JP4944388B2 - 電磁干渉が低減されたｒｆ誘導ランプ - Google Patents

Description

本発明は無電極蛍光ランプに関する。より詳細には、商業および住宅の市場に適した、電磁干渉（ＥＭＩ）が低減されている無電極蛍光ランプに関する。

無電極蛍光ランプでは一般的に、ランプの動作中に発生したＥＭＩから周辺領域を保護するために設計された特別な固定部に取り付けることが必要である。このような固定部はファラデー遮蔽部として作用し、これによってランプは、隣接する装置に対して障害を与えることなく動作することができる。しかしこのような特別な固定部によって、ランプを使用できる場所が制限されてしまう。

現在の幾つかのランプでは、前記問題を種々の手段によって解決する試みがなされている。そのうちの１つは、ＥＭＩ遮蔽部をランプエンベロープに取り付ける手段を含んでいる。このＥＭＩ遮蔽部は、ランプのレンズ部分の内側表面上に取り付けられた透明な導電性コーティングと、該ランプエンベロープの同一側の外側表面上に設けられた不透明な金属コーティングとを組み合わせた形態で構成されている。これらのコーティングは、該ランプの局部グラウンドに電気的に接続されている。このようなシステムはランプのコストを著しく増大させ、ランプの効率を低減し、実際にはＰＡＲランプにしか適していない。

別のアプローチがＵＳ４７１０６７８に開示されており、このアプローチは、ランプのフェライトコアに捲回された１次巻き線の間に散在している２次巻き線を使用する。この第２の巻き線の一方の端部は自由端部であり、他方の端部は、１次巻き線の一方の端部に接続されている。給電幹線における干渉電流はこのアプローチによって大幅に抑圧されると、主張されている。

無電極蛍光ランプのＥＭＩを低コストでさらに改善して、住宅および商業の適用事例でさらに使用できるようになれば、この分野における前進となる。
ＵＳ４７１０６７８

したがって本発明の課題は、従来技術の欠点を解消し、無電極蛍光ランプを改善し、無電極蛍光ランプの効率を向上させ、従来技術のランプの複雑な遮蔽手段を使用せずにＥＭＩフリーの無電極蛍光ランプを実現するランプ構成を提供することである。

前記課題は、エンベロープ内にチャンバを設け、該チャンバ内に磁性材料のコアを設け、高周波電源に取り付けられた第１の導入線および第２の導入線を有する第１の巻き線と第２の巻き線とによって該コアを包囲し、該第２の巻き線の各１巻きを該第１の各１巻きに隣接させて該第１の巻き線から絶縁し、一方の側面では、該第２の巻き線の一方の端部を自由端部として他方の端部を前記導入線のうち１つに接続し、他方の導入線を、接地され編組されたスリーブにより包囲することによって解決される。他方では、該第１の巻き線および第２の巻き線を２本巻きとして等しい長さとし、該第２の巻き線の一方の端部を該第１の巻き線の導入線のうち一方に接続することによって解決される。

前記課題は本発明の１つの側面では、無電極蛍光ランプのランプエンベロープ内部に、磁性材料のコアを有するチャンバを設け、第１の巻き線によって該コアを包囲し、該第１の巻き線に第１の高温の導入線および第２の導入線を設け、前記第１の導入線を電圧供給部の高周波端部に取り付け、前記第２の導入線をＲＦ電圧供給部の局部グラウンドに接続することによって解決される。第２の巻き線は該コアを包囲し、該第２の巻き線の各１巻きが該第１の巻き線の１巻きに隣接して位置付けられ、該第１の巻き線と電気的に絶縁されている。第２の巻き線の一方の端部は自由端部であり、他方の端部は、第１の巻き線の接地された導入線のうち１つに接続されている。接地され編組されたスリーブが、第１の巻き線の高温の導入線を包囲する。第１の巻き線および第２の巻き線は２本巻となっており、等しい長さを有する。このような構成によって、駆動巻き線の導入線を遮蔽することにより、ランプの静電気の対称性が改善される。

択一的に本発明の別の側面では、前記課題は、無電極蛍光ランプのランプエンベロープ内部に、磁性材料のコアを有するチャンバを設け、第１の巻き線によって該コアを包囲し、該第１の巻き線に、高周波給電部に取り付けられた第１の導入線および第２の導入線を設けることによって解決される。第２の巻き線が該コアを包囲し、該第２の巻き線の各１巻きは該第１の巻き線の１巻きに隣接して位置付けられており、該第１の巻き線から電気的に絶縁されている。該第１の巻き線および第２の巻き線は２本巻となっており、等しい長さを有する。該第２の巻き線の一方の端部は、該第１の巻き線の導入線のうち１つに接続されている。この実施形態では、２つの高周波巻き線（すなわち、第１の巻き線および第２の巻き線）は等しい長さを有し、等しい高周波（ＲＦ）電圧を有する。しかし、これらの高周波電圧は逆位相となっているので、ランプ本体とのＲＦ結合が相殺される。

本発明を本発明の別の対象、利点および構成とともに、より理解できるようにするため、以下の開示内容および請求項を、図面と関連して説明する。

ここでごく詳細な図面を参照すると、図１には無電極蛍光ランプ１０が示されている。この無電極蛍光ランプ１０は、チャンバ１４を含むエンベロープ１２を有している。磁性材料のコア１６がチャンバ１４内部に位置付けられており、該コアを包囲する第１の巻き線１８を有する。前記磁性材料は、有利にはフェライトである。この第１の巻き線１８は、第１の導入線２０および第２の導入線２２を有しており、これらの導入線は高周波の電圧供給部またはバラスト２４に取り付けられている。第２の巻き線２６が該コア１６を包囲しており、該第２の巻き線２６の各１巻きが、第１の巻き線１８の１巻きに隣接して位置付けられ、該第１の巻き線から電気的に絶縁されている。この第２の巻き線２６の一方の端部は自由端部２８であり、他方の端部３０は導入線のうち１つに、たとえば２０に接続されている。編組されたスリーブ３２（図２には概略的に示されており、図３には図式的に示されている）が他方の導入線２２を包囲する。第１の巻き線１８は一般的に、ＲＦアンテナと称される。これらの図面では第１の巻き線１８は、比較的太い線として示されており、第２の巻き線２６は、比較的細い線として示されている。これらの線の太さは例として図解するためだけのものであり、これらのワイヤは実際には同一である。編組されたスリーブ３２は、局部グラウンドに結合されている。この低コストの解決手段だけでも、伝導性のＥＭＩレベルを十分に低減して、このような干渉におけるすべての現行の規制に対して、十分な余裕をもって適合することができる。

択一的な解決手段が図４および５に示されており、図４は回路の概略図であり、図５はコアおよび巻き線を図式的に示している。ここでは磁性材料のコア１６ａは、該コア１６ａを包囲する第１の巻き線１８ａを有している。この第１の巻き線１８ａは、第１の導入線および第２の導入線２０ａおよび２２ａを有しており、これらの導入線は高周波電源２４に取り付けられている。この実施例では、第２の巻き線２６ａは該コア１６ａを包囲しており、該第２の巻き線の各１巻きは、第１の巻き線の１巻きに隣接して位置付けられており、該第１の巻き線から電気的に絶縁されている。第２の巻き線は第１の巻き線と同様に２本巻となっており、第１の巻き線および第２の巻き線は等しい長さを有する。ここでも、第２の巻き線２６ａの一方の端部は、第１の巻き線１８ａの導入線のうち１つに、たとえば２０ａに、接続点３０ａにおいて接続されている。第１の巻き線および第２の巻き線は逆位相を有するので、等しい長さと等しいＲＦ電圧と逆の位相を有するこれら２つのＲＦワイヤでは、ランプ本体に結合するＲＦが相殺される。この実施形態において電気的な対称性を維持するためには、逆位相を有する２つの巻き線の長さを、非相補的な部分において相互に等しく保つことが重要である。このことは、フェライトコア１６ａの中間に２重線路を形成するように両導入線を一緒にすることによって達成される。このことは図５に示されている。

図示された２つの実施形態のうちいずれか１つの形態を具現化することによって、無電極蛍光ランプのＥＭＩレベルを規制まで低減し、規制より下回って低減することができ、ランプ全体を遮蔽するという高価な遮蔽を行うことなく、商業および住宅において適用することができる。このことによって、可視光を放射するための表面積が大きいＡ字形のランプを使用して、ランプ効率を格段に上昇させることができる。

ここでは、本発明の有利な実施形態を参照して開示内容を図示および説明したが、当業者であれば、請求項で定義された本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更および補足を行うことができる。

本発明の１つの実施形態の図式的な断面図である。 巻き線接続の回路図である。 図１の実施形態の拡大図である。 択一的な実施形態における巻き線接続の回路図である。 本発明の択一的な実施形態の図である。

Claims (2)

1. 無電極蛍光ランプにおいて、
   チャンバを含むランプエンベロープと、該チャンバ内部の磁性材料のコアと、該コアを包囲する第１の巻き線と第２の巻き線とを有しており、
   前記第１の巻き線は、第１の導入線および第２の導入線を有しており、
   前記第１の導入線および第２の導入線は、高周波電源に接続されており、
   前記第２の巻き線の各１巻きは、前記第１の巻き線の各１巻きに隣接して位置づけられており、該第１の巻き線と電気的に絶縁されており、
   前記第１の巻き線および第２の巻き線は２本巻であり、等しい長さを有しており、
   前記第２の巻き線の一方の端部は、前記第１の巻き線の前記導入線のうちの１つに接続されており、
   前記コアの中間において、前記第２の巻き線の他方の端部は、前記第１の巻き線の前記導入線のうちの前記１つと共に２重線路を形成している一方、前記第２の巻き線の前記一方の端部は、前記第１の巻き線の前記導入線のうちの他の１つの一部と共に２重線路を形成していることにより、相互に逆位相を有する前記第１の巻き線および第２の巻き線の長さは相互に等しく保たれていることを特徴とする無電極蛍光ランプ。
2. 該磁性材料のコアはフェライトである、請求項１記載の無電極蛍光ランプ。

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