JP4945785B2 - 係合機構 - Google Patents

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Description

本発明は、係合ピン及び係合孔を備えた係合機構に関するものである。
従来より、一の部材を他の部材に取り付けるに際して、一方の部材に設けた係合ピンと、他方の部材に設けられ係合ピンが係合可能な係合孔とを備えた係合機構を利用し、係合ピンと係合孔とを相互に係合させることによって部材同士を取り付ける態様が知られている。
係合機構の具体的な構造としては、筒状体をスリットによって軸回りに複数領域に分割し且つ先端部に係合爪を一体に有する係合ピンを、弾性変形不能な又は弾性変形し難い筒状の係合孔にそれぞれ押圧して挿入し、その過程で係合ピンが軸径を小さくする方向へ一時的に弾性退避し、係合孔の反挿入側開口縁を通過し終えた時点又は係合孔内に設けた係合突起を通過し終えた時点で係合ピンが弾性復帰することにより、係合爪を係合孔の反挿入側開口縁又は係合突起に係合させる態様が挙げられる(例えば下記特許文献1参照)。
特開2006―110012号公報(図6等参照)
ところで、従来のものは、係合ピンと係合孔とを相互に係合させた状態で、部品交換やメンテナンス等、その組付状態を解除しなければならない場合には、係合ピン及び係合孔を相互に引き離す力、具体的には係合爪と係合孔との係合力を超える引っ張り力によって、係合ピンの係合爪をなかば強引に弾性変形させて、係合ピンを係合孔から抜き取るようにしていた。
しかしながら、係合ピンの係合爪を強引に弾性変形させる態様であるため、引き離し作業時に過度の引き抜き力が要求され、引き離し作業をスムーズに行うことができないという不具合に加え、係合爪をスムーズに弾性変形させることができない場合や、急な引っ張り力が係合爪に作用した場合には、係合爪、ひいては係合ピン自体が破損するおそれがあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、係合ピンと係合孔との係合状態を解除するにあたって過度の引き抜き力が要求されず、係合ピンが不意に破損することを防止し、係合ピンと係合孔との係合解除をスムーズに行うことが可能な係合機構を提供することにある。
すなわち、本発明の係合機構は、剛性の高い係合ピンと、当該係合ピンが係合可能な係合孔とを備えたものであって、前記係合孔が、周縁にスリット又は切欠からなる弾性変形惹起部を設けたものであり、前記係合ピンが、円柱状又は円筒状をなす軸部を主体としてなり、当該軸部の先端部における一部分だけに係合爪を設け、前記係合孔に係合させた状態で、前記係合爪の端部が前記弾性変形惹起部に引っ掛からない係合位置と、前記係合爪の端部が前記弾性変形惹起部に引っ掛かる係合解除始動位置との間で回動可能なものであることを特徴とする。
このようなものであれば、剛性の高い係合ピンを係合孔に押し込むことにより、係合孔が一時的に弾性変形して拡開し、係合ピンの係合爪を挿入し終えた時点で係合機構は係合ピン及び係合孔を相互に係合させた係合状態となり、この係合状態において、係合爪の端部が前記弾性変形惹起部に引っ掛からない係合位置に係合ピンを位置付けることによって、係合ピンを反挿入方向へ引っ張る力が作用した場合であっても係合爪が係合孔に引っ掛かり、係合ピンが係合孔から抜け外れることを防止できる。一方、係合ピンと係合孔とを相互に係合させた係合状態において係合位置にある係合ピンを、係合爪の端部、より具体的には「軸部の軸回り方向に沿った係合爪の端部」が係合孔の弾性変形惹起部に引っ掛かる係合解除始動位置へ回動させると、その回動に伴って係合爪の端部が弾性変形惹起部の間隔を押し広げる押圧部として機能し、係合孔が開口寸法を拡開する方向に弾性変形する。その結果、係合孔が、当該係合孔から係合ピンの係合爪を抜き取り可能な形状となり、係合ピンを係合孔から抜き外すことができる。
したがって、本発明の係合機構によれば、係合ピンと係合孔とをこれまでに知られている簡単な手順、つまり係合ピンを係合孔に押圧して挿入するという簡単な手順で相互に係合させることができる一方で、係合ピンを係合位置から係合解除始動位置へ移動させる回転力を付与することにより、係合ピンと係合孔との係合状態を解除することが可能となり、係合爪と係合孔との係合力を超える過度の引っ張り力、引き抜き力が要求されず、係合ピンを係合孔から取り外す作業をスムーズに行うことができる。しかも、係合ピンに急な引っ張り力が作用することを回避し、係合爪、ひいては係合ピン自体の破損を防止することができる。
特に、前記係合ピンが、前記軸部の先端部をその軸回りに、前記係合爪を設けた係合爪形成領域と前記係合爪を設けていない係合爪非形成領域とに均等又は略均等に二分割したものであれば、係合状態において、係合ピンを反挿入方向へ引っ張る力が作用した場合であっても、係合ピンの軸部の先端部における半周又は略半周の領域を占める係合爪形成領域が係合孔に係わり合うため、係合ピンが係合孔から抜け外れることを防止できるとともに、係合ピンの軸部の先端部における大部分の領域に係合爪形成領域を設けている態様と比較して、係合ピンを係合孔から抜き外す作業をスムーズに行うことができ、良好な係合状態の維持及び係合ピンの抜取作業性向上を両立させることが可能である。
係合位置に位置付けている係合ピンが意図せず係合孔内で回転して係合位置から係合解除始動位置へ移動することを防止し、良好な係合状態が不用意に解除されること回避するには、前記係合ピンを前記係合孔に係合させた状態で、当該係合ピンの回動を規制する回動規制手段を備えた係合機構とすればよい。
また、前記係合ピンを前記係合孔に係合させた状態で、前記係合爪の端部と、前記係合孔の前記弾性変形惹起部とが、同一直線上に並ばないようにすれば、係合状態において係合位置に位置付けた係合ピンを反挿入方向へ引っ張る力が作用した場合であっても、係合ピンが係合孔の弾性変形惹起手段から不意に抜け外れることを防止し、良好な係合状態を実現できる。
以上説明したように本発明によれば、係合ピンを係合孔に押圧して挿入するという簡単な手順で相互に係合させることができる一方で、係合ピンと係合孔との係合状態を解除するにあたって過度の引き抜き力が要求されず、係合ピンが不意に破損することを防止し、係合ピンと係合孔との係合解除をスムーズに行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示す椅子1は、背凭れ3の背面にハンガー(図示省略)を取り付けためのハンガー取付部33を設け、このハンガー取付部33にハンガーを取り付けていない場合に、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に取付可能に構成したものである。本実施形態では、本発明に係る係合機構Kを利用してハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に取付可能に構成している。
椅子1は、図1に示すように、脚体2と、支持基部に下端部を枢支させた背支桿に取り付けられる背凭れ3と、脚体2の上方に支持基部を介して配される座4とを備えたものである。本実施形態の椅子1は、背支桿の後傾動作に伴って背凭れ3が後傾する背チルト機能を有し、背支桿の後傾に伴って背支桿を起立姿勢に傾動させる傾動力(反力)を発生させる反力機構Xを備えている。反力機構Xは、図示しないスプリングバネを利用したものであり、座4の後部側下方に配される操作ノブX1を操作することによって、背支桿の後傾に伴って背支桿を起立姿勢に傾動させる傾動力(反力)の程度を調節できるものである。
脚体2は、キャスタを有する複数の脚羽根21と、単一の脚支柱22とを備え、筒状の脚支柱22の内部に、座4を昇降させるための座昇降機構(ガスシリンダ)を配している。なお、座4の下方に配される操作レバーSによって座昇降機構(ガスシリンダ)を操作できるようにしている。
背凭れ3は、背シェルと、背シェルの前方に配される背クッション材(共に図示省略)と、背クッション材を被覆し得る背凭れ面カバー31と、背シェルの背面に取り付け可能な背カバー32とを備えたものである。
背カバー32は、合成樹脂素材からなる一体成型品であり、図2(同図(a)は背カバー32の背面を模式的に示した図であり、同図(b)は(a)のP領域を拡大図である)に示すように、上端部近傍部位にハンガー取付部33を設けている。ハンガー取付部33は、周辺領域よりも前方に向かって窪んだ背面視略矩形状をなす。ハンガー取付部33の中央部には、後方に開口した概略円筒状の係合孔331を設けている。係合孔331は、背カバー32の厚み方向に貫通するものであり、周縁331aに前後方向に沿って延びる本発明の弾性変形惹起部たるスリット331bを形成している。本実施形態では、円筒状をなす周縁331aを二等分する箇所に対向する一対のスリット331bを形成している。特に、本実施形態の係合孔331は、周縁331aのうち背凭れ3の高さ方向に対向する箇所にスリット331bを形成している。このようなスリット331bを有する係合孔331は、図3(同図は図2(b)のa−a線断面を模式的に示す図である)に示すように、弾性変形していない通常開口状態(同図(a)参照)と、スリット331bの拡開動作を通じて弾性変形し、開口寸法が通常開口状態における開口寸法よりも大きくなる拡開状態(同図(b)参照)との間で弾性変形する。また、各係合孔331は、周縁331aのうち開口縁に、開口側(後方)から奥方(前方)に向かって漸次内法を小さくするテーパ状の係合突起331cを周方向に沿って設けている。
また、ハンガー取付部33のコーナー部には、嵌合凹部332を設けている。係合孔331を挟んだ位置には、ハンガーを取り付けるための取付孔333(ビス孔)を設けている。なお、背カバー32は、左右巾方向中央部を左右両側縁部よりも後方に突出させるように湾曲させた3次元形状をなすものであり、ハンガー取付部33も、この3次元形状に倣った形状となっている。このハンガー取付部33にハンガーを取り付けない態様で椅子1を使用する場合に、ハンガー取付部33にハンガー取付部カバー5を装着可能に構成している。
ハンガー取付部カバー5は、図1及び図4(図4(a)、(b)、(c)は、それぞれハンガー取付部カバー5の全体斜視図、(a)のx方向矢視図、(b)のb−b線断面図である)に示すように、ハンガー取付部33を背面(後方)から被覆し得る概略薄板状をなすカバー本体51と、カバー本体51の中央部からカバー本体51の面方向と略直交する方向に延びる係合ピン52とを備えた合成樹脂素材からなる一体成型品である。
係合ピン52は、円柱状をなす軸部521を主体としてなり、この軸部521の先端部を、係合爪522を設けた係合爪形成領域52Aと、係合爪522を設けていない係合爪非形成領域52Bとに軸回りに二分割したものである。係合爪522は、先端に向かって漸次径を小さくしたテーパ状をなす。軸部521の外径寸法を、前記通常開口状態にある係合孔331の開口縁の開口内法よりも僅かに小さく設定するとともに、係合爪形成領域52Aにおける最大外径寸法を、通常開口状態にある係合孔331の周縁331aのうち係合突起331cよりも上方の部位における開口内法と略同一又は若干大きく設定している。本実施形態では、軸部521の先端部を、係合爪形成領域52Aと、係合爪非形成領域52Bとに略均等に分割し、係合爪形成領域52Aと係合爪非形成領域52Bとの境界部分である段部52C、換言すれば係合爪522の両端部が、平面視において軸部521の軸中心を通る略同一直線上に位置付けられるようにしている(図4(b)参照)。特に本実施形態では、係合爪形成領域52Aと係合爪非形成領域52Bとの境界部分である段部52Cを、ハンガー取付部カバー5の長手方向に対向する箇所に設定している。なお、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に取り付けた状態において、ハンガー取付部カバー5の長手方向が背凭れ3の左右巾方向と一致する。
ハンガー取付部カバー5のコーナー部には、ハンガー取付部33の前記嵌合凹部332に嵌合可能な嵌合凸部53を一体に設けている。各嵌合凸部53は、係合ピン52と同一方向に突出するものである。
しかして、本実施形態に係る係合機構Kは、主として係合ピン52及び係合孔322によって構成され、係合ピン52を係合孔322に係合させた係合状態と、係合ピン52を係合孔322から抜き外した係合解除状態との間で変化する。
次にこのような係合機構Kを利用してハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に装着する手順及び係合機構Kの作用について説明する。
先ず、ハンガー取付部カバー5を、ハンガー取付部33の後方に位置付け、ハンガー取付部33の係合孔331にハンガー取付部カバー5の係合ピン52を押圧して挿入する。係合孔331に対する係合ピン52の挿入動作に伴って、係合爪形成領域52Aが周縁331aの開口側端部に設けた前記係合突起331cを押圧し、この押圧力により係合孔331のスリット331bが押し広げられ、係合孔331が開口寸法を拡開する方向に弾性変形した拡開状態となり、さらに係合ピン52を挿入することによって、係合爪形成領域52Aが係合孔331の係合突起331cを乗り越え、この時点で係合孔331が弾性復帰して通常開口状態又は通常開口状態に近い状態となり、図5に示すように、係合ピン52の係合爪形成領域52Aが係合孔331の係合突起331cに係合する。「通常開口状態に近い状態」とは、弾性変形前の通常開口状態には完全に弾性復帰してないものの、通常開口状態に極めて近い状態を意味する。図6(同図は図5のc−c線断面に相当する係合機構Kの作用説明図である)に示すように、係合ピン52を係合孔331に係合させた状態で、係合ピン52は、係合爪522の端部、つまり係合爪形成領域52Aと前記係合爪非形成領域52Bとの境界部分である一対の段部52Cがスリット331bに引っ掛からない係合位置に位置付けられる(同図(a)参照)。本実施形態では、各係合孔331に設けた一対のスリット331bが向き合う方向を背凭れ3の高さ方向と略平行に設定しているのに対して、係合爪522の両端部、つまり係合爪形成領域52Aと前記係合爪非形成領域52Bとの境界部分である一対の段部52Cが向き合う方向を背凭れ3の左右巾方向と略平行に設定しているため、係合ピン52を係合孔331に係合させた係合状態において、係合爪522の段部52Cと、係合孔331のスリット331bとが、同一直線上に並ばず、略直交する関係となる。その結果、係合状態において係合位置に位置付けられた係合ピン52を反挿入方向へ真っ直ぐに引っ張る力が作用した場合であっても係合爪形成領域52Aが係合孔331の係合突起331cに引っ掛かり、係合ピン52と係合孔331との係合は維持される。
係合ピン52を係合孔331に係合させた後に、ハンガー取付部カバー5の各コーナー部に設けた嵌合凸部53を、ハンガー取付部33の各コーナー部に設けた嵌合凹部332に嵌合する。この際、前述したように、ハンガー取付部33は、巾方向中央部を後方に向かった湾曲させた背カバー32に倣った形状であるため、ハンガー取付部カバー5のカバー本体51をハンガー取付部33に倣うように湾曲変形させる。
以上の手順により、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に装着することができる。この装着した状態において、ハンガー取付部カバー5の背面と、背カバー32の背面とが略面一となる。
本実施形態に係る係合機構Kは、単一の係合ピン52と単一の係合孔331とを備えたものであり、係合ピン52のみを係合孔331に係合させた状態において、係合爪522の端部(段部52C)がスリット331bに引っ掛からない前記係合位置と、係合爪522の端部(段部52C)がスリット331bに引っ掛かる係合解除始動位置(図(c)参照)との間で係合ピン52が回動し得るように構成している。この係合機構Kは、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に装着した状態で係合ピン52の回動によってハンガー取付部カバー5全体が不意に回動することを防止すべく、係合ピン52を係合孔331に係合させた状態で、当該係合ピン52の回動を規制する回動規制手段を備えている。本実施形態では、前記嵌合凹部332及び前記嵌合凸部53を相互に嵌合させることによって、これら嵌合凹部332及び嵌合凸部53が協働して回動規制手段として機能するようにしている。
このように、本実施形態の椅子1は、係合機構Kを利用して、つまり、係合機構Kを構成する係合ピン52及び係合孔331を相互に係合させることによって、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に組み付けることができる。
一方、本実施形態の椅子1は、背凭れ3にハンガーを付帯させたい場合に、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33から取り外し、ハンガー取付部33の前記取付孔333を利用してハンガーを背カバー32に取付可能に構成している。
次に、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33から取り外す手順及び係合機構Kの作用について説明する。
先ず、カバー本体51を背カバー32から離間する方向に湾曲変形させる。なお、ハンガー取付部カバー5に、当該ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33に装着した状態で、カバー本体51を背カバー32から離間する方向に湾曲変形させる際に指又は工具が引っ掛け可能な引っ掛け部を設ければ、この引っ掛け部を利用してカバー本体51を背カバー32から離間する方向に湾曲変形させる作業をスムーズに行うことができる。
カバー本体51を背カバー32から離間する方向に湾曲変形させて、カバー本体51のコーナー部が背カバー32から所定距離離間した時点で、嵌合凹部332と嵌合凸部53との嵌合状態が解除され、カバー本体51が直線的な平板状に弾性復帰する。この状態で、嵌合凸部53の先端部が、ハンガー取付部33の内部空間から外れた位置であって、且つ背カバー32の背面からも離間した位置に位置付けられ、ハンガー取付部カバー5全体が、係合ピン52を軸中心に回動可能な状態となる。ハンガー取付部カバー5全体を時計回り又は反時計回りに回動させると、係合ピン52が係合孔331に係合した状態で前記係合位置から前記係合解除始動位置に向かって回動する。
そして、ハンガー取付部カバー5全体を時計回り又は反時計回りに所定角度回動させた時点で、係合ピン52の両端部(段部52C)が係合孔331の各スリット331bに合致する(図6(b)参照)。この時点でも係合ピン52は、係合爪522の端部(段部52C)がスリット331bに引っ掛からない係合位置に位置付けられているといえる。さらにハンガー取付部カバー5全体を同一方向へ所定角度回動させた時点で、係合ピン52の一方の端部(段部52C)がスリット331bに引っ掛かる。すなわち、係合ピン52が係合解除始動位置に位置付けられる(図6(c)参照)。引き続き、ハンガー取付部カバー5全体を同一方向へ回動させると、係合ピン52自体を弾性変形不能な又は弾性変形が抑制される剛性の高い構造としていることにより、スリット331bに引っ掛かった係合爪522の端部(段部52C)がスリット331bを押圧し、この押圧力により係合孔331は当該スリット331bの間隔を拡開させる方向に弾性変形する。その結果、係合孔331が、当該係合孔331から係合ピン52の係合爪522を抜き取り可能な拡開状態となり、係合ピン52を係合孔331から引き抜く操作力を加えることによって、係合ピン52のうち、スリット331bを拡開させる方向に押圧している係合ピン52の端部(段部52C)及びその近傍領域が係合孔331から抜け外れ、この一部の抜け外れをきっかけに係合孔331内に存在する残りの係合爪形成領域52A及び係合爪非形成領域52Bが漸次又は一気に係合孔331から抜け外れ、係合ピン52と係合孔331との係合状態が解除され、係合ピン52全体を係合孔331から抜き外すことができる。
以上の手順により、係合ピン52と係合孔331との係合を解除して、係合機構Kを係合解除状態とすることにより、ハンガー取付部カバー5をハンガー取付部33から取り外すことができる。
このように、本実施形態に係る係合機構Kは、剛性の高い係合ピン52を係合孔331に押し込むことにより、係合孔331がスリット311bの間隔を広げる方向に一時的に弾性変形し、係合ピン52の係合爪522が係合孔311の開口縁に設けた係合突起331cを通過し終えた時点で係合孔331が弾性復帰することによって、係合ピン52及び係合孔331を相互に係合させた係合状態となり、この係合状態において、係合ピン52を係合孔332から反挿入方向へ引き抜く力が係合ピン52に作用した場合であっても、係合ピン52のうち軸部521の先端部に設けた係合爪522が係合孔331に引っ掛かり、係合ピン52が係合孔331から抜け外れず、係合状態を維持できる。
一方で、係合ピン52を係合位置からスリット331bに引っ掛かる係合解除始動位置に向かって回動させる操作力を付与することによって、その操作力がスリット311bの間隔を押し広げる力として作用し、係合孔331が開口寸法を拡開する方向に弾性変形する。その結果、係合孔331が、当該係合孔331から係合ピン52の係合爪522を抜き取れる形状となり、係合ピン52を係合孔331から抜き外すことができる。
したがって、本実施形態に係る係合機構Kによれば、係合ピン52を係合孔331に押圧して挿入するという簡単な手順で係合ピン52及び係合孔331を相互に係合させることができる一方で、係合ピン52を係合位置から係合解除始動位置へ移動させる回転力を付与することにより、係合ピン52と係合孔331との係合を解除することが可能となり、係合爪522と係合孔331との係合力を超える過度の引っ張り力、引き抜き力が要求されず、係合ピン52を係合孔331から取り外す作業をスムーズに行うことができる。しかも、係合ピン52に急な引っ張り力が作用することを回避し、係合爪522、ひいては係合ピン52自体の破損を防止することができる。
特に、係合ピン52が、軸部521の先端部をその軸回りに、係合爪522を設けた係合爪形成領域52Aと係合爪522を設けていない係合爪非形成領域52Bとに均等又は略均等に二分割したものであるため、係合状態において、係合ピン52を反挿入方向へ引っ張る力が作用した場合であっても、係合ピン52の軸部521の先端部における半周又は略半周の領域を占める係合爪形成領域52Aが係合孔331に係わり合うため、係合ピン52が係合孔331から抜け外れることを防止できるとともに、係合状態において、係合ピン52の軸部521の先端部における半周又は略半周の領域を占める係合爪非形成領域52Bと係合孔331の周縁331aとの間に隙間が形成されるため、係合ピン52の軸部521の先端部における大部分の領域に係合爪形成領域52Aを設けている態様と比較して、係合ピン52を係合位置から係合解除始動位置に向かって回動させる際の摩擦抵抗を軽減することができ、係合位置から係合解除始動位置への回動をスムーズに行うことができる。しかも、係合ピン52を係合位置から係合解除始動位置に向かって回動させて、係合爪522の端部(段部52C)がスリット331bを押圧して係合孔331を拡開する方向に弾性変形させた状態において、係合ピン52のうち係合爪非形成領域52Bを係合爪形成領域52Aよりも優先して係合孔331から抜き外す場合に、係合ピン52の軸部521の先端部における大部分の領域に係合爪形成領域52Aを設けている態様と比較して、係合爪非形成領域52Bが格段に抜き易くなり、この係合爪非形成領域52Bの抜け外れをきっかけに係合爪形成領域52Aも係合孔331から抜き外すことができ、係合孔331から係合ピン52をより簡単且つ確実に抜き外すことができる。
さらに、本実施形態に係る係合機構Kは、係合ピン52を係合孔331に係合させた状態で、係合ピン52の回動を規制する回動規制手段を備えているため、係合位置に位置付けている係合ピン52が、意図せずに係合孔331内で回転して係合位置から係合解除始動位置に位置変更することを防止し、良好な係合状態が不意に解除されること回避できる。
また、係合ピン52を係合孔331に係合させた状態で、係合爪522の端部、つまり係合爪形成領域52Aと係合爪非形成領域52Bとの境界部分にある段部52Cと、係合孔331のスリット331bとが、同一直線上に並ばないようにしているため、係合状態において係合ピン52を反挿入方向へ引っ張る力が作用した場合であっても係合ピン52が係合孔331のスリット331bから不意に抜け外れることを防止し、良好な係合状態を実現できる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、係合ピンとして、軸部が中実の円柱状のものであってもよい。また、係合ピンは、軸部の先端部における一部分だけに係合爪を設けたものであればよく、軸部の先端部に、軸回りに離間させた複数箇所にそれぞれ係合爪を設けた態様や、係合爪形成領域と係合爪非形成領域とに軸回りに二分割したものであっても、軸回りに占める係合爪形成領域と係合爪非形成領域との割合が均等又は略均等でない態様であっても構わない。
また、係合孔の弾性惹起部として、スリットに代えて切欠を適用してもよい。弾性惹起部は単数又は3以上であっても構わない。
また、弾性惹起部を形成する箇所や、係合爪の形状、或いは係合ピンの軸部の先端部に占める係合爪形成領域の割合を変更することによって、係合ピンを係合位置から係合解除始動位置へ移動させる際の回動角度を、前記実施形態で示す態様よりも大きく又は小さく設定してもよい。
前記実施形態では、回動規制手段を、複数の嵌合凹部及び複数の嵌合凸部によって構成しているが、単数の嵌合凹部と単数の嵌合凸部とによって構成してもよい。すなわち、係合ピンの回動を規制する箇所が、1箇所であっても構わない。また、回動規制手段として、ビスや面ファスナ等の留め具を適用してよい。
また、前記実施形態では、ハンガー取付部カバーをハンガー取付部に取り付ける際に利用される係合機構を例示したが、これは、係合機構が単一の係合ピンと単一の係合孔とを係合させるものであるため、係合状態において大きな荷重を受けない取付対象部(前記実施形態ではハンガー取付部)に一の部材(前記実施形態ではハンガー取付部カバー)を取り付ける際に利用されるものであれば特に有用であることを明示するためである。したがって、取付対象部が、ハンガー取付部以外のもの、例えば座裏カバーに設けた肘を取り付けるための肘取付部や、デスクの天板に設けたタスクライトや電話置き用アーム等のオプション部材を取り付けるためのオプション部材取付部であり、このような取付対象部に取り付ける一の部材が、例えば肘取付部カバーや、オプション部材取付部カバーであり、これら取付対象部に一の部材を取り付ける際に、係合ピン及び係合孔を主体として構成される係合機構を利用しても構わない。
なお、前記実施形態では、ハンガー取付部を背カバーに設けた椅子を例示したが、背カバーの背面に背支桿が配される椅子であれば、背支桿の上端部にハンガー取付部を設ける態様が考えられる。この場合には、この背支桿の上端部に設けたハンガー取付部に、ハンガー取付部カバーを取り付ける際に、本発明の係合機構を利用すればよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る係合機構を利用してハンガー取付部カバーを背カバーに装着した椅子の全体概略図。 同実施形態における背カバーの背面を模式的に示す図。 図2(b)のa―a線断面を模式的に示す図。 同実施形態におけるハンガー取付部カバーを示す図。 同実施形態において係合状態にある係合機構を模式的に示す図。 同実施形態における係合機構の作用説明図。
符号の説明
331…係合孔
331a…周縁
331b…弾性変形惹起部(スリット)
52…係合ピン
521…軸部
522…係合爪
52A…係合爪形成領域
52B…係合爪非形成領域
52C…係合爪の端部(段部)
K…係合機構

Claims (4)

  1. 剛性の高い係合ピンと、当該係合ピンが係合可能な係合孔とを備えた係合機構であって、
    前記係合孔が、周縁にスリット又は切欠からなる弾性変形惹起部を設けたものであり、
    前記係合ピンが、円柱状又は円筒状をなす軸部を主体としてなり、当該軸部の先端部における一部分だけに係合爪を設け、前記係合孔に係合させた状態で、前記係合爪の端部が前記弾性変形惹起部に引っ掛からない係合位置と、前記係合爪の端部が前記弾性変形惹起部に引っ掛かる係合解除始動位置との間で回動可能なものであることを特徴とする係合機構。
  2. 前記係合ピンが、前記軸部の先端部をその軸回りに、前記係合爪を設けた係合爪形成領域と前記係合爪を設けていない係合爪非形成領域とに均等又は略均等に二分割したものである請求項1記載の係合機構。
  3. 前記係合ピンを前記係合孔に係合させた状態で、当該係合ピンの回動を規制する回動規制手段を備えている請求項1又2記載の係合機構。
  4. 前記係合ピンを前記係合孔に係合させた状態で、前記係合爪の端部と、前記係合孔の前記弾性変形惹起部とが、同一直線上に並ばないようにしている請求項1、2又は3記載の係合機構。
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