JP3877118B2 - コイン検査方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はコインの真贋性および金種を検査するコイン検査方法および装置に関し、特に自動販売機、ゲーム機器等に使用されるコインの検査に好適なコイン検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動販売機、ゲーム機器等に使用されるコイン検査装置は、誘導コイルを用いた磁気センサを使用する電子式コイン検査装置が主流である。
【0003】
この種のコイン検査装置は、一般的にコインの自由落下を利用するもので、コイン投入口から投入されたコインを案内するコイン通路に複数組みの誘導コイルを配置し、この複数組みの誘導コイルをそれぞれ異なる周波数により励磁することで電磁場を形成し、コイン投入口から投入されたコインがこの電磁場内を通過することによる、該電磁場の変化を利用して該コインの真贋性および金種を検査するように構成されている。
【0004】
この磁気センサを使用したコイン検査装置によるコインの検査は、周知の原理によるもので、上記電磁場の中をコインが通過するとき、この電磁場とコインとの相互作用により得られる電気的変化量(周波数変化、電圧変化、位相変化)を検出して該コインの真贋性および金種を判別している。
【0005】
従来、この種のコイン検査装置は、コインの特徴が周波数に依存したパラメータとなることが多いことから、米国特許N0.3,870,137に開示されているように、複数の周波数を使うことでコインの材質、外径、厚さなどを検査する技術として利用されている。
【0006】
また、近年になってコインの表面形状を検出する手法を採用するコイン検査装置も提案されており、その代表的技術として特開平11−167655公報あるいは特開平11−175793号公報に開示されたものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、国際化に伴って諸外国のコインが容易に持ち込まれ、それらのコインが自動販売機等に誤って投入されたり、或いは不正を試みる者による詐欺行為などのために投入されるケースが増えている。
【0008】
それら諸外国のコインの中には材質、外径、厚さなどが本物のコインに近似するものがあったり、あるいは諸外国のコインを変造するなどして本物コインに似せたものが多量に出回っている。
【0009】
このような諸外国のコイン若しくは諸外国のコインを変造したコインは、本物のコインとコイン表面のデザイン(凹凸模様)が異なったり、あるいはコイン縁部(フランジ)の形状が異なるものの、材質、外径、厚さが殆ど一致しているものがあるため、従来の磁気センサを使用したコイン検査装置においては、これらのコインを本物と誤って受け入れてしまうことがあり、この場合、自動販売機等の管理者に不測の損害を与えることになる。
【0010】
そこで、コイン表面の凹凸模様や縁部(フランジ)の形状を精度良く検出する技術が望まれている。
【0011】
しかし、従来の磁気センサを使用したコイン検査装置は、磁気センサの検出信号波形のピーク値およびその位置のみに基づき被検査コインの真贋性および金種を判別するように構成されているため、情報量が少なく、このために諸外国のコイン若しくは諸外国のコインを変造したコインを確実に判別できないという問題があった。
【0012】
そこで、この発明は、センサの検出信号波形から多くの情報を抽出することによって被検査コインを高精度で検査することができるようにしたコイン検査方法および装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査方法において、前記検出信号波形の差分波形を求め、該差分波形のピーク位置を示す第1の情報および該差分波形のピーク位置における前記検出信号波形の値を示す第2の情報および該差分波形のピーク位置における前記差分波形の値を示す第3の情報を抽出し、該抽出した前記第1乃至第3の情報を用いて前記コインを検査することを特徴とする。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求め、該検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより前記差分波形を求めることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記差分波形の時点tにおける値をΔ(t)とするとき2サンプル点前の時点t−2における前記差分波形の値Δ(t−2)とΔ(t)との差が0となる時点を前記差分波形のピーク位置として抽出することを特徴とする。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記差分波形の時点tにおける値をΔ(t)とするときNサンプル点前の時点t−Nにおける前記差分波形の値Δ(t−N)とΔ(t)との差が0となる時点を前記差分波形のピーク位置として抽出することを特徴とする。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査方法において、前記検出信号波形の差分波形を求め、該差分波形のゼロクロス点を含む特定の領域の特徴量を検査情報として前記コインを検査することを特徴とする。
【0018】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記特定の領域は、前記コインのフランジ部に対応する領域であることを特徴とする。
【0019】
また、請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求め、該検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより前記差分波形を求めることを特徴とする。
【0021】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記特徴量は、前記特定の領域における前記検出信号波形の谷の部分の高さと該検出信号波形の谷の部分に隣接する山の部分とのレベル差であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記特定の領域は、前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、前記特徴量は、前記差分波形の谷の部分の高さと該差分波形の谷の部分に隣接する山の部分との高さの比であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項10記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記特定の領域は、前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、前記特徴量は、前記差分波形の谷の部分に対応する前記検出信号波形の値であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項11記載の発明は、コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査装置において、前記検出信号波形の差分波形を求める差分処理手段と、前記差分処理手段で求めた差分波形のピーク位置を示す第1の情報および該差分波形のピーク位置における前記検出信号波形の値を示す第2の情報および該差分波形のピーク位置における前記差分信号の値を示す第3の情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出した前記第1乃至第3の情報に基づき前記コインを検査する検査手段とを具備することを特徴とする。
【0025】
また、請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、前記差分処理手段は、前記センサの検出信号波形を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換することにより前記センサの検出信号波形に対応する検出データを求めるアナログディジタル変換手段と、前記アナログディジタル変換手段で求められた前記検出データの隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより差分データを求める差分データ算出手段と、を具備し、前記情報抽出手段は、前記差分データ算出手段で求めた前記差分データのピーク位置を示す第1の情報および該ピーク位置における前記検出データの値を示す第2の情報および該ピーク位置における前記差分データの値を示す第3の情報を抽出し、前記検査手段は、前記情報抽出手段で抽出した前記第1乃至第3の情報を用いて前記コインを検査することを特徴とする。
【0026】
また、請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記情報抽出手段は、時点tにおける差分データの値をΔ(t)とするとき2サンプル点前の時点t−2における差分データの値Δ(t−2)とΔ(t)との差が0となる時点を差分データのピーク位置として抽出することを特徴とする。
【0027】
また、請求項14記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記情報抽出手段は、時点tにおける差分データの値をΔ(t)とするときNサンプル点前の時点t−Nにおける差分データの値Δ(t−N)とΔ(t)との差が0となる時点を差分データのピーク位置として抽出することを特徴とする。
【0028】
また、請求項15記載の発明は、コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査装置において、前記検出信号波形の差分波形を求める差分処理手段と、前記差分処理手段で求めた差分波形のゼロクロス点を含む特定の領域の特徴量を検査情報として前記コインを検査するコイン検査手段とを具備することを特徴とする。
【0029】
また、請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記特定の領域は、前記コインのフランジ部に対応する領域であることを特徴とする。
【0030】
また、請求項17記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記差分処理手段は、前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求めるアナログディジタル変換手段と、前記アナログディジタル変換手段で求めた前記検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより前記差分波形を求める差分波形算出手段とを具備することを特徴とする。
【0032】
また、請求項18記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記コイン検査手段は、前記差分波形の前記特定の領域に対応する前記検出信号波形の谷の部分の高さと該検出信号波形の谷の部分に隣接する山の部分とのレベル差を前記検査情報として前記コインを検査することを特徴とする。
【0033】
また、請求項19記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記特定の領域は、前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、前記コイン検査手段は、前記差分波形の谷の部分の高さと該谷の部分に隣接する前記差分波形の山の部分の高さとの比を前記検査情報として前記コインを検査することを特徴とする。
【0034】
また、請求項20記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記特定の領域は、前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、前記コイン検査手段は、前記差分波形の谷の部分に対応する前記検出信号波形の値であることを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わるコイン検査方法および装置の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0036】
図1は、この発明に係わるコイン検査方法および装置を適用して構成したコイン検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【0037】
図1において、この実施の形態のコイン検査装置は、コイン通路1に沿って磁気センサ2を配設し、コイン通路1を転動落下するコイン3が磁気センサ2を通過する際に磁気センサ2から出力される検出信号波形に基づき該コイン3の真贋性および金種を検査するように構成されている。
【0038】
ここで、磁気センサ2としては、
1)コイン3が磁気センサ2を構成するコイルの付近を通過する際に、コインによりコイルのインダクタンスが変化することを利用したもの
2)磁気センサ2を構成するコイルの片側を発振、他方を受信として発振コイルと受信コイルの間の相互結合係数(磁気結合係数)が変化することを利用したもの
等を用いることができる。
【0039】
磁気センサ2から出力される検出信号波形は、コイン3の特徴を表わす基本パターンに集約され、予め設定した基準パターンデータと投入されたコイン3によって得られる基本パターンとを比較照合してコイン3の真贋性および金種を検査する。
【0040】
磁気センサ2から出力される検出信号(アナログ信号)は、まず検波回路4で検波され、増幅器5で増幅された後、アナログデジタル変換器(A/D変換器)6一定時間間隔でサンプリングされて磁気センサ2から出力される検出信号に対応する複数のデジタルデータからなる検出データに変換される。
【0041】
この検出データは、中央演算処理装置(CPU)7に取り込まれ、メモリ8に記憶される。
【0042】
また、CPU7は、メモリ8に記憶された検出データを読み出し、隣接するデジタルデータの差分をそれぞれ取ることに差分データを求め、この差分データを、メモリ8に記憶する。
【0043】
ここで、CPU7に取り込まれた磁気センサ2から出力される検出信号に対応する検出データの示す波形(検出信号波形)が、図1に示す検出信号波形10のようであるとすると、CPU7により求められる差分データの示す波形(差分波形)は差分波形11のようになる。
【0044】
この実施の形態のコイン検査装置によれば上記磁気センサ2から出力される検出信号に対応する検出データの示す波形(検出信号波形)10と上記差分データの示す波形(差分波形)11とに基づきコイン3の真贋性および金種を検査するように構成される。
【0045】
すなわち、この実施の形態のコイン検査装置によればコイン3が通過するコイン通路1に沿って磁気センサ2を配設し、該磁気センサ2の検出信号波形10に基づき該コイン3の検査を行うコイン検査において、磁気センサ2の検出信号波形10の差分波形11を求め、該差分波形11のピーク位置を示す第1の情報および該差分波形11のピーク位置における検出信号波形10の値を示す第2の情報および該差分波形11のピーク位置における差分波形11の値を示す第3の情報を抽出し、該抽出した前記第1乃至第3の情報を用いてコイン3を検査する。
【0046】
図2は、図1に示した検出信号波形10および差分波形11から検出信号波形10のピーク値に注目した図である。
【0047】
図2に示すように、差分波形11がゼロとなる点、例えば点21、22、23で検出信号波形10は、ピーク値31、32、33をとる。
【0048】
したがって、差分波形11がゼロとなる点を求めることにより、検出信号波形10のピーク値を求めることができる。
【0049】
図3は、図1に示した検出信号波形10および差分波形11のピーク値から検出信号波形10のピーク間の変動に注目した図である。
【0050】
図3に示すようにように、差分波形11がピーク値を示す点においては、検出信号波形10のピーク間の変動の状態を知ることができる。
【0051】
例えば、差分波形11がピーク値を示す点24において、検出信号波形10は点34のように増加方向に変化し、差分波形11がピーク値を示す点25において、検出信号波形10は点35のように減少方向に変化する。
【0052】
したがって、図3から明らかなように、検出信号波形10に加えて差分波形11を用いることにより、検出信号波形10のピーク値および変動態様を含むコイン3に関する複数の情報が得られることになる。
【0053】
さて、コイン通路1を転動落下するコイン3の磁気センサ2の通過速度は一定ではないので、磁気センサ2の検出信号を一定間隔でサンプリングする場合、各サンプリングのアドレスでとらえる特徴はかならずしも硬貨の同じ場所での特徴とはならない。
【0054】
しかし、磁気センサ2の検出信号のピーク値はコイン3のある特定の場所の特徴に関連して発生するので、この磁気センサ2の検出信号のピーク値に着目することにより、コイン3の磁気センサ2の通過速度によらずコイン3の特徴を常にとらえることができる。
【0055】
そこで、従来のコイン検査装置は、この磁気センサ2の検出信号波形のピーク値に着目してコイン3の値を利用して真贋性および金種を検査している。
【0056】
しかし、磁気センサ2の検出信号のピーク値に着目した場合は、コイン3の特徴の一部をとらえるにすぎず、精巧に作られた偽貨で正偽の判定が難しいものが現れてきている。
【0057】
そこで、この実施の形態のコイン検査装置においては、磁気センサ2から出力される検出信号に対応する検出データの示す波形(検出信号波形)に加えて、差分データの示す波形(差分波形)11を用いることによって、新たに他のセンサを追加する等の構成を複雑にすることなく、コイン3の真贋性および金種を高精度で検査することを可能にする。
【0058】
図4は、図1に示した検出信号波形10のピーク値に着目した従来採用されていた検査情報を示す図である。
【0059】
図4においては、検出信号波形10が通常の正貨のようになだらかにピーク間を変化する波形の場合を示している。ここで、図2で説明したように、差分波形11がゼロとなる点で検出信号波形10はピーク値を示す。
【0060】
したがって、図4に示す検出信号波形10の場合は、検出信号波形10のピーク値V21に対応する検出信号波形10のピーク位置T21、検出信号波形10のピーク値V22に対応する検出信号波形10のピーク位置T22、検出信号波形10のピーク値V23に対応する検出信号波形10のピーク位置T23の計6個の情報V21,V22,V23,T21,T22,T23がこの検出信号波形10を示すコイン3の検査情報として採用することができる。
【0061】
図5は、図1に示した検出信号波形10および差分信号11に着目したこの実施の形態の検査情報を示す図である。
【0062】
図5に示す検出信号波形10は、外国のコインを変造したコイン等に見られるピーク値間が急激に変化するコインに対応する検出信号波形を示したものである。
【0063】
ここでは、図4に示した検査情報に加えて、差分信号11のピーク位置T24に対応する検出信号波形10の値V24および差分信号11のピーク値Vs24、差分信号11のピーク位置T25に対応する検出信号波形10の値V25および差分信号11のピーク値Vs25、差分信号11のピーク位置T26に対応する検出信号波形10の値V26および差分信号11のピーク値Vs26を新たな検査情報として採用する。
【0064】
これにより、図4に示した計6個の検査情報V21,V22,V23,T21,T22,T23に加えて、計9個の検査情報V24,V25,V26,Vs24,Vs25,Vs26,T24,T25,T26を用いたコイン3の検査が可能になり、これにより、図4に示した従来の手法に比較して2.5倍の情報量に基づくコイン3の検査が可能になり、コイン3の真贋性および金種の検出精度を大幅に向上させることができる。
【0065】
一般に、磁気センサ2の検出出力波形のピーク数をNとすると、従来方式では2×N個、この発明では2×N+3×(N―1)=5×N―3個の検査情報が得られ、ピーク数が十分多い場合、この発明は従来方式と比べて約2.5倍の情報に基づきコイン3の検査を行うことができる。
【0066】
因みに、差分波形11のピーク値からは磁気センサ2の検出出力波形10のピーク間の変化の滑らかさが、また磁気センサ2の検出出力波形10のピーク位置や差分波形11のピーク位置の関係からは磁気センサ2の検出出力波形10のピークの前後の対称性が評価できる。
【0067】
なお、この発明のコイン検査装置は、上述した実施の形態に限定されず、例えば、複数の磁気センサ出力の合成波形に基づきコインの検査を行う、例えば、本願出願人が先に出願した特願平11−285666号若しくは特願平11−304066号に開示したコイン検査装置で使用されるセンサを用いた場合にも同様に適用することができる。
【0068】
特願平11−285666号若しくは特願平11−304066号においては、2つの磁気センサの合成出力を用いて特にコインのフランジ部若しくは表面の模様の影響を大きく受ける検出信号波形を得ている。
【0069】
図6は、2つの磁気センサの合成出力を用いることにより得られるコインのフランジ部若しくは表面の模様の影響を強調した検出出力波形を示す図である。
【0070】
なお、図6(a)は、10ビットの分解能を有するA/D変換器を用いてサンプリングした50円硬貨の検出出力波形10を示し、図6(b)は、図6(a)に示した検出出力波形10の差分波形11を示す。
【0071】
図6(b)から明らかなように、図6(b)に示す差分波形11においては、そのピークがつぶれ、またその位置が不明瞭になっている。
【0072】
さて、差分波形11のピーク位置は、差分波形11を更に微分して差分波形の差分信号を求め、この信号がゼロとなる点から求めることができる。
【0073】
図7は、図6(b)に示した差分波形11に該差分波形11の差分をとることにより求めた2階差分波形12を重ねて示した図である。
【0074】
図7から明らかなように、2階差分波形12には、差分波形11のピーク位置以外にゼロクロスする点が多数見られ、このため、この2階差分波形12から差分波形11のピーク検出を精度良く行うことが困難である。
【0075】
図8は、図6(b)に示した差分波形11に図7に示した2階差分波形12の2区間の移動平均をとった2区間移動平均波形13を重ねて示した図である。
【0076】
図8から明らかになるように、図8に示す2区間移動平均波形13においては、余計なゼロクロス点が減少し、差分波形11のピーク検出の精度が改善されることがわかる。
【0077】
ところで、元の磁気センサ2の検出出力波形10の各値をC(t-4), C(t-3), C(t-2), C(t-1), C(t)...とし、その差分波形の各値をΔ(t) = C(t-1)−C(t) で表し、さらにその差分値をΔ'(t) = Δ(t-1)−Δ(t) とすると、Δ'(t) は元の磁気センサ2の検出出力波形10の各データで表すと次のようになる。
【0078】
Figure 0003877118
ここで、差分の差分値の2区間移動平均値は
(Δ'(t-1)+Δ'(t) )÷2 .....................(2区間移動平均定義式)
なので2倍した値は次のような簡単な式で表せる。
【0079】
Figure 0003877118
従って、2区間移動平均波形13のゼロクロス点を探すには
Δ(t-2)−Δ(t)=0
が成立する点を探せば良い。
【0080】
そこで、この実施の形態においては、差分波形11のピーク値を求めるのに、2区間移動平均波形13を採用し、この2区間移動平均波形13のゼロクロス点を探す手法として、条件
Δ(t-2)−Δ(t)=0
が成立する点を探すように構成する。
【0081】
この条件は、2区間移動平均定義式より求めたゼロクロス点条件の
Δ'(t-1)+Δ'(t)=0
と比べて、差分の差分を求める必要がない分、計算量が少なくて済み、差分波形11が複雑な場合でも、差分波形11のピーク値を容易に検出することが可能になる。
【0082】
なお、上記実施の形態においては、差分の差分値の2区間移動平均について説明したが、区間数は3区間以上でも同様にして、2つの差分値のみで差分の差分値のゼロクロス点が求まる。
【0083】
例えば3区間の場合のゼロクロス点条件は、3区間移動平均値を3倍したものが前述の算出式を用いて、
Δ'(t-2)+Δ'(t-1)+Δ'(t) = Δ(t-3) −Δ(t)
と変形されるので、
Δ(t-3) −Δ(t)=0
である。一般にN区間移動平均では Δ(t-N) −Δ(t)=0 となる。
【0084】
このように、この手法を採用することにより、磁界のわずかな変化を簡単な方法で細精度良くとらえることができ、各種コインの特徴を高精度に検出して、高精度なコイン選別を実現することができる。
【0085】
なお、上記実施の形態では、磁気センサ2の検出信号波形10およびその差分波形に基づきコインの真贋性および金種を検査するように構成したが、外国コインを変造した偽貨等の真贋性を判別する場合は、該偽貨の特定の領域の特徴量に基づき真贋性を判別する手法が有効である。
【0086】
例えば、本願出願人が先に出願した特願平11−285666号においては、磁気センサを改良することにより、コインのフランジ部の特徴を強調した検出信号波形を得るように構成して、外国コインを変造した偽貨等の真贋性の判別を可能にしている。
【0087】
図9は、コインのフランジ部の特徴を強調した検出信号波形の一例を示す波形図である。
【0088】
図9に示す検出信号波形10は、コイン3のフランジ部3a、3bに対応する領域に第1の変極点41と第2の変極点42を有し、この第1の変極点41および第2の変極点42の形状がコイン3のフランジ部3a、3bの形状に対応している。
【0089】
また、この第1の変極点41と第2の変極点42との間の領域43は、コイン3の表面3cの凹凸模様に対応している。
【0090】
そこで、この実施の形態においては、コイン3のフランジ部3a、3bに対応する検出信号波形10の第1の変極点41と第2の変極点42に着目して、コイン3の真贋性を判別する。
【0091】
図10は、図9に示した検出信号波形の第1の変極点41と第2の変極点42に着目してコイン3の真贋性を判別する第1の手法を説明する図である。
【0092】
図10において、図10(a)は、例えば、500円コインの正貨に対応する検出信号波形10およびこの検出信号波形10の差分波形11を重ねて示したものである。
【0093】
図10(a)で、領域410および領域420がコイン3のフランジ部3a、3bに対応する領域(第1の変極点41と第2の変極点42とに対応する領域)であり、この領域410および領域420では、差分波形11がゼロクロスしている。
【0094】
ここで、第1の変極点41に対応する領域410の差分波形11に着目してみると、この領域410において検出信号波形10の傾き方向は、図10(b)に矢印Aで示すように略水平方向を向いている。
【0095】
また、第2の変極点42に対応する領域420の差分波形11に着目してみると、この領域420において検出信号波形10の傾き方向は、図10(c)に矢印Bで示すように上方を向いている。
【0096】
図11は、図10に示した正貨の検出信号波形およびその差分波形に対応する偽貨検出信号波形およびその差分波形の一例を示す図である。
【0097】
図11においても、領域410および領域420がコイン3のフランジ部3a、3bに対応する領域(第1の変極点41と第2の変極点42とに対応する領域)であり、この領域410および領域420では、差分波形11がゼロクロスしている。
【0098】
ここで、第1の変極点41に対応する領域410の差分波形11に着目してみると、この領域410において検出信号波形10の傾き方向は、図10(b)に矢印Aで示したのと同様に、矢印A’で示すように略水平方向を向いている。
【0099】
しかし、第2の変極点42に対応する領域420の差分波形11に着目してみると、この領域420においては、検出信号波形10の傾き方向は、図10(c)に矢印Bで示した方向と異なり、矢印B’で示すように下方を向いている。
【0100】
そこで、第2の変極点42に対応する領域420の検出信号波形10の傾き方向の相違から正貨と偽貨とを判別することができる。
【0101】
なお、第2の変極点42に対応する領域420における検出信号波形10の傾き方向は、コイン通路2を転動落下するコイン3の磁気センサ2の通過速度によって変化する。
【0102】
図12は、図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420における検出信号波形10の傾き方向を磁気センサ2に対するコイン3の通過速度に対応して示したものである。
【0103】
図12において、図12(a)は、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が速い場合を示し、図12(b)は、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が遅い場合を示している。
【0104】
図12(a)および図12(b)から明らかなように、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が遅い場合は、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が速い場合に比較して、検出信号波形10の傾き方向は、図12(a)に矢印B−1で示す方向から図12(b)に矢印B−2で示す方向のように、検出信号波形10の傾き方向は、水平方向側に変化する。
【0105】
しかし、図12(c)に示すように、第2の変極点42に対応する領域420の間で見れば、検出信号波形10の変化レベル差は磁気センサ2に対するコイン3の通過速度によらず一定である。
【0106】
したがって、この第1の手法を採用する場合は、第2の変極点42に対応する領域420の間のレベル差を検査情報とすれば、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度によらずコイン3の真贋性を確実に判別することが可能になる。
【0107】
図13は、図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420に着目してコイン3の真贋性を判別する第2の手法を説明する図である。
【0108】
図13に示す第2の手法においては、領域420における谷の高さHaとこの領域420に隣接する山の高さHb若しくはHcとの比Hb/Ha、Hc/Haを検査情報として、コイン3の真贋性を判別する。
【0109】
ここで、領域420における谷の高さHaおよび領域420に隣接する山の高さHbおよびHcは、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度に対応して変化する。
【0110】
図14は、図13に示した領域420における谷の高さHaおよび領域420に隣接する山の高さHbおよびHcを磁気センサ2に対するコイン3の通過速度に対応して示したものである。
【0111】
図14において、図14(a)は、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が速い場合を示し、図14(b)は、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が遅い場合を示している。
【0112】
しかし、図14(a)および図14(b)から明らかなように、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が速くなり、これにより領域420における谷の高さHaが高くなると、これに対応して領域420に隣接する山の高さHbおよびHcも高くなる。
【0113】
同様に、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度が遅くなり、これにより領域420における谷の高さHaが低くなると、これに対応して領域420に隣接する山の高さHbおよびHcも低くなる。
【0114】
したがって、図13に示したように、領域420における谷の高さHaとこの領域420に隣接する山の高さHb若しくはHcとの比Hb/Ha、Hc/Haを検査情報として使用することで、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度によらずコイン3の真贋性を高精度で判別することができる。
【0115】
図15は、図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420に着目してコイン3の真贋性を判別する第3の手法を説明する図である。
【0116】
図15に示す第3の手法においては、領域420の差分波形11が谷を示すときにおける検出信号波形のレベル値を検査情報として、コイン3の真贋性を判別する。
【0117】
一般に、この種の磁気センサにおいて、差分波形11の差分値が極小となる地点での検査信号波形のレベル値は時間軸(横軸)に対する位置ずれに対して最もバラツキが小さい。これに対して、差分波形11の差分値が極大となる地点での検査信号波形のレベル値は時間軸(横軸)に対する位置ずれに対して大きく変化する。
【0118】
そこで、この第3の手法においては、領域420の差分波形11が谷を示すときにおける検出信号波形のレベル値を検査情報として採用することで、磁気センサ2に対するコイン3の通過速度によらずコイン3の真贋性を高精度で判別することができるようにしている。
【0119】
なお、この発明のコイン検査装置は、磁気センサに限定されず、光学センサ等、コインの通過とともに変化する検出信号を出力するセンサを採用するコイン検査装置にも同様に適用可能である。
【0120】
【発明の効果】
上述説明したようにこの発明によれば、センサの出力信号波形の変化を簡単な方法で細かくとらえることができ、これにより、各種硬貨の特徴を高精度に検出して、硬貨選別の際のトラブルを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるコイン検査方法および装置を適用して構成したコイン検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した検出信号波形10および差分波形11から検出信号波形10のピーク値に注目した図である。
【図3】図1に示した検出信号波形10および差分波形11のピーク値から検出信号波形10のピーク間の変動に注目した図である。
【図4】図1に示した検出信号波形10のピーク値に着目した従来採用されていた検査情報を示す図である。
【図5】図1に示した検出信号波形10および差分信号11に着目したこの実施の形態の検査情報を示す図である。
【図6】2つの磁気センサの合成出力を用いることにより得られるコインのフランジ部若しくは表面の模様の影響を強調した検出出力波形を示す図である。
【図7】図6(b)に示した差分波形11に該差分波形11の差分をとることにより求めた2階差分波形12を重ねて示した図である。
【図8】図6(b)に示した差分波形11に図7に示した2階差分波形12の2区間の移動平均をとった2区間移動平均波形13を重ねて示した図である。
【図9】コインのフランジ部の特徴を強調した検出信号波形の一例を示す波形図である。
【図10】図9に示した検出信号波形の第1の変極点41と第2の変極点42に着目してコイン3の真贋性を判別する第1の手法を説明する図である。
【図11】図10に示した正貨の検出信号波形およびその差分波形に対応する偽貨検出信号波形およびその差分波形の一例を示す図である。
【図12】図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420おける検出信号波形10の傾き方向を磁気センサ2に対するコイン3の通過速度に対応して示したものである。
【図13】図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420に着目してコイン3の真贋性を判別する第2の手法を説明する図である。
【図14】図13に示した領域420における谷の高さHaおよび領域420に隣接する山の高さHbおよびHcを磁気センサ2に対するコイン3の通過速度に対応して示したものである。
【図15】図9に示した検出信号波形の第2の変極点42に対応する領域420に着目してコイン3の真贋性を判別する第3の手法を説明する図である。
【符号の説明】
1 コイン通路
2 磁気センサ
3 コイン
4 検波回路
5 増幅器
6 アナログデジタル変換器(A/D変換器)
7 中央演算処理装置(CPU)
8 メモリ
10 検出信号波形
11 差分波形
12 2階差分波形
13 2区間移動平均波形

Claims (20)

  1. コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査方法において、
    前記検出信号波形の差分波形を求め、
    該差分波形のピーク位置を示す第1の情報および該差分波形のピーク位置における前記検出信号波形の値を示す第2の情報および該差分波形のピーク位置における前記差分波形の値を示す第3の情報を抽出し、
    該抽出した前記第1乃至第3の情報を用いて前記コインを検査することを特徴とするコイン検査方法。
  2. 前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求め、
    該検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより前記差分波形を求める
    ことを特徴とする請求項1記載のコイン検査方法。
  3. 前記差分波形の時点tにおける値をΔ(t)とするとき2サンプル点前の時点t−2における前記差分波形の値Δ(t−2)とΔ(t)との差が0となる時点を前記差分波形のピーク位置として抽出する
    ことを特徴とする請求項1記載のコイン検査方法。
  4. 前記差分波形の時点tにおける値をΔ(t)とするときNサンプル点前の時点t−Nにおける前記差分波形の値Δ(t−N)とΔ(t)との差が0となる時点を前記差分波形のピーク位置として抽出する
    ことを特徴とする請求項1記載のコイン検査方法。
  5. コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査方法において、
    前記検出信号波形の差分波形を求め、
    該差分波形のゼロクロス点を含む特定の領域の特徴量を検査情報として前記コインを検査する
    ことを特徴とするコイン検査方法。
  6. 前記特定の領域は、
    前記コインのフランジ部に対応する領域である
    ことを特徴とする請求項5記載のコイン検査方法。
  7. 前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求め、
    該検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求める
    ことにより前記差分波形を求めることを特徴とする請求項5記載のコイン検査方法。
  8. 前記特徴量は、
    前記特定の領域における前記検出信号波形の谷の部分の高さと該検出信号波形の谷の部分に隣接する山の部分とのレベル差である
    ことを特徴とする請求項記載のコイン検査方法。
  9. 前記特定の領域は、
    前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、
    前記特徴量は、
    前記差分波形の谷の部分の高さと該差分波形の谷の部分に隣接する山の部分との高さの比である
    ことを特徴とする請求項記載のコイン検査方法。
  10. 前記特定の領域は、
    前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、
    前記特徴量は、
    前記差分波形の谷の部分に対応する前記検出信号波形の値である
    ことを特徴とする請求項5記載のコイン検査方法。
  11. コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査装置において、
    前記検出信号波形の差分波形を求める差分処理手段と、
    前記差分処理手段で求めた差分波形のピーク位置を示す第1の情報および該差分波形のピーク位置における前記検出信号波形の値を示す第2の情報および該差分波形のピーク位置における前記差分信号の値を示す第3の情報を抽出する情報抽出手段と、
    前記情報抽出手段で抽出した前記第1乃至第3の情報に基づき前記コインを検査する検査手段と
    を具備することを特徴とするコイン検査装置。
  12. 前記差分処理手段は、
    前記センサの検出信号波形を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換することにより前記センサの検出信号波形に対応する検出データを求めるアナログディジタル変換手段と、
    前記アナログディジタル変換手段で求められた前記検出データの隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより差分データを求める差分データ算出手段と、
    を具備し、
    前記情報抽出手段は、
    前記差分データ算出手段で求めた前記差分データのピーク位置を示す第1の情報および該ピーク位置における前記検出データの値を示す第2の情報および該ピーク位置における前記差分データの値を示す第3の情報を抽出し、前記検査手段は、前記情報抽出手段で抽出した前記第1乃至第3の情報を用いて前記コインを検査する
    ことを特徴とする請求項11記載のコイン検査装置。
  13. 前記情報抽出手段は、
    時点tにおける差分データの値をΔ(t)とするとき2サンプル点前の時点t−2における差分データの値Δ(t−2)とΔ(t)との差が0となる時点を差分データのピーク位置として抽出する
    ことを特徴とする請求項12記載のコイン検査装置。
  14. 前記情報抽出手段は、
    時点tにおける差分データの値をΔ(t)とするときNサンプル点前の時点t−Nにおける差分データの値Δ(t−N)とΔ(t)との差が0となる時点を差分データのピーク位置として抽出する
    ことを特徴とする請求項12記載のコイン検査装置。
  15. コインが通過するコイン通路に沿ってセンサを配設し、該センサの検出信号波形に基づき該コインの検査を行うコイン検査装置において、
    前記検出信号波形の差分波形を求める差分処理手段と、
    前記差分処理手段で求めた差分波形のゼロクロス点を含む特定の領域の特徴量を検査情報として前記コインを検査するコイン検査手段と
    を具備することを特徴とするコイン検査装置。
  16. 前記特定の領域は、
    前記コインのフランジ部に対応する領域である
    ことを特徴とする請求項15記載のコイン検査装置。
  17. 前記差分処理手段は、
    前記センサの出力を一定時間間隔でサンプリングしてアナログディジタル変換して前記検出信号波形を求めるアナログディジタル変換手段と、
    前記アナログディジタル変換手段で求めた前記検出信号波形の隣接するデジタル値間の差をそれぞれ求めることにより前記差分波形を求める差分波形算出手段と
    を具備することを特徴とする請求項15記載のコイン検査装置。
  18. 前記コイン検査手段は、
    前記差分波形の前記特定の領域に対応する前記検出信号波形の谷の部分の高さと該検出信号波形の谷の部分に隣接する山の部分とのレベル差を前記検査情報として前記コインを検査する
    ことを特徴とする請求項15記載のコイン検査装置。
  19. 前記特定の領域は、
    前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、
    前記コイン検査手段は、
    前記差分波形の谷の部分の高さと該谷の部分に隣接する前記差分波形の山の部分の高さとの比を前記検査情報として前記コインを検査する
    ことを特徴とする請求項15記載のコイン検査装置。
  20. 前記特定の領域は、
    前記差分波形の谷の部分を含む領域であり、
    前記コイン検査手段は、
    前記差分波形の谷の部分に対応する前記検出信号波形の値である
    ことを特徴とする請求項15記載のコイン検査装置。
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