JP4946388B2 - 工具交換装置 - Google Patents

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本発明は、工作機械の工具交換装置に関し、詳細には、工作機械の主軸に装着された工具と、待機位置にある他の工具とを交換する工具交換装置に関する。
従来より、工作機械の主軸に装着された工具と、工具マガジンに収納され、待機位置にある工具とを把持して交換することができる工具交換装置が知られている。例えば、上下方向に延設された旋回軸と、該旋回軸の下端に直交して連結され、旋回軸の軸線周りに旋回する工具交換アームとを備え、該工具交換アームの両端に、工具を把持するために開閉する一対のフィンガ(把持部)を備えた工具交換機(工具交換装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この工具交換機では、一対のフィンガによって、待機位置にある工具と、主軸に装着された工具とがそれぞれ把持され、前記工具交換アームの旋回動作によって、待機位置にある工具と、主軸に装着された工具とが互いに交換されるようになっている。
特開平10−151542号公報
ところで、特許文献1に記載のような工具交換機では、フィンガ等の各種機構を滑らかに動作させるために、工具交換アームの内側の各種機構にグリスを給脂している。そして、この工具交換アームにグリスを給脂するのは、工具交換アームの組み付け時のみであって、その後の給脂作業は想定されていないことが多い。しかしながら、最近では、切粉の排出性を向上させるために、浸透性のよいクーラント(切削液)が利用されることが多く、そのようなクーラントは潤滑性がよい反面、グリスを洗い流してしまう性質を有している。そのため、工具交換装置の工具交換アームにクーラントが付着すると、工具交換アームに給脂されたグリスが洗い落とされてしまうため、工具交換アームが滑らかに動作せず、工具交換動作に不具合を誘発する恐れがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、切削液が工具交換アームに付着しても、滑らかな工具交換動作を確保できる工具交換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の工具交換装置は、上下方向に延設された旋回軸と、当該旋回軸の下端に直交して連結され、前記旋回軸の軸線周りに旋回する旋回アームと、当該旋回アームの両端に設けられ、工具を把持するための一対の把持部とを備え、当該一対の把持部によって、待機位置にある工具と、工作機械の主軸に装着された工具とをそれぞれ把持し、前記旋回アームの旋回によって、前記待機位置にある工具と、前記主軸に装着された工具とを互いに交換する工具交換装置であって、前記旋回軸には軸線に沿って貫通する流路が形成され、前記旋回軸の上端には、前記流路にグリスを供給するための流体供給管が接続されていることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明の工具交換装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記旋回軸の前記上端には回転継ぎ手が接続され、当該回転継ぎ手に前記流体供給管が接続されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明の工具交換装置では、旋回軸を貫通する流路に、流体供給管から供給されるグリスを流すことができるので、旋回軸の流路を介して旋回アームや把持部にグリスを供給することができる。これにより、旋回アーム及び把持部の滑らかな工具交換動作を確保できる。また、旋回軸の軸線に沿って貫通する流路にグリスを流すので、旋回軸の周りにグリスを流すための管が存在しない。これにより、旋回軸及び旋回アームのスムーズな旋回動作を確保できる。さらに、工作機械から飛散する切削液が旋回アームや把持部に付着しても、旋回軸の流路から供給されるグリスによって、その切削液が旋回アームの内部機構や把持部の内部機構に侵入することを防止できる。
また、請求項2に係る発明の工具交換装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、旋回軸の上端に接続された回転継ぎ手に流体供給管が接続されているので、旋回軸が旋回する際に、流体供給管が旋回軸に引っ張られて捻れることを防止できる。
以下、本発明の一実施の形態である工具交換装置1について、図面を参照して説明する。図1は、工具交換装置1の正面図であり、図2は、工具交換アーム5の平面図であり、図3は、工具交換アーム5の右側面図であり、図4は、図2に示すA−A線矢視方向断面図(旋回軸30を取り付けた状態)であり、図5は、工具交換アーム5からカバー55を取り外した状態の斜視図であり、図6は、中央底板70の斜視図である。また、図2の右側を工具交換アーム5の右側とし、左側を工具交換アーム5の左側とする。
なお、本実施形態の図1に示す工具交換装置1は、工作機械の主軸ヘッド3に固定され、工具を把持するフィンガ対80,80(図2参照)を両側に有する工具交換アーム5(図2参照)を旋回させることによって、工作機械の主軸(図示外)に装着された工具と、複数の工具を収納する工具マガジンの待機位置にある工具とを交換するものである。そして、本実施形態では、工具交換アーム5を旋回させる中空の旋回軸30(図1,図4参照)の内側にグリス供給流路31を設け、そのグリス供給流路31にグリス(潤滑油)を通すことによって、工具交換アーム5のアーム本体50の内部に設けられたフィンガ対80,80を開閉する開閉機構にグリスを適宜供給できる点に本発明の特徴を備えている。
はじめに、工具交換装置1の構成について概略的に説明する。図1に示すように、工具交換装置1は、工作機械の主軸ヘッド3に固定された装置本体2と、該装置本体2の上部に中空の支持部4を介して固定され、主軸ヘッド3の上部に固定された主軸モータ3aの側方に起立して配置された駆動モータ7と、装置本体2のハウジング2aの下部に設けられた孔(図示外)から下方に出退可能に支持され、軸線周りに旋回する旋回軸30と、該旋回軸30の下端に直交して連結されるとともに略水平に延設され、工具を把持するフィンガ対80,80を両側に有する工具交換アーム5とを主体に構成されている。そして、駆動モータ7の駆動軸(図示外)には、鉛直方向に延びるATC駆動軸8の上端が連結され、該ATC駆動軸8は、支持部4の内側と、ハウジング2aの内側とを貫通している。さらに、ハウジング2aの内側では、ATC駆動軸8の側方に鉛直方向に延びる前記旋回軸30が配置されており、ATC駆動軸8の回転が後述するカム機構によって旋回軸30に伝達されるようになっている。
次に、ATC駆動軸8について説明する。図1に示すように、ATC駆動軸8の上端部は支持部4の下部に設けられた軸受9によって軸支され、下端部はハウジング2aの下部に設けられた軸受10によって軸支されている。こうして、ATC駆動軸8は、支持部4及びハウジング2aの内側において軸線周りに回転可能に軸支されている。さらに、ATC駆動軸8の軸方向の中間部位には円筒部材13が装着されている。この円筒部材13の外周面の上部には円筒溝カム13aが設けられ、下部には円筒溝カム13bが設けられている。そして、円筒溝カム13aには、装置本体2に軸支された支持点21を支点として揺動する揺動レバー20の係合子22が係合している。さらに、揺動レバー20の先端には接触子23が設けられ、その接触子23は、旋回軸30に設けられた後述する円筒部材37の円周溝37aに係合している。
一方、円筒溝カム13bには、図示外の揺動部材が係合している。そして、この揺動部材が円筒溝カム13bに従動して揺動することによって、主軸(図示外)から工具を抜き取る際に、主軸の工具脱着装置(図示外)のドローバ(図示外)に連結された工具リリースピン(図示外)が押し下げられるため、主軸から工具を離脱させることができる。また、ATC駆動軸8の軸方向の下部位にはパラレルカム11が設けられている。このパラレルカム11は、板カム11a,11bからなる複合カムであり、旋回軸30に設けられた後述するスプライン副軸35のフランジ部35aの上下に各々設けられた従動ローラ36,36に各々当接している。さらに、板カム11bの下面には平面溝カム12が設けられている。この平面溝カム12には、旋回軸30を内挿する後述する外軸ギヤ40の腕部41の先端に設けられた係合子42が係合している。つまり、ATC駆動軸8の回転が、平面溝カム12を介して、外軸ギヤ40に伝達されるようになっている。
次に、旋回軸30について説明する。図1に示すように、旋回軸30は装置本体2のハウジング2aの内側において鉛直方向に延設され、その上端部は装置本体2の上部に設けられた挿通孔(図示外)を介して上方に突出している。さらに、旋回軸30の下端部には軸方向に直交して延設されたフランジ32が設けられ、そのフランジ32には工具交換アーム5の上部(詳細には、後述する図2に示すカバー55の突出部56の開口端)がボルト33,33(図4参照)によって固定されている。
また、旋回軸30の軸方向の下部位には、円筒状のスプライン副軸35が装着され、そのスプライン副軸35の外周面には、軸方向に直交する方向に延設されたフランジ部35aが設けられている。そして、このフランジ部35aの上下面には従動ローラ36,36が各々軸支され、これら従動ローラ36,36はパラレルカム11の板カム11a,11bに各々当接している。よって、ATC駆動軸8が軸線周りに1回転すると、従動ローラ36、36が板カム11a,11bに押され、スプライン副軸35と共に旋回軸30が180°旋回するようになっている。また、旋回軸30の軸方向の中間よりもやや上側の部位には円筒部材37が装着され、その円筒部材37の外周面には円周溝37aが設けられている。この円周溝37aには揺動レバー20の接触子23が係合している。これにより、ATC駆動軸8の回転によって揺動レバー20が揺動すると、旋回軸30が上下方向に往復移動するようになっている。
そして、図1に示すように、本実施形態では、旋回軸30は軸方向に沿って貫通する中空状に形成され、その内側にはグリスを通すためのグリス供給流路31が設けられている。さらに、その旋回軸30の上端部には、回転継ぎ手90の出口92が連結され、その回転継ぎ手90の入口91には、可撓性を有するホース100が接続されている。この回転継ぎ手90は、ホース100が接続された入口91側の端部に対し、旋回軸30が連結された出口92側の端部が自由に回転できるので、旋回軸30の旋回動作によって、ホース100が捻れてもつれたりするのを防止できる。さらに、ホース100は、グリスを供給するためのポンプ(図示外)に接続され、該ポンプには、グリスが貯留されたタンク(図示外)に接続されたホース(図示外)が接続されている。このような構造によって、ポンプを駆動させることによって、グリスがホース100を介して、旋回軸30のグリス供給流路31に流れ込み、旋回軸30の下端から工具交換アーム5の内側に供給されるようになっている。なお、図1に示すホース100が本発明の「流体供給管」に相当する。
ところで、図1に示すように、装置本体2のハウジング2aの下部に設けられた孔の内側には、工具交換アーム5の後述するフィンガ対80,80を開閉させるための略円筒状の外軸ギヤ40が回転可能に支持されている。この外軸ギヤ40の外周面の上部には、ATC駆動軸8側に向かって斜め上方に延びる腕部41が設けられ、該腕部41の先端には、ATC駆動軸8のパラレルカム11の板カム11bの下面に設けられた平面溝カム12に係合する係合子42が設けられている。これにより、ATC駆動軸8の回転に対して係合子42が従動するので、その係合子42の従動に伴って外軸ギヤ40を回転させることができる。さらに、外軸ギヤ40の下面には、工具交換アーム5の上部から突出する一対の嵌合爪63,63(図2,図3参照)が各々嵌合するための一対の凹部(図示外)が設けられている。そして、このような形状からなる外軸ギヤ40の内側に上記構成からなる旋回軸30が遊挿されている。これにより、外軸ギヤ40は旋回軸30に対して独立して回転することができる。
次に、工具交換アーム5の構造について説明する。図2,図3に示すように、工具交換アーム5は、平面視横長長方形状のアーム本体50を備えており、そのアーム本体50の略対角の位置には一対のU字状のフィンガ対80,80が各々設けられている。アーム本体50は、各種機構を覆って保護するハウジングを備え、そのハウジングは、図4,図5に示すように、平面視略横長長方形状の底板51と、該底板51の上部に覆設された底面のない箱状のカバー55とから構成されている。そして、図2乃至図4に示すように、カバー55の上面中央には、上方に突出する円筒状の突出部56が設けられ、該突出部56の内側には、旋回軸30の下端が挿入される円形状の挿通穴56a(図2参照)が設けられている。さらに、その挿通穴56aの内側から後述するフィンガ駆動用カム軸60の一対の嵌合爪63,63が上方に各々突出している(図3参照)。また、図2,図4に示すように、カバー55の上面の対角の位置には2つ1組の透孔(図示外)が各々設けられ、これら透孔には、フィンガ対80をアーム本体50に固定するためのボルト45が挿入され、該ボルト45にはナット46が固定されている。なお、図2乃至図4に示すアーム本体50が本発明の「旋回アーム」に相当し、フィンガ対80が本発明の「把持部」に相当する。
次に、アーム本体50の内側の構造について説明する。図4,図5に示すように、底板51は3枚の金属板から構成され、平面視長方形状の中央底板70と、該中央底板70の右側端部に連結された右側底板52と、中央底板70の左側端部に連結された左側底板53とから構成されている。そして、中央底板70の上面には、円筒状のフィンガ駆動用カム軸60が起立した状態で支持部材(図示外)によって軸線周りに回転可能に支持されている。このフィンガ駆動用カム軸60の内側には挿通穴62が設けられ、該挿通穴62には旋回軸30の下端が挿入されるようになっている(図4参照)。
さらに、フィンガ駆動用カム軸60の外周面の下側には軸方向に直交する方向に延出されたフランジ状のフィンガ駆動用カム61が設けられている。このフィンガ駆動用カム61の互いに対称となる2カ所にはL字状の切り欠き部64,64が各々設けられている。一方、フィンガ駆動用カム軸60の上側の開口端には、上方に向かって突出する一対の嵌合爪63,63が互いに対称となる位置に各々設けられている。これら嵌合爪63,63は、アーム本体50が上方に移動した際に、装置本体2のハウジング2aの下部に設けられた外軸ギヤ40の一対の凹部(図示外)に各々嵌合するようになっている。これにより、ATC駆動軸8の回転に従動して回転する外軸ギヤ40の回転によって、アーム本体50の底板51とは独立してフィンガ駆動用カム軸60のみを回転させ、フィンガ対80,80を開閉させることができる。
ところで、右側底板52及び左側底板53の各上面には、フィンガ対80,80の開閉機構が各々組み付けられている。このフィンガ対80は、フィンガ駆動用カム軸60に近い側のフィンガ81と、該フィンガ81に対向する他方のフィンガ82とから構成されている。フィンガ81は、ボルト45が挿通されて軸支される円筒部83と、該円筒部83からアーム本体50の外側に向かって延出され、先端に把持爪85を有するフィンガ主体部84と、円筒部83からフィンガ駆動用カム軸60側に延出された平面視略三角形状の受動部86と、円筒部83から前記受動部86とは反対側に突出する突起部87とから構成されている。なお、他方のフィンガ82は、フィンガ81とほぼ対称に構成され、受動部86に対応する受動対応部88と、突起部87に対応する突起部89とを備えている。
そして、このような構成からなるフィンガ81,82は、円筒部83,83において各々軸支されているので、フィンガ駆動用カム軸60の軸線に平行な軸線の周りに回動可能となっている。また、フィンガ81の突起部87の面と、フィンガ82の突起部89の面とは互いに対向するように配置されている。さらに、フィンガ81の受動部86と、フィンガ82の受動部86とは、各フィンガ駆動用カム61の切り欠き部64,64の面にそれぞれ対向するように配置されている。さらに、フィンガ対80の受動部86と受動対応部88との間には、バネホルダ65が設けられ、そのバネホルダ65の内側には、受動部86と受動対応部88とを開く方向(外側方向)に付勢するコイルバネが収納されている。これにより、フィンガ対80の両フィンガ主体部84,84は、固定されている円筒部83を支点として、把持爪85,85を閉じる方向に常時付勢された状態となっている。
さらに、右側底板52におけるバネホルダ65の近傍の角部と、左側底板53におけるバネホルダ65の近傍の角部とには孔(図示外)が各々設けられ、該孔にはピン状のアームロック95,95が上下方向にバネの作用で出退可能に各々設けられている。このアームロック95は、フィンガ82の受動対応部88に係止することによってフィンガ82の回動を禁止するものである。そして、工具交換アーム5が最上位置に移動した場合、このアームロック95は下方に押し下げられるのでフィンガ82の回動は自由となる。一方、工具交換アーム5が下方に移動した場合、アームロック95は上方に移動するので、フィンガ82の受動対応部88に係止してフィンガ82の回動が禁止されるようになっている。
次に、中央底板70の形状について説明する。図6に示すように、中央底板70は、旋回軸30の下端部の下方に配置される平面視長方形状の金属板である。この中央底板70の右側底板52が連結される右端部には、右側底板52に固定するためのピン97(図5参照)が差し込まれる3つの固定穴78が各々穿設され、左側底板53が連結される左端部にも、左側底板53に固定するためのピン97が差し込まれる3つの固定穴78が各々穿設されている。さらに、中央底板70の4つの角部には、カバー55を中央底板70に固定するピン96(図5参照)が差し込まれるピン留め穴77が各々穿設されている。
また、この中央底板70の上面には、旋回軸30のグリス供給流路31から滴下されるグリスを受けるとともに、そのグリスをアーム本体50の左右両側に効率よく分配する溝であるグリス分配溝71が設けられている。このグリス分配溝71は、中央底板70の中央に設けられた平面視円形状の中央溝72と、該中央溝72の右側部位から右端部に向かって帯状に抜ける右側分配溝73と、中央溝72の左側部位から左端部に向かって帯状に抜ける左側分配溝74とから構成されている。つまり、中央溝72、右側分配溝73、左側分配溝74は互いに連通しているので、中央溝72に滴下されたグリスは右側分配溝73及び左側分配溝74にそれぞれ分配され、右側底板52に設けられたフィンガ対80の開閉機構と、左側底板53に設けられフィンガ対80の開閉機構とに各々供給されるようになっている。
一方、中央底板70の下面には、右端部と左端部との両部位に沿って段部75,75がそれぞれ設けられている。これら段部75,75の内面を、右側底板52の上面と、左側底板53の上面とに当たるように固定することによって、中央底板70と、右側底板52及び左側底板53との位置ズレを防止できる。
次に、工具交換装置1による工具交換動作について説明する。図1に示すように、まず、工具交換アーム5が上方に移動する。すると、アーム本体50の上部から突出する一対の嵌合爪63,63が、装置本体2の下部に設けられた外軸ギヤ40の一対の凹部にそれぞれ嵌合する。このとき、フィンガ81とフィンガ82との間隔は、フィンガ駆動用カム軸60の回動位置によってフィンガ対80の内側に工具が配置されるだけの距離に保持されている。これにより、各フィンガ対80,80の内側に、主軸に装着された工具と、待機位置にある工具とが上側からそれぞれ挿入される。そして、アームロック95は下方に押し下げられ、フィンガ82の回動は自由となる。
次いで、各フィンガ対80の内側に工具が配置された状態で、駆動モータ7の駆動によって、ATC駆動軸8が回転すると、パラレルカム11の板カム11bの下面に設けられた平面溝カム12に係合する係合子42が従動する。さらに、その係合子42の従動によって外軸ギヤ40が所定角度回転するので、外軸ギヤ40に連結されたフィンガ駆動用カム軸60が回転し、フィンガ駆動用カム61が時計回りに回転する。すると、コイルバネの付勢が優勢に働くので、フィンガ81,82は把持爪85,85を閉じるように回動する。こうして、各工具はフィンガ対80によってそれぞれ把持される。
次いで、フィンガ対80が工具を把持した状態で、工具交換アーム5は下方に移動する。すると、アームロック95は上方に移動するので、フィンガ82の受動対応部88に係止してフィンガ82の回動が禁止される。つまり、フィンガ対80は工具を把持した状態で、フィンガ82の回動が禁止されるので、工具交換動作中にフィンガ対80が開き、工具が誤って落下するのを確実に防止できる。そして、フィンガ対80,80が両工具を把持した状態で、旋回軸30が旋回することによってアーム本体50が旋回し、両工具の位置が互いに入れ替わる。次いで、工具交換アーム5が上方に移動する。このとき、主軸に他の工具が装着され、工具マガジンの待機位置に一方の工具が配置される。
さらに、アーム本体50の嵌合爪63,63が、装置本体2の外軸ギヤ40の一対の凹部にそれぞれ嵌合し、アームロック95は下方に押し下げられ、フィンガ82の回動は自由となる。次いで、駆動モータ7の駆動によって、ATC駆動軸8が回転すると、パラレルカム11の板カム11bの下面に設けられた平面溝カム12に係合する係合子42が従動する。さらに、その係合子42の従動によって外軸ギヤ40が所定角度回転するので、外軸ギヤ40に連結されたフィンガ駆動用カム軸60が回転し、フィンガ駆動用カム61が反時計回りに回転する。すると、フィンガ駆動用カム61の切り欠き部64の面がフィンガ81の受動部86の面に当接して付勢するので、フィンガ81はコイルバネの付勢方向とは反対方向に回動する。さらに、突起部87はフィンガ82の突起部89を押し上げるので、フィンガ82もコイルバネの付勢方向とは反対方向に回動する。これにより、フィンガ81,82は、把持爪85,85を開くように回動する(図5参照)。こうして、主軸に装着された工具と、工具マガジンの待機位置にある工具とが互いに入れ替わり、一連の工具交換動作が完了する。
次に、工具交換装置1における工具交換アーム5へのグリスの供給動作について説明する。工具交換アーム5において、グリスの供給が必要な場所は、特に部材同士が噛み合って当接する場所であり、例えば、フィンガ対80のカム機構において各部材同士が噛み合う場所である。そこで、本実施形態では、まず、グリスを貯留するタンク(図示外)にホースを介して接続されたポンプ(図示外)を駆動させる。すると、グリスがポンプからホース100を介して、旋回軸30のグリス供給流路31に流れ込む。そして、ポンプの吐出圧と、グリスの自重とによって、旋回軸30の下端から中央底板70の中央溝72に向かってグリスが勢いよく滴下される。
次いで、中央底板70の中央溝72に滴下されたグリスは、右側分配溝73と、左側分配溝74とにそれぞれ分配されて、アーム本体50の左右両側に向かって流れ込む。また、旋回軸30の旋回によって、工具交換アーム5が旋回するので、その遠心力によってグリスはアーム本体50の左右両側に向かって勢いよく流れ込む。さらに、アーム本体50の左右両側にそれぞれ流れ込んだグリスは各フィンガ対80の開閉機構の内部にそれぞれ侵入する。これにより、例えば、フィンガ駆動用カム61の切り欠き部64とフィンガ81の受動部86との当接面、フィンガ81の突起部87とフィンガ82の突起部89との当接面、バネホルダ65の内部、バネホルダ65と受動部86との当接部分、バネホルダ65と受動対応部88との当接部分等の場所にグリスを十分に付着させることができる。これにより、浸透性のよいクーラントがアーム本体50の内部に侵入してグリスが洗い流された場合でも、グリスを適宜供給することができる。
このように、グリスを旋回軸30の内側のグリス供給流路31に通すので、旋回軸30の周囲にグリスを供給するためのホースが要らないので、部品点数の削減を図ることができ、主軸ヘッド3の昇降移動の邪魔にならない等の利点がある。さらに、アーム本体50に対して最短距離でグリスを供給することができるので、アーム本体50にグリスを迅速に供給できる。また、ポンプの吐出圧を調整することにより、アーム本体50の内部へのグリス供給量を自由に調整できる。さらに、アーム本体50の内側をグリスで満たすことによって、アーム本体50の内側にクーラントが侵入するのを防止することもできる。
以上説明したように、本実施形態の工具交換装置1では、工具交換アーム5を旋回させる中空の旋回軸30の内側にグリス供給流路31を設け、そのグリス供給流路31にグリスを通すことによって、工具交換アーム5の内部に設けられたフィンガ対80,80を開閉する開閉機構にグリスを供給することができる。そして、グリスを旋回軸30の内側のグリス供給流路31に通すので、旋回軸30の周囲にグリスを供給するためのホースが要らず、工作機械の加工動作中でも、アーム本体50の内側にグリスを供給することができる。さらに、旋回軸30の上端部とホース100とは、回転継ぎ手90を介して連結されているので、旋回軸30の旋回動作によって、ホース100が捻れてもつれたりするのを防止できる。
なお、本発明の工具交換装置は、上記実施形態に限らず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、旋回軸30のグリス供給流路31には液体であるグリスを通しているが、ホース100をエアーコンプレッサーに接続することによって高圧空気をアーム本体50の内側に流してもよい。この場合、アーム本体50の内側が高圧になるので、アーム本体50の内側にクーラントが侵入するのを防止することができる。
本発明の工具交換装置は、旋回軸で工具交換アームを旋回させる機構を備えた工具交換装置に適用可能である。
工具交換装置1の正面図である。 工具交換アーム5の平面図である。 工具交換アーム5の右側面図である。 図2に示すA−A線矢視方向断面図(旋回軸30を取り付けた状態)である。 工具交換アーム5からカバー55を取り外した状態の斜視図である。 中央底板70の斜視図である。
1 工具交換装置
5 工具交換アーム
30 旋回軸
31 グリス供給流路
50 アーム本体
80 フィンガ対
100 ホース

Claims (2)

  1. 上下方向に延設された旋回軸と、当該旋回軸の下端に直交して連結され、前記旋回軸の軸線周りに旋回する旋回アームと、当該旋回アームの両端に設けられ、工具を把持するための一対の把持部とを備え、当該一対の把持部によって、待機位置にある工具と、工作機械の主軸に装着された工具とをそれぞれ把持し、前記旋回アームの旋回によって、前記待機位置にある工具と、前記主軸に装着された工具とを互いに交換する工具交換装置であって、
    前記旋回軸には軸線に沿って貫通する流路が形成され、
    前記旋回軸の上端には、前記流路にグリスを供給するための流体供給管が接続されていることを特徴とする工具交換装置。
  2. 前記旋回軸の前記上端には回転継ぎ手が接続され、当該回転継ぎ手に前記流体供給管が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。
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