JP4942412B2 - 主軸装置に用いる工具ホルダクランプユニット - Google Patents
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Description
請求項3に記載の発明は、複数の筒状ケース片どうしの相対回動阻止を簡単な回動阻止手段によって実現することができる。
図1に示すように、主軸装置11の主軸頭12は外筒13及び内筒14から構成され、その内筒14の内側には主軸15が複数のベアリング16を介して所定位置において回転可能に支持されている。前記主軸頭12の外筒13の後端部には、モータ18が取り付けられ、その回転軸19にはカップリング20によって、前記主軸15の後端部が連結され、回転軸19の回転によって、カップリング20を介して主軸15が回転されるようになっている。
図3に示すように、前記スライダ26の外周面には、軸方向と平行に案内溝265が形成され、前記筒状ケース23の内周面234には、前記案内溝265に嵌入されたストッパ32がビス33によって、所定位置に取り付けられている。前記案内溝265の先端部には、ストッパ34がビス35によって取り付けられている。そして、図6(c)の連結状態で前記案内溝265とストッパ32によって、前記筒状ケース23の内周面234内でのスライダ26の軸方向への移動が許容され、筒状ケース23とスライダ26の相対回動が阻止されるようになっている。この実施形態では、前記スライダ26の案内溝265と、前記筒状ケース23に取り付けたストッパ32とにより筒状ケース23とスライダ26の相対回動を阻止する回動阻止手段が構成されている。
前記作動部材51及び作動ピン52の中心部には、クーラント通路611を有するクーラント供給パイプ61が軸方向に貫通支持されている。このクーラント供給パイプ61の前端部は、前記ドローイングバー36の前記連結孔369にシールを介して嵌入結合され、後端部にはクーラント通路611よりも大径の案内孔612が形成されている。この案内孔612と前記回転軸19の先端部に形成されたクーラント通路191の先端部との間には、クーラント通路621を有するクーラント供給パイプ62がシールを介して連結されている。
次に、前記のように構成した主軸装置について、その動作を説明する。
ワークの加工が終了して、工具ホルダクランプユニット22のクランプ機構25による工具ホルダ21のクランプを解除する場合には、クランプ解除機構50のピストン53が図1において前方に移動されて、ピストン53が同方向に移動され、ピストン53によって作動部材51及び作動ピン52が前方に移動される。この作動部材51の前方への移動により工具ホルダクランプユニット22側のバネ受部材41が前方に移動され、ドローイングバー36が皿バネ43の付勢力に抗して前方に移動され、前述したようにクランプ機構25による工具ホルダ21のクランプ状態が解除される。この状態で、図示しない工作機械の工具自動交換装置により工具ホルダ21が別の工具ホルダ21と交換される。
(1)上記実施形態では、図3に示すように工具ホルダクランプユニット22のドローイングバー36の後端部にバネ受部材41を嵌合固定し、筒状ケース31とバネ受部材41の間に前記クランプ機構25をクランプ状態に付勢するための皿バネ43を介在した。そして、工具ホルダクランプユニット22側にクランプ機構25と付勢機構44を全て装着するようにした。このため、工具ホルダクランプユニット22全体を主軸15の前面側から該主軸15の貫通孔151内に嵌入したり、取り外したりすることができ、クランプ機構25及び付勢機構44も一体に取り出され、クランプ機構25、ドローイングバー36及び付勢機構44の保守、点検或いは修理を容易に行うことができ、メンテナンスの作業性を向上できる。すなわち、皿バネ43の交換についても、主軸装置の後方側から他の部品を取り外して作業する煩わしさがなくなり、主軸15の前方から取り出した状態の工具ホルダクランプユニット22から如何なる場所でも、簡単に皿バネ43を取り外したり装着したりすることが可能となる。
この実施形態においては前述した実施形態で用いた工具ホルダ21とは異なる形式の工具ホルダ21に対応するもので、工具ホルダクランプユニット22の工具装着孔231とクランプ機構25の形態が前述した実施形態の構成と異なり、その他の構成は、前述した実施形態と同様であるため説明を省略する。
図7は、皿バネ43によって、前記スライダ26、ドローイングバー36及び操作筒81が後方向(図7の右方)に移動され、操作筒81の段差部812にクランプ部材82の先端縁821が乗り上げ、操作筒81の後端縁813がクランプ部材82の段差部822に乗り上げた状態を示す。又、図7は、前記クランプ部材82が操作筒81の半径方向外側に移動され、クランプ爪823が工具ホルダ21の係止段部214に係止され、工具ホルダ21が引き込まれて、そのホルダ部の後端面を筒状ケース23の先端面に密着させた工具ホルダ21のクランプ状態を示す。さらに、図7は、前記案内筒83の案内斜面831が、クランプ部材82の傾斜面824によって後方向に移動され、バネ85が圧縮された状態になっている。
上記実施形態においても、前述した実施形態であげた効果と同様の効果を奏する。
この実施形態においても前述した二つの実施形態で用いた工具ホルダ21とは、さらに異なる形式の工具ホルダ21に対応するもので、工具ホルダクランプユニット22の工具装着孔231及びクランプ機構25の形態が前述した実施形態の構成と異なり、その他の構成は、前述した実施形態と同様であるため説明を省略する。
図9はドローイングバー36及びバネ受部材41が皿バネ43によって、後方向に移動され、スライダ26及びその操作部270が後方向に移動され、操作部270の案内斜面88によって、ボール92が係止孔912内において、ボールホルダ91の半径方向外方に移動され、係止孔215にもボール92が嵌入され、ボール92を介して工具ホルダ21が引き込まれて、そのホルダ部の後端面を筒状ケース23の先端面に密着させた工具ホルダ21のクランプ状態を示す。この状態において、前記筒状ケース23及び筒状ケース31に対し、ドローイングバー36及びバネ受部材41が皿バネ43の付勢力に抗して前方へ移動されると、図10に示すようにスライダ26及びその操作部270が前方に移動され、操作部270の案内斜面88が前方に移動されるので、係合凹部87がボール92と対応し、ボール92が係止孔215から係止孔912に案内されて、係合凹部87に係合される。このため、図10に示すように工具ホルダ21のクランプ状態が解除される。
上記実施形態の工具ホルダクランプユニット22においても、図1で述べた実施形態の工具ホルダクランプユニット22の効果と同様の効果がある。
・皿バネ43に代えて、コイルバネ或いはその他の付勢部材を用いてもよい。
・クランプ機構25の構成を適宜に変更してもよい。
・前記クーラント供給経路64を省略してもよい。
・前記筒状ケース31の平面315及びドローイングバー36の平面364以外の回動阻止部を用いてもよい。
Claims (4)
- 主軸装置の主軸に形成された軸孔に取り外し可能に装着される工具ホルダクランプユニットであって、
前記工具ホルダクランプユニットは、
前記主軸の先端面にボルトにより取り付けられるフランジ部が一体形成された筒状ケースと、
前記筒状ケースの内部で工具ホルダをクランプするクランプ機構と、
前記筒状ケースの後端部に対し前記クランプ機構をクランプ動作又はアンクランプ動作するように所定のストローク範囲内で往復動可能に連結したドローイングバーと、
前記ドローイングバーの後端部に取り付けられたバネ受部材と、
前記筒状ケースの後端面と前記バネ受部材との間に介在されて、前記ドローイングバーをクランプ方向に付勢するための付勢部材と、
を備え、
前記筒状ケースと前記ドローイングバーとの間には、両部材の相対回動を阻止する回動阻止手段が設けられ、
前記軸孔のうち、前記工具ホルダクランプユニットの装着される部分の径寸法は、該軸孔の先端から後端に行くに従い段階的に小さくなるように形成されていることを特徴とする主軸装置に用いる工具ホルダクランプユニット。 - 請求項1において、前記筒状ケースとドローイングバーとの相対回動を阻止する回動阻止手段は、該筒状ケースの後端部内周面に形成された回動阻止部に対し、前記ドローイングバーの先端部寄り外周面に形成された回動阻止部を嵌め合わせた構造である主軸装置に用いる工具ホルダクランプユニット。
- 請求項1又は2において、前記筒状ケースはその軸線方向の中間部において複数の筒状ケース片に分割され、各筒状ケース片の接合端面には、筒状ケース片どうしの相対回動を阻止する凹凸構造の回動阻止手段が設けられていることを特徴とする主軸装置に用いる工具ホルダクランプユニット。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記筒状ケースの内部には、前記クランプ機構を構成するスライダが所定のストローク範囲内で往復動可能に収容され、前記スライダの後端部には、外周に凸部を有するボス部が形成され、前記ドローイングバーの先端部には、前記ボス部を挿入する挿入孔及び凸部を案内する案内溝が形成され、前記挿入孔の中間部には前記凸部を係止可能な係止凹部が形成され、ドローイングバーとスライダを相対回動することにより、ドローイングバーとスライダを軸方向の移動不能に連結するように構成され、前記筒状ケースとスライダとの間には両部材の相対回動を阻止する回動阻止手段が設けられている主軸装置に用いる工具ホルダクランプユニット。
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