JP4943762B2 - 硬貨識別装置及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明の一実施例に係る硬貨識別装置において、硬貨識別センサ1と硬貨通路2の部分の原理的構造は、図1に例示したような従来知られた構造をそのまま用いてよい。図2は、本発明の一実施例に係る硬貨識別装置のハードウェア構成を略示するブロック図である。発振部4は、センサ1に供給するコイル励磁用の交流信号を発生する。このセンサ1の特性は、前述のように、本発明の目的に従い、硬貨の所定の全体的特徴(例えば、材質、直径、厚さのいずれかの性状若しくは特徴、又はそれらの組み合わせ)に応じた1つのピークレベル特性を有する出力を生じるように調整されている。
正常な場合
正常な硬貨3が等速でセンサ1を通過した場合、該硬貨3の中央部がセンサ1の中央部に一致するタイミング(つまり硬貨中心位置C1)で、センサ出力レベルがピーク(最大値)を示し、差分波形は正から負にゼロクロスする。すなわち、差分波形においては、1つのゼロクロス点X1のみが存在し、図4(b)に示すように、この1つのゼロクロス点X1の位置(ここで、「位置」とは厳密には「時間位置」のことである;以下、同様)は、ほぼ、硬貨中心位置C1に一致する。なお、正常な硬貨3がセンサ1を通過する過程で、幾分不等速となった場合は、この1つのゼロクロス点X1の位置は硬貨中心位置C1に一致しないが、その近傍にある。正常な硬貨3がセンサ1を通過する過程で、大きく不等速となった場合は、この1つのゼロクロス点X1の位置は硬貨中心位置C1から大きく離れる。いずれの場合も、硬貨3とセンサ1との距離(ギャップ)が変化しない限り、差分波形上において変曲点は生じない。
硬貨3がセンサ1を通過する過程において、ほとんどの期間で通路2の一方の壁面に接して転動しているが、転動時の振動等の理由により一時的に壁面から浮いて、センサ1からの距離(コイルからのギャップ)が変化してしまったとする。その場合は、前述のとおり、その部分でセンサ出力レベルが増加する。図5(a)は、そのような硬貨3とセンサ1との距離(ギャップ)の一時的な変化により、Eで示す箇所で、センサ出力信号レベルが一時的に増加する(本来のレベルに対して誤差分が重畳される)例を示す。本来、単調な1つのピークレベル特性を有する波形であるべきセンサ出力レベル波形において、Eの箇所で歪が生じている。図5(b)は、(a)の差分波形である。Eの箇所の歪により、図5(b)に示す差分波形では、変曲点P3が生じている。すなわち、差分波形は、センサ出力レベル波形が歪み始める箇所(歪が重畳され始める箇所)で、波形の「くびれ」に対応して、減少傾向から増加傾向に急激に転じる。なお、センサ出力レベル波形の歪みが終わる箇所(歪が重畳されなくなる箇所)でも、波形の「くびれ」が生じる可能性があるが、図5の例の場合は、センサ出力レベル波形の歪みが終わる箇所(境界)が滑らかであるため、「くびれ」が表れず、その部分での変曲点は検出されない。
(1)硬貨中心位置C1から離れた位置に歪が生じた場合は、センサ出力レベルにおける正しいピーク値に歪が重畳されていないとみなせるので、本来のピーク値はゼロクロス点X1に対応する位置にあると認定できる。よって、ゼロクロス点X1をピークレベル代表位置とする。
(2)硬貨中心位置C1の付近で歪が生じた場合は、センサ出力レベルにおける正しいピーク値に歪が重畳されているので、センサ出力レベルの大きさのみからは正確に本来のピーク値を得ることはできないが、歪によって生じる変曲点P3は正しいピーク位置の近傍に生じるので、この変曲点P3のセンサ値を本来のピーク値の代わりとして使用することで、センサ出力レベルの最大値をピーク値として抽出する場合よりも、検査エラーを少なくすることができる。よって、変曲点P3をピークレベル代表位置とする。
変曲点P3が検出されなかった場合は、ゼロクロス点X1に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。これは、図4(b)のような場合である。1つのゼロクロス点X1が、センサ出力レベルのピークに対応して発生する。
硬貨中心位置C1を含む所定の範囲内にゼロクロス点X1が存在し、かつ、該範囲内に変曲点P3が存在しない場合は該ゼロクロス点X1に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。前記所定の範囲とは、硬貨中心位置C1の近傍とみなすことにする範囲であり、C1に対する或る±マージン(これをαで示す)の範囲である。このケースは、変曲点P3があっても、硬貨中心位置C1から離れた位置にあり、また、ゼロクロス点X1が硬貨中心位置C1の近傍で検出されており、センサ出力レベルにおける正しいピーク値に歪が重畳されていないとみなせるので、本来のピーク値はゼロクロス点X1に対応する位置にあると認定し、該ゼロクロス点X1に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。
硬貨中心位置C1を含む所定の範囲内にゼロクロス点X1及び変曲点P3,・・・が共に存在する場合は該硬貨中心位置C1に最も近い変曲点に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。これは、硬貨中心位置C1の付近で歪が生じた場合に該当する。センサ出力レベルにおける正しいピーク値に歪が重畳されているとみなせるので、センサ出力レベルの大きさのみからは正確に本来のピーク値を得ることはできず、よって、ゼロクロス点X1は採用せず、硬貨中心位置C1に最も近い変曲点に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。これは、図6のような場合であり、(a)はセンサ出力のエンベロープレベル波形、(b)は差分波形、を示す。硬貨中心位置C1を含む所定の範囲(C1±α)内で1つのゼロクロス点X1と2つの変曲点P3,P4が検出されており、硬貨中心位置C1に最も近い変曲点P4に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。図6(a)に示すように、センサ出力レベルにおいては、P3とP4の間で、歪みの重畳によって、レベル値が本来のピークよりも大きくなっている。この誤ったレベル最大値を除外し、変曲点P4に対応する位置をピークレベル代表位置として採用することで、センサ出力レベルの最大値をピーク値として抽出する場合よりも、検査エラーを少なくすることができる。
硬貨中心位置C1を含む所定の範囲(C1±α)内と該所定の範囲外にそれぞれゼロクロス点X1,X2が存在する場合は該所定の範囲内(C1±α)のゼロクロス点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定する。これは、図7のような場合であり、(a)はセンサ出力のエンベロープレベル波形、(b)は差分波形、を示す。硬貨中心位置C1の近傍(C1±α)にゼロクロス点X2があるにもかかわらず、その範囲(C1±α)外にもゼロクロス点X1が検出された場合は、硬貨中心位置C1の近傍(C1±α)のゼロクロス点X2が正しいピークレベルを反映していると認定できる。
硬貨中心位置C1を含む所定の範囲(C1±α)の外に最大ピークレベルに対応するゼロクロス点X1が存在し、該所定の範囲(C1±α)内にはゼロクロス点が存在しない場合は、該所定の範囲外の最大ピークレベルに対応するゼロクロス点X1に対応する位置をピークレベル代表位置として決定する。この場合は、センサ1を通過する間で硬貨3の移動速度が大きく変動した場合か、又は、センサ出力レベルの歪が硬貨中心位置C1の近傍から外れた位置にて生じている場合、のいずれかに該当するが、その区別はできない。前者の場合は、ゼロクロス点X1に対応する位置が真のピークレベルに対応しているので、ゼロクロス点X1に対応する位置をピークレベル代表位置として決定することとする。これは図8のような場合である。
2 硬貨通路
3 硬貨
4 発振部
5 整流回路
6 アナログ・デジタル変換器
7 CPU
Claims (5)
- 硬貨通路の所定の位置に設けられ、該硬貨通路に沿って転動する硬貨の所定の全体的特徴に応じて1つのピークレベル特性を生じる磁気応答タイプの硬貨識別センサと、
硬貨の通過に対応して生じる前記センサの出力信号からそのレベル変化を示す差分波形を生成する手段と、
硬貨の通過に対応して生じる前記差分波形の2つのピーク位置の中間位置を前記差分波形上の硬貨中心位置として求める手段と、
前記差分波形上におけるゼロクロス点及び変曲点を検出する手段と、
前記検出したゼロクロス点及び変曲点の前記差分波形上における前記硬貨中心位置に対する位置関係に基づき1つのピークレベル代表位置を決定する手段と、
前記センサの出力信号から前記決定されたピークレベル代表位置に対応するレベル値をピークレベル代表値として取り出し、該ピークレベル代表値を所定の閾値と比較することで該硬貨の正偽を判定する手段と
を具備する硬貨識別装置。 - 前記硬貨識別センサが検出する前記所定の全体的特徴とは、硬貨の材質、厚み、直径のいずれかの特徴又はそれらの組み合わせに応じた特徴である請求項1に記載の硬貨識別装置。
- 前記変曲点とは、前記センサ出力信号波形における歪のくびれ箇所に対応するものである請求項1又は2に記載の硬貨識別装置。
- 前記1つのピークレベル代表位置を決定する手段は、
(a)前記変曲点が検出されなかった場合は前記ゼロクロス点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定し、
(b)前記硬貨中心位置を含む所定の範囲内に前記ゼロクロス点が存在し、かつ、該範囲内に前記変曲点が存在しない場合は該ゼロクロス点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定し、
(c)前記硬貨中心位置を含む所定の範囲内に前記ゼロクロス点及び変曲点が存在する場合は該硬貨中心位置に最も近い変曲点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定し、
(d)前記硬貨中心位置を含む所定の範囲内と該所定の範囲外にそれぞれゼロクロス点が存在する場合は該所定の範囲内のゼロクロス点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定し、
(e)前記硬貨中心位置を含む所定の範囲の外に最大ピークレベルに対応するゼロクロス点が存在し、該所定の範囲内にはゼロクロス点が存在しない場合は該所定の範囲外の最大ピークレベルに対応するゼロクロス点に対応する位置を前記ピークレベル代表位置として決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の硬貨識別装置。 - 硬貨通路の所定の位置に設けられ、該硬貨通路に沿って転動する硬貨の所定の全体的特徴に応じて1つのピークレベル特性を生じる磁気応答タイプの硬貨識別センサを有する硬貨識別装置において、前記センサの出力信号に基づいて前記硬貨の正偽を判定するために、コンピュータに、
硬貨の通過に対応して生じる前記センサの出力信号からそのレベル変化を示す差分波形を生成する手順と、
硬貨の通過に対応して生じる前記差分波形の2つのピーク位置の中間位置を前記差分波形上の硬貨中心位置として求める手順と、
前記差分波形上におけるゼロクロス点及び変曲点を検出する手順と、
前記検出したゼロクロス点及び変曲点の前記差分波形上における前記硬貨中心位置に対する位置関係に基づき1つのピークレベル代表位置を決定する手順と、
前記センサの出力信号から前記決定されたピークレベル代表位置に対応するレベル値をピークレベル代表値として取り出し、該ピークレベル代表値を所定の閾値と比較することで該硬貨の正偽を判定する手順と、
を実行させるためのプログラム。
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