JP4942583B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関への燃料供給を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。特に、複数種の燃料を混合して使用可能な多種燃料内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
エタノールなどガソリン以外の燃料をガソリンと混合した多種燃料の燃焼により動作を行なう内燃機関(エンジン)が存在する。このような内燃機関では、各種燃料の混合比率に応じた空燃比で内燃機関を運転させる制御が必要となる。
例えば、多種燃料内燃機関に関する従来技術として、特許文献1には、多種燃料エンジンの燃料噴射装置における燃料噴射時間の補正方法が記載されている(第3ページの式(1)など)。
また、特許文献2には、始動時燃料量を徐々に変化させるとともに、内燃機関の始動が検出されている時間を計測し、その時間に応じて使用燃料の種類(重質燃料か軽質燃料か)を判別する構成が記載されている(請求項1、段落0005、および段落0007)。
特開昭63−5131号公報 特開平5−65838号公報
しかしながら、上記の従来技術には以下に述べる課題があった。
一般に燃料補給はエンジン停止時に行なわれるが、多種燃料エンジンにおいては、補給する際に、どの種類の燃料についてどれぐらいの量を補給するかは補給を行なう者が任意に行なうことができるようになっている。そのため、新たに補給される燃料は、燃料タンクに残留していた燃料とタンク内で混合することになり、その混合比率を容易に検出することはできない。燃料タンクあるいは内燃機関への燃料供給管等に燃料種別センサを設けることで、技術的には混合比率を検出することは可能であるが非常にコスト高となってしまう。
特許文献1に記載されている技術では、燃料噴射時間の補正をしているものの、エンジン回転数(Ne)と吸気管内絶対圧(Pba)とから決定される基本噴射時間(Ti)が一定であるため、ドライバーが補給した燃料の種類とその混合比率によってはプラグがかぶってしまう(つまり、燃料の供給量が多すぎることによりプラグの点火で燃えない分の未燃焼ガスがプラグ電極に付着して放電し難くなるという)課題があった。
また、特許文献2に記載されている技術では、燃料の判別はできるものの、エンジン始動時に徐々に燃料量を変化させる間の時間がかかりすぎるという課題があった。さらに、また、特許文献2に記載されている技術では、重質燃料用と軽質燃料用とで燃料供給量設定手段を切り替えている(段落0006等に記載)ものの、多種燃料の混合によるエンジン作動が考慮されていないため、始動後のエンジンの安定化が得られないという課題があった。
本発明は、上記の課題認識に基づいて行なわれたものであり、多種燃料の混合比率に応じた安定的な最適燃料噴射(供給)制御を行なうとともに、始動時間の短縮化を図り、しかもプラグのかぶりを防止することのできる多種燃料内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、内燃機関(例えば、実施の形態におけるエンジン1)の始動状態を検出する始動完了検出手段(例えば、実施の形態におけるステップSb13)を有し、前記始動完了検出手段によって始動完了が検出された後は内燃機関の状態に応じて燃料噴射量を決定する多種燃料用内燃機関の燃料噴射制御装置(例えば、実施の形態におけるECU10)において、多種燃料のエタノールの濃度0%〜100%における3つ以上の複数の濃度範囲を基準濃度として割り振り、当該基準濃度に対応する複数の基準燃料噴射量マップを記憶しておくと共に、前記複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれの基準燃料噴射量マップを使用しているかを記憶しておき(例えば、実施の形態におけるROM23に記憶される基準燃料噴射量マップ)、前記複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれの基準燃料噴射量マップを使用しているかを記憶しておき、前記内燃機関の排気系に設けられて排ガス中の酸素濃度に応じた出力を発生する酸素濃度センサ(例えば、実施の形態におけるO2センサ15)の出力に基づき、排ガス中の酸素濃度が高いときに高い値を示すと共に、排ガス中の酸素濃度が低いときに低い値を示す要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値を計算し、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値の、上限閾値と下限閾値とを前記基準濃度ごとに設定して、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が上限閾値と下限閾値との間にあるときは、基準燃料噴射量マップの切換行わず、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が上限閾値よりも高い場合にはエタノール濃度が高い基準燃料噴射量マップへ切り替え、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が下限閾値よりも低い場合にはエタノール濃度が低い基準燃料噴射量マップへ切り替え、始動開始時には前回停止直前に使用していた基準燃料噴射量マップを用いて内燃機関の始動制御を行い、当該始動開始時に用いる前記基準燃料噴射量マップで所定回数燃料噴射してクランキングしたにもかかわらず始動完了しない場合には、前記内燃機関の始動が完了するまで燃料噴射量を徐々に増大させる、ことを特徴とする。
これにより、通常運転時に使用している基準燃料噴射量マップを記憶させておくことで、再始動する際に、始動前の燃料の混合率に対応する基準燃料噴射量マップを用いて始動制御を行なうことが可能となる。
また、本発明は、内燃機関(例えば、実施の形態におけるエンジン1)の始動状態を検出する始動完了検出手段(例えば、実施の形態におけるステップSb13)を有し、前記始動完了検出手段によって始動完了が検出された後は内燃機関の状態に応じて燃料噴射量を決定する多種燃料用内燃機関の燃料噴射制御装置(例えば、実施の形態におけるECU10)において、多種燃料の混合濃度に対応する複数の基準燃料噴射量マップを記憶しておき(例えば、実施の形態におけるROM23に記憶される基準燃料噴射量マップ)、前記複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれのマップを使用しているかを記憶しておき、当該記憶に基づき、始動開始時には前回停止直前に使用していた基準燃料噴射量マップを用いて内燃機関の始動制御を行なうとともに、内燃機関の始動が完了するまで燃料噴射量を徐々に増大させて始動制御を行なう、ことを特徴とする多種燃料用内燃機関の燃料噴射制御装置である。
これにより、通常運転時に使用している基準燃料噴射量マップを記憶させておくことで、再始動する際に、始動前の燃料の混合率に対応する基準燃料噴射量マップを用いて始動制御を行なうことが可能となる。
また、クランキングにより始動しない場合に、一定の噴射回数に達するごとに、燃料噴射量を徐々に増大させることが可能となる。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記基準燃料噴射量マップは、エタノールとガソリンの混合比に応じた3種以上の適正な数(例えば22%、50%、100%)のPb/Neマップを有することを特徴とする。
これにより、全ての混合比に応じたPb/Neマップの調整を行うことなく、適正なPb/Neマップを選択することで、始動制御及び通常運転時の制御を安定して行なうことが可能となる。
また、本発明は、上記の燃料噴射制御装置において、燃料噴射量を徐々に増大させる際の初期の所定時間ごと又は所定回数ごとの燃料噴射量の増分よりも、燃料噴射量を徐々に増大させる際の後期の所定時間ごと又は所定回数ごとの燃料噴射量の増分が大きくなるように始動制御を行なう、ことを特徴とする。
また、本発明は、上記の燃料噴射制御装置において、燃料噴射量を徐々に増大させる際の所定時間ごと又は所定回数ごとの燃料噴射量の増分が指数関数に従うように始動制御を行なう、ことを特徴とする。
本発明は、多種燃料の混合濃度に対応する複数の基準燃料噴射量マップを記憶しておき、複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれのマップを使用しているかを記憶しておき、当該記憶に基づき、始動開始時には前回停止直前に使用していた基準燃料噴射量マップを用いて内燃機関の始動制御を行なうとともに、内燃機関の始動が完了するまで燃料噴射量を徐々に増大させて始動制御を行なう構成とした。
これにより、停止中にどの種類の燃料についてどれぐらいの量を補給されたかに関わらず、再始動前の通常運転時に使用されていた基準燃料噴射量マップを用いて始動制御することで、燃料配管には再始動前の通常運転時の混合率の燃料が残っていることから、当該混合比において適切な空燃比で内燃機関の始動を行なうことが可能となる。
また、本発明は、始動開始時に用いる基準燃料噴射量マップで所定回数燃料噴射してクランキングしたにもかかわらず始動完了しない場合には、燃料噴射量を増大させる構成とした。
これにより、一定の噴射回数に達するごとに燃料噴射量を徐々に増大させることができることから、プラグのかぶりを回避しつつ、燃料タンク内の燃料の混合比を推定することができ、これにより適切な空燃比で内燃機関の始動を行なうことが可能となる。
また、本発明は、燃料噴射量を徐々に増大させる際の初期の所定回数ごとの燃料噴射量の増分よりも、後期の燃料噴射量の増分が大きくなるように始動制御を行なう構成とした。また、その一態様として、所定回数ごとの燃料噴射量の増分が指数関数的に増大するように始動制御を行なう構成とした。
これにより、プラグかぶりが発生し易い始動初期に燃料が多くなりすぎず、また始動後期で必要な燃料が補充されるので、始動にかかる時間を短縮できる。特に、外気温度や燃料温度やエンジン温度や冷却水温度など、アルコールの気化に影響の大きい温度が低温である場合には、上限濃度までの到達増量時間を早めてもプラグかぶりによる始動性の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1実施形態に係る内燃機関及び内燃機関の制御装置の全体構成図である。エンジン1は、例えば、エタノールとガソリンを混合させた多種燃料を燃焼させることにより運転が行なわれる。エンジン1の吸気管2の上流側には、吸入空気を浄化するエアクリーナ3が設けられている。そして、吸気管2の内部に配置されるスロットル弁4により吸入空気の流入量が調節される。エンジン1の排気管7の下流側には、三元触媒8が設けられており、排気ガス中のHC、CO、NOx等の成分の浄化を行なう。インジェクタ5は、制御装置、すなわちECU(Electronic Control Unit)10に接続されており、ECU10からの噴射時間を含む噴射制御信号に基づいて、噴射時間に比例する量の多種燃料を吸気管2内に噴射する。
スロットル開度センサ(以下、THセンサと記載)11は、スロットル弁4に接続されており、スロットル弁4の開度を計測してECU10に入力する。吸気管絶対圧センサ(以下、PBAセンサと記載)12は、吸気管2の内部における吸気管絶対圧(PBA)を計測し、計測した吸気管絶対圧をECU10に入力する。吸気温センサ(以下、TAセンサと記載)16は、吸気管2の内部における吸気温(TA)を計測し、計測した吸気温をECUに入力する。水温センサ(以下、TWセンサと記載)13は、エンジン1の冷却水温を計測し、計測した冷却水温(TW)をECU10に入力する。クランク角センサ(以下、CRKセンサと記載)14は、エンジン1のクランク位置を示すクランク角(CRK)を計測し、計測したクランク角をECU10に入力する。酸素濃度センサ(以下、O2センサと記載)15は、排気管7内の排気ガスの酸素濃度を計測し、計測した酸素濃度をECU15に入力する。
図2は、ECU10の内部構成を示したブロック図である。ECU10は、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、EEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)24を備えており、これらはECU10内の内部バスにより相互に接続されている。
CPU21は、I/O(Input Output)バスを介してTHセンサ11、PBAセンサ12、TAセンサ16、TWセンサ13、CRKセンサ14、O2センサ15に接続されており、各センサにて計測された計測情報が各センサから入力される。また、CPU21は、I/Oバスを介してインジェクタ5に接続されており、噴射制御信号をインジェクタ5に入力することにより、噴射制御信号に含まれる噴射時間に応じた量の多種燃料をインジェクタ5に噴射させる。
RAM22は、CPU21において動作する制御プログラムの動作領域等として用いられ、電力供給が停止されると、内部に記憶されている情報が消去される記憶デバイスである。ROM23は、CPU21にて動作する制御プログラムや、エンジン1を制御するための制御情報である、Pb/Neマップ、Ne/THマップ、補正係数テーブル、始動制御情報などが予め記憶されており、電力供給が停止されても、内部に記憶されている情報が消去されずに保持される記憶デバイスである。EEP−ROM24は、CPU21の動作中に、CPU21により情報の書き込みおよび消去が行なわれ、電力供給が停止されても、内部に記憶されている情報が消去されずに保持される記憶デバイスである。
(エンジン制御の原理)
次に、ECU10によるエンジン1の制御の原理について説明する。エンジン1は、吸気管2を通じて流入する空気とインジェクタ5から噴射される燃料との比率である空燃比が適切な値となったときに、好適な状態で運転する。ここで、空燃比は、空気量を燃料量で除算した値で表される。ECU10は、様々な条件において、最適な状態でエンジン1を運転させるため、適切な噴射燃料量の算出を行ない、算出した噴射燃料量をインジェクタ5に噴射させる制御を行なう。ECU10による噴射燃料量の算出方法は、必要となる噴射燃料量の違いから、エンジン1の始動時と通常運転時とで異なる方法が採用されている。なお、通常運転時とは、エンジン1がスタータ等によらず自走運転している状態時のことをいう。
(始動時の噴射燃料量算出)
始動時にインジェクタ5に燃料を噴射させる始動噴射時間(TICR)は、燃料が1種類であればエンジン1の冷却水の水温(TW)により一意に定められる値である。具体的には、水温(TW)と始動噴射時間(TICR)の対応関係をグラフで示した図3のような始動噴射テーブルを予めROM23に記憶させておき、始動時に当該始動噴射テーブルを参照し、TWセンサ13が計測する水温(TW)から始動噴射時間を求め、求めた始動噴射時間の間、インジェクタ5に噴射させる制御を行なう。なお、始動噴射テーブルのTWとTICRの対応関係は、予め実験結果等に基づいて算出されている。
(通常運転時の噴射燃料量算出)
通常運転時には、予め実験結果等に基づいて求められているPb/Neマップ、あるいはNe/THマップを参照することにより、様々な条件下での吸入空気量を求め、求めた吸入空気量と予め定められる目標空燃比に基づいて、基本燃料噴射時間(TIM)を算出する。図4(a)は、Pb/Neマップの例を示した図であり、図4(b)は、Ne/THマップの例を示した図である。
Pb/Neマップは、アイドリング等の低負荷運転時に採用されるスピードデンシティ方式と呼ばれる吸入酸素量の推定方式において用いられるマップであり、当該マップにより吸気管絶対圧(PBA)と、エンジン回転数(Ne)に基づいて吸入空気量が求められる。図4(a)に示すように、PbとNeの間で一定の相関性は成立せず、等空気量線図として吸入空気量が特定されることになる。
また、Ne/THマップは、高負荷運転時に採用されるスロットルスピード方式と呼ばれる吸入酸素量の推定方式において用いられるマップであり、当該マップによりエンジン回転速度(Ne)と、スロットル開度(TH)に基づいて吸入空気量が求められる。図4(b)に示すように、Ne/THマップもPb/Neマップと同様に、NeとTHの間で一定の相関性は成立せず、等空気量線図として吸入空気量が特定されることになる。
Pb/NeマップあるいはNe/THマップから得られる吸入空気量に基づいて基本燃料噴射時間(TIM)を算出すると、次に、実験状態と実際のエンジン1の運転状態の環境条件の違いによる補正を行なう必要がある。図5は、吸気温を計測するTAセンサ16から得られる吸気温(TA)に対応する吸気温補正係数(KTA)を求めるための補正係数テーブルの例を示した図である。補正係数としては、他に、THセンサ11、TWセンサ13、CRKセンサ14、O2センサ15から得られる計測値に基づく補正係数が存在し、具体的には、始動後増量補正係数(KAST)、水温補正係数(KTW)、加速補正係数(TACC)、非同期補正係数(OPINJ)、点火時期係数等の補正係数がある。
これらの補正係数ごとに補正係数テーブルが存在し、上記基本燃料噴射時間(TIM)と、これらの複数の補正係数に基づいて、実際にインジェクタ5に燃料を噴射させる燃料噴射時間(Tout)が算出される。
(多種燃料におけるエンジン制御)
上述した特許文献1で示されるように、エタノールは、その組成に酸素原子Oを含有しているため単位体積当たりでの燃焼に必要な酸素量はガソリンを燃焼させる場合に比べて少なくて済む。従って、エタノールとガソリンを混合させた多種燃料を用いる場合、ガソリンのみの燃料を用いる場合よりも理論空燃比は小さくなる。そのため、エンジン1を最適な状態で運転させるには、エタノールとガソリンの混合比率ごとに、Pb/Neマップ、Ne/THマップ、各種補正係数テーブルを設定する必要がある。ところで、エタノールがある濃度の場合に、最適な状態でエンジン1を運転させるためのマップやテーブルを、ある一定範囲内の他の濃度において適用しても、当該他の濃度における適切なマップやテーブルを提供した場合と同程度の制御を行なうことが可能であることが実験結果等から知られている。そこで、本実施形態では、図6に示すような濃度の範囲を設定し、それぞれの範囲におけるエタノールの基準濃度として、エタノール22%(E22)、エタノール50%(E50)、エタノール80%(E80)、エタノール100%(E100)の4種類を予め定めておき、それぞれのエタノール濃度ごとに、Pb/Neマップ、Ne/THマップ、各種補正係数テーブルを生成する。なお、基準濃度は、3つ以上であればいくつでも良く、0%〜100%までのどの濃度に適正に割り振っても良い。また、それぞれのマップとテーブルは、図6に示すように濃度として重なり合う範囲を有するように設定される。
また、始動噴射時間についても、図7(a)に示すように一定の水温(TW)であっても、エタノール濃度ごとに最適な噴射時間は異なるため、良好な始動性能を維持するためには、エタノール濃度下限燃料濃度時に過多な燃料噴射を防止しつつ、エタノール濃度上限時には最大噴射を行なえるような噴射時間を設定する必要がある。そのため、始動噴射時間の場合にも、図7(b)に示すような濃度の範囲を設定し、エタノール22%(E22)、エタノール50%(E50)、エタノール80%(E80)、エタノール100%(E100)を基準濃度として、4つの始動噴射テーブルを予めROM23に記憶させておく。また、始動噴射テーブルには、予め定められる定数として始動噴射時間の増量幅Δti、何回噴射を行なったら前記増量幅にて噴射時間を増量するかの基準となる回数を示す反復回数N、始動噴射時間の上限値Tmaxが対応付けられている。これらの定数の値も予めROM23に記憶させておく。以下、始動噴射テーブルとこれらの定数を含んだ情報を始動噴射情報と記載する。
ROM23には、図8に示すように、エタノールの基準濃度ごとに生成したPb/Neマップ、Ne/THマップ、各種補正係数テーブル、及び始動噴射情報を1組のマップ(以下、基準燃料噴射量マップと記載)として予め記憶させる。また、この基準燃料噴射量マップをマップセットと呼ぶ。これにより、全てのエタノール濃度の範囲におけるエンジン1の制御を、4組の基準燃料噴射量マップで行なうことが可能となる。また、4組の基準燃料噴射量マップを用いて0%から100%まで連続的に変化し得るエタノール含有量を4種類のエタノールの基準濃度の値で代表させることによって適切な基準濃度の基準燃料噴射量マップからの補正が少なくてすむことから運転状態を安定させることができる。
となる。なお、以下の説明において、基準濃度ごとの基準燃料噴射量マップをそれぞれE22%マップ、E50%マップ、E80%マップ、E100%マップと記載する。
次に、CPU21の制御プログラムにおけるE22%マップ、E50%マップ、E80%マップ、E100%マップの切り替えについて説明する。図9に示すように、CPU21の制御プログラムによるマップの切り替えは、O2センサ15が検出する排気ガスの酸素濃度を示した信号(VO2)からCPU21の制御プログラムが算出する要求噴射量倍率KO2あるいはKO2の平均学習値(KO2REF)の値を参照することにより行なわれる。要求噴射量倍率KO2は、排気ガス中の酸素の濃度が高いときには、大きい値を示し、排気ガス中の酸素の濃度が低いときには、小さい値を示す。従って、KO2あるいはKO2REFが、大きい値の場合には、インジェクタ5からの燃料噴射量が少ない状態(リーン状態)であることを意味しており、さらに、少ない燃料噴射量でエンジン1を運転させていることからエタノール濃度が高いと判定し、エタノール濃度が高いマップへ切り替える処理を行なうことになる。一方、KO2あるいはKO2REFが、小さい値の場合には、インジェクタ5からの燃料噴射量が多い状態(リッチ状態)であることを意味しており、さらに、多い燃料噴射量でエンジン1を運転させていることからエタノール濃度が低いと判定し、エタノール濃度が低いマップへ切り替える処理を行なうことになる。
図10は、通常運転時における、CPU21の制御プログラムによる基準燃料噴射量マップ切替の処理を示したフローチャートである。当該フローチャートによる基準燃料噴射量マップ切替処理は、通常運転時の制御処理の過程で繰り返し呼び出されて実行される。
まず、エンジン回転数(Ne)をCRKセンサ14から得られた計測値に基づいて算出し、算出したエンジン回転数(Ne)とTHセンサ11から得られるスロットル開度(TH)とが、図11に示すKO2REF算出領域内に存在するか否かを判定する(ステップSa1)。KO2REF算出領域外であれば、基準燃料噴射量マップの切り替えを行なわずに処理を終了する。KO2REF算出領域内であれば、次に、TWセンサ13とTAセンサ16から冷却水の水温(TW)と、吸気温(TA)を計測し、エンジン1が暖機済状態、すなわち通常運転状態であるか否かを判定する(ステップSa2)。暖機済状態でないと判定した場合、基準燃料噴射量マップの切り替えを行なわずに処理を終了する。暖機済状態であると判定した場合、KO2REFの更新、すなわち、新たにO2センサ15が計測した酸素濃度から得られるKO2の値に基づいて平均学習を行なってKO2REFを算出し、新たなKO2REFとして更新を行なう(ステップSa3)。
次に、更新したKO2REFが、現在のエタノールの基準濃度における閾値の範囲内か否かを判定する(ステップSa4)。ここで、基準濃度における閾値とは、図12に示す、基準濃度ごとに設定される上限と下限の閾値である。閾値はそれぞれのマップが重なるよう調整して設定される、例えば、図12に示すように、E20%マップの場合、下限閾値は0であり、上限閾値は、1.1である。E50%マップの場合、下限閾値は0.85であり、上限閾値は、1.08である。E80%マップの場合、下限閾値は0.85であり、上限閾値は、1.1である。E100%マップの場合、下限閾値のみであり、その値は0.80である。例えば、現在の基準濃度がE50%である場合、KO2REFが、0.85から1.08の間にある場合には、閾値範囲内と判定され、マップの切り替えは行なわれない。一方、KO2REFが0.85未満の値となった場合には、E22%マップへの切り替えが行なわれる(ステップSa5)。また、KO2REFが1.08を超える値である場合、E80%マップへの切り替えが行なわれる(ステップSa5)。
E80%マップへ切り替えられた後、再度、図10に示すマップ切替処理が行なわれた場合、E80マップへ切り替えられたことから、O2センサ15により計測される酸素濃度が変化するためKO2も変化する。そして、KO2に基づく平均学習により、例えば、KO2REFが1.0として算出された場合には、E80%マップの状態で安定することになる。
上記の図10から図12を参照して説明した基準燃料噴射量マップ切替処理により、エタノールの基準濃度に応じたマップが選択されることになるため、通常運転時においてエタノール濃度が変化した場合であっても、エンジン1を最適な状態で運転させることが可能となる。また、O2センサ15から検出される酸素濃度に基づいてエタノール濃度の変化を検出する構成にしたことにより、燃料タンク内にエタノール濃度センサを設ける必要がなく、低コスト化を図ることが可能となる。
なお、図10を参照して説明した基準燃料噴射量マップ切替処理では、KO2REFを基準とした処理について記載したが、O2センサ15により計測される酸素濃度に基づいて算出されるKO2をKO2REFの代わりに適用して図10の処理を行なうようにしてもよい。
次に、図13及び図14を参照しつつ、通常運転時に運転中のエタノール濃度を検出しておき、エンジン1が停止された後再び運転が行なわれる場合に、運転中に検出していたエタノール濃度を参照してエンジンの始動を行なう始動制御について説明する。
図13において、まず通常運転中に、CPU21の制御プログラムは、O2センサ15が計測する酸素濃度より、エタノール濃度を算出し、算出したエタノール濃度に対して平均学習を行ない、エタノール濃度学習値を算出する(ステップSb1)。
次に、図6に示したエタノール濃度の範囲と、算出したエタノール濃度学習値から、基準濃度を求め、求めた基準濃度からEEP−ROM24に記憶させる設定セットとして、上述した基準燃料噴射量マップであるE22%マップ、E50%マップ、E80%マップ、E100%マップの中のいずれかを選択する(ステップSb2)。そして、選択した設定セットと基準濃度とを、EEP−ROM24に記憶させる(ステップSb3)。その後、メインSW(スイッチ)がOFFにされて、バッテリからECU10への電力供給が停止する(ステップSb4)。このとき、RAM22に記憶されていた情報が消去されるが、ROM23に記憶されている情報、及びEEP−ROM24に記憶されている情報は保持される。
次に、メインSWがONにされて、バッテリからECU10へ電力供給が開始され、CPU21の制御プログラムが起動すると、制御プログラムは、EEP−ROM24から設定セットを読み出す(ステップSb5)。そして、制御プログラムは、読み出した設定セットの中から始動噴射情報を読み出し、読み出した始動噴射情報に含まれる始動噴射テーブルと、TWセンサ13が計測したエンジン1の冷却水の水温とに基づいて始動噴射時間の初期値であるTICRを求める。また、始動噴射情報に含まれる増量幅Δti、反復回数N、始動噴射時間上限値Tmaxも始動噴射情報から読み出し、制御プログラム内で設定を行なう。このとき、始動噴射回数nの変数を0にリセットする(ステップSb6)。
次に、制御プログラムは、クランキング中であるか否かを判定する(ステップSb7)。クランキング中でない場合、クランキングが開始されるまで、判定を継続し、クランキング中であると判定した場合、始動噴射回数nに現在の始動噴射回数nに1を加算した値を代入する。初回は、始動噴射回数nに1が代入されることになる(ステップSb8)。
次に、制御プログラムは、始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満であるか否かを判定する(ステップSb9)。始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満である場合(ステップSb9:Yes)、次に、制御プログラムは、始動噴射回数nが反復回数Nに等しいか否かを判定する(ステップSb10)。制御プログラムは、始動噴射回数nが反復回数Nに等しいと判定した場合(ステップSb10:Yes)、現在のTICRに増量幅Δtiを加算した値をTICRに代入し(ステップSb11)、始動噴射回数nを0にリセットする(ステップSb12)。次に、制御プログラムは、CRKセンサ14の計測値に基づいて算出される現在のエンジン回転数(Ne)が始動判定の基準となる回転数を示す閾値(A)を超えているか否かに基づいて始動完了したか否かを判定する(ステップSb13)。制御プログラムは、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)を超えており、始動完了していると判定した場合(ステップSb13:Yes)、通常運転が開始されているため、噴射制御を通常運転時の噴射制御、すなわち図10に示した処理を行ないつつ(ステップSb14)、ステップSb1からステップSb3の処理をメインSWがOFFされるまでの間、繰り返し行なう。一方、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)以下であり、始動中であると判定した場合(ステップSb13:No)、始動制御を継続させるためステップSb7に戻る。また、ステップSb9にて、始動噴射時間TICRが噴射時間上限値Tmax未満でないと判定した場合、すなわち始動噴射時間TICRがTmax以上となった場合(ステップSb9:No)、及び始動噴射回数nが反復回数Nに等しくないと判定した場合、すなわち始動噴射回数nが反復回数に到達していない場合(ステップSb10:No)、現状の始動噴射時間TICRを維持したまま、ステップSb13の始動完了の判定を行なう。
図14は、図13の処理において、反復回数Nを4とした場合の始動噴射時間TICRの変化を示した図であり、4回噴射するごとにTICRがΔtiずつ段階的に増加し、累積始動噴射時間がTmaxに到達したときには、TICRを維持した状態でクランキングが継続されることになる。このとき、TICRが変化する最小値は、設定セットに設定されていたエタノールの基準濃度における最小の要求噴射量(下限濃度要求噴射量)であり、最大値は、当該エタノール濃度における最大の要求噴射量(上限濃度要求噴射量)になるように予めΔtiと反復回数Nが定められることになる。
上記の図13の処理により、停止時に、エタノールあるいはガソリンが補給されたとしても、燃料配管に残っている燃料の混合比率は、補給を行なう前の状態であることから、メインSWが停止される直前の通常運転時のエタノールの基準濃度に対応する基準燃料噴射量マップを使用して始動制御を行なうことで、エンジン1においてプラグのかぶりを回避しつつ適切な状態での迅速な始動制御を行なうことが可能となる。さらに、図13の処理では、始動噴射回数nが反復回数Nに到達するごとに、増量幅ΔtiだけTICRを増加させるようにしていることから、エンジン1の始動が完了するまで、燃料噴射時間を徐々に増大、すなわち、インジェクタ5から噴射される燃料噴射量を徐々に増大させて始動制御を行なうことが可能となる。
なお、図13の処理において、EEP−ROM24にE22%マップ、E50%マップ、E80%マップ、E100%マップのいずれかを記憶させると記載したが、エタノール濃度学習値、あるいは基準濃度のみをEEP−ROM24に記憶させ、次回の始動時に、EEP−ROM24から読み出した値に基づいてROM23から対応する基準燃料噴射量マップを読み出すようにしてもよい。
また、図13の処理において、始動噴射回数nが反復回数Nに到達するごとに、増量幅ΔtiだけTICRを増加させるようにしているが、本発明は、この実施形態には限られず、噴射を行なった時間が一定時間を超えるごとに増量幅ΔtiだけTICRを増加させるようにしてもよい。
参考例
次に、参考例について説明する。エンジン1の始動制御において、第1実施形態では、通常運転時に運転中のエタノール濃度を検出しておき、エンジン1が停止された後再び運転が行なわれる場合に、運転中に検出していたエタノール濃度を参照してエンジンの始動を行なう始動制御を行なっていた。これに対し、参考例では、エタノールの基準濃度が最小、すなわちE22%マップから順に基準燃料噴射量マップを切り替えて始動制御を行なう構成としている。なお、参考例では、始動制御情報には、エタノール濃度ごとの始動噴射時間の増量幅Δti、反復回数N、始動噴射時間の上限値Tmaxが、基準濃度ごとの基準燃料噴射量マップに対応付けられて予め記憶されているものとする。
図15は、参考例に係る始動制御の処理手順を示したフローチャートである。まず、メインSWがONにされて、バッテリからECU10へ電力供給が開始され、CPU21の制御プログラムが起動すると、制御プログラムは、変数Eに最小の基準濃度、すなわち22%のエタノール基準濃度を設定する(ステップSc1)。ここで、エタノール濃度22%を設定するということは、上述した図7(a)に示されるようにインジェクタ5に入力する始動噴射時間を最も短い時間として設定、すなわちインジェクタ5から噴射されるエタノールとガソリンの混合燃料の燃料噴射量を最も少ない状態に設定することになる。次に、制御プログラムは、設定されている基準濃度の値に従って、ROM23から基準燃料噴射量マップを読み出す。最初はE22%マップを読み出すことになる(ステップSc2)。次に、制御プログラムは、E22%マップから始動制御情報を読み出し、読み出した始動噴射情報に含まれる始動噴射テーブルと、TWセンサ13が計測したエンジン1の冷却水の水温とに基づいて始動噴射時間の初期値であるTICRを求める。また、E22%マップに対応付けられている増量幅Δti、反復回数N、始動噴射時間上限値Tmaxも読み出し、制御プログラム内で設定を行なう。このとき、始動噴射回数nの変数を0にリセットする(ステップSc3)。
次に、CPU21の制御プログラムは、クランキング中であるか否かを判定する(ステップSc4)。クランキング中でない場合、クランキングが開始されるまで、判定を継続し、クランキング中であると判定した場合、始動噴射回数nに現在の始動噴射回数nに1を加算した値を代入する。初回は、始動噴射回数nに1が代入されることになる(ステップSc5)。次に、制御プログラムは、始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満であるか否かを判定する(ステップSc6)。始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満である場合(ステップSc6:Yes)、次に、制御プログラムは、始動噴射回数nが反復回数Nに等しいか否かを判定する(ステップSc7)。制御プログラムは、始動噴射回数nが反復回数Nに等しいと判定した場合(ステップSc7:Yes)、現在のTICRに増量幅Δtiを加算した値をTICRに代入し(ステップSc8)、始動噴射回数nを0にリセットする(ステップSc9)。次に、制御プログラムは、CRKセンサ14の計測値に基づいて算出される現在のエンジン回転数(Ne)が始動判定の基準となる回転数を示す閾値(A)を超えているか否かに基づいて始動完了したか否かを判定する(ステップSc10)。制御プログラムは、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)を超えており、始動完了していると判定した場合(ステップSc10:Yes)、通常運転が開始されているため、噴射制御を通常運転時の噴射制御、すなわち図10に示した処理を行なう(ステップSc11)。一方、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)以下であり、始動中であると判定した場合(ステップSc10:No)、始動制御を継続するためステップSc4に戻る。また、始動噴射回数nが反復回数Nに等しくないと判定した場合、すなわち始動噴射回数nが反復回数に到達していない場合(ステップSc7:No)、現状の始動噴射時間TICRを維持したまま、ステップSc10の始動完了の判定を行なう。
一方、ステップSc6において、始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満でないと判定された場合、すなわち始動噴射時間TICRがTmax以上となった場合(ステップSc6:No)、制御プログラムは、変数Eを参照し、次の基準濃度が存在するか否かを判定する(ステップSc12)。次の基準濃度が存在しない、すなわち現在の基準濃度がエタノール100%の場合には、それ以上、基準燃料噴射量マップが存在しないため、E100%マップを維持し、ステップSc10の始動完了判定処理に進む。一方、変数Eを参照し、次の基準濃度が存在すると判定した場合(ステップSc12:Yes)、変数Eに次の基準濃度を設定し(ステップSc13)、ステップSc2以降の処理をエンジン1が始動するまで繰り返す。
上記の参考例の処理により、エタノールの基準濃度が最小の基準燃料噴射量マップから順に基準濃度の高い基準燃料噴射量マップへ切り替えて始動制御を行なうことができる。基準燃料噴射量マップの切り替えにより、燃料噴射時間が短い状態からエンジン1の始動が完了するまで始動の状況に応じてより多い燃料噴射時間が長い状態へ切り替えることになる。このことは、すなわち、エタノールとガソリンの混合燃料の燃料噴射量が最も少ない状態から始動制御を開始してエンジン1の始動が完了するまで始動の状況に応じてより燃料噴射量の多い状態へ切り替える始動制御を可能とすることになる。これにより、エンジン1においてプラグのかぶりを回避しつつ適切な状態での始動制御を行なうことが可能となる。
(第の実施の形態)
次に、本発明の第実施形態について説明する。この第実施形態においては、始動噴射時間の増量幅が一定ではなく、増量幅を徐々に増加させていくように、エンジンの始動制御を行なう。始動噴射時間の増量幅を徐々に増加させていく制御を行なうことにより、それに伴って、燃料の噴射量の増量幅も徐々に増加していく。このような始動制御を行なうための最良形態は、始動噴射時間を指数関数的に増加させていく形態である。
図16は、本実施形態における始動噴射時間TICRの時間的変化を示したグラフである。この図において、横軸は、メインスイッチが「ON」となりクランキングが開始されてからの時間であり、単位は秒(sec)である。また、縦軸は、始動噴射時間TICRであり、単位はミリ秒(msec)である。また、この図では、TWセンサ13によって計測された冷却水温(TW)が、摂氏マイナス10度、摂氏零度、摂氏10度、摂氏15度、摂氏25度、摂氏40度、摂氏89度の場合それぞれの始動噴射時間TICRの時間的変化を示している。図示するように、冷却水温TWがいずれの場合にも、時間の経過に応じて始動噴射時間TICRは大きくなっている。また、冷却水温TWがいずれの場合にも、時間の経過に応じて始動噴射時間TICRの増量幅(隣り合うプロット点の間での始動噴射時間TICRの差)は大きくなっている。また、後述するように、この図では、始動噴射時間が指数関数的に増加していくような制御を行なっている。なお、本実施形態の制御方法においても、始動噴射時間の上限値Tmaxが設定されている(但し、Tmaxは図示しているグラフの範囲外)。
本実施形態において、始動噴射時間TICRは、次式で表わされる。即ち、
TICR=TICRm−Δbase+Δbase×AF(n−1)
である。ここで、TICRmは初回始動噴射時間であり、Δbaseは噴射時間係数であり、AFは増量係数であり、nは増量回数である(初回はn=1)。これら、初回始動噴射時間TICRm、噴射時間係数Δbase、増量係数AFに関しては、冷却水温(TW)ごとの設定値が設定され、ROM23に記憶されている。なお、増量係数AFは、1より大きい適切な値に設定される。そして、前回からの噴射時間の増量ΔTICRは、上式より求められ、
ΔTICR
=Δbase×(AF(n−1)−AF(n−2)
=Δbase×AF(n−2)×(AF−1)
である。つまり、噴射時間の増量幅および燃料の噴射量の増量幅が、それぞれ、徐々に増加していくようになっている。また、これらの増量幅は指数関数的に増加していくようになっている。つまり、本実施形態では、燃料噴射量を徐々に増大させる所定時間ごと又は所定回数ごとの燃料噴射量の増分が指数関数的に増大変化するように(指数関数に従うように)始動制御を行なっている。このような増量ΔTICRを用いることで、制御手順を簡単にできるというメリットもある。
図17は、本実施形態に係る始動制御の処理手順を示したフローチャートである。まず、メインSWがONにされて、バッテリからECU10へ電力供給が開始され、CPU21の制御プログラムが起動すると、このフローチャートの処理手順が開始される。
制御プログラムは、設定されている基準濃度の値に従って、ROM23から基準燃料噴射量マップを読み出す(ステップSd1)。
次に、制御プログラムは、読み出した基準燃料噴射量マップに含まれる値と、TWセンサ13が計測したエンジン1の冷却水の水温とに基づいて、始動噴射情報の設定を行なう(ステップSd2)。ここでは、初回始動噴射時間TICRmと、始動噴射時間上限値Tmaxと、噴射時間係数Δbaseと、増量係数AFとを、始動噴射情報として設定する。また、以下において始動噴射時間TICRを計算するために用いる変数αの初期値をΔbaseに設定する(ステップSd3)。
次に、制御プログラムは、クランキング中であるか否かを判定する(ステップSd4)。クランキング中でない場合、ステップSd4に戻り、クランキングが開始されるまで判定を継続する。クランキング中であると判定した場合、次のステップSd5に進む。
次に、制御プログラムは、初回始動噴射時間TICRmと噴射時間係数ΔBASEと変数αの値を用いて、始動噴射時間TICRを算出する(ステップSd5)。ここでは、TICR=TICRm−Δbase+αとする。なお、本フローチャート内のループの初回のステップSd5の処理においては、変数αの値がΔbaseであるので、TICR=TICRmである。
次に、制御プログラムは、算出した始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満であるか否かを判定する(ステップSd6)。始動噴射時間TICRが始動噴射時間上限値Tmax未満である場合(ステップSd6:YES)は、増量係数AFの値を用いて、変数αにα×AFの値を代入し(ステップSd7)、それ以外の場合(ステップSd6:NO)には直接ステップSd8に進む。
次に、制御プログラムは、CRKセンサ14の計測値に基づいて算出される現在のエンジン回転数(Ne)が始動判定の基準となる回転数を示す閾値(A)を超えているか否かに基づいて始動完了したか否かを判定する(ステップSd8)。制御プログラムは、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)を超えており、始動完了していると判定した場合(ステップSd8:Yes)、通常運転が開始されているため、噴射制御を通常運転時の噴射制御、すなわち図10に示した処理を行なう(ステップSd9)。一方、現在のエンジン回転数(Ne)が閾値(A)以下であり、始動中であると判定した場合(ステップSd8:No)、始動制御を継続するためステップSd4に戻る。
1回ごと或いはN回(反復回数)ごとの始動時噴射量の増分が一定であるような制御を行なう場合には、短時間内に大きな増量を行なうためには、1回の増分を大きくする必要がある。だが、噴射量の要求が小さい燃料組成の場合には、1回の増量で燃料過多となり、プラグのかぶりが発生する可能性もある。つまり、プラグのかぶりを防止するために増分を小さくして長い時間をかけて大きな増量を行なうか、短時間で大きな増量を行なうために増分を大きくしてプラグかぶりの恐れが生じるか、トレードオフの関係にある。
しかしながら、本実施形態の制御方法によると、プラグのかぶりを防止しながら、短時間で大きな増量を行なうことができ、スムースなエンジン始動を実現できる。つまり、上で図を参照しながら説明したように、始動時噴射量の増分を噴射回数ごとに徐々に増加させることで、始動時噴射量の増量が直線的なものではなく指数関数的なものとなる。そして、噴射時間係数Δbaseと増量係数AFという2つのパラメータを適宜設定することによって、始動時噴射量の制御を行なうようにしている。そして、エンジンSWをONした後の、初期の増分が小さくなり後期の増分が大きくなるように、これらのパラメータを設定する。これにより、燃料噴射量を徐々に増大させる初期(初期とは、例えば図16のグラフにおける比較的左側の領域であり、例えば同グラフの横軸の0.0秒から2.0秒までの領域)の所定時間(所定時間とは、例えば図16のグラフにおける横軸の所定幅である)ごと又は所定回数(所定回数とは、例えば図16のグラフにおける横軸方向での始動噴射時間TICRの算出回数である)ごとの燃料噴射量の増分よりも、燃料噴射量を徐々に増大させる後期(後期とは、例えば図16のグラフにおける比較的右側の領域であり、例えば同グラフの横軸の2.0秒よりも大きい領域)の所定時間ごと又は所定回数ごとの燃料噴射量の増分が大きくなるように始動制御を行なう。このように初期の増分より後期の増分が大きくなるようにするには、例えば、燃料噴射量が上限値に達しない限りは、毎回、前回増分よりも大きい増分になるように制御する。
そのためには、指数関数を用いるほかにも、例えば、
TICR=TICRm+Δbase×(n−1)、又は
TICR=TICRm+Δbase×(n−1)、又は
TICR=TICRm+Δbase×(n−1)
などといったように、回数nのべき乗関数を用いるようにしても良い。
これらにより、プラグかぶりを防止しつつ、短時間で大きな増量を得られるようになり、確実なエンジン始動が行なえる。
なお、本実施形態では、冷却水の水温に応じて始動噴射情報の設定を行なうようにした(図17のステップSd2)が、変形例としては、水温、エンジン油温、吸気温、気圧、燃料温度、燃料組成などを測定する手段を設け、これらの測定結果の1種類以上に基づき、噴射量の増分が徐々に大きくなるような制御を行なうようにしても良い。また、水温、エンジン油温、吸気温、気圧、燃料温度、燃料組成などの測定結果の1種類以上に基づき、要求噴射量の上限を設定するようにする。
また、本実施形態では、燃料混合比率に依存しない基準噴射量マップを用いた。このように基準噴射量マップが燃料混合比率に依存しないものであっても、上述した制御では徐々に噴射量の増分を大きくしていっているため、比較的短時間でエンジンを始動することができる。勿論、前述した実施形態で行なっていたように、多種燃料の混合濃度に対応する複数の基準燃料噴射量マップを記憶しておいて適宜マップを選択して用いるようにしても良い。また更に、複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれのマップを使用しているかを記憶しておき、その記憶に基づき、始動開始時には前回停止直前に使用していた基準燃料噴射量マップを用いるようにしてもよい。
上記の第実施形態により、燃料混合率の変化によらず、エンジン始動にかかる時間を短縮しながら良好な始動性を確保できるようになる。また、プラグのかぶりを防止できる。また、パラメータの設定により、要求に合わせた噴射量増量パターンを容易に設定が出来る。
なお、上述したPb/Neマップは、PBAとNeと吸入空気量の関係を示した情報として記載したが、吸入空気量と目標空燃比とに基づいて基本燃料噴射時間(TIM)を算出し、算出した基本燃料噴射時間(TIM)とPBAとNeとの関係を示した三次元マップとして構成するようにしてもよい。また、Ne/THマップについても同様に、基本燃料噴射時間(TIM)とNeとThの関係を示した三次元マップとして構成するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、エンジン1の冷却水の水温(TW)に基づいて制御処理を行なうようにしていたが、冷却水の水温の代わりに、エンジン1のエンジンオイルの油温やシリンダやヘッドの温度センサ等の出力に基づいて補正を行なうようにしてもよい。
また、上述した実施形態におけるECU10の機能全体あるいはその一部は、これらの機能実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明の第1実施形態による内燃機関及び内燃機関の制御装置の全体構成図である。 本発明の第1実施形態によるECUの内部構成及びセンサ、インジェクタとの接続関係を示した図である。 本発明の第1実施形態による始動噴射テーブルを示した図である。 本発明の第1実施形態によるPb/Neマップ及びNe/THマップを示した図である。 本発明の第1実施形態による吸気温補正係数を求めるための補正係数テーブルを示した図である。 本発明の第1実施形態によるエタノールの濃度範囲を示した図である。 本発明の第1実施形態による始動噴射テーブル及び始動制御におけるエタノールの濃度範囲を示した図である。 本発明の第1実施形態による基準燃料噴射量マップを示した図である。 本発明の第1実施形態による基準燃料噴射量マップの切替処理の概念図である。 本発明の第1実施形態による通常運転時のマップ切替処理を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態による通常運転時のマップ切替処理において参照されるKO2REF算出領域を示した図である。 本発明の第1実施形態による通常運転時のマップ切替処理において参照されるKO2REFの閾値を示した図である。 本発明の第1実施形態による始動制御の処理を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態による始動制御の処理によるTICRの変化を示したフローチャートである。 本発明の参考例による始動制御の処理を示したフローチャートである。 本発明の第実施形態による始動噴射時間TICRの時間的変化を示したグラフである。 本発明の第実施形態による始動制御の処理手順を示したフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関) 10 ECU(燃料噴射制御装置) 15 O2センサ(酸素濃度センサ) ステップSb13、Sc10、Sd8 始動完了検出手段

Claims (4)

  1. 内燃機関(1)の始動状態を検出する始動完了検出手段(Sb13)を有し、前記始動完了検出手段(Sb13)によって始動完了が検出された後は内燃機関(1)の状態に応じて燃料噴射量を決定する多種燃料用内燃機関(1)の燃料噴射制御装置(10)において、
    多種燃料のエタノール濃度0%〜100%における3つ以上の複数の濃度範囲を基準濃度として割り振り、
    当該基準濃度に対応する複数の基準燃料噴射量マップを記憶しておくと共に、前記複数の基準燃料噴射量マップのうちいずれの基準燃料噴射量マップを使用しているかを記憶しておき、
    前記内燃機関(1)の排気系(7)に設けられて排ガス中の酸素濃度に応じた出力を発生する酸素濃度センサ(15)の出力に基づき、排ガス中の酸素濃度が高いときに高い値を示すと共に、排ガス中の酸素濃度が低いときに低い値を示す要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値を計算し、
    要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値の、上限閾値と下限閾値とを前記基準濃度ごとに設定して、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が上限閾値と下限閾値との間にあるときは、基準燃料噴射量マップの切換行わず、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が上限閾値よりも高い場合にはエタノール濃度が高い基準燃料噴射量マップへ切り替え、要求噴射量倍率あるいは要求噴射量倍率の学習値が下限閾値よりも低い場合にはエタノール濃度が低い基準燃料噴射量マップへ切り替え、
    始動開始時には前回停止直前に使用していた基準燃料噴射量マップを用いて内燃機関(1)の始動制御を行い、
    当該始動開始時に用いる前記基準燃料噴射量マップで所定回数燃料噴射してクランキングしたにもかかわらず始動完了しない場合には、前記内燃機関(1)の始動が完了するまで燃料噴射量を徐々に増大させる、
    ことを特徴とする多種燃料用内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記基準燃料噴射量マップは、エタノールとガソリンの混合比に応じた3種以上のPb/Neマップを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 燃料噴射量を徐々に増大させる際の初期の所定回数ごとの燃料噴射量の増分よりも、燃料噴射量を徐々に増大させる際の後期の所定回数ごとの燃料噴射量の増分が大きくなるように始動制御を行なう、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 燃料噴射量を徐々に増大させる際の所定回数ごとの燃料噴射量の増分が指数関数的に増大変化するように始動制御を行なう、
    ことを特徴とする請求項に記載の燃料噴射制御装置。
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