JP4948193B2 - ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4948193B2
JP4948193B2 JP2007026966A JP2007026966A JP4948193B2 JP 4948193 B2 JP4948193 B2 JP 4948193B2 JP 2007026966 A JP2007026966 A JP 2007026966A JP 2007026966 A JP2007026966 A JP 2007026966A JP 4948193 B2 JP4948193 B2 JP 4948193B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honeycomb
face
aggregate
heating
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007026966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007254272A (ja
Inventor
孝文 星野
浩二 高橋
知憲 坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2007026966A priority Critical patent/JP4948193B2/ja
Publication of JP2007254272A publication Critical patent/JP2007254272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4948193B2 publication Critical patent/JP4948193B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)

Description

本発明は、ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造に関する。
バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排ガス中に含有されるスス等のパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。
そこで、排ガス中のパティキュレートを捕集して、排ガスを浄化するフィルタとして多孔質セラミックからなるハニカム構造体を用いたセラミックフィルタが種々提案されている。
図2は、このようなセラミックフィルタの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(a)は、上記セラミックフィルタを構成するハニカム焼成体を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、そのA−A線断面図である。
セラミックフィルタ130では、図3に示すようなハニカム焼成体140がシール材層(接着剤層)131を介して複数個結束されてセラミックブロック133を構成し、さらに、このセラミックブロック133の外周にシール材層(コート層)132が形成されている。
また、ハニカム焼成体140は、図3に示すように、長手方向に多数のセル141が並設され、セル141同士を隔てるセル壁143がフィルタとして機能するようになっている。
すなわち、ハニカム焼成体140に形成されたセル141は、図3(b)に示すように、排ガスの入口側又は出口側の端部のいずれかが封口材層142により目封じされ、一のセル141に流入した排ガスは、必ずセル141を隔てるセル壁143を通過した後、他のセル141から流出するようになっており、排ガスがこのセル壁143を通過する際、パティキュレートがセル壁143部分で捕捉され、排ガスが浄化される。
従来、このようなセラミックフィルタ130を製造する際には、例えば、まず、セラミック粉末とバインダと分散媒液等とを混合して湿潤混合物を調製する。そして、この湿潤混合物をダイスにより連続的に押出成形し、押し出された成形体を所定の長さに切断することにより、角柱形状のハニカム成形体を作製する。
次に、得られたハニカム成形体を乾燥させ、その後、所定のセルに目封じを施し、セルのいずれかの端部が封口材層により封止された状態とした後、脱脂処理及び焼成処理を施し、ハニカム焼成体を製造する。
この後、シール材ペースト層を介して複数のハニカム焼成体を一体化させることにより、ハニカム集合体を作製する。そして、このハニカム集合体の端面を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させ、次いで、シール材ペースト層全体を乾燥することにより、ハニカム集合体にシール材層(接着剤層)を形成する。
次に、シール材層(接着剤層)が形成されたハニカム集合体に、切削機等を用いて円柱、楕円柱等の所定の形状に切削加工を施してセラミックブロックを形成し、最後に、セラミックブロックの外周にシール材ペーストを塗布してシール材層(コート層)を形成することにより、セラミックフィルタの製造を終了する。
上記のように製造したセラミックフィルタは、通常、ケーシング内に収納された状態で使用される。
なお、本明細書において、ハニカム成形体、ハニカム焼成体、ハニカム集合体、セラミックフィルタ及びハニカム構造体のいずれの形態においても、外形状を成す面のうち、セルが露出している面を端面といい、端面以外の面を側面という。
上述したようなセラミックフィルタの製造方法において、ハニカム集合体の端面を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる方法として、例えば、特許文献1には、複数のセラミック構造体の側面同士を接合材を介在させた状態で、セラミック構造体同士が近付く方向に圧力を付与し、複数のセラミック構造体を含む積層体の端面から押出された接合材を除去した後、積層体の端面付近の接合材を乾燥させるセラミック構造体の接合方法が開示されている。
特開2004−291270号公報
特許文献1には、特定の条件で熱風を照射することにより、端面近傍の接合材を乾燥させている。
しかしながら、熱風を照射することで接合材を乾燥させる場合には、端面全体に、特定の温度で特定の時間、均一に熱風を照射することは困難であり、熱風を均一に照射することができず、同一端面内の異なる領域において熱風の照射具合が異なる場合には、一部の領域でのみ接合材の乾燥が進行しすぎたり、一部の領域のみが未乾燥の状態となることがあり、これらに起因して接合材層の引け(凹み)が生じる場合があった。そして、このようにして接合材層の引け(凹み)が生じたハニカム構造体は、最終製品として要求される機能や外観が劣るものであった。
また、セラミック構造体同士の接合位置がズレていた場合には、別途、そのズレを修正する工程を行う必要があった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、ハニカム集合体の端面に加熱器具を押し当てて加熱乾燥させることで、形成後のシール材層に発生する引け(凹み)を極めて小さくすることができるハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、このような端面乾燥方法をとり入れたハニカム構造体の製造方法を見出した。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法は、複数の柱状のハニカム焼成体が、その側面に形成されたシール材ペースト層を介して一体化されたハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥方法であって、
上記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
上記ハニカム集合体を上記保持治具で保持した後、上記ハニカム集合体の端面に、上記加熱器具移動装置により上記加熱器具を移動させて400〜600Nで押し当て、上記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることを特徴とする。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法において、上記端面加熱装置は、上記加熱器具を2つ備え、
上記ハニカム集合体の両端面に同時に上記加熱器具を400〜600Nで押し当てることにより、上記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることが望ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製し、このハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体とした後、複数の上記ハニカム焼成体を、その側面に形成したシール材ペースト層を介して一体化することによりハニカム集合体を作製し、このハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥工程を行い、さらに、上記ハニカム焼成体の側面のシール材ペースト層全体を乾燥させるハニカム構造体の製造方法であって、
上記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
上記ハニカム集合体を上記保持治具で保持した後、上記ハニカム集合体の端面に、上記加熱器具移動装置により上記加熱器具を移動させて400〜600Nで押し当て、上記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる端面乾燥工程を行うことを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記端面加熱装置は、上記加熱器具を2つ備え、
上記端面乾燥工程では、上記ハニカム集合体の両端面に同時に上記加熱器具を400〜600Nで押し当てることにより、上記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることが望ましい。
本発明の端面加熱装置では、ハニカム集合体の端面に加熱器具を押し当てることができるため、上記端面近傍に存在するシール材ペースト層のみを効率よく、かつ、均一に乾燥させることができ、形成後のシール材層に発生する引け(凹み)を極めて小さくすることができる。
また、加熱器具を2つ備えた本発明の端面加熱装置を用いると、ハニカム集合体の両端面に同時に加熱器具を押し当てることにより両端面近傍のシール材ペースト層を同時進行で乾燥させることができるので、乾燥時間を短縮することができ、また、両端面における乾燥度合いを均質化させることができる。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、本発明の端面加熱装置を用いてハニカム集合体の端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させるので、所定の端面状態を有するハニカム構造体等を効率的に作製することができる。
また、上述のように、複数のハニカム焼成体が一体化されたハニカム集合体において、各ハニカム焼成体の長手方向の位置がずれており、端面状態が整っていない場合がある。この場合においても、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、所定の圧力で加熱器具をハニカム集合体の端面に押し当てることで、ハニカム焼成体の長手方向のずれを修正することができるので、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させつつ、ハニカム集合体の端面の状態を整わせる(平坦化する)ことができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記ハニカム集合体の端面乾燥方法によりハニカム集合体の端面を乾燥させるので、端面の状態が整ったハニカム集合体を作製することができ、その後の工程を経て製造するハニカム構造体の機能や外観を担保するだけでなく、ハニカム構造体をケーシングに収納する際に、セル壁の破損等が生じることを有効に防止することもできる。
まず、本発明の端面加熱装置、及び、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法について図面を参照しながら説明する。
本発明の端面加熱装置は、複数の柱状のハニカム焼成体が、その側面に形成されたシール材ペースト層を介して一体化されたハニカム集合体の端面と略平行に配置される加熱器具、上記加熱器具を上記ハニカム集合体に対して移動せしめる加熱器具移動装置、及び、上記ハニカム集合体を保持するための保持治具を備えることを特徴とする。
また、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法は、複数の柱状のハニカム焼成体が、その側面に形成されたシール材ペースト層を介して一体化されたハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥方法であって、
上記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
上記ハニカム集合体を上記保持治具で保持した後、上記ハニカム集合体の端面に、上記加熱器具移動装置により上記加熱器具を移動させて押し当て、上記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることを特徴とする。
そして、上記ハニカム集合体の端面乾燥方法は、上記端面加熱装置を用いて好適に行うことができる。
本明細書において、柱状とは、円柱状、楕円柱状、多角柱状等の任意の柱形状をいう。
本発明の端面加熱装置による加熱対象はハニカム集合体の端面及びその近傍(以下、両者を併せて端面近傍ともいう)であり、上記ハニカム集合体は、複数の柱状のハニカム焼成体が、その側面に形成されたシール材ペースト層を介して一体化された構成を有している。このようなハニカム集合体としては、具体的には、例えば、従来技術の説明において記載したようなハニカム集合体等が挙げられる。
また、本明細書においてハニカム集合体の端面近傍とは、ハニカム集合体の端面から3cm以内の領域をいう。
図1(a)〜(c)は、本発明に係る端面加熱装置を用いて、ハニカム集合体20の端面を加熱する様子を模式的に示す説明図である。以下では、まず、端面加熱装置を用いてハニカム集合体の端面を加熱する概略を簡単に説明し、その後、端面加熱装置の詳細について説明する。なお、図1(b)は、図1(a)の側面図である。
図1(a)、(b)に示す端面加熱装置1は、ハニカム集合体20の端面を加熱する前の準備段階(ハニカム集合体20を保持治具4で保持した段階)にある。端面加熱装置1が準備段階にあるときには、加熱器具2(図1(c)参照)の温度低下を防止するために、また、作業工程の安全性を確保するために、加熱器具2は、断熱板5及び断熱板取付部材6により覆われている。そして、加熱器具2による端面の加熱を行う際には、まず、図1(b)に示すように、ハニカム集合体20を保持した保持治具4を加熱器具2の位置まで移動させ、次いで、図1(a)に示す矢印の方向で断熱板5及び断熱板取付部材6を下降させ、図1(c)に示すように加熱器具2を露出させる。そして、最後にハニカム集合体20の端面を加熱器具2により加熱する(図1(c)参照)。
以下、端面加熱装置1について詳細に説明する。
本発明の端面加熱装置1は、加熱器具2、加熱器具移動装置3、及び、保持治具4を備える(図1(c)参照)。
端面加熱装置1では、図1(a)に示すように、ハニカム集合体20を保持するための保持治具4が中央に配置されており、この保持治具4の下部と、床の下側にある保持治具移動用ユニット12とが連結されている。
この保持治具移動用ユニット12には車輪が取り付けてあり、保持治具移動用シャフト11に沿ってスムーズにスライドさせることができるように構成されている。そして、保持治具移動用ユニット12を駆動シリンダ等(図示せず)によって移動させることにより、図1(b)に示すように、保持治具移動用ユニット12に連結された保持治具4を移動させることができる。
保持治具4を移動させる構成としては、上記構成に限定されず、保持治具移動用シャフト11に代えて、保持治具移動用ユニット12に取り付けられた車輪がちょうど嵌まるように構成されたレールを使用してもよく、また、車輪を使用せずに、保持治具移動用ユニット12に形成した貫通孔に保持治具移動用シャフト11を通してスライドさせるようにした構成でもよい。
また、保持治具4は、ハニカム集合体20を保持するために、図1(b)に示すようにL字状の保持面4aを有しているが、保持面4aの状態はこれに限定されず、例えば、図1(b)に示す状態から時計回りの方向に保持面を傾けた状態で、ハニカム集合体20を保持するように構成されていてもよい。また、保持面の形状はL字状に限定されず、例えば、矩形の一辺を削除した形状等であってもよい。
加熱器具2は、図1(c)に示すように、鉛直方向に配置された平板状の発熱体であり、ハニカム集合体20の端面と略平行になるように配設されている。また、2つの加熱器具2は、互いに略平行となるように対向して配置されている。
そして、加熱器具2は、加熱器具移動装置3により移動させることができるように構成されている。
従って、端面加熱装置1では、加熱器具2がハニカム集合体20の端面と略平行に配置されることとなり、加えて、2つの加熱器具2がハニカム集合体20の両端に略平行に配置されることとなる。
ここで、加熱器具とハニカム構造体の端面とが略平行に配置されているとは、加熱器具を、例えば、500Nでハニカム集合体の端面に押し当てた際に、加熱器具の加熱面とハニカム集合体の端面との間に1mm以上の隙間が存在しないことをいう。
また、2つの加熱器具がハニカム集合体の両端に略平行に配置されているとは、対向した加熱面を互いに近付け、加熱面同士を接触させた際に1mm以上の隙間が存在しないことをいう。
なお、加熱面とハニカム集合体の端面との隙間や、加熱面同士の隙間は、厚さ1mmの板を差し込める隙間があるか否かで判断する。
加熱器具移動装置3は、図1(b)及び(c)に示すように、鉛直方向に配置された加熱器具支持板7と、加熱器具支持板7に垂直に設けられた加熱器具支持部材8と、加熱器具2を移動させることができる加熱器具駆動軸10とを含んで構成されている。
加熱器具支持板7には、加熱器具支持軸9の位置と対応するように貫通孔(図示せず)が形成されており、これらの貫通孔の位置に合わせて筒状の加熱器具支持部材8が設けられている。そして、加熱器具支持部材8内及び上記貫通孔内には、加熱器具支持軸9が挿入されている。また、加熱器具支持軸9は、加熱器具支持部材8によって支持されており、加熱器具支持部材8の内部をスムーズにスライドすることができる。
ここで、加熱器具2は、主面が加熱器具支持軸9と垂直をなすように、その四隅が加熱器具支持軸9と固定され、その中央が加熱器具駆動軸10と連結している。
従って、図1(c)に示すように、加熱器具2と連結されたシリンダ等の加熱器具駆動軸10が作動することにより、加熱器具2を水平方向に自由に移動させることができる。
加熱器具移動装置3の構成としては上記の構成に限定されず、加熱器具2を鉛直方向に支持しつつ水平方向に移動させることができる限り、任意の構成を採用することができる。例えば、加熱器具2を加熱器具支持板7に固定し、加熱器具支持板7自体を移動させることにより加熱器具2を水平方向に移動させるという構成であってもよい。このような構成も本発明に含まれる。
加熱器具2としては特に限定されるものではなく、例えば、ハニカム集合体の端面に押し当てる面が、略均一な温度(通常、面内温度差で5℃以下)を有していればよく、ハニカム集合体20の端面に赤外線等を照射しつつ押し当てることができる器具であってもよく、ヒータ等の発熱素子を内蔵する板状体を含む器具であってもよい。
具体的には、例えば、本発明で用いる加熱器具2は、棒状のヒータが複数本埋設されたもの等が挙げられるが、これに限定されず、コイル状のヒータが複数本埋設されたものであってもよく、プレート状のヒータが埋設されたものであってもよい。
加熱器具2を構成する板状体は、熱伝導率が高く、かつ、少なくともハニカム集合体20より硬度の高い材料で構成されていればよい。加熱器具2を構成する材料としては、例えば、金属、セラミック等の高熱伝導率で高硬度の材料が挙げられる。
上記板状体は、加熱器具2のハニカム集合体20の端面との接触面において、平行度が0.1mm以下であることが望ましい。
加熱器具2の接触面の平行度が0.1mmを超えると、ハニカム集合体20の端面を加熱するために加熱器具2を上記端面に押し当てた際に、加熱器具2と端面とが接触する部分と接触しない部分とが生じることになり、端面の均一な加熱を行うことができないおそれがある。また、後述するように、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法において、所定の圧力で加熱器具2を上記端面に押し当てると、長手方向に垂直になるように端面を平坦化することができるが、上記平行度を満たさないと、長手方向に垂直でない端面が形成されるおそれがある。
なお、平行度は、JIS B 0621に基づいており、詳細には、鉛直平面に平行な二平面で上記接触面を挟んだときの、上記二平面の間隔をいう。
また、2枚の加熱治具が対向配置されている場合、各加熱治具の平行度の和は、0.2mm以下であることが望ましい。
また、加熱器具移動装置3には、上記部材の他、必要に応じて、加熱器具2の加熱温度を測定するための温度計や、加熱温度を制御するための温度制御装置、加熱器具2に負荷される圧力を計測するための圧力計等が備え付けられていてもよい。
本発明の端面加熱装置1は、ハニカム集合体20を保持治具4で保持しつつ、ハニカム集合体20の端面に、加熱器具移動装置3により、加熱器具2を押し当てるように構成されており、下記のようにしてハニカム集合体20の端面を加熱する。
まず、図1(a)、(b)に示すように、保持治具4でハニカム集合体20を保持する。そして、駆動用シリンダ等により保持治具移動用ユニット12を図1(b)に示す矢印の方向で移動させる。保持治具4は保持治具移動用ユニット12と連結されているので、保持治具移動用ユニット12の移動により保持治具4も移動し、この保持治具4の移動により、ハニカム集合体20を加熱器具2と当接可能な位置まで移動させることができる。
続いて、図1(a)に示す矢印の方向で、加熱準備状態の端面加熱装置1から断熱板5及び断熱板取付部材6を下降させて、図1(c)に示すように加熱器具2を露出させる。
次に、図1(c)に示すように、加熱器具移動装置3において加熱器具駆動軸10を駆動させることにより、ハニカム集合体20の端面まで加熱器具2を移動させ、上記端面に押し当てる。これにより、ハニカム集合体20の端面近傍に存在するシール材ペースト層の乾燥を行う。
このように、ハニカム集合体20の端面に平板状の加熱器具2を押し当て、端面に近い部分を先に乾燥させることにより、ハニカム集合体20の端面におけるシール材ペースト層に引け(凹み)が発生するのを有効に防止することができる。
ここで説明した端面加熱装置1の作動順序では、(1)まず、ハニカム集合体20を保持治具4で保持し、その後、(2)加熱器具2と当接する位置まで、ハニカム集合体20を移動させ、次に、(3)断熱板5及び断熱板取付部材6を下降させて、加熱器具2を露出させ、最後に、(4)ハニカム集合体20の端面に加熱器具2を押し当てることとしている。
しかしながら、端面加熱装置1の作動順序は、上記作動順序に限定されず、まず、断熱板5及び断熱板取付部材6を下降させて、加熱器具2を露出させ(上記手順(3))、その後、
ハニカム集合体20を保持治具4で保持し(上記手順(1))、次に、加熱器具2と当接する位置までハニカム集合体20を移動させて(上記手順(2))、最後に、ハニカム集合体20の端面に加熱器具2を押し当てること(上記手順(4))としてもよい。
また、端面加熱装置1では、加熱器具移動装置3を構成する加熱器具駆動軸10として、シリンダが用いられているが、シリンダの種類は特に限定されるものではなく、例えば、空圧シリンダであってもよく、油圧シリンダであってもよい。また、駆動機構としては、シリンダ以外にも、歯車機構や、ネジ機構であってもよい。
本発明の端面加熱装置は、ここまで説明したように、加熱器具を2つ備え、ハニカム集合体の両端面に同時に加熱器具を押し当てるように構成されていることが望ましい。
上記端面加熱装置が加熱器具を2つ備えており、ハニカム集合体の両端面に同時に加熱器具を押し当てるように構成されていると、両端面近傍のシール材ペースト層を同時進行で乾燥させることができるので、乾燥に要する時間を短縮することができ、また、両端面における乾燥の度合いのばらつきを低減させることができる。
しかしながら、本発明の端面加熱装置は、図1(c)に示すように、必ずしも加熱器具を2つ備えている必要はなく、加熱器具を1つだけ備えていてもよい。具体的には、例えば、図1(c)において2つ示している加熱器具の一方が、単なる押し当て板のような平板に置き換えられていてもよい。この場合、ハニカム集合体の一方の端面近傍のシール材ペースト層は、効率よく乾燥させることができる。
また、本発明の端面加熱装置は、必ずしもハニカム集合体の両端面を同時に加熱するように構成されていなくてもよい。
例えば、加熱器具をハニカム集合体の端面に押し当てた後、一方の端面ずつ加熱するように構成されていたとしても、各端面近傍のシール材ペースト層をそれぞれ効率よく乾燥させることができる。
次に、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法について説明する。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法において使用する端面加熱装置としては、すでに説明した本発明の端面加熱装置を好適に使用することができる。端面加熱装置の構成や作動順序については既に詳述しているので、ここでは操作方法や乾燥条件を中心に説明する。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法において、上記端面加熱装置は、上記加熱器具を2つ備え、上記ハニカム集合体の両端面に同時に上記加熱器具を押し当てることにより、上記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることが望ましい。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、ハニカム集合体の端面近傍のシール材ペースト層を1つの加熱器具2により一方の端面ごとに乾燥させてもよいが、2つの加熱器具2によって両端面近傍のシール材ペースト層を同時に乾燥させることにより、両端面の乾燥に要する時間を短縮することができ、さらに、両端面近傍のシール材ペースト層において同様の乾燥状態を達成することができる。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、上記加熱器具を、ハニカム集合体20の端面に、400〜600Nで押し当てることが望ましい。
本発明において、ハニカム集合体20は、図2及び3を参照して説明したように、複数のハニカム焼成体がシール材ペースト層を介して一体化された構成を有している。複数のハニカム焼成体を一体化する際には、それらの端面が実質的に同一平面にあるように一体化させるが、得られるハニカム集合体の長手方向において、一又は複数のハニカム焼成体の端面がハニカム集合体の端面より突出していたり、凹んでいたりする場合がある。
このような場合に、加熱器具2をハニカム集合体20の端面に上記圧力で押し当てることにより、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させると同時に、ハニカム集合体20におけるハニカム焼成体の端面の突出や凹みを修正することができ、ハニカム集合体の端面を平坦化することができる。
ここで、加熱器具2を押し当てる圧力が400N未満であると、ハニカム集合体20の端面を平坦化させるのに不充分な場合があり、一方、上記圧力が600Nを超えると、ハニカム集合体20の端面が破損するおそれがある。
加熱器具2の表面温度は、200℃以上、400℃未満であることが望ましい。
加熱器具2の表面温度が200℃未満であると、端面近傍のシール材ペースト層を充分に乾燥させることができず、一方、表面温度が400℃以上でも乾燥効率は有効に向上せず、端面乾燥処理が不経済となるおそれがある。また、乾燥温度が高くなると、形成したシール材層に気泡が生じる場合があり、この気泡の量が多くなると外観が損なわれたり、接着強度の低下や、クラックの発生等、信頼性を低下させる問題が発生することがあった。
また、ハニカム集合体20の端面に加熱器具2を押し当てて端面を加熱する時間は、20〜60秒であることが望ましい。
加熱器具2による端面の加熱時間が20秒未満であると、端面近傍のシール材ペースト層を充分に乾燥させることができず、一方、加熱時間が60秒を超えると、乾燥効率が有効に向上せずに不経済となるだけでなく、ハニカム集合体20の端面と加熱器具2とが付着するおそれもある。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、本発明の端面乾燥装置を用いて端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させるので、端面部分の形状が固定され、引け(凹み)等が発生することはなく、効率よくハニカム集合体の端面を平坦化することができる。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製し、このハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体とした後、複数の上記ハニカム焼成体を、その側面に形成したシール材ペースト層を介して一体化することによりハニカム集合体を作製し、このハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥工程を行い、さらに、上記ハニカム焼成体の側面のシール材ペースト層全体を乾燥させるハニカム構造体の製造方法であって、
上記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
上記ハニカム集合体を上記保持治具で保持した後、上記ハニカム集合体の端面に、上記加熱器具移動装置により上記加熱器具を移動させて押し当て、上記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる端面乾燥工程を行うことを特徴とする。
以下、本発明のハニカム構造体の製造方法について、工程順に説明する。
ここでは、構成材料の主成分が炭化ケイ素のハニカム構造体を製造する場合を例に、セラミック原料である炭化ケイ素粉末を使用した場合のハニカム構造体の製造方法について説明する。
勿論、ハニカム構造体の構成材料の主成分は、炭化ケイ素に限定されるわけではなく、他のセラミック原料として、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、チタン酸アルミニウム等の酸化物セラミック等が挙げられる。
これらのなかでは、非酸化物セラミックが好ましく、炭化ケイ素が特に好ましい。耐熱性、機械強度、熱伝導率等に優れるからである。なお、上述したセラミックに金属ケイ素を配合したケイ素含有セラミック、ケイ素やケイ酸塩化合物で結合されたセラミック等のセラミック原料も構成材料として挙げられ、これらのなかでは、炭化ケイ素に金属ケイ素が配合されたもの(ケイ素含有炭化ケイ素)が望ましい。
まず、セラミック原料として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末等の無機粉末と有機バインダとを乾式混合して混合粉末を調製するとともに、液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合して混合液体を調製し、続いて、上記混合粉末と上記混合液体とを湿式混合機を用いて混合することにより、成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
上記炭化ケイ素粉末の粒径は特に限定されないが、後の焼成工程で収縮の少ないものが好ましく、例えば、0.3〜50μmの平均粒径を有する粉末100重量部と0.1〜1.0μmの平均粒径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わせたものが好ましい。
ハニカム焼成体の気孔径等を調節するためには、焼成温度を調節する必要があるが、無機粉末の粒径を調節することにより、気孔径を調節することができる。
上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。
上記バインダの配合量は、通常、無機粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。
また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、混合原料粉末に含まれていなくてもよい。
また、上記湿潤混合物を調製する際には、分散媒液を使用してもよく、上記分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
さらに、上記湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
さらに、上記湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
また、ここで調製した、炭化ケイ素粉末を用いた湿潤混合物は、その温度が28℃以下であることが望ましい。温度が高すぎると、有機バインダがゲル化してしまうことがあるからである。
また、上記湿潤混合物中の有機分の割合は10重量%以下であることが望ましく、水分の含有量は8.0〜20.0重量%であることが望ましい。
上記湿潤混合物は、調製後搬送され、押出成形機に投入されることとなる。
上記湿潤混合物を押出成形機に投入した後は、押出成形により所定の形状のハニカム成形体とする。
次に、上記ハニカム成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させ、乾燥させたハニカム成形体とする。
ここで、切断装置を用いて作製したハニカム成形体の両端を切断する切断工程を行ない、ハニカム成形体を所定の長さに切断する。
次いで、必要に応じて、入口側セル群の出口側の端部、及び、出口側セル群の入口側の端部に、封止材となる封止材ペーストを所定量充填し、セルを目封じする。このセルの目封じの際には、ハニカム成形体の端面(すなわち切断工程後の切断面)に目封じ用のマスクを当てて、目封じの必要なセルにのみ封止材ペーストを充填する。
上記封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が30〜75%となるものが望ましく、例えば、上記湿潤混合物と同様のものを用いることができる。
上記封止材ペーストの充填は、必要に応じて行なえばよく、上記封止材ペーストを充填した場合には、例えば、後工程を経て得られたハニカム構造体をセラミックフィルタとして好適に使用することができ、上記封止材ペーストを充填しなかった場合には、例えば、後工程を経て得られたハニカム構造体を触媒担持体として好適に使用することができる。
次に、上記封止材ペーストが充填されたハニカム成形体を、所定の条件で脱脂(例えば、200〜500℃)に次いで、焼成(例えば、1400〜2300℃)することにより、全体が一の焼成体から構成され、複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、かつ、上記セルのいずれか一方の端部が封止されたハニカム焼成体(図3参照)を製造することができる。
上記ハニカム成形体の脱脂及び焼成の条件は、従来から多孔質セラミックからなるフィルタを製造する際に用いられている条件を適用することができる。
次に、ハニカム焼成体の側面に、シール材層(接着剤層)となるシール材ペーストを均一な厚さで塗布してシール材ペースト層を形成し、このシール材ペースト層の上に、順次他のハニカム焼成体を積層する工程を繰り返し、複数のハニカム焼成体が一体化されたハニカム集合体を作製する。
上記シール材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機バインダと無機繊維及び/又は無機粒子とからなるもの等が挙げられる。
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
上記有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
上記無機繊維としては、例えば、シリカ−アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバー等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。
上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等を挙げることができ、具体的には、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素からなる無機粉末等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケイ素が望ましい。
さらに、上記シール材ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
ハニカム焼成体を一体化させるには、上記のようにハニカム焼成体の側面にシール材ペースト層を形成して順次ハニカム焼成体を積層させて一体化することによりハニカム集合体としてもよく、また、スペーサー等を介在させてハニカム焼成体を組み上げておき、そのスペーサーにより形成される間隙にシール材ペーストを圧入してシール材ペースト層を形成し一体化することによりハニカム集合体としてもよい。
上記シール材ペーストを圧入してシール材ペースト層を形成して一体化する方法について説明しておく。
具体的には、例えば、図4に示したような筒状治具を備えたシール材ペースト圧入装置を用いてシール材ペーストを充填することができる。
図4(a)、(b)は、シール材ペーストを充填する際に使用する筒状治具を備えたシール材ペースト圧入装置を説明するための断面図である。(a)には、スペーサを介在させて組み上げられたハニカム焼成体(以下、ハニカム焼成体の積層体という)が内部に設置された圧入装置の長手方向に垂直な断面を示し、(b)には、ハニカム焼成体の積層体が内部に設置された圧入装置の長手方向に平行な断面を示す。
シール材ペースト圧入装置50は、内部にハニカム焼成体の積層体16を格納する内部空間502をもった筒状体501を具備する。この筒状体501の外側側面及び一方の外側端部にペースト供給室52、52′が取り付けられている。筒状体501には、この供給室52、52′と内部空間を連通する開口51、51′が形成されており、この開口51、51′(以下の説明では、より具体的に供給孔もしくは供給溝と表記する)を経由してシール材ペースト1400が側面及び一方の端部から同時に供給される。供給室52、52′には、シール材ペースト1400を押し出すための押し出し機構503、503′が取り付けられている。シール材ペースト圧入装置50には、開閉式の底板53が、供給室52′が取り付けられた側と反対側の端部に取り付けられている。底板53を閉じてハニカム焼成体の積層体16を構成するハニカム焼成体140間に形成された空隙151を封止すれば、シール材ペースト1400がハニカム焼成体の積層体の端面に付着することをより防止することができる。なお、図中152はスペーサである。
ただし、シール材ペースト充填時において、シール材ペースト圧入装置50内にシール材ペースト1400を圧入する際には、シール材ペースト圧入装置50内の気体をこのシール材ペースト圧入装置50の端面を通じて排出することとなるため、底板53は、通気性の材質からなるもの、又は、図4に示したように通気孔を有する気密性の材質からなるものである必要がある。
そして、通気孔を有する気密性の材質からなるものを用いる場合、圧入装置50内の気体は、矢印Cのように、ハニカム焼成体140の隔壁を通過し、さらに、ハニカム焼成体140から底板53の通気孔を通過して外部に排出されることとなる。
シール材ペースト圧入装置50としては、シール材ペースト圧入装置50の外側側面及び一方の外側端部と連通したペースト供給室52、52′を備えた筒状体であって、内周部にハニカム焼成体の積層体16を設置するか、内周部でハニカム焼成体の積層体16を組み上げることが可能なものであれば特に限定されず、例えば、分解可能な組立型の治具であってもよいし、一体型の治具であってもよく、また、内周部が所定の大きさ及び/又は形状の治具であってもよいし、内周部の大きさ及び/又は形状が変更可能で、内周面を狭めていくことによりハニカム焼成体の積層体16を締め付けることが可能な治具であってもよい。また、圧入装置50は、ペースト供給室52、52′が取り外し可能な組立型の治具であってもよい。
圧入装置50が分解可能な組立型の治具である場合や、内周部の大きさ及び/又は形状が変更可能な治具である場合には、ハニカム焼成体140を複数個組み上げてハニカム焼成体の積層体16を作製する工程を圧入装置50の内周部で行うことが可能である。もちろん、ハニカム焼成体の積層体16を作製した後に、圧入装置50の内周部にこれを設置してもよい。
ペースト供給室52、52′は、圧入装置50の外周部に設けられ、その室内にシール材ペースト1400を投入し、これを加圧することが可能な容器であれば特に限定されない。
また、供給孔51、51′の形状、大きさ及び数は特に限定されないが、ハニカム焼成体の積層体16を構成するハニカム焼成体140間に形成された空隙151と対応する位置に設ける必要があり、空隙151をシール材ペースト1400により漏れなく充填できるように一定間隔で設けられることが望ましい。なお、供給孔は、ペーストを均一に充填できるように、供給溝にすることがより望ましい。
なお、圧入装置50内にシール材ペースト1400を圧入する際の圧力は、圧入するシール材ペースト1400の量、粘度、供給孔の大きさ、位置及び数等に応じて適宜調整され、必要に応じて、圧入装置50の供給室52′が取り付けられた側と反対側の端面からの吸引を併用してもよい。
圧入装置50は、次のように使用される。
図4に示すように、ハニカム焼成体の積層体16を組み上げた後、これをシール材ペースト圧入装置50の中に格納し、次にペースト供給室52、52′から同時にシール材ペースト1400を注入する。あるいは、シール材ペースト圧入装置50の中でハニカム焼成体の積層体16を組み上げ、次にペースト供給室52、52′から同時にシール材ペースト1400を注入する。いずれの方法も使用することができる。
なお、図4に示したシール材ペースト圧入装置50では、筒状体501の外側側面及び一方の外側端部にペースト供給室52、52′が取り付けられており、この両者からシール材ペーストが圧入されるように構成されているが、上記ハニカム焼成体の積層体を構成するハニカム焼成体間にシール材ペーストを充填する場合には、上記筒状体の外側側面又は外側端部のいずれか一方からのみシール材ペーストを圧入することとしてもよい。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、このようにシール材ペーストを圧入してハニカム集合体としてもよい。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法では、このようにして作製したハニカム集合体に対し、ハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥工程を行う。
上記端面加熱装置としては、上述の本発明の端面加熱装置を好適に使用することができる。また、端面乾燥工程において行う端面乾燥方法としては、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法を好適に採用することができる。上記端面加熱装置及び端面乾燥方法の構成及び効果の詳細については既に説明しているので、ここでは省略する。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記端面加熱装置は、上記加熱器具を2つ備え、上記端面乾燥工程では、上記ハニカム集合体の両端面に同時に上記加熱器具を押し当てることにより、上記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることが望ましい。
ハニカム集合体の両端面に2つの加熱器具を同時に押し当てて、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることにより、両端面の乾燥に要する時間を短縮することができ、製造工程全体の効率を向上させることができる。さらに、両端面近傍のシール材ペーストにおいて同様の乾燥状態を達成することができるので、以降の工程を経て得られるハニカム構造体において、所定の機能性を安定して確保することができる。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法では、上記加熱器具を、ハニカム集合体の端面に、400〜600Nで押し当てることが望ましい。
本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法で説明したように、ハニカム集合体の端面に上記圧力で加熱器具を押し当てると、ハニカム集合体の端面を平坦化することができる。従って、製品としてのハニカム構造体において所定の外観や機能性を効率よく達成することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、上記端面乾燥工程において端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させた後、ハニカム集合体をさらに乾燥し、ハニカム焼成体の側面のシール材ペースト層全体を乾燥させる。
シール材ペースト層全体を乾燥させるための乾燥方法としては、特に限定されず、例えば、マイクロ波乾燥、熱風乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の乾燥方法が挙げられる。
また、シール材ペースト層全体を乾燥させる際の乾燥条件も特に限定されず、例えば、乾燥方法として熱風乾燥を採用する場合には、100〜200℃の温度の熱風で、30〜60分間乾燥させるという乾燥条件が挙げられ、この乾燥条件によりシール材ペースト層全体を充分に乾燥させることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、シール材ペースト層全体を乾燥させるための乾燥方法がいずれの乾燥方法であっても、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法により端面近傍のシール材ペースト層を予め乾燥させているので、シール材ペースト層全体を乾燥させる際にも端面において凹み等が生じることを防止することができる。
次に、上記のようにシール材ペースト層を乾燥してシール材層(接着剤層)が形成されたハニカム集合体に、ダイヤモンドカッター等を用いて切削加工を施し、円柱形状のセラミックブロックを作製する。
そして、セラミックブロックの外周に上記シール材ペーストを用いてシール材層(コート材層)を形成することで、ハニカム焼成体がシール材層(接着剤層)を介して複数個接着された円柱形状のセラミックブロックの外周部にシール材層(コート材層)が設けられたハニカム構造体とすることができる。
その後、必要に応じて、ハニカム構造体に触媒を担持させる。上記触媒の担持は集合体を作製する前のハニカム焼成体に行ってもよい。
触媒を担持させる場合には、ハニカム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。
上記ハニカム構造体の表面にアルミナ膜を形成する方法としては、例えば、Al(NO等のアルミニウムを含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法、アルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、Ce(NO等の希土類元素等を含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液([Pt(NH(NO]HNO、白金濃度4.53重量%)等をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。
以上、説明した本発明のハニカム構造体の製造方法では、作業効率よくハニカム構造体を製造することができる。
また、上述した方法によりハニカム構造体を製造する場合、上記ハニカム集合体の端面乾燥方法によりハニカム集合体の端面を乾燥させるので、端面の状態が整ったハニカム集合体を作製することができ、その後の工程を経て製造するハニカム構造体の機能や外観を担保することができる。さらに、ハニカム構造体をケーシングに収納する際に、ハニカム構造体の端面が平坦化されているので、セル壁の破損等が生じることを防止することもできる。このように、本発明によれば、ハニカム構造体の製造工程全体の効率をも向上させることができる。
またここでは、ハニカム構造体として、排ガス中のパティキュレートを捕集する目的でも用いるハニカムフィルタ(セラミックフィルタ)を中心に説明したが、上記ハニカム構造体は、排ガスを浄化する触媒担体(ハニカム触媒)としても好適に使用することができる。
以下に実施例を掲げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
平均粒径10μmのα型炭化ケイ素粉末250kgと、平均粒径0.5μmのα型炭化ケイ素粉末100kgと、有機バインダ(メチルセルロース)と20kgとを混合し、混合粉末を調製した。
次に、別途、潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)12kgと、可塑剤(グリセリン)5kgと、水65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。
なお、ここで調製した湿潤混合物の水分含有量は、14重量%であった。
次に、搬送装置を用いて、この湿潤混合物を押出成形機に搬送し、押出成形機の原料投入口に投入した。
なお、押出成形機投入直前の湿潤混合物の水分含有量は、13.5重量%であった。
そして、押出成形により、図4に示した形状の成形体を作製した。
次に、マイクロ波乾燥機等を用いて上記生成形体を乾燥させた後、上記湿潤混合物と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填した。
次いで、再び乾燥機を用いて乾燥させた後、400℃で脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間で焼成を行なうことにより、気孔率が40%、平均気孔径が12.5μm、その大きさが34.3mm×34.3mm×150mm、セルの数(セル密度)が46.5個/cm、セル壁の厚さが0.20mmの炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
平均繊維長20μmのアルミナファイバ30重量%、平均粒径0.6μmの炭化ケイ素粒子21重量%、シリカゾル15重量%、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む耐熱性のシール材ペーストを用いて、複数のハニカム焼成体を一体化させてハニカム集合体を作製した。
作製したハニカム集合体の端面を図1に示す端面加熱装置を用いて乾燥させた。
具体的には、作製したハニカム集合体を保持治具4で保持し、加熱器具2に当接可能な位置まで移動させ、ハニカム集合体の端面に加熱器具2を押し当てて端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させた。
このときの加熱器具2の表面温度は300℃、加熱時間は40秒であり、また、押し当てる圧力は500Nであった。
また、本工程で使用した端面加熱装置について、各加熱器具の平行度は、それぞれ0.05mmであった。
次いで、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させたハニカム集合体を熱風乾燥機に投入し、最高温度180℃で40分間の条件で乾燥させることにより、ハニカム焼成体の側面のシール材ペースト層全体を乾燥させ、シール材層(接着剤層)が形成されたハニカム集合体を製造した。
(実施例2〜3、参考例1〜11)
上記加熱器具の乾燥操作条件を表1に示す条件にした以外は、実施例1と同様にして、シール材層が形成されたハニカム集合体を製造した。
(比較例1)
ハニカム集合体の端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させるのに、端面加熱装置を用いずに、熱風乾燥を採用し、乾燥条件として、180℃、5m/sの熱風を40秒間当てるという条件とした以外は、実施例1と同様にハニカム集合体を作製した。
(ハニカム集合体の端面の状態の観察)
上記手順で作製したハニカム集合体について、シール材層の引け(凹み)の状態を観察し、さらに、側面に目盛りが刻印された直径0.5mmの棒状体を引け(凹み)の部分に差し込むことにその大きさを測定した。なお、参考例10で作製したハニカム集合体については、シール材層が、ハニカム集合体の端面よりも盛り上がっており、その盛り上がり部分(凸部)高さは、上記棒状体を盛り上がった部分(凹み)に隣接させることにより測定した。
結果を表1に示す。
(ハニカム集合体の端面の平行度/図5(a)参照)
図5(a)に示したように、ハニカム集合体150の一方の端面150aが載置面151aと接するように、上面に平坦な載置面151aを備えた載置台150上に載置し、ハニカム集合体150を構成する各ハニカム焼成体の他方の端面の上記載置面からの距離を測定し、その最大値Hmaxと最小値Hminの差をハニカム集合体の平行度として算出した。
結果を表1に示す。
(ハニカム集合体の直角度/図5(b)参照)
ハニカム集合体を上記載置台151上に載置した状態で、その側面を撮像し側面画像160を得た。次いで、この側面画像160の外側に、上記載置面と垂直な仮想161線を引き、この仮想線161と側面画像の外縁160bとの距離の最大値Lmaxと最小値Lminを測定し、その差を直角度として算出した。
なお、上記側面画像は、上記ハニカム集合体を上記載置面上で120°ずつ回転させることにより3枚撮像し、その3枚のそれぞれについて直角度を算出し、その平均値をハニカム集合体の直角度とした。
結果を表1に示した。
なお、図5(a)、(b)のそれぞれは、ハニカム集合体の平行度、及び、直角度を算出する方法を説明するための説明図である。
Figure 0004948193
実施例1〜3で作製したハニカム集合体は、その端面のシール材ペースト層の引け(凹み)がごくわずかあり、平行度及び直角度の数値も良好であった。
これに対し、参考例1、2、6、8で作製したハニカム集合体は、その端面のシール材層の引け(凹み)が実施例に比べて大きくなる傾向にあった。これは、端面乾燥が充分に進行しなかったためであると考えられる。
また、参考例3、7で作製したハニカム集合体は、その端面のシール材層に気泡が発生していた。これは、端面乾燥の温度が高かったためであると考えられる。
また、参考例4、9で作製したハニカム集合体は、端面の平行度が実施例に比べて劣るものであった。さらに、参考例9で作製したハニカム集合体は、直角度も実施例に比べて劣るものであった。これは、加熱器具を押し付ける際の圧力が小さかったためであると考えられる。
また、参考例5で作製したハニカム集合体は、直角度が実施例に比べて劣るものであった。これは、加熱器具の平行度が実施例で使用したものよりも大きかったからであると考えられる。
また、参考例10で作製したハニカム集合体は、直角度及び端面の平行度が実施例に比べて劣るものであり、更に、シール材層には引け(凹み)が発生しておらず、逆に、シール材層はハニカム集合体の端面から突出していた。これは、加熱器具の平行度が大きいため、ハニカム集合体の端面と加熱器具との隙間が大きく、加えて加熱器具間の隙間も大きいためであると考えられる。
また、参考例11で作製したハニカム集合体では、ハニカム焼成体の端面の一部に小さな欠けが発生しているものがあった。これは、加熱器具をハニカム集合体の端面に押し当てる際の圧力が大きかったためであると考えられる。
なお、各参考例で作製したハニカム集合体は、その特性が実施例で作製したハニカム集合体に比べれば劣るものの、製品中間体として充分使用することができなるものであった。
一方、比較例で作製したハニカム集合体の端面では、シール材ペースト層の引け(凹み)、平行度、及び、直角度がそれぞれ大きくなっており、製品中間体として使用することができない状態であった。
このように、本発明のハニカム集合体の端面乾燥方法により、シール材ペースト層の引け(凹み)等が極めて小さく、端面の状態が平坦化されたハニカム集合体を効率よく作製することができる。また、このようなハニカム集合体を使用することで、所定の基準を満たす端面の外観や機能性を有するハニカム構造体を製造することができ、従って、ハニカム構造体の製造工程全体の効率化を図ることができる。
図1(a)〜(c)は、本発明に係る端面加熱装置を用いて、ハニカム集合体の端面を加熱する様子を模式的に示す説明図である。 図2は、セラミックフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。 図3(a)は、上記セラミックフィルタを構成するハニカム焼成体を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、そのA−A線断面図である。 図4(a)、(b)は、シール材ペーストを充填する際に使用する筒状治具を備えたシール材ペースト圧入装置を説明するための断面図である。 図5(a)、は、ハニカム集合体の平行度を算出する方法を説明するための説明図であり、(b)は、ハニカム集合体の直角度を算出する方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 端面加熱装置
2 加熱器具
3 加熱器具移動装置
4 保持治具
5 断熱板
6 断熱板取付部材
7 加熱器具支持板
8 加熱器具支持部材
9 加熱器具支持軸
10 加熱器具駆動軸
11 保持治具移動用シャフト
12 保持治具移動用ユニット
20 ハニカム集合体

Claims (4)

  1. 複数の柱状のハニカム焼成体が、その側面に形成されたシール材ペースト層を介して一体化されたハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥方法であって、
    前記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
    前記ハニカム集合体を前記保持治具で保持した後、前記ハニカム集合体の端面に、前記加熱器具移動装置により前記加熱器具を移動させて400〜600Nで押し当て、前記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させることを特徴とするハニカム集合体の端面乾燥方法。
  2. 前記端面加熱装置は、前記加熱器具を2つ備え、
    前記ハニカム集合体の両端面に同時に前記加熱器具を400〜600Nで押し当てることにより、前記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる請求項1に記載のハニカム集合体の端面乾燥方法。
  3. セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製し、このハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体とした後、複数の前記ハニカム焼成体を、その側面に形成したシール材ペースト層を介して一体化することによりハニカム集合体を作製し、このハニカム集合体の少なくとも端面近傍を端面加熱装置により乾燥させる端面乾燥工程を行い、さらに、前記ハニカム焼成体の側面のシール材ペースト層全体を乾燥させるハニカム構造体の製造方法であって、
    前記端面加熱装置は、加熱器具、加熱器具移動装置及び保持治具を備え、
    前記ハニカム集合体を前記保持治具で保持した後、前記ハニカム集合体の端面に、前記加熱器具移動装置により前記加熱器具を移動させて400〜600Nで押し当て、前記ハニカム集合体の端面近傍を加熱し、端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる端面乾燥工程を行うことを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記端面加熱装置は、前記加熱器具を2つ備え、
    前記端面乾燥工程では、前記ハニカム集合体の両端面に同時に前記加熱器具を400〜600Nで押し当てることにより、前記ハニカム集合体の両端面の近傍を同時に加熱し、両端面近傍のシール材ペースト層を乾燥させる請求項3に記載のハニカム構造体の製造方法。
JP2007026966A 2006-02-24 2007-02-06 ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 Active JP4948193B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007026966A JP4948193B2 (ja) 2006-02-24 2007-02-06 ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007531519 2006-02-24
JP2007531519 2006-02-24
JP2007026966A JP4948193B2 (ja) 2006-02-24 2007-02-06 ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007254272A JP2007254272A (ja) 2007-10-04
JP4948193B2 true JP4948193B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=38628882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007026966A Active JP4948193B2 (ja) 2006-02-24 2007-02-06 ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4948193B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101773944B1 (ko) * 2016-04-18 2017-09-01 (주)오앤케이테크 세라믹 가열체 조성물
KR101822168B1 (ko) 2016-05-24 2018-01-25 (주)오앤케이테크 회전 트레이를 구비한 식품 건조기

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3971027B2 (ja) * 1998-06-25 2007-09-05 イビデン株式会社 セラミックス構造体の接合装置及び接合方法
JP4112899B2 (ja) * 2002-05-20 2008-07-02 日本碍子株式会社 ハニカム構造体の製造方法
JP4476557B2 (ja) * 2003-03-25 2010-06-09 日本碍子株式会社 セラミックス構造体の接合方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007254272A (ja) 2007-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2007096986A1 (ja) 端面加熱装置、ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法
EP1974884B1 (en) Method for manufacturing honeycomb structured body
JP2007230859A (ja) ハニカム構造体の製造方法
JP5105896B2 (ja) 乾燥用治具、ハニカム成形体の乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法
EP1832827B1 (en) Cooling apparatus for fired body, firing furnace, cooling method of ceramic fired body, and method for manufacturing honeycomb structured body
EP1835249A1 (en) Drying apparatus, drying method of ceramic molded body and method for manufacturing honeycomb structured body
EP1964655B1 (en) Method for manufacturing honeycomb structured body
WO2009101682A1 (ja) ハニカム構造体、排ガス浄化装置、及び、ハニカム構造体の製造方法
EP1975139B1 (en) Honeycomb structured body
EP2105183B1 (en) Honeycomb filter
WO2009101683A1 (ja) ハニカム構造体の製造方法
EP2062636A1 (en) Honeycomb structured body and method for manufacturing the same
US8349432B2 (en) Honeycomb structure and method for manufacturing honeycomb structure
JPWO2007039991A1 (ja) 押出成形用金型及び多孔質セラミック部材の製造方法
JP2008134036A (ja) 乾燥装置、セラミック成形体の乾燥方法及びハニカム構造体の製造方法
US9199188B2 (en) Method of manufacturing honeycomb structured body
WO2011064854A1 (ja) セラミック焼成体の製造方法及びハニカム構造体の製造方法
JP4982776B2 (ja) ハニカム構造体及び該ハニカム構造体の製造方法
JP4948193B2 (ja) ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法
JP2008175517A (ja) 焼成体用冷却機、焼成炉、セラミック焼成体の冷却方法、及び、ハニカム構造体の製造方法
JP5234970B2 (ja) ハニカム構造体、排ガス浄化装置、及び、ハニカム構造体の製造方法
JP5854729B2 (ja) セラミック焼成体の製造方法及びハニカム構造体の製造方法
JP2008133131A (ja) 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法
US11135739B2 (en) Manufacturing method of honeycomb structure
JP5749473B2 (ja) セラミック焼成体の製造方法及びハニカム構造体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110928

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4948193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250