熱回収器7において、エンジン排熱が直接投入される。
エンジン排熱が直接投入されて加熱された冷媒は、合流点G4において、熱交換器41と熱交換器42により降温した冷媒と合流する。そのため、熱交換器41と熱交換器42で過度に冷却されたとしても、合流後の冷媒の温度は一定以上に保たれ、従って、合流点G4よりも室内機側の領域では、冷媒の圧力は、冷媒の循環を維持できる程度まで高い状態に維持される。
図16は、冷房運転時に外部冷却水温度が低下して、第4のしきい値(t4)以下となったが、第5のしきい値t5よりは高温の場合を示している。
図16を参照して、外部冷却水温度が、第4のしきい値(t4)以下で第5のしきい値t5以上の範囲である場合の冷房運転状態を、図15の運転状態と対比させて説明する。
冷媒循環系統Lcでは、図15の運転状態に対して、三方弁V5から合流点G5までの冷媒の流れが異なる。
図16では、三方弁V5は、ラインLc22側を閉鎖している。開閉弁V6は開放したままである。
図16で示す状態では、図15と同様に、エンジン排熱は、排熱回収器7側を流れている。
しかし、図16では、冷媒循環系統Lcを流れる冷媒は、熱交換量の大きい熱交換器41のみを流れ、熱交換量の小さい熱交換器42は流れない。
冷媒が熱交換器42を流れないことにより、図16で示す状態では、図15で示す状態に比較して、熱交換器42における熱交換量の分だけ、冷媒は冷却されず、冷媒の圧力はその分だけ低下しなくて済む。
図17は、冷房運転時に外部冷却水温度がさらに低下して、第5のしきい値(t5)以下となった場合を示している。
図17を参照して、外部冷却水温度が、第5のしきい値(t5)以下の場合の冷房運転状態を、図16の運転状態と対比させて説明する。
冷媒循環系統Lcでは、図16の運転状態に対して、三方弁V5から合流点G5までの冷媒の流れが異なる。
図16の状態では、三方弁V5は、ラインLc25側を閉鎖し、開閉弁V6は開放したままである(開閉弁V6を閉鎖しても可)。
或いは、三方弁V5の全ポート間を連通させ、開閉弁V6を閉鎖させても良い。
係る状態(図16の状態)であれば、冷媒は熱交換量の小さな熱交換器42のみを流れ、熱交換量の大きい熱交換器41は流れない。従って、図17では、熱交換器42の熱交換量と、熱交換器41の熱交換量との差異の分だけ、冷媒は冷却されず、冷媒圧力は降下しなくなる。
ここで、第1のしきい値t1〜第5のしきい値t5は、ヒートポンプの詳細な使用や、設置条件、その他により、ケース・バイ・ケースで定められるべきである。そして、第1のしきい値t1〜第5のしきい値t5は、
t1>t2>t3>t4>t5 という制約を守る範囲で、適宜、選択することが出来る。
次に、図18を参照して、ヒートポンプシステム103の暖房運転の状態を説明する。
図18において、冷媒循環系統Lcの流れ及び排熱循環系統Lhは、第2実施形態の暖房運転(図9)と同様である。
また、冷却水循環系統Lwは、図9では1台のみ設けられている熱交換器4が、2段の熱交換器41、42に変更された点以外は、第2実施形態の暖房運転(図9)と同様である。図18においても、冷却水循環系統Lwと冷媒循環系統Lcとは、熱的に遮断されている。
図19は、第3実施形態における制御を示している。
以下、主として図19を参照しつつ、第3実施形態のシステム運転制御について説明する。
図19のステップS21において、コントロールユニット10は、冷房運転を行うか、暖房運転を行うかを判断する。冷房運転を行う場合にはステップS22に進み、暖房運転を行う場合にはステップS23に進む。
ステップS22(冷房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP2を連通させ、ポートP3とポートP4とを連通させ、ステップS24に進む。
一方、ステップS23(暖房運転)では、四方弁V1のポートP1とポートP4を連通させ、ポートP2とポートP3とを連通させる。三方弁V2、V4は共に排熱回収器7側に切り換え(図18の状態)、ステップS36まで進む。
ステップS24(冷房運転)では、冷却水循環系統Lwに介装した温度センサSt1、St2によって、冷却水循環系統Lwを循環する外部冷却水温度を計測し、ステップS25に進む。
ステップS25では、コントロールユニット10は、外部冷却水温度tが第1のしきい値t1以上であるか否かを判断する。
外部冷却水温度tが第1のしきい値t1以上の高温であれば(ステップS25がYES:t1≦t)、ステップS26に進む。外部冷却水温度tが第1のしきい値t1よりも低温であれば(ステップS25がNO:t<t1)、ステップS27に進む。
ステップS26(t1≦t)では、三方弁V2を熱交換器6側に連通させ、三方弁V4を、冷媒ラインLc21側に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器41、42の双方に冷媒が流れるようにする(図12の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS27(t<t1)では、外部冷却水温度(t)が、第2のしきい値t2以上であるか否か判断する。外部冷却水温度tが、第2のしきい値t2以上であれば(ステップS27がYES:t2≦t<t1)、ステップS28に進む。
外部冷却水温度tが、第2のしきい値t2よりも低温であれば(ステップS27がNO:t<t2)、ステップS29に進む。
ステップS28(t2≦t<t1)では、三方弁V2を熱交換器6側に連通させ、三方弁V4を、冷媒ラインLc21側に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器41のみに冷媒が流れるようにする(図13の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS29では、外部冷却水温度tが、第3のしきい値t3以上であるか否かを判断する。
外部冷却水温度tが、第3のしきい値t3以上であれば(ステップS29がYES:t3≦t<t2)、ステップS30に進む。一方、外部冷却水温度tが、第3のしきい値t3よりも低温であれば(ステップS29がNO:t<t3)、ステップS31に進む。
ステップS30(t3≦t<t2)では、三方弁V2を熱交換器6側に連通させ、三方弁V4を、冷媒ラインLc21側に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器42のみに冷媒が流れるようにする(図14の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS31では、外部冷却水温度tが、第4のしきい値t4以上であるか否かを判断する。外部冷却水温度tが、第4のしきい値t4以上であれば(ステップS31がYES:t4≦t<t3)、ステップS32に進む。一方、外部冷却水温度tが、第4のしきい値t4よりも低温であれば(ステップS31がNO:t<t4)、ステップS33に進む。
ステップS32(t4≦t<t3)では、三方弁V2を排熱回収器7側に連通させ、三方弁V4を、バイパスラインLcbと冷媒ラインLc21側の双方に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器41、と42の双方に冷媒が流れるようにする(図15の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS33では、外部冷却水温度tが、第5のしきい値t5以上であるか否かを判断する。外部冷却水温度tが、第5のしきい値t5以上であれば(ステップS33がYES:t5≦t<t4)、ステップS34に進む。一方、外部冷却水温度tが第5のしきい値t5よりも低温であれば(ステップS33がNO:t<t5)、ステップS35に進む。
ステップS34(t5≦t<t4)では、三方弁V2を排熱回収器7側に連通させ、三方弁V4をバイパスラインLcbと冷媒ラインLc21側の双方に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器41のみに冷媒が流れるようにする(図16の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS35(t<t5)では、三方弁V2を排熱回収器7側に連通させ、三方弁V4をバイパスラインLcbと冷媒ラインLc21側の双方に連通させる。また、三方弁V5と開閉弁V6を操作して、熱交換器42のみに冷媒が流れるようにする(図17の状態)。そしてステップS36に進む。
ステップS36では、コントロールユニット10は、運転を終了するか否かを判断する。運転を終了するのであれば(ステップS36がYES)、制御を終了する。一方、運転を続行するのであれば(ステップS36がNO)、ステップS21まで戻り、再びステップS21以降を繰り返す。
図11〜図19で示す第3実施形態によれば、冷媒と外部冷却水とで熱交換を行うための熱交換器を複数段(図11〜図19では2段)に分けて介装したので、図1〜図10で示す各実施形態に比較して、エンジン排熱を利用して冷媒の加熱する態様或いは冷媒に対する加熱量を、より細かく調節して、外部冷却水温度に対応した適切な制御を実現することが可能となる。
換言すれば、図11〜図19で示す第3実施形態では、負荷に応じて冷媒を確保することが、高精度で行われる。
図11〜図19で示す第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図10で示す実施形態と同様である。
なお、図11〜図19の第3実施形態において、室外機を構成する熱交換器41、42は、2段に分割したタイプが示されているが、室外機を構成する熱交換器を3段以上に分割して構成しても良い。
室外機を構成する熱交換器の分割数を多くすれば、冷却水温度や冷媒の状態に対応して、より細かい制御が可能となる。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
本発明の第1実施形態のブロック図。 第1実施形態の変形例のブロック図。 第1実施形態の冷房運転時の冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第1実施形態の暖房運転時の冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第1実施形態の制御を説明するフローチャート。 第2実施形態のブロック図。 第2実施形態の冷房運転時であって、外部冷却水温度が低い場合における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第2実施形態の冷房運転時であって、外部冷却水温度が適正な範囲にある場合における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第2実施形態の暖房運転時の冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第2実施形態の制御を説明するフローチャート。 第3実施形態のブロック図。 第3実施形態の冷房運転時の一態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 図12とは別の態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 図12、図13とは別の態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 図12〜図14とは別の態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 図12〜図15とは別の態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 図12〜図16とは別の態様における冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第3実施形態の暖房運転時の冷媒、エンジン排熱、外部冷却水の流れを説明するブロック図。 第3実施形態の制御を説明するフローチャート。 従来のヒートポンプの概要を示すブロック図。 図20のヒートポンプの特性を示すモリエル線図。 コンプレッサを電動機で駆動するタイプのヒートポンプを示すブロック図。
符号の説明
1・・・機械的駆動源/ガスエンジン
2・・・圧縮機械/コンプレッサ
3・・・室内機
4・・・室外器/冷媒・水熱交換器/熱交換器
5・・・冷却塔
6・・・熱交換器
7・・・排熱回収器
8・・・排熱循環ポンプ/循環ポンプ
9・・・冷却水循環ポンプ/循環ポンプ
10・・・制御手段
Lc・・・冷媒循環系統
Lh・・・エンジン排熱循環系統/排熱循環系統
Lw・・・冷却水循環系統
St1・・・第1の温度センサ/温度センサ
St2・・・第2の温度センサ/温度センサ
V1・・・四方弁
V2・・・第1の三方弁/三方弁
V3・・・第2の三方弁/三方弁
V4・・・第3の三方弁/三方弁
V5・・・第4の三方弁/三方弁
V6・・・開閉弁
101・・・ヒートポンプシステム

Claims (1)

  1. 機械的駆動源により駆動する圧縮機械を有し、室外機が冷却水により冷却されるヒートポンプシステムにおいて、冷媒が循環する冷媒循環系統と、機械的駆動源の排熱が流れる循環系統と、冷却水が循環する冷却水循環系統とを有し、冷媒循環系統には冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れ方向を切り換える切換装置が介装されており、冷却水循環系統には冷却装置が介装されていると共に、冷却水の温度を計測する計測装置が設けられており、機械的駆動源の排熱を冷却水に投入する第1の熱交換機と、機械的駆動源の排熱を冷媒に投入する第2の熱交換器と、制御装置とを備え、制御装置は、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度よりも低温となった場合に、機械的駆動源の排熱を冷却水或いは冷媒に投入する制御を行う様に構成されており、前記冷却水循環系統には冷却水用ポンプが介装されており、該冷却水用ポンプは冷却水循環系統における冷却水の流れ方向を切換可能に構成されており、前記制御装置は、冷房運転時には機械的駆動源の排熱は第1の熱交換機を流れ、暖房運転時には機械的駆動源の排熱は第2の熱交換器を流れ、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度以上である場合には、冷却水循環系統における冷却水は第1の熱交換機から冷却装置に流れ、冷房運転時に冷却水の温度が所定温度よりも低温となった場合には、冷却水循環系統における冷却水は第1の熱交換機から室外機に流れる制御を行う様に構成されていることを特徴とするヒートポンプシステム。
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