JP2008133131A - 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008133131A JP2008133131A JP2007042765A JP2007042765A JP2008133131A JP 2008133131 A JP2008133131 A JP 2008133131A JP 2007042765 A JP2007042765 A JP 2007042765A JP 2007042765 A JP2007042765 A JP 2007042765A JP 2008133131 A JP2008133131 A JP 2008133131A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- honeycomb
- degreasing
- suction
- molded body
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Specific Conveyance Elements (AREA)
- Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
Abstract
【解決手段】複数のセラミック成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、セラミック成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、上記成形体移動機構により、複数のセラミック成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置することを特徴とする脱脂炉投入装置。
【選択図】図1
Description
そこで、排ガス中のパティキュレートを捕集して、排ガスを浄化するフィルタとして多孔質セラミックからなるハニカム構造体を用いたハニカムフィルタが種々提案されている。
また、ハニカム焼成体140は、図4(a)及び(b)に示すように、長手方向に多数のセル141が並設され、セル141同士を隔てるセル壁143がフィルタとして機能するようになっている。
目封じをされたハニカム成形体を脱脂炉に投入して、脱脂処理を行う。
次いで、脱脂されたハニカム成形体に焼成処理を施し、ハニカム焼成体を製造する。
複数のセラミック成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
セラミック成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
上記成形体移動機構により、複数のセラミック成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置することを特徴とする。
上記脱脂炉投入装置は、複数のハニカム成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
ハニカム成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
上記成形体移動機構により、複数のハニカム成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置した後、上記脱脂用治具を上記搬送テーブルにより上記脱脂炉に搬送して脱脂処理を行うことを特徴とする。
従って、脱脂炉処理を行うための脱脂炉投入工程において、迅速かつ効率的にセラミック成形体を投入することができるので、作業効率の向上や費用の削減を図ることができ、また、要求される品質にばらつきが発生することを防止することができる。
本発明の脱脂炉投入装置は、
複数のセラミック成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
セラミック成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
上記成形体移動機構により、複数のセラミック成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置することを特徴とする。
吸引機構によりセラミック成形体を損傷させることなく移動させることができ、また、アームが設けられていることにより、セラミック成形体の移動の自由度を向上させることができるので、セラミック成形体を破損等させることなく任意の配置態様で移動させることができる。
なお、成形体移動機構が移動させる対象としては、脱脂処理を要するセラミック成形体である限りその種類は限定されず、従来技術の説明で記載したハニカム成形体であってもよく、その他のセラミック成形体であってもよい。以下では、従来技術の説明で記載したハニカム成形体をセラミック成形体の例として説明する。
成形体移動機構20を構成するアーム50には、図1に示すように、吸引機構60が備え付けられており、この吸引機構60において、吸引部材61a及び吸引板61bが対向して水平方向に7枚並設されている。下側の吸引板61bには、セラミック成形体100に対して吸引力を及ぼすための吸引孔(図示せず)が形成されている。一方、上側の吸引部材61aの上部には2箇所にチューブ接続孔が設けられており、このチューブ接続孔を介してそれぞれチューブ62が接続されている。これらのチューブ62は、内部に空洞を有する角柱形状のチューブ分配部材64に集められている。そして、チューブ分配部材64には、吸気ダクト63が接続され、この吸気ダクト63が吸引装置(図示せず)に接続されている。
なお、本明細書において、吸引力とは、吸引機構における吸引系内部と、外部との圧力差のことをいう。
図2(a)は、吸引部材61aの間隔が最も短い状態を示した斜視図であり、図2(b)は、吸引部材61aの間隔が最も長い状態を示した斜視図である。なお、図2(a)及び(b)中、吸引板61bは省略している。
搬送テーブル30は、ベルトコンベアやチェーンコンベアのようなコンベア、レール上を走行する荷台等の任意の搬送機構である。また、脱脂用治具40は、成形体載置板41とマット42とからなり、セラミック成形体100は炭素繊維等で構成されたマット42を介して脱脂用治具40上に搭載されている。そして搬送テーブル30は、図1に示す矢印の方向に脱脂用治具を搬送し、セラミック成形体100を搭載した後、脱脂用治具40を脱脂炉(図示せず)に搬送する。
複数のセラミック成形体の間隔は、セラミック成形体のサイズ、脱脂温度、脱脂時間に依存するため一慨にはいえない。なお、上記間隔は広すぎると脱脂が進行しすぎることとなり、間隔が狭すぎると脱脂が不十分になる。そして、脱脂が進行しすぎたり、脱脂が不充分であると、脱脂体の強度にバラツキが発生しやすい傾向にある。
まず、前工程を経て得られたセラミック成形体100がコンベア31により搬送されてくると、成形体受取部80に集められる。成形体受取部80では、図1に示すように、セラミック成形体100が互いに接触する状態となるように配置される。
以上の手順を経ることで、本発明の脱脂炉投入装置によるセラミック成形体の脱脂炉への投入が完了する。なお、順次セラミック成形体を搭載するために、新たな脱脂用治具が、テーブル32により搬送テーブル30の位置まで送られる。
脱脂処理を施す前のセラミック成形体100は軟らかいので、吸引板61bを端面に当接して吸引すると、端面が変形したり破損したりするおそれがあるからである。成形体移動機構20においては、セラミック成形体100に対する吸引機構60の吸着面が、セラミック成形体100の端面ではなく側面であるので、端面の変形や破損等を引き起こすことなく効率的に移動させることができる。
特に、ハニカム成形体では、側面のほうが端面よりも面積が広く、加えて、ハニカム成形体において、その端面を吸着しようとすると、セルを介して空気を継続的に吸い込むこととなるため、吸着しにくい傾向にある。
吸引力が0.4kPa未満であると、吸引力が弱くてセラミック成形体を吸着して持ち上げることができず、一方、2.0kPaを超えると、セラミック成形体の強度が耐えきれずに破損するおそれがある。
セラミック成形体を吸着するための吸引力は、吸着の対象とするセラミック成形体の重量や形状によって適宜変更すればよく、例えば、セラミック成形体の吸着面が平面であり、その重量が210gである場合は、0.7〜2.0kPaの範囲であればよい。
セラミック成形体は、セラミック原料を成形し、この成形体を必要に応じて乾燥させて得られた状態であるので、軟らかく変形しやすい。成形体移動機構がセラミック成形体との接触部に緩衝部材を備えていると、当接や吸着の際のセラミック成形体の破損や変形等を有効に防止することができる。
緩衝部材がウレタン樹脂で構成されていると、吸引板とセラミック成形体との接触の際の衝撃を有効に抑制することができ、セラミック成形体が破損したり変形したりすることを防止することができる。
また、これらの材料からなる緩衝部材は、緻密体であってもよいし、発泡体であってもよい。
上記緩衝部材は、全体が上記した材料で構成されていてもよいし、上記材料からなるシート状物が、金属、樹脂又はセラミックからなる基材に張り付けられて構成されていてもよい。
なお、吸引板61bへの緩衝部材の取り付け位置は、セラミック成形体との接触面全体(吸引孔の部分を除く)であることが望ましい。セラミック成形体の不測の損傷を有効に防止することができるからである。また、緩衝部材として多孔質の緩衝部材を使用してもよく、この場合、吸引孔を含む接触面全体に緩衝部材を取り付けることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂炉投入装置により脱脂炉に投入して脱脂処理を行い、さらに、脱脂されたハニカム成形体を焼成処理することによりハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハニカム構造体の製造方法であって、
上記脱脂炉投入装置は、複数のハニカム成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
ハニカム成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
上記成形体移動機構により、複数のハニカム成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置した後、上記脱脂用治具を上記搬送テーブルにより上記脱脂炉に搬送して脱脂処理を行うことを特徴とする。
ここでは、構成材料の主成分が炭化ケイ素のハニカム構造体を製造する場合を例に、セラミック原料である炭化ケイ素粉末を使用した場合のハニカム構造体の製造方法について説明する。
勿論、ハニカム構造体の構成材料の主成分は、炭化ケイ素に限定されるわけではなく、他のセラミック原料として、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、チタン酸アルミニウム等の酸化物セラミック等が挙げられる。
これらのなかでは、非酸化物セラミックが好ましく、炭化ケイ素が特に好ましい。耐熱性、機械強度、熱伝導率等に優れるからである。なお、上述したセラミックに金属ケイ素を配合したケイ素含有セラミック、ケイ素やケイ酸塩化合物で結合されたセラミック等のセラミック原料も構成材料として挙げられ、これらのなかでは、炭化ケイ素に金属ケイ素が配合されたもの(ケイ素含有炭化ケイ素)が望ましい。
ハニカム焼成体の気孔径等を調節するためには、焼成温度を調節する必要があるが、無機粉末の粒径を調節することにより、気孔径を調節することができる。
上記バインダの配合量は、通常、無機粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、混合原料粉末に含まれていなくてもよい。
さらに、上記湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
また、上記湿潤混合物中の有機分の割合は10重量%以下であることが望ましく、水分の含有量は8.0〜20.0重量%であることが望ましい。
上記搬送装置で搬送された湿潤混合物を押出成形機に投入した後は、押出成形により所定の形状のハニカム成形体とする。
次に、上記ハニカム成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させ、乾燥させたハニカム成形体とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法で使用する脱脂炉投入装置は、上述の本発明の脱脂炉投入装置を好適に使用することができる。脱脂炉投入装置の詳細な構成は、すでに詳細に説明しているので、ここでは省略する。
吸引機構によりハニカム成形体の側面を吸着することから、端面の破損等を生じることなく複数のハニカム成形体を同時に脱脂用治具に載置することができる。また、複数のハニカム成形体を同時に吸着して載置することができるので、載置後のハニカム成形体の状態は全て略同一であり、均質な焼成処理を施すことができる。
押出成形後のハニカム成形体を乾燥させたハニカム成形体は、ある程度の強度を有するものの、焼成工程を経たハニカム焼成体より強度が弱く変形しやすいので、吸着したハニカム成形体の脱落を防止しつつ、吸着によるハニカム成形体の破損等を防止するために、上記範囲の吸引力でハニカム成形体を吸着することが望ましい。
上記間隔が3mm未満であると、脱脂が進行しにくいとともに、ハニカム成形体の脱脂処理の際に生じる水分やガスの影響を特に隣り合うハニカム成形体同士で受けやすく、均一な脱脂処理を施すことが困難となり、一方、10mmを超えると、脱脂が進行しすぎやすく、均一な脱脂が困難であるとともに、吸引部材の間隔を調整する駆動手段を含む吸引機構自体が大きくなって装置全体のランニングコストや設置スペースが増加したり、脱脂炉内のスペースを有効に利用することができなくなったりする。
脱脂用治具に載置したままハニカム成形体に焼成処理を施すことができれば、別途焼成処理用の治具にハニカム成形体を載置し直すための工程や装置が不必要となり、ハニカム構造体の製造工程全体の効率を向上させることができる。上記脱脂用治具は、焼成処理に耐えられる材料からなることが望ましく、その材料としては、例えば、炭素材料等が挙げられる。
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
次に、ダイヤモンドカッター等を用い、ハニカム焼成体がシール材層(接着剤層)を介して複数個接着されたハニカム焼成体の集合体に切削加工を施し、円柱形状のハニカムブロックを作製する。
触媒を担持させる場合には、ハニカム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。
上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、Ce(NO3)3等の希土類元素等を含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液([Pt(NH3)2(NO2)2]HNO3、白金濃度4.53重量%)等をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。
次いで、乾燥させたハニカム成形体の両端部を切断する切断工程を行う。
その後、集合型ハニカム構造体の製造と同様に、脱脂、焼成を行うことによりハニカムブロックを製造し、必要に応じて、シール材層(コート層)の形成を行うことにより、一体型ハニカム構造体を製造することができる。また、上記一体型ハニカム構造体にも、上述した方法で触媒を担持させてもよい。
また、上述した方法によりハニカム構造体を製造する場合、ハニカム成形体を脱脂炉に投入する際に、複数のハニカム成形体を同時に脱脂用治具に載置して、略同一条件で脱脂処理を施すことができるので、時間短縮や品質の均一化等を効率よく達成することができる。さらに、脱脂処理後にそのまま焼成処理を施すことで、一連の作業工程の流れをストリームライン化することができ、さらなる効率化を図ることができる。従って、本発明のハニカム構造体の製造方法では、その製造工程全体の効率をも向上させることができる。
またここでは、ハニカム構造体として、排ガス中のパティキュレートを捕集する目的でも用いるハニカムフィルタを中心に説明したが、上記ハニカム構造体は、排ガスを浄化する触媒担体(ハニカム触媒)としても好適に使用することができる。
平均粒径10μmのα型炭化ケイ素粉末250kgと、平均粒径0.5μmのα型炭化ケイ素粉末100kgと、有機バインダ(メチルセルロース)と20kgとを混合し、混合粉末を調製した。
次に、別途、潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)12kgと、可塑剤(グリセリン)5kgと、水65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。
なお、ここで調製した湿潤混合物の水分含有量は、14重量%であった。
なお、押出成形機投入直前の湿潤混合物の水分含有量は、13.5重量%であった。
そして、押出成形により、図4(a)及び(b)に示した形状(セルの封止なし)の成形体を作製した。
なお、ここで用いた脱脂炉投入装置は、ウレタン製の緩衝部材を備えている。
次いで、吸引装置を作動させて、1.2kPaの吸引力でハニカム成形体を吸着させた。
なお、ハニカム成形体の重量は、1個210gである。
ハニカム成形体の吸引力を表1の値に設定した以外は、実施例1と同様にハニカム焼成体を作製した。
吸引板に緩衝部材を備え付けることなくハニカム成形体を吸着した以外は、実施例1と同様にハニカム焼成体を作製した。
実施例1〜5で作製したハニカム焼成体について、その表面状態を肉眼によって観察し、変形や破損等の発生の状況を調べた。
なお、表面状態の観察では、変形、破損が全く観察されなかったものを「◎」、わずかな変形、破損が観察されたものを「○」、製品の品質を大きく損ねる破損、変形が観察されたものを「×」と評価した。
結果を表1に示す。
以下の点を除き、実施例1と同様にハニカム焼成体を作製した。
(i)押出成形により四角柱状に成形したハニカム成形体の断面の寸法、及び、吸引機構によりハニカム成形体を脱脂用治具内に載置する際のハニカム成形体同士の間隔を表2に示した値に設定したこと、
(ii)幅850mm×高さ1500mm×長さ23000mmの脱脂炉を用い、常圧の窒素雰囲気下(酸素濃度9vol%)で最高温度300℃に設定された脱脂炉内をコンベア速度140mm/minで脱脂用治具を通過させながらハニカム成形体を脱脂したこと、
(iii)幅1800mm×高さ1600mm×長さ29000mmの焼成炉を用い、常圧のアルゴン雰囲気下で最高温度2200℃に設定された焼成炉内をコンベア平均速度38mm/min(12分毎に460mm移動させる)で焼成用治具(脱脂用治具を焼成用治具として使用)を通過させながらハニカム成形体を焼成したこと。
実施例6〜20で作製したハニカム焼成体について平均気孔径及び破壊荷重を測定し、それらに及ぼすハニカム成形体の脱脂用治具内での載置間隔の影響を評価した。
平均気孔径は、ハニカム焼成体から1cmの幅の立方体を切り出してサンプルとし、JIS R 1655に準じ、水銀圧入法による細孔分布測定装置(島津製作所社製、オートポアIII 9405)を用い、細孔直径0.2〜500μmの範囲で細孔分布を測定し、そのときの平均細孔径を(4V/A)として計算し、平均気孔径を算出した。なお、サンプル数は1(N=1)であり、平均気孔径の設定値は11.0μmとした。
また、破壊荷重は、図5に示したテクスチャーアナライザーTA−XT2i(STABLE MICRO SYSTEM社製)を用いて、その破壊強度を下記の方法により評価した。すなわち、図5に示したテクスチャーアナライザー200の測定テーブル202上に、ハニカム焼成体を、側面が上面になるように載置し、その後、プローブ201を速度0.5mm/sで上面とした側面に降下させ、破壊時の圧縮荷重を測定した。なお、プローブ201としては、15mmφ円柱体の先に、先端に90°の円錐体が固定された形状で、全体の長さが50mmのプローブ(ステンレス製)を使用した。
結果を表2及び図6(a)及び(b)に示す。
図6(a)は、実施例6〜20のハニカム成形体における間隔と平均気孔径との関係を示すグラフであり、図6(b)は、実施例6〜20のハニカム成形体における間隔と破壊荷重との関係を示すグラフである。
これは、II群では、ハニカム成形体同士の間隔を2.5mmとして脱脂を行っていることから脱脂が進行しにくく、また、脱脂の際にハニカム成形体から生じる水分やガスの影響を受けて均一な脱脂処理を施すことができなかったことが原因であると考えられる。
これは、I群とは異なり、脱脂の際のハニカム成形体同士の間隔を15mmとしていることから、脱脂が進行しすぎ、均一な脱脂を行うことができなかったことに起因すると考えられる。
20 成形体移動機構
30 搬送テーブル
31 コンベア
32 テーブル
40 脱脂用治具
41 成形体載置板
42 マット
50 アーム
60 吸引機構
61a 吸引部材
61b 吸引板
62 チューブ
63 吸気ダクト
64 チューブ分配部材
65 支持板
66 駆動手段
67 昇降機構
68 転回機構
71 支持シャフト
72 支持シャフト連結板
74 結束リング
75 貫通孔
100 セラミック成形体
140 ハニカム焼成体
200 テクスチャーアナライザー
201 プローブ
202 測定テーブル
Claims (12)
- 複数のセラミック成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
セラミック成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
前記成形体移動機構により、複数のセラミック成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置することを特徴とする脱脂炉投入装置。 - 前記成形体移動機構には、複数のセラミック成形体を同時に吸着することができる吸引機構を備えたアームが設けられている請求項1に記載の脱脂炉投入装置。
- 前記吸引機構を備えたアームにおけるセラミック成形体の吸引力は、0.4〜2.0kPaである請求項2に記載の脱脂炉投入装置。
- 前記成形体移動機構は、前記セラミック成形体との接触部に緩衝部材を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の脱脂炉投入装置。
- 前記緩衝部材は、ウレタンからなるものである請求項4に記載の脱脂炉投入装置。
- セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂炉投入装置により脱脂炉に投入して脱脂処理を行い、さらに、脱脂されたハニカム成形体を焼成処理することによりハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハニカム構造体の製造方法であって、
前記脱脂炉投入装置は、複数のハニカム成形体を同時に移動可能な成形体移動機構と、
ハニカム成形体を搭載する脱脂用治具を脱脂炉に搬送する搬送テーブルとを備え、
前記成形体移動機構により、複数のハニカム成形体を間隔をあけて、脱脂用治具内に同時に載置した後、前記脱脂用治具を前記搬送テーブルにより前記脱脂炉に搬送して脱脂処理を行うことを特徴とするハニカム構造体の製造方法。 - 前記成形体移動機構には、複数のハニカム成形体を同時に吸着することができる吸引機構を備えたアームが設けられている請求項6に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記吸引機構を備えたアームにおけるハニカム成形体の吸引力は、0.4〜2.0kPaである請求項7に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記成形体移動機構は、前記ハニカム成形体との接触部に緩衝部材を備えている請求項6〜8のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記緩衝部材は、ウレタンからなるものである請求項9に記載のハニカム構造体の製造方法。
- 複数のハニカム成形体を脱脂用治具内に載置する際のハニカム成形体同士の間隔は、3〜10mmである請求項6〜10のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
- 前記脱脂処理が施されたハニカム成形体を前記脱脂用治具に載置した状態で、前記焼成処理を行う請求項6〜11のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007042765A JP2008133131A (ja) | 2006-03-08 | 2007-02-22 | 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008503712 | 2006-03-08 | ||
JP2007042765A JP2008133131A (ja) | 2006-03-08 | 2007-02-22 | 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008133131A true JP2008133131A (ja) | 2008-06-12 |
Family
ID=39558252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007042765A Pending JP2008133131A (ja) | 2006-03-08 | 2007-02-22 | 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008133131A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100951844B1 (ko) | 2009-08-31 | 2010-04-13 | 대우공업 (주) | 프레스 공정용 그리퍼장치 |
JP2011103782A (ja) * | 2009-11-13 | 2011-06-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 非アミノ有機酸生産菌および非アミノ有機酸の製造方法 |
CN107062907A (zh) * | 2016-12-29 | 2017-08-18 | 北京航空航天大学 | 一种带有快速对开炉门结构的铸造保温炉 |
KR20210112143A (ko) * | 2020-03-04 | 2021-09-14 | (주)제이에스아이 | 싸바리 포장을 위한 포장상자 공급장치 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61254418A (ja) * | 1985-04-30 | 1986-11-12 | Kawatetsu Techno Res Kk | 物品の整列積込み装置 |
JPH0291726U (ja) * | 1988-12-29 | 1990-07-20 | ||
JPH0359925U (ja) * | 1989-10-17 | 1991-06-12 | ||
JP2002002951A (ja) * | 2000-06-22 | 2002-01-09 | Toshiba Corp | 部品搬送方法およびその装置 |
JP2005119841A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-12 | Hitachi Zosen Corp | 容器整列装置 |
-
2007
- 2007-02-22 JP JP2007042765A patent/JP2008133131A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61254418A (ja) * | 1985-04-30 | 1986-11-12 | Kawatetsu Techno Res Kk | 物品の整列積込み装置 |
JPH0291726U (ja) * | 1988-12-29 | 1990-07-20 | ||
JPH0359925U (ja) * | 1989-10-17 | 1991-06-12 | ||
JP2002002951A (ja) * | 2000-06-22 | 2002-01-09 | Toshiba Corp | 部品搬送方法およびその装置 |
JP2005119841A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-12 | Hitachi Zosen Corp | 容器整列装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100951844B1 (ko) | 2009-08-31 | 2010-04-13 | 대우공업 (주) | 프레스 공정용 그리퍼장치 |
JP2011103782A (ja) * | 2009-11-13 | 2011-06-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | 非アミノ有機酸生産菌および非アミノ有機酸の製造方法 |
CN107062907A (zh) * | 2016-12-29 | 2017-08-18 | 北京航空航天大学 | 一种带有快速对开炉门结构的铸造保温炉 |
CN107062907B (zh) * | 2016-12-29 | 2022-10-14 | 北京航空航天大学 | 一种带有快速对开炉门结构的铸造保温炉 |
KR20210112143A (ko) * | 2020-03-04 | 2021-09-14 | (주)제이에스아이 | 싸바리 포장을 위한 포장상자 공급장치 |
KR102375310B1 (ko) | 2020-03-04 | 2022-03-17 | (주)제이에스아이 | 싸바리 포장을 위한 포장상자 공급장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7632452B2 (en) | Method for manufacturing honeycomb structure | |
US8161642B2 (en) | Holding apparatus and method for manufacturing honeycomb structure | |
EP1835249A1 (en) | Drying apparatus, drying method of ceramic molded body and method for manufacturing honeycomb structured body | |
US7842227B2 (en) | Drying jig, drying method of honeycomb molded body, and manufacturing method of honeycomb structured body | |
EP1854607B1 (en) | Method for manufacturing a honeycomb structured body | |
US20080111274A1 (en) | Degreasing jig assembling apparatus, degreasing jig disassembling apparatus, degreasing jig circulating apparatus, method for degreasing ceramic molded body, and method for manufacturing honeycomb structured body | |
EP2105183B1 (en) | Honeycomb filter | |
JP2007230859A (ja) | ハニカム構造体の製造方法 | |
JP2007320312A (ja) | 切断装置、ハニカム成形体の切断方法及びハニカム構造体の製造方法 | |
US20080236724A1 (en) | Method for manufacturing honeycomb structure | |
EP1975139A1 (en) | Honeycomb structured body | |
JP4987559B2 (ja) | 把持装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP2008133131A (ja) | 脱脂炉投入装置、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
EP2105181B1 (en) | Honeycomb structured body | |
JP2008134036A (ja) | 乾燥装置、セラミック成形体の乾燥方法及びハニカム構造体の製造方法 | |
EP2090559B1 (en) | Honeycomb structured body | |
JP2008145095A (ja) | 焼成用治具組立装置、焼成用治具分解装置、循環装置、セラミック成形体の焼成方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP2008168609A (ja) | 成形体切断装置、セラミック成形体の切断方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP5121237B2 (ja) | 乾燥用治具組立装置、乾燥用治具分解装置、乾燥用治具循環装置、セラミック成形体の乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP5057802B2 (ja) | ハニカム焼成体の検査方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP2008170139A (ja) | 脱脂用治具組立装置、脱脂用治具分解装置、脱脂用治具循環装置、セラミック成形体の脱脂方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP4948193B2 (ja) | ハニカム集合体の端面乾燥方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP2007232352A (ja) | 脱脂用治具、セラミック成形体の脱脂方法、及び、ハニカム構造体の製造方法 | |
JP5111139B2 (ja) | 多孔質炭化ケイ素焼結体の製造方法 | |
JP2008132754A (ja) | ハニカム構造体の製造方法、ハニカム成形体受取機及びハニカム成形体取出機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120403 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120531 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121120 |